(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022159146
(43)【公開日】2022-10-17
(54)【発明の名称】偏向検出を備える電気生理学的デバイス
(51)【国際特許分類】
A61M 25/092 20060101AFI20221006BHJP
A61M 25/06 20060101ALI20221006BHJP
A61B 18/12 20060101ALI20221006BHJP
【FI】
A61M25/092 500
A61M25/06 550
A61B18/12
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022055394
(22)【出願日】2022-03-30
(31)【優先権主張番号】17/219,545
(32)【優先日】2021-03-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】511099630
【氏名又は名称】バイオセンス・ウエブスター・(イスラエル)・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Biosense Webster (Israel), Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】レイモンド・ユエ-シン・タン
【テーマコード(参考)】
4C160
4C267
【Fターム(参考)】
4C160KK03
4C160KK57
4C160KL03
4C160MM38
4C160NN02
4C160NN03
4C160NN16
4C267AA05
4C267BB02
4C267BB04
4C267BB07
4C267BB52
4C267CC19
4C267HH09
(57)【要約】
【課題】ガイドシースアセンブリを提供すること。
【解決手段】ガイドシースアセンブリは、細長いシャフトと、制御ノブを備える制御ハンドルと、制御ノブの操作に応答して並進運動するように構成されたシャトルと、を有する。アセンブリは、シャフトに沿って延在し、シャフトを偏向させるためにシャトルの並進運動に応答するプラーワイアを含む。プラーワイアは、その近位端にストッパを有し、偏向センサは、第1のシャトルと第1のストッパとの間のゆがみに応答して信号を生成するために、圧縮へ対象を停止するように固着されている。制御ハンドルと、近位端が制御ハンドルハウジング内に留められたストッパに固着されている偏向プラーワイアを操作するための制御ノブと、を有するカテーテルは、カテーテルシャフトを偏向させる際にプラーワイアの作動から生じる変形を検出するように構成されたストッパに固着されたひずみゲージを含む。滴下チャンバ。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気生理学的システムであって、
ガイドシースアセンブリであって、
細長いシャフトと、
前記シャフトの近位側に位置する制御ハンドルであって、長手方向軸及び偏向制御ノブを有し、前記制御ノブの操作に応答して前記長手方向軸に沿って並進運動するように構成されたシャトルを含む、制御ハンドルと、
前記シャフトに沿って延在し、前記細長いシャフトを偏向させるために前記シャトルの並進運動に応答するプラーワイアであって、前記プラーワイアの近位端にストッパを有する、プラーワイアと、
前記細長いシャフトが偏向されると、前記シャトルと前記ストッパとの間の圧縮に応答して信号を生成するように構成された偏向センサと、を含む、ガイドシースアセンブリと、
制御装置であって、前記信号を受信し、かつ、
前記信号から電圧を測定すること、及び、
測定された前記電圧に基づいて、偏向の発生を決定すること、という動作を実施するように構成されたプロセッサを有する、制御装置と、を備える、電気生理学的システム。
【請求項2】
前記プロセッサが、測定された前記電圧に基づいて、偏向の程度を決定する動作を実施するように更に構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
コンソールが、所定の電圧と所定の偏向の程度とを相関させる指標を記憶するように構成されたメモリを含み、前記プロセッサが、測定された前記電圧に基づいて、前記偏向の程度を決定するために前記指標にアクセスするように更に構成されている、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記偏向センサが、圧電型圧力センサを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記制御装置に応答し、かつ、測定された前記電圧に基づいて、前記偏向の発生を示す合図を使用者に提供するように構成された指示機構を更に備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記指示機構が、視覚的合図を提供するように構成されている、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記指示機構が、音声合図を提供するように構成されている、請求項5に記載のシステム。
【請求項8】
電気生理学的カテーテルであって、
細長いシャフトと、
前記シャフトの近位側に位置する制御ハンドルであって、長手方向軸及び制御ノブを有し、かつ
前記細長いシャフトを偏向させるために前記制御ノブに応答するロッカーであって、プーリ部材を有する、ロッカーと、
前記シャフトを通って延在する遠位部分、及び前記プーリ部材の周りに延在する近位部分を有する引張部材と、
前記引張部材の前記遠位部分と前記近位部分との間に延在するコネクタと、
前記コネクタに固着され、前記コネクタのひずみに応答して信号を生成するように構成されたひずみゲージと、を含む、制御ハンドルと、を備える、電気生理学的カテーテル。
【請求項9】
滴下チャンバであって、
入口及び出口と連通するチャンバを画定する中空ハウジングと、
前記入口におけるバッグスパイクと、
前記出口の遠位側に位置する出口ノズルと、
液体が前記チャンバ内に存在するときに浮遊し、前記チャンバに液体がないときに重力下で前記出口ノズル内に落下して前記出口ノズル内に流体密なシールを提供するように構成された球形プラグと、を備える、滴下チャンバ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気生理学的カテーテルを案内するのに特に好適なガイドシース、具体的には偏向可能なガイドシースに関する。
【背景技術】
【0002】
ガイドシース及び電気生理学的(electrophysiology、EP)カテーテルは、心房細動、及び不整脈として知られる他の異常な心拍数を含む、様々な心血管状態の診断及び/又は治療における使用のためによく知られている。ヒトの心臓のカテーテル法では、細長いEPプローブを大腿静脈及び大動脈を介して心腔に到達させることがしばしば必要である。このようなデバイスの運動に変化を与えるため、ガイドシース、カテーテルなどは、患者の脈管内での操作性のために、1本又は2本以上のプラーワイアの使用により操縦可能又は偏向可能であり得る。制御ハンドルは、患者の脈管内及び心臓内にある間にこれらのEPツールを偏向させるために操作者によって適切に操作されるが、偏向の発生及び程度は、時々刻々と評価することが困難な場合がある。
【0003】
アブレーションカテーテルでは、アブレーション組織部位の洗浄は、アブレーションされた組織を冷却し、より深くより大きい病変を作り出すことを含む、複数の利点を提供する。生理食塩水などの洗浄流体は、典型的には離れたIVバッグ及び滴下チャンバから、EPデバイスの制御ハンドル及びシャフトを通って延在する洗浄管類に接続されたルアーハブに流体を通過させる内腔型管類によってアブレーション部位に送達される。したがって、IVバッグからの流体は、典型的には滴下チャンバ内に滴り、IVバッグが枯渇し、滴下チャンバのリザーバが空になると、滴下チャンバ内の空気が内腔型管類、EPデバイスの洗浄管類、及び更に、空気の誤った導入が致命的になる可能性がある患者の脈管に入るリスクがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、偏向の発生及び方向、並びに偏向曲線が緊張又は弛緩しているかどうかの指示を提供することができるガイドシース又はカテーテルと、またIVバッグが枯渇したときに滴下チャンバの出口を自動的に閉鎖する滴下チャンバと、が望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
いくつかの実施形態では、細長いシャフトと、制御ハンドルと、を備えるガイドシースアセンブリ。制御ハンドルは、長手方向軸及び制御ノブを有し、制御ノブの1つの操作に応答して、一方向に長手方向軸に沿って並進運動するように構成された第1のシャトルと、制御ノブの別の操作に応答して、一方向とは反対の別の方向に長手方向軸に沿って並進運動するように構成された第2のシャトルと、を含む。第1のプラーワイアは、シャフトの一方の側に延在し、第1のシャトルの並進運動に応答して、シャフトを一方の側に向かって偏向させ、第1のプラーワイアは、その近位端に第1のストッパを有する。第2のプラーワイアは、シャフトの他方の側に延在し、第2のシャトルの並進運動に応答して、シャフトを他方の側に向かって偏向させ、第2のプラーワイアは、その近位端に第2のストッパを有する。アセンブリは、第1のシャトルと第1のストッパとの間の圧縮に応答して、第1の信号を生成するように構成された第1の偏向センサを更に含む。
【0006】
いくつかの実施形態では、ガイドシースアセンブリは、第2のシャトルと第2のストッパとの間に位置し、第2のシャトルと第2のストッパとの間の圧縮に応答して、第2の信号を生成するように構成された第2の偏向センサを更に含む。
【0007】
いくつかの実施形態では、第1の偏向センサは、圧電型圧力センサを含む。
【0008】
いくつかの実施形態では、第1の信号は、電圧信号を含む。
【0009】
いくつかの実施形態では、ガイドシースアセンブリは、細長いシャフトと、制御ハンドルと、を有する。制御ハンドルは、長手方向軸を有し、かつ、制御ハンドルの長手方向軸を中心として回転するように構成された回転式シャフトと、回転式シャフトの回転に反応して長手方向軸に沿って一方向に並進運動するように構成された第1のシャトルであって、第1の複数の歯を有する、第1のシャトルと、第1の複数の歯と嵌合するピニオンであって、第1のシャトルの並進運動に応答して、長手方向軸にほぼ垂直な軸を中心として回転するように構成された、ピニオンと、ピニオンと嵌合する第2の複数の歯を有する第2のシャトルであって、ピニオンの回転に応答して、一方向とは反対の他の方向で長手方向軸に沿って並進運動するように構成された、第2のシャトルと、を含む。アセンブリはまた、シャフトの一方の側に延在し、近位方向で第1のシャトルの並進運動に応答する近位部分を有する第1のプラーワイアであって、その近位端に第1のストッパを有する、第1のプラーワイアと、シャフトの他方の側に延在し、近位方向で第2のシャトルの並進運動に応答する近位部分を有する第2のプラーワイアであって、その近位端に第2のストッパを有する、第2のプラーワイアと、第1のシャトルと第1のストッパとの間に位置し、第1のシャトルが作動されて細長いシャフトを一方向に偏向させるときの圧縮に応答して第1の信号を生成するように構成された第1の偏向センサと、を含む。
【0010】
いくつかの実施形態では、ガイドシースアセンブリは、第2のシャトルと第2のストッパとの間に位置し、第2のシャトルが作動されて細長いシャフトを他の方向に偏向させると、第2の係止要素の圧縮に応答する第2の信号を生成するように構成された第2の偏向センサを更に含む。
【0011】
いくつかの実施形態では、第1の偏向センサは、圧電型圧力センサを含む。
【0012】
いくつかの実施形態では、第1の信号は、電圧信号を含む。
【0013】
いくつかの実施形態では、電気生理学的システムは、ガイドシースアセンブリ及び制御装置を含む。本アセンブリは、細長いシャフトと、シャフトの近位側に位置する制御ハンドルであって、長手方向軸及び偏向制御ノブを有し、制御ノブの操作に応答して長手方向軸に沿って並進運動するように構成されたシャトルを含む、制御ハンドルと、シャフトに沿って延在し、細長いシャフトを偏向させるためにシャトルの並進運動に応答するプラーワイアであって、その近位端にストッパを有する、プラーワイアと、細長いシャフトが偏向されると、シャトルとストッパとの間の圧縮に応答して信号を生成するように構成された偏向センサと、を含む。制御装置は、信号を受信し、かつ信号から電圧を測定すること、及び測定された電圧に基づいて偏向の発生を決定すること、という動作を実施するように構成されたプロセッサを含む。
【0014】
いくつかの実施形態では、プロセッサは、測定された電圧に基づいて、偏向の程度を決定する動作を実施するように更に構成されている。
【0015】
いくつかの実施形態では、コンソールは、所定の電圧と所定の偏向の程度とを相関させる指標を記憶するように構成されたメモリを含み、プロセッサは、測定された電圧に基づいて、偏向の程度を決定するために指標にアクセスするように更に構成されている。
【0016】
いくつかの実施形態では、偏向センサは、圧電型圧力センサを含む。
【0017】
いくつかの実施形態では、システムは、制御装置に応答し、かつ、測定された電圧に基づいて、偏向の発生を示す合図を使用者に提供するように構成された指示機構を含む。
【0018】
いくつかの実施形態では、指示機構は、視覚的合図を提供するように構成されている。
【0019】
いくつかの実施形態では、指示機構は、音声合図を提供するように構成されている。
【0020】
いくつかの実施形態では、電気生理学的カテーテルは、細長いシャフトと、シャフトの近位側に位置する制御ハンドルであって、長手方向軸及び制御ノブを有する、制御ハンドルと、を有する。カテーテルは、シャフトを通って延在し、かつ、近位端を有するプラーワイアと、細長いシャフトを偏向させるために制御ノブに応答するロッカーであって、プラーワイアが延在するその周りにプーリ部材を有する、ロッカーと、近位端に固着され、制御ハンドルに留められたストッパと、ストッパに固着され、ストッパのひずみに応答して信号を生成するように構成されたひずみゲージと、を更に含む。
【0021】
いくつかの実施形態では、制御ハンドルはまた、シャフトの反対側を通って延在し、第2の近位端を有する第2のプラーワイアを含み、ロッカーは、第2のプラーワイアが延在する第2のプーリ部材を有する。制御ハンドルはまた、第2の近位端に固着され、制御ハンドルに留められた第2のストッパと、第2のストッパに固着され、第2のストッパのひずみに応答して第2の信号を生成するように構成された第2のひずみゲージと、を有する。
【0022】
いくつかの実施形態では、信号は、電圧信号を含む。
【0023】
いくつかの実施形態では、電気生理学的カテーテルは、細長いシャフト及び制御ハンドルを含む。制御ハンドルは、長手方向軸及び制御ノブを有し、制御ノブに応答して細長いシャフトを偏向させるロッカーであって、プーリ部材を有する、ロッカーと、シャフトを通って延在する遠位部分及びプーリ部材の周りに延在する近位部分を有する引張部材と、引張部材の遠位部分と近位部分との間に延在するコネクタと、コネクタに固着され、コネクタのひずみに応答して信号を生成するように構成されたひずみゲージと、を更に含む。
【0024】
いくつかの実施形態では、滴下チャンバは、入口及び出口と連通するチャンバを画定する中空ハウジングと、入口におけるバッグスパイクと、出口の遠位側に位置する出口ノズルと、液体がチャンバ内に存在するときに浮遊し、チャンバに液体がないときに重力下で出口ノズル内に落下して出口ノズル内に流体密なシールを提供するように構成された球形プラグと、を含む。
【0025】
いくつかの実施形態では、滴下チャンバは、入口及びテーパ状出口と連通するチャンバを画定する中空ハウジングと、入口におけるバッグスパイクと、テーパ状出口の遠位側に位置する出口ノズルと、上部幅広部分、中間テーパ状部分、及び下部テーパ状部分を有するプラグであって、液体がチャンバ内に存在するときにチャンバ内に浮遊し、チャンバに液体がないときに重力下でチャンバ内に落下するように構成されたプラグと、を含み、中間テーパ状部分がテーパ状出口に着座し、下部テーパ状部分が出口ノズル内に着座して出口ノズルにより流体密なシールを提供する。
【0026】
いくつかの実施形態では、中間テーパ状部分は、より大きいテーパ部を有し、テーパ状出口は、中間テーパ状部分とテーパ状出口との間に空間ギャップが存在するように、より小さいテーパ部を有する。
【図面の簡単な説明】
【0027】
本発明のこれらの特徴及び利点、並びに他の特徴及び利点は、以下の詳細な説明を添付図面と併せて考慮することによってより充分な理解がなされるであろう。一部特定の図面では、ある選択された構造及び機構が、残りの構造及び機構を見やすくするために示されていないということを理解されたい。
【
図1】一実施形態による、制御ハンドルを含むガイドシースの平面図である。
【
図3】ハウジングが取り外された状態の
図1の御ハンドルの分解図である。
【
図4】制御ノブを含む、
図1の制御ハンドルの遠位部分の縦断面図である。
【
図5】ハウジングが取り外された状態の
図1の制御ハンドルの斜視図である。
【
図6A】一実施形態による、第1の部材と第2の部材とが嵌合した状態のニュートラル指示機構の平面図である。
【
図6B】第1の部材と第2の部材とが係脱した状態の
図6Aのニュートラル指示機構の平面図である。
【
図7A】一実施形態による、第1及び第2のシャトル部材並びに偏向センサを備えた双方向ガイドシース制御ハンドルの内部の平面図である。
【
図7B】一実施形態による、第1及び第2のシャトル部材並びに偏向センサを備えた双方向ガイドシース制御ハンドルの内部の平面図である。
【
図8A】シャトル部材とストッパとの間に位置する、
図7A及び
図7Bの偏向センサの詳細な側面図である。
【
図8B】シャトル部材とストッパとの間に位置する、
図7A及び
図7Bの偏向センサの詳細な側面図である。
【
図9】一実施形態による、操作者が操作するときに患者に使用される、EPデバイス(例えば、ガイドシース又はカテーテル)及びコンソールを含むEPシステムの図である。
【
図10】一実施形態による、EPカテーテルの双方向制御ハンドルの内部の平面図である。
【
図11A】それぞれ、ニュートラル形態、一方向に偏向された、別の方向に偏向された、
図10の制御ハンドルの簡略図である。
【
図11B】それぞれ、ニュートラル形態、一方向に偏向された、別の方向に偏向された、
図10の制御ハンドルの簡略図である。
【
図11C】それぞれ、ニュートラル形態、一方向に偏向された、別の方向に偏向された、
図10の制御ハンドルの簡略図である。
【
図12】一実施形態による、引張部材コネクタ上のひずみゲージの詳細な平面図である。
【
図13】一実施形態による、制御ハンドルの側面断面図である。
【
図14A】一実施形態による、滴下チャンバの側面断面図である。
【
図14B】一実施形態による、滴下チャンバの側面断面図である。
【
図15A】別の実施形態による、滴下チャンバの詳細な側面図である。
【
図15C】
図15Aの滴下チャンバのプラグと側壁との間の空間ギャップの詳細図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
図1を参照すると、本発明のいくつかの実施形態では、ガイドシースアセンブリ10は、細長い可撓性シース12、及びシース12の近位側に位置する制御ハンドル16を含む。シース12は、近位セクション13と遠位偏向セクション14とを含む。制御ハンドル16は、例えば偏向セクション14を含む、シース12上に支持された1つ又は2つ以上のリング電極19によって感知される電気信号を送信するための電気コネクタ17に接続することができる。
図1に示されるように、制御ハンドル16には、ガイドシースアセンブリ10の中央管腔22を通じて進めることができるカテーテル(図示せず)を受容するように構成された止血バルブ18も取り付けられている(
図1を修正)。止血バルブ18は、ガイドシースアセンブリ10の管腔22内に管腔22を通じて液体を供給するように1つ又は2つ以上の液体源(図示せず)に接続するため、例えば2方向ストップコック23のようなルアーハブで終端する側部ポート21も有する。
【0029】
図2及び
図3に示されるように、制御ハンドル16は、より幅の狭い遠位部分すなわち軸部25を有する細長いほぼ円筒状の本体24を含み、遠位部の軸部25には、遠位回転制御ノブ26が取り付けられている。本体24は、内部容積Vを画定するように形成された外側シェル半部材を有し、その縁部51同士は長手方向シームに沿って合わされる。本体の遠位軸部25は、本体24の近位部分の外径D2と比較してより小さい外径D1を有する。制御ノブ26は、使用者が制御ハンドル16の本体24を把持する際に使用者の親指と人差し指とによって回転させられるように構成されている。第1及び第2のプラーワイア30A及び30Bによるガイドシース12の偏向セクション14の偏向を可能にするため、制御ハンドル16は、その内部容積V内に回転式シャフト31、第1及び第2のシャトル32A及び32B、並びにピニオン34を含む。回転式シャフト31は、制御ノブ26に応答して第1のシャトル32Aを駆動して長手方向軸55に沿って第1の方向に直線的に動かし、ピニオン34が第2のシャトル32Bを第1のシャトル32Aに連結し、その結果、第2のシャトル32Bは、長手方向軸に沿って、第1の方向とは反対の第2の方向に直線的に動く。第1及び第2のプラーワイア30A及び30Bの各近位端は、それぞれ、第1及び第2のシャトル32A及び32Bに留められるか、又は少なくとも連結されているため、このような第1及び第2のシャトルの連結された反対方向の並進運動は、第1及び第2のプラーワイアを作動してガイドシース12の偏向セクション14の2方向への偏向を生じさせる。
【0030】
回転式シャフト31は、外径D3を有する主近位部分36、外径D4を有するより短い遠位部分37、及びセクション36とセクション37との間の段差接続部Jを有する。図に示される実施形態では、直径D3は直径D4より大きくなっているが、2つの直径がほぼ等しくともよく、又は直径D4が直径D3よりも大きくてもよいことは理解されよう。
図2により分かりやすく示されるように、回転式シャフト31は、その近位セクション36が、制御ハンドル16の本体24及び遠位軸部25の両方を通り、遠位軸部25の遠位端を越えて延びるように、制御ハンドル16の本体24に対して配置されており、遠位セクション37が遠位軸部25によって包囲されないように、接続部J及び遠位セクション37が本体24の遠位軸部25の遠位側に位置している。回転式シャフト31は、その近位端において、本体24の内部容積V内に形成された周方向フランジ40の間に画定された内側周方向スロットと嵌合する近位外側周方向リップ38によって本体24に接続及び固着されている。
【0031】
図4を参照すると、回転式シャフト31は内側通路42を有する中空である。通路42は、ガイドシース12の直径よりもほんのわずかに大きい直径を有する遠位入口44と連通している。通路42は螺刻されており、下記で更に詳しく考察されるように、ガイドシース12、並びにガイドシース12を周方向に包囲するシャトル32A及び32Bの両方を収容するような直径を有する。
【0032】
制御ノブ26は、制御ハンドル16の本体24の遠位軸部25及び回転式シャフト31に取り付けられ、主近位部分46と短い遠位端部分47とを有する。制御ノブ26は、その全長を通じて延びる長手方向の中空内部を有するほぼ円筒状をなしている。中空内部は、主近位セクション49、中間部分49’、及び遠位セクション49’’を有する。中空内部の主近位セクション49は、ガイドシース12とシャトル32A及び32Bとを収容し、これらを周方向に包囲する、より大きい第1の半径R1とより大きい第1の長さL1とによって画定される。中空内部の遠位セクション49’’は、ガイドシース12と回転式シャフト31の遠位セクション37とを収容し、その周囲を包囲する、より小さい第2の半径R2(R1>R2)とより小さい第2の長さL2(L1>L2)とによって画定される。中空内部の中間セクション49’は、ガイドシース12と回転式シャフト31の接続部Jとを収容し、その周囲を包囲する第3の半径R3(R1>R3>R2)と第3の長さL3(L1>L3)とによって画定される。制御ノブ26の外面上には、使用者が制御ノブを操作し、制御ハンドル16の本体24に対して制御ノブを回転させることを容易かつ快適に行えるように摩擦発生カバー60を取り付けることができる。
【0033】
回転式シャフト31を制御ノブ26に回転可能に連結するため、シャフトの遠位セクションの外面は長手方向の隆起部70(
図3)を有し、これが制御ノブ26の中空内部49’’を画定する内面に形成された対応する長手方向凹部71(
図4)に受容され、凹部71と嵌合するようになっている。制御ノブ26を回転式シャフト31、ひいては本体24に並進動可能に固着するため、シャフト31の外面は、回転式シャフト31の長手方向軸に対して垂直な向きの1つ又は2つ以上の直線状スロット74を更に有する。各スロット74を、制御ノブ26の遠位端部分47の側面を通じて形成されたそれぞれの穴76(
図5)と位置合わせすることで、それぞれのピン77を穴76及びスロット74に挿入して制御ノブ26と回転式シャフト31とを連結することができる。
【0034】
ガイドシースアセンブリの他の実施形態は、制御ノブ26を用いずに使用者による直接操作のために露出した部分を有する回転式シャフト31を提供することもできる点は理解されよう。
【0035】
図3及び
図5に示されるように、シャトル32A及び32Bは互いに似た構造を有しており、各々がほぼ他方の鏡像であるという理解で、第1のシャトル32Aは、回転式シャフト31によって駆動され、第2のシャトル32Bは、シャトルの間に位置されるピニオン34を介して第1のシャトル32Aによって駆動される。各シャトル32A及び32Bは、C字状の端部断面を有する遠位部分80A及び80Bを有するそれぞれの細長い本体と、複数の歯92A及び92Bが長手方向に配列されたそれぞれの近位ラック部分90A及び90Bと、を有する。第1のシャトルと第2のシャトルとは互いに対向して配列されてピニオン34と嵌合し、その結果、遠位部分80Aと遠位部分80BCとが一緒になって、螺刻通路42内に嵌まる外周面と、ガイドシース12が通される通路93を画定する内周面とを有する円筒状の形態を形成することができる。
図5に示されるように、各シャトルのラック部分90Aと90Bとは、ピニオン34を間に挟んで互いに対向しており、その結果、各ラック部分の歯92A及び92Bが、制御ハンドル16の長手方向軸55に対して垂直な軸を中心として回転するように取り付けられたピニオン34の歯と嵌合することができる。
【0036】
図2及び
図3を参照すると、第1のシャトル32Aの遠位部分80Aの外面には、外側又は雄ねじ螺刻面85が設けられている。回転式シャフト31の内周面には、第1のシャトル32Aの雄ねじ螺刻面85を受容する内側又は雌ねじ螺刻面86が設けられており(
図4)、これにより第1のシャトル32Aと回転式シャフト31とが結合され、回転式シャフト31の回転運動が第1のシャトル32Aの並進運動に変換される。これに対して、第2のシャトル32Bの遠位部分80Bの外面は滑らかで、回転式シャフトの雌ねじ螺刻面と嵌合する何らの特徴もなく、その結果、雄ねじ螺刻面85とは独立して動くことができる。したがって、使用者が制御ノブ26を第1の方向に回転させると、長手方向の隆起部70を介して制御ノブ26と回転可能に連結された回転式シャフト31も回転する。回転式シャフト31は、長手方向の隆起部70、及び1つ又は2つ以上のピン77を介して制御ノブ26に回転可能かつ並進動可能にロックされているため、シャフト31の回転は、第1のシャトル32Aを駆動して長手方向軸に沿って第1の方向(例えば、近位方向)に並進運動させる。第1のシャトル32Aが並進運動すると、その歯92Aがピニオン34を駆動して第1の方向(例えば、時計回り)に回転させ、ピニオン34は、第2のシャトル32Bを駆動して長手方向軸55に沿って第1の方向とは反対の第2の方向(例えば、遠位方向)に並進運動させる。このような配置により、雄ねじ螺刻面85と雌ねじ螺刻面86とが、制御ノブ26の回転運動をシャトル32A及び32Bの直線運動に変換する。第1及び第2のプラーワイア30A及び30Bの各近位端は、それぞれ、第1及び第2のシャトル32A及び32Bに固着、連結されるか、又は他の形で応答するようになっているため、シャトルの直線的かつ反対方向の運動は、プラーワイアを作動してガイドシース12の偏向セクション14の2方向への偏向を生じさせる。図に示される実施形態では、プラーワイア30A及び30Bの各近位端は、それぞれ、シャトル32A及び32Bのラック部分90A及び90Bに連結されている。これにより、一方のプラーワイアがそのそれぞれのシャトルによって張力下で近位方向に引かれると、他方のプラーワイアは遠位方向に移動するそのそれぞれのシャトルによって同時に張力から解放される。
【0037】
図2に示されるように、各プラーワイア30A及び30Bの近位端部分は、各シャトル32A及び32Bの近位ラック部分90A及び90Bに形成された、それぞれの長手方向の溝88A及び88B内で、シース12の外部に延在している。
図5に示されるように、各プラーワイア30A及び30Bの近位端には、例えば、ハイポチューブのようなストッパ89A及び89Bが固着されており、このストッパが、それぞれのラック部分90A及び90Bの近位端87A及び87Bの近位側に位置付けられ、その結果、ラック部分は、シャトル32A及び32Bが近位方向に動かされるとき、それぞれ、ストッパ89A及び89Bを押すか又は他の形でこれに作用してプラーワイア30A及び30Bを近位方向に引くことができる。シャトルが遠位方向に動かされるとき、ラック部分の近位端は、それぞれのストッパとの接触状態から外れ、プラーワイアが張力から解放される。ストッパ89A及び89Bはまた、シースを偏向させるためにラック部分又はシャトルの任意の部分に埋め込むか又は他の形で留められてもよい点は理解されよう。
【0038】
第1のシャトル32Aと第2のシャトル32Bとは、長手方向軸55に沿って反対方向に動くことから、シャトル同士の及び通路42に対する初期の位置付けは、制御ハンドルの組み立て中に行われる。例えば
図2に示されるように、各シャトルが長手方向軸55に沿って互いに揃うように、回転式シャフト31の通路42内に位置付けられ、各シャトルが回転式シャフト31内で近位方向又は遠位方向に対応して動くのに充分な空間を有するように、各々は、通路42に沿って中間点にほぼ位置付けられた遠位端を有する。もし、あっても、ほとんど偏向しないほぼニュートラルなガイドシースでは、ストッパ89A及び89Bは、各プラーワイア30A及び30Bにかかる張力が最小又は均一となるように、シャトルに対して位置付けることができる。このような配置では、シャトルは、「ニュートラルな」、すなわち、使用者がガイドシースをそこから2方向に均一に偏向させることができる初期形態をとる。
【0039】
図5に示されるように、ピニオン34は、シャトルが使用者による制御ノブ26の操作に応答して並進運動する間、シャトルの歯92A及び92Bが嵌合した状態に保たれるように、シャトル32Aと32Bとの間にかつシャトル32A及び32Bに対して位置付けられている。この点に関して、ラック部分90A及び90Bの長さは、そのような連続的な嵌合を確実とするうえで十分な長さである。
【0040】
例えば、通路42の長さ、各遠位部分80A及び80Bの長さ、ラック部分90A及び90Bの長さ、ピニオン34の位置、並びにピニオンの数などの1つ又は2つ以上の因子を変えることにより、異なるシャトルの動き及び偏向特性並びに制限を、必要に応じて又は所望に応じて実現することができる点は理解されよう。
【0041】
図6A及び
図6Bを参照すると、各シャトル32A及び32Bの歯92A及び92Bの反対側の、各ラック部分90A及び90Bの外面には、ニュートラル指示機構が設けられている。ニュートラル指示機構は、第1のシャトル32Aと第2のシャトル32Bとの間のニュートラル位置、すなわち、プラーワイア30A及び30Bがニュートラルにあり、それによりガイドシース12が偏向せずにほぼ真っ直ぐであるような相対位置を示すために、互いに解放可能に嵌合するように構成された第1の部材62Aと第2の部材62Bとを含む。図に示される実施形態では、第1のシャトル32Aに形成された第1の、すなわち雄型部材62Aは、第2のシャトル32Bに形成された第2の、すなわち雌型部材62Bに対向したテーパ状突起部63を有しており、第2の部材62Bは、両側の一対の可撓性ガイドレール64を含み、ガイドレール64の固定端65は、第2のシャトル32Bに固着されており、ガイドレール64の自由端66は、シャトル32A及び32Bがニュートラル形態にあるときにその中にテーパ状突起部63が収まるテーパ状凹部67を共に形成するように構成されている。
【0042】
したがって、使用者には、一般的には最初にガイドシース12が偏向していない状態で与えられ、この状態では、
図6Aに示されるように、テーパ状突起部63がテーパ状凹部67内に収まった状態で、第1のシャトル32Aと第2のシャトル32Bとが互いに対して揃っている。使用者が
図6Bに示されるように制御ノブ26を、第1のシャトル32Aと第2のシャトル32Bとを反対方向に並進運動させるように駆動する一方向に回転させると、テーパ状突起部63がテーパ状凹部67から係脱してテーパ状凹部67の外へと動くが、そのためには、使用者は、ガイドレール64を撓ませてその角度が付けられた端部68によって与えられる抵抗に打ち勝つだけの十分な力で制御ノブを回転させなければならない。テーパ状突起部63が、角度が付けられた端部68の一方を乗り越えてこれを通過すると、テーパ状突起部63がテーパ状凹部67からより遠くへと動くのに従ってテーパ状突起部63の運動に対する抵抗が小さくなるように、ガイドレール64が傾斜している。このため、ガイドシース12を偏向させるために制御ノブ26を回転させる際、使用者は、シャトル32A及び32Bが最初にニュートラル形態から動き出すときにより大きい、又は最大の抵抗を感じ、その後、シャトル32Aと32Bとが反対方向に並進運動するに従って次第に動かしやすさを感じる。制御ハンドル16は、偏向方向の一定の向きを与えるための視覚的及び/又は触覚的標示を有してもよい。例えば、制御ノブ26の時計回りの回転は、シャフト12を側面に向かって、すなわち側部ポート21の方向に一貫して偏向させ、制御ノブ26の反時計回りの回転は、シャフト12を反対の側面又は方向に向かって偏向させる。
【0043】
逆に、ガイドシース12の偏向を解除する際、使用者は制御ノブ26を反対方向に回転させる。シャトル32Aと32Bとが並進運動して互いに近づき、横方向に再び位置が揃い始めると、テーパ状突起部63とテーパ状凹部67とが互いに近づき、使用者は、テーパ状突起部63がテーパ状凹部67内に収まり得る前に、テーパ状突起部63がガイドレール64の角度が付けられた端部68を再び乗り越えるように、制御ノブ26を回転させるためにより大きい力を加えることになる。したがって、傾斜したレール64のいずれかによって与えられる増大する抵抗と、角度が付けられた端部68によって与えられるより大きい、又は最大の抵抗は、テーパ状突起部63がテーパ状凹部67に近接したことの触覚的感覚又は指示を使用者に与えるものである。テーパ状突起部63とテーパ状凹部67との嵌合は、使用者に、テーパ状突起部63によって可撓性ガイドレール64に負荷がかからなくなった時点でガイドレール64がその自然な形態に跳ね返る際に耳に聞こえる「カチッ」という音又はシグナルを与えることができる。
【0044】
いくつかの実施形態では、
図7A及び
図7Bに示されるように、例えば、偏向可能なガイドシースのための制御ハンドル100は、プラーワイア130A、130Bの各近位端にそれぞれ固着されたストッパ189A、189Bを含み、ストッパ189A、189Bは、制御ノブ126を操作する使用者によるシャトルの選択的な動きがストッパ189A、189Bに作用して、制御ハンドル100の遠位側に位置し、そこを通ってプラーワイアが延在している可撓性ガイドシャフト(例えば、
図1の12を参照)を偏向させるように、シャトル132A、132Bの近位端187A、187Bの近位方向に位置している。この点に関して、各シャトル132A、132Bは、ガイドシャフトの偏向量、範囲、又は程度も検出しないまでも、少なくとも偏向の発生を検出するように構成された、対応する偏向センサ102A、102B(破線で示されている)を有する。
【0045】
図7Aでは、制御ノブ126は、シャトル132Bを遠位方向(矢印B)に並進運動させる一方で、シャトル132Aを近位方向(矢印A)に並進運動させるために、使用者によって操作されている(例えば、長手方向軸55を中心として回転されている)。具体的には、近位端187Bは、ストッパ189Aに押し付けてストッパを近位方向に動かし、一方、近位端187Bは、ストッパ189Bを遠位方向に動かして解放する。したがって、プラーワイア130Aは、近位方向にピンと張って引かれて、ガイドシースを制御ハンドル126の側面に向かって偏向させ、プラーワイア130Bは、そのような偏向を可能にするように遠位方向に自由に動かされる。
【0046】
図7Bでは、制御ノブ126は、シャトル132Bを近位方向(矢印B)に並進運動させる一方で、シャトル132Aを遠位方向(矢印A)に並進運動させるために、使用者によって操作されている(例えば、長手方向軸55を中心として回転されている)。具体的には、近位端187Bは、ストッパ189Bに押し付けてストッパを近位方向に動かし、一方、近位端187Aは、遠位方向に移動して、ストッパ189Aを解放する。したがって、プラーワイア130Bは、近位方向にピンと張って引かれて、ガイドシースを制御ハンドル126の側面に向かって偏向させ、一方、プラーワイア130Aは、そのような偏向を可能にするように遠位方向に自由に移動することができる。
【0047】
いくつかの実施形態では、各偏向センサ102は、当業者によって理解されるように、加えられた圧力に比例する電圧を生成する際の加えられた圧力に応答する、それぞれの圧電型圧力センサを含む。
図8A及び
図8Bの図に示される実施形態では、圧電型圧力センサは、圧電素子106及び対応する電圧計回路107を含む。圧電素子は、例えば、水晶であってもよく、シャトルの作動が圧電素子106の圧縮をもたらすように、シャトルのストッパ189と近位端187との間に位置付けられる。当業者には理解されるように、圧縮力F(
図8A)が圧電素子に加えられると、圧電素子106の面全体に電荷が生成される。電荷は、圧縮力に比例する回路107内の電圧Vとして測定することができる。有利には、外部電圧又は電流源は必要ではない。各圧電素子106は、加えられた圧縮圧力から直接出力信号を生成し、これは、圧電素子当たり2つのリード109、110を含む電圧計回路によって測定される。
【0048】
いくつかの実施形態では、
図8Aに示されるように、圧電素子106に作用する圧縮力の量を表す電圧Vは、シャトル132によってストッパ189とシャトルの近位端187との間の圧電素子106にかけられる圧縮力は、長手方向軸Aの方向において最大であるので、各圧電素子106の遠位端D及び近位端Pにわたって、すなわち、制御ハンドル100の長手方向軸Aとほぼ平行な方向に圧電素子全体に長手方向に、測定される。したがって、リード109は、圧電素子の近位端Dに接続されており、リード110は、圧電素子の近位端Pに接続されている。当業者には理解されるように、リード108及び109は、制御ハンドルを通って別の場所に、近位方向に、例えば、
図9に示されるように、偏向センサからの出力信号を処理するように構成されたプロセッサ182を備えた制御装置180を含む電気生理学的システム170内の遠隔信号処理場所において、更に近位方向に延在し得る。圧電型圧力センサは、圧縮力の動的変化に特に敏感であり、したがって、圧縮力の小さい変化を測定するのに特に好適である。
【0049】
いくつかの実施形態では、使用者による制御ノブ126の操作に応答してシャトル132A、132Bによって作動される制御ハンドル100の遠位側に位置するガイドシャフト112の偏向の程度又は曲率は、シャフト112が偏向されたときのそれぞれのシャトルとストッパとの間の圧電素子にかかる圧縮力の量に応答して、圧電素子106A、106Bによって生成される異なる電圧に較正される。したがって、カテーテルが患者の処置に使用されているとき、測定された電圧と偏向の程度又は曲率とを相関させる指標は、コンソール180のプロセッサ182のメモリ184に記憶され、偏向センサの電圧計回路から導出された、測定された電圧の入力に基づいて、偏向の程度又は曲率の出力を使用者186に提供するように参照され得る。一般に、測定された電圧Vが高いほど、圧縮力はより大きく、したがって、選択された方向におけるガイドシャフトの偏向の程度又は曲率はより大きい。いくつかの実施形態では、偏向センサによって出力される最小電圧は、0.0Vであり、最大電圧出力は、約5.0Vである。いくつかの実施形態では、最大電圧出力は、約10Vである。いくつかの実施形態では、最大電圧出力は、約20Vである。
【0050】
いくつかの実施形態では、電気生理学的システム170は、電圧指示機構又は読み取り値191を使用者に表示する際にプロセッサ182に応答するように構成されたディスプレイ188を含む。いくつかの実施形態では、システム170は、偏向センサの電圧出力が、シャフトの破損又は損傷を回避するためにシャフト12の最大偏向を表す所定の閾値を超えたときに、プロセッサ58によって起動され、使用者に音声及び/又は視覚的合図を提供するように構成された、1つ又は2つ以上の偏向指示機構、例えば、LED190a及びスピーカ190bを含む。偏向指示機構はまた、電圧出力を生成する偏向センサ102A、102Bの同一性、又は左及び右の偏向センサによる電圧出力の不在に基づいて、ガイドシャフト内の左の偏向と、右の偏向と、及び/又はニュートラル(偏向なし)との間に識別可能な音声及び/又は視覚的合図を提供するように構成することができる。プロセッサはまた、偏向曲線が、締め付け若しくは弛緩しているかどうかなど、偏向の他の態様を決定する際に測定された電圧の変化率を検出するように構成することができるが理解されよう。
【0051】
偏向センサは、一方向又は2方向の偏向を有する電気生理学的(EP)デバイスの任意の好適な制御ハンドルに組み込まれてもよく、これは、要素がシャフトの偏向に圧縮又は引張力を受けるように、互いに可動に連結又は嵌合される制御ハンドル内に要素を有するカテーテル及びプローブを含むことが理解されよう。
図10に示されるように、EPカテーテル又はプローブと共に使用するのに好適な制御ハンドル200は、偏向制御レバー202を操作する使用者によって偏向可能なシャフト201を有し、偏向可能なシャフト201は、第1及び第2の引張部材204A、204Bを引くロッカー203を作動させる。好適な制御ハンドルは、「Steering Mechanism For Bi-Directional Catheter」と題された米国特許第7,377,906号に開示され、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれる。各引張部材は、シャフト201に遠位方向に延在する遠位部分D(例えば、プラーワイア)、及びロッカー203のそれぞれのプーリ205A、205Bに巻き付けられた近位部分P(例えば、VECTRAN(登録商標)などの紡糸繊維)を含み、それぞれのストッパ207A、207Bに固着された近位端は、制御ハンドルのハウジング内に留められている。各引張部材の遠位部分D及び近位部分Pは、それぞれのコネクタ208A、208B、例えば、フェルールによって接続されている。当業者には理解されるように、使用者が偏向制御レバー202を回転させると、ロッカー203は、
図11A、
図11B及び
図11Cに示されるように、1つのプーリを近位方向に引き、他のプーリを遠位方向に動かすレバーと共に回転する。引かれたプーリは、フェルール208A上にひずみ力を含む力をかける近位部分Pを引く。
【0052】
各フェルール208の表面に取り付けられたひずみゲージ210は、
図12に示されるように、フェルールの変形を検出して、表面に加えられたひずみに比例したひずみゲージにおける電気抵抗のシフトを生じさせる。いくつかの実施形態では、ひずみゲージ210は、基板214(例えば、可撓性ポリイミドフィルム)上のエッチングされた金属ワイヤ212(例えば、銅-ニッケル合金)の巻線パターンを含む。当業者には理解されるように、ひずみゲージは、幾何学的変化によってその抵抗を変化させる。具体的には、金属ワイヤが引張ひずみを受けると、ワイヤは細長く伸び、その断面積は、ワイヤの抵抗の増加に共に寄与して減少する。同様に、ワイヤが圧縮ひずみを受けると、ワイヤは短縮され、その断面積は、ワイヤの抵抗の減少に共に寄与して増加する。コネクタの表面(例えば、フェルール208)に接合されると、ひずみゲージ210は、プーリに引っ張られたときにコネクタが経験するひずみ力を受ける。ひずみゲージは、コネクタの表面と一致して撓ませ、かつ、ゆがめて、表面に加えられたひずみに比例するひずみゲージの電気抵抗のシフトを引き起こす。ひずみは、リード215及び216を含む電圧計回路によって測定され、電圧計回路を完了させる。当業者には理解されるように、リード215及び216は、制御ハンドルを通って別の場所に、近位方向に、例えば、上述のように、異なる偏向曲率を有する異なる出力の同様の指標付けにより、偏向センサからの出力信号を処理するように構成されたプロセッサ182を備えるコンソール180を含む電気生理学的システム170内の遠隔信号処理場所において、更に近位方向に延在し得る。
【0053】
また、ひずみゲージ210は、ロッカーアームがカテーテルシャフトを偏向させるように操作されると、ストッパが変形を受けるときのストッパの変形を検出するために、ストッパ207A及び207Bの表面にそれぞれ固着され得ることが理解されよう。
【0054】
前述の偏向センサはまた、一方向制御ハンドルに組み込まれ得る。好適な一方向偏向制御ハンドルは、「Irrigated Tip Catheter」と題された米国特許第6,602,242号に記載され、その全容は、参照により本明細書に組み込まれる。
図13に示されるように、結果的に先端セクション(図示せず)の偏向をもたらす、プラーワイア342のカテーテル本体312に対する長手方向の運動は、制御ハンドル316の好適な操作によって達成される。制御ハンドル316の遠位端は、プラーワイア342を操作するための親指制御部356を有するピストン354を含む。カテーテル本体312の近位端は、収縮スリーブ328によってピストン354に接続されている。
【0055】
プラーワイア342及び他の構成要素、例えば、リード線、熱電対線、及び第1の注入用チューブセグメント388は、ピストン354を通って延在する。プラーワイア342は、ピストン354の近くに配置されたアンカーピン357に留められる。制御ハンドル16内では、リード線及び熱電対線は、保護シース339内にある。ピストン354内では、第1の注入用チューブセグメント388は、好ましくはポリウレタンで作製された別の保護シース391内に延在する。保護シース339及び391は、好ましくはポリウレタン接着剤などによって、接着剤接合部353でピストン354に留められ、第1の注入用チューブセグメント388、リード線、及び熱電対線の制御ハンドル316内での長手方向運動を可能にし、その結果、これらはピストン354がプラーワイア342を操作するように調整されるときに破損しない。ピストン354内では、プラーワイア342は、移送チューブ327、好ましくはポリイミドチューブを通って延在して、接着剤接合部353の近くのプラーワイアの長手方向運動を可能にする。
【0056】
ピストン354は、制御ハンドルの胴部355内にある。ピストン354を受容するためのピストンチャンバを有する胴部355は、略中実である。ピストンチャンバから近位方向を延在するのは、3本の長手方向の穴358、359、及び360、並びにアンカーピン357を受容するための横方向の穴である。第2の長手方向の穴359は、横方向の穴と連通している。保護シース391内の第1の注入用チューブセグメント388は、第1の長手方向の穴358を通って延在する。プラーワイア342は、第2の長手方向の穴359を通って延在し、横方向の穴にてアンカーピン357に留められている。保護シース339内の熱電対線及びリード線は、第3の長手方向の穴360を通って延在する。長手方向の穴358、359、及び360の遠位端と、ピストン354の近位端との間で、チャンバ362は、更なる空間を提供して、第1の注入用チューブセグメント388の好ましくない曲げを回避する。
【0057】
いくつかの実施形態では、プラーワイア342は、コネクタ、胴部355内に位置する、例えば、
図12のフェルール208によって接続された遠位部分及び近位部分を含み、上記のひずみゲージ210は、コネクタ上に位置付けられ、ピストン354によって引かれたときにフェルール208によって経験される引張力を受ける。いくつかの実施形態では、ひずみゲージは、アンカーピン357に留められて、プラーワイアの近位端が取り付けられているアンカーのひずみ及び変形を検出する。
【0058】
IVバッグと共に使用するための滴下チャンバ400の一実施形態は、
図14A及び
図14Bに示されている。滴下チャンバ400は、入口404及び出口406と連通するチャンバCを画定するほぼ円筒状の中空ハウジング402を有する。入口404は、IVバッグに挿入されるバッグスパイク408で構成されてもよく、又は入口404を覆い、封止するバッグスパイクキャップ408Cを受容するように構成されてもよい。出口406は、(出口406を覆い、封止するキャップ412’として形成され得る)テーパ状出口ノズル412で構成され得る。当業者であれば、出口ノズル412が、その遠位部分に注入ポートを有し得、その遠位端に針又はルアーロック及びアダプタ(図示せず)のいずれかを有し得る管類416の近位端に接続するように構成されていることが理解されよう。また、バッグスパイク408がIVバッグに挿入された後、IVバッグからの流体Fは、重引力下で、バッグスパイク408を通って、流体Fが出口406を介してチャンバCから出る前に滴下が容積に収集されるチャンバC内に滴ることが理解されよう。チャンバCは、内径DCを有する。出口ノズル412は、出口406におけるより大きい内径D1及び出口の遠位側に位置するより小さい内径D2によって画定されるテーパ状形態を有する。
【0059】
いくつかの実施形態では、滴下チャンバ400は、浮力があるか、又は中空であり、チャンバCに収集された流体の容積で浮遊し(
図14A)、チャンバCに収集された流体がないときはいつでも、重引力下で出口406内に落下して出口ノズル412を閉塞する(
図14B)ように構成されたプラグ418を含む。この点に関して、プラグ418の形状及び直径は、出口ノズル412内にぬくぬくとして嵌合するように構成されており、例えば、以下のように定義される直径dを有する球形構成である。
DC>D1>d>D2 (式1)
式中、
DC=チャンバCの内径
D1=出口406における内径
D2=出口ノズル412の最小直径
d=球形プラグ418の直径
【0060】
いくつかの実施形態では、プラグ418の直径dは、プラグが出口ノズル412のほぼ上方又は他の形で外側に留まるように直径D1よりも大きく、その結果、チャンバが再充填されるときにプラグがより容易に再浮遊することができる。
【0061】
したがって、プラグ418は、チャンバCが空になり、チャンバ内の任意の空気が出口ノズルを通って滴下チャンバから出ることを防止するときに出口ノズルを封止する出口ノズル412内に着座するように構成されている。流体FがチャンバCを再充填するときはいつでも、浮游プラグ418は、出口ノズル412の上方に浮遊し、流体が出口ノズルを介して滴下チャンバから再び出ることができるように出口406を開放する。したがって、浮游プラグ418は、チャンバC内の流体レベルで自由に浮遊し、流体の存在下では流体が出口ノズルを通って出ることを可能にし、流体の不在下では出口ノズルを閉塞してチャンバ内の任意の空気の流れが出口ノズルから出るのを防止するように、チャンバ内の流体の量に応答して自己調整される。
【0062】
いくつかの実施形態では、
図15Aに示されるように、前述の滴下チャンバ400と同様の特徴を有する滴下チャンバ430は、ほぼ円筒状の中空ハウジング431、テーパ状出口432、及びテーパ状出口ノズル434(テーパ状出口を覆い、封止するキャップとして形成されることができる)を有する。チャンバCは、内径DCを有する。出口ノズル434は、その近位端におけるより大きい内径D1から、その遠位端におけるより小さい内径D2までテーパ状になっている。出口432は、チャンバCと出口ノズル434とを接続し、その結果、直径DCの近位内径から直径D1の遠位内径までテーパ状になっている。
【0063】
図15Bに示されるように、浮力があるか、又は中空のプラグ440は、その長手方向寸法Tに沿ってほぼ均一な直径Djによって画定される上部分442、Djの近位直径からDkの遠位直径までテーパ状になっているほぼ円錐台状の中間部分444、及びDkの近位直径からDmの遠位直径までテーパ状になっているほぼ円錐台状の底部分446を有する。いくつかの実施形態では、プラグ440の全長Lは、浮遊しているときにプラグがチャンバ内にほぼ直立したままであるように、チャンバ直径DCよりも大きいか、又は少なくともわずかに大きい。いくつかの実施形態では、上部分442の長さL1と中間部分444の長さL2との組み合わせは、底部446の長さL3以下であり、プラグをほぼ直立した位置に維持するのに役立つ。特に、テーパ状中間部分444は、プラグ440が出口ノズル434と自己整列するのに役立ち、出口432の傾斜した内側側壁433は、チャンバCが流体Fを枯渇させ、プラグ440が滴下チャンバ430内で落下するときに、プラグの下部分446が出口ノズル434に入るように付勢及び案内する。
【0064】
上記の寸法関係は、以下のように表すことができる。
DC<LT (式2)
L3≧L1+L2 (式3)
DC>Dj>Dk>Dm (式4)
式中、
DC=チャンバCの内径
LT=プラグ430の全長
L1=上部分442の長さ
L2=中間部分444の長さ
L3=出口ノズル446の長さ
Dj=上部分442の内径
Dk=中間部分444の下部/遠位内径
Dm=下部分446の下部/遠位内径
【0065】
特に、
図15Cに示されるように、プラグ440の中間部分444のテーパ部は、プラグ440が出口ノズル446に着座しているときに、環状空間ギャップGが中間部分444と内面433との間から出るように、出口432の内面433のテーパ部よりも大きい/鋭利である。このようにして、出口ノズル446に着座しているときのプラグ440(
図15A及び
図15Cに破線で示されている)は、流体によって包囲されているプラグの上部分442及び中間部分444を有することができ、チャンバCが、滴下チャンバ430のバッグスパイクを受容する新しいIVバッグから流体で補充されるときに浮遊するように保証される。
【0066】
上記の説明は、現時点における本発明の好ましい実施形態に関連して示したものである。本発明が関連する分野及び技術の当業者であれば、本発明の原理、趣旨、及び範囲を大きく逸脱することなく、記載される構造に改変及び変更を実施し得る点は認識されるであろう。一実施形態に開示される任意の特徴又は構成は、必要に応じて又は適宜、他の任意の実施形態の他の特徴に代えて、又はそれに加えて組み込むことができる。当業者には理解されるように、図面は必ずしも縮尺どおりではない。したがって、上記の説明文は、添付図面に記載及び例示される正確な構成のみに関連したものとして読まれるべきではなく、むしろ以下の最も完全で公正な範囲を有するものとされる特許請求の範囲と一致し、かつこれを支持するものとして読まれるべきである。
【0067】
〔実施の態様〕
(1) 電気生理学的システムであって、
ガイドシースアセンブリであって、
細長いシャフトと、
前記シャフトの近位側に位置する制御ハンドルであって、長手方向軸及び偏向制御ノブを有し、前記制御ノブの操作に応答して前記長手方向軸に沿って並進運動するように構成されたシャトルを含む、制御ハンドルと、
前記シャフトに沿って延在し、前記細長いシャフトを偏向させるために前記シャトルの並進運動に応答するプラーワイアであって、前記プラーワイアの近位端にストッパを有する、プラーワイアと、
前記細長いシャフトが偏向されると、前記シャトルと前記ストッパとの間の圧縮に応答して信号を生成するように構成された偏向センサと、を含む、ガイドシースアセンブリと、
制御装置であって、前記信号を受信し、かつ、
前記信号から電圧を測定すること、及び、
測定された前記電圧に基づいて、偏向の発生を決定すること、という動作を実施するように構成されたプロセッサを有する、制御装置と、を備える、電気生理学的システム。
(2) 前記プロセッサが、測定された前記電圧に基づいて、偏向の程度を決定する動作を実施するように更に構成されている、実施態様1に記載のシステム。
(3) コンソールが、所定の電圧と所定の偏向の程度とを相関させる指標を記憶するように構成されたメモリを含み、前記プロセッサが、測定された前記電圧に基づいて、前記偏向の程度を決定するために前記指標にアクセスするように更に構成されている、実施態様2に記載のシステム。
(4) 前記偏向センサが、圧電型圧力センサを含む、実施態様1に記載のシステム。
(5) 前記制御装置に応答し、かつ、測定された前記電圧に基づいて、前記偏向の発生を示す合図を使用者に提供するように構成された指示機構を更に備える、実施態様1に記載のシステム。
【0068】
(6) 前記指示機構が、視覚的合図を提供するように構成されている、実施態様5に記載のシステム。
(7) 前記指示機構が、音声合図を提供するように構成されている、実施態様5に記載のシステム。
(8) 電気生理学的カテーテルであって、
細長いシャフトと、
前記シャフトの近位側に位置する制御ハンドルであって、長手方向軸及び制御ノブを有し、かつ
前記細長いシャフトを偏向させるために前記制御ノブに応答するロッカーであって、プーリ部材を有する、ロッカーと、
前記シャフトを通って延在する遠位部分、及び前記プーリ部材の周りに延在する近位部分を有する引張部材と、
前記引張部材の前記遠位部分と前記近位部分との間に延在するコネクタと、
前記コネクタに固着され、前記コネクタのひずみに応答して信号を生成するように構成されたひずみゲージと、を含む、制御ハンドルと、を備える、電気生理学的カテーテル。
(9) 滴下チャンバであって、
入口及び出口と連通するチャンバを画定する中空ハウジングと、
前記入口におけるバッグスパイクと、
前記出口の遠位側に位置する出口ノズルと、
液体が前記チャンバ内に存在するときに浮遊し、前記チャンバに液体がないときに重力下で前記出口ノズル内に落下して前記出口ノズル内に流体密なシールを提供するように構成された球形プラグと、を備える、滴下チャンバ。
【外国語明細書】