(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022160196
(43)【公開日】2022-10-19
(54)【発明の名称】合成光生成装置
(51)【国際特許分類】
H01S 5/022 20210101AFI20221012BHJP
【FI】
H01S5/022
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021064810
(22)【出願日】2021-04-06
(71)【出願人】
【識別番号】300081763
【氏名又は名称】セーレンKST株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100075177
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 尚純
(74)【代理人】
【識別番号】100113217
【弁理士】
【氏名又は名称】奥貫 佐知子
(74)【代理人】
【識別番号】100202496
【弁理士】
【氏名又は名称】鹿角 剛二
(74)【代理人】
【識別番号】100217869
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 邦久
(72)【発明者】
【氏名】川崎 修
(72)【発明者】
【氏名】姫野 明
(72)【発明者】
【氏名】岩端 一樹
(72)【発明者】
【氏名】矢部 勇多
(72)【発明者】
【氏名】堀井 浩一
(72)【発明者】
【氏名】亀井 洋次郎
【テーマコード(参考)】
5F173
【Fターム(参考)】
5F173MA10
5F173MC01
5F173MC12
5F173MC23
5F173MC25
5F173MD03
5F173MD04
5F173MD05
5F173MD07
5F173MD64
5F173ME15
5F173ME30
5F173ME44
5F173ME77
5F173ME83
5F173ME85
5F173MF03
5F173MF26
(57)【要約】
【課題】小型化を実現すると共に、生産効率が高く、製造コストを低減する合成光生成装置を提供する。
【解決手段】ベース基板と、前記ベース基板上に配設される光合波器基板と、前記ベース基板上に配設された複数個のレーザダイオードから構成されている合成光生成装置であり、光合波器基板の入力ポートとレーザダイオードの発光中心が一致することから、光軸等の調整作業は不要であり、また、前記2つの基板を別個に製造することにより、総合的な生産の効率が高くなるため、製造コストを低減することが可能となる。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベース基板と、前記ベース基板上に配設され、複数個の入力ポートおよび少なくとも1個の出力ポートを有する光合波器基板と、前記ベース基板上に配設された複数個の光源とを含み、前記複数個の光源のそれぞれはレーザダイオードから構成され、かつ前記光合波器基板の複数個の入力ポートのそれぞれに対向して配設されており、前記レーザダイオードには電極が付設されている合成光生成装置であって、
前記ベース基板が、前記光合波器基板を嵌合して配設するための凹構造および、前記レーザダイオードを搭載するための台座を有しており、前記光合波器基板が前記凹構造に嵌合して配設され、かつ、前記台座の上面に前記レーザダイオードが当接せしめて搭載されており、
前記凹構造および前記台座は、前記複数個のレーザダイオードのそれぞれの発光中心を、それぞれのレーザダイオードに対向して搭載された前記光合波器基板の入力ポートの中心に合致する高さにそれぞれ設定されていることを特徴とする合成光生成装置。
【請求項2】
前記複数個の光源が、少なくとも青色、緑色および赤色の光源を含み、かつ画像投影装置の光源として用いられる請求項1に記載された合成光生成装置。
【請求項3】
前記レーザダイオードが、それぞれサブマウントを有している請求項1~2のいずれかに記載された合成光生成装置。
【請求項4】
前記台座のそれぞれは、少なくとも2分割された複数の台座片から構成され、前記複数の台座片の間に、前記レーザダイオードの光の出射方向と平行方向の溝を有している請求項1~3のいずれかに記載された合成光生成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ベース基板上に光源である複数のレーザダイオードを搭載すると共に光合波器基板を配設する合成光生成装置に関する。より詳しくは、前記複数のレーザダイオードを搭載するための台座および前記光合波器基板を嵌合して配設するための凹構造を有するベース基板上に、前記複数のレーザダイオードを搭載すると共に前記光合波器基板を嵌合して配設する合成光生成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、眼鏡型端末や携帯型プロジェクタ等の画像投影装置の光源として用いられる合成光生成装置において、複数のレーザダイオードを光源として用いた光合波器が知られている(特許文献1を参照)。前記光合波器は、シリコン基板上に公知の化学気相成長法(CVD)やスパッタリング法等を用いて低屈折率及び高屈折率のシリコン酸化膜を積層形成した後、フォトマスクを用いたフォトリソグラフィー法によりパターニングを行い、さらに低屈折率シリコン酸化膜を積層形成するという工程を経て製造される。
【0003】
また、シリコン基板上の一部に形成された光導波路部と、この光導波路部の端面で光学的に結合されるレーザダイオードを前記基板上に搭載したデバイスも知られている(特許文献2を参照)。ここで、前記デバイスは、前記光導波路部の形成工程と前記レーザダイオードの搭載部の形成工程を含むため、多数の製造工程を有している。
【0004】
前記デバイスにおける光導波路部に前記光合波器を採用すると共に、前記デバイスの基板上に3色のレーザダイオードを搭載した合成光生成装置を製造する場合、前記合成光生成装置は、より大型化すると共に製造工程がさらに増加することから、製造コストが増大するという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2013-195603号公報
【特許文献2】特開2009-086238号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、小型化を実現すると共に、生産の効率が高く、製造コストを低減する合成光生成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
ベース基板と、前記ベース基板上に配設され、複数個の入力ポートおよび少なくとも1個の出力ポートを有する光合波器基板と、前記ベース基板上に配設された複数個の光源とを含み、前記複数個の光源のそれぞれはレーザダイオードから構成され、かつ前記光合波器基板の複数個の入力ポートのそれぞれに対向して配設されており、前記レーザダイオードには電極が付設されている合成光生成装置であって、
前記ベース基板が、前記光合波器基板を嵌合して配設するための凹構造および、前記レーザダイオードを搭載するための台座を有しており、前記光合波器基板が前記凹構造に嵌合して配設され、かつ、前記台座の上面に前記レーザダイオードが当接せしめて搭載されており、
前記凹構造および前記台座は、前記複数個のレーザダイオードのそれぞれの発光中心を、それぞれのレーザダイオードに対向して搭載された前記光合波器基板の入力ポートの中心に合致する高さにそれぞれ設定されていることを特徴とする合成光生成装置を提供する。
【0008】
前記複数個の光源が、少なくとも青色、緑色および赤色の光源を含み、かつ画像投影装置の光源として用いられることが好ましい。
【0009】
前記レーザダイオードが、それぞれサブマウントを有していることが好ましい。
【0010】
前記台座のそれぞれは、少なくとも2分割された複数の台座片から構成され、前記複数の台座片の間に、前記レーザダイオードの光の出射方向と平行方向の溝を有していることが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、合成光生成装置におけるベース基板と光合波器基板とを別個に製造することにより、多数の製造工程をそれぞれ2つの基板の製造工程に分割することができ、一方の基板の製造途中で不良品が出たとしても他方の基板の生産の効率には影響せず、総合的な生産の効率が高くなるため、製造コストを低減することが可能となる。また、それぞれのレーザダイオードの発光中心を、光合波器基板のそれぞれの入力ポートの中心に合致するための調整作業を必要としないことから、小型化を実現すると共に、生産の効率が高く、製造コストを低減する合成光生成装置に関する。
ここで、前記レーザダイオードの発光中心は、レーザダイオードの片方の端面に有するレーザ光出射領域(NFP/ニアフィールドパターン)の中心を意味する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】実施例1の合成光生成装置におけるベース基板の図である。ここで、(a)は斜視図、(b)は上面図、(c)は前記斜視図の左手前方向から見た側面図、(d)は前記斜視図の右手前方向から見た正面図である。
【
図2】実施例1の合成光生成装置における光合波器基板の図である。ここで、(a)は斜視図、(b)は上面図、(c)は前記斜視図の左手前方向から見た側面図、(d)は前記斜視図の出力ポート側から見た正面図である。
【
図3】実施例1の合成光生成装置におけるベース基板のレーザダイオード側の側面図、およびベース基板の凹部と光合波器基板における1つの入力ポートの側面の拡大図である。
【
図4】実施例2の合成光生成装置におけるベース基板のレーザダイオード側の側面図、およびベース基板の凹部と光合波器基板における1つの入力ポートの側面の拡大図である。
【
図5】ベース基板の凹部に、上下を反転した光合波器基板を嵌合して配設すると共に、台座に3種類の光のレーザダイオードを搭載する実施例1の合成光生成装置の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明を実施するための実施例について、図面を参照しながら説明する。なお、本発明はこれらの実施例に限られるものではない。
【0014】
図1(a)は、実施例1の合成光生成装置におけるベース基板100の斜視図であり、シリコン基板1を用いて、レーザダイオードを実装するための溝をダイシング加工やエッチング加工等公知の方法で加工することにより台座部分を4個に分割すると共に、多結晶シリコン層3および酸化シリコン層4を公知の化学気相成長法等により積層し、適宜の段階で、公知のエッチング加工を行うことにより、3個のレーザダイオードを搭載するための台座2、光合波器基板実装面5および光合波器基板を配設するための凹部6を有するベース基板100を得ることができる。
【0015】
図1(b)は、前記ベース基板100の上面図であり、光合波器基板実装面5および凹部6に光合波器基板200が嵌合して配設される。ここで、嵌合性を向上させるために前記凹部6の内面側壁が下部に行くほど狭くなるような段差を設けることが好ましい。また、4個の台座2の間に加工された3個の溝をそれぞれ横断するように3種類のレーザダイオードが当接せしめて搭載される。ここで、嵌合とは、前記ベース基板100および光合波器基板200が、すき間なくぴったりはまり合う場合だけでなく、ある程度の余裕をもってゆるくはまり合う場合も含む。後者の場合は、アライメントマークを用いる等の公知の接合・実装技術を用いることが可能である。
【0016】
図1(c)は、
図1(a)の左手前方向から見た側面図であり、光合波器基板実装面5の表面は酸化シリコン層4で形成されており、光合波器基板200を実装するための基準面となる。
ここで、前記酸化シリコン層4は、酸化シリコンに代えて、窒化シリコン、酸化チタンなど他の材質を用いることもできる。前記他の材質に比較して酸化シリコンの熱伝導率は小さく、放熱性に劣ることから、酸化シリコンを用いる場合、膜厚が5μm以下の薄層であることが好ましく、膜厚が1μm以下の薄層であることがより好ましい。
【0017】
図1(d)は、
図1(a)の右手前方向から見た、前記ベース基板100のレーザダイオード搭載部分の側面図であり、4個の台座2の間に加工された3個の溝をそれぞれ横断するように、例えば左から青色、緑色および赤色のレーザダイオードが搭載される。ここで、前記レーザダイオードはサブマウントを有し、下凸に搭載される。また、多結晶シリコン層3がレーザダイオード搭載の基準面となっており、左側2個の台座2の基準面高さは等しく、最も右側の台座2の基準面高さはやや高くなっている。
【0018】
図2(a)は、実施例1の合成光生成装置における光合波器基板200の斜視図であり、シリコン基板7の上に公知の化学気相成長法およびエッチング加工等により、アンダークラッド層8、光導波路9、オーバークラッド層10および光合波部11を有する光合波器基板200を得ることができる。
【0019】
図2(b)は、前記光合波器基板200の上面図であり、例えば、青色、緑色および赤色の3種類の光が入力ポートから入力され、それぞれの光導波路9を経由し、光合波部11で合波された後、光導波路9を経由し、1つの出力ポートから出力される。ここで、オーバークラッド層10の形状は、前記ベース基板100の凹部6に嵌合して配設することができるように形成されている。前記凹部6の内面側壁が下部に行くほど狭くなるような段差を有している場合、オーバークラッド層10の外面側壁は、前記段差に対応するよう上部にいくほど狭くなる段差を有する。
【0020】
図2(c)は、
図2(a)の左手前方向から見た側面図であり、光導波路9はアンダークラッド層8の上に形成され、周囲をオーバークラッド層10で被覆されており、アンダークラッド層8の上面は前記ベース基板100と嵌合するための基準面となる。
【0021】
図2(d)は、前記光合波器基板200の出力ポート側の側面図であり、光導波路9の光学中心13の高さは、アンダークラッド層8の上面から上方の距離12の位置にある。
【0022】
図3は、実施例1の合成光生成装置におけるベース基板100のレーザダイオード側の側面図、およびベース基板100の凹部6と光合波器基板200における1つの入力ポートの側面の拡大図であり、例えば左から青色、緑色および赤色のレーザダイオードはそれぞれサブマウント17を有しており、それぞれのレーザダイオード発光中心14~16が台座2の間の溝に下凸になるように、基準面である多結晶シリコン層3の上に当接せしめて搭載されている。ここで、前記溝とレーザダイオードの間に空間18があってもよく、前記凹部6と前記入力ポートのオーバークラッド層10の間に空間19があってもよい。
【0023】
前記サブマウント17は、シリコン、シリコンカーバイド(SiC)、銅タングステン(CuW)、酸化ベリリウム(BeO)、立方晶窒化ホウ素(cBN)、窒化アルミニウム及び酸化アルミニウム等からなり、熱伝導性が高く、放熱性に優れるという作用、機能を有している。本発明のように複数のレーザダイオードを近接して用いる場合において、レーザダイオードに起因する発熱に対し、効率的な放熱に有効であることから、前記レーザダイオードが、それぞれサブマウント17を有していることが好ましい。
【0024】
また、前記発光中心14~16の高さはすべて同じ高さに統一され、入力ポートにおける光導波路9の光学中心13の高さに一致するように、それぞれの台座2の高さは調整して製造される。ここでは、青色の台座2に比べ、緑色の台座2をやや低く、赤色の台座2をやや高く製造されている。さらに、水平方向についても、3色の光の光軸はそれぞれ前記光合波器基板200の入力ポートにおける3本の光導波路9の光学中心に一致している。水平方向の位置決めを容易にするために段差等を設けてもよい。なお、電極や電極に接続する金属線は図示していないが、任意の位置に付設することができる。
【0025】
図4は、実施例2の合成光生成装置におけるベース基板100のレーザダイオード側の側面図、およびベース基板100の凹部6と光合波器基板200における1つの入力ポートの側面の拡大図である。ここで、それぞれのレーザダイオードはサブマウント17を有さず、レーザダイオード本体のみからなり、例えば青色光、緑色光および赤色光のレーザダイオード発光中心14~16がいずれも台座2に上凸になるように、基準面である多結晶シリコン層3の上に当接せしめて搭載されている。また、台座2は実施例1と異なり、溝を有さず一体となっていてもよいが、前記発光中心14~16の高さはすべて同じ高さに統一され、入力ポートにおける光導波路9の光学中心13の高さに一致するように、それぞれの台座2の高さは調整して製造される。ここでは、青色の台座2に比べ、緑色の台座2をやや高く、赤色の台座2をやや低く製造されている。さらに、水平方向についても、3色の光の光軸はそれぞれ前記光合波器基板200の入力ポートにおける3本の光導波路9の光学中心に一致している。水平方向の位置決めを容易にするために段差等を設けてもよい。なお、電極や電極については、
図3同様に任意の位置に付設することができる。
【0026】
図5は、ベース基板100の凹部6に、上下を反転した光合波器基板200を嵌合して配設すると共に、台座2に3種類の光のレーザダイオードを搭載する実施例1の合成光生成装置の斜視図である。ここで、単にベース基板100、光合波器基板200および各レーザダイオードを組み合せるだけで、光合波器基板200の入力ポートとレーザダイオードの発光中心14~16を一致させることができることから、光軸等の調整作業は不要であるため、製造コストを低減することが可能となる。ここで、光源であるレーザダイオードの発光色は少なくとも青色、緑色および赤色を用いるが、さらに必要に応じて橙色、黄色、紫色等の他の可視光領域の単色光を用いてもよい。
画像表示装置用光源として用いる場合には、色再現範囲を大きくする観点から、レーザダイオードの青色の発光波長は430~495nmが好ましく、緑色の発光波長は495~570nmが好ましく、さらに、赤色の発光波長は620~750nmが好ましい。
レーザダイオードを搭載したサブマウントとベース基板100との接合方法として、放熱性向上の観点から、はんだ接続や金と錫との金属共晶接続などが好ましい。
また、出力ポート以降に必要に応じてコリメートレンズ、シリンダーレンズまたはMEMSミラーを用いてもよい。
【0027】
ベース基板100と光合波器基板200が一体化した基板を製造する場合、化学気相成長法等によりシリコン酸化膜等の積層形成を行う際に真空チャンバーを用いることから、1ロット当たりの加工可能な個数に限界がある。また、高真空条件が必要であることから、真空チャンバーの容量を大型化することも困難であるため、製造コストの低減には限界がある。また、光合波部と台座を一体化して形成するために多数の製造工程を要しており、製造途中で不良品が出た場合、それまでの製造工程が無駄になることも高コストの要因である。
【0028】
本発明の合成光生成装置は、ベース基板100と光合波器基板200を別個に製造することにより、上記多数の製造工程をそれぞれ2つの基板の製造工程に分割することから、一方の基板の製造途中で不良品が出たとしても他方の基板の生産の効率には影響せず、総合的な生産の効率が高くなるため、製造コストを低減することが可能となる。
【0029】
ベース基板100は光合波部を有さないことから、光合波器基板実装面5および凹部6を形成する以外は、多結晶シリコン層3および酸化シリコン層4を積層した台座2を形成するだけであるため、製造途中で不良品がでたとしても光合波器基板200の生産の効率には影響せず、また、光合波器基板200は、前記凹部6に嵌合して配設できるように、低屈折率及び高屈折率のシリコン酸化膜を積層形成した後、フォトマスクを用いたフォトリソグラフィー法によりパターニングを行い、さらに低屈折率シリコン酸化膜を積層することにより、光合波部11を形成するだけであるため、製造途中で不良品がでたとしてもベース基板100の生産の効率には影響しない。
【0030】
さらに、光合波器基板200は、ベース基板100よりも小型の基板であることから、ベース基板100と光合波器基板200が一体化した基板を製造する場合に比較して、上記真空チャンバーを用いて基板の加工を行う場合、1ロット当たりの加工可能な個数をより多くすることができるため、製造コストを低減することが可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0031】
本発明の合成光生成装置は、眼鏡型端末や携帯型プロジェクタ等の画像投影装置の光源として用いることができ、小型化を実現すると共に、生産の効率が高く、製造コストを低減することができる。
【符号の説明】
【0032】
100 ベース基板
200 光合波器基板
1 ベース基板におけるシリコン基板
2 台座
3 多結晶シリコン層
4 酸化シリコン層
5 光合波器基板実装面
6 凹部
7 光合波器基板におけるシリコン基板
8 アンダークラッド層
9 光導波路
10 オーバークラッド層
11 光合波部
12 アンダークラッド層8の上面から光導波路9の光学中心13までの距離
13 光導波路9の光学中心
14 青色光レーザダイオードの発光中心
15 緑色光レーザダイオードの発光中心
16 赤色光レーザダイオードの発光中心
17 サブマウント
18 溝とレーザダイオードの間の空間
19 凹部6とオーバークラッド層10の間の空間