(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022160032
(43)【公開日】2022-10-19
(54)【発明の名称】立体集合型付箋紙
(51)【国際特許分類】
B42D 9/00 20060101AFI20221012BHJP
【FI】
B42D9/00 B
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021064516
(22)【出願日】2021-04-06
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-09-22
(71)【出願人】
【識別番号】509078551
【氏名又は名称】株式会社マイスターズインク
(74)【代理人】
【識別番号】100160657
【弁理士】
【氏名又は名称】上吉原 宏
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 正人
(57)【要約】
【課題】
本発明は、筆箱や引き出し等に消しゴムの如く収まりが良く、バラバラに散乱することもなく、使用したい色の付箋紙がひと目でわかり、多方向から所望する付箋を選択して利用することが可能な、付箋紙の集合体の提供を課題とするものである。
【解決手段】
再剥離性粘着剤が塗布されている側の面を背面とし、離型剤が塗布されている側の面を前面とした矩形形状からなる複数の付箋が積層されて一つのブロックを形成する付箋紙を複数結合した集合体であって前記ブロックの前記前面がそれぞれ別々の四方向に向いて配置され、前記積層によってできる面を側面とした場合の全部又は一部の一方の辺が隣接する背面に接着されて結合されることを基本構成とした。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
再剥離性粘着剤(10)が塗布されている側の面を背面(11)とし、離型剤(13)が塗布されている側の面を前面(12)とした矩形形状からなる複数の付箋(14)が積層されて一つのブロック(21)を形成する付箋紙(20)を複数結合した集合体であって、
前記ブロック(21)の前記前面(12)がそれぞれ別々の四方向に向いて配置され、
前記積層によってできる面を側面(22)とした場合の全部又は一部の一方の辺(15)が隣接する背面(11)に接着(30)されて結合(23)されることを特徴とする立体集合型付箋紙(1)。
【請求項2】
前記結合(23)が、前記側面(22)の一方の全部又は一部の辺(15)が隣接する前記背面(11)に前記接着(30)される前記結合(23)において、前記別々の四方向に配置された4つの付箋紙の中心(24)から該中心(24)を囲むようにそれぞれを外側に向かって所定の距離にずらして前記中心(24)の近傍に空間領域(25)が形成されるように配置することを特徴とする請求項1に記載の立体集合型付箋紙(1)。
【請求項3】
前記ブロック(21)の最も背面(11)に台紙(31)を備えていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の立体集合型付箋紙(1)。
【請求項4】
前記空間領域(25)に支持軸(40)が挿入され、該支持軸(40)の少なくとも一端が前記付箋紙(20)から突出したものであることを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載の立体集合型付箋紙(1)。
【請求項5】
前記支持軸(40)の片側端部に筆記部材(41)が設けられていることを特徴とする請求項4に記載の立体集合型付箋紙(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は付箋紙に関し、詳しくは、異なる色彩の付箋が積層されたブロックを複数集合し、使用時や収納時にバラバラになることがなく、且つ収まり良く、取り出しにも便利な立体集合型付箋紙に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年付箋紙の普及は著しく、事務仕事や勉強時に欠かせないものとなっている。しかしながら、日常的に使用するにはまだまだ開発の余地があるといえ、益々便利に使用できる付箋紙の開発が進んでいる状況にある。
【0003】
付箋紙を使用するうえで不便と感じるのは、収納のことが挙げられる。小さな色違いの付箋紙を複数収納するには、箱などを使用し机の上や引き出しの中などに保管することが通常だが、外出時においてはバックの内ポケットや筆箱の中に入れて持ち歩くこととなる。そうした場合にはポケットの中や筆箱の中でバラバラに散乱したり、先頭の付箋紙が捲れてしまい、その部分は使用できないといった問題が起こる。そこで、バラバラになることのない収納性が必用である。
【0004】
また、小さな付箋紙はポケットや筆箱の中からは非常に取り出しにくいといった問題もある。そこで、消しゴムのように小さなスペースでも簡単に取り出すことが可能な付箋紙が求められている。
【0005】
係る問題を解決する一般的な手段として、厚紙等の平面な台紙に複数の付箋紙ブロックを貼着させて集合させている。しかし、係る手段であると、机上や引き出しの中において、広範囲な面積が必要となり、スペースの有効活用を阻害しているのが現状である。
また、個別の付箋紙ブロックは箱などに重ねて収納すると、最も上に配置された付箋紙しか確認できず、また、裏返しになっているなど、ひと目で使用したい色の付箋を見つけることができない。そこで、ひと目で付箋の色がわかり、便利に使用できる機能が付いた付箋紙が必用である。
【0006】
このような問題に鑑み、従来から、付箋紙に関しては種々の技術提案がなされている。例えば、発明の名称を「付箋付き筆記具」とする技術が開示されている(特許文献1参照)。具体的には、「本考案は、付箋を組み合わせた筆記具を提供することにある。」ことを課題とし、解決手段としては、「本考案に係る付箋付き筆記具は、ボールペンの芯と握り部とから構成され、握り部は握りやすい形態をなし、付箋と厚紙とから構成され、付箋は再接着可能な用紙を1枚ずつ剥離可能に接着したものであり、厚紙は、前記付箋の形状と同一の形状をなし、2枚の厚みのある用紙を接着したものであり、2枚の用紙の隙間にボールペンの芯の軸芯が挟み込まれるようにして挿入して取着されている。」という発明が公開され公知技術となっている。係る技術は筆記具と付箋紙を結合させる点や、厚みのある2枚の用紙の隙間に棒状筆記具を挿入する点において、本発明に係る立体集合型付箋紙と一部共通する構成がある。しかしながら、特許文献1に記載の技術は、一つの方向のみに付箋紙が配置されたものであり、四種類の付箋紙がそれぞれ別々の四方向へ向かうように配置される本発明とは構成を異にする。
【0007】
また、発明の名称を「付箋」とする技術が開示されている(特許文献2参照)。具体的には、「サイズが同一であるか異なっているかに関係なく、複数冊の付箋紙束を一塊の一体物として取り扱うことを可能にし、併せて、どの付箋紙束から付箋紙を剥がし取っても一体物としての複数冊の付箋紙束がばらばらになって散乱するという事態の起こらない付箋を提供する。」ことを課題とし、解決手段として、「互いに面接合されている多数枚の付箋紙によって付箋紙束が形成されている。複数冊の付箋紙束の端面に糊層などの薄膜状の連結材が接合されて、その連結材によって全部の付箋紙束が一体に連結されている。複数冊の付箋紙束が横幅の異なる付箋紙束を含み、それらの付箋紙束が、異なる段に振り分けて配備されている。」という発明が公開され公知技術となっている。係る技術は複数冊の付箋紙束がばらばらになって散乱するという事態の起こらない付箋を提供するという課題が共通している。しかしながら、特許文献2に記載の技術は、平面な台紙へ異なる段に付箋紙束が振り分けて配備され、一方向又は二方向で使用するものであり、四方向に向かって使用可能な本発明と構成を異にするものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】登録実用新案3098475号
【特許文献2】登録実用新案3193122号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、筆箱や引き出し等に収まりが良く、バラバラに散乱することもなく、使用したい色の付箋紙がひと目でわかり、多方向から所望する付箋を選択して利用することが可能な、付箋紙の集合体の提供を課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、再剥離性粘着剤が塗布されている側の面を背面とし、離型剤が塗布されている側の面を前面とした矩形形状からなる複数の付箋が積層されて一つのブロックを形成する付箋紙を複数結合した集合体であって、前記ブロックの前記前面がそれぞれ別々の四方向に向いて配置され、前記積層によってできる面を側面とした場合の全部又は一部の一方の辺が隣接する背面に接着されて結合される構成を採用した。
【0011】
また、本発明は、前記結合が、前記側面の一方の全部又は一部の辺が隣接する前記背面に前記接着される前記結合において、前記別々の四方向に配置された4つの付箋紙の中心から該中心を囲むようにそれぞれを外側に向かって所定の距離にずらして前記中心の近傍に空間領域が形成されるように配置する構成することもできる。
【0012】
また、本発明は、前記ブロックの最も背面に台紙を備えている構成を採用することもできる。
【0013】
また、本発明は、前記空間領域に支持軸が挿入され、該支持軸の少なくとも一端が前記付箋紙から突出した構成を採用することもできる。
【0014】
また、本発明は、前記支持軸の片側端部に筆記部材が設けられている構成を採用することもできる。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係る立体集合型付箋紙によれば、異なる色彩の付箋紙をバラバラと分離せずに一元管理できるという優れた効果を発揮する。また、平面に集合した付箋紙は多く存在するが、立体に集合した付箋紙は極めて少なく、立体に集合させることで、机上、ポケットの中、或いは筆箱の中でバラバラに散乱したりすることがなく、複数の付箋紙が多方向に向いているため先頭の付箋紙が捲れてしまい、その部分の使用ができないといった問題も最小限に抑えることができるという優れた効果を発揮する。
【0016】
また、本発明に係る立体集合型付箋紙によれば、複数の付箋紙が立体的に集合していることから、従来用いられていた平面的な台紙の面上に複数の付箋紙を集合させるのとは異なり、立体的に複数の付箋紙を結合しているため
「筆箱に消しゴムと同じような形状で収まる立体集合ふせん」が考案の主題机上や引き出しの中において広い収納面積を必用とせず、スペースを有効に活用できるという、優れた効果を発揮するものである。
【0017】
また、本発明に係る立体集合型付箋紙によれば、複数の付箋紙の各ブロックごとに異なる向きに結合されていることから、多方向から付箋を剥離して利用できるという、優れた効果を発揮するものである。
【0018】
また、本発明に係る立体集合型付箋紙において、複数の付箋紙の結合が、各付箋紙の側面の一方の全部又は一部の辺が隣接する該付箋紙の背面に接着される前記結合において、別々の四方向に配置された4つの付箋紙の中心から該中心を囲むようにそれぞれを外側に向かって所定の距離にずらして前記中心の近傍に空間領域が形成されるように配置する構成を採用した場合には、該空間領域に棒状部材を挿入することによって、ペン立て等にコンパクトに収容できるという優れた効果を発揮するものである。
【0019】
また、本発明に係る立体集合型付箋紙において、複数の付箋が積層されるブロックの最も背面となる位置に台紙を備えた構成を採用した場合には、特定の付箋を集中的に剥離した場合でも付箋紙の集合体としての立体的形状を維持できるという優れた効果を発揮するものである。
【0020】
また、本発明に係る立体集合型付箋紙において、前記支持軸の片側端部に筆記部材が設けられている構成を採用した場合には、ペン立てへ収容可能になるとともに、本発明に係る立体集合型付箋紙を筆記具としても利用することができるという優れた効果を発揮するものである。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明に係る立体集合型付箋紙の集合状態における基本構成を説明する基本結合構成説明図である。
【
図2】本発明に係る立体集合型付箋紙において、配置される複数の付箋紙の中心に空間領域が形成される集合状態の結合構成説明図である。
【
図3】本発明に係る立体集合型付箋紙において、配置される複数の各付箋紙に台紙が備えられる構成の集合状態説明図である。
【
図4】本発明に係る立体集合型付箋紙において台紙による空間領域が形成される集合状態の結合構成説明図である。
【
図5】本発明に係る別の実施例を説明する実施例説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明は、再剥離性粘着剤10が塗布されている側の面を背面11とし、離型剤13が塗布されている側の面を前面12とした矩形形状からなる複数の付箋14が積層されて一つのブロック21を形成する付箋紙20を複数結合した集合体であって、前記ブロック21の前記前面12がそれぞれ別々の四方向に向いて配置され、前記積層によってできる面を側面22とした場合の全部又は一部の一方の辺15が隣接する背面11に接着30されて結合23されることを最大の特徴とするものである。以下、図面に基づいて説明する。但し、係る図面に記載された形状や構成に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の創作として発揮する効果の得られる範囲内で変更可能である。
【0023】
図1は、本発明に係る立体集合型付箋紙1の集合状態における基本構成を説明する基本結合構成説明図であり、
図1(a)は本発明に係る立体集合型付箋紙の平面図、
図1(b)はる正面図、
図1(c)は斜視図、
図1(d)及び
図1(e)は複数の付箋14が積層された一つのブロック21を形成する異なる向きの付箋紙20を示し、
図1(f)は一枚の付箋14を示している。なお、
図1(d)、
図1(e)のそれぞれに二点鎖線で示した部分は、付箋14が積層されて厚みとなる側面22を示しており、係る側面22に接着剤が塗布され、隣接する付箋紙20の最背面11と接着30により結合23される部分である。
【0024】
立体集合型付箋紙1は、再剥離性粘着剤10が塗布されている側の面を背面11とし、離型剤13が塗布されている側の面を前面12とした矩形形状からなる複数の付箋14が積層されて一つのブロック21を形成する付箋紙20を複数結合した集合体であって、前記ブロック21の前記前面12がそれぞれ別々の四方向に向いて配置され、前記積層によってできる面を側面22とした場合の全部又は一部の一方の辺15が隣接する背面11に接着30されて結合23されることを基本構成とするものである。
【0025】
再剥離性粘着剤10は、被着体の界面で剥離して糊残りせずに剥がせる特性を持った粘着剤のことである。このような特性を発生させるには、粘着剤自身の強度が必要となるが、強度を向上させると粘着力の低下を招くという問題がある。そこで、粘着力と再剥離性を両立した粘着剤を用いることが好適である。各図においては、係る再剥離性粘着剤10の塗布面は示していないが、辺15に沿った帯状や、係る辺15に平行な中央部の帯状、或いは付箋14の長手方向の片側端部など、塗布面については特に限定されるものでなく、適宜選択して塗布面の領域については決定すればよい。
【0026】
背面11は、一枚の付箋14において、再剥離性粘着剤10が塗布される側の面である。
【0027】
前面12は、一枚の付箋14において、再剥離性粘着剤10に対する剥離機能を持たせるための離型剤13がコーティングされる側の面である。
【0028】
離型剤13は、付箋14の背面に塗布された再剥離性粘着剤に対し、剥離性を与えるための剥離層を形成するために用いられる。
【0029】
付箋14は、図面では矩形に示しているが、接着辺が直線状であれば特に限定されるものではなく、台形や三角形など多種多様な形状でもよい。また、付箋14は複数積層されることによって、一つのブロック21を構成するものである。
【0030】
辺15は、付箋14において側面を構成する一辺を意味し、
図1(f)、
図4(f)の二点鎖線で示すように、係る辺15の全部又は一部に接着部が設けられ四つの付箋紙20が結合23して集合体となる。
【0031】
付箋紙20は、付箋14が複数積層されて一つのブロック21となったものを意味する。基本的にブロック21と内容的に同じ意味合いである。
【0032】
ブロック21は、付箋14が複数積層されて一つの束となったものを意味する。基本的に付箋紙20と内容的に同じ意味合いである。
【0033】
側面22は、
図1(d)、
図1(e)、
図4(d)、
図4(e)のそれぞれに二点鎖線で示した付箋14が積層されて厚みとなる面をいい、係る側面22に接着剤が塗布され、隣接する付箋紙20の最背面11と接着30により結合23される部分である。
【0034】
結合23は、図面上に指し示していないが、付箋紙20の側面22と隣接する他の付箋紙20の最背面11等が接着30により一体となることを意味するものである。
【0035】
中心24は、配置される四つの付箋紙20の中心であって、各付箋紙20は、その中心を囲むように前面12が均等に四方向へ向かうように配置される軸芯となる。
【0036】
空間領域25は、複数の付箋紙が結合により、側面22の一方の全部又は一部の辺15が隣接する背面11に接着30される結合において、別々の四方向に向かって配置された付箋紙の中心24から該中心24を囲むようにそれぞれを外側に向かって所定の距離にずらして得られる空間であり、このような空間領域25を得られるような配置にすることによって、付箋紙20の一枚ごとの剥離方向を四つそれぞれ別々な向きにしている。また、係る空間領域25は、支持軸40の挿入穴ともなる。
【0037】
接着30は、側面22の一方の全部又は一部の辺15と隣接する背面11に接着剤により結合する手段である。
【0038】
台紙31は、一つのブロック21を成す付箋紙20において、最も背面11側に位置する付箋14の背面11に設けられる基台である。
【0039】
図2は、本発明に係る立体集合型付箋紙1において、配置される複数の付箋紙20の中心24に空間領域25が形成される集合状態の結合構成説明図であり、
図2(a)は本発明に係る立体集合型付箋紙の平面図、
図2(b)は正面図、
図2(c)は斜視図をそれぞれ示している。
【0040】
図2に示すとおり、前記結合23が、前記側面22の一方の全部又は一部の辺15が隣接する前記背面11に前記接着30される前記結合23において、前記別々の四方向に配置された4つの付箋紙の中心24から該中心24を囲むようにそれぞれを外側に向かって所定の距離にずらして前記中心24の近傍に空間領域25が形成されるように配置する構成例である。
【0041】
図3は、本発明に係る立体集合型付箋紙1において、配置される複数の各付箋紙20に台紙31が備えられる構成の集合状態説明図であり、
図3(a)は本発明に係る立体集合型付箋紙の平面図、
図3(b)は正面図、
図3(c)は斜視図をそれぞれ示している。
【0042】
図3に示すとおり、ブロック21の最も背面側に基台となる台紙31が設けられる構成例である。台紙31を設けることにより、集合体としての立体的形状を維持しやすくなる。特に、例えば、ブロック21毎にそれぞれ色の異なる付箋紙20を結合させた場合で、特定の色の付箋14の消費が激しいような使い方をしても、集合体としての立体的形状を維持しやすくなる。
【0043】
図4は、発明に係る立体集合型付箋紙において台紙による空間領域が形成される集合状態の結合構成説明図であり、
図4(a)は本発明に係る立体集合型付箋紙の平面図、
図4(b)はる正面図、
図4(c)は斜視図、
図4(d)及び
図4(e)は複数の付箋14が積層された一つのブロック21を形成する異なる向きの付箋紙20を示し、
図4(f)は一枚の付箋14を示している。なお、
図4(d)、
図4(e)のそれぞれに二点鎖線で示した部分は、付箋14が積層されて厚みとなる側面22を示しており、係る側面22に接着剤が塗布され、隣接する付箋紙20の最背面11に配置される台紙31と接着30により結合23される部分である。
【0044】
図5は、本発明に係る別の実施例を説明する実施例説明図であり、
図5(a)は空間領域25に挿入される支持軸40を示し、
図5(b)は、支持軸40を備えた実施例の使用状態を示すものである。
【0045】
支持軸40は、
図5に示すように、空間領域25に挿入され、少なくとも一端が付箋紙20から突出して持ち手等となる部材である。具体的には、例えば、
図5(a)に示すように空間領域25の断面形状をそのまま長手方向に引き出した形状でも良い。
【0046】
筆記部材41は、支持軸40において、
図5(a)右側及び
図5(b)に示すように、片側端部に筆記をするための筆記部材41を設けたものであり、鉛筆、ボールペン、ラインマーカー等多様な筆記部材を用いることが可能である。なお、
図5(a)及び
図5(b)では、鉛筆やボールペン等の筆記部材41を例として示しており、ペンやハサミ等の文具と一緒にペン立て等へ違和感なく収納でき、机上の限られた面積を有効に活用できる。
【産業上の利用可能性】
【0047】
本発明に係る立体集合型付箋紙によれば、複数の付箋を収納する際にバラバラになってしまうという問題を一つに集合することで解消し、ひと目で使いたい色の付箋紙を使用できるという画期的なものであることから、産業上利用可能性は高いと思慮される。
【符号の説明】
【0048】
1 立体集合型付箋紙
10 再剥離性粘着剤
11 背面
12 前面
13 離型剤
14 付箋
15 一部の辺
20 付箋紙
21 ブロック
22 側面
23 結合
24 中心
25 空間領域
30 接着
31 台紙
40 支持軸
41 筆記部材
【手続補正書】
【提出日】2021-06-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
再剥離性粘着剤(10)が塗布されている側の面を背面(11)とし、離型剤(13)が塗布されている側の面を前面(12)とした矩形形状からなる複数の付箋(14)が積層されて一つのブロック(21)を形成する付箋紙(20)を複数結合した集合体であって、
前記ブロック(21)の前記前面(12)がそれぞれ別々の四方向に向いて配置され、
前記積層によってできる面を側面(22)とした場合の全部又は一部の一方の辺(15)が隣接する背面(11)に接着(30)されて結合(23)されることを特徴とする立体集合型付箋紙(1)。
【請求項2】
前記結合(23)が、前記側面(22)の一方の全部又は一部の辺(15)が隣接する前記背面(11)に前記接着(30)される前記結合(23)において、前記別々の四方向に配置された4つの付箋紙の中心(24)から該中心(24)を囲むようにそれぞれを外側に向かって所定の距離にずらして前記中心(24)の近傍に空間領域(25)が形成されるように配置することを特徴とする請求項1に記載の立体集合型付箋紙(1)。
【請求項3】
前記ブロック(21)の最も背面(11)に台紙(31)を備えていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の立体集合型付箋紙(1)。
【請求項4】
前記空間領域(25)に支持軸(40)が挿入され、該支持軸(40)の少なくとも一端が前記付箋紙(20)から突出したものであることを特徴とする請求項2に記載の立体集合型付箋紙(1)。
【請求項5】
前記支持軸(40)の片側端部に筆記部材(41)が設けられていることを特徴とする請求項4に記載の立体集合型付箋紙(1)。