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▶ ジァンスー ヨウアオ エレクトリック カンパニー リミテッドの特許一覧

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  • 特開-衣類乾燥機 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022158804
(43)【公開日】2022-10-17
(54)【発明の名称】衣類乾燥機
(51)【国際特許分類】
   D06F 58/34 20200101AFI20221006BHJP
   D06F 58/02 20060101ALI20221006BHJP
   D06F 58/24 20060101ALI20221006BHJP
   D06F 58/26 20060101ALI20221006BHJP
   F25B 47/02 20060101ALI20221006BHJP
【FI】
D06F58/34
D06F58/02 F
D06F58/24
D06F58/26
F25B47/02 550Z
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021125306
(22)【出願日】2021-07-30
(31)【優先権主張番号】202110357170.5
(32)【優先日】2021-04-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】521337089
【氏名又は名称】ジァンスー ヨウアオ エレクトリック カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Jiangsu Yoau Electric Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】Lijia industrial Park, Lijia Town, Wujin District, Changzhou, Jiangsu,213176 China
(74)【代理人】
【識別番号】110001841
【氏名又は名称】弁理士法人ATEN
(72)【発明者】
【氏名】ウー チンピン
(72)【発明者】
【氏名】ホァン ビンホア
(72)【発明者】
【氏名】リウ ジュウ
(72)【発明者】
【氏名】ジョウ チンタオ
【テーマコード(参考)】
3B166
3B167
【Fターム(参考)】
3B166AA24
3B166AB23
3B166AB30
3B166AB32
3B166AE02
3B166AE07
3B166BA56
3B166BA73
3B166CB11
3B166EA03
3B166EA14
3B166EA18
3B166EB02
3B166EB17
3B166ED05
3B166GA07
3B166GA12
3B166JM03
3B167AA24
3B167AB23
3B167AB30
3B167AB32
3B167AE02
3B167AE07
3B167BA56
3B167BA73
3B167JA72
3B167LC30
3B167LE10
3B167LF30
3B167LG04
(57)【要約】      (修正有)
【課題】本発明は衣類乾燥機を開示し、衣類乾燥機の技術領域に属する。
【解決手段】熱交換アセンブリは、圧縮機31と凝縮器32と蒸発器33とを含む。圧縮機31は作動媒体を高温高圧状態に圧縮するのに用いられ、凝縮器32と蒸発器33との間は絞り毛細管を介して連通する。熱交換アセンブリはさらに切換弁34を含み、切換弁34は制御プログラムによって2つのモード間で切り替えることができる。第1モードでは、作動媒体が前記圧縮機31から切換弁34を経て前記凝縮器32に流れることができる。凝縮器32内の作動媒体が蒸発器33に流れ込み、蒸発器33内の作動媒体が切換弁を経て圧縮機31に戻る。第2モードでは、作動媒体が圧縮機31から切換弁34を経て前記蒸発器33に流れる。蒸発器33内の作動媒体が凝縮器32に流れ込み、凝縮器32内の作動媒体が切換弁34を経て圧縮機31に戻る。これによりセルフクリーニングができる。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体とドラムと熱交換アセンブリとを含んでいる衣類乾燥機であって、前記筐体の内部に風チャンバを有しており、前記風チャンバと前記ドラムによって閉ループ風路が形成されており、前記筐体の内部に閉ループ風路における空気を流動させる送風ファンが配置されており、前記熱交換アセンブリは、圧縮機並びに前記風チャンバの内部に収容されている凝縮器及び蒸発器を含んでおり、前記圧縮機は作動媒体を高温高圧状態に圧縮するのに用いられており、前記凝縮器と前記蒸発器との間は絞り毛細管を介して連通しており、前記熱交換アセンブリは、さらに、制御プログラムによって2つのモード間で切り替えることができる切換弁を含んでおり、第1モードでは、作動媒体が前記圧縮機から切換弁を経て前記凝縮器に流れることができ、前記凝縮器の内部の作動媒体が前記蒸発器に流れ込み、前記蒸発器の内部の作動媒体が切換弁を経て前記圧縮機に戻り、第2モードでは、作動媒体が前記圧縮機から切換弁を経て前記蒸発器に流れることができ、前記蒸発器の内部の作動媒体が前記凝縮器に流れ込み、前記凝縮器の内部の作動媒体が切換弁を経て前記圧縮機に戻ることを特徴とする衣類乾燥機。
【請求項2】
前記送風ファンは、前記風チャンバの内部に配置されており、そして前記風チャンバの一端に近接しており、前記筐体の内部には、前記送風ファンに対応して前記送風ファンを回転させるためのモータが配置されている、ことを特徴とする請求項1に記載の衣類乾燥機。
【請求項3】
前記筐体の背部に配置されている風カバーは、前記風チャンバの前記送風ファンに近接している一端及び前記ドラムの一端に配置されており、前記ドラムの他端は前記風チャンバの他端と連通している、ことを特徴とする請求項1に記載の衣類乾燥機。
【請求項4】
前記筐体の内部に、さらに前記風チャンバの内部に位置するフィルタが配置されている、ことを特徴とする請求項1に記載の衣類乾燥機。
【請求項5】
前記筐体の底部に固定して配置されている前記圧縮機は、作動媒体を排出するための排気管と作動媒体を還流させるための還気管とを有している、ことを特徴とする請求項1に記載の衣類乾燥機。
【請求項6】
前記蒸発器は前記凝縮器に対して前記風チャンバの風路の前端に位置している、ことを特徴とする請求項1に記載の衣類乾燥機。
【請求項7】
前記凝縮器にさらに凝縮器接続管が配置されており、前記凝縮器接続管と前記絞り毛細管はそれぞれ凝縮器の内部配管の両端に接続されている、ことを特徴とする請求項5に記載の衣類乾燥機。
【請求項8】
前記蒸発器は蒸発器接続管を有しており、前記蒸発器接続管は蒸発器の内部配管の一端に接続されており、蒸発器の内部配管の他端は前記絞り毛細管の他端に接続されている、ことを特徴とする請求項7に記載の衣類乾燥機。
【請求項9】
前記切換弁は四方切換弁である、ことを特徴とする請求項8に記載の衣類乾燥機。
【請求項10】
前記排気管、前記還気管、前記凝縮器接続管及び前記蒸発器接続管の一端はいずれも前記切換弁に接続されている、ことを特徴とする請求項9に記載の衣類乾燥機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、衣類乾燥機の技術分野に属し、具体的には衣類乾燥機に関する。
【背景技術】
【0002】
衣類乾燥機、特にヒートポンプ式衣類乾燥機の作動原理は、以下の通りである。モータが送風ファンを回転させ、機械の一定方向の風路内において空気を循環するように流動させる。湿った衣類をドラム内に入れ、圧縮機と熱交換器を利用して乾燥した熱い空気を得る。乾燥した熱い空気がドラム内に進入し、衣類と熱交換して水分を除去する。従来のヒートポンプ式衣類乾燥機は、主に熱交換器において蒸発器の前端にフィルタを配置することによって、糸くずがドラムから離れた後、最初に接触する蒸発器に粘着することを防ぐ。そして蒸発器は凝縮水を生成するのに用いられ、作動するときにその表面が湿っていて、不純物が最も粘着しやすい。しかしセルフクリーニング(自己洗浄)できない衣類乾燥機がある。
【0003】
上記の問題を解決するための衣類乾燥機を提供する必要がある。
【発明の概要】
【0004】
本発明が解決すべき技術的問題は、セルフクリーニングができる衣類乾燥機を提供することである。
【0005】
上記の技術的問題を解決するために、本発明は以下の技術的解決手段を採用する。筐体とドラムと熱交換アセンブリとを含む衣類乾燥機であって、前記筐体の内部に風チャンバを有し、前記風チャンバと前記ドラムによって閉ループ風路が形成され、前記筐体の内部に閉ループ風路における空気を流動させる送風ファンが配置されている。前記熱交換アセンブリは圧縮機並びに前記風チャンバの内部に収容されている凝縮器及び蒸発器を含む。前記圧縮機は作動媒体を高温高圧状態に圧縮するのに用いられ、前記凝縮器と前記蒸発器との間は絞り毛細管を介して連通する。前記熱交換アセンブリは、さらに制御プログラムによって2つのモード間で切り替えることができる切換弁を含む。第1モードでは、作動媒体が前記圧縮機から切換弁を経て前記凝縮器に流れるができる。前記凝縮器の内部の作動媒体が前記蒸発器に流れ込み、前記蒸発器の内部の作動媒体が切換弁を経て前記圧縮機に戻る。第2モードでは、作動媒体が前記圧縮機から切換弁を経て前記蒸発器に流れることができる。前記蒸発器の内部の作動媒体が前記凝縮器に流れ込み、前記凝縮器の内部の作動媒体が切換弁を経て前記圧縮機に戻る。
【0006】
さらに、前記送風ファンは、前記風チャンバの内部に配置されており、そして前記風チャンバの一端に近接している。前記筐体の内部に、前記送風ファンに対応して前記送風ファンを回転させるためのモータが配置されている。
【0007】
さらに、前記筐体の背部に配置されている風カバーは、前記風チャンバの前記送風ファンに近接する一端及び前記ドラムの一端に配置されており、前記ドラムの他端は前記風チャンバの他端と連通している。
【0008】
さらに、前記筐体の内部にさらに前記風チャンバの内部に位置するフィルタが配置されている。
【0009】
さらに、前記筐体の底部に固定して配置されている前記圧縮機は、作動媒体を排出するための排気管と作動媒体を還流させるための還気管とを有している。
【0010】
さらに、前記蒸発器は、前記凝縮器に対して前記風チャンバの風路の前端に位置している。
【0011】
さらに、前記凝縮器にさらに凝縮器接続管が配置され、前記凝縮器接続管と前記絞り毛細管はそれぞれ凝縮器の内部配管の両端に接続されている。
【0012】
さらに、前記蒸発器は蒸発器接続管を有しており、前記蒸発器接続管は蒸発器の内部配管の一端に接続されており、蒸発器の内部配管の他端は前記絞り毛細管の他端に接続されている。
【0013】
さらに、前記切換弁は四方切換弁である。
【0014】
さらに、前記排気管、還気管、凝縮器接続管及び蒸発器接続管の一端はいずれも前記切換弁に接続されている。
【0015】
本発明の有益な効果本発明の衣類乾燥機において、熱交換アセンブリは、さらに、2つのモード間で切り替えられる切換弁を含んでいる。第1モードでは、作動媒体が圧縮機から切換弁を経て凝縮器に流れ、凝縮器の内部の作動媒体が前記蒸発器に流れ込み、そして蒸発器の内部の作動媒体は切換弁を経て前記圧縮機に戻る。第2モードでは、作動媒体が圧縮機から切換弁を経て蒸発器に流れ、前記蒸発器の内部の作動媒体が凝縮器に流れ込み、そして前記凝縮器の内部の作動媒体が切換弁を経て前記圧縮機に戻る。このように、洗浄する必要があるとき、まずは熱交換アセンブリにおける切換弁を第1モードに切り替え、そして送風ファンの回転を停止させ、これによって、凝縮器の内部に入った高温高圧の作動媒体が絞り毛細管を経て低温低圧の作動媒体に変換し蒸発器に入る。これによって蒸発器の温度が下降し、それで空気中の水蒸気が昇華(deposition)し、蒸発器の表面において霜が形成される。一定時間を作動し、制御プログラムによって切換弁を第2モードに制御し、このときに高温高圧の作動媒体は切換弁を経て蒸発器に流れ込み、これによって蒸発器が高温状態になり、蒸発器の表面において形成された霜が溶けて液体水になる。液体水の下方向への流動に伴い、蒸発器の表面に付着している糸くずが脱落する。一定時間を作動し、送風ファンを起動させ、空気を蒸発器に通過させ昇温させた後、ドラムと風チャンバとの間で循環するように流動させ、熱い空気によって蒸発器の表面に残っている糸くずを吹き、蒸発器の表面をより徹底的に洗浄し、セルフクリーニングを実現させる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
以下、図面及び実施形態と併せて本発明についてさらに説明する。
図1図1は本発明における衣類乾燥機の全体の概略図であり、風カバーにおける空気の流れを示している。
図2図2は、図1で示している衣類乾燥機における熱交換アセンブリと筐体との協働概略図であり、風チャンバにおける空気の流れを示している。
図3図3図2の斜視概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面と併せて本発明について詳細に説明する。これらの図面は、概略図であり、本発明の基本的な構造を概略的に説明するためのものである。したがって、本発明と関連する構成のみが示されている。
【0018】
図1に示すように、本発明は、筐体1並びに筐体1内に配置されているドラム2及び熱交換アセンブリ3を含んでいる衣類乾燥機を提供する。衣類乾燥機内の空気がドラム2と熱交換アセンブリ3との間で循環するように流動することによって、ドラム2内の衣類を乾燥させる。
【0019】
ドラム2は筐体1内に回転可能に配置されている。
【0020】
図2に示すように、筐体1の底部に風チャンバ11を有し、ドラム2の下方に位置している風チャンバ11とドラム2によって閉ループ風路が形成されている。風チャンバ11内に位置し、閉ループ風路における空気を流動させる送風ファン12が筐体1内に配置されている。より具体的に、送風ファン12が風チャンバ11の一端に近接し、送風ファン12に対応するモータが筐体1内に配置されている。モータが送風ファン12を回転させ、空気を流動させるのに用いられる。風チャンバ11の送風ファン12に近接する一端はドラム2の一端と連通している。図1に示すように、例えば筐体1の背部に配置されている風カバー14は、風チャンバ11の送風ファン12に近接する一端及びドラム2の一端に配置されており、ドラム2の他端は風チャンバ11の他端と連通しており、風チャンバ11とドラム2によって閉ループ風路が形成されている。送風ファン12の駆動により、空気はドラム2と熱交換アセンブリ3との間で循環するように流動する。
【0021】
具体的な実施態様において、筐体1内には、風チャンバ11内に位置するフィルタ13がさらに配置されている。フィルタ13は、蒸発器33の後端に位置しており、ドラム2を汚す不純物がドラム2に入らないように隔離するためのものであり、熱交換アセンブリ3における蒸発器33及び凝縮器32に対し不純物を濾過する作用を有しておらず、フィルタ13の目の粗さについては具体的に要求されない。本実施態様において、フィルタ13は凝縮器32と送風ファン12との間に位置している。
【0022】
図2図3に示すように、熱交換アセンブリ3は、圧縮機31と凝縮器32と蒸発器33と切換弁34とを含んでいる。
【0023】
筐体1の底部に固定して配置されている圧縮機31は、排気管311と還気管312を有している。圧縮機31は低温低圧の作動媒体(例えば冷媒)を高温高圧の状態に圧縮し、排気管311を経て排出するのに用いられ、還気管312は作動媒体を圧縮機31に還流させるために用いられる。
【0024】
風チャンバ11内に収容されている凝縮器32と蒸発器33は、風チャンバ11の長手方向に沿って風チャンバ11の内部に位置している。具体的に、蒸発器33は凝縮器32に対して風チャンバ11の風路の前端に位置している。
【0025】
凝縮器32は凝縮器接続管321及び絞り毛細管322を有しており、凝縮器接続管321及び絞り毛細管322はそれぞれ凝縮器32の内部配管の両端に接続しており、絞り毛細管322は凝縮器32と蒸発器33とを連通させる。
【0026】
蒸発器33は蒸発器接続管331を有しており、蒸発器接続管331は蒸発器33の内部配管の一端に接続しており、蒸発器33の内部配管の他端は絞り毛細管322の他端に接続している。これによって、作動媒体が絞り毛細管322を経て凝縮器32と蒸発器33との間で流動することが可能である。
【0027】
本実施形態において、四方切換弁である切換弁34には、排気管311、還気管312、凝縮器接続管321及び蒸発器接続管331の一端がいずれも接続しており、これによって切換弁34を制御し2つのモード間を切り替えられる。具体的には、第1モードでは、作動媒体が排気管311から切換弁34を経て凝縮器接続管321に流れ込み、凝縮器32内の作動媒体が蒸発器33に流れ込み、そして作動媒体が蒸発器接続管331から切換弁34を経て還気管312に戻る。第2モードでは、作動媒体が排気管311から切換弁34を経て蒸発器接続管331に流れ込み、蒸発器33内の作動媒体が凝縮器32に流れ込み、そして作動媒体が凝縮器接続管321から切換弁34を経て還気管312に戻る。
【0028】
本発明における衣類乾燥機が正常に作動しているとき、熱交換アセンブリ3における切換弁34は第1モードにある。このとき、圧縮機31によって作動媒体を圧縮し低温低圧の状態から高温高圧の状態にさせ、高温高圧の作動媒体が排気管311を通って凝縮器接続管321を経て凝縮器32に流れ込み、凝縮器32を高温状態にする。作動媒体が凝縮器32を通過し、絞り毛細管322によって絞られ低温低圧の状態になる。低温低圧の作動媒体が蒸発器33に入り込むことによって、蒸発器33が低温状態になり、低温低圧の作動媒体が蒸発器接続管331から切換弁34を経て還気管312へ流れ込む。作動媒体が還気管312を通って圧縮機31に戻り、熱交換アセンブリ3の循環が完了する。熱交換アセンブリ3が作動していると同時に、送風ファン12が作動しており、ドラム2と熱交換アセンブリ3との間に空気を一定方向に沿って循環するように流動させる。具体的には、空気が高温の凝縮器32を経て昇温し、風カバー14を通ってドラム2内に入り込み、熱い空気がドラム2内の湿った衣類と接触し水蒸気を除去する。その後、湿った空気が再び風チャンバ11に入り込み、最初に低温の蒸発器33に接触する。湿った空気に含まれる水蒸気が蒸発器33の表面に接触し液体水に液化し、液体水は蒸発器33から落下し集められる。脱水後の乾燥した空気がその後凝縮器32を経て昇温し、乾燥に用いられるように再びドラム2に入る。このように繰り返され、衣類の乾燥が完了する。
【0029】
当該衣類乾燥機が使用されていないとき、クリーニングモードへ切り換えることができる。まず、熱交換アセンブリ3における切換弁34が第1モードにあり、送風ファン12が停止し、熱い空気が循環するように蒸発器33を通過しなくなる。蒸発器33の表面温度が急激に下降し、空気中の水蒸気が昇華(deposition)し、蒸発器33の表面において霜が形成される。一定時間を作動し、衣類乾燥機の制御プログラムによって切換弁34を第2モードに制御し、このとき、高温高圧の作動媒体が蒸発器33に流れ込むことによって、蒸発器33が高温状態になり、蒸発器33の表面において形成された霜が溶けて液体水になる。液体水の下方向への流動に伴い、蒸発器33の表面に付着している糸くずが脱落する。一定時間作動してから、送風ファン12を起動させ、空気を蒸発器33に通過させ昇温させた後、ドラム2と風チャンバ11との間で循環するように流動させる。熱い空気によって蒸発器33の表面に残っている糸くずを吹き、蒸発器33の表面をさらに洗浄する。切換弁34が第1モードにあったとき、衣類乾燥機の内部の多くの水蒸気は液化され集められたため、衣類乾燥機の内部は湿度が低く、このとき、凝縮器32の表面において大量の凝縮水も生成しにくい。凝縮器32が高温の蒸発器33の後端に位置しており、循環する熱い空気が蒸発器33と凝縮器32を乾燥させ続け、蒸発器33に残っている糸くずは吹き落された後も凝縮器32に付着せずに、フィルタ13によって濾過され、これによって凝縮器32表面も洗浄される。なお、制御プログラムは、図示しないメイン制御ボードの中央処理装置に格納されており、中央処理装置によって実行される。
【0030】
本発明における衣類乾燥機は少なくとも以下の有益な効果がある。
【0031】
本発明の衣類乾燥機において、熱交換アセンブリ3はさらに2つのモード間で切り替えられる切換弁34を含んでいる。第1モードでは、作動媒体が圧縮機31から切換弁34を経て凝縮器32に流れ、凝縮器32内の作動媒体が蒸発器33に流れ込み、そして蒸発器33内の作動媒体は切換弁34を経て圧縮機31に戻る。第2モードでは、作動媒体が圧縮機31から切換弁34を経て蒸発器33に流れ、蒸発器33内の作動媒体が凝縮器32に流れ込み、そして凝縮器32内の作動媒体が切換弁34を経て圧縮機31に戻る。このように、洗浄する必要があるとき、まずは熱交換アセンブリ3における切換弁34を第1モードに切り替え、そして送風ファン12の回転を停止させ、これによって、凝縮器32内に入った高温高圧の作動媒体が絞り毛細管322を経て低温低圧の作動媒体に変換し蒸発器33に入る。これによって蒸発器33の温度が下降し、それで空気中の水蒸気が昇華(deposition)し蒸発器33の表面において霜が形成される。一定時間を作動し、制御プログラムによって切換弁34を第2モードに制御し、このときに高温高圧の作動媒体は切換弁34を経て蒸発器33に流れ込み、これによって蒸発器33が高温状態になり、蒸発器33の表面で形成された霜が溶けて液体水になる。液体水の下方向への流動に伴い、蒸発器33の表面に付着している糸くずが脱落する。一定時間作動してから、送風ファン12を起動させ、空気を蒸発器33に通過させ昇温させた後、ドラム2と風チャンバ11との間で循環するように流動させる。熱い空気によって蒸発器33の表面に残っている糸くずを吹き、蒸発器33の表面をより徹底的に洗浄し、セルフクリーニングを実現させると同時に、フィルタによる隔離作用で蒸発器33を保護する必要がなく、衣類乾燥機の性能への影響がない。
【0032】
上記の本発明に基づく好ましい実施形態を教示として、上記の説明内容によって、当業者は、本発明の範囲から逸脱せずに、様々な変更や修正を行うことができる。本発明の技術的範囲は、明細書に記載されている内容に限定されず、特許請求の範囲によって技術的範囲を確定すべきである。
【符号の説明】
【0033】
1-筐体、 11-風チャンバ、12-送風ファン、13-フィルタ、14-風カバー、2-ドラム、
3-熱交換アセンブリ、31-圧縮機、311-排気管、312-還気管、32-凝縮器、321-凝縮器接続管、322-絞り毛細管、33ー蒸発器、331-蒸発器接続管、34-切換弁。
図1
図2
図3