(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022159504
(43)【公開日】2022-10-17
(54)【発明の名称】付加的建設動作のための機械配置を最適化するための制御システムおよび方法
(51)【国際特許分類】
E02F 9/26 20060101AFI20221006BHJP
E02F 9/20 20060101ALI20221006BHJP
【FI】
E02F9/26 A
E02F9/20 N
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022130547
(22)【出願日】2022-08-18
(62)【分割の表示】P 2019529188の分割
【原出願日】2017-11-15
(31)【優先権主張番号】15/373,600
(32)【優先日】2016-12-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】391020193
【氏名又は名称】キャタピラー インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】CATERPILLAR INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ポール・フレンド
(72)【発明者】
【氏名】チー・チェン
(72)【発明者】
【氏名】ジャン-ジャック・クラー
(57)【要約】
【課題】付加的建設動作の前または間に機械および/または関連する付加的建設器具を位置付ける制御システムを提供する。
【解決手段】付加的建設動作をする器具(12)と関連する機械(10)の制御システム(30)であって、工事現場オブジェクトに関連する位置決め信号(59)を決定する位置決めシステム(52)と、器具および機械と動作可能に関連付けられて、機械に対する器具動作範囲と機械設置面積を含む機械用の機械構成に基づいて器具を位置決めする制御アクチュエータ(32)と、位置決めシステムから位置決め信号を受信し、機械および器具が位置決め信号および器具制御計画に基づき、使用可能なゾーン内で付加的建設動作をする工事現場(13)内の使用可能ゾーンを決定し、部分的に使用可能ゾーン、機械構成および器具制御計画に基づき動作ゾーンを決定するコントローラ(50)と、を含む。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
工事現場(13)上で動作し、所定の器具制御計画(74)に従って付加的建設動作を実行するように構成された器具(12)と関連付けられた機械(10)のための制御システム(30)であって、
少なくとも前記工事現場(13)の地形およびその上に存在する任意の工事現場オブジェクトに関連する位置決め信号(59)を決定するように構成された位置決めシステム(52)と、
前記器具(12)および前記機械(10)と動作可能に関連付けられた一つまたは複数の制御アクチュエータ(32)であって、その一つまたは複数のアクチュエータ(32)は、前記機械(10)に対して前記器具(12)を位置決めするように構成され、一つまたは複数の制御アクチュエータ(32)は、前記機械用の機械構成(100)に基づいて前記器具(12)を位置決めすることができ、前記機械構成(100)は、器具動作範囲(104)および機械設置面積(102)を含む、一つまたは複数の制御アクチュエータと、
プロセッサを含むコントローラ(50)であって、
前記位置決めシステム(52)から前記位置決め信号を受信し、
前記機械(10)および前記器具(12)が少なくとも前記位置決め信号(59)および前記所定の器具制御計画(74)に基づき、使用可能なゾーン(115)内で付加的建設動作を実行することができる、工事現場(13)内の前記使用可能なゾーン(115)を決定し、
前記使用可能なゾーン(115)内の前記工事現場(13)上の所望の付加的建設サイトに対して、動作ゾーン(119)を決定することであって、前記動作ゾーン(119)のパラメータが、少なくとも部分的に、前記使用可能なゾーン(115)、前記機械構成(100)、および前記所定の器具制御計画(74)に基づく、決定するように構成されるコントローラと、を含む、制御システム(30)。
【請求項2】
前記コントローラ(50)が、前記付加的建設動作の実行前に、または実行の間に、前記機械(10)を前記動作ゾーン(119)に移動させるよう指示する命令(121)を決定するようにさらに構成される、請求項1に記載の制御システム(30)。
【請求項3】
前記コントローラ(50)と動作可能に関連付けられ、
前記コントローラ(50)から前記機械(10)を指示する命令(121)を受信し、 前記機械(10)を前記機械(10)のオペレータ(60)に指示する命令(121)を提示するように構成される、オペレータ出力部(71)をさらに含む、請求項2に記載の制御システム(30)。
【請求項4】
前記コントローラ(50)が、前記機械(10)を指示する前記命令(121)に基づいて、前記機械(10)の推進および操舵を自律的に制御するようにさらに構成される、請求項2に記載の制御システム(30)。
【請求項5】
前記コントローラ(50)が、前記動作ゾーン(119)内で、前記機械の最適建設位置(117a)を、少なくとも部分的に、前記所定の器具制御計画(74)に基づいて、決定するようにさらに構成される、請求項1に記載の制御システム(30)。
【請求項6】
前記コントローラ(50)が、前記機械を、前記付加的建設動作の前または間に、前記最適建設位置(117a)に近接した位置(117b)に移動させるよう指示する命令(121)を決定するようにさらに構成される、請求項5に記載の制御システム(30)。
【請求項7】
前記コントローラ(50)によって、前記機械の前記最適建設位置(117a)を決定することは、機械(10)および器具(12)が、前記最適建設位置(117a)に位置決めされるとき、最小数の機械動作を使用して、前記最適建設位置から前記付加的建設動作を実行することができるよう、最適建設位置(117a)を決定することを含む、請求項5に記載の制御システム(30)。
【請求項8】
前記コントローラ(50)によって前記機械(10)の前記最適建設位置(117a)を決定することは、前記最適建設位置から前記付加的建設動作を実施するために必要な前記機械(10)および前記器具(12)による動きに割り当てられたコストのコスト分析に基づき、コスト効率のための前記最適建設位置(117a)を構成することを含む、請求項5に記載の制御システム(30)。
【請求項9】
前記コントローラ(50)が、
前記位置決め信号に基づいて、前記使用可能なゾーン(115)内の障害物(105)を検出し、
前記障害物(105)が検出された場合、前記位置決め信号(59)に基づいて前記障害物(105)の位置決めを決定し、
前記コントローラ(50)によって、前記動作ゾーン(119)を決定することが、前記動作ゾーン(119)のパラメータを、さらに前記障害物(105)の前記位置決めに基づいて構成することを含む、請求項1に記載の制御システム(30)。
【請求項10】
前記機械(10)が、ハウジング(14)と、クレーン(22)とを含み、前記一つまたは複数のアクチュエータ(32)の少なくとも一つが、前記工事現場(13)に対して前記器具(12)を位置決めするとき、前記ハウジング(14)に対して前記クレーン(22)を動かすように構成され、
前記器具動作位置決め範囲(104)が、少なくとも前記クレーン(22)に対する動きの範囲によって制約される、請求項1に記載の制御システム(30)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は一般に、付加的建設動作のための制御システムに関し、特に、付加的建設動作の前または間に、機械および/または関連する付加的建設器具を位置決めするための制御システムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
付加的建設は、機械および/または関連する器具を制御して前記構造を構築するために使用されうるコンピュータ実装付加的建設計画に基づいて、構造物を作り出すために工事現場上に実行されてもよい。いくつかの実施例において、掘削機械、テレビハンドラー、およびガントリ機械など(但しこれらに限定されない)の作業機械を利用して、このような作業機械が、付加的建設を実施するために、付加的建設器具を制御するために使用されうる。
【0003】
付加的建設器具およびそれに関連する機械を制御するために、様々な制御システムが、少なくとも部分的に、付加的建設計画に基づいて、X、Y、およびZ方向に、機械および作業器具の動きを、手動、自律または半自律で、制御するために利用される。例えば、機械および器具のための制御システムは、器具のロール、ピッチ、および/またはヨー(但しこれらに限定されない)のような付加的建設器具の配向を制御することができる。こうした制御システムは、コントローラを利用して、様々なソース(例えば、ユーザ制御、メモリ、遠隔制御など)から命令を受信し、制御システムを介して実行する制御を決定することができる。制御システムは、モータやアクチュエータなどのコントローラに関連付けられた要素に信号を送信し、決定された制御に従って付加的建設器具を位置付ける。
【0004】
一部の制御システムでは、機械の構造は、制御システムによって利用され、制御システムによって作動されて、付加的建設器具の位置を制御することができる。これらのシステムは、一つまたは複数のアクチュエータを使用して、付加的建設器具を位置付けつつ、機械およびまたは器具の動きを制御することができる。しかしながら、こうした機械関連構成要素を介した制御は、付加的建設器具に対する望ましい制御精度を提供しない場合があり、および/またはこうした構成要素は、付加的建設計画に従って使用するよう構成していない、または構成できない場合がある。
【0005】
米国特許第8,644,964号に開示されている制御システムのようないくつかの現代の器具制御システム(「機械上のエンドエフェクタの動きを制御するための方法およびシステム」)は、機械の信号の動きを、制御システムの可動要素に伝達する制御方式を採用することができ(例えば掘削機械のクレーンの制御)、器具制御計画に従って、機械の動きのための信号を、器具とより直接的に関連する制御システムの他の要素に送信する。
しかしながら、こうした信号は、付加的建設動作を最適化するために、工事現場に対する機械の特定の位置決めのための命令を提供しない。
【0006】
したがって、このような既知の制御システムおよび方法はどちらも、制御に適切な精度を提供しない、または付加的建設動作の前または間に機械配置の最適化を考慮しない。したがって、付加的建設動作の前または間に、機械および/または関連する付加的建設器具を位置付けるための制御システムおよび方法が望ましい。
【発明の概要】
【0007】
本開示の一態様によれば、工事現場で動作する機械の制御システムが開示されている。
機械は、所定の器具制御計画に従って付加的建設動作を実施するよう構成された器具と関連付けられてもよい。システムは、位置決めシステム、一つまたは複数の制御アクチュエータ、およびコントローラを含みうる。位置決めシステムは、少なくとも工事現場およびその上に存在する任意の工事現場のオブジェクトに関連付けられた位置決め信号を決定するように構成されうる。一つまたは複数の制御アクチュエータは、器具と動作可能に関連付けられてもよく、機械および一つまたは複数の制御アクチュエータのそれぞれは、機械に対して器具を位置付けるように構成されてもよく、機械の機械構成に基づいて器具を位置決めすることができる。機械構成は、器具動作範囲および機械設置面積を含みうる。プロセッサを含むコントローラは、位置決めシステムから位置決め信号を受信し、少なくとも工事現場の位置決め信号と所定の器具制御計画に基づいて、工事現場内で、機械および器具が使用可能なゾーン内で付加的建設動作を実行することができる使用可能なゾーンを決定するように構成されてもよい。コントローラは、使用可能なゾーン内の工事現場の所望の付加的建設サイトに対する動作ゾーンを決定するようにさらに構成されてもよく、動作ゾーンのパラメータは、少なくとも部分的に、使用可能なゾーン、機械構成、および所定の器具制御計画に基づく。
【0008】
本開示の別の態様によると、機械および機械に関連する器具の位置決めを最適化するための方法が開示されている。器具は、所定の器具制御計画に従って、工事現場で付加的製造動作を実施するように構成されてもよい。機械は機械構成を有してもよく、これは器具動作範囲および機械設置面積を含む。本方法は、少なくとも工事現場の地形およびその上に存在する任意の工事現場のオブジェクトに関連付けられた位置決め信号を決定することを含みうる。本方法は、機械および器具が使用可能なゾーン内で付加的建設動作を実行することができる、工事現場内での、使用可能なゾーンを決定すること、少なくとも、位置決め信号および所定の器具制御計画に基づいて、使用可能なゾーンを利用することさらに含みうる。本方法は、使用可能なゾーン内の、工事現場の所望の付加的建設サイトに対する動作ゾーンを決定することをさらに含み、動作ゾーンのパラメータは、少なくとも部分的に、使用可能なゾーン、機械構成、および所定の器具制御計画に基づくように構成される。
【0009】
本開示のさらに別の態様によれば、工事現場に付加的建設動作を実施するためのシステムが開示されている。付加的建設動作は、所定の器具制御計画と関連付けられてもよい。
システムは、器具、機械、位置決めシステム、およびコントローラを含んでもよい。機械は、一つまたは複数の制御アクチュエータと、機械を工事現場で推進するように構成された一つまたは複数の地面係合装置と、機械の機能を実施するための一つまたは複数のアクチュエータおよび一つまたは複数の地面係合装置の少なくとも一つに電力を供給する電源とを含みうる。一つまたは複数のアクチュエータは、器具と動作可能に関連付けられてもよく、機械および一つまたは複数のアクチュエータのそれぞれは、機械に対して器具を位置付けるように構成されてもよく、機械の機械構成に基づいて器具を位置決めすることができる。機械構成は、器具動作範囲および機械設置面積を含みうる。位置決めシステムは、少なくとも工事現場およびその上に存在する任意の工事現場のオブジェクトに関連付けられた位置決め信号を決定するように構成されうる。プロセッサを含むコントローラは、位置決めシステムから位置決め信号を受信し、少なくとも位置決め信号と所定の器具制御計画に基づいて、工事現場内で、機械および器具が使用可能なゾーン内で付加的建設動作を実行することができる使用可能なゾーンを決定するように構成されてもよい。コントローラは、使用可能なゾーン内の工事現場の所望の付加的建設サイトに対する動作ゾーンを決定するようにさらに構成されてもよく、動作ゾーンのパラメータは、少なくとも部分的に、使用可能なゾーン、機械構成、および所定の器具制御計画に基づく。コントローラはさらに、所定の器具制御計画を実行する前に機械の一つまたは複数の地面係合装置を動作ゾーン内に機械を位置付けるように指示し、機械の一つまたは複数のアクチュエータに、所定の器具制御計画に従って付加的建設動作を実行するための器具を制御するように指示するように構成されてもよい。
【0010】
本開示のこれらおよびその他の態様および特徴は、添付図面と併せて読み取られるとより良く理解される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1は、本開示の一実施形態による、例示的器具、関連する機械、および関連する制御システムの側面図である。
【
図2】
図2は、本開示および
図1の実施形態による、
図1の制御システムの概略図である。
【
図3】
図3は、
図1の例示的器具および機械の例の別の側面図であるが、
図1および2に示される制御システムと関連付けられた粗動制御アクチュエータの機能的特性を示す。
【
図4】
図4は、
図1の制御システムと関連付けられ、拡大された形態で示された、微動制御構造および微動アクチュエータの三次元斜視図である。
【
図5】
図5は、本開示の一実施形態による、機械の機械構成を示す、
図1の例示的器具および関連する機械の側面図である。
【
図6】
図6は、本開示の一実施形態による、
図5の機械構成を示す、
図1および5の例示的器具および関連する機械の上面図である。
【
図7】
図7は、本開示の一実施形態による、
図5および6の機械構成および所定の器具制御計画を示す、
図1~6の機械および器具が付加的建設動作を実施する、例示的な工事現場の上面図である。
【
図8】
図8は、
図7および本開示による、所定の器具制御計画の実行中に機械が位置決めされうる使用可能なゾーンを示す、
図7の例示的な工事現場の別の上面図である。
【
図9】
図9は、
図7、8、および、本開示に従って、機械が所定の器具制御計画を実行しうる動作ゾーンを示す、
図7および8の例示的な工事現場のなお別の上面図である。
【
図10】
図10は、
図7~9および本開示による、機械の動作ゾーンおよび最適建設位置を示す、
図7~9の例示的な工事現場のなお別の上面図である。
【
図11】
図11は、付加的建設動作を実施するために、動作ゾーンおよび最適建設位置に近接して位置決めされている機械を示す、
図7~10の例示的な工事現場のなお別の上面図である。
【
図12】
図12は、本開示の一実施形態に従って、
図1~11を参照しながら器具および制御システムが図示および説明される、別の例示的な機械の側面図である。
【
図13】
図13は、本開示による、機械の位置決めおよび機械と関連付けられた器具の最適化方法の代表的なフローチャートである。 以下の詳細な説明は、特定の例示的実施形態に関して提供されるが、図面は必ずしもスケールどおりではないこと、および、開示された実施形態は、時には図式的に、かつ部分的に図示されていることを理解されたい。さらに、特定の例では、開示された主題の理解に必要ない詳細、またはその他の詳細を知覚することが困難であるという詳細が省略されている場合がある。したがって、本開示は、本明細書に開示および図示される特定の実施形態に限定されず、本開示および請求項全体の公正な読み取り、ならびにそれらの任意の等価物に限定されないことが理解されるべきである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
ここで図面を参照し、
図1に特定の参照を用いることにより、本開示の教示に従い、器具12を有する機械10が図示される。
図1の機械10は概して、掘削機械として図示されているが、本開示の教示は、機械10と関連する器具用の制御システムを採用する他の作業機械に関連しうる。本明細書で使用される場合、「機械」という用語は、採掘、建築、農業、輸送、または当技術分野で既知の任意の他の業界など、業界に関連するいくつかの種類の動作を実施する任意の機械を指してもよい。例えば、機械10は、地上走行機、ホイールローダ、掘削機械、ガントリ機械および/またはシステム、ダンプカー、バックホー、材料運搬装置などであってもよい。さらに、機械10に接続された器具12は、当技術分野で既知の大規模な三次元印刷、付加製造、および任意の類似のタスクを実施するために利用される付加的建設器具であってもよい。
【0013】
図1に示すように、機械10は、下部走行体16の上部に配置され、下部走行体16によって支持されるハウジング14を含みうる。下部走行体16は、一つまたは複数の地面係合装置18と関連付けられてもよく、これは機械10の可動性および推進に使用されてもよい。地面係合装置18は、一対の連続的なトラックとして示されている。しかし、地面係合装置18は連続的なトラックであることに限定されず、追加的または代替的に、回転可能なホイールなどの他の地面係合装置を含みうる。電源システム20は、推進力を提供するか、またはそうでなければ地面係合装置18を移動させることができ、内燃エンジン、電気モータ、燃料電池、電池、ウルトラキャパシタ、発電機、および/または当業者に知られている任意の電源などの一つまたは複数の電源を含みうる。こうした電源システム20は、さらに、器具12または機械10および/または器具12に関連付けられた任意の他の要素および制御システムの動きを作動させるために使用されてもよい。
【0014】
器具12を制御するために、機械はさらに、スティック26と動作可能に連結されたブーム24を含むことができるクレーン22を含みうる。器具12は、例えば、スティック26の遠位端28でクレーン22に取り付けられてもよい。器具12を位置決めのために、クレーン22、および関連要素としてのブーム24およびスティック26が、器具制御システム30によって制御されてもよい。制御システム30は、
図2の概略図で示されている。
【0015】
図1および
図2の両方を参照すると、制御システム30は、いくつかの実施例において、機械10および/または器具12を位置付けおよび/または移動させるための複数の粗動制御アクチュエータ36を含みうる、一つまたは複数のアクチュエータ32を含みうる。複数の粗動制御アクチュエータ36は、油圧アクチュエータ、モータ、または、機械10の構成要素、器具12または機械10および/または器具12の動きに影響を与えうる機械10に関連する任意の他の構成要素を作動させるための命令を受ける他の任意の適切な装置、を含むことができるが、これらに限定されない。複数の粗動制御アクチュエータ36は、ブームアクチュエータ37が作動する時、ブーム24をハウジング14に対して、回転させ、上昇させ、下降させ、および/またはその他の方法で位置決めするための一つまたは複数のブームアクチュエータ37を含みうる。ブーム24に対するスティック26の位置決めを制御するために、複数の粗動制御アクチュエータ36は、動作に伴いスティックを回転させ、上昇させ、下降させ、および/またはその他の方法で位置付けるための一つまたは複数のスティックアクチュエータ38を含みうる。複数の粗動制御アクチュエータ36は、器具12の粗動位置決めを制御するための器具アクチュエータ40をさらに含んでもよい。器具アクチュエータ40は、動作に伴い器具12を回転させ、上昇させ、下降させ、および/またはその他の方法で位置決めすることができる。
【0016】
作動のために複数の粗動制御アクチュエータ36に信号を提供するために、粗動制御アクチュエータ32は、コントローラ50を含んでもよく、またはそうでなければ動作可能に関連付けられてもよい。コントローラ50は、一つまたは複数のアクチュエータ32と動作可能に関連付けられ、また同時に、粗動制御アクチュエータ36と関連付けられる。
コントローラ50は、微動アクチュエータ54を制御するためにさらに使用してもよい。
【0017】
コントローラ50は、様々な自律型モード、半自律モード、または手動モードにおける器具12を制御するために使用されてもよい。本明細書で使用される場合、自律的な様式で動作する機械10の器具12は、人間のオペレータ入力を必要とせずに、様々なセンサから受信した情報に基づいて自律的に動作する。さらに、半自律的に動作する機械10の器具12の制御には、様々なセンサから受信した情報に基づいて、タスクが自律的に実施されつつ、機械10内、または遠隔のいずれかで、一部のタスクを実行し、または、いくつかの入力を行うオペレータ60からの入力を含みうる。手動動作する機械10の器具12は、オペレータ60が、機械10の器具12の方向、速度および操作機能のすべてまたは実質的にすべてを制御するものである。機械10の器具12は、手動または半自律的な方法でオペレータによって遠隔操作(例えば、遠隔操作62)されてもよい。
【0018】
上記参照のいずれかの方法で、器具12の動作をコントローラ50によって実行することができる。コントローラ50は、動作を実行し、制御アルゴリズムを実行し、データを保存し、データを収集し、データを検索し、データを収集し、および/または所望の任意の他の計算または制御作業を行うプロセッサを含む任意の電子コントローラまたはコンピューティングシステムであってもよい。コントローラ50は、器具12および機械10の様々な機能および/または機能を制御するように配置された、単一のコントローラであってもよく、または二つ以上のコントローラを含んでもよい。コントローラ50の機能は、ハードウェアおよび/またはソフトウェアに実現されてもよく、機械10の動作および器具12の動作に関連する一つまたは複数のデータマップに依存してもよい。そのため、コントローラ50は、内部メモリ64を含んでもよく、および/またはコントローラ50は、その他の方法でデータベースまたはサーバなどの外部メモリ66に接続してもよい。内部メモリ64および/または外部メモリ66には、一つまたは複数の読み取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、ポータブルメモリなどを含むことができるが、これに限定されない。こうしたメモリ媒体は、非一時的メモリ媒体の例である。
【0019】
ユーザ入力部68は、オペレータ60が、機械10の器具12を操作/制御する能力を有することができるように、制御システム30に含まれうる。例えば、ユーザ入力部68は、機械10のハウジング14のキャブ69内に設けられてもよく、ここでオペレータ60は、機械10が手動または半自律的な方法で動作している時に、器具12のコマンドを提供してもよい。ユーザ入力部68は、制御システム30の粗動制御アクチュエータ32および微動アクチュエータ34のうちの一方または両方を使用することによって、オペレータ60がコマンドを発行して機械10の器具12を制御することができる一つまたは複数の入力デバイスを含みうる。
【0020】
いくつかの実施例において、システム30はさらに、コントローラ50と動作可能に関連付けられるオペレータ出力部71を含み、コントローラ50からオペレータ60へ出力を提供しうる。オペレータ出力部71は、コントローラ50からの命令(例えば、オペレータ60に対する、機械10のマニュアルまたは半自律制御のための命令)を受信し、その命令をオペレータ60に提示するように構成されてもよい。オペレータ出力部71は、例えば、動作命令をオペレータ60に提示するように構成された視覚的表示を含みうる。
【0021】
追加的または代替的に、制御システム30は、無線ネットワークに接続された無線制御リンク70を含みうる。無線制御リンク70を介して、コマンドは、遠隔操作62(例えば、コマンドセンター、職長のステーションなど)からコントローラ50を介して器具12に与えられてもよい。さらに、情報は、無線制御リンク70を使用して、外部メモリ66からアクセスおよび/またはそれに保存されうる。特定の実施形態では、制御システム30を介した器具12の制御は、特定の機能が(例えば、ユーザ入力部68を利用して、オペレータ60によって)機械10レベルで実行され、その他の機能が遠隔操作62を介して実行されるように分配されてもよい。
【0022】
さらに、制御システム25は、所定の器具制御計画74を実施するように構成されてもよい。所定の器具制御計画74は、内部メモリ64および/または外部メモリ66のうちの少なくとも一つに記憶され、コントローラ50によって実行される命令であってもよい。所定の器具制御計画74は、位置決めシステム52、相対的位置決めシステム58、ユーザ入力部68、遠隔操作62、または器具12または機械10に関連付けられた任意の他の条件または制御からの任意の入力またはフィードバックなどの、制御システム30の要素によって影響を受けうる。所定の器具制御計画74は、器具12に関連付けられた所与のタスクの一つまたは複数のパスを含みうる。
【0023】
所定の器具制御計画74は、コントローラ50によって使用され、以下に考察するように、所定の器具制御計画74およびその他の任意の修正要因に従って、器具12およびまたは機械10を制御するための器具制御信号75を含みうる制御信号73を決定してもよい。器具制御信号75は、粗動制御信号76および微動制御信号78の一方または両方を含みうる。粗動制御信号76は、コントローラ50から一つまたは複数の粗動制御アクチュエータ36に送信されてもよい。粗動制御信号76を受信すると、粗動制御アクチュエータ36は、所定の器具制御計画74およびその他の任意の修正要因に従って、器具12の粗動作を実行するよう作動されうる。同様に、微動制御信号78は、コントローラ50から一つまたは複数の微動アクチュエータ54に送信されてもよい。微動制御信号78を受信すると、微動アクチュエータ54は、所定の器具制御計画74およびその他の任意の修正要因に従って、器具12の微動作を実行するよう作動されうる。「微動作」は、粗動作の動きの範囲よりも小さい動きの範囲を有する器具12の任意の動作であってもよい。
【0024】
いくつかの実施例において、所定の器具制御計画74は、デジタルモデル(例えば、コンピュータ支援ドラフト(CAD)モデル、3-Dレンダリング、または任意の他のデジタルモデル)に基づいて、建造ベースまたは設計ベースのツール経路命令を含みうる。このような経路計画情報および/または実行可能ファイルは一般的に、様々な形態の付加的建設および/または三次元印刷で公知であり、ここでは、機械または器具に対する制御命令の基礎を提供するデジタルファイルに基づいてオブジェクトが機械によって形成される。例えば、所定の器具制御計画74は、機械10および器具12を使用して付加的建設用の命令を実行してもよい。付加的建設または製造は、三次元印刷とも呼ばれることが多く、デジタル計画または設計ファイルから三次元構造を作成するプロセスである。こうした付加的製造計画および/または設計は、断面に変換され、付加的製造装置によって配置される連続的な層を形成するために使用されうる。経路計画の器具制御命令を提供する任意のデジタルファイル、例えば、これらに限定するものではないが、その他の形式ファイルの中でも、光造形法(.stl)ファイル形式ファイル、バーチャルリアルタイムモデリング言語(VRML)形式ファイル、バーチャルリアルタイムモデリング言語(VRML)フォーマットファイルなどが、所定の器具制御計画74として、またはその一部として使用されてもよい。
【0025】
所定の器具制御計画74は、こうしたデジタル計画および/または設計ファイルを含みうる。このような実施例では、器具12は、材料の連続的な層を連続的に置いて構造物79を構築するための付加的建設装置(例えば、押出機)であってもよい。こうした所定の器具制御計画74において、命令は、デジタル、三次元モデルに基づいて生成される器具12のツール経路命令を含むことができる。命令は、製造される構造物79の建設が完了するまで積み上げられる材料の連続的な層を含みうる。こうした用途では、制御システム30を使用して、器具12の正確な制御が、連続的な層を適切にかつ正確に配置して、所望の構造物を構築するために必要である。
【0026】
いくつかの実施例において、制御信号73はさらに、機械10を工事現場13について推進または動作させるために、アクチュエータまたは地面係合装置18などのその他の装置に送信されうる機械動作信号77をさらに含んでもよい。こうした命令は、所定の器具制御計画74、ユーザ入力部68、位置決めシステム52からの情報、および機械動作信号77の決定に有用なその他任意の情報に基づいてもよいが、これに限定されない。以下に考察するようないくつかの実施例において、機械動作信号77は、付加的製造動作の実行前または実行中に、機械10を特定の位置に方向づけるための信号を含みうる。
【0027】
上述のように、制御システム30は、粗動制御アクチュエータ36を含み、その機能は
図3にさらに図示され、本明細書に記述されている。粗動制御アクチュエータ36の所望の制御を生成し、実行し、最適化し、またはその他の方法で影響を与える場合、コントローラ50は、位置決めシステム52によって提供される情報を受信および利用してもよい。このような望ましい制御の観点から、粗動アクチュエータ36は器具12の粗動作を制御する。例えば、粗動制御アクチュエータ36は、コントローラ50によって命令される所望の動きの経路に沿って、任意の動きプラスマイナス3インチを含む動きの範囲内の器具の動きを制御しうる。しかしながら、この例は単に例示的であり、粗動制御アクチュエータ36によって制御される粗動作は、微動制御アクチュエータ54の動きの範囲よりも大きい任意の動作範囲であってもよい。
【0028】
図3に示すようなこうした粗動制御アクチュエータ36の非限定的な例、および動き命令80の非限定的な例では、接地係合部材18に推進命令を送信することによって、およびまたは接地係合部材に対する回転命令82を接地係合部材18および下部走行体16の一方または両方に送信することにより、粗動制御アクチュエータ36は、機械10の初期配置を制御しうる。接地係合部材18および下部走行体16を位置付けるための付加的アクチュエータ(図示せず)も含まれてもよい。粗動制御アクチュエータ36は、ハウジング14、下部走行体16、および/または粗動制御アクチュエータ36と関連付けられた任意の他のアクチュエータまたはさらなる動作装置によって受信されうるハウジング回転命令84を送信することによって、ハウジング14の回転位置の制御をさらに提供しうる。ハウジング回転命令84は、クレーン22の全体的な位置を設定しうる。
【0029】
クレーン22は、ブームアクチュエータ37に送信されるブームの高さ命令86によってさらに制御されうる。ブームの高さ命令86は、器具12の動きの所望の経路に従って、ブーム24を上昇または下降させうる。器具12は、アームの高さ命令に基づいてアームアクチュエータ38の作動に基づいてさらに上昇または下降させることができ、これはコントローラ50によってアームアクチュエータ38に送信されうる。さらに、器具12は、さらに、粗動器具命令90を介して上昇、下降、または他の方法で位置決めされてもよく、これは器具アクチュエータ40に伝送され、実行されうる。
【0030】
器具12は、さらに、微動アクチュエータ54によって位置決めされ、移動され、回転され、または他の方法で制御されてもよい。微動アクチュエータ54は、器具12の位置決めに必要な微動作を実行するために使用されうる。微動アクチュエータ54によって実行される「微動作」は、粗動制御アクチュエータ36の動きの範囲よりも小さい任意の動作範囲内の任意の動きであってもよい。例えば、微動アクチュエータ54は、コントローラ50によって命令される所望の動きの経路に沿って、任意の動きプラスマイナス2ミリメートルを含む動きの範囲内の器具12の動きを制御しうる。微動アクチュエータ54は、
図4の三次元斜視図で示されている。微動アクチュエータ34の描写が配置されている軸および平面の参照は、図示された「X」、「Y」、「Y」および「Z」軸を考慮してなされる。
【0031】
器具12の微動さきを制御するために、微動アクチュエータ54は、微動制御構造92を含んでもよく、またはそうでなければ関連付けられてもよく、これは微動アクチュエータ54のうちの一つまたは複数の作動に応答して位置決めされてもよい。微動制御構造92は、器具12と動作可能に関連付けられるが、一部の例では、微動制御構造92は、微動アクチュエータ54によって制御されつつ、それ自体が器具12自体の構成要素とみなされてもよい。別の方法として、微動制御構造92は、器具12とは独立した構造であってもよく、ここで器具は微動制御構造92と動作可能に関連付けられる。微動制御構造92は、例えば、スティック26の遠位端28において、クレーン22のスティック26にさらに取り付けられ、据え付けられ、またはその他の方法で関連付けられうる。微動アクチュエータ54は、微動アクチュエータ54が器具12を位置付けるのに有用でありうる微動制御構造92上の任意の位置に位置し、および動作可能に接続されてもよい。例えば、および示されるように、微動アクチュエータ54は、微動制御構造92の位置決め構成要素の接続点に位置してもよい。さらに、微動アクチュエータ54は、油圧アクチュエータ、モータ、または例えば、微動制御構造92を介して器具12を位置付けるための命令を受信するための他の好適な装置を含むことができるが、これに限定されない。
【0032】
微動制御構造92は、X、Y、および/またはZ軸のいずれかの周りを旋回および/またはその他の方法で移動して、器具12を位置付ける一つまたは複数の関連構成要素から構成されうる。微動制御構造92の要素の動きは、微動制御信号78に応答して、一つまたは複数の微動アクチュエータ54の作動に起因しうる。
図4の非限定的な例では、微動制御構造92は、スティック26の遠位端28に接続することができ、Z軸に沿って延びるように示されている第一の脚部94と、第一の脚部94に枢動可能に接続することができ、X軸に沿って延びるように示されている第二の脚部96と、第二の脚部96に接続することができ、その上に器具12を据え付けることができる第一のマウント97と、器具12および第一のマウント97の一方または両方に接続することができ、器具12を回転させることができる第二のマウント98とを含む。一つまたは複数の微動アクチュエータ54を使用して作動する時、第一の脚部94は、スティック26の遠位端28に接続されうるように、スティック26の位置決めに関して、器具12を回転、上昇、下降、またはその他の方法で移動させうる。第二の脚部96は、第一の脚部94に枢動可能に接続されてもよく、また微動アクチュエータ54によって作動した時に、第一の脚部94の位置決めに関して、器具12を回転、上昇、下降、またはその他の方法で移動させうる。第一のマウント97は、第二の脚部96に取り付けられてもよく、またはその他の方法で動作可能に関連付けられてもよく、また微動アクチュエータ54の作動によって動かされる時、器具12が第二の脚部96の動きと共に動くように、第二の脚部96と器具12との間の接続を提供することができる。いくつかの実施例において、第一のマウント97は、第二の脚部96がその上に配置される平面に対して移動可能であってもよい。例えば、第一のマウント97は、第一のマウント97が第二の脚部96の長さに沿って動くことを可能にするトラックマウントを介して第二の脚部96に据え付けられうる。さらに、第二のマウント98は、器具12がすでに微動アクチュエータ54の上流要素によって位置決めされる任意の平面に沿って器具12をさらに回転させるために使用されてもよい。
【0033】
制御スキーム(例えば、器具制御計画74)に対する粗動制御および微動制御の両方を決定するためのフィードバックは、位置決めシステム52および/または相対的位置決めシステム58によって提供されてもよく、いくつかの実施例において、位置決めシステム52の一部とみなされるか、またはそれと関連付けられてもよい。位置決めシステム52は、工事現場に対して器具12および/または機械10の絶対的位置決めを決定するために用いられうる。位置決めシステム52は、機械10の位置を検出するための一つまたは複数のGPSセンサ、または工事現場13に対する機械10の一つまたは複数の要素を含みうる。位置決めシステム52のその他の要素は、認識ベースのシステムセンサ、およびレーザー位置検出システム、トータルステーションレシーバ、レンジ無線、シングルまたはデュアルグローバルナビゲーション衛星システム(GNSS)レシーバなどを含みうるが、これに限定されない。位置決めシステム52のすべての要素は、器具12および/または機械10の実際の時間の実際の位置決めを決定するために使用されうる。もちろん、器具12および/または機械10もしくは工事現場13の位置決めを検出する補助となる他の要素を含むことができ、他のセンサまたはレシーバからの入力を使用して、器具12および/または機械10の位置決めを決定することもできる。
【0034】
相対位置感知のために、相対的位置決めシステム58は、制御命令(例えば、器具制御計画74)を形成または影響するために使用されてもよく、および/または既存の制御命令を変更するために使用されてもよいコントローラ50に対するさらなるフィードバックを提供する。相対的位置決めシステム58は、機械の過去の動作に対する位置決めを決定するための一つまたは複数の認識センサを含みうる。例えば、相対的位置決めシステム58は、一つまたは複数のカメラ、LiDARシステム、またはその他任意の認識感知装置を含みうる。LiDARは、レーザーを用いて標的を照射し、反射光を分析することによって距離を測定するレーダーのような遠隔感知技術である(LiDARは、「ライト」および「レーダー」の両方の機能を兼ね備える)。相対的位置決めシステム58は、コントローラ50によって処理され、器具12の将来の位置決めを決定するために使用される画像を生成しうる。
図4に示す例では、相対的位置決めシステム58は、構造物79の縁99を検出するために使用されうる。
【0035】
将来の位置で使用するための器具の相対位置を決定するための相対的位置決めシステム58の能力は、所定の器具制御計画74が、タスクを実行するために複数のパスを必要とする場合には、有用でありうる。器具12が付加的建設装置である、前述の非限定的な例に戻って、コントローラ50は、次の層を構造物79に追加するために次のパスを実行する場合、所定の器具制御計画74に従って、器具12がどこに位置決めされるべきかを判定することができる。相対的位置決めシステム58からのフィードバックは、最後のパスの上に器具を整列させるための命令を提供するためにコントローラ50によって利用されてもよい。なぜなら、前のパスから相対的位置決めシステム58によって提供された信号は、前のパスで置かれた構造物79の材料の縁99を検出することができるからである。
【0036】
位置決めシステム52および/または関連する相対的位置決めシステム58を備える任意のデバイスからの入力は、少なくとも工事現場13の地形または地形情報を決定するために利用されうる。位置決めシステム52は、上述の要素または任意の追加的な要素の中で、コントローラ50に信号を提供するために協働する複数の個別のセンサを含み、作業表面の機械10の位置および/または工事現場13の地形トポグラフィーなどのトポグラフィー特性を示すことができる。位置決めシステム52を使用すると、コントローラ50は、工事現場13内の機械10の位置を決定し、またその地形に対する機械10の位置決めを決定することができる。該情報で、工事現場13のリアルタイムマッピングまたは静止マッピングなどの地形およびその上のオブジェクトまたは機械は、工事現場13の地形およびその上に存在する任意の工事現場のオブジェクトを示す位置決め信号59内の情報に基づいて、コントローラ50によって生成されうる。
【0037】
位置決めシステム52およびその要素(相対的位置決めシステム58など)は、機械10および/または器具12上にまたはそれらと動作可能に関連付けられている一方、位置決めシステム52およびその要素は、位置決めシステム52が、工事現場13、機械10、器具12および/または工事現場13に存在するその他の任意のオブジェクトに関連付けられた位置決め信号59を生成することができる限り、機械に取り付ける必要もないし、その他動作可能に関連付けられる必要もない。したがって、工事現場13の地形を示す情報およびその上に存在する任意のオブジェクトを示す情報を含む位置決め信号59を提供することができる限り、位置決めシステム52および/またはその特定の要素は機械10から取り外されて存在してもよい。
【0038】
したがって、位置決めシステム52によって決定される位置決め信号59は、付加的建設動作の前、間、または後に機械10の最適な位置決めを決定するために、コントローラ50によって利用されうる。所定の器具制御計画74および以下に考察される機械構成100と共に、位置決め信号59を利用することにより、コントローラ50は、所定の器具制御計画74に基づいて付加的建設動作を行うことができる工事現場13内で、動作ゾーンおよびまたは最適な機械の位置決めを決定することができる。
【0039】
ここで
図5および
図6を参照すると、機械構成100は、工事現場13に対して図示され、その要素は破線で示されている。本明細書に定義される機械構成100は、機械10および/または器具12が工事現場の特定のタスクを実施する前に、その間に、またはその後に占める場合がある、工事現場の、実際のおよび潜在的空間、容積、領域を指す。
図5および
図6の所与の実施例では、機械構成100は、少なくとも機械設置面積102および器具動作範囲104を含む。機械設置面積102は、工事現場13上のタスクを実施する前に、その間に、またはその後に機械10によって占められる工事現場13内で、任意の大きさと共に、任意の物理的空間、容積、および/または領域を定義する。言い換えれば、機械設置面積102は、そのサイズ、重量、寸法特性、および/または機械10のその他任意の空間消費指標を含む、機械10の物理的占有でありうる。
【0040】
さらに、
図5~7および11で定義されるように、器具動作範囲104は、器具12が付加的建設動作などのタスクを実行する可能性のある動きの範囲である。したがって、器具動作範囲は、機械10(例えば、クレーン22)および一つまたは複数のアクチュエータ32の要素によって提供される動きの範囲によって制約されてもよく、および/または可能であってもよい。器具動作範囲104内で、機械10および器具12は、付加的建設動作を実施することができる。したがって、一つまたは複数のアクチュエータ32は、機械構成100に基づいて器具12を位置付けることができる。
【0041】
上述のように、コントローラ50は、少なくとも、位置決め信号59、所定の器具制御計画74、機械構成100、およびその他任意の追加的情報を利用して、付加的建設動作の前に、その間に、またはその後に、機械10の最適な位置決めを決定するように構成されうる。その目的のために、
図7~11は、工事現場13の一連の上面
図113を図示したものであり、上面
図113に重ね合わされた情報は、最適な位置決めを決定するために有用なまたは最適化の要素を視覚的に描写するのに有用な特性および/または情報を示す。所定の器具制御計画74と直接対応する構造物エリア174は、器具制御計画74が完了すると、構造物79によって占められる、工事現場13内の領域、容積、および/または空間を示す。構造物エリア174は、一点鎖線のパターンを持つラインによって示され、読み出される。
図5~6と同様に、機械構成100およびその任意の要素は、破線によって示される。
【0042】
図7は、同じ工事現場13に存在する機械10に対して構造物エリア174が存在する例を示す目的の工事現場13の第一の上面
図113aを示す。第一の上面
図113aは、構造物エリア174およびオプションにより示される工事現場13上の任意の障害物105を持つ工事現場13の位置決め信号59から生成される、または位置決め信号59を示す地形を示してもよい。もちろん、本明細書で説明した上面
図113は、スケールがなくてもよく、コントローラ50および/または制御システム30の機能を説明するための単なる例示である。
【0043】
図7~11に示される情報は、位置決め信号59が位置決めシステム52からコントローラ50によって受信されうるように、工事現場13、特にその地形を示しうる。次に、コントローラ50は、構造物エリア174などの望ましい付加的建設サイトに対して、工事現場13内の使用可能なゾーン115を決定してもよい。利用可能な領域は、機械10および器具12が付加的建設動作を実行できる工事現場13内の任意の空間、容積、または領域であり、
図8の第二の上面
図113bに水平ハッチングによって示される。使用可能なゾーン115は、付加的建設動作の前、間、または後に機械10が存在するのが物理的に可能である工事現場13上の任意の領域を指しうる。したがって、使用可能なゾーン115は、機械10が、所定の器具制御計画74の実行前、その間、またはその後に位置決めされうる領域を示す。使用可能なゾーン115は、例えば、工事現場の構造物エリア174および/または任意の障害物105の外にある工事現場13の任意の領域、空間、または容積を含みうる。障害物105は、工事現場13上の付加的建設動作を妨げうる任意のオブジェクトまたは物理的存在(例えば、木またはその他の植生、地理的構造、その他の機械および機器など)でありうる。
【0044】
コントローラ50は、使用可能なゾーン117内の構造物エリア174など、工事現場13上の所望の付加的建設サイトに対する動作ゾーン119を決定するようにさらに構成されてもよい。動作ゾーン119は、水平ハッチングによって示される
図9の第三の上面
図113cに図示されている。動作ゾーン119のパラメータは、少なくとも部分的に、使用可能なゾーン115、機械構成100、および所定の器具制御計画74に基づいてもよい。例えば、動作ゾーン119のパラメータは、機械10が置かれ、その器具動作範囲104が構造物エリア174と交差する場所を含む領域を決定ことによって構成されてもよい。したがって、このような領域では、機械10の位置決めは、所定の器具制御計画74に従って、少なくとも一部の付加的建設動作を完了することを可能にする。したがって、動作ゾーン119は、構造物エリア174を除外してもよく、任意で、任意の障害物105によって占められる任意の領域を除外してもよい。
【0045】
いくつかの実施例において、コントローラ50は、付加的建設動作の実施前または実施中に機械10を動作ゾーン119に移動するよう指示するための命令121を決定するようにさらに構成されうる。
図10の第四の上面
図113dに示すように、命令121は、オペレータ(例えば、手動制御または半自律制御)またはコントローラ(例えば、自律制御)によって実行される場合、機械10が動作ゾーン119内に位置決めされる結果となる任意の方向ベースの通信でありうる。したがって、制御システム30がオペレータ出力部71を含む一部の実施例において、オペレータ出力部71は、命令121をコントローラ50から受信し、命令121を機械10のオペレータ60に提示するように構成されうる。別の方法として、コントローラ50が、機械10の推進および運搬の一方または両方を自律的に制御するよう構成されている実施例では、このような自律制御は、命令121に基づいてもよい。
【0046】
いくつかの実施例において、コントローラ50は、動作ゾーン119内の付加的建設動作の実行前または実行中に、機械10の潜在的位置決めを微調整するようにさらに構成されうる。こうした実施例では、
図10の第四の上面
図113dに示すように、コントローラ50は、少なくとも部分的に所定の器具制御計画74に基づいて、最適建設位置117aを決定するようにさらに構成されてもよい。このような実施例では、命令121は、機械10を、最適建設位置117aに近接している位置117bに移動させるよう指示するためのものであってもよく、位置117bは
図11の第五の上面
図113eに図示されている。
【0047】
最適建設位置117aは、所定の器具制御計画74に基づいて、構造物79の建設を最適化できる一つまたは複数の決定要因に基づいてもよい。こうした要因は、建設コストおよび建設効率の一方または両方を最適化するために利用されうる。例えば、機械10のための最適建設位置117aを決定することは、機械10および器具12が、最適建設位置117aに配置されたときに、最小数の機械動作(例えば、
図3を参照して説明した移動)を使用して、所定の器具制御計画74に従って、付加的建設動作を実行することができるように、それを決定することを含みうる。最適建設位置117aを決定するためのこうしたシナリオでは、最適建設位置117aの選択された位置は、動作ゾーン119内のその他の位置での必要な動きと比較して、所定の器具制御計画74を完了するための必要な動きが少なくてもよい。追加的または代替的に、機械10のための最適建設位置117aを決定することは、所定の器具制御計画74に従って、最適建設位置117aから、機械10および器具12によって、付加的建設動作を実行するのに必要とされる移動に割り当てられたコストのコスト分析に基づいて、コスト効果のために最適建設位置117aを構成することを含みうる。こうした実施例で使用されるコスト分析は、燃料コストの分析、オペレータまたは作業者時間のコストの分析、機械の摩耗コストの分析、機械の作業時間のコストの分析、および/または機械10および/または器具12の操作に関連する任意の他の経済的またはコスト要因の一つまたは複数を含みうる。したがって、こうしたコスト分析は、オペレータゾーン119内の異なる位置でコスト分析を比較し、最適建設位置117aとして使用するためのコスト的に最適化位置を選択することによって最適化されうる。
【0048】
上述のように、障害物105は工事現場13内に存在してもよく、位置決め信号59の分析中に示されてもよい。こうした実施例では、コントローラ50は、位置決め信号59に基づいて、使用可能なゾーン115内の任意の障害物105を検出し、障害物105が検出された場合、位置決め信号59に基づいて障害物105の位置決めを決定するようにさらに構成されうる。こうした実施例では、動作ゾーン119および最適建設位置117aの一方または両方を決定することは、障害物105の位置決めにさらに基づいてもよい。
【0049】
さらに、機械10、器具12、および制御システム30が、工事現場13上の付加的建設動作を実施するためのシステムとしてまたはその一部として組み合わせて使用される実施例では、コントローラ50は、機械10の位置決めが、工事現場13上に最適化されると、付加的建設動作を実施するようにさらに構成されうる。したがって、コントローラ50は、所定の器具制御計画74を実行する前に、一つまたは複数の地面係合装置18を指示して、機械10を動作ゾーン119内に位置決めする、および/または機械10を最適建設位置117aに近接して位置決めするようにさらに構成されてもよい。さらに、コントローラは、所定の器具制御計画74に従って、付加的建設動作を実施するために、器具12を制御する機械10の一つまたは複数のアクチュエータ32を指示するように構成されてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0050】
本開示は一般に、付加的建設動作のための制御システムに関し、特に、付加的建設動作の前または間に、機械および/または関連する付加的建設器具を位置決めするための制御システムおよび方法に関する。上述のように、制御システム30は、掘削機械の制御に使用されうる。しかし、本開示のシステムおよび方法は、付加的建設を実施する任意の作業機械に適用されうる。さらに、こうした機械は、本開示のシステムおよび方法によって制御される一つまたは複数の器具を含むことができ、このような器具は、制御計画に基づいて構造を構築するための付加的建設器具および類似のツールを含みうるが、これに限定されない。
【0051】
上述のように、器具12の制御システム30および本明細書に開示される任意の他の制御システムまたは方法は、上述の
図1~7および9~11に示す機械10との使用に限定されない。例えば、
図12に示すように、制御システム30は、本明細書に開示されるシステムおよび方法に従って、代替的な機械10bを制御するために利用されうる。
図12に示す機械10bは、所定の器具制御計画74など、所定の器具制御計画74に従って機能を実行するときに器具12を制御するように使用されるガントリータイプの機械である。機械10bは、一般に、重力の方向に関して垂直に位置決めされた二つ以上の脚部152を含んでもよく、図示するように、脚部152は、Y軸に沿って「Y」座標方向に延びることを意味する。脚部152はそれぞれ、地面係合装置18bに取り付けられてもよく、または地面係合装置18bと動作可能に関連付けられてもよく、地面係合装置18bは機械10bを工事現場13に対して移動させ、器具12を機械10bの動作の間または動作後に位置決めすることができる。いくつかの実施例において、地面係合装置18bを介した機械10bの動きは、その周りに地面係合装置18bが位置決めされ、かつそれに沿って推進するトラック154によって拘束されてもよく、または案内されてもよい。地面係合装置18bは、トラック154によって案内されるか否かを問わず、図示するように、Z軸に沿って機械10b、そして器具12を動かすことができる。
【0052】
機械10bは、脚部152に実質的に垂直に位置決めされた水平足場103をさらに含んでもよく、これはまた、脚部152に取り付けられ、またはそうでなければ動作可能に連結され、それによって地面係合装置18bからの推進に応答して脚部152と共に移動する。水平足場103は、水平足場103に対してX軸に沿って器具12を移動させうる、ガントリクレーン22bと動作可能に関連付けられてもよい。例えば、ガントリクレーン22bは、トラック(図示せず)を経由して水平足場103に接続されてもよく、また、粗動アクチュエータ36のうち一つまたは複数によって位置決めされることによって、水平足場103に対して、X軸に沿ってトラック上に位置付けされてもよい。さらに、ガントリクレーン22bは、水平足場103に対して別のオブジェクトまたは粗動アクチュエータ36によって、ガントリクレーン22bの延長、ガントリクレーン22bの退避またはガントリクレーン22bのその他の位置決めを介して、器具12をY軸に沿って位置付けうる。
【0053】
したがって、制御システム30は、機械10bを利用することによって、所定の器具制御計画74に従って、器具12の位置決めを制御することができる。そのため、制御システム30は、器具12を位置決めする際に、機械10bの粗動作を実行するために、粗動アクチュエータ36を利用し、一方で機械10の場合と類似なように、微動アクチュエータ54を利用して、所定の器具制御計画74に従って、器具12を微細に位置決めすることができる。
【0054】
器具12が付加的建設器具12である実施例では、本明細書に開示されるシステムおよび方法に従い、構造物79を付加建設するために、所定の器具制御計画74に従って、機械10bを制御システム30と併せて利用することができる。さらに、本明細書に開示されているシステムおよび方法はさらに、機械10bの動作ゾーンを決定するために利用されてもよい。ここで、機械10bのための最適な配置は、少なくとも所定の器具制御計画74、位置決め信号59、および機械10bのための機械構成100bに基づいて決定され、それは少なくとも機械設置面積102bと器具動作範囲104bとを含む。
【0055】
もちろん、機械10、10bは本明細書に例示されているが、本開示のシステムおよび方法は、その他のタイプの機械に適用されてもよく、また確実に本開示のシステムおよび方法は、機械10、10bと併用する用途ことに限定されないことが意図されている。
【0056】
上述の機械を使って、付加的建設動作の前に、その間、またはその後に機械の位置決めを最適化するために、本明細書のシステムおよび方法を利用して、開示されたシステムおよび方法は、上述のように、付加的建設動作の効率および/またはコスト効果を増加させうる。その目的のために、
図13は、機械および機械と関連付けられた器具の位置決めを最適化するための例示的方法200のフローチャートを示す。本方法200については、
図1~11を参照しながら上記で詳細に説明した機械10、器具12および関連する制御システム30を参照して以下に記載されている。しかしながら、本方法200は、機械10、器具12および/または関連する制御システム30と併用する用途に限定されないが、本方法200は、他の機械、器具、および/または制御システム上で実施することができるか、またはそれを使用することができる。
【0057】
本方法200は、ブロック210で開始してもよく、位置決め信号59は、例えば、位置決めシステム52によって決定され、少なくとも工事現場13の地形およびその上の任意のオブジェクトに関連付けられる。ブロック220で、本方法200は、使用可能なゾーン115を工事現場13内で決定することを含み、ここで機械10および器具12は、使用可能なゾーン115内で付加的建設動作を実行できる。ブロック220で使用可能なゾーン115を決定することは、少なくとも位置決め信号59および所定の器具制御計画74に基づいてもよい。本方法200は、ブロック230で、所望の付加的建設サイト(例えば、構造物エリア174)および使用可能なゾーン115内の動作ゾーン119を決定することをさらに含みうる。動作ゾーン119のパラメータは、少なくとも部分的に、使用可能なゾーン115、機械構成100、および所定の器具制御計画74に基づいて構成される。
【0058】
いくつかの実施例において、本方法200は、決定240によって示されるように、障害物105が使用可能なゾーン115内に存在するかどうかを判断することを含みうる。
障害物105が使用可能なゾーン115内に存在しない場合、本方法200はブロック230に続く。しかし、障害物105が使用可能なゾーン115内に存在するように決定された場合、本方法は、本方法をブロック250に続き、障害物105の位置決めは、位置決め信号59および本方法200に基づいて決定され、その後、ブロック230に続き、動作ゾーン119を決定することが、ブロック250で決定された障害物105の位置決めにさらに基づく。
【0059】
いくつかの実施例において、本方法200は、ブロック260に図示されるように、少なくとも部分的に所定の器具制御計画74に基づいて動作ゾーン119の中の機械10の最適建設位置117aを決定することを含みうる。いくつかの実施例において、機械10のための最適建設位置117aを決定することは、機械10および器具12が、最適建設位置117aに配置されたときに、最小数の機械動作を使用して、所定の器具制御計画74に従って、付加的建設動作を実行することができるように、機械10の位置決めを最適化することをもたらしうる。最適建設位置117aを決定するためのこうしたシナリオでは、最適建設位置117aの選択された位置は、動作ゾーン119内のその他の位置での必要な動きと比較して、所定の器具制御計画74を完了するための必要な動きが少なくなる。追加的に、または代替的に、機械10の最適建設位置117aを決定すると、コスト効率のために最適建設位置117aを最適化することができる。このような実施例で達成されうるコストの最適化は、燃料コスト、オペレータまたは作業者の時間のコスト、機械の摩耗コスト、機械の作業時間のコスト、および/または機械10および/または器具12の動作に関連したその他の経済的またはコスト要因を最適化しうる。
【0060】
動作ゾーン119と、任意選択で、最適建設位置117aとに基づいて、本方法200は、ブロック270に示すように、付加的建設動作の実行前または実行、機械10を動作ゾーン119および/または最適建設位置117aに最も近い位置117b内に移動するように指示し、ブロック280に示されるように、前記決定された命令に基づいて機械に動作ゾーン119内に移動するように指示するための命令を決定することをさらに含むことができる。したがって、本方法200は次に、ブロック290に示すように、所定の器具制御計画74に従って、機械10の一つまたは複数のアクチュエータ32を指示して、付加的建設動作を実行するための器具12を制御することができる。
【0061】
開示されたシステムおよび方法は、上記の機械、器具、およびそれらの等価物を使用した付加製造用途に有用であるが、開示されたシステムおよび方法は、上記の機械、器具およびその等価物を使用した付加製造用途での使用に限定されない。
【0062】
本開示は、機械の器具のための微動制御システムを提供することが理解されよう。特定の実施形態のみが記載されてきたが、代替および修正は、上記の説明から当業者に明らかなものである。これらおよび他の代替案は、等価物と考えられ、本開示および添付の特許請求の範囲の趣旨および範囲内であると考えられる。
【手続補正書】
【提出日】2022-09-20
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
機械(10)および前記機械(10)に関連する器具(12)の位置決めを最適化するための方法(200)であって、前記器具(12)は、予め定められた器具制御計画(74)に従って、工事現場(13)で付加的建設動作を実行するように構成され、前記機械(10)は、機械構成(100)を有し、前記機械構成(100)は、器具動作範囲(104)および機械設置面積(102)を含み、前記方法(200)は、
少なくとも、前記工事現場(13)の地形およびその上に存在する任意の工事現場(worksite)オブジェクトに関連する位置決め信号(59)を判定するステップと、
前記工事現場(13)内で、前記機械(10)および前記器具(12)が使用可能なゾーン(115)内で前記付加的建設動作を実行することができる、使用可能なゾーン(115)を決定することと、前記使用可能なゾーン(115)の決定が、少なくとも前記位置決め信号(59)および前記予め定められた器具制御計画(74)に基づいているステップと、
前記使用可能ゾーン(115)内で、前記工事現場(13)上の所望の付加的建設サイトに対する動作ゾーン(119)を決定し、前記使用可能ゾーン(115)、前記機械構成(100)、および前記予め定められた器具制御計画(74)に少なくとも部分的に基づいて構成されている前記動作ゾーン(119)のパラメータを決定するステップと、
前記器具(12)に、前記予め定められた器具制御計画(74)に従って前記付加的建設動作を行うように指示するステップと、を含む、方法。
【請求項2】
前記付加的建設動作の実行前または実行中に、前記機械(10)が前記動作ゾーン(119)に移動するように指示するための命令(121)を決定するステップと、
前記機械(10)に、前記命令(121)に基づいて、前記付加的建設動作の実行前または実行中に、前記動作ゾーン(119)内に移動するように指示するステップと、をさらに含む、請求項1に記載の方法(200)。
【請求項3】
前記予め定められた器具制御計画(74)に少なくとも部分的に基づいて、前記動作ゾーン(119)内で、前記機械(10)の最適建設位置(117a)を決定するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法(200)。
【請求項4】
前記機械(10)に、前記付加的建設動作の実行前または実行中に、前記最適建設位置(117a)に近接する位置(117b)に移動するように指示するステップをさらに含む、請求項3に記載の方法(200)。
【請求項5】
前記位置決め信号(59)に基づいて、前記使用可能なゾーン(115)内のいずれかの障害物(105)を検出するステップと、
障害物(105)が検出された場合、前記位置決め信号(59)に基づいて前記障害物(105)の位置決めを判定するステップと、
前記動作ゾーン(119)を決定することは、さらに、前記障害物(105)の前記位置決めに基づいて、前記動作ゾーン(119)の前記パラメータを構成するステップと、をさらに含む、請求項1に記載の方法(200)。
【請求項6】
工事現場(13)で付加的建設動作を実行するためのシステム(30)であって、前記付加的建設動作は、予め決められた器具制御計画(74)に関連し、前記システム(30)は、
前記予め定められた器具制御計画(74)に従って構造を付加的に構築するように構成された器具(12)と、
機械(10)であって、
前記器具(12)に動作可能に関連付けられた1つ以上の制御アクチュエータ(32)であって、前記1つ以上のアクチュエータ(32)のそれぞれが、前記機械(10)に対して前記付加的建設器具(12)を位置付けるように構成され、前記機械(10)の機械構成(100)に基づいて前記付加的建設器具を位置付けることが可能であり、前記機械構成(100)が、器具動作範囲(104)および機械設置面積(102)を実装することを含む、前記1つ以上の実装制御アクチュエータ(32)と、
前記工事現場(13)上で前記機械(10)を推進するように構成された1つ以上の地面係合装置(18)と、
前記機械(10)の機能を実行するために、前記1つ以上の実装制御アクチュエータ(32)および前記1つ以上の地面係合装置(18)のうちの少なくとも1つに電力を供給する電源と、
を含む前記機械(10)と、
少なくとも、前記工事現場(13)の地形およびその上に存在する任意の工事現場オブジェクトに関連する位置決め信号(59)を判定するように構成された位置決めシステム(52)と、
プロセッサを含むコントローラ(50)であって、前記機械(10)および前記器具(12)と動作可能に関連付けられ、
前記位置決め信号(59)および機械位置決め信号を前記位置決めシステム(52)から受信し、
少なくとも、前記位置決め信号(59)および前記予め定められた器具制御計画(74)に基づいて、前記工事現場(13)内で、前記機械(10)および付加的建設器具が使用可能なゾーン(115)内で前記付加的建設動作を実行することができる、前記使用可能なゾーン(115)を決定し、
前記工事現場(13)上の所望の付加的建設サイトに対して、前記使用可能ゾーン(115)内で、動作ゾーン(119)を決定し、前記動作ゾーン(119)のパラメータは、前記使用可能ゾーン(115)、前記機械構成(100)、および前記予め定められた器具制御計画(74)に少なくとも部分的に基づいており、
前記予め定められた器具制御計画(74)を実行する前に、前記機械(10)の前記1つ以上の地面係合装置(18)に、前記機械(10)を前記動作ゾーン(119)内に配置するように指示し、
前記機械(10)の前記1つ以上の制御アクチュエータ(32)に、前記予め定められた器具制御計画(74)に従って前記付加的建設動作を実行するための前記器具(12)を制御するように指示するように構成される、前記コントローラ(50)と、
を備える、システム(30)。
【請求項7】
前記コントローラ(50)は、前記予め定められた器具制御計画(74)に少なくとも部分的に基づいて、前記動作ゾーン(119)内で、前記機械(10)の最適建設位置(117a)を決定するようにさらに構成され、前記定められた器具制御計画(74)を実行する前に、前記機械(10)の前記1つ以上の地面係合装置(18)に、前記機械(10)を前記動作ゾーン(119)内に位置付けるように指示することが、前記機械(10)の前記最適建設位置(117a)にさらに基づいている、請求項6に記載のシステム(30)。
【請求項8】
前記コントローラ(50)は、
前記工事現場の位置決め信号に基づいて、前記使用可能なゾーン(115)内の任意の障害物(105)を検出し、
障害物(105)が検出された場合、前記工事現場位置決め信号に基づいて、前記障害物(105)の位置決めを判定し、
前記コントローラ(50)によって、前記動作ゾーン(119)を決定することは、さらに、前記障害物(105)の前記位置決めに基づいて、前記動作ゾーン(119)の前記パラメータを構成することを含むように、さらに構成されている、請求項6に記載のシステム(30)。
【請求項9】
前記機械(10)の前記1つ以上の地面係合装置(18)を、前記コントローラ(50)によって、前記予め定められた器具制御計画(74)を実行する前に、前記機械(10)を前記動作ゾーン(119)内に配置するように指示することは、前記コントローラ(50)によって、前記地面係合装置(18)の推進を自律的に制御することによって実行される、請求項6に記載のシステム(30)。
【請求項10】
前記コントローラ(50)によって、前記機械(10)の前記1つ以上の実装制御アクチュエータ(32)に、前記予め定められた器具制御計画(74)に従って前記付加的建設動作を実行するための前記器具(12)を制御するように指示することは、前記器具(12)に、前記予め定められた器具制御計画(74)のツールパスに沿って材料を堆積させるように指示することをさらに含む、請求項6に記載のシステム(30)。