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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022160247
(43)【公開日】2022-10-19
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
   G09G 3/36 20060101AFI20221012BHJP
   G09G 3/20 20060101ALI20221012BHJP
   G02F 1/133 20060101ALI20221012BHJP
【FI】
G09G3/36
G09G3/20 621F
G09G3/20 650M
G09G3/20 641Q
G09G3/20 642E
G09G3/20 611E
G09G3/20 641R
G09G3/20 612U
G09G3/20 641C
G02F1/133 570
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021064883
(22)【出願日】2021-04-06
(71)【出願人】
【識別番号】318015781
【氏名又は名称】ジャパン・イーエム・ソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】弁理士法人秀和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】原 久弥
【テーマコード(参考)】
2H193
5C006
5C080
【Fターム(参考)】
2H193ZF13
2H193ZF15
2H193ZG03
2H193ZG48
2H193ZG57
5C006AA16
5C006AA22
5C006AB01
5C006AC11
5C006AC21
5C006AF13
5C006AF45
5C006AF46
5C006AF53
5C006BB11
5C006BC11
5C006BC16
5C006BF14
5C006BF16
5C006FA14
5C006FA23
5C006FA41
5C006FA51
5C006FA54
5C080AA10
5C080BB05
5C080CC03
5C080DD02
5C080DD06
5C080DD08
5C080DD22
5C080DD27
5C080EE19
5C080EE28
5C080EE29
5C080GG02
5C080GG12
5C080JJ02
5C080JJ05
5C080JJ07
5C080KK04
5C080KK07
(57)【要約】
【課題】簡易な構成で画面のちらつきを抑制することができる表示装置を提供する。
【解決手段】本表示装置は、表示パネルと、外部装置から入力される画像信号を表示パネルに入力させて画像信号に応じた画像を表示パネルに表示させる制御部と、を備える。制御部は、画像信号によって示される階調における表示パネルの応答速度が閾値より遅い場合に、画像信号を閾値より速い応答速度の階調を示す画像信号に補正し、補正した画像信号を表示パネルに入力する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示パネルと、
外部装置から入力される画像信号を前記表示パネルに入力させて前記画像信号に応じた画像を前記表示パネルに表示させる制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記画像信号によって示される階調における前記表示パネルの応答速度が閾値より遅い場合に、前記画像信号を前記閾値より速い応答速度の階調を示す画像信号に補正し、
補正した前記画像信号を前記表示パネルに入力する、
表示装置。
【請求項2】
前記制御部は、
入力された前記画像信号に対するガンマ補正を行い、
前記外部装置から入力される画像信号によって示される階調における前記表示パネルの応答速度が閾値より遅い場合に、前記ガンマ補正によって前記表示パネルに入力する画像信号を前記閾値より速い応答速度の階調を示す画像信号に補正する、
請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記制御部は、
入力された前記画像信号に対する黒レベル補正を行い、
前記外部装置から入力される画像信号によって示される階調における前記表示パネルの応答速度が閾値より遅い場合に、前記黒レベル補正によって前記表示パネルに入力する画像信号を前記閾値より速い応答速度の階調を示す画像信号に補正する、
請求項1または2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記制御部は、
入力された前記画像信号に対するコントラスト補正を行い、
前記外部装置から入力される画像信号によって示される階調における前記表示パネルの応答速度が閾値より遅い場合に、前記コントラスト補正によって前記表示パネルに入力する画像信号を前記閾値より速い応答速度の階調を示す画像信号に補正する、
請求項1から3のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項5】
前記表示パネルは液晶パネルである、
請求項1から4のいずれか一項に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶パネルとバックライトとを備えた液晶ディスプレイが広く利用されている。液晶ディスプレイでは、画像を表示する際にちらつきが生じることがある。このようなちらつきの発生を抑制する技術が提案されている。
【0003】
特許文献1では、表示装置が備える発光装置の発光輝度と発光時間のデューティ比との両方を制御することで、フリッカーの発生や動きボケの発生を低減させる技術が提案されている。特許文献2では、1フレーム期間中に適度に黒表示画面を入れることにより、画像表示装置に表示される動画、静止画の画質を向上させる技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2014-098890号公報
【特許文献2】特開2006-189661号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
自発光素子ではなく、バックライトを発光させて液晶のシャッター効果により表示パネルに画像を表示する表示装置では、ある階調から別の階調への応答速度は表示パネルの特性によって異なる。この階調間の応答速度の差は、フレームの切り替え等の際に生じる画面のちらつきの一因となる。応答速度の差によるちらつきの発生を抑制する技術として、オーバードライブを挙げることができる。
【0006】
しかしながら、オーバードライブでは各ピクセルの階調変化を時系列で検出してドライブ電圧を補正することから、表示装置の構成が複雑になるとともに、表示装置が高価なものとなる。
【0007】
開示の技術の1つの側面は、簡易な構成で画面のちらつきを抑制することができる表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
開示の技術の1つの側面は、次のような表示装置によって例示される。本表示装置は、表示パネルと、外部装置から入力される画像信号を表示パネルに入力させて画像信号に応じた画像を表示パネルに表示させる制御部と、を備える。制御部は、画像信号によって示される階調における表示パネルの応答速度が閾値より遅い場合に、画像信号を閾値より速い応答速度の階調を示す画像信号に補正し、補正した画像信号を表示パネルに入力する。
【発明の効果】
【0009】
本表示装置は、簡易な構成で画面のちらつきを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、実施形態に係る液晶ディスプレイのハードウェア構成の一例を示す図である。
図2図2は、画像処理部の処理ブロックの一例を示す図である。
図3図3は、液晶ディスプレイに入力される画像信号の階調とLCDパネルに出力される画像信号の階調との関係を模式的に示す第1の図である。
図4図4は、液晶ディスプレイに入力される画像信号の階調とLCDパネルに出力される画像信号の階調との関係を模式的に示す第2の図である。
図5図5は、実施形態における映像信号処理部の処理フローの一例を示す図である。
図6図6は、検証に用いた画面遷移を示す図である。
図7図7は、図5のT2における階調補正処理を行わなかった場合の階調変化を模式的に示す図である。
図8図8は、図5のT2における階調補正処理を行った場合の階調変化を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
<実施形態>
以下に示す実施形態の構成は例示であり、開示の技術は実施形態の構成に限定されない。実施形態に係る表示装置は、例えば、以下の構成を備える。本実施形態に係る表示装置は、表示パネルと、外部装置から入力される画像信号を表示パネルに入力させて画像信号に応じた画像を表示パネルに表示させる制御部と、を備える。制御部は、画像信号によって示される階調における表示パネルの応答速度が閾値より遅い場合に、画像信号を閾値より速い応答速度の階調を示す画像信号に補正し、補正した画像信号を表示パネルに入力する。
【0012】
本表示装置では、応答速度が閾値より遅い階調を示す画像信号が入力されると、閾値よりも速い応答速度の階調を示す画像信号に補正し、補正した画像信号が表示パネルに入力される。そのため、本表示装置によれば、応答速度が閾値より遅い階調を表示パネルに表示させることが抑制される。このような制御により、本表示装置は、オーバードライブ回路を組み込むような複雑な構成を採用しなくとも、表示パネルにおける画面のちらつきを抑制することができる。
【0013】
以下、図面を参照して上記表示装置を液晶ディスプレイに適用した実施形態についてさらに説明する。図1は、実施形態に係る液晶ディスプレイのハードウェア構成の一例を示す図である。液晶ディスプレイ100は、外部装置200から入力される画像信号に応じた画像をLCDパネル140に表示する表示装置である。外部装置200は、例えば、パーソナルコンピュータやスマートフォン等の情報処理装置である。
【0014】
液晶ディスプレイ100は、入力インタフェース110、画像処理部120、出力インタフェース130及びLiquid Crystal Display(LCD)パネル140を備える。入力インタフェース110は、外部装置200とのインタフェースである。画像処理部120は、入力インタフェース110を介して入力された外部装置200からの画像信号を受信する。
【0015】
画像処理部120は、外部装置200から入力される画像信号に対して、各種の処理を行う処理部である。画像処理部120は、プロセッサとメモリとを組み合わせたものであってもよい。また、画像処理部120は、画像処理プロセッサによって例示される専用プロセッサであってもよい。また、画像処理部120は、集積回路(IC)、その他のデジタル回路を含んでもよい。画像処理部120は、例えば、メモリに記憶されたプログラムにしたがって、画像信号に対する各種の処理を実行する。
【0016】
出力インタフェース130は、画像処理部120からLCDパネル140への画像信号の送信を中継するインタフェースである。LCDパネル140は、画像処理部120によ
る処理が行われた画像信号を出力インタフェース130を介して受信し、受信した画像信号に応じた画像を表示する。
【0017】
LCDパネル140は、バックライトからの光を液晶の向きを遷移させることで、RGB(緑、赤、青)の各色の階調を遷移させる。液晶の向きが所望の方向に遷移完了するまでの応答速度は、例えば、遷移前の液晶の向きによって異なる。そのため、LCDパネル140の応答速度は、遷移前の階調に応じて異なることがある。例えば、LCDパネル140では、最低階調と最大階調との間における応答速度は速く、中間階調間の応答速度は遅いことがある。また、例えば、LCDパネル140では、最低階調から中間階調への応答速度が遅いことがある。LCDパネル140に表示される画像に応答速度が遅い階調が含まれると、画像のちらつきが生じることがある。
【0018】
図2は、画像処理部の処理ブロックの一例を示す図である。画像処理部120は、映像信号処理部121及びスケーリング処理部122を備える。画像処理部120は、メモリに実行可能に展開されたプログラムを実行することで、上記画像処理部120の、映像信号処理部121及びスケーリング処理部122等の各部としての処理を実行する。
【0019】
映像信号処理部121は、外部装置200から入力される画像信号に対して、LCDパネル140の特性に応じた処理を行う。LCDパネル140の特性に応じた処理としては、例えば、ガンマ補正、コントラスト補正、黒レベル補正等を挙げることができる。
【0020】
上記の通り、LCDパネル140では、応答速度の違いによって、LCDパネル140に表示される画像のちらつきが生じることがある。そこで、映像信号処理部121は、入力された画像信号が示す階調におけるLCDパネル140の応答速度が閾値よりも遅い場合に、入力された画像信号を閾値より速い応答速度の階調を示す画像信号に補正する処理を行う。具体的には、使用するLCDパネルの特性に応じて、閾値よりも応答速度が遅い階調がLCDパネルに入力されることを抑制するように補正する処理を行う。
【0021】
映像信号処理部121は、例えば、外部装置200から入力される画像信号によって示される階調におけるLCDパネル140の応答速度が閾値より遅い場合に、ガンマ補正によって画像信号を閾値より速い応答速度の階調を示す画像信号に補正してもよい。また、映像信号処理部121は、例えば、外部装置200から入力される画像信号によって示される階調におけるLCDパネル140の応答速度が閾値より遅い場合に、コントラスト補正によって画像信号を閾値より速い応答速度の階調を示す画像信号に補正してもよい。また、映像信号処理部121は、外部装置200から入力される画像信号によって示される階調におけるLCDパネル140の応答速度が閾値より遅い場合に、黒レベル補正によって画像信号を閾値より速い応答速度の階調を示す画像信号に補正してもよい。映像信号処理部121がこのように画像信号を補正することで、補正後の画像信号がLCDパネル140に入力されるようになる。
【0022】
例えば、映像信号処理部121は、閾値より遅い応答速度の階調の階調範囲をメモリに記憶しておけばよい。そして、映像信号処理部121は、上記階調範囲内の階調を示す画像信号が外部装置200から入力されると、上記階調範囲外の階調を示すように画像信号を補正する。そして、映像信号処理部121は、上記階調範囲外の階調を示すように補正した画像信号をLCDパネル140に入力すればよい。映像信号処理部121によるガンマ補正、コントラスト補正及び黒レベル補正のうちの少なくともひとつの補正は、上記階調範囲外の階調を示すように画像信号を補正する処理を含む。
【0023】
図3は、液晶ディスプレイに入力される画像信号の階調とLCDパネルに出力される画像信号の階調との関係を模式的に示す第1の図である。図3では、横軸が外部装置200
から入力される画像信号の階調を例示し、縦軸がLCDパネル140に対して出力される画像信号の階調を例示する。また、図3では、映像信号処理部121による補正が行われない場合における階調を点線が例示し、映像信号処理部121による補正が行われた場合における階調を実線が例示する。図3の例では、LCDパネル140は、LCDパネル140の表示可能な最低階調付近(ゼロから階調Aまでの範囲)における応答速度が閾値よりも遅いものと仮定する。
【0024】
映像信号処理部121による補正が行われない場合、ゼロから階調Aまでの階調を示す画像信号が入力されてもそのままLCDパネル140に対して出力される。そのため、LCDパネル140に表示される画像において“ちらつき”が生じやすい。一方、映像信号処理部121による補正が行われる場合、ゼロから階調Aまでの階調を示す画像信号は階調Aよりも高い階調を示す画像信号に補正され、補正された画像信号がLCDパネル140に対して出力される。そのため、映像信号処理部121による補正によって、閾値よりも応答速度の遅い階調がLCDパネル140に入力されることが抑制される。
【0025】
図4は、液晶ディスプレイに入力される画像信号の階調とLCDパネルに出力される画像信号の階調との関係を模式的に示す第2の図である。図4では、横軸が外部装置200から入力される画像信号の階調を例示し、縦軸がLCDパネル140に対して出力される画像信号の階調を例示する。また、図4では、映像信号処理部121による補正が行われない場合における階調を点線が例示し、映像信号処理部121による補正が行われた場合における階調を実線が例示する。図4の例では、LCDパネル140は、LCDパネル140が表示可能な最大階調付近(階調Bから最大階調までの範囲)における応答速度が閾値よりも遅いものと仮定する。
【0026】
映像信号処理部121による補正が行われない場合、階調Bから最大階調までの階調を示す画像信号が入力されてもそのままLCDパネル140に対して出力される。そのため、LCDパネル140に表示される画像において“ちらつき”が生じやすい。一方、映像信号処理部121による補正が行われる場合、階調Bから最大階調までの階調を示す画像信号は階調Bよりも低い階調を示す画像信号に補正され、補正された画像信号がLCDパネル140に対して出力される。そのため、映像信号処理部121による補正によって、閾値よりも応答速度の遅い階調がLCDパネル140に入力されることが抑制される。
【0027】
なお、映像信号処理部121による補正の前後において、画像信号が示す階調に大きな差が生じると画質が劣化する虞がある。そのため、映像信号処理部121は、応答信号が示す階調を大幅に補正するのではなく、応答速度が閾値以上となる階調のうち、外部装置200から入力される画像信号が示す階調と最も近い階調に補正することが好ましい。
【0028】
スケーリング処理部122は、映像信号処理部121による処理が行われた画像信号に対して、ユーザの指示に応じた拡大・縮小処理を行う。
【0029】
<処理フロー>
図5は、実施形態における映像信号処理部の処理フローの一例を示す図である。以下、図5を参照して、映像信号処理部121の処理フローの一例について説明する。
【0030】
T1では、映像信号処理部121は、外部装置200から入力インタフェース110を介して入力された画像信号を受信する。T2では、映像信号処理部121は、入力された画像信号に対して、ガンマ補正、コントラスト補正及び黒レベル補正等の補正処理を行う。なお、T2では、ガンマ補正、コントラスト補正及び黒レベル補正のうち、1または2の補正が行われてもよい。この補正により、応答速度が閾値よりも遅い階調を表示パネルに入力することを抑制する。
【0031】
<検証>
ここで、実施形態の効果を説明するため、図5のT2における階調補正処理を行った場合と行わなかった場合の検証を行う。図6は、検証に用いた画面遷移を示す図である。本検証では、複数の白及び黒の縦縞を交互に並べて表示した画像を図6の(A)の状態から図6の(B)の状態に遷移させる。ここで、検証に用いたLCDパネル140は、ゼロ階調(図6において黒色で示された領域)からの応答速度が閾値より遅いものとする。
【0032】
図7は、図5のT2における階調補正処理を行わなかった場合の階調変化を模式的に示す図である。図8は、図5のT2における階調補正処理を行った場合の階調変化を模式的に示す図である。図7及び図8では、縦軸が階調を示し、横軸が時間を示す。図7及び図8の上段のグラフでは、遷移前に黒であった領域(図6の領域141)の階調変化を実線で示し、遷移前に白であった領域(図6の領域142)の階調変化を点線で示す。さらに、図7及び図8の下段のグラフでは、LCDパネル140全体における階調変化を模式的に示す。
【0033】
そして、図7では、K1の時点から画面の遷移が開始され、K2の時点で画面の遷移が完了する。図8では、K1の時点から画面の遷移が開始され、K3の時点で画面の遷移が完了する。すなわち、図7では、K1までの期間が図6の(A)に対応し、K2以降の期間が図6の(B)に対応する。また、図8では、K1までの期間が図6の(A)に対応し、K3以降の期間が図6の(B)に対応する。
【0034】
図7において、図6の(A)の状態から図6の(B)の状態への遷移時間は、P1で例示される。また、図8において、図6の(A)の状態から図6の(B)の状態への遷移時間は、P2で例示される。図7及び図8を比較すると、P1よりもP2の方が短いことが理解できる。すなわち、図5のT2における階調補正処理を行った方が、より短時間で図6の(A)の状態から図6の(B)の状態への遷移がより短時間で完了する。
【0035】
そして、図7及び図8を比較すると、図8におけるLCDパネル140全体の輝度変化B2は、図7におけるLCDパネル140全体の輝度変化B1よりも小さいことが理解できる。そのため、入力された画像信号によって示される階調におけるLCDパネル140の応答速度が閾値より遅い場合、閾値より速い応答速度の階調を示す画像信号に補正することで、LCDパネル140のちらつきの発生を抑制することができることが理解できる。
【0036】
<実施形態の効果>
実施形態に係る液晶ディスプレイ100は、入力された画像信号によって示される階調におけるLCDパネル140の応答速度が閾値より遅い場合、閾値より速い応答速度の階調を示す画像信号に補正する。そのため、実施形態によれば、LCDパネル140への画像表示の際にちらつきが発生しやすい階調の使用を抑制することで、LCDパネル140におけるちらつきの発生を抑制することができる。
【0037】
また、実施形態では、オーバードライブを用いなくとも良いため、液晶ディスプレイ100の価格を廉価に抑えることができる。
【符号の説明】
【0038】
100・・液晶ディスプレイ
110・・入力インタフェース
120・・画像処理部
121・・映像信号処理部
122・・スケーリング処理部
130・・出力インタフェース
140・・LCDパネル
200・・外部装置
141、142・・領域
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8