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<図1>
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022160221
(43)【公開日】2022-10-19
(54)【発明の名称】検査システム
(51)【国際特許分類】
   H05K 13/04 20060101AFI20221012BHJP
   H05K 13/08 20060101ALI20221012BHJP
【FI】
H05K13/04 B
H05K13/04 Z
H05K13/08 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021064847
(22)【出願日】2021-04-06
(71)【出願人】
【識別番号】000003399
【氏名又は名称】JUKI株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】河崎 武士
【テーマコード(参考)】
5E353
【Fターム(参考)】
5E353AA02
5E353BB01
5E353CC01
5E353CC03
5E353EE41
5E353EE62
5E353EE63
5E353MM04
5E353MM08
5E353QQ01
(57)【要約】
【課題】表面実装技術に基づいて電子機器を生産する場合において、電子機器の生産性の低下を抑制すること。
【解決手段】検査システムは、基板のパッドに半田を塗布する印刷処理後の半田を検査する半田検査機と、パッドに部品を搭載する実装処理後の部品を検査するリフロー前検査機と、半田検査機の検査データとリフロー前検査機の検査データとに基づいて、実装処理後の半田と部品との複合状態の良否を判定する複合判定部と、を備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板のパッドに半田を塗布する印刷処理後の前記半田を検査する半田検査機と、
前記パッドに部品を搭載する実装処理後の前記部品を検査するリフロー前検査機と、
前記半田検査機の検査データと前記リフロー前検査機の検査データとに基づいて、実装処理後の前記半田と前記部品との複合状態の良否を判定する複合判定部と、を備える、
検査システム。
【請求項2】
前記半田検査機の検査データと前記半田検査機に定められている半田閾値とに基づいて、前記半田の良否レベルを複数のカテゴリに分類する半田分類部と、
前記リフロー前検査機の検査データと前記リフロー前検査機に定められているリフロー前閾値とに基づいて、前記部品の良否レベルを複数のカテゴリに分類する実装分類部と、を備え、
前記複合判定部は、前記半田のカテゴリと前記部品のカテゴリとに基づいて、前記複合状態の良否を判定する、
請求項1に記載の検査システム。
【請求項3】
前記複合判定部は、前記半田及び前記部品の両方が良カテゴリである場合、前記複合状態は良好であると判定し、前記半田及び前記部品の一方又は両方が否カテゴリである場合、前記複合状態は不良であると判定する、
請求項2に記載の検査システム。
【請求項4】
前記複合判定部は、前記半田が良カテゴリ且つ前記部品が中間カテゴリである場合、前記半田が中間カテゴリ且つ前記部品が良カテゴリである場合、及び前記半田が中間カテゴリ且つ前記部品が中間カテゴリである場合において、前記半田検査機の検査データと前記リフロー前検査機の検査データとに基づいて、リフロー処理のセルフアライメント効果により前記部品が目標位置に移動すると推測した場合、前記複合状態は良好であると判定する、
請求項2又は請求項3に記載の検査システム。
【請求項5】
複数の前記半田の状態と複数の前記部品の状態と前記セルフアライメント効果による前記部品の位置との相関データを記憶する複合ライブラリ部を備え、
前記複合判定部は、前記半田検査機の検査データと前記リフロー前検査機の検査データと前記相関データとに基づいて、前記複合状態の良否を判定する、
請求項4に記載の検査システム。
【請求項6】
複数の前記半田の状態と複数の前記部品の状態と前記セルフアライメント効果による前記部品の位置との関係を示す学習データに基づいて、前記半田の状態及び前記部品の状態を入力とし、前記セルフアライメント効果による前記部品の位置を出力とする学習モデルを生成する学習モデル生成部と、
前記半田検査機の検査データと前記リフロー前検査機の検査データとを前記学習モデルに入力して、前記セルフアライメント効果による前記部品の位置を推測する推測部と、を備え、
前記複合判定部は、前記推測部により推測された前記部品の位置に基づいて、前記複合状態の良否を判定する、
請求項4に記載の検査システム。
【請求項7】
前記半田を溶融して前記パッドと前記部品とを固定するリフロー処理後の部品実装状態を検査するリフロー後検査機と、
前記リフロー後検査機の検査データと前記複合判定部の判定データとに基づいて、リフロー処理後の前記パッドと前記半田と前記部品との総合状態の良否を判定する総合判定部と、を備える、
請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の検査システム。
【請求項8】
前記リフロー後検査機の検査データと前記リフロー後検査機に定められているリフロー後閾値とに基づいて、部品実装状態の良否レベルを複数のカテゴリに分類するリフロー分類部を備え、
前記総合判定部は、前記複合状態の良否と前記部品実装状態のカテゴリとに基づいて、前記総合状態の良否を判定する、
請求項7に記載の検査システム。
【請求項9】
前記総合判定部は、前記複合状態が良好且つ前記部品実装状態が良カテゴリである場合、前記総合状態は良好であると判定し、前記複合状態が不良である場合又は前記部品実装状態が否カテゴリである場合、前記総合状態は不良であると判定する、
請求項8に記載の検査システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、検査システムに関する。
【背景技術】
【0002】
表面実装技術に基づいて電子機器を生産する場合、基板のパッドに半田を塗布する印刷処理と、印刷処理後のパッドに部品を搭載する実装処理と、実装処理後の半田を溶融してパッドと部品とを固定するリフロー処理とが実施される。半田がパッドにずれて塗布されても、リフロー処理のセルフアライメント効果により部品が目標位置に移動する場合がある。セルフアライメント効果とは、リフロー処理で溶融した半田の表面張力により部品がパッドの中心に引き寄せられる現象をいう。特許文献1には、セルフアライメント効果を利用して生産データを作成する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6248046号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
電子機器の生産において、印刷処理後の半田は、半田検査機で検査される。実装処理後の部品は、リフロー前検査機で検査される。リフロー処理後の部品実装状態は、リフロー後検査機で検査される。半田検査機の検査データに基づいて半田の状態が不良と判定されても、例えば実装処理後の部品の状態によっては、セルフアライメント効果により部品が目標位置に移動する可能性がある。半田検査機の検査データに基づいて半田の状態が不良と判定された時点で基板が廃棄されると、電子機器の生産性が低下する。
【0005】
本開示は、表面実装技術に基づいて電子機器を生産する場合において、電子機器の生産性の低下を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に従えば、基板のパッドに半田を塗布する印刷処理後の半田を検査する半田検査機と、パッドに部品を搭載する実装処理後の部品を検査するリフロー前検査機と、半田検査機の検査データとリフロー前検査機の検査データとに基づいて、実装処理後の半田と部品との複合状態の良否を判定する複合判定部と、を備える、検査システムが提供される。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、表面実装技術に基づいて電子機器を生産する場合において、電子機器の生産性の低下を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態に係る電子機器の生産システムを示す模式図である。
図2図2は、実施形態に係る基板の検査システムを示すブロック図である。
図3図3は、実施形態に係る半田分類部の処理を説明するための図である。
図4図4は、実施形態に係る実装分類部の処理を説明するための図である。
図5図5は、実施形態に係るリフロー分類部の処理を説明するための図である。
図6図6は、実施形態に係る複合判定部の処理を説明するための図である。
図7図7は、実施形態に係る複合判定部の処理を説明するための図である。
図8図8は、実施形態に係る複合判定方法を説明するための図である。
図9図9は、実施形態に係る複合判定方法を説明するための図である。
図10図10は、実施形態に係る総合判定方法を説明するための図である。
図11図11は、実施形態に係るコンピュータシステムを示すブロック図である。
図12図12は、他の実施形態に係る複合判定方法を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示に係る実施形態について図面を参照しながら説明するが、本開示は実施形態に限定されない。以下で説明する実施形態の構成要素は、適宜組み合わせることができる。一部の構成要素を用いない場合もある。
【0010】
[生産システム]
図1は、実施形態に係る電子機器の生産システム1を示す模式図である。図1に示すように、生産システム1は、半田印刷機2と、半田検査機3と、部品実装機4と、リフロー前検査機5と、リフロー炉6と、リフロー後検査機7と、ホストコンピュータ8とを備える。
【0011】
半田印刷機2は、基板のパッドに半田を塗布する印刷処理を実施する。
【0012】
半田検査機3は、印刷処理後の半田を検査する。半田検査機3は、印刷処理後の基板の外観を検査する外観検査機である。半田検査機3は、撮像装置を有する。半田検査機3は、印刷処理後の基板を撮像することによって、半田の状態を判定するための検査データを生成する。
【0013】
部品実装機4は、印刷処理後の基板のパッドに部品を搭載する実装処理を実施する。
【0014】
リフロー前検査機5は、実装処理後の部品を検査する。リフロー前検査機5は、実装処理後の基板の外観を検査する外観検査機である。リフロー前検査機5は、撮像装置を有する。リフロー前検査機5は、実装処理後の基板を撮像することによって、部品の状態を判定するための検査データを生成する。
【0015】
リフロー炉6は、実装処理後の基板を加熱して半田を溶融するリフロー処理を実施する。リフロー炉6において溶融された半田が冷却されることにより、部品がパッドに半田付けされ、パッドと部品とが固定される。
【0016】
リフロー後検査機7は、リフロー処理後の部品実装状態を検査する。リフロー後検査機7は、リフロー処理後の基板の外観を検査する外観検査機である。リフロー後検査機7は、撮像装置を有する。リフロー後検査機7は、リフロー処理後の基板を撮像することによって、部品実装状態を判定するための検査データを生成する。
【0017】
ホストコンピュータ8は、CPU(Central Processing Unit)のようなプロセッサを含む演算処理装置と、ROM(Read Only Memory)又はRAM(Random Access Memory)のようなメモリ及びストレージを含む記憶装置とを有する。演算処理装置は、記憶装置に記憶されているコンピュータプログラムに従って演算処理を実施する。また、ホストコンピュータ8は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現されてもよい。
【0018】
[検査システム]
図2は、実施形態に係る基板の検査システム9を示すブロック図である。検査システム9は、半田検査機3と、リフロー前検査機5と、リフロー後検査機7と、ホストコンピュータ8とを備える。
【0019】
半田検査機3は、基板のパッドに半田を塗布する印刷処理後の半田を検査する。半田検査機3は、印刷処理後且つ実装処理前の半田の状態を検査する。実施形態において、半田の状態は、半田の有無、半田の位置、及び半田の量を含む。半田検査機3の検査項目は、半田の有無、半田の位置、及び半田の量を含む。
【0020】
リフロー前検査機5は、パッドに部品を搭載する実装処理後の部品を検査する。リフロー前検査機5は、実装処理後且つリフロー処理前の部品の状態を検査する。実施形態において、部品の状態は、部品の有無、部品の位置、及び部品の姿勢を含む。リフロー前検査機5の検査項目は、部品の有無、部品の位置、及び部品の姿勢を含む。
【0021】
リフロー後検査機7は、半田を溶融してパッドと部品とを固定するリフロー処理後の部品実装状態を検査する。リフロー後検査機7は、リフロー処理後の部品実装状態を検査する。実施形態において、部品実装状態は、部品の位置、及び部品の姿勢を含む。リフロー後検査機7の検査項目は、部品の位置、及び部品の姿勢を含む。
【0022】
半田検査機3の検査データ、リフロー前検査機5の検査データ、及びリフロー後検査機7の検査データのそれぞれは、ホストコンピュータ8に送信される。
【0023】
ホストコンピュータ8は、検査データ取得部10と、半田分類部11と、実装分類部12と、リフロー分類部13と、複合ライブラリ部14と、複合判定部15と、総合判定部16とを有する。
【0024】
検査データ取得部10は、半田検査機3の検査データ、リフロー前検査機5の検査データ、及びリフロー後検査機7の検査データのそれぞれを取得する。
【0025】
半田分類部11は、半田検査機3の検査データと半田検査機3に定められている半田閾値とに基づいて、半田の良否レベルを複数のカテゴリに分類する。実施形態において、半田分類部11は、半田の状態の良否レベルを、否カテゴリと中間カテゴリと良カテゴリとに分類する。
【0026】
図3は、実施形態に係る半田分類部11の処理を説明するための図である。実施形態において、半田検査機3に定められている半田閾値は、半田の位置に係る位置閾値ΔPs1と、半田の量に係る量閾値ΔMs1とを含む。位置閾値ΔPs1及び量閾値ΔMs1のそれぞれは、予め定められた値であり、半田分類部11に登録されている。半田検査機3の検査データが半田閾値以上である場合、半田の良否レベルは、中間カテゴリに分類される。半田検査機3の検査データが半田閾値未満である場合、半田の良否レベルは、良カテゴリに分類される。半田が塗布されていない場合、半田の良否レベルは、否レベルに分類される。
【0027】
半田分類部11は、半田検査機3の検査データに基づいて、パッドに半田が塗布されていないと判定した場合、半田の良否レベルを否カテゴリに分類する。
【0028】
半田分類部11は、半田検査機3の検査データに基づいて、パッドに塗布されている半田の検出位置と半田の目標位置との差が位置閾値ΔPs1以上であると判定した場合、半田の良否レベルを中間カテゴリに分類する。半田の検出位置とは、半田検査機3の検査データから導出される半田の位置をいう。半田の目標位置は、パッドの中心位置を含む。
【0029】
半田分類部11は、半田検査機3の検査データに基づいて、パッドに塗布されている半田の検出量と半田の目標量との差が量閾値ΔMs1以上であると判定した場合、半田の良否レベルを中間カテゴリに分類する。半田の検出量とは、半田検査機3の検査データから導出される半田の量をいう。
【0030】
半田分類部11は、半田分類部11は、半田検査機3の検査データに基づいて、パッドに塗布されている半田の検出位置と半田の目標位置との差が位置閾値ΔPs1未満であり、半田の検出量と半田の目標量との差が量閾値ΔMs1未満であると判定した場合、半田の良否レベルを良カテゴリに分類する。
【0031】
実装分類部12は、リフロー前検査機5の検査データとリフロー前検査機5に定められているリフロー前閾値とに基づいて、部品の良否レベルを複数のカテゴリに分類する。実施形態において、実装分類部12は、部品の状態の良否レベルを、否カテゴリと中間カテゴリと良カテゴリとに分類する。
【0032】
図4は、実施形態に係る実装分類部12の処理を説明するための図である。実施形態において、リフロー前検査機5に定められているリフロー前閾値は、部品の位置に係る位置閾値ΔPm1と、部品の姿勢に係る姿勢閾値ΔAm1とを含む。位置閾値ΔPm1及び姿勢閾値ΔAm1のそれぞれは、予め定められた値であり、実装分類部12に登録されている。リフロー前検査機5の検査データがリフロー前閾値以上である場合、部品の良否レベルは、中間カテゴリに分類される。リフロー前検査機5の検査データがリフロー前閾値未満である場合、部品の良否レベルは、良カテゴリに分類される。部品が搭載されていない場合、又は、搭載されるべき部品とは異なる部品が搭載されている場合、部品の良否レベルは、否レベルに分類される。
【0033】
実装分類部12は、リフロー前検査機5の検査データに基づいて、パッドに部品が搭載されていないと判定した場合、又は搭載されるべき部品とは異なる部品が搭載されていると判定した場合、部品の良否レベルを否カテゴリに分類する。
【0034】
実装分類部12は、リフロー前検査機5の検査データに基づいて、パッドに搭載されている部品の検出位置と部品の目標位置との差が位置閾値ΔPm1以上であると判定した場合、部品の良否レベルを中間カテゴリに分類する。部品の検出位置とは、リフロー前検査機5の検査データから導出される部品の位置をいう。部品の目標位置は、パッドの中心位置を含む。
【0035】
実装分類部12は、リフロー前検査機5の検査データに基づいて、パッドに搭載されている部品の検出姿勢と部品の目標姿勢との差が姿勢閾値ΔAm1以上であると判定した場合、部品の良否レベルを中間カテゴリに分類する。部品の検出姿勢とは、リフロー前検査機5の検査データから導出される部品の姿勢をいう。部品の姿勢は、基板の表面と平行な面内における部品の角度、及び基板の表面に対する部品の角度を含む。
【0036】
実装分類部12は、リフロー前検査機5の検査データに基づいて、パッドに搭載されている部品の検出位置と部品の目標位置との差が位置閾値ΔPm1未満であり、部品の検出姿勢と部品の目標姿勢との差が姿勢閾値ΔAm1未満である場合、部品の良否レベルを良カテゴリに分類する。
【0037】
リフロー分類部13は、リフロー後検査機7の検査データとリフロー後検査機7に定められているリフロー後閾値とに基づいて、部品実装状態の良否レベルを複数のカテゴリに分類する。実施形態において、リフロー分類部13は、部品実装状態の良否レベルを、否カテゴリと良カテゴリとに分類する。
【0038】
図5は、実施形態に係るリフロー分類部13の処理を説明するための図である。実施形態において、リフロー後検査機7に定められているリフロー後閾値は、部品の位置に係る位置閾値ΔPr1と、部品の姿勢に係る姿勢閾値ΔAr1とを含む。位置閾値ΔPr1及び姿勢閾値ΔAr1のそれぞれは、予め定められた値であり、リフロー分類部13に登録されている。リフロー後検査機7の検査データがリフロー後閾値以上である場合、部品の良否レベルは、否カテゴリに分類される。リフロー後検査機7の検査データがリフロー後閾値未満である場合、部品の良否レベルは、良カテゴリに分類される。
【0039】
リフロー分類部13は、リフロー後検査機7の検査データに基づいて、パッドに搭載されている部品の検出位置と部品の目標位置との差が位置閾値ΔPr1以上であると判定した場合、部品実装状態の良否レベルを否カテゴリに分類する。部品の検出位置とは、リフロー後検査機7の検査データから導出される部品の位置をいう。部品の目標位置は、パッドの中心位置を含む。
【0040】
リフロー分類部13は、リフロー後検査機7の検査データに基づいて、パッドに搭載されている部品の検出姿勢と部品の目標姿勢との差が姿勢閾値ΔAr1以上であると判定した場合、部品搭載状態の良否レベルを否カテゴリに分類する。部品の検出姿勢とは、リフロー後検査機7の検査データから導出される部品の姿勢をいう。部品の姿勢は、基板の表面と平行な面内における部品の角度、及び基板の表面に対する部品の角度を含む。
【0041】
リフロー分類部13は、リフロー後検査機7の検査データに基づいて、パッドに搭載されている部品の検出位置と部品の目標位置との差が位置閾値ΔPr1未満であり、部品の検出姿勢と部品の目標姿勢との差が姿勢閾値ΔAr1未満である場合、部品搭載状態の良否レベルを良カテゴリに分類する。
【0042】
複合ライブラリ部14は、セルフアライメント効果に影響を及ぼすセルフアライメント条件とセルフアライメント効果による部品の位置との相関データを記憶する。セルフアライメント条件として、パッドの状態、半田の状態、部品の状態、及びリフロー処理条件が例示される。
【0043】
パッドの状態は、パッドの面積、パッドの形状、及びパッドの材質の少なくとも一つを含む。
【0044】
半田の状態は、半田の有無、半田の位置、半田の検出位置と半田の目標位置との差、半田の量、半田の検出量と半田の目標量との差、半田の厚み、半田の体積、及び半田の材料特性の少なくとも一つを含む。
【0045】
部品の状態は、部品の有無、部品の位置、部品の検出位置と部品の目標位置との差、部品の姿勢、部品の検出姿勢と部品の目標姿勢との差、部品のサイズ、及び部品の重量の少なくとも一つを含む。
【0046】
リフロー処理条件は、リフロー処理における基板の加熱温度、加熱時間、及びリフロー炉6の雰囲気の少なくとも一つを含む。
【0047】
複合ライブラリ部14は、複数のセルフアライメント条件と、複数のセルフアライメント条件のそれぞれに基づいて生じるセルフアライメント効果による部品の位置との相関データを記憶する。相関データは、予備実験又はシミュレーションにより予め導出することができる。
【0048】
実施形態において、複合ライブラリ部14は、複数の半田の状態と複数の部品の状態とセルフアライメント効果による部品の位置との相関データを記憶する。
【0049】
複合判定部15は、半田検査機3の検査データとリフロー前検査機5の検査データとに基づいて、実装処理後の半田と部品との複合状態の良否を判定する。
【0050】
半田と部品との複合状態とは、半田の状態と部品の状態との両方の状態をいう。複合状態の良否の判定は、リフロー処理のセルフアライメント効果により部品が目標位置に移動するか否かについて判定することを含む。以下の説明において、複合状態の良否の判定を適宜、複合判定、と称する。
【0051】
実装処理後において半田と部品との複合状態が良好であることは、リフロー処理後において部品が目標位置に配置される可能性が高いことを意味する。実装処理後において半田と部品との複合状態が不良であることは、リフロー処理後において部品が目標位置に配置される可能性が低いことを意味する。実施形態において、部品の目標位置は、パッドの中心位置を含む。実装処理後において半田と部品との複合状態が良好であることは、部品がパッドに適正に配置される可能性が高いことを意味する。実装処理後において半田と部品との複合状態が不良であることは、リフロー処理後において部品がパッドに適正に配置される可能性が低いことを意味する。
【0052】
実施形態において、複合判定部15は、半田分類部11により分類された半田のカテゴリと実装分類部12により分類された部品のカテゴリとに基づいて、半田と部品との複合状態の良否を判定する。複合判定部15は、半田検査機3の検査データとリフロー前検査機5の検査データと複合ライブラリ部14に記憶されている相関データとに基づいて、部品と半田との複合状態の良否を判定する。
【0053】
総合判定部16は、リフロー後検査機7の検査データと複合判定部15の判定データとに基づいて、リフロー処理後のパッドと半田と部品との総合状態の良否を判定する。
【0054】
パッドと半田と部品との総合状態とは、パッドの状態と半田の状態と部品の状態との全ての状態をいう。総合状態の良否の判定は、リフロー処理後において部品が目標位置に配置され、且つ、部品とパッドとが半田を介して十分に固定されているか否かについて判定することを含む。以下の説明において、総合状態の良否の判定を適宜、総合判定、と称する。
【0055】
リフロー処理後においてパッドと半田と部品との総合状態が良好であることは、リフロー処理後において部品が目標位置に配置され、且つ、部品とパッドとが半田を介して十分に固定されている可能性が高いことを意味する。リフロー処理後においてパッドと半田と部品との総合状態が不良であることは、リフロー処理後において部品が目標位置に配置され、且つ、部品とパッドとが半田を介して十分に固定されている可能性が低いことを意味する。上述のように、実施形態において、部品の目標位置は、パッドの中心位置を含む。リフロー処理後においてパッドと半田と部品との総合状態が良好であることは、リフロー処理後において部品が半田を介してパッドに適正に固定されている可能性が高いことを意味する。リフロー処理後においてパッドと半田と部品との総合状態が不良であることは、リフロー処理後において部品が半田を介してパッドに適正に固定されている可能性が低いことを意味する。
【0056】
実施形態において、総合判定部16は、複合状態の良否と部品実装状態のカテゴリとに基づいて、総合状態の良否を判定する。
【0057】
[複合判定部の処理]
図6及び図7のそれぞれは、実施形態に係る複合判定部15の処理を説明するための図である。複合判定部15は、半田分類部11により分類された半田のカテゴリと実装分類部12により分類された部品のカテゴリとに基づいて、半田と部品との複合状態の良否を判定する。
【0058】
図6に示すように、半田のカテゴリ及び部品のカテゴリの両方が良カテゴリである場合、複合判定部15は、半田と部品との複合状態は良好であると判定する。半田のカテゴリ及び部品のカテゴリの一方又は両方が否カテゴリである場合、複合判定部15は、半田と部品との複合状態は不良であると判定する。
【0059】
図7に示すように、複合判定部15は、半田のカテゴリが良カテゴリ且つ部品のカテゴリが中間カテゴリである場合において、半田検査機3の検査データとリフロー前検査機5の検査データとに基づいて、リフロー処理のセルフアライメント効果により部品が目標位置に移動するか否かを推測する。複合判定部15は、セルフアライメント効果により部品が目標位置に移動すると推測した場合、半田と部品との複合状態は良好であると判定する。一方、複合判定部15は、セルフアライメント効果が生じても部品が目標位置に移動しないと推測した場合、半田と部品との複合状態は不良であると判定する。
【0060】
同様に、複合判定部15は、半田のカテゴリが中間カテゴリ且つ部品のカテゴリが良カテゴリである場合において、半田検査機3の検査データとリフロー前検査機5の検査データとに基づいて、リフロー処理のセルフアライメント効果により部品が目標位置に移動するか否かを推測する。複合判定部15は、半田のカテゴリが中間カテゴリ且つ部品のカテゴリが中間カテゴリである場合において、半田検査機3の検査データとリフロー前検査機5の検査データとに基づいて、リフロー処理におけるセルフアライメント効果により部品が目標位置に移動するか否かを推測する。複合判定部15は、セルフアライメント効果により部品が目標位置に移動すると推測した場合、半田と部品との複合状態は良好であると判定する。一方、複合判定部15は、セルフアライメント効果が生じても部品が目標位置に移動しないと推測した場合、半田と部品との複合状態は不良であると判定する。
【0061】
図8及び図9のそれぞれは、実施形態に係る複合判定方法を説明するための図である。複合判定は、半田分類部11により分類された半田のカテゴリと実装分類部12により分類された部品のカテゴリとに基づいて、半田と部品との複合状態の良否を判定することを含む。複合判定部15は、半田分類部11により分類された半田のカテゴリと実装分類部12により分類された部品のカテゴリとに基づいて、半田と部品との複合状態の良否を判定する。
【0062】
例えば図8に示すように、基板20のパッド21に塗布されている半田22の検出位置Paと目標位置Pbとの差が位置閾値ΔPs1以上でも、半田22の状態及び部品23の状態の少なくとも一方を含むセルフアライメント条件によっては、セルフアライメント効果によりリフロー処理後の部品23が目標位置Pdに配置される可能性がある。例えば、半田22の検出位置Paと目標位置Pbとの差が位置閾値ΔPs1以上でも、半田22の位置又は半田22の量によっては、セルフアライメント効果によりリフロー処理後の部品23が目標位置Pdに配置される可能性がある。また、半田22の検出位置Paと目標位置Pbとの差が位置閾値ΔPs1以上でも、部品23の位置又は部品23の姿勢によっては、セルフアライメント効果によりリフロー処理後の部品23が目標位置Pdに配置される可能性がある。また、半田22の検出位置Paと目標位置Pbとの差が位置閾値ΔPs1以上でも、リフロー処理条件によっては、セルフアライメント効果によりリフロー処理後の部品23が目標位置Pdに配置される可能性がある。
【0063】
また、基板20のパッド21に塗布されている半田22の検出量Maと目標量Mbとの差が量閾値ΔMs1以上でも、半田22の状態及び部品23の状態の少なくとも一方によっては、セルフアライメント効果によりリフロー処理後の部品23が目標位置Pdに配置される可能性がある。
【0064】
例えば図9に示すように、基板20のパッド21に搭載されている部品23の検出位置Pcと目標位置Pdとの差が位置閾値ΔPm1以上でも、半田22の状態及び部品23の状態の少なくとも一方を含むセルフアライメント条件によっては、セルフアライメント効果によりリフロー処理後の部品23が目標位置Pdに配置される可能性がある。例えば、部品23の検出位置Pcと目標位置Pdとの差が位置閾値ΔPm1以上でも、半田22の位置又は半田22の量によっては、セルフアライメント効果によりリフロー処理後の部品23が目標位置Pdに配置される可能性がある。また、部品23の検出位置Pcと目標位置Pdとの差が位置閾値ΔPm1以上でも、部品23の位置又は部品23の姿勢によっては、セルフアライメント効果によりリフロー処理後の部品23が目標位置Pdに配置される可能性がある。また、部品23の検出位置Pcと目標位置Pdとの差が位置閾値ΔPm1以上でも、リフロー処理条件によっては、セルフアライメント効果によりリフロー処理後の部品23が目標位置Pdに配置される可能性がある。
【0065】
また、基板20のパッド21に搭載されている部品23の検出姿勢Aaと目標姿勢Abとの差が姿勢閾値ΔAm1以上でも、半田22の状態及び部品23の状態の少なくとも一方によっては、セルフアライメント効果によりリフロー処理後の部品23が目標位置Pdに配置される可能性がある。
【0066】
複合ライブラリ部14には、複数の半田22の状態と複数の部品23の状態とセルフアライメント効果による部品23の位置との相関データが記憶されている。すなわち、良カテゴリに分類されない半田22又は部品23でも、セルフアライメント効果によりリフロー処理後の部品23が目標位置Pdに配置される半田22の状態と部品23の状態との組み合わせがテーブルデータとして複合ライブラリ部14に記憶されている。
【0067】
複合判定部15は、半田検査機3の検査データとリフロー前検査機5の検査データと複合ライブラリ部14に記憶されている相関データとに基づいて、半田22と部品23との複合状態の良否を判定する。すなわち、複合判定部15は、半田検査機3の検査データ及びリフロー前検査機5の検査データと複合ライブラリ部14に記憶されている相関データとを照合して、良カテゴリに分類されない半田22の検査データ又は部品23の検査データでも、セルフアライメント効果によりリフロー処理後の部品23が目標位置Pdに配置される半田22の状態と部品23の状態との組み合わせであるか否かを判定する。
【0068】
[総合判定部の処理]
図10は、実施形態に係る総合判定方法を説明するための図である。総合判定は、複合判定部15により判定された複合状態の良否とリフロー分類部13により分類された部品実装状態のカテゴリとに基づいて、パッドと半田と部品との総合状態の良否を判定することを含む。総合判定部16は、複合判定部15により判定された複合状態の良否とリフロー分類部13により分類された部品実装状態のカテゴリとに基づいて、パッドと半田と部品との総合状態の良否を判定する。
【0069】
図10に示すように、総合判定部16は、複合状態が良好且つ部品実装状態が良カテゴリである場合、総合状態は良好であると判定する。総合判定部16は、複合状態が不良である場合又は部品実装状態が否カテゴリである場合、総合状態は不良であると判定する。
【0070】
[コンピュータシステム]
図11は、実施形態に係るコンピュータシステム1000を示すブロック図である。上述のホストコンピュータ8は、コンピュータシステム1000を含む。コンピュータシステム1000は、CPU(Central Processing Unit)のようなプロセッサ1001と、ROM(Read Only Memory)のような不揮発性メモリ及びRAM(Random Access Memory)のような揮発性メモリを含むメインメモリ1002と、ストレージ1003と、入出力回路を含むインターフェース1004とを有する。ホストコンピュータ8の機能は、プログラムとしてストレージ1003に記憶されている。プロセッサ1001は、プログラムをストレージ1003から読み出してメインメモリ1002に展開し、プログラムに従って上述の処理を実行する。なお、プログラムは、ネットワークを介してコンピュータシステム1000に配信されてもよい。
【0071】
プログラムは、上述の実施形態に従って、コンピュータシステム1000に、基板のパッドに半田を塗布する印刷処理後の半田を検査する半田検査機の検査データを取得することと、パッドに部品を搭載する実装処理後の部品を検査するリフロー前検査機の検査データを取得することと、半田検査機の検査データとリフロー前検査機の検査データとに基づいて、実装処理後の半田と部品との複合状態の良否を判定することと、を実行させることができる。
【0072】
[効果]
以上説明したように、実施形態によれば、半田検査機3の検査データとリフロー前検査機5の検査データとに基づいて、実装処理後の半田と部品との複合状態の良否が判定される。これにより、表面実装技術に基づいて電子機器を生産する場合において、電子機器の生産性の低下が抑制される。
【0073】
例えば、半田検査機3の検査データと半田検査機3に定められている半田閾値とに基づいて半田の状態が不良と判定され、半田の状態が不良と判定された時点で基板が廃棄されると、電子機器の生産性が低下する。半田検査機3の検査データと半田検査機3に定められている半田閾値とに基づいて半田の状態が不良と判定されても、例えば実装処理後の部品の状態又はリフロー処理条件を含むセルフアライメント条件によっては、セルフアライメント効果により部品が目標位置に移動する可能性がある。
【0074】
実施形態によれば、半田検査機3の検査データと半田検査機3に定められている半田閾値とに基づいて半田の状態が不良と判定される状況が生じても、基板を廃棄せず、半田検査機3の検査データとリフロー前検査機5の検査データとに基づいて、実装処理後の半田と部品との複合状態の良否が判定される。実装処理後において半田と部品との複合状態が良好であることは、リフロー処理のセルフアライメント効果により部品が目標位置に配置される可能性が高いことを意味する。半田検査機3の検査データ及びリフロー前検査機5の検査データの両方を考慮した複合判定が実施されることにより、半田検査機3の検査データのみでは不良と判定される基板でも、電子機器の生産に寄与することができる。そのため、表面実装技術に基づいて電子機器を生産する場合において、電子機器の生産性の低下が抑制される。
【0075】
実施形態においては、半田検査機3の検査データと半田検査機3に定められている半田閾値とに基づいて、半田の良否レベルが否カテゴリと中間カテゴリと良カテゴリとに分類される。リフロー前検査機5の検査データとリフロー前検査機5に定められているリフロー前閾値とに基づいて、部品の良否レベルが否カテゴリと中間カテゴリと良カテゴリとに分類される。
【0076】
半田の状態及び部品の状態の両方が良カテゴリである場合、複合状態は良好であると判定される。半田の状態及び部品の状態の一方又は両方が否カテゴリである場合、複合状態は不良であると判定される。これにより、セルフアライメント効果により部品が目標位置に移動することが期待できない場合、基板は、適切に廃棄される。セルフアライメント効果により部品が目標位置に移動することが期待できる場合、基板は、電子機器の生産に寄与することができる。
【0077】
半田の状態及び部品の状態の少なくとも一方が中間カテゴリである場合、半田検査機3の検査データとリフロー前検査機5の検査データとに基づいて、リフロー処理のセルフアライメント効果により部品が目標位置に移動するか否かが推測される。これにより、セルフアライメント効果により部品が目標位置に移動することが期待できない場合、基板は、適切に廃棄される。セルフアライメント効果により部品が目標位置に移動することが期待できる場合、基板は、電子機器の生産に寄与することができる。
【0078】
複数の半田の状態及び複数の部品の状態を含む複数のセルフアライメント条件とセルフアライメント効果による部品の位置との相関データが複合ライブラリ部14に予め記憶される。これにより、複合判定部15は、半田検査機3の検査データとリフロー前検査機5の検査データと複合ライブラリ部14に記憶されている相関データとに基づいて、複合状態の良否を判定することができる。
【0079】
リフロー後検査機7の検査データと複合判定部15の判定データとに基づいて、リフロー処理後のパッドと半田と部品との総合状態の良否が判定される。これにより、これにより、表面実装技術に基づいて電子機器を生産する場合において、電子機器の生産性の低下が抑制される。
【0080】
リフロー後検査機7の検査データに基づいて、実装状態の良否レベルが否カテゴリと良カテゴリとに分類される。複合状態が良好且つ部品実装状態が良カテゴリである場合、総合状態は良好であると判定される。複合状態が不良である場合又は部品実装状態が否カテゴリである場合、総合状態は不良であると判定される。これにより、総合状態が不良な基板は、適切に廃棄される。総合状態が良好な基板は、電子機器の生産に寄与することができる。
【0081】
[その他の実施形態]
図12は、他の実施形態に係る複合判定方法を説明するための図である。上述の実施形態においては、複数の半田の状態及び複数の部品の状態を含む複数のセルフアライメント条件とセルフアライメント効果による部品の位置との相関データが複合ライブラリ部14に予め記憶され、複合判定部15は、半田検査機3の検査データとリフロー前検査機5の検査データと複合ライブラリ部14に記憶されている相関データとに基づいて、半田と部品との複合状態の良否を判定することとした。ホストコンピュータ8は、人工知能(AI:Artificial Intelligence)に係る技術を用いて、半田と部品との複合状態の良否を判定してもよい。
【0082】
図12に示す例において、ホストコンピュータ8は、学習モデル生成部17と、推測部18とを有する。
【0083】
学習モデル生成部17は、複数のセルフアライメント条件とセルフアライメント効果による部品23の位置との関係を示す学習データに基づいて、学習モデルを生成する。実施形態において、学習モデル生成部17は、複数の半田22の状態と複数の部品23の状態とセルフアライメント効果による部品23の位置との関係を示す学習データに基づいて、学習モデルを生成する。学習モデル生成部17により生成される学習モデルは、半田22の状態及び部品23の状態を入力とし、セルフアライメント効果による部品23の位置を出力とする。
【0084】
推測部18は、半田22の状態を示す半田検査機3の検査データと部品23の状態を示すリフロー前検査機5の検査データとを学習モデルに入力して、セルフアライメント効果による部品23の位置を推測する。
【0085】
複合判定部15は、推測部18により推測された部品23の位置に基づいて、複合状態の良否を判定する。
【符号の説明】
【0086】
1…生産システム、2…半田印刷機、3…半田検査機、4…部品実装機、5…リフロー前検査機、6…リフロー炉、7…リフロー後検査機、8…ホストコンピュータ、9…検査システム、10…検査データ取得部、11…半田分類部、12…実装分類部、13…リフロー分類部、14…複合ライブラリ部、15…複合判定部、16…総合判定部、17…学習モデル生成部、18…推測部、20…基板、21…パッド、22…半田、23…部品、1000…コンピュータシステム、1001…プロセッサ、1002…メインメモリ、1003…ストレージ、1004…インターフェース。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
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図10
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図12