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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022159870
(43)【公開日】2022-10-18
(54)【発明の名称】プローブ
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/00 20060101AFI20221011BHJP
   G01D 11/24 20060101ALI20221011BHJP
【FI】
A61B5/00 B
G01D11/24 K
G01D11/24 W
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021064324
(22)【出願日】2021-04-05
(71)【出願人】
【識別番号】515134863
【氏名又は名称】トリプル・ダブリュー・ジャパン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100170896
【弁理士】
【氏名又は名称】寺薗 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100131200
【弁理士】
【氏名又は名称】河部 大輔
(72)【発明者】
【氏名】峯永 二郎
(72)【発明者】
【氏名】正森 良輔
【テーマコード(参考)】
4C117
【Fターム(参考)】
4C117XA01
4C117XB01
4C117XC15
4C117XC30
4C117XD26
4C117XE03
4C117XE13
4C117XE20
4C117XE24
4C117XE26
4C117XE46
4C117XE55
4C117XE56
4C117XE57
4C117XF03
4C117XG01
4C117XG02
4C117XH15
4C117XJ13
4C117XJ21
4C117XM05
4C117XM16
4C117XQ11
4C117XR01
(57)【要約】
【課題】体表に装着されるプローブが対象者に与える違和感を低減する。
【解決手段】プローブ1は、生体情報を検出する超音波センサ11と、超音波センサ11を制御する基板13と、基板13に電力を供給する電池14と、超音波センサ1、基板13及び電池14を収容するケーシング12とを備えている。ケーシング12の内側には、凹部12bが形成されている。超音波センサ11は、凹部12bに配置されている。電池14は、凹部12bと対向する位置に配置されている。基板13は、電池14に対して凹部12bと反対側に配置されている。
【選択図】図13

【特許請求の範囲】
【請求項1】
生体情報を検出するセンサと、
前記センサを制御する基板と、
前記基板に電力を供給する電池と、
前記センサ、前記基板及び前記電池を収容するケーシングとを備え、
前記ケーシングの内側には、凹部が形成され、
前記センサは、前記凹部に配置され、
前記電池は、前記凹部と対向する位置に配置され、
前記基板は、前記電池に対して前記凹部と反対側に配置されているプローブ。
【請求項2】
請求項1に記載のプローブにおいて、
前記センサは、複数設けられており、
前記センサのそれぞれは、配線を介して前記基板に接続されており、
前記ケーシングには、各配線に対応するホルダが設けられ、
前記配線はそれぞれ、対応する前記ホルダに保持されているプローブ。
【請求項3】
請求項2に記載のプローブにおいて、
前記ホルダには、対応する前記配線を識別するための識別子が付されているプローブ。
【請求項4】
請求項1乃至3の何れか1つに記載のプローブにおいて、
前記基板は、前記ケーシングにネジ締結されており、
前記ケーシングには、前記基板をネジ締結するための雌ネジが形成されたボスが設けられ、
前記ケーシング内における前記ボスの周辺には、前記基板と前記ケーシングとの間にスペースが形成され、
前記スペースには、前記電池と前記基板とを接続する配線が敷設されているプローブ。
【請求項5】
請求項1乃至4の何れか1つに記載のプローブにおいて、
前記基板には、前記プローブを外部機器と接続するためのポートが設けられ、
前記ポートは、前記ケーシングから外部に露出するように配置され、
前記ケーシングには、前記ポートを被覆するキャップが設けられ、
前記ケーシングのうち前記キャップに被覆されている部分には、前記ケーシングの内部と外部とを連通させる通気孔が形成されているプローブ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
ここに開示された技術は、プローブに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、生体情報を検出するために体表に装着されるプローブが知られている。例えば、特許文献1には、生体情報として膀胱の尿量を検出するためのプローブが開示されている。このプローブは、対象者の腹部に装着される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6338788号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、前述のように体表に装着されるプローブは、対象者に多少なりとも違和感を与える。特に、プローブが体表に常時装着される場合には、対象者に与える違和感が小さいことが好ましい。
【0005】
ここに開示された技術は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、体表に装着されるプローブが対象者に与える違和感を低減することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
ここに開示されたプローブは、生体情報を検出するセンサと、前記センサを制御する基板と、前記基板に電力を供給する電池と、前記センサ、前記基板及び前記電池を収容するケーシングとを備え、前記ケーシングの内側には、凹部が形成され、前記センサは、前記凹部に配置され、前記電池は、前記凹部と対向する位置に配置され、前記基板は、前記電池に対して前記凹部と反対側に配置されている。
【発明の効果】
【0007】
ここに開示されたプローブによれば、体表に装着されるプローブが対象者に与える違和感を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、センサ装置の平面図である。
図2図2は、センサ装置の斜視図である。
図3図3は、センサ装置の分解斜視図である
図4図4は、センサ装置の装着状態を示す図である。
図5図5は、プローブの側面図である。
図6図6は、センサ装置が装着された状態における下腹部を中心とする模式的な断面図である。
図7図7は、プローブの機能ブロック図である。
図8図8は、生体情報推定システムの概略図である。
図9図9は、制御部の機能構成を示すブロック図である。
図10図10は、プローブの分解斜視図である。
図11図11は、第1ケーシングに超音波センサが配置された状態を示す斜視図である。
図12図12は、図1のA-A線におけるセンサ装置の断面図である。
図13図13は、図1のB-B線におけるセンサ装置の断面図である。
図14図14は、第2ケーシングを取り外したプローブの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、例示的な実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0010】
〈センサ装置の構成〉
図1は、センサ装置10の平面図である。図2は、センサ装置10の斜視図である。図3は、センサ装置10の分解斜視図である。図4は、センサ装置10の装着状態を示す図である。
【0011】
図1~3に示すように、センサ装置10は、生体情報を検出するプローブ1と、体表に貼着され、プローブ1を保持するホルダ4とを備えている。
【0012】
プローブ1が検出する生体情報は、生体から得られる情報であれば特に限定されず、例えば、尿量、消化管の蠕動運動、便量、心拍、呼吸、肺機能(水のたまり具合)、肝臓機能、骨異常などが挙げられる。すなわち、プローブ1は、尿量推定用プローブ、蠕動運動推定用プローブ、便量推定用プローブ、心拍検知用プローブ、呼吸検知用プローブ、肺機能検知用プローブ、肝臓機能検知用プローブ又は骨異常検知用プローブであり得る。ここでは、プローブ1は、尿量推定用プローブとして説明する。
【0013】
プローブ1は、対象者の体表に接触した状態でホルダ4に保持される。プローブ1は、体内に超音波を送信し、その反射波を受信する。以下、「接触」は、体表との直接的な接触だけでなく、体表との間にカップリング剤を介した間接的な接触も含む意味である。センサ装置10は、図4に示すように、対象者の下腹部(例えば、膀胱に対応する部分)の体表に装着される。
【0014】
例えば、対象者は、健常者だけでなく、老人若しくは身体障害者等の要介護者、又は要介護者ではないものの体が不自由でトイレに行くまでに時間を要する人等が含まれる。ただし、対象者は、これに限られるものではない。
【0015】
図5は、プローブ1の側面図である。図6は、センサ装置10が装着された状態における下腹部を中心とする模式的な断面図である。尚、図6では、ホルダ4が省略され、且つ、プローブ1が模式的に図示されている。
【0016】
プローブ1は、1又は複数の超音波センサ11と、超音波センサ11を収容するケーシング12とを有している。プローブ1は、外部機器と無線によって信号の授受可能に接続されている。尚、プローブ1は、外部機器と有線によって信号の授受可能に接続されてもよい。
【0017】
ケーシング12は、扁平な箱状に形成されている。ケーシング12は、略長方形状に形成され、体表に接触する面である接触面12aを有している(図5参照)。ケーシング12は、接触面12aの法線方向を向いて見たときに(図1に示すように見たときに)略長方形状の外形(外周の形状)を有する。以下、「プローブ1の外形」とは、この接触面12aの法線方向を向いて見たときの外形を意味する。
【0018】
例えば、プローブ1は、4つの超音波センサ11を有している。4つの超音波センサ11のそれぞれの基本的な構成は同じである。超音波センサ11は、超音波の送受信を行う。具体的には、超音波センサ11は、圧電素子で形成されている。圧電素子は、駆動電圧に応じた振動を行って超音波を発生させる一方、超音波を受信すると、その振動に応じた電気信号を発生させる。以下、4つの超音波センサ11のそれぞれを区別する場合には、第1超音波センサ11A、第2超音波センサ11B、第3超音波センサ11C、第4超音波センサ11Dと称する。
【0019】
4つの超音波センサ11は、図5に示すように配置されている。具体的には、第1超音波センサ11A、第2超音波センサ11B、第3超音波センサ11C及び第4超音波センサ11Dは、略長方形状のプローブ1の外形の短手方向に並んで配置されている。
【0020】
第1超音波センサ11A、第2超音波センサ11B、第3超音波センサ11C及び第4超音波センサ11Dは、図5に示すように、それぞれ異なる方向(例えば、膀胱が膨張する方向における異なる方向)へ超音波を送信する。図6では、各超音波センサ11の超音波の送信方向が破線の矢印で図示されている。
【0021】
詳しくは、超音波の送信方向の仰俯角が、第1超音波センサ11A、第2超音波センサ11B、第3超音波センサ11C及び第4超音波センサ11Dでそれぞれ異なる。例えば、第1超音波センサ11Aは、最も下向きに超音波を送信し、第2超音波センサ11B、第3超音波センサ11C、第4超音波センサ11Dの順に上向きに超音波を送信する。
【0022】
具体的には、膀胱Bが小さいときには、第4超音波センサ11Dからの超音波の伝播経路に膀胱Bが位置し、第3超音波センサ11C、第2超音波センサ11B及び第1超音波センサ11Aからの超音波の伝播経路には膀胱Bが位置していない。膀胱Bがそれよりも少し膨張したときには、第4超音波センサ11D及び第3超音波センサ11Cからの超音波の伝播経路に膀胱Bが位置し、第2超音波センサ11B及び第1超音波センサ11Aからの超音波の伝播経路には膀胱Bが位置していない。膀胱Bがさらに膨張したときには、第4超音波センサ11D、第3超音波センサ11C及び第2超音波センサ11Bからの超音波の伝播経路に膀胱Bが位置する。そして、尿意を催す程度に膀胱Bが膨張したときには、第4超音波センサ11D、第3超音波センサ11C及び第2超音波センサ11B、第1超音波センサ11Aからの超音波の伝播経路に膀胱Bが位置する。第1超音波センサ11A、第2超音波センサ11B、第3超音波センサ11C及び第4超音波センサ11Dの超音波の送信方向をこのように設定することによって、膀胱Bの膨張に応じて、膀胱Bからの反射波を検出する超音波センサ11の個数を増加させることができる。つまり、膀胱Bからの反射波を検出する超音波センサ11の個数によって、膀胱Bの膨張の程度を推定することができる。
【0023】
次に、ホルダ4について説明する。図1~3に示すように、ホルダ4は、体表に貼着されるシート6と、シート6に設けられ、プローブ1を保持するホルダ本体41とを有している。
【0024】
ホルダ本体41は、プローブ1を着脱可能に保持する。この例では、ホルダ本体41は、接触面12aが体表の方を向き且つ横長形状となるようにプローブ1を保持する。ホルダ本体41には、保持したプローブ1を体表の側へ露出させる開口44が形成されている。ホルダ本体41にプローブ1が保持された状態において、プローブ1の接触面12aは、開口44から体表側へ露出し、体表に接触する。ホルダ本体41は、弾性を有し、所定の範囲で変形及び復元可能に形成されている。例えば、ホルダ本体41は、PP、エラストマ又はシリコンゴムで形成されている。
【0025】
シート6は、ホルダ本体41よりも大きな形状をしている。例えば、シート6は、可撓性を有する材質で形成されている。例えば、シート6は、PE、又は、ウレタン系のフォーム材で形成されている。シート6のうち体表側の面が粘着面となっている。シート6のうちホルタ本体41の開口44に相当する部分には同様の開口が形成されている。そのため、シート6は、接触面12aの体表側への露出を阻害しない。
【0026】
図7は、プローブ1の機能ブロック図である。プローブ1は、超音波センサ11と、超音波センサ11へ駆動電圧を出力する送信部21と、超音波センサ11から受信信号を受信する受信部22と、送信部21及び受信部22に接続される超音波センサ11を切り替えるスイッチ23と、外部に種々の情報を報知するための報知部25と、外部との通信を行う通信部26と、各種プログラム及びデータを記憶する記憶部27と、処理装置2の全体的な制御を行う制御部28と、メモリ29とを有している。
【0027】
送信部21は、超音波センサ11に駆動電圧を供給する。送信部21は、パルス発生器21aと増幅部21bとを有している。パルス発生器21aは、所定のパルス幅及び電圧値のパルス信号を発生させる。パルス発生器21aは、パルス幅、パルス数、及び、周波数を変更可能に構成されていてもよい。増幅部21bは、パルス発生器21aからのパルス信号を増幅し、駆動電圧として超音波センサ11へ出力する。
【0028】
受信部22は、超音波センサ11からの電気信号を受信する。受信部22は、増幅部22aと、検波部22bと、A/D変換部22cとを有している。増幅部22aは、超音波センサ11からの受信信号を増幅する。検波部22bは、増幅された受信信号に包絡線検波を施す。尚、検波部22bは、検波後の受信信号を増幅してもよい。A/D変換部22cは、検波後の受信信号をA/D変換する。
【0029】
スイッチ23は、第1~第4超音波センサ11A~11Dの中から送信部21及び受信部22に接続される超音波センサ11を択一的に切り替える。
【0030】
報知部25は、例えば、LEDランプである。LEDランプの点灯態様によって対象者に様々な情報(例えば、排尿有り)を報知する。
【0031】
通信部26は、通信モジュールであり、外部の通信装置と通信を行う。例えば、通信部26は、ブルートゥース(登録商標)規格の通信を行う。
【0032】
記憶部27は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、フラッシュメモリで構成されている。尚、記憶部27は、CD-ROM等の光ディスク等で構成されていてもよい。記憶部27は、制御部28の処理の実行に必要な各種プログラムや各種情報を記憶している。さらに、記憶部27は、受信部22によって受信された受信信号、加速度センサ12からの加速度信号及び、通信部26を介して外部から取得した情報等を記憶している。
【0033】
メモリ29は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、RAM(Random Access Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)又はEEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)等で構成されている。
【0034】
制御部28は、記憶部27に記憶されているプログラムに基づいて送信部21、受信部22、スイッチ23、報知部25及び通信部26を制御する。制御部28は、例えばCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサで構成されている。制御部28は、記憶部27等に記憶されたプログラムをメモリ29に展開して実行することによって各種処理を実行する。尚、制御部28は、プロセッサと同様の機能を有するLSI(Large Scale Integration)等のハードウェアによって実現されてもよい。
【0035】
具体的には、制御部28は、スイッチ23を制御して、送信部21及び受信部22に接続される超音波センサ11を切り替える。制御部28は、送信部21を制御して、駆動電圧を超音波センサ11へ出力させる。制御部28は、受信部22を制御して、超音波センサ11の受信信号をデジタル信号に変換させる。制御部28は、スイッチ23を切り替えながら、第1~第4超音波センサ11A~11Dに順番に超音波を送受信させる。制御部28は、通信部26を制御して、受信部22からの信号を外部に送信する。制御部28は、このような超音波の送受信及び受信信号の外部への出力を周期的に行う。
【0036】
また、制御部28は、通信部26を介して外部からの信号を受信し、その信号に応じた処理を行う(例えば、報知部25を作動させる)。
【0037】
このように構成されたセンサ装置10は、生体情報推定システムの一部を構成する。図8は、生体情報推定システム100の概略図である。例えば、生体情報推定システム100は、センサ装置10と、外部端末3とを備える。センサ装置10は、超音波センサ11の受信信号(デジタル信号に変換後の信号)を外部端末3へ送信する。外部端末3は、受信信号に基づいて生体情報を推定する。ここでは、外部端末3は、生体情報として尿量を推定する。
【0038】
例えば、外部端末3は、スマートフォン又はPC(Personal Computer)である。外部端末3は、図8に示すように、制御部31と、メモリ32と、通信部33と、記憶部34と、ディスプレイ35とを有している。
【0039】
制御部31は、例えばCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサで構成されている。制御部31は、記憶部34等に記憶されたプログラムをメモリ32に展開して実行することによって各種処理を実行する。尚、制御部31は、プロセッサと同様の機能を有するLSI(Large Scale Integration)等のハードウェアによって実現されてもよい。
【0040】
メモリ32は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、RAM(Random Access Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)又はEEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)等で構成されている。
【0041】
通信部33は、通信モジュールであり、外部の通信装置と通信を行う。例えば、通信部33は、ブルートゥース(登録商標)規格の通信を行う。通信部33は、プローブ1と通信する。
【0042】
記憶部34は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)又はSSD(Solid State Drive)で構成されている。尚、記憶部34は、CD-ROM等の光ディスク等で構成されていてもよい。記憶部34は、制御部31の処理の実行に必要な各種プログラムや各種情報を記憶している。例えば、記憶部34は、排尿予測プログラム及び排尿判定に用いる閾値等を記憶している。排尿予測プログラムは、対象者の体内に超音波を送信し、反射波を受信する超音波センサ11が受信する膀胱からの反射波に基づいて膀胱の尿量を継続的に推定する機能をコンピュータとしての制御部31に実現させる。
【0043】
ディスプレイ35は、例えば、液晶ディスプレイ又は有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイである。ディスプレイ35は、各種の表示を実行する。
【0044】
図9は、制御部31の機能構成を示すブロック図である。制御部31は、排尿予測プログラム等をメモリ32に展開して実行することによって図9に示す機能を実現する。制御部31は、取得部36と、判定部37とを有している。
【0045】
取得部36は、プローブ1との通信によって超音波センサ11の受信信号を受信、即ち、取得する。この取得機能は、制御部31が記憶部34に記憶された関連するプログラムを実行することによって実現される。取得部36は、受信信号を受信したときの時刻(即ち、取得時刻)と共に受信信号を記憶部34に保存する。記憶部34は、受信信号と取得時刻とを蓄積していく。
【0046】
判定部37は、超音波センサ11が受信する膀胱からの反射波に基づいて膀胱の尿量を継続的に推定する。この排尿判定機能は、制御部31が記憶部34に記憶された排尿予測プログラムを実行することによって実現される。
【0047】
具体的には、判定部37は、周期的な判定タイミングが到来すると、記憶部34に記憶された超音波センサ11の受信信号を解析する。判定部37は、判定タイミングが到来すると、前回の判定タイミングから今回の判定タイミングまでの間の超音波センサ11の受信信号を記憶部34から読み出す。
【0048】
判定部37は、読み出した受信信号に関し、4つの超音波センサ11の受信信号の1セットごとに尿レベルを求める。詳しくは、判定部37は、4つの超音波センサ11の受信信号のそれぞれにおいて膀胱からの反射波(例えば、膀胱の後壁からの反射波)が含まれるか否かを調べる。判定部37は、受信信号のうち所定の時間帯(即ち、膀胱の反射波が返ってくると想定される時間帯)に反射波が含まれていることをもって、超音波センサ11が膀胱を検出していると判定する。
【0049】
その後、判定部37は、どの超音波センサ11が膀胱を検出しているかに基づいて尿レベルを求める。膀胱は、尿量の増加に伴って上方へ膨張する一方、第1~第4超音波センサ11A~11Dは、前述の如く、上下方向の異なる位置に向かって超音波を送信している。そのため、尿量が多いほど、膀胱を検出する超音波センサ11の個数が多くなる。判定部37は、下から順にどの超音波センサ11までが膀胱を検出しているかによって尿レベルを判定する。何れの超音波センサ11も膀胱を検出していないときの尿レベルを「0」とする。第4超音波センサ11Dのみが膀胱を検出しているときの尿レベルを「2.5」とする。第4超音波センサ11D及び第3超音波センサ11Cのみが膀胱を検出しているときの尿レベルを「5」とする。第4超音波センサ11D、第3超音波センサ11C及び第2超音波センサ11Bのみが膀胱を検出しているときの尿レベルを「7.5」とする。全ての超音波センサ11が膀胱を検出しているときの尿レベルを「10」とする。つまり、尿レベルは、0~10の範囲で評価される。
【0050】
判定部37は、今回の判定タイミングで読み出した、全セットの超音波センサ11の受信信号について尿レベルを求める。そして、判定部37は、それらを平均して、今回の尿レベルを求める。判定部37は、求めた尿レベルを判定タイミングの時刻と共に記憶部34に記憶させる。
【0051】
判定部37は、今回の尿レベルが所定の許容尿レベルに達しているか否かを判定する。許容尿レベルは、対象者が尿意を催す尿レベルであり、例えばレベル「7」が初期値として記憶部34に記憶されている。許容尿レベルは、ユーザによって変更することができる。
【0052】
今回の尿レベルが許容尿レベルに達していない場合には、判定部37は、次回の判定タイミングまで待機し、次回の判定タイミングで前述の処理を実行する。今回の尿レベルは、ディスプレイ35に適宜表示されてもよい。
【0053】
今回の判定タイミングの尿レベルが許容尿レベルに達している場合には、判定部37は、ディスプレイ35等を介して、排尿タイミングの到来をユーザへ報知する。
【0054】
このようにして、生体情報推定システム100は、尿量を推定する。ただし、センサ装置10の適用はこれに限定されない。
【0055】
続いて、プローブ1について詳細に説明する。図10は、プローブ1の分解斜視図である。図11は、第1ケーシング12dに超音波センサ11が配置された状態を示す斜視図である。図12は、図1のA-A線におけるセンサ装置の断面図である。図13は、図1のB-B線におけるセンサ装置の断面図である。図14は、第2ケーシング12eを取り外したプローブ1の斜視図である。ここで、プローブ1又はケーシング12における直交する縦、横、厚さの3方向の寸法に関し、接触面12aの法線方向と対応する方向、即ち、プローブ1を体表に装着した際に体表の法線方向に対応する方向を厚さ方向とする。プローブ1又はケーシング12における縦及び横方向は、プローブ1を体表に装着した際の縦及び横方向とする。
【0056】
プローブ1は、超音波センサ11と、超音波センサ11を制御する基板13と、基板13に電力を供給する電池14と、超音波センサ11、基板13及び電池14を収容するケーシング12とを備えている。超音波センサ11は、生体情報を検出するセンサの一例である。
【0057】
ケーシング12の内側には、凹部12bが形成されている。超音波センサ11は、凹部12bに配置されている。電池14は、凹部12bと対向する位置に配置されている。基板13は、電池14に対して凹部12bと反対側で電池14に対向する位置に配置されている。すなわち、ケーシング12の内側においては、超音波センサ11が凹部12bに配置され、凹部12bの深さ方向において超音波センサ11、電池14、基板13の順で並列されている。
【0058】
詳しくは、凹部12bは、ケーシング12のうち体表と対向する壁である第1壁12cに形成されている。ケーシング12は、体表側の第1ケーシング12dと、体表と反対側の第2ケーシング12eとの分割構造となっている。第1ケーシング12d及び第2ケーシング12eは両方とも、平面視略長方形に形成されている。第1ケーシング12dが第1壁12cを有している。凹部12bの深さ方向は、プローブ1の厚さ方向と一致している。
【0059】
凹部12bは、ケーシング12の内側から見れば、第1壁12cのその他の部分よりも凹んだ形状をしている。しかし、ケーシング12の外側から見れば、凹部12bが形成された部分は、外方へ突出している。ケーシング12のうち凹部12bの底の部分の外表面が接触面12aである。接触面12aは、略平坦面に形成されている。尚、凹部12bについて説明する場合は、ケーシング12の内側から凹部12bを見ている。
【0060】
凹部12bの底に、超音波センサ11が配置される。凹部12bの底には、4個の超音波センサ11のそれぞれに対応する配置場所が設けられている。各超音波センサ11の超音波の出射方向が所定の方向を向くように、各超音波センサ11は対応する配置場所に配置される。
【0061】
各超音波センサ11には、図11に示すように、配線15が接続されている。配線15は、基板13にも接続されている。つまり、超音波センサ11のそれぞれは、配線15を介して基板13に接続されている。超音波センサ11には、配線15を介して電圧が印加される。また、超音波センサ11からの受信信号としての電圧信号が配線15を介して出力される。
【0062】
ケーシング12には、各配線15に対応するホルダ16が設けられている。配線1はそれぞれ、対応するホルダ16に保持されている。詳しくは、第1壁12cのケーシング12の内側の部分、より詳しくは、凹部12bの内部には、4個のホルダ16が設けられている。4個のホルダ16は、4個の超音波センサ11の配線15にそれぞれ対応している。各ホルダ16には、対応する配線15を識別するための識別子16aが付されている。例えば、第1超音波センサ11Aの配線15に対応するホルダ16には、識別子16aとして「1」が付されている。第2超音波センサ11Bの配線15に対応するホルダ16には、識別子16aとして「2」が付されている。以下、同様である。尚、「1」、「2」等の識別子16aは、一例に過ぎない。「A」、「B」等が識別子として用いられてもよい。
【0063】
凹部12bには、図12,13に示すように、バッキング材17が充填される。これにより、4個の超音波センサ11は、バッキング材17に封入される。バッキング材17は、凹部12bを完全には埋めない。具体的には、バッキング材17は、凹部12bの深さ方向において、凹部12bの底から4個の超音波センサ11を覆う位置よりも高く、凹部12bの上端(即ち、第1壁12cのうち凹部12b以外の部分)よりも低い位置まで充填されている。つまり、凹部12bには、バッキング材17が充填されていないスペース12fが残存している。
【0064】
電池14は、凹部12bに対向する位置、より詳しくは、スペース12fに対向する位置に配置されている。電池14は、扁平な形状をしている。具体的には、電池14は、厚さが薄い略直方体状に形成されている。電池14は、厚さ方向と凹部12bの深さ方向とが一致するように配置されている。この例では、電池14の平面形状は、凹部12bの平面形状よりも大きい。電池14は、凹部12bを覆うように配置されている。具体的には、電池14は、凹部12bを覆う状態で第1壁12cに載置されている。
【0065】
電池14には、図14に示すように、配線18が接続されている。配線18は、基板13にも接続されている。基板18のつまり、電池14は、配線18を介して基板13に接続されている。電池14は、二次電池である。電池14は、配線18を介して基板13に電力を供給する。また、電池14は、基板13を介して電力が供給されることによって充電される。
【0066】
基板13は、凹部12bの深さ方向において、電池14に対して凹部12bの反対側に配置されている。基板13と電池14との間には、スペースが形成されている。
【0067】
基板13は、ケーシング12にネジ締結されている。詳しくは、ケーシング12には、図10,11,14に示すように、基板13をネジ締結するための雌ネジが形成されたボス19が設けられている。また、ケーシング12には、図10,11,14に示すように、基板13を支持する複数の支持部12gが設けられている。ボス19及び支持部12gは、第1壁12cのケーシング12の内側の部分に設けられている。基板13は、支持部12gに載置された状態でボス19にネジ締結により取り付けられる。
【0068】
基板13には、図14に示すように、超音波センサ11からの配線15が接続される端子13a及び電池14からの配線18が接続されるコネクタ13bが設けられている。端子13a及びコネクタ13bは、基板13のうち電池14とは反対側の面(以下、「上面」という)に設けられている。尚、図14では、配線15の図示を省略している。
【0069】
配線15は、凹部12bに配置された超音波センサ11から、電池14の周壁の外側を回り込んで、基板13の上面の端子13aまで延びている。このとき、配線15は、前述の如く、ホルダ16に保持されている。
【0070】
配線18は、電池14の周壁から基板13の上面のコネクタ13bまで延びている。このとき、ケーシング12内におけるボス19の周辺には、基板13とケーシング12(具体的には、第1壁12c)との間にスペース110が形成されている。このスペース110に配線18が敷設されている。配線18が基板13とケーシング12との間に配置されるので、配線18の浮き上がりが防止される。これにより、プローブ1の組み立て、例えば、第1ケーシング12dと第2ケーシング12eとの組み立てが容易になる。
【0071】
また、基板13には、図10に示すように、プローブ1を外部機器と接続するためのポート13cが設けられている。ポート13cは、ケーシング12に形成された開口111を介してケーシング12から外部に露出するように配置されている。ケーシング12には、ポート13cを被覆するキャップ112が設けられている。キャップ112は、弾性を有し、変形可能となっている。キャップ112は、ケーシング12に片持ち状に取り付けられている。ポート13cの未使用時には、キャップ112は、ケーシング12に装着された状態となって、ポート13cを被覆している。一方、ポート13cの使用時には、キャップ112は、ケーシング12から外された状態となって、ポート13cを露出させる。図10で描かれたキャップ112は、ケーシング12から分解された状態であり、ポート13cの使用時に取り外された状態ではない。
【0072】
キャップ112は、ポート13cだけでなく、ケーシング12のうちポート13c周辺の一定の領域も被覆する。ケーシング12のうちキャップ112に被覆される部分には、ケーシング12の内部と外部とを連通させる通気孔113が形成されている。キャップ112がケーシング12に装着された状態であっても、キャップ112とケーシング12とは密着しているわけではなく、多少の隙間がある。つまり、キャップ112がケーシング12に装着された状態であっても、ケーシング12の内部と外部とは通気孔113を介して連通している。これにより、ケーシング12内の通気性が確保される。また、ポート13cの未使用時には、通気孔113はキャップ112で被覆されるため、通気孔113を介したケーシング12内への異物の進入を防止することができると共に美観を向上させることができる。
【0073】
このように構成されたプローブ1においては、ケーシング12の厚み方向において、超音波センサ11、電池14、基板13がこの順で並列されている。これにより、プローブ1の平面形状(即ち、平面視でのプローブ1の輪郭)を小さくすることができる。
【0074】
さらに、電池14は、超音波センサ11を配置するための凹部12bに対向するように配置される。電池14は、膨張する場合がある。電池14を前述のような配置とすることによって、電池14は、凹部12b内へ進入するように膨らむことができる。つまり、凹部12bは、膨張する電池14を収容するスペースとして機能する。これにより、電池14の膨張による他の部品への影響を低減することができる。
【0075】
以上のように、プローブ1は、生体情報を検出する超音波センサ11(センサ)と、超音波センサ11を制御する基板13と、基板13に電力を供給する電池14と、超音波センサ1、基板13及び電池14を収容するケーシング12とを備え、ケーシング12の内側には、凹部12bが形成され、超音波センサ11は、凹部12bに配置され、電池14は、凹部12bと対向する位置に配置され、基板13は、電池14に対して凹部12bと反対側に配置されている。
【0076】
この構成によれば、ケーシング12内においては、超音波センサ11、電池14及び基板13が一方向に並列されるので、これらの並列方向以外へのプローブ1の寸法を小さくすることができる。例えば、超音波センサ11、電池14及び基板13がケーシング12の厚み方向に並列されている場合には、ケーシング12の縦方向及び横方向の寸法、即ち、平面形状を小さくすることができる。それに加えて、電池14が凹部12bと対向する位置に配置されているので、電池14が膨張を凹部12bで吸収することができる。これにより、電池14の膨張を見込んで予めケーシング12を厚くする必要がないので、ケーシング12の厚さ方向の寸法も低減できる。このようにプローブ1の平面形状を小さくすることによって、プローブ1を体表に装着した際の対象者に与える違和感を低減することができる。
【0077】
また、超音波センサ11は、複数設けられており、超音波センサ11のそれぞれは、配線15を介して基板13に接続されており、ケーシング12には、各配線15に対応するホルダ16が設けられ、配線15はそれぞれ、対応するホルダ16に保持されている。
【0078】
この構成によれば、超音波センサ11は、配線15を介して基板13に接続される。超音波センサ11は、凹部12bに配置される。凹部12bに対向するように電池14が配置され、電池14に対して凹部12bと反対側に基板13が配置される。つまり、超音波センサ11、電池14及び基板13が並列された状態では、凹部12b内の超音波センサ11を視認することが困難な可能性がある。その場合、配線15を基板13に接続する際に、どの配線15がどの超音波センサ11に接続されているのかを判別することが困難となり得る。それに対し、超音波センサ11と基板13との間で配線15をホルダ16で保持することによって、どの配線15がどの超音波センサ11に接続されているのかを判別しやすくなる。その結果、配線15を基板13に接続する作業を容易にすることができる。
【0079】
さらに、ホルダ16には、対応する配線15を識別するための識別子16aが付されている。
【0080】
この構成によれば、ホルダ16に識別子16aが付されているので、配線15をホルダ16で保持する際に、配線15を適切なホルダ16で保持することができる。つまり、配線15を誤ったホルダ16で保持してしまうことを防止することができる。
【0081】
また、基板13は、ケーシング12にネジ締結されており、ケーシング12には、基板をネジ締結するための雌ネジが形成されたボス19が設けられ、ケーシング12内におけるボス19の周辺には、基板13とケーシング12との間にスペース110が形成され、スペース110には、電池14と基板13とを接続する配線18が敷設されている。
【0082】
この構成によれば、電池14と基板13とを接続する配線18を、ケーシング12内の限られたスペースの中でスペース110を利用して敷設することができる。また、配線18は、基板13とケーシング12との間に配置されるので、配線18の浮き上がりが防止され、プローブ1の組み立てが容易になる。
【0083】
基板13には、プローブ1を外部機器と接続するためのポート13cが設けられ、ポート13cは、ケーシング12から外部に露出するように配置され、ケーシング12には、ポート13cを被覆するキャップ112が設けられ、ケーシング12のうちキャップ112に被覆されている部分には、ケーシング12の内部と外部とを連通させる通気孔113が形成されている。
【0084】
この構成によれば、通気孔113によってケーシング12内の通気性が確保される。さらに、ポート13cの未使用時には、通気孔113がキャップ112で被覆されるので、通気孔113を介したケーシング12内への異物の進入を防止することができると共に美観を向上させることができる。
【0085】
《その他の実施形態》
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、前記実施形態を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、適宜、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態にも適用可能である。また、上記実施形態で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。また、添付図面および詳細な説明に記載された構成要素の中には、課題解決のために必須な構成要素だけでなく、上記技術を例示するために、課題解決のためには必須でない構成要素も含まれ得る。そのため、それらの必須ではない構成要素が添付図面や詳細な説明に記載されていることをもって、直ちに、それらの必須ではない構成要素が必須であるとの認定をするべきではない。
【0086】
前記実施形態について、以下のような構成としてもよい。
【0087】
プローブ1の体表への設置場所は、任意に設定することができる。また、プローブ1の装着方法は、前記の方法に限られるものではない。例えば、接触面12aを粘着性を有する貼付面で形成し、接触面12aを対象者の腹部に貼り付けるようにしてもよい。あるいは、プローブ1を体表に接触させた状態でプローブ1をテープ又はベルトで体表に取り付けてもよい。
【0088】
プローブ1は、尿量の推定のために利用されるものに限定されない。プローブ1は、生体情報を取得するものであればよい。例えば、プローブ1は、直腸若しくは大腸内の便量を推定するため、大腸の大蠕動運動、小腸の蠕動運動若しくは胃の蠕動運動を検出するため、肺水腫の有無を検出するため、又は、心拍若しくは血流を検出するために利用されるものであってもよい。
【0089】
また、プローブ1の利用目的に応じ、プローブ1の構成も変わり得る。例えば、プローブ1は、超音波を送信し、体内からの反射波を検出するものに限定されない。例えば、プローブ1は、心電センサ、脈拍若しくは酸素濃度を検出するセンサ、姿勢を検出するための加速度センサ若しくはジャイロセンサ、又は、臭いセンサであってもよい。
【0090】
複数の超音波センサ11の個数は、4個に限られるものではない。超音波センサ11の個数は、1個であってもよく、3個以下又は5個以上であってもよい。
【0091】
プローブ1は、複数の異なる生体情報を検出するセンサを有していてもよい。例えば、プローブ1は、超音波センサ11に加えて、対象者の姿勢を検出する姿勢センサ等を有していてもよい。
【0092】
センサを配置するための凹部に対応するように電池が配置され、電池に対し凹部と反対側に基板が配置される限り、基板13及び電池14の平面寸法は、任意に設定し得る。つまり、平面視において、電池14は、凹部12bよりも大きくても、小さくてもよい。
【0093】
プローブ1は、ケーシングとセンサと基板と電池とを備えている限り、プローブ1で実行される処理は、前述の処理に限定されない。例えば、プローブ1が超音波の送受信のために利用される場合、図7の機能ブロック図において超音波センサ11がプローブ1に設けられ、スイッチ23及び制御部28等はプローブ1とは別の装置に設けられていてもよい。
【0094】
また、生体情報推定システム100は、プローブ1の適用の一例に過ぎないどの超音波センサ11までが膀胱を検出しているかによって尿レベルを判定しているが、これに限られるものではない。尿量の推定は、任意の方法によって実現することができる。
【0095】
生体情報推定システム100は、前述の構成に限定されない。例えば、外部端末3における尿レベルの算出を、クラウドコンピューティングを実行するサーバが行ってもよい。具体的には、外部端末3は、プローブ1から超音波センサ11の受信信号を取得した後、該受信信号をサーバに送信する。サーバは、前述のような方法で尿レベルを算出し、算出された尿レベルを外部端末3へ送信する。外部端末3は、受け取った尿レベルに応じて、尿レベルの表示又は排尿タイミングの報知等の適宜の処理を実行する。
【0096】
あるいは、プローブ1は、外部端末3ではなく、ゲートウェイ等の中継機を介して、超音波センサ11の受信信号をサーバに送信してもよい。サーバは、前述のような方法で尿レベルを算出し、算出された尿レベルを外部端末3へ送信する。外部端末3は、受け取った尿レベルに応じて、尿レベルの表示又は排尿タイミングの報知等の適宜の処理を実行する。
【符号の説明】
【0097】
100 生体情報推定システム
1 プローブ
11 超音波センサ(センサ)
12 ケーシング
12b 凹部
13 基板
13c ポート
14 電池
15 配線
16 ホルダ
16a 識別子
18 配線
19 ボス
110 スペース
112 キャップ
113 通気孔
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
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