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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022159115
(43)【公開日】2022-10-17
(54)【発明の名称】電力供給システム
(51)【国際特許分類】
   F02G 1/02 20060101AFI20221006BHJP
   F02C 7/22 20060101ALI20221006BHJP
   F02C 3/22 20060101ALI20221006BHJP
   C01B 3/02 20060101ALI20221006BHJP
   C01B 3/00 20060101ALI20221006BHJP
   C25B 1/04 20210101ALI20221006BHJP
   C25B 9/00 20210101ALI20221006BHJP
   C25B 15/02 20210101ALI20221006BHJP
【FI】
F02G1/02
F02C7/22 B
F02C3/22
C01B3/02 H
C01B3/00 Z
C25B1/04
C25B9/00 A
C25B15/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022052887
(22)【出願日】2022-03-29
(31)【優先権主張番号】P 2021060619
(32)【優先日】2021-03-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000000974
【氏名又は名称】川崎重工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100087941
【弁理士】
【氏名又は名称】杉本 修司
(74)【代理人】
【識別番号】100112829
【弁理士】
【氏名又は名称】堤 健郎
(74)【代理人】
【識別番号】100155963
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】100154771
【弁理士】
【氏名又は名称】中田 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100150566
【弁理士】
【氏名又は名称】谷口 洋樹
(74)【代理人】
【識別番号】100220489
【弁理士】
【氏名又は名称】笹沼 崇
(72)【発明者】
【氏名】谷村 和彦
(72)【発明者】
【氏名】坂川 佳司
(72)【発明者】
【氏名】柏原 宏行
(72)【発明者】
【氏名】有澤 秀則
(72)【発明者】
【氏名】矢嶋 理子
(72)【発明者】
【氏名】近藤 恒幾
(72)【発明者】
【氏名】斎藤 勲
【テーマコード(参考)】
4G140
4K021
【Fターム(参考)】
4G140AB01
4K021AA01
4K021BA02
4K021DC03
4K021DC11
(57)【要約】
【課題】電力需要が低い時間帯の再生エネルギー電力を利用して水素を生成し、電力需要が高い時間帯に電力供給することが可能な電力供給システムを提供する。
【解決手段】再生可能エネルギーを利用して水素ガス(H)を生成,供給する水素ガス供給ユニット(1)と、水素ガス供給ユニット(1)から供給された水素ガス(H)を燃料とする発電装置(3)と、水素ガス供給ユニット(1)および発電装置(3)を制御する制御装置(5)とを備える電力供給システム(S)において、水素ガス供給ユニット(1)が、水電解装置(7)と、水素ガス(H)を圧縮するレシプロ圧縮機(9)と、圧縮された水素ガス(H)を貯蔵する貯蔵タンク(11)と、貯蔵タンク(11)へ供給される水素ガス(H)の顕熱を貯蔵し貯蔵タンク(11)からの水素ガス(H)を加熱する蓄熱器(13)と、蓄熱器(13)からの水素ガス(H)を膨張させる膨張機(15)とを備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
再生可能エネルギーによって発電された再生可能電力を利用して水素ガスを生成および供給する水素ガス供給ユニットと、
前記水素ガス供給ユニットから供給された前記水素ガスを燃料として発電する発電装置と、
前記水素ガス供給ユニットおよび前記発電装置の動作を制御する制御装置と、
を備える電力供給システムであって、
前記水素ガス供給ユニットが、
前記再生可能電力を利用して電気分解によって水素ガスを発生させる水電解装置と、
前記水素ガスを、前記発電装置の要求圧力以上の圧力に圧縮するレシプロ圧縮機と、
前記レシプロ圧縮機で圧縮された水素ガスを圧縮された状態で貯蔵する貯蔵タンクと、
前記水電解装置から前記レシプロ圧縮機へ前記水素ガスを供給する第1供給路と、
前記レシプロ圧縮機から前記貯蔵タンクへ前記水素ガスを供給する第2供給路と、
前記貯蔵タンクから前記発電装置へ前記水素ガスを供給する第3供給路と、
前記第2供給路および前記第3供給路に熱的に接続され、前記第2供給路を通過して前記貯蔵タンクへ供給される前記水素ガスの顕熱を貯蔵すると共に、前記貯蔵タンクから前記第3供給路を通過する前記水素ガスを加熱する蓄熱器と、
前記第3供給路における前記蓄熱器と前記発電装置との間に設けられて、前記水素ガスを膨張させる膨張機と、
を備え、
前記制御装置は、前記電力の需要が水素生成用基準値よりも小さい時間帯に前記水電解装置を作動させ、前記電力の需要が電力供給用基準値よりも大きい時間帯に前記発電装置を作動させるように構成されている、
電力供給システム。
【請求項2】
請求項1に記載の電力供給システムにおいて、前記レシプロ圧縮機が、前記膨張機として兼用される、電力供給システム。
【請求項3】
請求項1または2に記載の電力供給システムにおいて、前記第3供給路にサージタンクが設けられている、電力供給システム。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一項に記載の電力供給システムおいて、前記蓄熱器が、多数の固体蓄熱材を備える、電力供給システム。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか一項に記載の電力供給システムおいて、前記貯蔵タンクが水素カードルである、電力供給システム。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか一項に記載の電力供給システムにおいて、
前記制御装置は、前記膨張機の動作を制御することによって前記発電装置への水素ガスの供給量を制御するように構成されている、
電力供給システム。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか一項に記載の電力供給システムにおいて、前記発電装置が、原動機として、水素ガスを燃料として利用するガスタービンエンジンまたはガスエンジンを備える、
電力供給システム。
【請求項8】
バイオマスを利用してメタンガスを生成および供給するメタンガス供給ユニットと、
前記メタンガス供給ユニットから供給された前記メタンガスを燃料として発電する発電装置と、
前記メタンガス供給ユニットおよび前記発電装置の動作を制御する制御装置と、
を備える電力供給システムであって、
前記メタンガス供給ユニットが、
前記バイオマスを発酵させることによってメタンガスを発生させるメタンガス生成装置と、
前記メタンガスを、前記発電装置の要求圧力以上の圧力に圧縮するレシプロ圧縮機と、
前記レシプロ圧縮機で圧縮されたメタンガスを圧縮された状態で貯蔵する貯蔵タンクと、
前記メタンガス生成装置から前記レシプロ圧縮機へ前記メタンガスを供給する第4供給路と、
前記レシプロ圧縮機から前記貯蔵タンクへ前記メタンガスを供給する第5供給路と、
前記貯蔵タンクから前記発電装置へ前記メタンガスを供給する第6供給路と、
前記第2供給路および前記第3供給路に熱的に接続され、前記第5供給路を通過して前記貯蔵タンクへ供給される前記メタンガスの顕熱を貯蔵すると共に、前記貯蔵タンクから前記第6供給路を通過する前記メタンガスを加熱する蓄熱器と、
前記第6供給路における前記蓄熱器と前記発電装置との間に設けられて、前記メタンガスを膨張させる膨張機と、
を備え、
前記制御装置は、前記電力の需要がメタンガス生成用基準値よりも小さい時間帯に前記レシプロ圧縮機を作動させ、前記電力の需要が電力供給用基準値よりも大きい時間帯に前記発電装置を作動させるように構成されている、
電力供給システム。
【請求項9】
請求項8に記載の電力供給システムにおいて、前記レシプロ圧縮機が、前記膨張機として兼用される、電力供給システム。
【請求項10】
請求項8または9に記載の電力供給システムにおいて、前記第6供給路にサージタンクが設けられている、電力供給システム。
【請求項11】
請求項8から10のいずれか一項に記載の電力供給システムおいて、前記蓄熱器が、多数の固体蓄熱材を備える、電力供給システム。
【請求項12】
請求項8から11のいずれか一項に記載の電力供給システムおいて、前記貯蔵タンクがメタンカードルである、電力供給システム。
【請求項13】
請求項8から12のいずれか一項に記載の電力供給システムにおいて、
前記制御装置は、前記膨張機の動作を制御することによって前記発電装置へのメタンガスの供給量を制御するように構成されている、
電力供給システム。
【請求項14】
請求項8から13のいずれか一項に記載の電力供給システムにおいて、前記発電装置が、原動機として、メタンガスを燃料として利用するガスタービンエンジンまたはガスエンジンを備える、
電力供給システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電力を供給するシステム、特には、再生可能電力やバイオマスを利用して燃料ガスを生成し、この燃料ガスを利用して発電した電力を供給するシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電力市場の自由化が促進されると共に、風力や太陽光といった再生可能エネルギーやバイオマス燃料といった環境負荷の低いエネルギーを積極的に活用することが求められてきている。しかし、再生可能エネルギーの供給量は、実際の需給状況にかかわらず、天候等の自然環境に大きく影響される。バイオマス燃料についても生成量を時間帯に応じて増減させることは難しい。そのため、電力市場における需給関係が不安定になりがちで、電力需要が少ない時間帯の電力取引価格は低迷する状況にあり、事業者の採算を悪化させる要因となっている。
【0003】
他方で、環境問題に対する一解決策として、いわゆる低炭素社会の実現に向けて、水素を利用する発電装置、例えば水素を燃料とするガスタービンエンジンが提案されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2020-106258号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、燃料として利用可能な水素を生成するためにもエネルギーが必要である。そこで、電力需要が低い時間帯の余剰電力を利用して水素を生成し、これを貯蔵して電力需要が高い時間帯に発電し、電力供給できるシステムの実用化が期待されている。
【0006】
そこで、本開示の目的は、上記の課題を解決するために、電力需要が低い時間帯における余剰の再生エネルギー電力や生成量の増減調整が困難なバイオマスガスを利用して燃料ガスを生成し、これを貯蔵して電力需要が高い時間帯に発電して電力供給することが可能な電力供給システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本開示の一構成に係る電力供給システムは、
再生可能エネルギーによって発電された電力を利用して水素ガスを生成および供給する水素ガス供給ユニットと、
前記水素ガス供給ユニットから供給された前記水素ガスを燃料として発電する発電装置と、
前記水素ガス供給ユニットおよび前記発電装置の動作を制御する制御装置と、
を備える電力供給システムであって、
前記水素ガス供給ユニットが、
前記再生可能電力を利用して電気分解によって水素ガスを発生させる水電解装置と、
前記水素ガスを、前記発電装置の要求圧力以上の圧力に圧縮するレシプロ圧縮機と、
前記レシプロ圧縮機で圧縮された水素ガスを圧縮された状態で貯蔵する貯蔵タンクと、
前記水電解装置から前記レシプロ圧縮機へ前記水素ガスを供給する第1供給路と、
前記レシプロ圧縮機から前記貯蔵タンクへ前記水素ガスを供給する第2供給路と、
前記貯蔵タンクから前記発電装置へ前記水素ガスを供給する第3供給路と、
前記第2供給路および前記第3供給路に熱的に接続され、前記第2供給路を通過して前記貯蔵タンクへ供給される前記水素ガスの顕熱を貯蔵すると共に、前記貯蔵タンクから前記第3供給路を通過する前記水素ガスを加熱する蓄熱器と、
前記第3供給路における前記蓄熱器と前記発電装置との間に設けられて、前記水素ガスを膨張させる膨張機と、
を備え、
前記制御装置は、前記電力の需要が水素生成用基準値よりも小さい時間帯に前記水電解装置を作動させ、前記電力の需要が電力供給用基準値よりも大きい時間帯に前記発電装置を作動させるように構成されている。
【0008】
本開示の他の構成に係る電力供給システムは、
バイオマスを利用してメタンガスを生成および供給するメタンガス供給ユニットと、
前記メタンガス供給ユニットから供給された前記メタンガスを燃料として発電する発電装置と、
前記メタンガス供給ユニットおよび前記発電装置の動作を制御する制御装置と、
を備える電力供給システムであって、
前記メタンガス供給ユニットが、
前記バイオマスを発酵させることによってメタンガスを発生させるメタンガス生成装置と、
前記メタンガスを、前記発電装置の要求圧力以上の圧力に圧縮するレシプロ圧縮機と、
前記レシプロ圧縮機で圧縮されたメタンガスを圧縮された状態で貯蔵する貯蔵タンクと、
前記メタンガス生成装置から前記レシプロ圧縮機へ前記メタンガスを供給する第4供給路と、
前記レシプロ圧縮機から前記貯蔵タンクへ前記メタンガスを供給する第5供給路と、
前記貯蔵タンクから前記発電装置へ前記メタンガスを供給する第6供給路と、
前記第2供給路および前記第3供給路に熱的に接続され、前記第5供給路を通過して前記貯蔵タンクへ供給される前記メタンガスの顕熱を貯蔵すると共に、前記貯蔵タンクから前記第6供給路を通過する前記メタンガスを加熱する蓄熱器と、
前記第6供給路における前記蓄熱器と前記発電装置との間に設けられて、前記メタンガスを膨張させる膨張機と、
を備え、
前記制御装置は、前記電力の需要がメタンガス生成用基準値よりも小さい時間帯に前記レシプロ圧縮機を作動させ、前記電力の需要が電力供給用基準値よりも大きい時間帯に前記発電装置を作動させるように構成されている。
【発明の効果】
【0009】
本開示に係る電力供給システムによれば、上述したように、電力需要が低い時間帯における余剰の再生エネルギー電力や生成量の増減調整が困難なバイオマスガスを利用して燃料ガスを生成し、これを貯蔵して電力需要が高い時間帯に発電して電力供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本開示の一実施形態に係る電力供給システムの概略構成を示すブロック図である。
図2図1の電力供給システムに使用される蓄熱器の概略構造を示す横断面図である。
図3図1の電力供給システムにおけるレシプロ圧縮機、蓄熱器および膨張機の接続態様の一例を示すブロック図である。
図4図1の電力供給システムの一変形例を示すブロック図である。
図5】本開示の他の実施形態に係る電力供給システムの概略構成を示すブロック図である。
図6図5の電力供給システムの一変形例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本開示の好ましい実施形態を図面に基づいて説明する。図1に、本開示の一実施形態に係る電力供給システムSを示す。この電力供給システムSは、電力系統から供給される再生可能エネルギーを利用する水素ガス供給ユニット1と、水素ガス供給ユニット1から供給された水素ガスHを燃料として発電する発電装置3と、水素ガス供給ユニット1および発電装置3の動作を制御する制御装置5とを備えている。なお、ここでの「電力系統」には、既存の商用電力系統のみならず、これに組み込まれていない電力供給可能なシステムも含まれる。
【0012】
水素ガス供給ユニット1は、再生可能エネルギーによって発電された電力(以下、「再生可能電力」という。)を利用して水素ガスHを生成し、この水素ガスHを発電装置3に供給する。水素ガス供給ユニット1は、必要に応じて、生成された水素ガスHを貯蔵した後に発電装置3に供給することが可能である。具体的には、水素ガス供給ユニット1は、水電解装置7、レシプロ圧縮機9、貯蔵タンク11、蓄熱器13、および膨張機15を備えている。
【0013】
水電解装置7は加圧型の水電解装置として構成されており、再生可能電力を利用して電気分解によって水素ガスHを発生させる。本実施形態では、水電解装置7によって、発電装置3への供給時と同程度の圧力(後述するガスタービンエンジン17を原動機とする発電装置3の場合は、例えば数10bar)に加圧された水素ガスHが生成される。なお、本実施形態では効率の観点から加圧型の水電解装置7を用いているが、水電解装置7は常圧型であってもよい。
【0014】
レシプロ圧縮機9は、水電解装置7で生成された水素ガスHを、発電装置3に要求される圧力以上の圧力に圧縮する。本明細書における「発電装置3に要求される圧力」とは、当該発電装置の仕様上、定格出力を得るために必要とされる圧力を意味する。また、「要求される圧力以上の圧力」とは、後述の貯蔵タンク11をコンパクトにし、かつ水素ガス圧縮時の仕事の大部分(例えば70%程度)を水素ガス利用時に動力として回収可能な圧力を意味する。本実施形態では、レシプロ圧縮機9によって、水素ガスHが、例えば数百bar程度まで加圧されると共に、水素ガスHの温度が常温から100℃以上の高温へ昇温される。レシプロ圧縮機9のピストンは電動式モータ19によって駆動される。電動式モータ19は、水電解装置7と同じ系統から供給される再生可能電力によって駆動される。
【0015】
なお、図1では、図示を簡略化するため、レシプロ圧縮機9を一段構成とした例を示しているが、必要とされる水素ガスHの圧力と、使用するレシプロ圧縮機9の能力とに応じて、適宜複数段で構成してもよい。なお、レシプロ圧縮機9を多段化するほど、水素ガスHの到達温度は低下して100℃程度となる一方、例えば2段構成の場合は250℃程度、単段構成の場合は500℃程度となる。
【0016】
水電解装置7とレシプロ圧縮機9とは、水電解装置7からレシプロ圧縮機9へ水素ガスHを供給する第1供給路21によって接続されている。図示の例では、第1供給路21には、水電解装置7から送られた水素ガスH流に含まれる水分を除去するための除湿器23が設けられている。もっとも、除湿器23は省略してもよい。
【0017】
貯蔵タンク11は、圧縮機で圧縮された水素ガスHを圧縮された状態で貯蔵する。本実施形態では、貯蔵タンク11として水素カードルを使用している。水素カードルは、複数の水素ガスボンベを集合させて構成されている。貯蔵タンク11として水素カードルを使用することにより、本実施形態で要求される数百barまで加圧された水素ガスHを安定的に貯蔵することができる。もっとも、貯蔵タンク11は水素カードル以外のガス貯蔵容器であってよい。
【0018】
レシプロ圧縮機9と貯蔵タンク11とは、レシプロ圧縮機9から貯蔵タンク11へ水素ガスHを供給する第2供給路25によって接続されている。すなわち、第2供給路25は、貯蔵タンク11の入口に接続されている。また、貯蔵タンク11の出口には、第3供給路27が接続されている。この第3供給路27を介して、貯蔵タンク11と発電装置3とが接続されており、水素ガスHが貯蔵タンク11から発電装置3へ供給される。
【0019】
なお、図示の例では、第2供給路25の下流部分および第3供給路27の上流部分は、蓄熱器13を通って貯蔵タンク11に接続される共通通路28として形成されている。この共通通路28は、貯蔵タンク11の入口と出口を兼ねる接続口に接続されている。この例では、蓄熱器13上流側に第1遮断弁V1が設けられるとともに、蓄熱器13の下流側(この例では貯蔵タンク11と蓄熱器13とを接続する接続管28a)に第2遮断弁V2が設けられており、これら遮断弁V1,V2の開閉制御によって第2供給路25と第3供給路27とが切替えられる。なお、第2供給路25の下流部分および第3供給路27の上流部分は、別個の経路として設けられていてもよい。
【0020】
蓄熱器13は、第2供給路25および第3供給路27(図示の例では共通通路28)に熱的に接続されており、第2供給路25を通過して貯蔵タンク11へ供給される水素ガスHの顕熱を貯蔵すると共に、このように貯蔵した熱によって、貯蔵タンク11から第3供給路27を通過する水素ガスHを加熱する。これにより、貯蔵タンク11に貯蔵された水素ガスHが高温・高圧に戻された状態で後述の膨張機15に供給される。本実施形態では、図2に示すように、蓄熱器13が、多数の固体蓄熱材29を備えている。固体蓄熱材29としては、水素との反応性が低く、比熱の大きい物質を使用することが好ましい。この例では、花崗岩や硅石といった岩石を適宜の大きさに破砕したものを固体蓄熱材29として使用している。もっとも、固体蓄熱材29はこの例に限定されない。
【0021】
本実施形態に係る蓄熱器13は、具体的には、円筒状の金属製のケーシング31と、ケーシング31の内周面上に円筒状に設けられた断熱材33と、断熱材33の内側に充填された前記多数の固体蓄熱材29とを備えている。多数の固体蓄熱材29間に形成された隙間が水素ガスHの流路となる。もっとも、蓄熱器13の具体的構成はこの例に限定されない。
【0022】
蓄熱器13の蓄熱体を固体蓄熱材29とすることにより、固体蓄熱材29が水素ガスH中の不純物(例えば水電解装置7で発生したミスト等)を吸着する。これにより、後述するように発電装置3の原動機としてガスタービンエンジン17を使用する場合、燃料である水素ガスHに高い純度は要求されないので、別途不純物フィルタを設ける必要がない。もっとも、蓄熱器13が備える蓄熱体は固体状のものに限定されない。
【0023】
また、蓄熱器13は、円筒形状の長手軸心方向が鉛直方向となるように設置され、前記接続管28aが蓄熱器13の下方に配置されている。また、この例では貯蔵タンク11も蓄熱器13の下方に配置されているが、貯蔵タンク11の配置はこれに限定されない。第2供給路25は、水素ガスHが蓄熱器13の上部から下部へ流れるように蓄熱器13に接続されており、第3供給路27は、水素ガスHが蓄熱器13の下部から上部へ流れるように蓄熱器13に接続されている。蓄熱器13をこのように構成することにより、蓄熱器13内の温度分布が、水素ガスHの流れ方向に沿って次第に低下(水素ガスHが貯蔵タンク11へ上方から下方に流入する方向)ないし上昇(水素ガスHが貯蔵タンク11から下方から上方に流出する方向)する分布となるので、熱交換の効率を高めることができる。
【0024】
膨張機15は、第3供給路27における蓄熱器13と発電装置3との間に設けられている。第3供給路27を通過する水素ガスHは、膨張機15によって膨張され、その後発電装置3に供給される。本実施形態の例では、膨張機15は、レシプロ式の膨張機15として構成されている。本実施形態では、膨張機15によって、水素ガスHの圧力が、例えば数十bar程度まで低下すると共に、水素ガスHの温度が常温まで低下する。
【0025】
膨張機15のピストンには第1発電機35が連結されており、膨張機15に流入した水素ガスHの膨張力によってピストンが駆動され、このピストンの運動によって第1発電機35が駆動される。
【0026】
なお、図1では、図示を簡略化するため、膨張機15を一段構成とした例を示したが、必要とされる水素ガスHの圧力と、使用する膨張機15の能力とに応じて、適宜複数段で構成してもよい。
【0027】
なお、レシプロ圧縮機9および膨張機15を複数段設ける場合、蓄熱器13も同数設ける。その場合、図3に示すように、水素ガスHの流入側では各1段のレシプロ圧縮機9と蓄熱器13を接続した組が複数段直列に接続されたうえで、貯蔵タンク11に接続され、水素ガスHの流出側では、各1段の膨張機15と蓄熱器13とを接続した組が複数段直列に接続されたうえで、貯蔵タンク11に接続される。
【0028】
図1では、レシプロ圧縮機9と膨張機15とを別個に設けた例を示したが、図4に変形例として示すように、レシプロ圧縮機9が膨張機15として兼用されてもよい。つまり、レシプロ圧縮機と膨張機を兼ねるレシプロ圧縮膨張機9Aが設けられていてもよい。その場合、レシプロ圧縮機9を駆動するための電動式モータ19も、膨張機15に連結された第1発電機35として兼用される。このように構成することにより、膨張機15を追加で設ける必要がなくなるので、システム全体のコストが低減される。
【0029】
本実施形態では、第3供給路27にサージタンク37が設けられている。具体的には、サージタンク37は、第3供給路27における膨張機15の下流側に設けられている。サージタンク37を設けることによって、発電装置3で生じ得る負荷変動等による、必要とされる供給量の変動を吸収することができるので、制御装置5による水素ガスHの供給制御を簡易化することができる。もっとも、第3供給路27にサージタンク37を設けることは必須ではない。
【0030】
本実施形態において、発電装置3は、第2発電機41と、第2発電機41を回転駆動する原動機である、水素ガスHを燃料として利用するガスタービンエンジン(以下、単に「ガスタービン」という。)17とを備えている。ガスタービン17は、ガスタービン圧縮機43と、燃焼器45と、タービン47とを備える。ガスタービン17において、ガスタービン圧縮機43が外部からの空気を圧縮し、燃焼器45が、燃料である水素ガスHを圧縮された空気と共に燃焼させ、この燃焼によって生じた高温ガスがタービン47を回転駆動する。タービン47のロータには第2発電機41が連結されており、タービン47の回転出力によって第2発電機41が駆動される。第3供給路27を通過してきた水素ガス供給ユニット1からの水素ガスHは、上述したようにガスタービン17の燃焼器45に供給される。
【0031】
なお、発電装置3において第2発電機41を駆動する原動機は、水素ガスHを燃料として利用するガスエンジンまたは水素ボイラであってもよい。また、発電装置3は、発電機と原動機との組合せからなる装置に限定されない。例えば、発電装置3は、水素ガスHを燃料として使用する燃料電池であってもよい。発電装置3として燃料電池を使用する場合、水素ガス供給ユニット1から供給された水素ガスHに含まれる水分などをさらに除去するため、サイクロンセパレータのような追加の除湿器を併設してもよい。
【0032】
発電装置3によって生成された電力は、膨張機15の第1発電機によって生成された電力と共に電力系統に供給される。
【0033】
また、図1図3のいずれのシステムにおいても、図示は省略するが、除湿器23や発電装置3において回収された水を、適宜の処理を施した後に、水素生成用の水として水電解装置7に供給してもよい。
【0034】
制御装置5は、再生可能電力の需要が所定の水素生成用基準値よりも小さい時間帯に水電解装置7を作動させ、電力需要が所定の電力供給用基準値よりも大きい時間帯に発電装置3を作動させるように構成されている。
【0035】
本実施形態において、制御装置5は、膨張機15の動作を制御することによって、発電装置3への水素ガスHの供給量を制御するように構成されている。具体的には、制御装置5は、例えば、膨張機15の回転速度、可変バルブタイミング、燃料噴射弁の開度や開放時間を調整する。もっとも、制御装置5が発電装置3への水素ガスHの供給量を制御するための制御対象装置およびパラメータはこの例に限定されない。
【0036】
制御装置5における、水電解装置7を作動させるための再生可能電力の需要予測および発電装置3を作動させるための電力需要予測は、過去の電力需要パターンを分析することにより、曜日や一日のうちの時間帯等によって予め設定しておいてもよいし、自動デマンドレスポンスシステムを利用することにより適宜設定可能に構成してもよい。
【0037】
なお、水素ガス供給ユニット1の各供給路には、上記で説明した要素以外にも、必要に応じて各種の弁、ポンプ等の装置を適宜設置し、制御装置5によって制御することができる。
【0038】
以上説明したように、本実施形態に係る電力供給システムSは、再生エネルギー電力を利用する水電解装置7によって生成した水素ガスHを、高圧ガスとしてコンパクトに貯蔵した後に、発電装置3で要求される圧力に調整して供給することができる。したがって、電力需要が低い時間帯における余剰の再生エネルギー電力を利用して水素を生成し、これを貯蔵して電力需要が高い時間帯に発電して電力供給することが可能となる。
【0039】
図5に、本開示の他の実施形態に係る電力供給システムSを示す。この電力供給システムSは、図1図4と共に説明した実施形態と、水素ガス供給ユニット1の代わりに、バイオマスを利用してメタンガスを生成および供給するメタンガス供給ユニット101を備えている点で異なり、それ以外の基本的な構成は上記実施形態と共通している。すなわち、この電力供給システムSは、前記メタンガス供給ユニット101と、メタンガス供給ユニット101から供給されたメタンガスMを燃料として発電する発電装置103と、メタンガス供給ユニット101および発電装置103の動作を制御する制御装置105とを備えている。以下の説明では、主として図1図4と共に説明した実施形態と異なる点について説明し、共通する事項については説明を省略する。
【0040】
図5に示すメタンガス供給ユニット101は、バイオマス、すなわち、家畜糞尿、食品廃棄物、木質廃材、下水汚泥といった生物由来の有機性資源を利用してメタンガスMを生成し、このメタンガスMを発電装置103に供給する。メタンガス供給ユニット101は、必要に応じて、生成されたメタンガスMを貯蔵した後に発電装置103に供給することが可能である。具体的には、メタンガス供給ユニット101は、メタンガス生成装置107、レシプロ圧縮機109、貯蔵タンク111、蓄熱器113、および膨張機115を備えている。
【0041】
メタンガス生成装置107はバイオマスを発酵させることによってメタンガスMを発生させる。メタンガス生成装置107は、具体的には、例えば水処理設備に併設された消化ガス生成装置であるが、これに限定されない。なお、図示は省略するが、メタンガス生成装置107からは、メタンガス以外に、二酸化炭素等の燃料とはならないガスも発生するため、このようなガスを除去する装置が設けられている。本実施形態では、メタンガス生成装置107によって、発電装置103への供給時と同程度の圧力(後述するガスタービンエンジン17を原動機とする発電装置103の場合は、例えば数10bar)に加圧されたメタンガスMが生成される。
【0042】
レシプロ圧縮機109は、メタンガス生成装置107で生成されたメタンガスMを、発電装置103に要求される圧力以上の圧力に圧縮する。本実施形態では、レシプロ圧縮機109によって、メタンガスMが、例えば数百bar程度まで加圧されると共に、メタンガスMの温度が常温から100℃以上の高温へ昇温される。レシプロ圧縮機109のピストンは電動式モータ119によって駆動される。電動式モータ119は、メタンガス生成装置107と同じ系統から供給される電力によって駆動される。
【0043】
なお、図5では、図示を簡略化するため、レシプロ圧縮機109を一段構成とした例を示しているが、必要とされるメタンガスMの圧力と、使用するレシプロ圧縮機109の能力とに応じて、適宜複数段で構成してもよい。なお、レシプロ圧縮機109を多段化するほど、メタンガスMの到達温度は低下して100℃程度となる一方、例えば2段構成の場合は250℃程度、単段構成の場合は500℃程度となる。
【0044】
メタンガス生成装置107とレシプロ圧縮機109とは、メタンガス生成装置107からレシプロ圧縮機109へメタンガスMを供給する第4供給路121によって接続されている。図示の例では、第4供給路121には、メタンガス生成装置107から送られたメタンガスM流に含まれる水分を除去するための除湿器123が設けられている。もっとも、除湿器123は省略してもよい。
【0045】
貯蔵タンク111は、圧縮機109で圧縮されたメタンガスMを圧縮された状態で貯蔵する。本実施形態では、貯蔵タンク111としてメタンカードルを使用している。メタンカードルは、複数のメタンガスボンベを集合させて構成されている。貯蔵タンク111としてメタンカードルを使用することにより、本実施形態で要求される数百barまで加圧されたメタンガスMを安定的に貯蔵することができる。もっとも、貯蔵タンク111はメタンカードル以外のガス貯蔵容器であってよい。
【0046】
レシプロ圧縮機109と貯蔵タンク111とは、レシプロ圧縮機109から貯蔵タンク111へメタンガスMを供給する第5供給路125によって接続されている。すなわち、第5供給路125は、貯蔵タンク111の入口に接続されている。また、貯蔵タンク111の出口には、第6供給路127が接続されている。この第6供給路127を介して、貯蔵タンク111と発電装置103とが接続されており、メタンガスMが貯蔵タンク111から発電装置103へ供給される。
【0047】
なお、図示の例では、第5供給路125の下流部分および第6供給路127の上流部分は、蓄熱器113を通って貯蔵タンク111に接続される共通通路128として形成されている。この共通通路128は、貯蔵タンク111の入口と出口を兼ねる接続口に接続されている。この例では、蓄熱器113上流側に第1遮断弁V1が設けられるとともに、蓄熱器113の下流側(この例では貯蔵タンク111と蓄熱器113とを接続する接続管128a)に第2遮断弁V2が設けられており、これら遮断弁V1,V2の開閉制御によって第5供給路125と第6供給路127とが切替えられる。なお、第5供給路125の下流部分および第6供給路127の上流部分は、別個の経路として設けられていてもよい。
【0048】
蓄熱器113は、第5供給路125および第6供給路127(図示の例では共通通路28)に熱的に接続されており、第5供給路125を通過して貯蔵タンク111へ供給されるメタンガスMの顕熱を貯蔵すると共に、このように貯蔵した熱によって、貯蔵タンク111から第6供給路127を通過するメタンガスMを加熱する。これにより、貯蔵タンク111に貯蔵されたメタンガスMが高温・高圧に戻された状態で後述の膨張機115に供給される。本実施形態の例でも、膨張機115は、レシプロ式の膨張機115として構成されている。本実施形態では、膨張機115によって、メタンガスMの圧力が、例えば数十bar程度まで低下すると共に、メタンガスMの温度が常温まで低下する。
【0049】
膨張機115のピストンには第1発電機135が連結されており、膨張機115に流入したメタンガスMの膨張力によってピストンが駆動され、このピストンの運動によって第1発電機135が駆動される。なお、本実施形態においても、膨張機115は、必要とされるメタンガスMの圧力と、使用する膨張機115の能力とに応じて、適宜複数段で構成してもよい。また、本実施形態においても、図6に変形例として示すように、レシプロ圧縮機109が膨張機115として兼用されてもよい。つまり、レシプロ圧縮機と膨張機を兼ねるレシプロ圧縮膨張機109Aが設けられていてもよい。その場合、レシプロ圧縮機109を駆動するための電動式モータ119も、膨張機115に連結された第1発電機35として兼用される。このように構成することにより、膨張機115を追加で設ける必要がなくなるので、システム全体のコストが低減される。
【0050】
本実施形態では、第6供給路127にサージタンク137が設けられている。もっとも、第6供給路127にサージタンク137を設けることは必須ではない。
【0051】
本実施形態において、発電装置103は、第2発電機141と、第2発電機141を回転駆動する原動機である、メタンガスMを燃料として利用するガスタービン117とを備えている。ガスタービン117は、ガスタービン圧縮機143と、燃焼器145と、タービン147とを備える。タービン147のロータには第2発電機141が連結されており、タービン47の回転出力によって第2発電機141が駆動される。第6供給路127を通過してきたメタンガス供給ユニット101からのメタンガスMは、上述したようにガスタービン117の燃焼器145に供給される。
【0052】
なお、発電装置103において第2発電機141を駆動する原動機は、メタンガスMを燃料として利用するガスエンジンまたはボイラであってもよい。
【0053】
発電装置103によって生成された電力は、膨張機115の第1発電機によって生成された電力と共に電力系統に供給される。
【0054】
制御装置105は、電力需要が所定のメタンガス生成用基準値よりも小さい時間帯にレシプロ圧縮機109を作動させ、電力需要が所定の電力供給用基準値よりも大きい時間帯に発電装置103を作動させるように構成されている。制御装置105の具体的構成、動作は、図1の実施形態における制御装置5と同様である。
【0055】
以上説明したように、本実施形態に係る電力供給システムSは、バイオマスを利用するメタンガス生成装置107によって生成したメタンガスMを、高圧ガスとしてコンパクトに貯蔵した後に、発電装置103で要求される圧力に調整して供給することができる。したがって、通常は単に廃棄されるバイオマス資源を利用してメタンガスを生成し、これを利用して電力供給することが可能となる。特に、通常バイオメタンガス生成設備では、メタンガスの生成量を電力需要に合わせて調整することが困難であるところ、本実施形態に係る電力供給システムは、メタンガスをいったん貯蔵するので、上述のように電力需要が高い時間帯に発電して電力供給することが可能となる。
【0056】
以上のとおり、図面を参照しながら本開示の好適な実施形態を説明したが、本開示の趣旨を逸脱しない範囲内で、種々の追加、変更または削除が可能である。したがって、そのようなものも本開示の範囲内に含まれる。
【符号の説明】
【0057】
1 水素ガス供給ユニット
3,103 発電装置
5,105 制御装置
7 水電解装置
9,109 レシプロ圧縮機
11,111 貯蔵タンク
13,113 蓄熱器
15,115 膨張機
21 第1供給路
25 第2供給路
27 第3供給路
37,137 サージタンク
101 メタンガス供給ユニット
107 メタンガス生成装置
H 水素ガス
M メタンガス
S 電力供給システム
図1
図2
図3
図4
図5
図6