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特開2022-158910スイング式ベッド吸収装置、およびスイング式ベッド吸収装置の製造方法
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  • 特開-スイング式ベッド吸収装置、およびスイング式ベッド吸収装置の製造方法 図1
  • 特開-スイング式ベッド吸収装置、およびスイング式ベッド吸収装置の製造方法 図2
  • 特開-スイング式ベッド吸収装置、およびスイング式ベッド吸収装置の製造方法 図3
  • 特開-スイング式ベッド吸収装置、およびスイング式ベッド吸収装置の製造方法 図4
  • 特開-スイング式ベッド吸収装置、およびスイング式ベッド吸収装置の製造方法 図5
  • 特開-スイング式ベッド吸収装置、およびスイング式ベッド吸収装置の製造方法 図6
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022158910
(43)【公開日】2022-10-17
(54)【発明の名称】スイング式ベッド吸収装置、およびスイング式ベッド吸収装置の製造方法
(51)【国際特許分類】
   B01D 53/14 20060101AFI20221006BHJP
   B64G 1/52 20060101ALI20221006BHJP
【FI】
B01D53/14 100
B64G1/52
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022009782
(22)【出願日】2022-01-26
(31)【優先権主張番号】17/220,074
(32)【優先日】2021-04-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】500107762
【氏名又は名称】ハミルトン・サンドストランド・コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】HAMILTON SUNDSTRAND CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100086232
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 博通
(74)【代理人】
【識別番号】100092613
【弁理士】
【氏名又は名称】富岡 潔
(72)【発明者】
【氏名】マーク エー.ザフェッティ
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル ジェイ.キーホー
【テーマコード(参考)】
4D020
【Fターム(参考)】
4D020AA03
4D020BA16
4D020BB01
4D020BC01
4D020CA05
4D020CC01
4D020CC06
4D020CC20
(57)【要約】
【課題】 改良されたベッド吸収装置の構成を提供する。
【解決手段】 ベッドを備えるスイング式ベッド吸収装置であって、ベッドは、外側表面及び内部チャンバを備えるベッドハウジングと、内部チャンバをベッドの外部に位置するエリアに流体接続するフレア状の内部通路と、を含む。フレア状の内部通路は、外側表面の開口と、内部チャンバのチャンバ開口と、開口に位置する第1の部分であって、第1の部分が、ベッドの外側に位置するエリアに開口を通して流体接続されている、第1の部分と、チャンバ開口に位置するフレア状の部分であって、フレア状の部分が、内部チャンバにチャンバ開口を通して流体接続されている、フレア状の部分と、を含んでいる。フレア状の部分は、鈍角で内部チャンバに接続している。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベッドを備えるスイング式ベッド吸収装置であって、
前記ベッドは、
外側表面及び内部チャンバを備えるベッドハウジングと、
前記内部チャンバを前記ベッドの外部に位置するエリアに流体接続するフレア状の内部通路と、
を備え、
前記フレア状の内部通路は、
前記外側表面の開口と、
前記内部チャンバのチャンバ開口と、
前記開口に位置する第1の部分であって、前記第1の部分が、前記ベッドの外側に位置する前記エリアに前記開口を通して流体接続されている、前記第1の部分と、
前記チャンバ開口に位置するフレア状の部分であって、前記内部チャンバに前記チャンバ開口を通して流体接続されている、フレア状の部分と、
を備え、
前記フレア状の部分が、鈍角で前記内部チャンバに接続している、スイング式ベッド吸収装置。
【請求項2】
前記フレア状の内部通路が、
前記第1の部分と前記フレア状の部分との間に介在する直線状の部分であって、前記直線状の部分が、前記第1の部分と前記フレア状の部分とを流体接続している、前記直線状の部分
をさらに備えている、請求項1に記載のスイング式ベッド吸収装置。
【請求項3】
前記フレア状の部分が前記第1の部分に直接接続している、請求項1に記載のスイング式ベッド吸収装置。
【請求項4】
前記フレア状の部分が皿穴である、請求項1に記載のスイング式ベッド吸収装置。
【請求項5】
前記第1の部分が端ぐり穴である、請求項1に記載のスイング式ベッド吸収装置。
【請求項6】
ベッドを形成することを含むスイング式ベッド吸収装置の製造方法であって、
前記ベッドを形成することは、
外側表面及び内部チャンバを備えたベッドハウジングを形成することと、
前記内部チャンバを、前記ベッドの外部に位置するエリアに流体接続する、フレア状の内部通路を形成することであって、前記フレア状の内部通路が、
前記外側表面の開口と、
前記内部チャンバのチャンバ開口と、
前記開口に位置する第1の部分であって、前記第1の部分が、前記ベッドの外側に位置する前記エリアに前記開口を通して流体接続されている、前記第1の部分と、
前記チャンバ開口に位置するフレア状の部分であって、前記内部チャンバに前記チャンバ開口を通して流体接続されている、フレア状の部分と、を備え、
前記フレア状の部分が、鈍角で前記内部チャンバに接続している、前記フレア状の内部通路を形成することと、
を備えた、スイング式ベッド吸収装置の製造方法。
【請求項7】
前記フレア状の内部通路を前記形成することが、
直線状の部分を形成することであって、前記直線状の部分が、前記第1の部分と前記フレア状の部分との間に介在され、前記直線状の部分が、前記第1の部分と前記フレア状の部分とを流体接続する、前記直線状の部分を形成すること
をさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記直線状の部分を前記形成することが、
前記外側表面から前記ベッドハウジング内に穴あけ加工して、前記直線状の部分を形成すること
をさらに含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記フレア状の内部通路を前記形成することが、
前記フレア状の部分を形成すること
をさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項10】
前記フレア状の部分を前記形成することが、
前記チャンバ開口から皿穴を機械加工して、前記フレア状の部分を形成すること
をさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記フレア状の部分を前記形成することが、
前記内部チャンバまで前記ベッドハウジング内へ前記外側表面に穴を穴あけ加工することと、
裏側座ぐりツールを、前記穴を通して挿入することと、
カッティングブレードを前記裏側座ぐりツールから延ばすことと、
前記カッティングブレードを回転させて、前記フレア状の部分を形成することと、
をさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記フレア状の部分が皿穴である、請求項6に記載の方法。
【請求項13】
前記フレア状の内部通路を前記形成することが、
前記第1の部分を形成すること
をさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項14】
前記第1の部分を前記形成することが、
端ぐり穴を前記外側表面から機械加工して、前記第1の部分を形成すること
をさらに含む、請求項13に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(連邦政府の支援の表明)
本発明は、NASAによって与えられた、80JSC020D0020の下での政府の支援により行われた。政府は、本発明において一定の権利を有する。
【0002】
本明細書に開示の主題は、概して、二酸化炭素ガスの除去の分野に関し、より詳細には、二酸化炭素ガス及び湿気を密閉空間から吸収及び除去するための装置に関する。
【背景技術】
【0003】
潜水艦、宇宙船、または宇宙服などの密閉空間で利用される生命維持装置は、二酸化炭素を継続的に除去する必要がある。再生式の二酸化炭素除去システムが、この目的のために利用され、通常は、二酸化炭素が含まれる空気の流れと接触するように配置されたアミンベッドを含んでいる。このアミンベッドは、一般的に理解されている化学的プロセス及び反応を通して、二酸化炭素を空気流から吸収する。
【0004】
アミンベッドは、選択された浸透レベルまで浸透されるまで利用される。選択された浸透レベルは、アミンベッドがもはや二酸化炭素を空気流から効率的に除去できない浸透レベル、または、アミンベッドがもはや二酸化炭素を空気流から効率的に除去できない浸透レベル未満の任意の浸透レベルとすることができる。次いで、別のアミンベッドが、二酸化炭素を含む空気流と接触するように切り替えられる。浸透されたアミンベッドは、次いで、次のサイクルのための準備において、二酸化炭素を放出するように脱離(desorbed)される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って、本発明は、改良されたベッド吸収装置の構成を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施形態によれば、スイング式ベッド吸収装置が提供される。スイング式ベッド吸収装置は、ベッドを含み、ベッドは、外側表面及び内部チャンバを備えるベッドハウジングと、ベッドの外部に位置するエリアに流体接続するフレア状(flared)の内部通路とを含む。フレア状の内部通路は、外側表面の開口と、内部チャンバのチャンバ開口と、開口に位置する第1の部分であって、第1の部分が、ベッドの外側に位置するエリアに開口を通して流体接続されている、第1の部分と、チャンバ開口に位置するフレア状の部分であって、フレア状の部分が、内部チャンバにチャンバ開口を通して流体接続されている、フレア状の部分と、を含んでいる。フレア状の部分は、鈍角で内部チャンバに接続している。
【0007】
上述の特徴の1つまたは複数に加えるか、代替形態として、さらなる実施形態は、フレア状の内部通路が、第1の部分とフレア状の部分との間に介在する直線状の部分であって、直線状の部分が、第1の部分とフレア状の部分とを流体接続している、直線状の部分をさらに含むことを含む場合がある。
【0008】
上述の特徴の1つまたは複数に加えるか、代替形態として、さらなる実施形態は、フレア状の部分が第1の部分に直接接続していることを含む場合がある。
【0009】
上述の特徴の1つまたは複数に加えるか、代替形態として、さらなる実施形態は、フレア状の部分が皿穴(countersink hole)であることを含む場合がある。
【0010】
上述の特徴の1つまたは複数に加えるか、代替形態として、さらなる実施形態は、第1の部分が座ぐり穴(counterbore)であることを含む場合がある。
【0011】
別の実施形態によれば、スイング式ベッド吸収装置の製造方法が提供される。本方法は、外側表面及び内部チャンバを備えたベッドハウジングを形成することと、フレア状の内部通路を形成することと、により、ベッドを形成することを含んでいる。フレア状の内部通路は、内部チャンバをベッドの外部に位置するエリアに流体接続する。フレア状の内部通路は、外側表面の開口と、内部チャンバのチャンバ開口と、開口に位置する第1の部分と、を含んでいる。第1の部分は、開口を通して、ベッドの外側に位置するエリアに流体接続されている。フレア状の内部通路は、チャンバ開口に位置するフレア状の部分をも含んでいる。フレア状の部分は、チャンバ開口を通して内部チャンバに流体接続される。フレア状の部分は、鈍角で内部チャンバに接続している。
【0012】
上述の特徴の1つまたは複数に加えるか、代替形態として、さらなる実施形態は、フレア状の内部通路を形成することが、直線状の部分が形成されることをさらに含むことを含む場合がある。直線状の部分は、第1の部分とフレア状の部分との間に介在されている。直線状の部分は、第1の部分とフレア状の部分とを流体接続する。
【0013】
上述の特徴の1つまたは複数に加えるか、代替形態として、さらなる実施形態は、直線状の部分を形成することが、外側表面からベッドハウジング内に穴あけ加工して、直線状の部分を形成することをさらに含むことを含む場合がある。
【0014】
上述の特徴の1つまたは複数に加えるか、代替形態として、さらなる実施形態は、フレア状の内部通路を形成することが、フレア状の部分を形成することをさらに含むことを含む場合がある。
【0015】
上述の特徴の1つまたは複数に加えるか、代替形態として、さらなる実施形態は、フレア状の部分を形成することが、チャンバ開口から皿穴を機械加工して、フレア状の部分を形成することをさらに含むことを含む場合がある。
【0016】
上述の特徴の1つまたは複数に加えるか、代替形態として、さらなる実施形態は、フレア状の部分を形成することが、内部チャンバまでベッドハウジング内へ外側表面に穴を穴あけ加工することと、裏側座ぐりツールを、穴を通して挿入することと、カッティングブレードを裏側座ぐりツールから延ばすことと、カッティングブレードを回転させて、フレア状の部分を形成することと、をさらに含むことを含む場合がある。
【0017】
上述の特徴の1つまたは複数に加えるか、代替形態として、さらなる実施形態は、フレア状の部分が皿穴であることを含む場合がある。
【0018】
上述の特徴の1つまたは複数に加えるか、代替形態として、さらなる実施形態は、フレア状の内部通路を形成することが、第1の部分を形成することをさらに含むことを含む場合がある。
【0019】
上述の特徴の1つまたは複数に加えるか、代替形態として、さらなる実施形態は、第1の部分を形成することが、外側表面から端ぐり穴を機械加工して、第1の部分を形成することをさらに含むことを含む場合がある。
【0020】
上述の特徴及び要素は、別様に明白に示されていない限り、排他的にならずに、様々な組合せで合わせられ得る。これら特徴及び要素、ならびにそれらの動作は、以下の詳細な説明及び添付図面に照らして、より明らかとなるであろう。しかし、以下の詳細な説明及び図面が、例示的かつ説明的な性質であり、非限定的であることが意図されていることを理解されたい。
【0021】
以下の詳細な説明は、いずれの方法でも限定するものとは解されないものとする。添付図面を参照すると、同様の要素には同様の符号が付されている。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本開示の一実施形態に係る、スイング式ベッド吸収装置の投影図である。
図2】本開示の一実施形態に係る、スイング式ベッド吸収装置のベッドの断面図である。
図3】本開示の一実施形態に係る、スイング式ベッド吸収装置のベッドの断面図である。
図4】本開示の一実施形態に係る、スイング式ベッド吸収装置の製造方法のフローチャートである。
図5】本開示の一実施形態に係る、フレア状の内部通路を形成する方法のフローチャートである。
図6】本開示の一実施形態に係る、フレア状の部分の投影図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
開示の装置及び方法の1つまたは複数の実施形態の詳細な記載は、図面を参照して、例として、限定的ではなく、本明細書に提供される。
【0024】
スイング式ベッド吸収装置のためのアミンベッドは、通常、アミン(amine)ベースの吸収ビーズで充填された金属フォームで構築されている。金属フォームは、アミンベースの吸収ビーズ内にトラップするための不安定な経路を形成する。金属フォームは、さらなる機能も果たす。第1に、吸収及び脱離のプロセスには、熱の移動が含まれ、そのため、金属フォームは、生成された熱を隣接するアミンベッドに移動させる。第2に、金属フォームに接触しているアミンベースの吸収ビーズを有することが、この観点から有益である。金属フォームは、発射の間及びオペレーションの間にアセンブリが耐える必要がある負荷に対して反作用することが可能となる構造部材としても作用する。アミンベッドは、外部の真空環境(宇宙遊泳の間など)に比べ、加圧されている。
【0025】
アミンベッドが構築されると、アミンベースの吸収ビーズが金属フォーム内に、充填ポートを通して流され、金属フォームの不安定な経路全体を充填する。金属フォームは、充填ポートが位置する閉鎖バーにフォームが接触することから、充填ポートのエリアを低減させる。フォーム構造がランダムであることから、充填ポートの封鎖の割合は変化する。アミンベースの吸収ビーズの充填は、しばしば、非常に時間がかかる。この理由は、アミンベースの吸収ビーズが、金属フォームの不安定な経路を通る吸収ビーズの通路を形成することが困難であり、ある一定の割合の充填ポートがフォームによってブロックされるためである。アミンベースの吸収ビーズがその可使時間の終わりに達すると、アミンベースの吸収ビーズを、金属フォームから除去し、交換する必要がある。本明細書に開示の実施形態は、充填ポートに円錐状の特徴を付加することにより、アミンベースの吸収ビーズを金属フォームに導入し、金属フォームから除去するためにかかる時間を低減させることを試みている。これにより、金属フォームの露出エリアが増大し、ブロックされる充填ポートの割合が低減される、または、充填ポートの開いたエリアの割合が増大される結果となる。
【0026】
ここで図1を参照すると、本開示の一実施形態に係る、スイング式ベッド吸収装置200の投影図が示されている。スイング式ベッド吸収装置200は、2つ以上のベッド240で構成されている。2つ以上のベッド240は、互いの頂部にスタックされて形成されている。図1のスイング式ベッド吸収装置200は、4つのベッド240を含んでいる。図1の例示的なスイング式ベッド吸収装置200が4つのベッド240を含んでいるが、本明細書に開示の実施形態は、2つ以上のベッド240を有するスイング式ベッド吸収装置200に適用可能である場合があることを理解されたい。
【0027】
ベッド240は、第1の端部210と第2の端部220とにより、ともに挟まれている。第1の端部210は、スイング式ベッド吸収装置200の第1の端202に位置しており、第2の端部220は、スイング式ベッド吸収装置200の第2の端204に位置している。ベッド240の各々は、二酸化炭素を吸収するために、金属フォーム及びアミンベースの吸収ビーズを包含するベッドハウジング242で構成されている。
【0028】
各ベッドハウジング242は、外側表面241を含んでいる。各ベッドハウジング242は、ベッドハウジング242の第1の側部243に、外側表面241の1つまたは複数の開口245を含んでいる。開口245は、アミンベースの吸収ビーズに関し、ポートを充填する、及び/またはポートを空にするための内部通路への開口としての役割を果たす。図1には見ることができないが、ベッドハウジング242の第2の側部244に、外側表面241の開口も存在する。第2の側部244は、第1の側部243とは反対側に位置している。
【0029】
引き続き図1及び図2を参照しつつ、ここで図2を参照すると、直線状の通路300の断面図が図2に示されており、フレア状の内部通路400の断面図が図3に示されている。ベッドハウジング242は、ベッドハウジング242内の内部チャンバ250を形成する。内部チャンバ250は、金属フォーム260と、この金属フォーム260内のアミンベースの吸収ビーズ500と、を包含するように構成されている。直線状の内部通路300は、内部チャンバ250を、ベッド240の外側に位置するエリア270に流体接続する。フレア状の内部通路400は、内部チャンバ250を、ベッド240の外側に位置するエリア270に流体接続する。
【0030】
直線状の内部通路300は、ベッドハウジング242内に位置しており、開口245を、金属フォーム260を包含する内部チャンバ250に流体接続する。直線状の内部通路300は、開口245に位置する第1の部分310と、内部チャンバ250に位置する直線状の部分320と、を含んでいる。第1の部分310は、シールを伴って、プラグを受領するように構成された端ぐり穴である場合がある。プラグは、アミンベースの吸収ビーズ500が漏出しないように維持し、内部チャンバ250を外部エリア270に対して加圧させるように、アミンベースの吸収ビーズ500がチャンバ250内に充填された後に取り付けられる。直線状の部分320は、図2に示すように、ベッドハウジング242を通して測定される場合に直角α1で内部チャンバ250に接続する場合がある。直角は、90度に等しい角度として規定される。直線状の部分320は、チャンバ開口252において、内部チャンバ250に流体接続される。
【0031】
フレア状の内部通路400は、ベッドハウジング242内に位置しており、開口245を、金属フォーム260を包含する内部チャンバ250に流体接続する。フレア状の内部通路400は、開口245に位置する第1の部分410と、内部チャンバ250に位置するフレア状の部分430と、を含んでいる。第1の部分410は、シールを伴って、プラグを受領するように構成されている。プラグは、アミンベースの吸収ビーズ500が漏出しないように維持し、内部チャンバ250を外部エリア270に対して加圧させるように、アミンベースの吸収ビーズ500がチャンバ250内に充填された後に取り付けられる。フレア状の内部通路400は、第1の部分410とフレア状の部分430との間に介在された直線状の部分420を含む場合がある。直線状の部分420は、第1の部分410とフレア状の部分430とを流体接続する場合がある。代替的な実施形態では、フレア状の内部通路400は、直線状の部分420を含まない場合があり、フレア状の部分430は、第1の部分410に直接接続されている場合がある。第1の部分410は、シールを伴って、プラグを受領するように構成された端ぐり穴である場合がある。プラグは、アミンベースの吸収ビーズ500が漏出しないように維持し、内部チャンバ250を外部エリア270に対して加圧させるように、アミンベースの吸収ビーズ500がチャンバ250内に充填された後に取り付けられる。フレア状の部分430は、図3に示すように、ベッドハウジング242を通して測定される場合に鈍角α2で内部チャンバ250に接続する。鈍角は、90度より大である角度として規定される。フレア状の部分430は、皿穴である場合がある。フレア状の部分430は、図3に示すような円錐形状、またはパラボラ形状を含む任意の形状である場合もある。フレア状の部分430は、図3に示すような円錐形状を形成するための直線状の側壁、または曲線状の側壁を含む場合がある。皿穴は、裏側の座ぐりツールによって形成される場合がある。フレア状の部分は、限定ではないが、付加製造(Additive Manufacturing)を含む、当業者には既知である任意の他の製造プロセスによって形成される場合があることを理解されたい。フレア状の部分430は、チャンバ開口252において、内部チャンバ250に流体接続される。
【0032】
有利には、フレア状の内部通路400をチャンバ開口252においてフレア状にすることにより、内部チャンバ250に入る際に、アミンベースの吸収ビーズ500が、金属フォーム260のより広い表面積に曝され、このため、アミンベースの吸収ビーズ500は、内部チャンバ250内の金属フォーム260を充填することと、内部チャンバ250内の金属フォーム260を空にすることと、の両方を、直線状の内部通路300に比べ、より速く行うことになる。このことは、直線状の内部通路300によって露出される金属フォーム260の表面積SA1が、フレア状の内部通路400によって露出される金属フォーム260の表面積SA2よりも小さいことから、図2図3とを比較する際に明確に視認可能である。
【0033】
引き続き図1から図3を参照しつつ、ここで図4を参照すると、本開示の一実施形態に係る、スイング式ベッド吸収装置200を製造する方法600のフローチャートが示されている。
【0034】
スイング式ベッド吸収装置200を製造する方法600は、ベッド240を形成することを含んでいる。ベッド240は、機械加工操作、穴あけ操作、付加製造、またはこれらの組合せによって形成される場合がある。
【0035】
ブロック604では、外側表面241及び内部チャンバ250を備えたベッドハウジング242が形成される。ベッドハウジング242は、付加製造及び/または機械加工を通して形成される場合がある。ベッドハウジング242は、当業者に既知である任意の他の製造プロセスを使用して形成される場合もある。
【0036】
ブロック606では、フレア状の内部通路400が形成される。フレア状の内部通路400は、付加製造、機械加工、及び/または穴あけを通して形成される場合がある。フレア状の内部通路400は、当業者に既知である任意の他の製造プロセスを使用して形成される場合もある。フレア状の内部通路400は、内部チャンバ250を、ベッド240の外側に位置するエリア270に流体接続する。フレア状の内部通路400は、外側表面241の開口245と、内部チャンバ250のチャンバ開口252と、開口245に位置する第1の部分410と、を含んでいる。第1の部分410は、開口245を通して、ベッド240の外側に位置するエリア270に流体接続されている。フレア状の内部通路400は、チャンバ開口252に位置するフレア状の部分430をも含んでいる。フレア状の部分は、チャンバ開口252を通して内部チャンバ250に流体接続されている。フレア状の部分430は、鈍角α2で内部チャンバ250に接続する。
【0037】
フレア状の内部通路400は、直線状の部分420を形成することを含む場合がある。直線状の部分420は、第1の部分410とフレア状の部分430との間に介在されている。直線状の部分420は、第1の部分410とフレア状の部分430とを流体接続している。直線状の部分420は存在しない場合があり、第1の部分410は、フレア状の部分430に直接接続している場合がある。直線状の部分420は、外側表面241からベッドハウジング242内に穴あけ加工することによって形成される場合がある。
【0038】
フレア状の内部通路400を形成することは、フレア状の部分430を形成することをさらに含む場合がある。フレア状の部分430は、皿穴430a(図6の皿穴430aの投影図を参照)を、チャンバ開口252から機械加工して、フレア状の部分430を形成することによって形成される場合がある。
【0039】
上述の記載が、特定の順番で図4のフロープロセスを記載しているが、添付の特許請求の範囲に別様に明確に必要とされていない限り、各ステップの順番付けが変化し得、また、各ステップの順番が、各層内など、同時に、またはほぼ同時に発生し得ることを理解されたい。
【0040】
ここで図5から図6を参照すると、本開示の一実施形態に従って、フレア状の内部通路400を形成する方法700が図5に示され、フレア状の部分430が図6に示されている。ブロック710では、ベッドハウジング242は、外側表面241及び内部チャンバ250で形成されている。
【0041】
720では、穴290が、ドリル910を使用して、内部チャンバ250までベッドハウジング242内へ外側表面に穴あけ加工される。
【0042】
730では、裏側座ぐりツール920が穴290を通して挿入される。裏側座ぐりツール920は、ステム922と、このステム922から延びることができるカッティングブレード930と、を含んでいる。カッティングブレード930は、ステム922から延び、また、ステム922内に戻るように押し込まれて、穴290を通してフィットする場合がある。カッティングブレード930は、ステム922が内部チャンバ250内に位置されると、ステムから延びる場合がある。
【0043】
740では、カッティングブレード930は、フレア状の部分430を形成するように回転される場合がある。カッティングブレード930は、回転され、チャンバ開口252内へ引っ張られて、フレア状の部分430をベッドハウジング242から除くように機械加工する場合がある。フレア状の部分430の投影図が図6に示されている。一実施形態では、カッティングブレード930は、回転され、チャンバ開口252内へ引っ張られて、フレア状の部分430を第1の部分410まですべてベッドハウジング242から除き、直線状の部分420を残さないように機械加工する場合がある。別の実施形態では、カッティングブレード930は、回転され、チャンバ開口252内へ引っ張られて、フレア状の部分430をベッドハウジング242から、チャンバ開口252から第1の距離D1だけ除き、直線状の部分420を残すように機械加工する場合がある。図6は、フレア状の部分430が皿穴430aであることを示している。
【0044】
750では、1つまたは複数の機械加工ツール950が、端ぐり穴410aを外側表面から機械加工して、第1の部分410を形成する場合がある。図5は、第1の部分410が端ぐり穴410aであることを示している。
【0045】
上述の記載が、特定の順番で図5のフロープロセスを記載しているが、添付の特許請求の範囲に別様に明確に必要とされていない限り、各ステップの順番付けが変化し得、また、各ステップの順番が、各層内など、同時に、またはほぼ同時に発生し得ることを理解されたい。
【0046】
本明細書に記載の特徴の技術的効果及び利点は、内部チャンバにアミンベースの吸収ビーズを入れることと、内部チャンバからアミンベースの吸収ビーズを出すことと、を補助するために、フレア状の通路を備えたスイング式ベッドを含んでいる。
【0047】
開示の装置及び方法の1つまたは複数の実施形態の詳細な記載は、図面を参照して、例として、限定的ではなく、提供される。
【0048】
「約」との用語は、本出願の出願時に利用可能である設備に基づく、特定の量の測定に関連するある程度の誤差を含むことが意図されている。
【0049】
本明細書に使用される用語は、特定の実施形態を記載することのみを目的としており、本開示を限定することは意図されていない。本明細書に使用される場合、単数の形態「a」、「an」、及び「the」は、文脈が別様に明確に示していない限り、複数の形態も含むことが意図されている。「備える(comprises)」及び/または「備えている(comprising)」との用語は、本明細書で使用される場合、述べられた特徴、整数、ステップ、操作、要素、及び/または構成要素の存在を特定するが、1つまたは複数の他の特徴、整数、ステップ、操作、要素構成要素、及び/またはそれらのグループの存在または追加を除外しないことを、さらに理解されたい。
【0050】
本開示が例示的実施形態または複数の実施形態を参照して記載されてきたが、当業者には、本開示の範囲を逸脱することなく、様々な変更が行われ得、均等のものが、その要素に関して代替し得ることを理解されたい。さらに、多くの変更が、本開示の基本的な範囲から逸脱することなく、特定の状況または材料を、本開示の教示に適合させるために、行われ得る。したがって、本開示が、この本開示を実施することが意図されているベストモードとして開示された特定の実施形態には限定されず、本開示が、特許請求の範囲の範囲内にあるすべての実施形態を含むことになることが意図されている。
図1
図2
図3
図4
図5
図6