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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022159780
(43)【公開日】2022-10-18
(54)【発明の名称】接地開閉器
(51)【国際特許分類】
   H01H 31/28 20060101AFI20221011BHJP
   H01H 31/02 20060101ALI20221011BHJP
   H02B 5/01 20060101ALI20221011BHJP
   H02B 13/075 20060101ALI20221011BHJP
【FI】
H01H31/28 C
H01H31/02 A
H02B5/01
H02B13/075
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021064184
(22)【出願日】2021-04-05
(71)【出願人】
【識別番号】000003942
【氏名又は名称】日新電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 弘明
(72)【発明者】
【氏名】吉原 淳
【テーマコード(参考)】
5G017
【Fターム(参考)】
5G017BB03
(57)【要約】
【課題】電磁反発力による振動発生時において、アーク放電が固定接触子と可動接触子との間に発生して、固定接触子や可動接触子に溶損などの損傷が生じるのを抑えることができる接地開閉器を提供する。
【解決手段】接地開閉器(1)は、容器(2)と、各相の固定接触子(3a~3c)と、各相の固定接触子(3a~3c)に接離自在な可動接触子(4a~4c)とを備える。更に、接地開閉器(1)は、容器(2)に固定された各相の固定接触子(3a~3c)に取り付けられて、各相の固定接触子(3a~3c)を一体的に固定する絶縁支持物(5)を備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器と、各相の固定接触子と、各相の前記固定接触子に接離自在な各相の可動接触子とを備える三相の接地開閉器であって、
前記容器に固定された各相の前記固定接触子に取り付けられて、各相の前記固定接触子を一体的に固定する絶縁支持物を備える、接地開閉器。
【請求項2】
前記固定接触子または前記可動接触子の一方には、接触部が端部に設けられており、
前記固定接触子または前記可動接触子の他方には、前記接触部を挟持する一対のブレードが端部に設けられている、請求項1に記載の接地開閉器。
【請求項3】
前記可動接触子は、回動中心点を中心に回動可能に設けられている、請求項1または2に記載の接地開閉器。
【請求項4】
断路器に接続された断路器側固定接触子を更に備え、
前記可動接触子は、前記断路器側固定接触子に接離自在である、請求項1から3のいずれか1項に記載の接地開閉器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、接地開閉器、特に三相の接地開閉器に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、ガス絶縁開閉装置等の電力設備では、その点検作業時などにおいて、作業者の安全性を確保するために、点検対象の電力設備の回路を接地する接地開閉器が用いられている。このような接地開閉器は、三相の各相に設けられた固定接触子と、各相の固定接触子に接離自在に設けられた可動接触子とを備えている。そして、接地開閉器では、接地動作を行う場合、三相分の可動接触子を同時に動作させて、三相分の固定接触子にそれぞれ接触させることにより、点検対象の電力設備の回路に残留した電荷を放電するようになっている(例えば、下記特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開昭59‐043032号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術では、接地状態において短絡電流が通電した際に生じる電磁反発力に対して固定力不足となる懸念があり、電磁反発力に起因した振動により固定接触子と可動接触子との間に隙間が生じるとアーク放電によって固定接触子や可動接触子に溶損などの損傷が生じるという問題点があった。
【0005】
本開示は上記の問題点を鑑みてなされたものであり、電磁反発力による振動発生時において、アーク放電が固定接触子と可動接触子との間に発生して、固定接触子や可動接触子に溶損などの損傷が生じるのを抑えることができる接地開閉器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、本開示の一側面に係る接地開閉器は、容器と、各相の固定接触子と、各相の前記固定接触子に接離自在な各相の可動接触子とを備える三相の接地開閉器であって、前記容器に固定された各相の前記固定接触子に取り付けられて、各相の前記固定接触子を一体的に固定する絶縁支持物を備える。
【発明の効果】
【0007】
本開示の一態様によれば、電磁反発力による振動発生時において、アーク放電が固定接触子と可動接触子との間に発生して、固定接触子や可動接触子に溶損などの損傷が生じるのを抑えることができる接地開閉器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本開示の一実施形態に係る接地開閉器において、可動接触子が非接地位置にある場合での接地開閉器の要部の構成を示す正面図である。
図2】上記接地開閉器において、可動接触子が非接地位置にある場合での接地開閉器の要部の構成を示す平面図である。
図3】上記接地開閉器において、可動接触子が接地位置にある場合での接地開閉器の要部の構成を示す正面図である。
図4】上記接地開閉器において、可動接触子が接地位置にある場合での接地開閉器の要部の構成を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
〔実施形態〕
以下、本開示の一実施形態について、図1図4を用いて具体的に説明する。図1は、本開示の一実施形態に係る接地開閉器において、可動接触子が非接地位置にある場合での接地開閉器の要部の構成を示す正面図である。図2は、上記接地開閉器において、可動接触子が非接地位置にある場合での接地開閉器の要部の構成を示す平面図である。図3は、上記接地開閉器において、可動接触子が接地位置にある場合での接地開閉器の要部の構成を示す正面図である。図4は、上記接地開閉器において、可動接触子が接地位置にある場合での接地開閉器の要部の構成を示す平面図である。尚、以下の説明では、断路器(不図示)に接続された断路器側固定接触子を備える3ポジション開閉器を構成した接地開閉器に適用した場合を例示して説明する。
【0010】
<接地開閉器1>
図1及び図2に示すように、本実施形態の三相の接地開閉器1は、三相分の固定接触子3a、3b、3c及び容器2の内部に設けられた三相分の可動接触子4a、4b、4cを備えている。固定接触子3a~3cは、容器2に対して絶縁された状態で当該容器2に固定されている。
【0011】
固定接触子3a~3cの一方側の端部には、平板状の接触部3a1、3b1、3c1が設けられている。接触部3a1~3c1は、容器2の内部に配置される。
【0012】
固定接触子3a~3cの他方側の端部には、容器2の壁面を貫通して容器2外に出たブッシング6a、6b、6cが設けられている。ブッシング6a、6b、6cは接地のための電気配線を接続するための端子である。
【0013】
また、固定接触子3a~3cは、絶縁性の取付部材8を介して容器2に取り付けられている。尚、容器2の内部には、例えば、絶縁性ガス(例えば、SF6ガス)などの絶縁性流体が封入されている。
【0014】
固定接触子3a~3cは、各固定接触子3a~3cが所定方向に沿って所定間隔となるように設けられている。具体的には、固定接触子3a~3cは、図1の紙面に垂直な方向に沿って等間隔で一列に配置されている。
【0015】
更に、固定接触子3a~3cは、上記垂直方向に沿って配置された絶縁支持物5により、一体化されている。すなわち、絶縁支持物5は、図2に示すように、三相分の固定接触子3a~3cに取り付けられて、当該三相分の固定接触子3a~3cを一体的に固定している。
【0016】
また、この絶縁支持物5は、例えば、ガラスクロスエポキシ樹脂などの繊維強化プラスチック(FRP;Fiber Reinforced Plastics)からなる。このように、絶縁支持物5にFRPを用いることにより、当該絶縁支持物5の軽量化を図りつつ、強度を向上させることができる。
【0017】
可動接触子4a~4cは、固定接触子3a~3cに対しそれぞれ接離自在に構成されている。可動接触子4a~4cは、図示しない電気配線を介して接地開閉器1の通電側(つまり、接地開閉器1の接地対象の電力設備(不図示)の回路側)に接続される。
【0018】
また、可動接触子4a~4cの端部には、接離対象となる固定接触子3a~3cの接触部3a1~3c1を挟持する一対のブレード4a1、4b1、4c1がそれぞれ設けられている。これら一対の各ブレード4a1~4c1は、例えば、長方形状の平板部材を用いて構成されている。
【0019】
また、各一対のブレード4a1~4c1は、対応するブレード4a1~4c1の間隔が固定接触子3a~3cの接触部3a1~3c1の幅方向寸法(上記垂直方向の寸法)以上に広がると元の間隔を維持する方向に力が働く構造を有する。これにより、可動接触子4a~4cがそれぞれ固定接触子3a~3cと接地位置で接触した場合に、図4に示すように、一対のブレード4a1~4c1は、隙間が生じないよう接圧を以って対応する接触部3a1~3c1を挟持する。この結果、固定接触子3a~3cと可動接触子4a~4cとは、強固に接触される。
【0020】
また、三相分の各可動接触子4a~4cは、接離対象の固定接触子3a~3cと接触する上記接地位置、または接離対象の固定接触子3a~3cから所定距離をおいて離間された非接地位置に位置するように、回動中心点を中心に回動可能に設けられている。
【0021】
具体的にいえば、例えば、可動接触子4cは、図1に示すように、一対のブレード4c1を回動中心点に設けられた回動中心軸4c2で回動可能に支持する支持部材4c3を含んでいる。可動接触子4a~4cは、図示しないリンク機構に接続されており、当該リンク機構の動作に応じて、三相分の可動接触子4a~4cが同時に図1に示す非接地位置と図3に示す接地位置との間で回動する。
【0022】
更に、接地開閉器1では、断路器(不図示)に接続された三相分の断路器側固定接触子7a、7b、7cを備える。また、断路器側固定接触子7a~7cは、可動接触子4a~4cとそれぞれ接離自在に設けられている。具体的には、例えば、図1に示すように、断路器側固定接触子7cの端部に設けられた接触部7c1が支持部材4c3の上方に設置されている。尚、断路器側固定接触子7a、7bでは、断路器側固定接触子7cの接触部7c1と同様に、端部に接触部が設けられている(図示せず)。
【0023】
そして、三相分の可動接触子4a~4cが、上記リンク機構によって図1に示す非接地位置から同図の時計方向周りに回動されると、これらの可動接触子4a~4cは、切離対象の断路器側固定接触子7a~7cの接触部にそれぞれ接触する接触位置に移動する。
【0024】
このように、可動接触子4a~4cと断路器側固定接触子7a~7cとが接触すると、可動接触子4a~4cに接続された上記電力設備が上記断路器に接続される。
<接地開閉器1の動作例>
次に、図1図4を参照して、本実施形態の接地開閉器1の動作について具体的に説明する。尚、以下の説明では、接地開閉器1が接続された電力設備の回路について、点検作業中の電力設備を接地した際に、予期せぬ短絡電流が通電したときの当該接地開閉器1の状態について説明する。
【0025】
図1及び図2に示すように、上記点検作業を行う前の接地開閉器1では、可動接触子4a~4cが固定接触子3a~3cに対してそれぞれ非接地位置にあり、固定接触子3a~3cと可動接触子4a~4cとはそれぞれ互いに離間している。
【0026】
そして、接地開閉器1において、三相分の可動接触子4a~4cが上記リンク機構の動作に応じて、図1の反時計方向周りの回動が開始される。その後、各固定接触子3a~3cの相互間では、帯電された可動接触子4a~4cの一対のブレード4a1~4c1が接触部3a1~3c1に接触することで残留電荷が放電され接地が成される。
【0027】
その状態において、接地された電力設備に、予期せぬ遮断器や断路器の故障や誤操作のために電力供給が再開されると、当該接地開閉器に高電流である短絡電流が通電する。この結果、三相各相の固定接触子3a~3c及び可動接触子4a~4cには電磁反発力が誘起され、振動が生じる。
【0028】
しかしながら、本実施形態の接地開閉器1では、三相分の固定接触子3a~3cが絶縁支持物5により、一体的に固定されているので、上記電磁反発力に起因する振動が各固定接触子3a~3cに生じるのを抑制することができる。この結果、各固定接触子3a~3cと、切離対象の可動接触子4a~4cとの隙間が生じることなく、当該可動接触子4a~4cの一対のブレード4a1~4c1がそれぞれ固定接触子3a~3cの接触部3a1~3c1を挟持する。
【0029】
この結果、本実施形態の接地開閉器1では、固定接触子3a~3cと可動接触子4a~4cにおいて通電時の電磁反発力による振動が抑制された状態で、固定接触子3a~3cと可動接触子4a~4cとがそれぞれ互いに接触する。そして、接地時の予期せぬ短絡事故発生時にも、固定接触子3a~3cと可動接触子4a~4cとの間にはアーク放電による溶損等の設備の破損が抑制される。
【0030】
以上のように構成された本実施形態の接地開閉器1は、三相分の固定接触子3a~3cが容器2に固定されるとともに、絶縁支持物5が容器2内で三相分の固定接触子3a~3cに取り付けられて、当該三相分の固定接触子3a~3cを一体的に固定している。これにより、本実施形態の接地開閉器1では、たとえ、接地状態において、大電流が固定接触子3a~3cと可動接触子4a~4cとの間に流れる場合でも、電磁反発力に起因する振動が各固定接触子3a~3cに生じるのを抑制することができ、固定接触子3a~3cの接触部3a1~3c1と可動接触子4a~4cの一対のブレード4a1~4c1との間に隙間が発生するのを抑制することができる。
【0031】
この結果、本実施形態の接地開閉器1では、固定接触子3a~3cの接触部3a1~3c1と可動接触子4a~4cの一対のブレード4a1~4c1との間でアーク放電が発生するのを抑えることができ、接地状態での電磁反発力による振動発生時において、当該アーク放電による、損傷が固定接触子3a~3cや可動接触子4a~4cの少なくとも一方の接触子に発生するのを抑えることができる。
【0032】
ここで、本開示の発明者等が実施した試験結果の一例を説明する。本開示の発明者等は、IEC62271-200(2011)に準拠した、短時間耐電流試験、例えば、大電流として、31.5kAの電流を3秒間、接地状態において、固定接触子3a~3cと可動接触子4a~4cとの間に通電した試験を実施した。この試験結果によれば、本実施形態の接地開閉器1では、上記アーク放電による、溶損などの損傷が固定接触子3a~3c及び可動接触子4a~4cに生じていないことが確かめられた。
【0033】
一方、絶縁支持物を用いて三相分の固定接触子を一体的に固定していない比較例では、上記短時間耐電流試験を実施すると、上述の大電流に起因する電磁反発力によって生じる、各固定接触子の振動を十分に抑えることができなかった。これにより、比較例では、可動接触子が固定接触子に接触した状態で通電したときに、固定接触子と切離対象の可動接触子との間の隙間が大きくなるのを防ぐことができなかった。このため、比較例では、これらの固定接触子と可動接触子との間にアーク放電が発生した。この結果、この比較例では、溶損が固定接触子及び可動接触子に発生することが確認された。
【0034】
特に、この比較例では、三相分の固定接触子及び三相分の可動接触子のうち、真ん中に配置された固定接触子及び可動接触子において、一方及び他方の各端側に配置された固定接触子及び可動接触子に比べて、大きく溶損していたことが確かめられた。これの原因は、各端側に配置された固定接触子と異なり、真ん中に配置された固定接触子では、各端側に配置された2つの固定接触子を流れる電流が発生させた磁場が作用し電磁反発力が生じるため、当該真ん中に配置された固定接触子の振動が最大となり、対応する可動接触子との間でのアーク放電も三相分のうち最も大きくなるからであると考えられる。
【0035】
これに対して、本実施形態の接地開閉器1では、真ん中の固定接触子3bは絶縁支持物5を介して両側の固定接触子3a、3cから支えられることとなり、電磁反発力が最も大きく作用する、当該真ん中の固定接触子3bにおいても、振動が発生するのを確実に抑えることができ、損傷が固定接触子3a~3c及び可動接触子4a~4cに生じるのを確実に抑えることができることが実証された。
【0036】
また、本実施形態の接地開閉器1では、三相分の固定接触子3a~3cを一体化する絶縁支持物5を設けることにより、電磁反発力に起因したアーク放電による固定接触子3a~3cや可動接触子4a~4cの損傷の発生を抑制することができる。このような損傷の発生は、大電流となる場合に発生し、小電流用の接地開閉器では、絶縁支持物5を設けなくともよい。よって、本実施形態の接地開閉器1では大電流に対応できる一方、絶縁支持物5の設置を省略することによって、小電流用の接地開閉器との作り分けを容易に行うことができる。
【0037】
また、本実施形態の接地開閉器1では、各可動接触子4a~4cが回動可能に構成されているので、各可動接触子4a~4cの動作機構の簡素化を図ることができる。
【0038】
尚、上記の説明では、断路器に接続された断路器側固定接触子を備える3ポジション開閉器を構成した接地開閉器1について説明したが、本実施形態はこれに限定されるものではなく、断路器側固定接触子を具備しない接地開閉器にも適用することができる。
【0039】
また、上記の説明では、固定接触子3a~3c及び可動接触子4a~4cをそれぞれ接地側及び通電側とした場合について説明したが、本実施形態はこれに限定されるものではなく、例えば、固定接触子3a~3c及び可動接触子4a~4cをそれぞれ通電側及び接地側としてもよい。
【0040】
また、上記の説明では、固定接触子3a~3cの接触部3a1~3c1をそれぞれ挟持する、一対のブレード4a1~4c1を可動接触子4a~4cに設けた場合について説明したが、本実施形態はこれに限定されるものではなく、例えば、可動接触子の接触部を設けるとともに、当該接触部を挟持する、一対のブレードを固定接触子に設けた構成でもよい。
【0041】
〔まとめ〕
上記の課題を解決するために、本開示の一側面に係る接地開閉器は、容器と、各相の固定接触子と、各相の前記固定接触子に接離自在な各相の可動接触子とを備える三相の接地開閉器であって、前記容器に固定された各相の前記固定接触子に取り付けられて、各相の前記固定接触子を一体的に固定する絶縁支持物を備える。
【0042】
上記構成によれば、電磁反発力による振動発生時において、アーク放電が固定接触子と可動接触子との間に発生して、固定接触子や可動接触子に溶損などの損傷が生じるのを抑えることができる。
【0043】
上記一側面に係る接地開閉器において、前記固定接触子または前記可動接触子の一方には、接触部が端部に設けられており、前記固定接触子または前記可動接触子の他方には、前記接触部を挟持する一対のブレードが端部に設けられてもよい。
【0044】
上記構成によれば、接触部が一対のブレードによって挟持されたときに、固定接触子と可動接触子とが接触して接地動作が行われるので、当該接地動作を強固に行うことができる。
【0045】
上記一側面に係る接地開閉器において、前記可動接触子は、回動中心点を中心に回動可能に設けられてもよい。
【0046】
上記構成によれば、可動接触子が回動可能に構成されているので、可動接触子の動作機構の簡素化を図ることができる。
【0047】
上記一側面に係る接地開閉器において、断路器に接続された断路器側固定接触子を更に備え、前記可動接触子は、前記断路器側固定接触子に接離自在であってもよい。
【0048】
上記構成によれば、接地開閉器と断路器とを一体的に設けた3ポジション開閉器を構成することができる。
【0049】
本開示は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、実施形態に開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本開示の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0050】
1 接地開閉器
2 容器
3a~3c 固定接触子
3a1~3c1 接触部
4a~4c 可動接触子
4a1~4c1 一対のブレード
5 絶縁支持物
7a~7c 断路器側固定接触子
図1
図2
図3
図4