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▶ 須田 隆則の特許一覧

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  • 特開-吊り座面の椅子。 図1
  • 特開-吊り座面の椅子。 図2
  • 特開-吊り座面の椅子。 図3
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022158760
(43)【公開日】2022-10-17
(54)【発明の名称】吊り座面の椅子。
(51)【国際特許分類】
   A47C 3/00 20060101AFI20221006BHJP
   A47C 7/02 20060101ALI20221006BHJP
   A47C 7/54 20060101ALI20221006BHJP
   A47C 27/08 20060101ALI20221006BHJP
【FI】
A47C3/00
A47C7/02 Z
A47C7/54 Z
A47C27/08 Z
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2021084952
(22)【出願日】2021-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】398015466
【氏名又は名称】須田 隆則
(72)【発明者】
【氏名】須田 隆則
【テーマコード(参考)】
3B096
【Fターム(参考)】
3B096AB05
(57)【要約】
【課題】座り続けてもお尻に優しく痛くならない、椅子を提供する。
【解決手段】肘掛を中に嵌めた左右の円筒に繋がる布の座面に座れるようにした。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
座面(3)とその両端に設けた円筒(2)からなる、吊り座面(1)の両方の前記円筒の中に、フレーム(7)の2本の後脚(11)から突き出した2本の肘掛(8)を其々入れ、左右の前記肘掛から前記吊り座面を吊るして、前記座面に座れるようにした、吊り座面の椅子。
【請求項2】
前記円筒と前記座面を布(4)で形成した、請求項1に記載の吊り座面の椅子。
【請求項3】
前記座面の中央に、正面の半円が座面の中に行くほど徐々に小さくなる半分の円錐台形の空気袋(17)を取り付けた、請求項1に記載の吊り座面の椅子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、椅子に関する。
【背景技術】
【0002】
座り続けても痛くならないようにするために、座面にクッションを設けた椅子がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013-90886
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
椅子に長時間座ると、上半身の重みを大腿骨の下方にあるお尻の一部分で受け続けるため、その周辺部分は重みを受けずに、小さい面積部分で上半身の重さを受けているので、苦痛を防ぐためにクッションなどを座面に設けて対応しているが、痛いところは移動しないので、時間と共に苦痛は戻る。
【0005】
座面は上半身の重さを受けるので、クッションなどは時と共に弾力がなくなるし、フレームと座面が一体に作られているので座面の表面に傷が付くと、椅子を買い換えなければならず、経済的でない。
【0006】
上記のような問題があるので、座り続けてもお尻に優しく痛くならない経済的な椅子を提供することが課題である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
吊り座面の両方の円筒の中に、2本の後脚から突き出した2本の肘掛を其々入れ、左右の肘掛から吊り座面を吊るして、座面に座れるようにした。
【0008】
円筒と座面を布で形成した。
【0009】
座面の中央に、正面の半円が座面の中に行くほど徐々に小さくなる半分の円錐台形の空気袋を取り付けた。
【0010】
座面の布の円筒がない両端を重ね縫いした。
【0011】
円筒の端と座面を繋ぎ縫いした。
【0012】
円筒に入れる肘掛の両端に、円筒止を設けた。
【0013】
肘掛の先端を半球にした。
【0014】
椅子のフレームを倒れにくい形状にした。
【0015】
肘掛と後脚の角に補強板を設けた。
【発明の効果】
【0016】
吊り座面の椅子に座ると、お尻が硬い物や硬い物の上に乗せたクッションなどに乗らずに、お尻の形状に合わせる柔らかい布に包まれるので、リラックスした状態で座れる。
【0017】
吊り座面に腰を下ろすと、上半身の重さを受けるお尻や腿に触れる布の面積が広いので、其々の部分の負担が小さくなり、長時間座り続けてもお尻が痛くならない。
【0018】
座面に乗せた尻を左右に揺することもできるし、座面に乗せている面積が広いし、圧迫を受ける部分もないので、座り続けても血行が悪くなる部分はない。
【0019】
座面を支える座枠もないし布でできた座面の厚みも薄く、座ったままでも座面の下まで脛を入れることができるので、座面の下に足を置いて脚で体の重みを受ければ、柔らかい座面に上半身を乗せていると上半身を硬い背もたれにあずける必要もなくなるし、背筋を伸ばした健康な姿勢で仕事ができる。
【0020】
円筒に肘掛けを入れるには、肘掛の先端にある半球に円筒の穴をあてがって押せば容易に入るし、円筒止も小さいので容易に、円筒の中に収まる。
【0021】
円筒は肘掛から取り外しが容易にできるので、吊り座面を洗濯もできるし、傷や汚れが解決できないときなどに、その吊り座面を取り外して、新しい物に取りかえることができるので、壊れにくいフレームを長期間利用できるし、季節ごとに異なるデザインの吊り座面を使うこともできる。
【0022】
座面の中央に半円錐台形の空気袋を取り付けたので、太腿の内側も重さを座面に伝えるので、お尻や腿が受ける座面の反力が僅かであるが分散されて小さくなり、座りやすくなる。
【0023】
半円錐台形の空気袋の栓で袋内の空気を調整すれば、最適な空気量にできるので、座り心地も良くなる。
【0024】
座面の布の両端を重ね縫いしたので、布の両端に切れ目ができにくい。
【0025】
円筒の端と座面の布を広い巾で繋げる繋ぎ縫いをしたので、円筒が重い体重にも耐えられる。
【0026】
肘掛の位置は人体から横にはあまり離れないので、肘掛から下る吊り座面と人の腿とお尻が作る勾配が急勾配になるので、腿とお尻に触れる面積が広くなり、座面に体の重みが分散されやすくなる。
【0027】
肘掛の円筒を嵌める両端に、円筒止があるので、円筒がずれにくい。
【0028】
肘掛の先端が半球なので、円筒に肘掛を容易に入れられる。
【0029】
座面が布なので、体重の軽い人や重い人用の布からなる吊り座面にすることができる。
【0030】
肘掛と後脚の角に補強板を設けたので、肘掛を握って上半身を座面から上げることもできるし、形の定まっていない座面に腰を下ろすときに肘掛を握ってゆっくりと腰を下すこともできる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】吊り座面の椅子の側面図
図2】吊り座面の椅子の正面図
図3】斜視図
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、本発明の実施の形態を図1図3に基づいて説明する。
【実施例0028】
図において、1の吊り座面は、円筒2と座面3とで構成され、重ね縫い5は座面3の両端の縁を補強し、繋ぎ縫い6は円筒2の端と座面3の一部分とを紐などで繋いで接合している。
【0029】
左右にある肘掛8と後脚11と傾斜脚12と足13が一本の丸パイプで形成され、笠木14と貫15が一本の丸パイプを横方向で繋げて一体化させてフレーム7を形成している。
【符号の説明】
【0030】
1 吊り座面
2 円筒
3 座面
4 布
5 重ね縫い
6 繋ぎ縫い
7 フレーム
8 肘掛
9 半球
10 円筒止
11 後脚
12 傾斜脚
13 足
14 笠木
15 貫
16 補強板
17 空気袋
18 足ゴム
19 栓
図1
図2
図3