(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022159222
(43)【公開日】2022-10-17
(54)【発明の名称】オートバイの補助ラック構造
(51)【国際特許分類】
B62H 1/12 20060101AFI20221006BHJP
B62J 27/00 20200101ALI20221006BHJP
【FI】
B62H1/12 B
B62J27/00
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022059797
(22)【出願日】2022-03-31
(31)【優先権主張番号】110112285
(32)【優先日】2021-03-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】522130634
【氏名又は名称】チウ,ジン-ロン
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】チウ,ジン-ロン
(57)【要約】 (修正有)
【課題】低速運転中のオートバイの安定性を維持し、運転者の運転安全性を向上する補助ラック構造の提供。
【解決手段】オートバイ10の補助ラック構造において、ラック本体20と、ストッパ板と、ラック制御装置40とを備え、当該オートバイ10の補助ラック構造において、当該ラック制御装置40および当該ラック本体20がオートバイ10自身のシャーシー12に取付けられ、当該ラック制御装置40により当該オートバイ10が低速運転と検知した場合、当該ラック制御装置40により当該ラック本体20が下降するように制御し、かつ当該ラック本体20上の第1の輪体22および第2の輪体24を介して低速運転中の当該オートバイ10の安定性を維持し、運転者の運転安全性を向上する。
【選択図】
図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
オートバイのシャーシーの下部に固定されるオートバイの補助ラック構造において、スリーブと、レバー体と、駆動モータと、制御デバイスとを含むラック制御装置であって、当該スリーブの1端が当該シャーシーの下部に固定され、当該レバー体の1端が当該スリーブ内にスライド可能に設置し、当該制御デバイスが当該スリーブの片側に設置され、当該駆動モータが当該スリーブの他側に設置され、当該制御デバイスが当該駆動モータと電気的に接続しているラック制御装置と、
当該シャーシーの下部に枢設され、ラック本体の片側が当該レバー体の他端に枢接され、当該ラック本体の両端に第1の輪体および第2の輪体が設けられているラック本体とを備え、
当該制御デバイスによりそれぞれ当該オートバイのブレーキ、アクセルおよびスピードメーターを検知し、当該制御デバイスが当該ブレーキのブレーキ状態、当該アクセルのアクセル状態および当該スピードメーターの時速に基づいて当該駆動モータを制御し、当該駆動モータにより当該レバー体を移動させ、当該レバー体により当該ラック本体を昇降させる、
ことを特徴とするオートバイの補助ラック構造。
【請求項2】
当該ラック本体の形状は門型、逆U型または逆V型である、
ことを特徴とする請求項1に記載のオートバイの補助ラック構造。
【請求項3】
当該ラック制御装置が車速センサまたは位置決め装置に接続して当該オートバイの車輪速度を検知し、当該時速に対応する速度検知信号を生成して当該制御デバイスに送信し、当該制御デバイスが当該速度検知信号に基づいて当該オートバイの対応する当該時速が10km/hr以下であるか否かを判断する、
ことを特徴とする請求項1に記載のオートバイの補助ラック構造。
【請求項4】
当該ラック制御装置がブレーキセンサに接続し、当該ブレーキセンサが当該オートバイのハンドルバーセットの対応するブレーキハンドルバーの引っ張り力を検知し、当該ブレーキ状態に対応するブレーキ信号を生成して当該制御デバイスに送信し、当該制御デバイスが当該ブレーキ信号に基づいて当該ブレーキ状態がオン状態であるかオフ状態であるかを判断する、
ことを特徴とする請求項1に記載のオートバイの補助ラック構造。
【請求項5】
当該ラック制御装置がアクセルスイッチに電気的に接続し、当該アクセルスイッチは当該オートバイのハンドルバーセットのアクセルハンドルバー側に設置され、当該アクセルハンドルバーに凸出部材が設けられ、アクセルハンドルバーの回転により当該凸出部材が当該アクセルスイッチに当接または離間する状態となり、当該アクセルスイッチにより当該アクセル状態に対応するスイッチ信号を生成して当該制御デバイスに送信し、当該アクセル状態がアクセルオン状態であるかアクセルオフ状態であるかを判断する、
ことを特徴とする請求項1に記載のオートバイの補助ラック構造。
【請求項6】
当該制御デバイスが当該アクセル状態がアクセルオフ状態、当該ブレーキ状態がオン状態および当該時速が10km/h以下であることに基づき、当該ラック本体を下降させるように制御する、
ことを特徴とする請求項1に記載のオートバイの補助ラック構造。
【請求項7】
当該制御デバイスが当該アクセル状態がアクセルオン状態および当該時速が10km/h以上の場合、当該制御デバイスが当該ラック本体を上昇させるように制御する、
ことを特徴とする請求項1に記載のオートバイの補助ラック構造。
【請求項8】
当該ラック制御装置が当該ブレーキ状態がオフ状態および当該時速が10km/h以上の場合、当該制御デバイスが当該ラック本体を上昇させるように制御する、
ことを特徴とする請求項1に記載のオートバイの補助ラック構造。
【請求項9】
さらに当該オートバイのハンドルバーセットの片側に設置された昇降操作ボタンを備え、当該ラック本体を昇降させる場合当該昇降操作ボタンを用いる、
ことを特徴とする請求項1に記載のオートバイの補助ラック構造。
【請求項10】
当該制御デバイスは制御ボックス内に設置され、当該制御ボックスは当該オートバイの収納空間内に設置されている、
ことを特徴とする請求項1に記載のオートバイの補助ラック構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一種の構造に関し、特に、オートバイの補助ラック構造に関する。
【背景技術】
【0002】
伝統的なオートバイ(英語:Motorcycle,Motorbike)は利用者の重心により方向転換・傾斜する機動車両であり、通常は2輪、3輪または逆3輪であるが、1輪または4輪およびこれ以上、ひいては無輪に設計したオートバイもあり、バイク化した自転車に由来し、2輪の方が多く、足としての交通手段である。
【0003】
市場でのオートバイの種類が相当に多く、おもに足でシフトするオートバイ(俗称:ギヤシフト車)、軽型オートバイ、スクーター、米国型オートバイが主流である。一部の特殊用途のオートバイには外付け型の補助輪を加え、例えば心身障害用車である。
【0004】
ある軍事または警察用車には側面車室および補助輪を加えて特殊な3輪オートバイとなる。現在、高速運行時より安定にする目的で、重型オートバイを3輪の形に設計することがある。
【0005】
オートバイは、簡単に操縦でき、行動が便利、安価である特徴があるため、日常生活、運輸、治安維持、軍事の中で広く使用され、発展途上国でも広く使用されている。現在、全世界では約2億台のオートバイを有し、密度は約1000人に33台である。多くのオートバイはアジアに集中し、全世界のオートバイの数の約58%を占める(日本は含まない)。
【0006】
オートバイは、簡単に操縦でき、行動が便利、安価である特徴をもつが、オートバイは、まだ解決すべき欠点が沢山ある。たとえば、(1)オートバイの数、(2)オートバイ文化、(3)環境への影響および(4)安全問題など。
【0007】
(1)オートバイの数:アジアの多くの国は、経済および所得レベルが短時間で変遷または変化した。このため、自動車に比べると、オートバイが安価のため社会民間では多く使用されるようになっている。
【0008】
台湾の特殊状況を例にすれば、土地が狭くて人口が密集、駐車場を開設に多くの土地が減少、駐車の便利さと利便性がある認識が広く受け入れられたため、他の国に比べると、台湾ではオートバイが大流行の現象が起きている。ただし、オートバイの大流行は、交通渋滞を起こし、さらに交通事故の発生を増加させる。
【0009】
(2)オートバイ文化:一部の人はオートバイを使用する際、街道に集まりかつ速度を競う、いわゆる暴走族になる。この人たちは、スピード感を求めるため、オートバイを違法で改造し、またはマフラーを外して騒音を作る。このため、さらに多くの社会問題が生じる。
【0010】
(3)環境への影響:オートバイは、車体が小さく、軽量、エンジンの負荷が小さいため、エンジンの温度が相対的に制御しやすく、NOx等の高温による発生する高汚染性排気が少ない。ただし、低い使用コストでは、使用者がメンテナンスを無視し汚染制御システムが故障して汚染が発生することがある。
【0011】
かつ、環境への影響の問題とオートバイの数の問題とは密接に関連しているため、排気が少ないとはいえ、オートバイの数が多いため、環境に大きな悪影響をもたらす。このため、環境への影響の問題に対し、環境問題を解決するため、台湾のオートバイの大幅な改良が始まっている。
【0012】
2004年から、台湾では環境保護法律を改正し、オートバイの排気標準を高め、2ストロークエンジンのオートバイはよりよく設計および製造、たとえば噴射化し、4期ひいては5期環境保護標準をクリアできたが、政策トレンドでは2ストロークのオートバイの販売を停止する傾向にあり、現在、台湾では2ストロークの新車の購入ができないが、輸出業務の方で2ストロークのオートバイの供給が継続している。
【0013】
2017年KTMオートバイが発表した新世代噴射2ストロークのエンジン、独自でTPI(Transfer Port Injection)噴射システム特許を開発した。そこに、新たなスロットルおよびEMS(Engine Management System)エンジン管理システムが含まれている。
【0014】
新たなECU(Electronic Control Unit)により制御され、かつ複数のセンサを有しコンピュータによる完璧の点火および燃料の噴射供給ができ、後続の研究開発のオートバイが2ストロークの独特の魅力を有させながら現代の環境保護法律にみたさせることができる。新たに発表したオフロード用オートバイに搭載され、EUの第4期環境保護標準に満たしている。
【0015】
最後に、よくニュースに現れる(4)安全問題:普通の自動車に比べると、オートバイは車室による保護がなく安全性が低い。このため、ふざけて「肉体で鉄を包む」または「皮で鉄を包む」と呼ばれる。一方、自動車は「鉄で肉体を包む」または「鉄で皮を包む」と呼ばれる。
【0016】
安全問題において、下記の状況が良く見られる。オートバイが低速運行中、重心の不安定により、オートバイのヘッド部が揺れてしまう。これは運転者自身が転倒または道路脇の人あるいは車体に衝突する以外、自動車用道路に入ってしまう可能性がある。この安全問題の状況はかなり危険かつオートバイの構造が免許証を取得するための試験では改善の緊迫性がある。
【0017】
上記状況を改善するため、運転者の技術能力を向上し、通行人および運転者の安全を保障するため、オートバイの免許証取得試験では直線7秒(低速徐行)の試験を新設した。ただし、このようなテストは新人運転者を見つけるが、運転者の年齢が高い場合、乗車時の不安定性が大幅に増加するため、運転時の危険性が更に増す。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
このため、オートバイの低速運転時に傾倒する危険性を如何に予防するか、低速運転時に不安定状態を回避し、運転者が安定して運転することは、当業者が解決しようとしている課題である。
【0019】
本発明の目的は、オートバイの補助ラック構造を提供することにある。オートバイの補助ラック構造において、ラック制御装置およびラック本体がオートバイ自身のシャーシーに取付けられ、ラック制御装置によりオートバイが低速運転と検知した場合、ラック制御装置によりラック本体が下降するように制御し、かつラック本体上の輪体を介して低速運転中のオートバイの安定性を維持し、運転者の運転安全性を向上する。
【課題を解決するための手段】
【0020】
上記目的を達成するために、本発明の1つの形態によれば、オートバイのシャーシーに固定されるオートバイの補助ラック構造において、当該シャーシーの下部に設置され、両端に第1の輪体および第2の輪体が設けられているラック本体と、当該ラック本体の片側に設置され、当該ラック本体に当接するストッパ板と、レバー体と、スリーブと、制御デバイスとを含むラック制御装置であって、当該レバー体の1端が当該スリーブ内に挿設し、当該レバー体の他端が当該ストッパ板に固定され、当該スリーブの1端が当該オートバイに固定され、当該制御デバイスが当該スリーブの片側に設置されているラック制御装置とを備え、当該ラック制御装置の当該制御デバイスによりそれぞれ当該オートバイのブレーキ、アクセルおよびスピードメーターを検知し、当該ラック制御装置が当該ブレーキ、当該アクセルおよび当該スピードメーターの時速に基づいて当該ラック本体の昇降を制御する。
【0021】
本発明の1つの実施例によれば、当該ラック本体の形状は門型、逆U型または逆V型である。
【0022】
本発明の1つの実施例によれば、当該時速は0~10km/hである。
【0023】
本発明の1つの実施例によれば、当該アクセルがオフ状態、当該ブレーキがオン状態および当該時速が10km/h以下の場合、当該ラック制御装置が当該ラック本体を下降させるように制御する。
【0024】
本発明の1つの実施例によれば、当該アクセルがオン状態および当該時速が10km/h以上の場合、当該ラック制御装置が当該ラック本体を上昇させるように制御する。
【0025】
本発明の1つの実施例によれば、当該ブレーキがオフ状態および当該時速が10km/h以上の場合、当該ラック制御装置が当該ラック本体を上昇させるように制御する。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1A】本発明の1つの実施例に係るオートバイの補助ラックの構造模式図である。
【
図1B】本発明の1つの実施例に係るラック制御装置の構造模式図である。
【
図1C】本発明の1つの実施例に係る制御デバイスの信号制御を示す模式図である。
【
図2A】本発明の1つの実施例に係るオートバイの補助ラックの使用状態を示す模式図である。
【
図2B】本発明の1つの実施例に係るオートバイの補助ラックの使用状態を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
貴部門の審査委員が本発明の特徴および実現できる効果をより理解と認識できるよう、好ましい実施例および詳細な説明を通じて以下のように説明する。
【0028】
オートバイが徐行時に、走行速度が遅すぎることにより車体の重心が不安定になり、ひいてはオートバイのヘッド部が揺れてしまう。運転者自身が転倒または道路脇の人あるいは車体に衝突し、非常に危険で意外が発生しやすくなる。
【0029】
本発明において、ラック制御装置およびラック本体をオートバイのシャーシーに取付けられ、ラック制御装置がオートバイの低速走行を検知した場合、ラック制御装置がラック本体を下降させるように制御し、ラック本体上の輪体を介して低速運転中のオートバイの安定性を維持し、運転者の運転安全性を向上する。
【0030】
以下の記載において、図面を参照しながら本発明の各実施例を詳細に説明する。ただし、本発明の概念は異なる形式で表すことができ、本文中の例示実施例を限定するものではない。
【0031】
まず
図1Aを参照すると、これは本発明の1つの実施例に係るオートバイの補助ラックの構造模式図である。
図1Bを合わせて参照すると、これは本発明の1つの実施例に係るラック制御装置の構造模式図である。図示のように、本発明のオートバイの補助ラックの構造はオートバイ10のシャーシー12に固定されて設置される。
【0032】
本実施例に係るオートバイの補助ラックの構造は、ラック本体20と、ストッパ板30と、ラック制御装置40とを含む。当該ラック本体20は当該シャーシー12の片側に設置され、当該ラック本体20の両端に第1の輪体22および第2の輪体24が設けられている。当該ストッパ板30は当該ラック本体20の片側に設置され、当該ストッパ板30は当該ラック本体20に当接する。
【0033】
図1Bを参照すると、ラック制御装置40はレバー体42と、スリーブ44と、制御デバイス46とを含む。当該レバー体42の1端が当該スリーブ44内に挿設し、当該レバー体42の他端が当該ストッパ板30に固定され、当該スリーブ44の1端が当該オートバイ10に固定され、当該制御デバイス46が当該スリーブ44の片側に設置されている。
【0034】
当該制御デバイス46は制御ボックス41内に設置され、当該制御ボックス41は当該オートバイ10の収納空間14内に設置されている。また、当該ラック本体20の外形形状は門型、逆U型または逆V型であってもよいし、当該シャーシー12の形状に合わせて設計してもよい。
【0035】
当該油圧ラック制御装置40は周知の油圧レバーでよく利用される部材であり、油圧エネルギーを力学的エネルギーに変換して直線往復動作(または揺れ動く動作)をする油圧作動部材である。油圧レバーは構造が簡単で作動が確実である。油圧レバーを用いて往復動作を実現するのは、減速装置が不要となり、かつ動力伝達隙間がないため安定して作動できるため、各種の機械の油圧システムに広く利用されている。
【0036】
通常、油圧レバーはリアエンドカバー、シリンダー、ピストンレバー、ピストン部材、フロントエンドカバー等の主要部材からなり、これらの部材は周知なので本発明に更なる説明をしない。また、作動油の油圧シリンダーの外部への漏れを防止、または高圧腔から低圧腔への漏れを防止するため、シリンダーおよびエンドカバー、ピストンおよびピストンレバー、ピストンおよびシリンダー、ピストンレバーおよびフロントエンドカバーの間それぞれ密封装置を設置、フロントエンドカバーの外側に防塵装置を設置している。また、ピストンが快速で戻るときエンドカバーに衝突することを防止するため、油圧シリンダーの端部に緩衝装置または排気装置を設置して、戻るときの緩衝部材としている。
【0037】
続いて、
図1Cを参照すると、これは本発明の1つの実施例に係る制御デバイスの信号制御を示す模式図である。図示のように、当該ラック制御装置40の当該制御デバイス46によりそれぞれ当該オートバイ10のブレーキ13、アクセル11およびスピードメーター15を検知し、当該ラック制御装置40が当該ブレーキ13、当該アクセル11および当該スピードメーター15の時速に基づいて当該ラック本体20の昇降を制御する。
【0038】
また、当該ラック制御装置40が当該オートバイ10の既存のブレーキ装置(当該ブレーキ13)、アクセル構造(当該アクセル11)およびスピードメーター(当該スピードメーター15)に電気的に接続し、当該ラック制御装置40がデジタルまたはアナログ方式で検知しブレーキ装置(当該ブレーキ13)、アクセル構造(当該アクセル11)およびスピードメーター(当該スピードメーター15)の信号を取得する。
【0039】
また、当該ラック制御装置40が車速センサ462(または位置決め装置(未図示))に接続して当該オートバイ10の車輪速度を検知し、当該時速に対応する速度検知信号を生成して当該制御デバイス46に送信する。当該制御デバイス46が速度検知信号に基づいて当該オートバイ10の対応する当該時速が10km/hr以下であるか否かを判断する。当該位置決め装置は行動装置上の全地球測位システム(GPS)を使用する。
【0040】
当該ラック制御装置40がブレーキセンサ464に接続し、当該ブレーキセンサ464が当該オートバイ10のハンドルバーセット16の対応するブレーキハンドルバー162の引っ張り力を検知し、当該ブレーキ状態に対応するブレーキ信号を生成して当該制御デバイス46に送信する。当該制御デバイス46がブレーキ信号に基づいて当該ブレーキ状態がオン状態であるかオフ状態であるかを判断する。すなわち、前記ブレーキ状態を検知する方式は、当該ラック制御装置40が当該オートバイ10の既存の正常状態のブレーキランプに電気的に接続し、当該ブレーキ状態に対応するブレーキ信号を生成して当該制御デバイス46に送信する。当該制御デバイス46がブレーキ信号に基づいて当該ブレーキ状態がオン状態であるかオフ状態であるかを判断する。
【0041】
当該ラック制御装置40がアクセルスイッチ112に電気的に接続している。当該アクセルスイッチ112は当該オートバイのハンドルバーセット16のアクセルハンドルバー164側に設置され、当該アクセルハンドルバー164に凸出部材114が設けられ、アクセルハンドルバー164の回転により当該凸出部材114が当該アクセルスイッチ112に当接または離間する状態となり、当該アクセルスイッチ112により当該アクセル状態に対応するスイッチ信号を生成して当該制御デバイス46に送信し、当該アクセル状態がアクセルオン状態であるかアクセルオフ状態であるかを判断する。
【0042】
前記の当該ラック制御装置40が当該アクセル11がオフ状態、当該ブレーキ13がオン状態および当該時速が10km/h以下であることに基づき、当該ラック本体20を下降させるように制御する。換言すれば、当該ラック制御装置40が当該アクセル11がオン状態および当該時速が10km/h以上の場合、または当該ラック制御装置40が当該ブレーキ13がオフ状態および当該時速が10km/h以上の場合、当該ラック制御装置40が当該ラック本体20を上昇させるように制御する。
【0043】
一例として
図2Aを参照すると、これは本発明の1つの実施例に係るオートバイの補助ラックの使用状態を示す模式図である。
図2Bを参照すると、これは本発明の1つの実施例に係るオートバイの補助ラックの使用状態を示す模式図である。図示のように、当該オートバイ10が減速走行時、徐行する必要がある場合、当該オートバイ10の当該アクセル11がオフ状態、当該ブレーキ13がオン状態、かつ当該オートバイ10の時速が10km/h以下である場合、当該ラック制御装置40が当該ラック本体20を下降させるように駆動し、第1の輪体22および第2の輪体24を地面に接触させ、滑りを補助する作用を奏するとともに、当該オートバイ10の低速走行を安定させる作用を奏する。
【0044】
また、当該オートバイ10が低速走行を終了して加速を開始すると、当該オートバイ10の当該アクセル11がオン状態、かつ当該オートバイ10の時速が10km/h以上で、または当該ブレーキがオフ状態、かつ当該オートバイ10の時速が10km/h以上である、という2つの条件の1つを満足する場合、当該ラック制御装置40が当該ラック本体20を上昇させるように駆動し、第1の輪体22および第2の輪体24を地面から離間させ、当該オートバイ10を正常走行状態に回復させる。
【0045】
図2A~
図2Bを参照すると、本発明の他の実施形態において、当該制御ボックス41内の当該制御デバイス46により、当該ラック制御装置40を昇降するように当該ラック制御装置40を制御する以外、さらに当該オートバイ10のハンドルバーセット16の片側に設置された昇降操作ボタン166を通じて、当該ラック制御装置40の昇降を手動で操作し、利用者の道路上の運転安全性を向上する。
【0046】
本発明の長所は、従来で低速走行時に危険が発生する可能性を改善した。例えば低速走行によりオートバイのヘッド部が揺れて危険が生じ、または低速走行時に路面が平坦でないことによりオートバイごとに転倒する危険。補助輪の概念を通じて運転者の安全を保障し、かつ年齢が高い者にとって運転者の安全をさらに向上し、オートバイの運転者の交通危険性を低減できる。
【0047】
以上説明した実施例では、本発明のオートバイの補助ラック構造において、ラック制御装置およびラック本体がオートバイのシャーシーに取付けられ、ラック制御装置によりオートバイが低速運転と検知した場合、ラック制御装置によりラック本体が下降するように制御し、かつラック本体上の輪体を介して低速運転中のオートバイの安定性を維持し、運転者の運転安全性を向上する。
【0048】
以上説明したのは、本発明の好ましい実施例にすぎず、本発明の実施範囲を限定するものではない。本発明の特許請求の範囲に記載の形状、構造、特徴および思想に基づく変化および限定は、本発明の特許請求の範囲内である。
【符号の説明】
【0049】
10 オートバイ
11 アクセル
112 アクセルスイッチ
114 凸出部材
12 シャーシー
13 ブレーキ
14 収納空間
15 スピードメーター
16 ハンドルバーセット
162 ブレーキハンドルバー
164 アクセルハンドルバー
166 昇降操作ボタン
20 ラック本体
22 第1の輪体
24 第2の輪体
30 ストッパ板
40 ラック制御装置
41 制御ボックス
42 レバー体
44 スリーブ
46 制御デバイス
462 車速センサ
464 ブレーキセンサ