(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022159955
(43)【公開日】2022-10-18
(54)【発明の名称】作業機械用操作機構
(51)【国際特許分類】
E02F 9/20 20060101AFI20221011BHJP
【FI】
E02F9/20 K
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021064475
(22)【出願日】2021-04-05
(71)【出願人】
【識別番号】000246273
【氏名又は名称】コベルコ建機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000800
【氏名又は名称】特許業務法人創成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 均
【テーマコード(参考)】
2D003
【Fターム(参考)】
2D003AA01
2D003AB03
2D003AB04
2D003BA01
2D003CA02
2D003CA10
2D003DA04
2D003DB04
2D003EA01
2D003FA02
(57)【要約】
【課題】操作レバーの周囲の設計をコンパクトにし、かつ操作レバーとガイド部材との干渉を回避する観点から適切なクリアランスを保持することが可能な作業機械用操作機構を提供する。
【解決手段】 第1操作機構1は、運転指令に基づいて、第4操作レバー5を前後方向に傾倒させることが可能な第1アクチュエータ72と、前後方向に沿って、第4操作レバー5を案内するように前端部4aから後端部4bに向けて延在し、かつ左右方向について第4操作レバー5を挟み込むように互いに対向して設けられている一対の第1ガイド部材74,74と、一対の第1ガイド部材74,74が前端部74a及び後端部74bのそれぞれにおいて取り付けられる一対の第1回動部材75,75と、一対の第1回動部材75,75に設けられ、一対の第1ガイド部74,74の前端部74aを左右方向において位置決めするための突出部74dを有する。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1方向の傾倒に応じて作業機械の動作を制御するための操作レバーを、運転指令に基づいて前記第1方向に傾倒させる作業機械用操作機構であって、
前記運転指令に基づいて、前記操作レバーを前記第1方向に傾倒させることが可能なアクチュエータと、
前記第1方向に沿って、前記操作レバーを案内するように一端部から他端部に向けて延在し、かつ前記第1方向に対して垂直な第2方向について前記操作レバーを挟み込むように互いに対向して設けられている一対のガイド部材と、
前記一対のガイド部材のそれぞれが前記一端部及び前記他端部のそれぞれにおいて取り付けられる一対の支持部材と、
前記一対の支持部材に形成され、前記一対のガイド部のそれぞれの前記一端部または前記他端部の少なくも一方を前記第2方向において位置決めするための位置決め部と、
を有することを特徴とする作業機械用操作機構。
【請求項2】
前記位置決め部は、前記第1方向及び前記第2方向に垂直な第3方向において、前記支持部材に形成された凹部及び凸部の一方又は両方によって構成され、前記一対のガイド部材のそれぞれの前記一端部及び前記他端部の少なくとも一方の少なくとも一部と係合することを特徴とする請求項1に記載の作業機械用操作機構。
【請求項3】
前記操作レバーの外周の少なくとも一部を覆い、前記一対のガイド部に挟み込まれるブラケットを備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の作業機械用操作機構。
【請求項4】
請求項1から3の何れか1項に記載の作業機械用操作機構を備えることを特徴とする作業機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一の方向の傾倒に応じて作業機械の動作を制御するための操作レバーを、運転指令に基づいて当該一の方向に傾倒させる作業機械用操作機構に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、操作者がシートに着座した状態で直接的に操作可能な操作レバーを、作業機械の外部から送信された運転指令に基づいて間接的に操作して、作業機械の遠隔操縦を行う操作機構が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の操作機構は、操作レバーを傾倒させるために運転指令に基づいて動作するアクチュエータと、操作レバーの傾倒方向を案内する一対のガイド部材とを備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、操作レバーの周囲においては、多くの部品が配置されるため、可能な限りコンパクトに設計したいというニーズがある。
【0005】
特許文献1に記載の操作機構においては、一対のガイド部材は、操作レバーを挟み込むように配置され、各々のガイド部材を支持する支持部材に組付けられる。しかしながら、操作レバーの周囲の設計をコンパクトにするために、一対のガイド部材を可能な限り互いに近接させて配置すると、操作レバーとガイド部材とが干渉するおそれがある。また、操作レバーとガイド部材とが干渉しないように一対のガイド部材の間隔を大きくすると、操作レバーの応答性が悪化するおそれがある。
【0006】
本発明は、かかる問題に鑑みてなされたものであり、操作レバーの周囲の設計をコンパクトにし、かつ、操作レバーとガイド部材との干渉を回避する観点から適切なクリアランスを保持することが可能な作業機械用操作機構を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
かかる目的を達成するため、本発明の作業機械用操作機構は、第1方向の傾倒に応じて作業機械の動作を制御するための操作レバーを、運転指令に基づいて前記第1方向に傾倒させる作業機械用操作機構であって、前記運転指令に基づいて、前記操作レバーを前記第1方向に傾倒させることが可能なアクチュエータと、前記第1方向に沿って、前記操作レバーを案内するように一端部から他端部に向けて延在し、かつ前記第1方向に対して垂直な第2方向について前記操作レバーを挟み込むように互いに対向して設けられている一対のガイド部材と、前記一対のガイド部材のそれぞれが前記一端部及び前記他端部のそれぞれにおいて取り付けられる一対の支持部材と、前記一対の支持部材に形成され、前記一対のガイド部のそれぞれの前記一端部及び前記他端部の少なくも一方を前記第2方向において位置決めするための位置決め部と、を有することを特徴とする。
【0008】
本発明の作業機械用操作機構によれば、一対のガイド部の両端部をそれぞれ一対の支持部材に取り付ける際に、機械的固定機構による第2方向における位置ずれ、取り付け作業の際の僅かな第2方向における位置ずれの解消又は軽減を図ることが可能となる。これにより、操作レバーとガイド部材との干渉を回避する観点から適切なクリアランスを保持することが可能となる。また、ガイド部材が位置決め部に形成されているので、ガイド部材を位置決めするための部材を別個に設ける必要がないので、コンパクトな設計が可能となる。
【0009】
本発明の作業機械用操作機構において、前記位置決め部は、前記第1方向及び前記第2方向に垂直な第3方向において、前記支持部材に形成された凹部及び凸部の一方又は両方によって構成され、前記一対のガイド部材のそれぞれの前記一端部及び前記他端部の少なくとも一方の少なくとも一部と係合することが好ましい。
【0010】
この場合、凹部、凸部によって、一対のガイド部材の一端部及び他端部の第2方向における位置決めを支持部材との係合によって行うことができ、位置決めの容易化を図ることが可能となる。
【0011】
また、本発明の作業機械用操作機構において、前記操作レバーの外周の少なくとも一部を覆い、前記一対のガイド部に挟み込まれるブラケットを備えることが好ましい。
【0012】
操作レバーと一対のガイド部との隙間は操作レバーによって相違するが、この場合、操作レバーの外周の少なくとも一部を覆うブラケットを取り付けることにより、操作レバーが相違しても、ブラケットと一対のガイド部との隙間を一定とすることが可能となる。これにより、操作レバーの相違にかかわらず、一対のガイド部材による操作を一定のものとすることが可能となる。
【0013】
本発明の作業機械は、上記の作業機械用操作機構を備えることを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】実施形態に係る作業機械の遠隔操作システムの全体構成を示す模式図。
【
図2】
図1の遠隔操作システムの遠隔操作装置の概略構成を示す模式図。
【
図3】
図1の遠隔操作システムの制御に関する構成を示すブロック図。
【
図4】
図1の作業機械のシート周辺の構成を示す斜視図。
【
図7】第1の実施形態に係る位置合わせ機構を示す図であり、
図7Aは正面図、
図7Bは平面図。
【
図8】第2の実施形態に係る位置合わせ機構を示す図であり、
図8Aは正面図、
図8Bは平面図。
【
図9】第3の実施形態に係る作業機械の操作機構を示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照して、実施形態に係る遠隔操作システムSについて説明する。
【0016】
まず、
図1~
図3を参照して、遠隔操作システムSの構成について説明する。
【0017】
図1に示すように、遠隔操作システムSは、油圧ショベルである作業機械1と、作業機械1を遠隔操作するための遠隔操作装置2とを備えている。作業機械1は、操作者が搭乗して、直接的に操縦することも可能であり、また、操作者が搭乗せずに、遠隔操作装置2を介して、間接的に操縦することも可能となっている。
【0018】
なお、本実施形態では、作業機械は油圧ショベルである。しかし、本発明の作業機械は、油圧ショベルに限定されるものではなく、例えば、クレーン車、ダンプカー等であってもよい。
【0019】
作業機械1は、ブーム10、アーム11、及び、アタッチメント12によって構成されている作業機、作業機が搭載されている旋回体13、並びに、旋回体13を旋回自在に支持する走行体14を備えている。
【0020】
ブーム10の基端部は、旋回体13の前部に揺動可能に取付けられている。ブーム10は、ブーム10及び旋回体13に両端が取り付けられている第1油圧シリンダ10aを有している。ブーム10は、第1油圧シリンダ10aの伸縮動作によって、旋回体13に対して揺動される。
【0021】
アーム11の基端部は、ブーム10の先端部に揺動可能に取付けられている。アーム11は、アーム11及びブーム10に両端が取り付けられている第2油圧シリンダ11aを
有している。アーム11は、第2油圧シリンダ11aの伸縮動作によって、ブーム10に対して揺動される。
【0022】
アタッチメント12は、アーム11の先端部に揺動可能に取付けられている。アタッチメント12は、アタッチメント12及びアーム11に両端が取り付けられている第3油圧シリンダ12aを有している。アタッチメント12は、第3油圧シリンダ12aの伸縮動作によって、アーム11に対して揺動される。
【0023】
なお、本実施形態では、アタッチメント12として、バケットを用いている。しかし、アタッチメント12は、バケットに限定されるものではなく、他の種類のアタッチメント(例えば、破砕機、ブレーカ、マグネット等)であってもよい。
【0024】
旋回体13は、旋回用油圧モータ(不図示)によって、走行体14に対してヨー軸周りに旋回可能に構成されている。旋回体13の前部には、操作者が搭乗するための運転室13aが設けられており、旋回体13の後部には、機械室13bが設けられている。
【0025】
運転室13aには、作業機械1の操縦用のスレーブ側操作装置15(
図2参照)が配置されている。スレーブ側操作装置15は、例えば、操作ペダル、操作スイッチ、後述する第4操作レバー5及び第5操作レバー6(
図4参照)等である。
【0026】
機械室13bには、油圧ポンプ、方向切換弁、作動油タンク等の油圧機器(不図示)、及び、油圧ポンプ等の動力源であるエンジン(不図示)等が収容されている。
【0027】
走行体14は、クローラ式の走行体であり、走行用油圧モータ(不図示)により駆動される。なお、本発明の作業機械の走行体は、クローラに限定されるものではない。例えば、走行体は、車輪で移動するものであってもよいし、脚式移動のものであってもよい。また、作業機械が水上で使用されるものである場合には、走行体は、台船等であってもよい。
【0028】
なお、作業機械1は、上記の走行用油圧モータ、旋回用油圧モータ、第1油圧シリンダ10a、第2油圧シリンダ11a、及び、第3油圧シリンダ12a以外のアクチュエータ(例えば、ドーザの駆動用の油圧アクチュエータ、破砕機等のアタッチメントに含まれる油圧アクチュエータ等)を、さらに含み得る。また、作業機械1の一部のアクチュエータ(例えば、旋回用アクチュエータ)は、電動アクチュエータであってもよい。
【0029】
作業機械1を操縦する際には、エンジンを作動させた状態でスレーブ側操作装置15を操作することによって、走行用油圧モータ、旋回用油圧モータ、第1油圧シリンダ10a、第2油圧シリンダ11a、及び、第3油圧シリンダ12a等のアクチュエータの各々が作動される。スレーブ側操作装置15の操作に応じた各アクチュエータの作動は、例えば、公知の作業機械と同様に行い得る。
【0030】
図2に示すように、作業機械1は、遠隔操作を可能とするために、スレーブ側操作装置15を駆動する電動式の操作駆動装置16(例えば、後述する第1操作機構7、第2操作機構8(
図4参照))を、運転室13aに備えている。
【0031】
操作駆動装置16は、スレーブ側操作装置15に接続されている。なお、操作駆動装置16は、作業機械1から取り外し可能に構成されていてもよい。
【0032】
また、操作駆動装置16は、複数の電動モータ(不図示)を有している。その電動モータからの駆動力により、操作駆動装置16は、スレーブ側操作装置15に含まれる操作ペダル、操作スイッチ、後述する第4操作レバー5及び第5操作レバー6(
図4参照)の各々を駆動させる。
【0033】
また、作業機械1は、作業機械1の動作状態を検出するための動作状態検出器17と、作業機械1の周囲の状態を検知するカメラ等である外界センサ18と、種々の制御処理を実行可能なスレーブ側制御装置19とを備えている。
【0034】
動作状態検出器17は、例えば、ブーム10、アーム11、及び、アタッチメント12のそれぞれの揺動動作の回転角又は第1油圧シリンダ10a、第2油圧シリンダ11a、第3油圧シリンダ12aのストローク長を検出する検出器、旋回体13の旋回角度を検出する検出器、走行体14の駆動速度を検出する検出器、旋回体13又は走行体14の傾斜角を検出する検出器、旋回体13の角速度又は加速度を検出する慣性センサ等である。
【0035】
外界センサ18は、例えば、カメラ、測距センサ、レーダ等により構成される。外界センサ18を構成するカメラ等は、旋回体13の周囲に存在する物体を検出し得るように、旋回体13の周縁部等の複数の箇所に設置されている。
【0036】
スレーブ側制御装置19は、例えば、マイクロコンピュータ、メモリ、インターフェース回路等を含む1つ以上の電子回路ユニットにより構成されている。スレーブ側制御装置19は、動作状態検出器17及び外界センサ18のそれぞれの検出信号を、適宜、取得する。
【0037】
スレーブ側制御装置19は、実装されたハードウェア構成及びプログラム(ソフトウェア構成)の両方又は一方により実現される機能として、運転制御部19aとしての機能と、周辺物体検知部19bとしての機能と、スレーブ側通信部19cとしての機能とを有している。
【0038】
運転制御部19aは、スレーブ側操作装置15の操作に応じて、又は、遠隔操作装置2側から与えられる運転指令に応じて、操作駆動装置16の作動制御(ひいては、スレーブ側操作装置15の操作制御)、及び、エンジンの運転制御を行うことによって、作業機械1の動作を制御する。
【0039】
周辺物体検知部19bは、外界センサ18の検出信号に基づいて、作業機械1の周囲の所定の対象空間に人、設置物等の物体側存在する場合に、その物体を検知する。
【0040】
スレーブ側通信部19cは、後述するマスタ側通信部27bを介して、遠隔操作装置2側と、適宜、無線通信を行う。
【0041】
図3に示すように、遠隔操作装置2は、遠隔操作室20の内部に、操作者が着座するマスタ側シート21と、マスタ側シート21の左右に配置されている左右一対のマスタ側コンソールボックス22と、作業機械1の遠隔操作のために操作者が操作するマスタ側操作装置23と、音響情報(聴覚的情報)の出力装置としてのスピーカ24と、表示情報(視覚的情報)の出力装置としてのディスプレイ25とを備えている。
【0042】
また、
図2に示すように、遠隔操作装置2は、マスタ側操作装置23の操作状態を検出するための操作状態検出器26と、種々の制御処理を実行可能なマスタ側制御装置27とを備えている。なお、マスタ側制御装置27は、遠隔操作室20の内部及び外部のいずれに配置されていてもよい。
【0043】
マスタ側操作装置23は、例えば、作業機械1のスレーブ側操作装置15と同様又は類似の構成のもとなっている。
【0044】
具体的には、マスタ側操作装置23は、マスタ側シート21に着座した操作者が操作し得るように、マスタ側シート21の前側に設置された操作ペダル23a付きの第1操作レバー23b、及び、左右一対のマスタ側コンソールボックス22の各々に搭載された第2操作レバー(不図示)及び第3操作レバー23c等を含む。
【0045】
ただし、マスタ側操作装置23は、作業機械1のスレーブ側操作装置15と異なる構成のものであってもよい。例えば、マスタ側操作装置23は、ジョイスティック、操作ボタン等を有する携帯型の操作装置であってもよい。
【0046】
操作状態検出器26は、例えば、マスタ側操作装置23に組み込まれたポテンショメータ、接点スイッチ等である。操作状態検出器26は、マスタ側操作装置23の各操作部(操作ペダル23a、第1操作レバー23b、第2操作レバー、第3操作レバー23c等)の操作状態を示す検出信号を出力するように構成されている。
【0047】
スピーカ24は、例えば、遠隔操作室20の前部、後部及び左右の両側等、遠隔操作室20の内部の複数個所に配置されている。
【0048】
ディスプレイ25は、例えば、液晶ディスプレイ、ヘッドアップディスプレイ等により構成されている。ディスプレイ25は、マスタ側シート21に着座した操作者が視認し得るように、マスタ側シート21の前方側に配置されている。
【0049】
マスタ側制御装置27は、例えば、マイクロコンピュータ、メモリ、インターフェース回路等を含む1つ以上の電子回路ユニットにより構成されている。マスタ側制御装置27は、操作状態検出器26の検出信号を、適宜、取得する。この検出信号に基づいて、マスタ側制御装置27は、マスタ側操作装置23の操作状態により規定される作業機械1への運転指令を認識する。
【0050】
マスタ側制御装置27は、実装されたハードウェア構成及びプログラム(ソフトウェア構成)の両方又は一方により実現される機能として、出力情報制御部27aとしての機能と、マスタ側通信部27bとしての機能とを有している。
【0051】
出力情報制御部27aは、スピーカ24及びディスプレイ25を制御する。
【0052】
マスタ側通信部27bは、スレーブ側通信部19cを介して、作業機械1側と、適宜、無線通信を行う。この無線通信によって、マスタ側制御装置27は、作業機械1への運転指令を、スレーブ側制御装置19に送信したり、作業機械1側の種々の情報(カメラによる撮影映像、作業機械1の周囲の物体の検知情報、作業機械1の動作状態の検出情報等)を、スレーブ側制御装置19から受信したりする。
【0053】
次に、
図4~
図6を参照して、操作駆動装置16の1つである第1操作機構7及び第2操作機構8の構成について詳細に説明する。
【0054】
図4に示すように、作業機械1は、運転室13aの内部に、操作者が着座するスレーブ側シート3と、スレーブ側シート3の左右に配置されている左右一対のスレーブ側コンソールボックス4とを備えている。
【0055】
また、作業機械1は、スレーブ側操作装置15(
図2参照)を備えている。スレーブ側操作装置15には、スレーブ側コンソールボックス4の各々に設けられている第4操作レバー5及び第5操作レバー6、操作ペダル等が含まれる。
【0056】
また、作業機械1は、操作駆動装置16(
図2参照)を備えている。操作駆動装置16には、第4操作レバー5及び第5操作レバー6の各々を操作するための第1操作機構7(作業機械用操作機構)及び第2操作機構8(作業機械用操作機構)等が含まれる。
【0057】
また、運転室13aの内部には、スレーブ側シート3及び第5操作レバー6の前方側に、操作者がスレーブ側シート3に着座する際に通る乗降通路9が形成されている。
【0058】
スレーブ側コンソールボックス4の各々の前端部には、第4操作レバー5及び第5操作レバー6が配設されており、また、スレーブ側コンソールボックス4の各々の前端部には、対応する第4操作レバー5及び第5操作レバー6の基端部を囲むようにして、第1操作機構7及び第2操作機構8が取り付けられている。
【0059】
左右のスレーブ側コンソールボックス4のうち、着座した状態の操作者の右側となる(
図4では左側の)スレーブ側コンソールボックス4には、第4操作レバー5の後方側となる位置に、コントロールパネル4aが設けられている。コントロールパネル4aには、操作スイッチが配設されている。
【0060】
第4操作レバー5及び第5操作レバー6は、傾倒角度及び傾倒方向に応じて、スレーブ側制御装置19(
図2参照)に信号を送信する。スレーブ側制御装置19は、その信号に基づいて、作業機械1の動作量(例えば、本実施形態では、ブーム10及びアーム11の揺動角度等)を制御する。
【0061】
第1操作機構7及び第2操作機構8は、遠隔操作装置2からの運転指令に基づいて、対応する第4操作レバー5及び第5操作レバー6を傾倒させる。具体的には、第1操作機構7は、遠隔操作装置2の第2操作レバー(不図示)の傾倒に応じて、第4操作レバー5を傾倒させる。また、第2操作機構8は、遠隔操作装置2の第3操作レバー23c(
図3参照)の傾倒に応じて、第5操作レバー6を傾倒させる。
【0062】
以下、本発明の実施形態である作業機械用操作機構である第1操作機構7及び第2操作機構8について、説明する。第1操作機構7及び第2操作機構8との構成は同様であるので、ここでは、第1操作機構7について詳細に説明する。
【0063】
図5の斜視図、及び、
図6の平面図に示すように、第1操作機構7は、スレーブ側コンソールボックス4の上面に固定されるプレート70と、プレート70の上面側の中央部で、第4操作レバー5を傾倒自在に軸支している支持部材71とを備えている。プレート70は、矩形の平板状の部材である。
【0064】
支持部材71は、第4操作レバー5の基端部5aを、第1方向である左右方向、及び、第1方向に直交する方向である第2方向である前後方向(
図6において上下方向)に、傾倒自在に軸支している。
【0065】
また、第1操作機構7は、プレート70の上面側(
図5及び
図6において手前側)に配置されている第1アクチュエータ72と、プレート70の下面側(
図5及び
図6において奥側)に配置されている第2アクチュエータ73とを備えている。
【0066】
第1アクチュエータ72及び第2アクチュエータ73は、電動式のアクチュエータである。第1アクチュエータ72は、下方端部に設けられた回転軸線(不図示)から、上下方向に沿って延びる軸線周りに回動する駆動力を生成する。第2アクチュエータ73は、左側の端部に設けられた回転軸線(不図示)から、左右方向に沿って延びる軸線周りに回動する駆動力を生成する。
【0067】
また、第1操作機構7は、プレート70の上面側で、前後方向に延設されている第1ガイド部材74,74と、プレート70の上面側、且つ、一対の第1ガイド部材74,74の下方側で、左右方向に延設されている一対の第2ガイド部材77,77とを備えている。第1ガイド部材74,74及び第2ガイド部材77,77は本発明のガイド部材に相当する。
【0068】
一対の第1ガイド部材74,74は、左右一対のそれぞれがアーチ状の部材から構成されている。一対の第1ガイド部74,74は、第4操作レバー5の基端部5aを、挟み込むようにして、前側の一端部である前端部74aから後側の他端部である後端部74bに向けてアーチ状に延びるように前後方向に延設されている。一対の第1ガイド部材74、74は、本発明の一対の支持部材に相当する一対の第1回動部材75に取り付けられている。
【0069】
具体的には、各第1ガイド部材74,74の前端部74a,74aは、前側に位置する第1回動部材75にそれぞれ取り付けられている。各第1ガイド部材74,74の後端部74b,74bは、後側に位置する第1回動部材75にそれぞれ取り付けられている。
【0070】
これらの取り付けは、第1ガイド部材74、74に形成された貫通孔74c,74cをそれぞれ挿通した状態で、ボルト76,76が第1回動部材75に形成されているボルト穴75a,75aに螺合されることによりなされる。
【0071】
前側の第1回動部材75は、第1アクチュエータ72の回転軸に直接的又は間接的に固定されており、第1アクチュエータ72が生成する駆動力により、第2方向に沿って延びる第2軸線a2周りに回動する。前側の第1回動部材75が回動すると、一対の第1ガイド部材74も一体的に回動する。その結果として、第1ガイド部材74が、第4操作レバー5の基端部5aを押圧し、第4操作レバー5を第1軸線a1に沿って左右方向(第1方向)に傾倒させる。
【0072】
第2ガイド部材77,77は、前後一対のそれぞれが棒状の部材から構成されている。一対の第2ガイド部材77,77は、第4操作レバー5の基端部5aを、挟み込むようにして、左側の一端部である左端部77aから右側の他端部である右端部77bに向けて一直線に延びるように左右方向に延設されている。一対の第2ガイド部材77,77は、本発明の一対の支持部材に相当する一対の第2回動部材78,78に取り付けられている。
【0073】
具体的には、各第2ガイド部材77、77の右端部77a,77aは、右側に位置する第2回動部材78にそれぞれ取り付けられている。各第2ガイド部材77、77の左端部77b,77bは、左側に位置する第2回動部材78にそれぞれ取り付けられている。
【0074】
これらの取り付けは、第2ガイド部材77、77に形成された貫通孔(不図示)をそれぞれ挿通した状態で、ボルト79,79が第2回動部材78に形成されているボルト穴(不図示)に螺合されることによりなされる。
【0075】
ここで、左側の第2回動部材78は、第2アクチュエータ73の回転軸に直接的又は間接的に固定されており、第2アクチュエータ73が生成する駆動力により、第2方向と直交する方向である第1方向に沿って延びる第1軸線a1周りに回動する。左側の第2回動部材77が回動すると、一対の第2ガイド部材77も一体的に回動する。その結果として、第2ガイド部材77が、第4操作レバー5の基端部5aを押圧し、第4操作レバー5を第2軸線a2に沿って上下方向(第2方向)に傾倒させる。
【0076】
ところで、第2ガイド部材77は、第1ガイド部材74の下方(
図5及び
図6において奥側)に位置している。しかし、第1ガイド部材74は、第1軸線a1を中心とする第2軸線アーチ状に形成されている。そのため、第2ガイド部材77が回動した場合であっても、第2ガイド部材77が、第1ガイド部材74に当接することはない。
【0077】
なお、第1操作機構7では、第1方向を左右方向とし、第2方向を前後方向としている。すなわち、第1方向と第2方向とは、互いに直交する方向となっている。しかし、本発明の第1方向と第2方向とは、互いに直交する方向に限定されるものではなく、互いに交差する方向であればよい。そのため、第1方向及び第2方向は、操作機構が操作レバーを傾倒させる方向に応じて、適宜決定してよい。
【0078】
このように、第1ガイド部材74及び第2ガイド部材77が回動して第4操作レバー5の基端部5aを押圧することにより、第4操作レバー5を傾斜させている。そのため、第1ガイド部材74及び第2ガイド部材77と第4操作レバー5の基端部5aとの隙間が規定の間隔でない場合、第4操作レバー5を所望の傾斜角に傾斜できないおそれがある。
【0079】
そのため、一対の第1ガイド部材74の間隔及び一対の第2ガイド部材77の間隔を規定の間隔とすることが必要である。これらの間隔を規定の間隔とするためには、一対の第1ガイド部材74の前側の第1回動部材74に固定する際の位置合わせ、及び、一対の第2ガイド部材77の左側の第2回動部材78に固定する際の位置合わせを正確に行うことが重要となる。
【0080】
以下、一対の第1ガイド部材74の前側を第1回動部材75に固定する際に用いる位置合わせ機構について説明する。この位置合わせ機構において、本発明の第1方向は前後方向(Y方向)に相当し、本発明の第2方向は左右方向(X方向)に相当し、本発明の第3方向は上下方向(Z方向)に相当する。なお、一対の第2ガイド部材77の左側の第2回動部材78に固定する際の位置合わせ機構もこれと同様であるので、説明は省略する。
【0081】
第1の実施形態においては、
図7A及び
図7Bに示すように、一対の第1ガイド部材74のそれぞれの前端部74aの左右方向(X方向)において他方の前端部74aに近い側(左右方向の内側)の部分に下面から下方に向かって突出する突出部74dが形成されている。これら突出部74dは、左右方向(X方向)において他方の前端部74aから離れた側(左右方向の外側)の側面が平面状となるように形成されている。そして、前側の第1回動部材75には、その左右方向の中間部に凹部75bが形成されている。凹部75bは、第1回動部材75の上面よりも高さが低く水平面で形成される底面部と、第1回動部材75の上面と底面部の幅方向端部とをそれぞれ接続し平面で形成される一対の側面とにより形成されている。なお、
図7A及び
図7B並びに後述する
図8A及び
図8Bにおいては、一対のガイド部材74の前端部における第1回動部材75との取り付け部の構造だけが記載されている。
【0082】
このような構成において、第1回動部材75の凹部75bの外側に位置する両側面にそれぞれ第1ガイド部材74の突出部74dの左右方向の外側の面が当接した状態において、一対の第1ガイド部材74のそれぞれの貫通孔74c,74cにボルト76,76を挿通し、これらボルト76,76を第1回動部材75に形成されたボルト穴75a,75aに螺合させる。これにより、貫通孔74cのボルト76に対する余裕に起因して変化し得る一対の第1ガイド部材74間の間隔を規定値とすることが容易となる。
【0083】
このように、第1ガイド部材74を第1回動部材75に取り付ける際に、突出部74dの左右方向の一方の側面の少なくも一部を凹部75bの側面に当接させることにより、第1ガイド部材74の第1回動部材75に対する左右方向の位置合わせを確実に行うことが可能となる。そして、ここでは、第1ガイド部材74の左右方向外側の面と第1回動部材75の左右方向内側の面とを位置合わせしている。
【0084】
また、第1の実施形態の変形例においては、図示しないが、一対のガイド部材74,74に突出部74dを形成しなくてもよい。この場合、一対の第1ガイド部材74間の間隔が規定値になるように第1回動部材75の凹部75bの左右方向の長さを第1の実施形態よりも長く形成し、凹部75bの外側に位置する両側面にそれぞれ第1ガイド部材74の下部の外側の面が当接した状態において、一対の第1ガイド部材74のそれぞれの貫通孔74c,74cにボルト76,76を挿通し、これらボルト76,76を第1回動部材75に形成されたボルト穴75a,75aに螺合させればよい。
【0085】
第2の実施形態においては、
図8A及び
図8Bに示すように、一対の第1ガイド部材74のそれぞれの前端部74aの左右方向(X方向)において他方の前端部74aから離れた側(左右方向の外側)の部分に、下面から下方に向かって突出する突出部74eが形成されている。これら突出部74eは、左右方向(X方向)において他方の前端部74aに近い側(左右方向の内側)の側面が平面状となるように形成されている。そして、前側の第1回動部材75は、その左右方向の中間部に凸部75cが形成されている。凸部75cは、第1回動部材75の上面よりも高さが高く水平面で形成される上面部と、第1回動部材75の上面と上面部の幅方向端部とをそれぞれ接続し平面で形成される一対の側面とにより形成されている。
【0086】
このような構成において、第1回動部材75の凸部75cの両側面にそれぞれ第1ガイド部材74の突出部74eの左右方向の内側の面が当接した状態において、一対の第1ガイド部材74のそれぞれの貫通孔74c,74cにボルト76,76を挿通し、これらボルト76,76を第1回動部材75に形成されたボルト穴75a,75aに螺合させる。これにより、貫通孔74cのボルト76に対する余裕に起因して変化し得る一対の第1ガイド部材74間の間隔を規定値とすることが容易となる。この場合、第1ガイド部材74の左右方向内側の面と第1回動部材75の左右方向外側の面とを当接させて位置合わせしている。
【0087】
また、第2の実施形態の変形例においては、図示しないが、一対のガイド部材74,74に突出部74eを設けなくともよい。この場合、一対の第1ガイド部材74間の間隔が規定値になるように第1回動部材75の凸部75cの左右方向の長さを第2の実施形態よりも短く形成し、凸部75cの両側面にそれぞれ第1ガイド部材74の下部の内側の面が当接した状態において、一対の第1ガイド部材74のそれぞれの貫通孔74c,74cにボルト76,76を挿通し、これらボルト76,76を第1回動部材75に形成されたボルト穴75a,75aに螺合させればよい。
【0088】
なお、上述した第1及び第2の実施形態においては、一対の第1ガイド部材74のそれぞれの前端部74aにおいて第1回動部材75との位置合わせを行う場合について説明したが、一対の第1ガイド部材74のそれぞれの後端部74bにおいても同様に、第1回動部材75と位置合わせを行うことが好ましい。
【0089】
さらに、上述したように、第4操作レバー5の傾斜角は、第1ガイド部材74及び第2ガイド部材77の回動角だけでなく、これら第1ガイド部材74及び第2ガイド部材77と第4操作レバー5の基端部5aとの隙間にも依存する。そのため、基端部5aの大きさが変化すると、第1ガイド部材74及び第2ガイド部材77の回動角と第4操作レバー5の傾斜角との関係は変化する。したがって、基端部5aの大きさ(太さ)が既知である第4操作レバー5に合わせて、一対の第1ガイド部材74間の間隔の規定値を定めたとしても、基端部5aの大きさが変化すると、規定値を定め直す必要が生じる。
【0090】
そこで、
図9に示すように、規定値として設定した大きさの基端部5aより基端部81の大きさが小さいものである場合、この基端部81にカバー82を装着することにより、基端部5aと同じ大きさとすることも好ましい。なお、この場合、カバー82を装着した基端部81は、その全体の大きさが基端部5aと同じである場合に限られず、第1ガイド部材74及び第2ガイド部材77と接触する部分の大きさ(直径)を同じとしてもよい。なお、カバー82が本発明のブラケットに相当する。また、ガイド部材74にカバーを装着してもよい。
【0091】
上述したように、本発明の作業機械用操作機構の実施形態に係る第1操作機構7によれば、一対のガイド部74,74の両端部74a,74bをそれぞれ一対の第1回動部材75,75に取り付ける際における、機械的固定機構による左右方向における位置ずれ、取り付け作業の際の僅かな左右方向における位置ずれの解消又は軽減を図ることが可能となる。これにより、第4操作レバー5とガイド部材74との干渉を回避する観点から適切なクリアランスを保持することが可能となる。また、ガイド部材74が位置決め部である突出部74dまたは突出部74eを有しており、ガイド部材74を位置決めするための部材を別個に設ける必要がないので、コンパクトな設計が可能となる。
【0092】
本発明の作業機械用操作機構によれば、一対のガイド部の両端部をそれぞれ一対の支持部材に取り付ける際に、機械的固定機構による第2方向における位置ずれ、取り付け作業の際の僅かな第2方向における位置ずれの解消又は軽減を図ることが可能となる。
【0093】
以上、図示の実施形態について説明したが、本発明はこのような形態に限定されるものではない。例えば、本実施形態においては、一対の第1ガイド部材74,74と一対の第1回動部材75、75と位置合わせ機構が前側と後側とで相違していてもよい。
【0094】
また、本発明の作業機械用操作機構に相当する第1操作機構7及び第2操作機構8が全体として回動する場合について説明したが、第1ガイド部材74,74及び第1回動部材75、75などが固定されているものであってもよい。
【0095】
さらに、本実施形態においては、本発明の作業機械が本発明の作業機械用操作機構に相当する第1操作機構7及び第2操作機構8を2つ備えている場合について説明したが、これに限定されず、本発明の作業機械が本発明の作業機械用操作機構に相当するものを1つ、又は3つ以上備えるものであってもよい。
【符号の説明】
【0096】
1…作業機械、2…遠隔操作装置、3…スレーブ側シート、4…スレーブ側コンソールボックス、4a…コントロールパネル、5…第4操作レバー、5a…基端部、5b…先端部、6…第5操作レバー、7…第1操作機構(作業機械用操作機構)、8…第2操作機構(作業機械用操作機構)、9…乗降通路、10…ブーム、10a…第1油圧シリンダ、11…アーム、11a…第2油圧シリンダ、12…アタッチメント、12a…第3油圧シリンダ、13…旋回体、13a…運転室、13b…機械室、14…走行体、15…スレーブ側操作装置、16…操作駆動装置、17…動作状態検出器、18…外界センサ、19…スレーブ側制御装置、19a…運転制御部、19b…周辺物体検知部、19c…スレーブ側通信部、20…遠隔操作室、21…マスタ側シート、22…マスタ側コンソールボックス、23…マスタ側操作装置、23a…操作ペダル、23b…第1操作レバー、23c…第3操作レバー、24…スピーカ、25…ディスプレイ、26…操作状態検出器、27…マスタ側制御装置、27a…出力情報制御部、27b…マスタ側通信部、70…プレート、71…支持部材、72…第1アクチュエータ、73…第2アクチュエータ、74…第1ガイド部材(ガイド部材)、74a…前端部(一端部)、 74b…後端部(他端部)、 74c…貫通孔、74d…突出部(位置決め部)、74e…突出部(位置決め部)、75…第1回動部材(支持部材)、75a…ボルト穴、75b…凹部、75c…凸部、76…ボルト、77…第2ガイド部材(ガイド部材)、77a…左端部(一端部)、77b…右端部(他端部)、77a…貫通孔、78…第2回動部材(支持部材)、79…ボルト、81…基端部、82…カバー(ブラケット)。