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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022160037
(43)【公開日】2022-10-19
(54)【発明の名称】ペーパーハンガー
(51)【国際特許分類】
   B42F 15/00 20060101AFI20221012BHJP
【FI】
B42F15/00 Z
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021064529
(22)【出願日】2021-04-06
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-09-08
(71)【出願人】
【識別番号】300089817
【氏名又は名称】那須 正和
(72)【発明者】
【氏名】那須正和
【テーマコード(参考)】
2C017
【Fターム(参考)】
2C017UF04
2C017UF10
(57)【要約】
【課題】紙媒体の収納物を、より、簡単に整頓して、省スペースで収納できる収納ユニットを提供する。
【解決手段】ペーパーハンガーであり、前記ペーパーハンガーは、挟持用部材及び基台から成り、前記挟持用部材は、弾性あるいは可とう性を有する素材から成る構成シート部材10から成り、前記構成シート部材10が、折り曲げられて設けられているかまたは略筒状であり、前記構成シート部材10が、前記基台に設けられ、前記基台は、基台または可撓性のシート部材から成り、前記基台と前記挟持用部材の間に、紙類を挟持して設けて用いられる構成とした。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ペーパーハンガー(1)であり、前記ペーパーハンガー(1)は、挟持用部材(29)及び基台(13)から成り、前記挟持用部材(29)は、弾性あるいは可とう性を有する素材から成る構成シート部材(10)10から成り、前記構成シート部材(10)10が、折り曲げられて設けられているかまたは略筒状であり、前記構成シート部材(10)10が、前記基台(13)に設けられ、前記基台(13)は、基台(13)または可撓性のシート部材から成り、前記基台(13)と前記挟持用部材(29)の間に、紙類(31)を挟持して設けて用いられることを特徴とするペーパーハンガー(1)。
【請求項2】
前記折り曲げられて設けられているかまたは略筒状の挟持用部材(29)において、
前記基台(13)に接して設けられている挟持用部材(29)を第一挟持材(28)とし、
前記第一挟持材(28)の内側に、更に1つ以上の折り曲げられて設けられているかまたは略筒状の挟持用部材(29)である、内側挟持材(30)を備え、
前記挟持用部材(29)と前記基台(13)との係止部を基台係止部(20)とし、
前記内側挟持材(30)は、前記基台係止部(20)の反対側の末端部において、前記第一挟持材(28)の内側との間に隙間を備え、該隙間を内端隙間(31)であるたことを特徴とする請求項1に記載のペーパーハンガー(1)。
【請求項3】
前記折り曲げられて設けられているかまたは略筒状の挟持用部材(29)の外側の長手方向の略全幅に渡って接触して、更に1つ以上の折り曲げられて設けられているかまたは略筒状の挟持用部材(29)を備え、2段以上に前記紙類(31)を挟持して設けることが可能であることを特徴とする請求項1に記載のペーパーハンガー(1)。
【請求項4】
前記折り曲げられて設けられているかまたは略筒状の挟持用部材(29)の外側の長手方向の略全幅に渡って接触して、更に2つ以上の折り曲げられて設けられているかまたは略筒状の挟持用部材(29)を備え、3段以上に前記紙類(31)を挟持して設けることが可能であることを特徴とする請求項1に記載のペーパーハンガー(1)。
【請求項5】
前記折り曲げられて設けられているかまたは略筒状の挟持用部材(29)を第一挟持材(28)とし、
前記第一挟持材(28)は前記基台(13)に接して設けられ、
前記第一挟持材(28)の外側の長手方向の略全幅に渡って接触して、更に1つ以上の折り曲げられて設けられているかまたは略筒状の挟持用部材(29)を備え、前記更に1つ以上の折り曲げられて設けられているかまたは略筒状の挟持用部材(29)は、追加挟持材(32)であり、前記追加挟持材(32)は、前記第一挟持材(28)の短手方向の幅より狭いことを特徴とした請求項1に記載のペーパーハンガー(1)。
【請求項6】
前記基台(13)が、マグネットシートであることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載のペーパーハンガー(1)。
【請求項7】
前記基台(13)が、自己吸着シートであることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載のペーパーハンガー(1)。
【請求項8】
前記基台(13)が、面ファスナーであることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載のペーパーハンガー(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主として紙媒体の整理、収納、掲示に資する収納具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から紙類の収納には多種多様な収納具が提案されている。係る収納具は機能的に収納するものから、収納効率よりもお洒落や装飾を目的とした収納具も存在する。しかしながら、収納スペースの領域や配置場所の形状に合わせ、例えば、円柱等の曲面や、窓、カーテン、ホワイトボード、更には収納位置の様々な条件に合わせて対応できる収納具は皆無といえる。
【0003】
また、紙媒体の収納としては、箱系のスペースに入れたり、一時保管したり、あるいは、ファイルに入れて棚に入れるというのが一般的であるが、場所を取るし、また、保管前から保管用のスペースを確保しておかなければならないというスペースの無駄の問題や、基本的に、紙は立たせると自立できず、腰折れしてずり落ちて乱雑になりがちになるという問題点があり、かといって、山積みすると、どこにどの紙、書類がいったか分からなくなり、すぐに出てこなかったりという問題点がある。
【0004】
また、紙の掲示においても、掲示物が掲示板一杯になってくると、複数の掲示物が重複して煩雑になってきて見映えも悪いし、例えば、重複した下の掲示物を外す時に画鋲が外れて危なかったりもする。そして、自然と簡単に整頓されて収納されるような収納具は皆無といえる。
【0005】
また、乾ききらない書道や水彩画等を、重ねても接触せず、色移りや互いに紙がくっついてしまうこととを抑制可能とするようなペーパーハンガーも皆無といえる。
【0006】
そこで、従来からも種々の技術が提案されている。例えば、特許文献1には、発明の名称を「磁石収納部付ホルダー」とする技術が開示され、公知技術となっている(特許文献1参照)。具体的には「矩形状で二枚合わせに重ねられたシートの、重ね合わされて隣接するL二方向が閉鎖、対するL二方向が開放されているホルダーにおいて、ホルダーに磁石収納部を設ける」というものである。しかしながら、特許文献1に記載の発明は、自然と簡単に紙媒体が整頓されるものとはいえず、前記問題の解決には至っていない。
【0007】
また、特許文献2には、発明の名称を「マグネット付きカードケース」とする技術が開示され、公知技術となっている(特許文献2参照)。具体的には「透明のポケット部の上縁と下縁に、マグネットを内蔵した係止部を構成する」というものである。しかしながら、特許文献2に記載の発明は、自然と簡単に紙媒体が整頓されるものとはいえず、前記問題の解決には至っていない。
【0008】
また、特許文献3には、発明の名称を「掲示型プリント類収納ファイル」とする技術が開示され、公知技術となっている(特許文献3参照)。具体的には「密着シートまたはマグネットシートが付いた飾り板とプリント類を収納できる透明な複数プラスチックファイルを重ねて接着する。その透明プラスチックファイルの下方に、1枚ずつめくりやすいように付箋が付いており、いつでもめくって見やすくなっている。なお、付箋には、密着シートやマグネットシートが付いているため、縦書きのプリントでも横書きのプリントでも本発明品を回して使うことができ、縦開きにも横開きにも固定して見ることができるため2枚のプリントを同時に掲示して見ることができる。」というものである。しかしながら、特許文献3に記載の発明は、自然と紙媒体が整頓されるものとはいえず、前記問題の解決には至っていない。
【0009】
なお、本発明者は、発明の名称を「挟持収納ユニット」とする技術で特許を取得済である。(特許文献4参照)具体的には「弾性あるいは可とう性を有する素材を一部または全部に備えた挟持用部材である構成シート部材10が3以上で全体が構成され、前記構成シート部材10は、一部重なり合う領域15を有するように前記構成シート部材10が重畳的に、設けられ、該重なり合う領域15に少なくとも1以上の係止部20を設け、前記重畳的に重複して隣り合う構成シート部材10に挟まれた領域において形成される挟持領域にて挟まれ、前記収納物S1が、重畳的に挟まれて収納可能である収納ユニットの構成」というものである。しかしながら、より広い応用、活用範囲、よりシンプルで製造コスト面でも有用、あるいは多彩な部材、構造、及び、より発展的な部材、構造、有用性とその製造方法を開発するといった課題も追及すべきといえる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2009-69244号
【特許文献2】実開平6-3676号
【特許文献3】特開2004-249724号
【特許文献4】特許6393864
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
容易に挿入可能で、より自然に簡単に整頓される収納ユニットを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明に係るペーパーハンガーは挟持用部材及び基台から成り、前記挟持用部材は、弾性あるいは可とう性を有する素材から成る構成シート部材10から成り、前記構成シート部材10が、折り曲げられて設けられているかまたはチューブ状であり、前記構成シート部材10が、前記基台に設けられ、前記基台は、基台または可撓性のシート部材から成り、前記基台と前記挟持用部材の間に、紙類を挟持して設けて用いられる構成を採用する。
【0013】
また、本発明は、前記折り曲げられて設けられているかまたはチューブ状の挟持用部材において、前記基台に接して設けられている挟持用部材を第一挟持材とし、前記第一挟持材の内側に、更に1つ以上の折り曲げられて設けられているかまたはチューブ状の挟持用部材である、内側挟持材を備え、前記挟持用部材と前記基台との係止部を基台係止部とし、前記内側挟持材は、前記基台係止部の反対側の末端部において、前記第一挟持材の内側との間に隙間を備え、該隙間を内端隙間である構成を採用することもできる。
【0014】
また、本発明は、前記折り曲げられて設けられているかまたはチューブ状の挟持用部材の外側の長手方向の略全幅に渡って接触して、更に1つ以上の折り曲げられて設けられているかまたはチューブ状の挟持用部材を備え、2段以上に前記紙類を挟持して設けることが可能である構成を採用することもできる。
【0015】
また、本発明は、前記折り曲げられて設けられているかまたはチューブ状の挟持用部材の外側の長手方向の略全幅に渡って接触して、更に2つ以上の折り曲げられて設けられているかまたはチューブ状の挟持用部材を備え、3段以上に前記紙類を挟持して設けることが可能である構成を採用することもできる。
【0016】
また、本発明は、前記折り曲げられて設けられているかまたはチューブ状の挟持用部材を第一挟持材とし、前記第一挟持材は前記基台に接して設けられ、前記第一挟持材の外側の長手方向の略全幅に渡って接触して、更に1つ以上の折り曲げられて設けられているかまたはチューブ状の挟持用部材を備え、前記更に1つ以上の折り曲げられて設けられているかまたはチューブ状の挟持用部材は、追加挟持材であり、前記追加挟持材は、前記第一挟持材の短手方向の幅より狭い構成を採用することもできる。
【0017】
また、本発明は、前記基台が、マグネットシートまたは自己吸着シートまたは面ファスナーである構成を採用することもできる。
【発明の効果】
【0018】
本発明に係るペーパーハンガーによれば、紙類の収納において、より省スペースで、容易に差し込み可能で整頓可能で、容易に生産可能でより低コストで生産可能で、収納スペース及びコストの両方において、効率化を図れるという優れた効果を発揮する。
【0019】
また、本発明に係るペーパーハンガーによれば、紙媒体において、更に自由な収納のバリエーションが広がり、また、掲示の自由度も広がり、配置、デザインも様々に可能なため、今までにない斬新かつ洗練された収納や掲示が可能であるという優れた効果を発揮する。
【0020】
本発明に係るペーパーハンガーによれば、構成部材が極めて少なく、またシンプルな構成で製作が容易でコストがかからないといった優れた効果を発揮する。
【0021】
本発明に係るペーパーハンガーによれば、紙類を挿入し易く、且つ、係る紙類をしっかりと保持可能な保持強度の設定がし易いという優れた効果を発揮する。
【0022】
本発明に係るペーパーハンガーによれば、乾ききらない書道や水彩画等を複数、重ねた状態で互いに接触せずに保持可能であるので、場所を取らず、互いにくっつかず、色移りせず、乾かしながら保管できるという優れた効果を発揮する。
【0023】
本発明に係るペーパーハンガーによれば、円柱等の曲面においても設置可能という優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明に係るペーパーハンガーの基本構成説明図である。
図2】本発明に係る挟持用部材が、二重である構成説明図である。
図3】本発明に係る挟持用部材が2段である構成説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明に係るペーパーハンガー1は、挟持用部材29及び基台13から成り、前記挟持用部材29は、弾性あるいは可とう性を有する素材から成る構成シート部材10から成り、前記構成シート部材10が、折り曲げられて設けられているかまたは略筒状であることによる効果を最大限に発揮するものである。
【0026】
以下、図面に基づいて本発明に係るペーパーハンガー1について説明する。但し、図面に示した形状や配置構成等についてはあくまでも例示であり、本願発明の特徴的な効果が発揮される範囲において変更することを可能とする。なお、図面の説明において上下左右は、図面に表されたペーパーハンガー1の上下左右方向と同じである。
【0027】
図1は、ペーパーハンガー1の基本構成を示している。
図1(a)は、係る構成の正面図であり、図1(b)の構成の例は、側面図を示している。
係るペーパーハンガー1は、挟持用部材29及び基台13から構成され、係る挟持用部材29は、弾性あるいは可とう性を有する素材から成る構成シート部材10から成り、係る構成シート部材10が、折り曲げられて、設けられているかまたは略筒状であり、係る構成シート部材10が、折り曲げられているかまたは略筒状に基台13に設けられていることによって、係る折り曲げられているかまたは略筒状に設けられた構成シート部材10の弾性力を発揮することが可能となり、係る構成シート部材10と基台13の間に、係る弾性力を利用して、紙類33を挟持して保持可能とする構成の例である。
【0028】
図1においては、係る構成シート部材10は折り曲げられて設けられている構成の例であるが、略筒状の部材を係る基台13に係止して設ける構成としても良い。
九十九折り線で示した基台係止部20が構成シート部材10と係る基台13との係止部を示している。
係る基台係止部20は、縫製、接着、溶着、ステープラー等の係止手段により係着され、その他、本発明と同一の作用効果を発揮できる範囲内でその係止手段を限定しない。
【0029】
この様に、係るペーパーハンガー1は、1つの基台13と一つの構成シート部材10から構成することが可能なとてもシンプルな構成であるので、製造コストを抑制することが可能な構成であるので、有用であり、また、例えば、左右に長い形状のペーパーハンガー1を形成するにおいても、係る基台13と構成シート部材10のサイズを変更して互いに係止するだけで良く、自由な長さに容易に形成することが可能であり、大変有用である。
また、係る構成シート部材10が折り曲げられているかまたは略筒状に設けられた構成であることによって、係る構成シート部材10と基台13の間に紙類33を差し入れるにあたっての挿入し易い形状として、受け口の様な、紙類33を係る構成シート部材10と基台13の間への誘導形状を形成することが可能であり、有用である。
【0030】
また、係る基台13を、マグネットシートとしてホワイトボード等に磁着可能な構成としてもホワイトボード等に容易に紙類33を挟める領域を確保でき有用である。
また、係る基台13を、自己吸着シートである構成とし窓ガラス等の平滑な面に容易に紙類33を挟める領域を確保でき、また、窓際で、日光や風で絵や書道の墨を早く乾燥させることが可能であるし、また、窓に紙類33や生地を差し込んで、室内の目隠しや直射日光を遮光するカーテンとすることも可能であり、有用である。
また、係る基台13を、面ファスナーとして、カーテン等に容易に紙類33を挟める領域を確保でき有用である。
【0031】
尚、自己吸着シートは、シート状であって、樹脂材やゴム材の微細な気泡による吸着による係止でも良いし、ゲル状によるものでも良く、その他、本発明の技術的思想の範囲内、即ち、同一の作用効果を発揮できる範囲内で限定しない。
【0032】
構成シート部材10の材質は、例えば、テント生地やメッシュ生地等の布状部材を用いた構成シート部材10としたものでも良いし、ゴム系素材や、シリコン、弾性力材、発泡材、ポリプロピレン、ポリアミド等の樹脂等、その他本発明の範囲内でその種類を限定せず、必要に応じて、ワイヤーなどの補強材を合わせて設けても良く、また、寸法や形状については特に限定するものではなく、本発明と同一の作用効果を発揮できる範囲内で限定しない。
【0033】
また、基台13は、板状でも、可撓性のシート部材でもよく、メッシュ状や板状の金属、木、陶磁器、ゴム系素材や、シリコン、弾性力材、発泡材、ポリプロピレン、ポリアミド等の樹脂等でも良いし、テント生地やメッシュ生地等の布状部材を用いた構成シート部材10としたものでも良く、また、マグネットシートでも、自己吸着シートでも、面ファスナーでも良く、その他、本発明と同一の作用効果を発揮できる範囲内で限定しない。
【0034】
尚、係るペーパーハンガー1は、図1(a)における上部の2か所の半円部の吊設部(33)で壁等に吊設可能な構成となっている。
【0035】
図2の構成の例は、図1の構成の例に示された、折り曲げられているかまたは略筒状の構成シート部材10の内側に、内側挟持材30として、構成シート部材10で形成されたもう一つの折り曲げられているかまたは略筒状の形状が係止して設けられている構成の例であり、係る基台13に接触している側の構成シート部材10を、第一挟持材28とする。
係る 内側挟持材30は、係る第一挟持材28の内側に設けられていることによって、係る第一挟持材28が、基台13との間で紙類33を保持する為の挟持力を、係る第一挟持材28の内側から係る基台13に補完的に押し付けることによって、係るペーパーハンガー1の紙類33の保持力をアップしている構成の例であり、有用である。
【0036】
係る 内側挟持材30は、係る第一挟持材28に対して、係る基台係止部20と反対側の端部において、隙間である内端隙間31を備えた構成となっている例であり、係る構成とすることによって、第一挟持材28と 内側挟持材30が形成する、略楕円形状の短径あるいは略円形状の直径の位置をずらすことが可能となり、それによって、係る挟持用部材29が係る基台13により強く密着するポイントを増やすことが可能な構成となり、係るペーパーハンガー1の紙類33の保持力をアップすることが可能な構成となり有用である。
【0037】
つまり、係る折り曲げられているかまたは略筒状に設けられて、略楕円状あるいは略円形状に形成された構成シート部材10は、特に、係る略短径あるいは略直径に該当する部分がより強く係る基台13に密着して紙類33の保持力の高い部分を形成すると考えられるが、図2の構成の例に示される様に、係る第一挟持材28と 内側挟持材30が形成する、略楕円形状の略短径あるいは略円形状の直径の位置をずらすことによって、その、より強く係る基台13に挟持用部材29が密着するポイントを増やすことによって、係るペーパーハンガー1の紙類33の保持力をアップすることが可能となり有用である。
【0038】
つまり、この様に、より強く係る基台13に挟持用部材29が密着するポイントを増やすことによって、係るペーパーハンガー1の紙類33の保持力をアップする構成は、例えば、係る挟持用部材29の厚さや剛性を上げることによって係るペーパーハンガー1の挟持力をアップする構成の場合、係る挟持用部材29と基台13の密着する力が強くなり過ぎて、係る紙類33の挿入の際に、係る紙類33が座屈し易くなり、特に、薄い紙類33や、複数に重なった紙類33は挿入が固くなり過ぎる等の挿入し難くなるといった不都合が発生し易く、本構成とすることによって、係る不都合を改善することが可能となり、紙類33を挿入し易く、且つ、保持力もアップ可能な構成として有用である。
【0039】
尚、図2(a)が係る構成の例の略正面からの斜視図であり、図2(b)が、右側からの側面図を示している。
【0040】
図3の構成の例は、図1の構成の例の1段の挟持用部材29の上に、もう一段、略同等の長手方向の長さの挟持用部材29である追加挟持材32が設けられた構成の例である。
【0041】
図3(a)が係る構成の例の略正面からの斜視図であり、図3(b)が、右側からの側面図を示しており、係る構成の例においては、1段の挟持用部材29の上に、もう一段、略同等の長手方向の長さ及び短手方向の幅の挟持用部材29である追加挟持材32が設けられた構成の例である。
尚、係る構成の例においても、基台13と接する側の挟持用部材29を第一挟持材28とする。
係る構成においては、第一挟持材28を、係る基台13と追加挟持材32が挟むようにして設けられた構成とすることによって、係る追加挟持材32が、係る第一挟持材28を係る基台13に押し付けることによって、係る基台13と第一挟持材28の間に挟持された紙類33の保持力をアップすることが可能な構成であり、有用である。
【0042】
図3(c)は、図3(b)の構成の例のペーパーハンガー1に、紙類33が挟持して保持された構成の例であり、第一挟持材28と基台13の間及び、第一挟持材28と追加挟持材32の間の2か所にて、紙類33を保持することが可能な構成であることを示しており、シンプルな構成で、2段に紙類33を保持可能な構成となり、有用である。
特に、係る2段に挟持された係る紙類33は、第一挟持材28の厚さの分、2段に設けられた紙類33の間に、隙間を設けて係る紙類33を保持可能であるので、例えば、書いたばかりで乾ききっていない書道や、水彩画等、互いの紙類33の距離を保持して、場所をとらずに吊下げて保管することが可能であり、また、互いの紙がくっついたり、色移りするのを防止することが可能な構成であり、有用である。
【0043】
図3(d)の構成の例は、図3(b)の構成の例における追加挟持材32の短手方向の幅が、係る第一挟持材28 の幅よりも狭い構成の例であり、係る構成とすることによって、図3(b)の構成の例の有用性と合わせて、図2の構成の例の様に、係る二つの挟持用部材29のサイズが違うことにより、係る第一挟持材28が基台13を抑えるポイントを増やすことが可能な構成とすることができ、係る紙類33の保持力をアップさせることが可能な構成となり、有用である。
【0044】
尚、係る追加挟持材32は、本図では1つである構成の例であるが、2つ設けても良いし、あるいは、2つ以上設けても良く、限定しない。
【0045】
尚、一連の本図の実施例において、構成シート部材10または、基台13の素材は、可とう性を有したシート状で、テント生地やメッシュ生地等の布状部材、他各種繊維素材、各種ゴムや各種樹脂シート製、綿、麻等の天然素材、紙製、金属メッシュ等、その他、必要に応じた強度、機能を有し、本発明の範囲内でその素材を限定しない。
また、基台13の形状、サイズもどのような形状でも良く、限定しない。
また、ペーパーハンガー1の使用の方向は、上でも下でも横でも斜めでも良く、その方向は限定しない。
【産業上の利用可能性】
【0046】
本願発明は、省スペースな主に紙類の収納を自在に整頓して出来ることから、また、掲示用にも魅力的な発明品であり、産業上利用可能性は極めて高いと思慮されるものである。
【符号の説明】
【0047】
1 ペーパーハンガー
10 構成シート部材
13 基台
20 基台係止部
28 第一挟持材
29 挟持用部材
30 内側挟持材
31 内端隙間
32 追加挟持材
33 吊設部
S1 紙類
図1
図2
図3
【手続補正書】
【提出日】2021-06-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ペーパーハンガー(1)であり、前記ペーパーハンガー(1)は、挟持用部材(29)及び基台(13)から成り、前記挟持用部材(29)は、弾性あるいは可とう性を有する素材から成る構成シート部材(10)から成り、前記構成シート部材(10)が、折り曲げられて設けられているかまたは略筒状であり、前記構成シート部材(10)が、前記基台(13)に設けられ、前記基台(13)は、基台(13)または可撓性のシート部材から成り、前記基台(13)と前記挟持用部材(29)の間に、紙類(31)を挟持して設けて用いられ、
前記折り曲げられて設けられているかまたは略筒状の挟持用部材(29)において、
前記基台(13)に接して設けられている挟持用部材(29)を第一挟持材(28)とし、
折り曲げられて設けられているかまたは略筒状である前記第一挟持材(28)に囲われた領域の内側に、更に1つ以上の、折り曲げられて設けられているかまたは略筒状の挟持用部材(29)である、内側挟持材(30)を備え、
前記挟持用部材(29)と前記基台(13)との係止部を基台係止部(20)とし、
前記内側挟持材(30)は、前記基台係止部(20)の反対側の末端部において、前記第一挟持材(28)の内側との間に隙間を備え、該隙間が内端隙間(31)であるとを特徴とするペーパーハンガー(1)。