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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022015879
(43)【公開日】2022-01-21
(54)【発明の名称】毛髪処理方法
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/65 20060101AFI20220114BHJP
   A61Q 5/04 20060101ALI20220114BHJP
【FI】
A61K8/65
A61Q5/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020119022
(22)【出願日】2020-07-10
(71)【出願人】
【識別番号】303028376
【氏名又は名称】株式会社 リトル・サイエンティスト
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】特許業務法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】野村 恭稔
(72)【発明者】
【氏名】柴橋 知明
【テーマコード(参考)】
4C083
【Fターム(参考)】
4C083AD441
4C083AD442
4C083CC34
4C083DD23
4C083DD27
4C083EE25
4C083EE28
(57)【要約】
【課題】毛髪適用部位に対して優れたセット性を有し、更に、前記毛髪処理方法を継続的に実施することで、毛髪のうねりやクセを改善したり、直毛の毛髪にクセやハネを形成したりすることができる毛髪処理方法を提供する。
【解決手段】本発明の毛髪処理方法は、(I)還元ケラチンを含有する組成物で毛髪を処理する工程、及び(II)毛髪を40~200℃に加温し、毛髪の形状を変形させる工程を含むことを特徴とする。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(I)還元ケラチンを含有する組成物で毛髪を処理する工程;
(II)毛髪を40~200℃に加温し、毛髪の形状を変形させる工程;
を含む、毛髪処理方法。
【請求項2】
前記組成物のpHが4~8である、請求項1に記載の毛髪処理方法。
【請求項3】
前記組成物が、ベシクル化された還元ケラチンを含む、請求項1又は2に記載の毛髪処理方法。
【請求項4】
還元ケラチンの分子量が5,000~100,000である、請求項1~3のいずれか1項に記載の毛髪処理方法。
【請求項5】
毛髪のうねり若しくはクセを改善するための、又は直毛の毛髪へクセ若しくはハネを形成するための、請求項1~4のいずれか1項に記載の毛髪処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、毛髪処理方法に関する。更に詳しくは、本発明は、毛髪適用部位に対して優れたセット性を有する毛髪処理方法、並びに、毛髪のうねり又はクセを改善する、あるいは直毛の毛髪にクセ又はハネを形成することができる毛髪処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、様々なヘアスタイルを楽しむために、ブリーチ又はヘアカラーで髪色のニュアンスを変えたり、パーマネントウェーブ又はストレートパーマでヘアデザインを変えたりすることが知られている。しかし、これらの化学的処理は、アルカリ剤、還元剤、及び酸化剤を使用するため、毛髪が損傷してしまう。その損傷の結果、毛髪の強度低下による枝毛・切れ毛及び手触り感の悪化等、毛髪に様々な悪影響が生じる。
【0003】
損傷した毛髪に対して、頭髪用化粧料は、単に毛髪の外見を美しく、毛髪の感触を整えるだけでなく、適用部位を保護するため、あるいは適用部位における機能・特性を補修又は改善するために用いることがある。頭髪用化粧料に配合する有効成分として、例えば、羽毛又は羊毛等に含まれるタンパク質であるケラチンは、毛髪に対して馴染みやすく、毛髪の補修及び改質に有効であることが知られている。
【0004】
そこで、頭髪用化粧料に配合可能で、適用部位への持続性に優れたケラチンとして、特許文献1のような還元ケラチンが知られている。還元ケラチンは毛髪内部で架橋可能なチオール基を有することで、毛髪に対してチオール基を介して架橋することができる。これにより還元ケラチンは、強度、伸長率等の物性の改善等、毛髪を持続的に補修及び改質することができる。
【0005】
また、還元ケラチンを使った毛髪処理方法として、特許文献2のような技術が知られている。特許文献2の技術は、還元ケラチンの性質を利用してパーマネントウェーブ又はストレートパーマの効果を向上する技術である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平6-100600
【特許文献2】特開2019-142798
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献2の技術は、パーマネントウェーブによるカール形成及びストレートパーマによる縮毛矯正の効果を向上させることができる。しかし、毛髪の等電点に対してpHが非常に低い状態で毛髪を処理することに加え、還元・酸化反応も実施するため、毛髪を損傷するリスクが伴う。
【0008】
従って、本発明は、毛髪適用部位に対して優れたセット性を有する毛髪処理方法、及び毛髪のうねり又はクセを改善する、あるいは直毛の毛髪にクセ又はハネを形成することができる毛髪処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
発明者らは、還元ケラチンで毛髪を処理した後に、ドライヤー、ヘアアイロン、コテ、デジタルパーマ機、スチーマー等で熱を加えながら髪型を形成すると、優れたセット性を示すことを発見した。
【0010】
また、発明者らは鋭意検討を行った結果、前記毛髪処理を実施、特に継続的に実施すると、毛髪のうねり又はクセを改善したり、あるいは直毛にクセ又はハネを形成したりすることができることを見出した。
【0011】
本発明の毛髪処理方法は、(I)還元ケラチンを含有する組成物で毛髪を処理する工程(以下、「工程(I)」という。)、及び(II)毛髪を40~200℃に加温し、毛髪の形状を変形させる工程(以下、「工程(II)」という。)を含む。
【0012】
本発明の毛髪処理方法は、前記還元ケラチンの分子量が5,000~100,000であることが好ましい。
【発明の効果】
【0013】
本発明の毛髪処理方法は、毛髪適用部位に対して優れたセット性を有する。また、前記毛髪処理方法により、毛髪のうねり又はクセを改善し、あるいは直毛の毛髪にクセ又はハネを形成することができる。
【発明を実施するための形態】
【0014】
前記還元ケラチンは、少なくとも1つのチオール基を有するケラチン誘導体である。還元ケラチンは、還元抽出されているため、加水分解ケラチンとは異なる。還元ケラチンを得る方法は特に限定はない。還元ケラチンは通常、ケラチン又は加水分解ケラチン中のシスチンを還元することにより得ることができる。ケラチン又は加水分解ケラチン中のシスチンを還元することができる限り、還元の方法・条件は特に限定はない。
【0015】
前記還元ケラチンを得るためのケラチン又は加水分解ケラチンの由来には限定はない。前記ケラチン又は加水分解ケラチンの由来として具体的には、例えば、ケラチンを含むヒト及び鳥獣の毛(人毛、羊毛、羽毛等)、角、爪が挙げられる。
【0016】
前記還元ケラチンは、少なくとも1つのチオール基を有する限り、具体的構造は特に限定はない。還元ケラチンは、還元によりケラチン中の全てのシスチンが還元されているものでもよく、あるいは、ケラチン中のシスチンの一部が還元されることなく残存しているものでもよい。また、還元ケラチンは、毛髪への架橋の観点から、アミノ酸100残基当たり4個以上のシステインを有していることが好ましい。システインが4個以上であると、毛髪に対する架橋力が強く、十分なセット性及び持続性が得られるので好ましい。
【0017】
前記還元ケラチンの分子量は、5,000~100,000であることが好ましい。分子量が5,000以上の場合、充分なセット性が得られるので好ましい。また、分子量が100,000以下であると、毛髪への浸透が十分になり、セット性を向上させることができるので好ましい。
【0018】
前記還元ケラチンの含有量は、必要に応じて適宜設定することができる。前記組成物中の前記還元ケラチンの含有量は通常、0.01~20質量%である。前記含有量の下限値は、0.05質量%、0.1質量%、0.3質量%、0.5質量%、又は1質量%とすることができる。前記含有量の上限値は、15質量%、12質量%、10質量%、8質量%、又は5質量%とすることができる。前記含有量は、前記下限値及び上限値の任意の組み合わせとすることができる。
【0019】
前記還元ケラチンは、前記組成物中でベシクル化してもよい。還元ケラチンをベシクル化することにより、還元ケラチンの毛髪への浸透性を向上することができる。還元ケラチンをベシクル化する方法は、有効である限り特に限定はない。ベシクル化の具体例として、例えば、同一出願人による特願2020-87413に開示された方法が挙げられる(本記載は、特願2020-87413の内容が公知の先行技術であることを是認する記載と解釈してはならない。)。特願2020-87413の開示は、そのまま引用により本明細書に組み入れられるものとする。
【0020】
前記組成物は、前記還元ケラチンを含む限り、具体的態様には特に限定はなく、必要に応じて種々の態様とすることができる。例えば、前記組成物のpHは4~8とすることができる。前記組成物のpHが前記範囲であると、毛髪のpHと近似していることから、毛髪損傷等の毛髪に対する悪影響を抑制することができ、その結果、継続的に本発明の方法を実施することができるので好ましい。前記組成物のpHの下限値は4、4.2、4.5、4.8、5、5.2、又は5.5とすることができる。また、前記組成物のpHの上限値は、8、7.7、7.5、7.2、又は7とすることができる。前記組成物のpHは、前記下限値及び上限値の任意の組み合わせとすることができる。
【0021】
前記組成物は、本発明の作用を阻害しない限り、必要に応じて、他の成分を含んでいてもよい。該他の成分として、従来から頭髪用化粧料等に添加含有されている公知成分、あるいは他の機能性成分が挙げられる。該他の成分として具体的には、例えば、油脂、炭化水素油、高級脂肪酸、高級アルコール、エステル油、シリコーン油、界面活性剤(ノニオン性、アニオン性、カチオン性、両性)、保湿剤、水溶性高分子、皮膜剤、紫外線吸収剤、金属イオン封鎖剤、低級アルコール、多価アルコール、糖類、アミノ酸、pH調整剤、ビタミン、酸化防止剤、色素、防腐剤、及び香料等が挙げられる。
【0022】
前記組成物は、アルカリ剤、還元剤、又は酸化剤を含まない組成物とすることができる。上記のように、従来の方法では、アルカリ剤、還元剤、及び酸化剤を使用するため、毛髪損傷が生じるおそれがあるところ、これらの成分を含まない前記組成物で本発明を実施することにより、化学的処理による毛髪損傷のリスクを避けることができるので好ましい。ここで「含まない」とは、毛髪の損傷が生じる程度の量を含まないという意味であり、具体的には、例えば、組成物中のアルカリ剤、還元剤、又は酸化剤の含有量が0.01質量%以下、0.005質量%以下、0.001質量%以下、0.0005質量%以下、0.0001質量%以下の態様が挙げられる。
【0023】
前記組成物として、アルカリ剤、還元剤、及び酸化剤の少なくとも1つを含まない組成物が好ましく、アルカリ剤、還元剤、及び酸化剤の少なくとも2つを含まない組成物がより好ましく、アルカリ剤、還元剤、及び酸化剤を含まない組成物が更に好ましい。
【0024】
前記組成物の剤形及び使用形態に特に限定はない。前記組成物は、例えば、ローション状、乳液状、クリーム状、ゲル状、フォーム状で使用することができる。
【0025】
工程(I)の前記組成物で毛髪を処理する方法は、有効である限り特に限定はない。例えば、ハケで毛髪に塗布する方法、ミスト状で毛髪に吹き付ける方法、ポンプフォーマーで泡状にして毛髪に塗布する方法等が挙げられる。
【0026】
工程(II)の「毛髪の形状を変形させる」は、工程前後で毛髪の形状が変形している限り、具体的態様に限定はない。「毛髪の形状を変形させる」には、例えば、既に変形している毛髪を直毛に戻す態様又は別の形状に変形させる態様、及び直毛を新たな形状とする態様が含まれる。「毛髪の形状を変形させる」として、より具体的には、例えば、毛髪のうねり又はクセの改善、及び直毛へのクセ又はハネの形成が含まれる。よって、本発明の方法の具体的態様として、毛髪のうねり若しくはクセの改善、又は直毛の毛髪へのクセ若しくはハネの形成のための方法が含まれる。
【0027】
工程(II)の毛髪を加温する温度は40~200℃である。温度が前記範囲内であると、優れたセット性及び持続性が得られることから好ましい(発明者らは、温度が前記範囲内とすることにより、後述のように、還元ケラチンのSS/SH交換反応の速度を促進することができ、その結果、優れたセット性及び持続性が得られると考えている。尚、当該説明は、発明者の見解に過ぎず、何ら本発明を限定又は定義付ける趣旨の説明ではない。)。温度が40℃未満の場合、セット性及びその持続性に劣るので好ましくない。また、温度が200℃を超えると、セットの持続性に劣り、また、毛髪を大きく損傷することがあるので、好ましくない。
【0028】
前記温度の下限値は40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、又は90℃とすることができる。また、前記温度の上限値は、200、195、190、185、180、175、又は170℃とすることができる。前記温度は、前記下限値及び上限値の任意の組み合わせとすることができる。
【0029】
工程(II)の毛髪の加温方法は、有効である限り特に限定はない。例えば、ドライヤー、ストレートアイロン、カールアイロン、コテ、デジタルパーマ機、スチーマー等が挙げられる。
【0030】
本方法は、前記工程(I)及び(II)を含むことにより、毛髪適用部位に対して優れたセット性を有し、その効果を長期間維持することができる。この構成と作用効果との関係について、発明者らは以下のように考えている。但し、かかる考察は、全て発明者の見解に過ぎず、何ら本発明を限定又は定義付ける趣旨の説明ではないことを付言する。
【0031】
還元ケラチンはチオール基を有することで反応性を示し、毛髪のケラチンのジスルフィド結合に対してSS/SH交換反応を起こして、髪の中に強く定着することができる。前記SS/SH交換反応は、熱によって反応速度が大きくなる。そのため、還元ケラチンで毛髪を処理した後、髪に熱をかけるとSS/SH交換反応が加速し、還元ケラチンがより強固に毛髪内部に定着することができる。これにより、優れたセット性を与え、その効果を長期間維持することを達成できると考えられる。
【実施例0032】
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。尚、本発明は、実施例に示す形態に限定されない。本発明の実施形態は、目的及び用途に応じて、本発明の範囲内で種々変更することができる。また、実施例における結果に対する考察は、全て発明者の見解に過ぎず、何ら本発明を限定又は定義付ける趣旨の説明ではないことを付言する。
【0033】
毛髪に対して還元ケラチンを含有する組成物で処理した後、工程(II)を行い、毛髪のカールを形成してカール効果を評価した。その後、カールリテンションテストを行うことでカール効果の持続性を評価した。
【0034】
(A)還元ケラチンを含有する組成物の調整
常法に従い、実施例として、処方例1の組成物を調製した(以下、「組成物(a)」という。)。また、比較例として、処方例2の組成物を調整した(以下、「組成物(b)」という。)。処方例における数値は、当該欄の成分の含有量を示し、その単位は質量%である
(処方例1)
成分 含有量(質量%)
還元ケラチン 2.00
pH調整剤 pH6.5
精製水 残部

合計 100.00

(処方例2)
成分 含有量(質量%)
加水分解ケラチン 2.00
pH調整剤 pH6.5
精製水 残部

合計 100.00
【0035】
(B)評価用毛束の調整
毛束(株式会社スタッフス社製「人毛黒毛キューティクル 2g20cm」)を、1.0質量%ラウリル硫酸ナトリウム溶液中に25℃で5分間浸漬した。次いでその毛束を水洗した後、乾燥させた。この毛束を評価用毛束とした。
【0036】
(C)組成物(a)又は(b)による処理
前記評価用毛束1本に対し、組成物(a)又は(b)0.5gを均一に塗布し、25℃で5分間放置した。その後タオルで水気を拭き取った。
【0037】
(D)毛髪を40~200℃に加温する工程
前記(C)の処理を行った評価用毛束を、パーマロッド(株式会社ダリヤ社製「ベネゼルニューロッド 11号」)に対し、一定間隔で巻いた。その後、恒温機(ヤマト科学株式会社製「送風定温恒温器(DKN302)」)の中に1分間静置した。
【0038】
(E)毛髪を乾燥する工程
前記(D)の処理を行った評価用毛束を、25℃で一晩静置し、乾燥させた。
【0039】
(F)カールリテンションテスト
前記(E)の処理を行った評価用毛束のパーマロッドを、カールが崩れないようにして丁寧に外した。次いで、温度25℃、湿度60%の条件下で、評価用毛束を上から吊り下げて、ロッドを外した直後と24時間後のカールの状態を確認した。具体的には、評価用毛束を毛束の上から吊り下げた状態で、毛束の高さを計測した。計測された高さを下記の計算式に当てはめ、カールの持続性を評価した。
・直後の毛束の評価用計算式
(直後の毛束の高さ)÷20cm×100・・・(1)
・24時間後の毛束の評価用計算式
(24時間後の毛束の高さ)÷20cm×100・・・(2)
・カールの持続性の評価の計算式
計算式(1)-計算式(2)・・・(3)
【0040】
計算式(1)及び(2)は、カールのセット性を示しており、値が小さい程カールのセット性が良いことを示す。計算式(3)の値はカールの持続性を示しており、値が小さい程カールの持続性が良いことを示す。
【0041】
以上の評価試験の結果を算出し、結果を表1に示す。
【0042】
実施例1~5及び比較例1~4
【0043】
実施例1~5は本発明の実施態様である。一方、比較例1~4は、本願発明のいずれかの構成要件を満たさない。
【0044】
【表1】
【0045】
表1の結果から、実施例1~5は、優れたカールのセット性及び持続性を得ることができた。一方、還元ケラチンに代えて加水分解ケラチンを用いた比較例1及び2は、計算式(3)の値は最も小さいが、これはカールを形成することができなかったためであり、実施例1~5と比べて、カールのセット性に劣る。また、加温温度が20℃である比較例3は、計算式(1)~(3)の値が大きく、実施例1~5と比べて、カールのセット性及び持続性に劣り、加温温度が210℃である比較例4は、計算式(3)の値が大きく、実施例1~5と比べて、カールの持続性に劣る。
【0046】
よって、本発明の実施態様である実施例1~5は、毛髪適用部位に対して優れたセット性を有し、その効果を長期間維持することを達成する技術として大変優れている。また、実施例1~5は、アルカリ剤、酸化剤、及び還元剤を含まない組成物を用いていることから、化学的処理による毛髪損傷が無く、継続的で用途が実用的であり、美容業界や化粧品業界の分野において利用価値が高い。