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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022016028
(43)【公開日】2022-01-21
(54)【発明の名称】集計装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20220114BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020119283
(22)【出願日】2020-07-10
(71)【出願人】
【識別番号】520255872
【氏名又は名称】株式会社エフェクチュアル
(74)【代理人】
【識別番号】100205659
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 拓也
(74)【代理人】
【識別番号】100145713
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 竜太
(72)【発明者】
【氏名】日山 一樹
(72)【発明者】
【氏名】岩田 泰明
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC12
5L049CC20
(57)【要約】
【課題】より適切なアドバイスを得ることが可能な集計装置及びプログラムを提供すること。
【解決手段】ユーザによるレビューを店舗ごとに集計する集計装置1であって、店舗に対応するレビューを収集する収集部12と、店舗ごとにヒットしたキーワードの個数を集計する集計部14と、店舗の業態に類似する他店舗を抽出する抽出部17と、店舗の集計結果と抽出された他店舗の集計結果とを比較する比較部18と、比較結果に基づいて店舗へのアドバイスを作成するアドバイス作成部20と、を備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザによるレビューを店舗ごとに集計する集計装置であって、
店舗に対応するレビューを収集する収集部と、
店舗ごとにヒットしたキーワードの個数を集計する集計部と、
前記店舗の業態に類似する他店舗を抽出する抽出部と、
前記店舗の集計結果と抽出された前記他店舗の集計結果とを比較する比較部と、
比較結果に基づいて前記店舗へのアドバイスを作成するアドバイス作成部と、
を備える集計装置。
【請求項2】
前記抽出部は、前記店舗と同じ地域に位置する前記他店舗を抽出する請求項1に記載の集計装置。
【請求項3】
前記比較部は、前記キーワードの肯定性及び否定性に基づいて、抽出された前記他店舗に対する優位点及び改善点を比較し、
前記アドバイス作成部は、前記優位点及び前記改善点に基づいて、前記店舗へのアドバイスを作成する請求項2に記載の集計装置。
【請求項4】
前記集計部は、前記レビューに含まれる警告キーワードの有無を集計し、
前記アドバイス作成部は、集計結果に基づいて、前記警告キーワードの存在を前記店舗に通知するアドバイスを作成する請求項1から3のいずれかに記載の集計装置。
【請求項5】
前記集計部は、前記レビューの変化を所定期間集計し、
前記アドバイス作成部は、集計の結果、否定性の高い前記キーワードの数が増加傾向にある場合に再度アドバイスを作成する請求項4に記載の集計装置。
【請求項6】
前記集計部は、対応を促す前に対するレビューに含まれるキーワードの変化を一定期間ごとに集計し、
前記アドバイス作成部は、集計の結果、警告キーワードの発生前に比べて否定性のキーワードの数が所定値よりも増えている場合に再度のアドバイスを作成する請求項5に記載の集計装置。
【請求項7】
前記アドバイス作成部は、比較結果に基づいて前記店舗への指示入力を取得した場合にアドバイスを作成する請求項1から6のいずれかに記載の集計装置。
【請求項8】
ユーザによるレビューを店舗ごとに集計する集計装置としてコンピュータを機能させるプログラムであって、
前記コンピュータを、
店舗に対応するレビューを収集する収集部、
店舗ごとにヒットしたキーワードの個数を集計する集計部、
前記店舗の業態に類似する他店舗を抽出する抽出部、
前記店舗の集計結果と抽出された前記他店舗の集計結果とを比較する比較部、
比較結果に基づいて前記店舗へのアドバイスを作成するアドバイス作成部、
として機能させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、集計装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、飲食店等の店舗に対して、ユーザが自由にレビュー(口コミ)を提供できるレビューサイトが知られている。レビューサイトでは、例えば、ユーザが利用した感想等を自由に投稿することができる。これにより、飲食店の利用を希望する他のユーザは、レビューを参照することによって、店舗の雰囲気及びサービスの質等を予め知識として得ることができる。また、店舗側も、ユーザのレビューを参考にして、商品及びサービス等の改善をすることができる。
【0003】
一方、ユーザが自由にレビューを提供することができるため、利用したようになりすましてレビューを投稿することができる場合がある。このようなレビューの存在は、レビューサイトの信憑性の毀損に繋がることがあった。また、ユーザや店舗側が本来の利用者のレビューか否かを判断することも困難であった。そこで、実際に店の商品やサービスを利用した者に対してのみ、口コミを投稿させることができるシステムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2019-194795号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、店舗側は、ユーザのレビューを参考にして商品及びサービス等の改善をするにあたり、より適切なアドバイスを得ることができれば好適である。また、早期に対処すべき事態が発生した場合においても、より適切なアドバイスを得ることができれば、これもまた好適である。
【0006】
本発明は、より適切なアドバイスを得ることが可能な集計装置及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、ユーザによるレビューを店舗ごとに集計する集計装置であって、店舗に対応するレビューを収集する収集部と、店舗ごとにヒットしたキーワードの個数を集計する集計部と、前記店舗の業態に類似する他店舗を抽出する抽出部と、前記店舗の集計結果と抽出された前記他店舗の集計結果とを比較する比較部と、比較結果に基づいて前記店舗へのアドバイスを作成するアドバイス作成部と、を備える集計装置に関する。
【0008】
また、前記抽出部は、前記店舗と同じ地域に位置する前記他店舗を抽出するのが好ましい。
【0009】
また、前記比較部は、前記キーワードの肯定性及び否定性に基づいて、抽出された前記他店舗に対する優位点及び改善点を比較し、前記アドバイス作成部は、前記優位点及び前記改善点に基づいて、前記店舗へのアドバイスを作成するのが好ましい。
【0010】
また、前記集計部は、前記レビューに含まれる警告キーワードの有無を集計し、前記アドバイス作成部は、集計結果に基づいて、前記警告キーワードの存在を前記店舗に通知するアドバイスを作成するのが好ましい。
【0011】
また、前記集計部は、前記レビューの変化を所定期間集計し、前記アドバイス作成部は、集計の結果、否定性の高い前記キーワードの数が増加傾向にある場合に再度アドバイスを作成するのが好ましい。
【0012】
また、前記集計部は、対応を促す前に対するレビューに含まれるキーワードの変化を一定期間ごとに集計し、前記アドバイス作成部は、集計の結果、警告キーワードの発生前に比べて否定性のキーワードの数が所定値よりも増えている場合に再度のアドバイスを作成するのが好ましい。
【0013】
また、前記アドバイス作成部は、比較結果に基づいて前記店舗への指示入力を取得した場合にアドバイスを作成するのが好ましい。
【0014】
また、本発明は、ユーザによるレビューを店舗ごとに集計する集計装置としてコンピュータを機能させるプログラムであって、前記コンピュータを、店舗に対応するレビューを収集する収集部、店舗ごとにヒットしたキーワードの個数を集計する集計部、前記店舗の業態に類似する他店舗を抽出する抽出部、前記店舗の集計結果と抽出された前記他店舗の集計結果とを比較する比較部、比較結果に基づいて前記店舗へのアドバイスを作成するアドバイス作成部、として機能させるプログラムに関する。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、より適切なアドバイスを得ることが可能な集計装置及びプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の第1実施形態に係る集計装置を含むネットワークを示す概略図である。
図2】第1実施形態の集計装置の構成を示すブロック図である。
図3】第1実施形態の集計装置によって本部側端末に提供される絞込み画面を示す画面図である。 第1実施形態の集計装置によって本部側端末に提供される画面を示す概略図である。
図4】第1実施形態の集計装置によって店舗側端末に提供される画面を示す画面図である。 一実施形態の集計装置によって店舗側端末に提供される画面を示す概略図である。
図5】第1実施形態の集計装置によって本部側端末に提供される画面を示す画面図である。
図6】第1実施形態の集計装置によって本部側端末に提供される画面を示す画面図である。
図7】第1実施形態の集計装置によって本部側端末に提供される画面を示す画面図である。
図8】第1実施形態の集計装置によって本部側端末に提供される画面を示す画面図である。
図9】第1実施形態の集計装置によって本部側端末に提供される画面を示す画面図である。
図10】第1実施形態の集計装置によって本部側端末に提供される画面を示す画面図である。
図11】本発明の第2実施形態に係る集計装置の動作の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の各実施形態に係る集計装置1及びプログラムについて、図1から図11を参照して説明する。
まず、各実施形態に係る集計装置1の概要について説明する。
【0018】
集計装置1は、例えば、電子計算機である。集計装置1は、図1に示すように、ネットワークに接続される。集計装置1は、例えば、複数のレビューサーバのレビューサイトを巡回して、特定ユーザ(例えば、信用度の高いユーザ)のレビュー、レーティング、及びインサイト情報を収集する。集計装置1は、インサイト情報として、例えば、電話による店舗への問い合わせ回数、アクセス数、及びルート検索(位置検索)の回数を収集する。
【0019】
集計装置1は、ユーザによるレビューを店舗ごとに集計する。また、集計装置1は、ユーザのレビューに対して実施された店舗の返信(対応)による、ユーザのレビューの変化を集計する。本実施形態において、集計装置1は、収集したレビューを用いて、各店舗へのレビューの傾向を集計する。また、集計装置1は、集計結果を各店舗の端末(店舗側端末200)に提供する。また、集計装置1は、店舗に対するレビューが少ないと判断した場合に、特定ユーザの用いる端末(図示せず)に、当該店舗のレビュー依頼を送信する。
【0020】
なお、本実施形態において、集計装置1は、例えば、フランチャイズ展開されている店舗の本部側と店舗側とのそれぞれに集計結果を提供することが可能な装置である。集計装置1は、例えば、系列店の各店舗の集計結果を本部側端末300に提供する。また、集計装置1は、例えば、各店舗に対して、該当店舗のみの集計結果を店舗側端末200に提供する。そして、集計装置1は、集計結果に応じたアドバイスと、本部側端末300から受信したアドバイスとを店舗側端末200に送信可能な装置である。
【0021】
集計装置1は、本部側端末300からの依頼に基づいて、集計対象である一店舗に対して、本部側端末300から送信される条件に基づいて絞り込まれた他店舗の結果との比較を実施する。集計装置1は、例えば、一店舗と、エリア、レビューの収集期間、及び業務種別によって絞り込まれた他店舗との結果を比較する。集計装置1は、比較結果と、結果に対するアドバイスとを本部側端末300に提供する。
【0022】
[第1実施形態]
次に、本発明の第1実施形態に係る集計装置1について、図1から図10を参照して説明する。集計装置1は、図2に示すように、店舗情報格納部11と、収集部12と、キーワード格納部13と、集計部14と、集計結果格納部15と、絞込条件取得部16と、抽出部17と、比較部18と、アドバイス格納部19と、アドバイス作成部20と、表示データ作成部21と、データ提供部22と、を備える。
【0023】
店舗情報格納部11は、例えば、ハードディスク等の記憶媒体である。店舗情報格納部11は、レビューの収集対象となる店舗に関する情報を店舗情報として格納する。店舗情報格納部11は、店舗情報として、店舗の名前、店舗の所在地(地域)、業務内容、及びフランチャイズ名等を格納する。
【0024】
収集部12は、例えば、CPUが動作することにより実現される。収集部12は、店舗に対応するレビューを収集する。収集部12は、例えば、一定期間ごとにレビューサイトを巡回して、店舗情報に対応する店舗のレビュー、レーティング、及びインサイト情報を収集する。また、収集部12は、後述する集計部14による警告キーワードの出現の集計に応じて、ソーシャルネットワークサービス及び電子掲示板等のコミュニティーサイトについても、店舗情報に対応するキーワードを収集する。
【0025】
キーワード格納部13は、例えば、ハードディスク等の記憶媒体である。キーワード格納部13は、レビューに含まれる特定の文言を示すキーワードを格納する。キーワード格納部13は、例えば、「親切」、「丁寧」、及び「清潔」といった肯定的な意味(肯定性有り)として分類されるキーワードを格納する。また、キーワード格納部13は、例えば、「遅い」、「高い」、及び「わかりにくい」といった否定的な意味(否定性有り)として分類されるキーワードを格納する。
【0026】
集計部14は、例えば、CPUが動作することにより実現される。集計部14は、収集されたレビューに含まれる単語について、店舗ごとに出現数を集計する。集計部14は、例えば、TF-IDF、又はカイ二乗検定等を用いて、レビューに含まれる単語とその頻度とを店舗ごとに集計する。集計部14は、例えば、店舗又はエリア特有のワードを特徴語として、レビューに含まれる単語とその頻度を店舗ごとに集計する。また、集計部14は、集計した単語ごとに、同じレビューに含まれるキーワードを集計する。集計部14は、例えば、店舗に対する全レビューに対する単語「トイレ」の出現頻度を集計するとともに、単語「トイレ」を含むレビューにさらに含まれるキーワードを集計する。また、集計部14は、例えば、店舗ごとに、経時的なレビューの投稿数の推移、レーティング(スコア)の数値、及びインサイト情報を集計する。
【0027】
集計結果格納部15は、例えば、ハードディスク等の記憶媒体である。集計結果格納部15は、集計部14による集計結果を格納する。集計結果格納部15は、例えば、店舗ごとに集計された結果を格納する。
【0028】
絞込条件取得部16は、例えば、CPUが動作することにより実現される。絞込条件取得部16は、本部側端末から、比較対象となる店舗を識別する情報を取得する。絞込条件取得部16は、例えば、比較対象となる一店舗を識別する情報を取得する。絞込条件取得部16は、例えば、フランチャイズに含まれる一店舗を識別する店舗名を取得する。また、絞込条件取得部16は、一店舗に対して競合する他店舗であり、比較対象となる他店舗の絞込み条件を取得する。絞込条件取得部16は、例えば、図3に示すように、比較対象にする競合店舗(他店舗)に関して、エリア、集計期間、及び業務種別の絞込み条件を取得する。絞込条件取得部16は、例えば、業務種別として、飲食、美容、医療等を取得する。
【0029】
抽出部17は、例えば、CPUが動作することにより実現される。抽出部17は、取得した絞込み条件によって絞り込んだ他店舗を抽出する。抽出部17は、例えば、店舗情報格納部に格納されている店舗情報から、絞込み条件に合致する他店舗を抽出する。また、抽出部17は、抽出した他店舗に関する集計結果について、集計結果格納部15から抽出する。
【0030】
以上の抽出部17及び集計部14によれば、集計部14は、抽出部17によって抽出される他店舗について、一店舗のレビューにおいて出現する単語と同じ単語の出現数の平均値を集計する。また、集計部14は、他店舗のレビューにおいて出現する単語の出現数の平均値を集計する。そして、集計部14は、集計した単語ごとに、同じレビューに含まれるキーワードの出現数の平均値を集計する。さらに、集計部14は、他店舗に対する経時的なレビュー投稿数の推移の平均値、レーティングの数値の平均値、及びインサイト情報の平均値を集計する。
【0031】
比較部18は、例えば、CPUが動作することにより実現される。比較部18は、一店舗の集計結果と抽出された他店舗の集計結果とを比較する。また、比較部18は、一店舗の集計結果における単語と関連するキーワードの肯定性及び否定性に基づいて、抽出された他店舗の集計結果の平均に対する優位点及び改善点を比較する。比較部18は、例えば、一店舗と他店舗とについて、平均スコア、レビュー数、スコア別レビュー数、頻出する単語、肯定性のあるキーワードの数、否定性のあるキーワードの数、頻出する単語と同時に用いられるキーワードの数、インサイト数、検索数の割合、経時的なレビュー数の推移、及びユーザへのレビュー依頼数等を比較する。
【0032】
アドバイス格納部19は、例えば、ハードディスク等の記憶媒体である。アドバイス格納部19は、店舗に対して提供するアドバイスを格納する。アドバイス格納部19は、例えば、今後の改善の指針となるアドバイスを格納する。
【0033】
アドバイス作成部20は、例えば、CPUが動作することにより実現される。アドバイス作成部20は、一店舗の集計結果に基づいて、一店舗へのアドバイスを作成する。アドバイス作成部20は、例えば、頻出する単語と同時にレビューに含まれるキーワードの集計結果に応じてアドバイスを生成する。具体的には、アドバイス作成部20は、肯定性の高いキーワードの数が否定性の高いキーワードの数より多い場合に、当該単語が一店舗の有意点になっていることを示すアドバイスを生成するまた、アドバイス作成部20は、否定性の高いキーワードの数が肯定性の高いキーワードの数より多い場合に、当該単語が一店舗の改善点になっていることを示すアドバイスを生成する。アドバイス作成部20は、例えば、アドバイスとして、改善に繋がるアドバイスを作成する。また、アドバイス作成部20は、本部側端末300にて入力される、店舗側端末200へのアドバイスに基づいて、店舗側端末200へのアドバイスを作成する。
【0034】
表示データ作成部21は、例えば、CPUが動作することにより実現される。表示データ作成部21は、店舗側端末200及び本部側端末に送信する表示データを作成する。表示データ作成部21は、例えば、各店舗に送信する表示データとして、図4に示すように、集計部14によって集計された、平均スコア、レビュー数、キーワードの個数、頻出する単語と同時にレビューに含まれるキーワードを含む集計結果、及びアドバイス作成部20によって作成されたアドバイスを含む表示データを作成する。また、表示データ作成部21は、本部側端末300に送信する表示データとして、店舗側端末200に送信する表示データの他に、一店舗に対する図3の絞込み検索の結果を含む表示データを作成する。表示データ作成部21は、例えば、図5から図10に示すように、一店舗(店舗A)の平均スコア、絞り込まれたエリア内の他店舗の平均スコア、エリアにおける各店舗の位置及びスコア数、スコア別レビュー数、一店舗の頻出単語数に対する他店舗の単語数の比較、他店舗の頻出単語数に対する一店舗の単語数の比較、一つの単語に対して同時にレビューに含まれるキーワードの肯定性及び否定性の出現割合に関する一店舗及び他店舗の間の比較、インサイト情報の比較、直接検索数及び間接検索数の一店舗及び他店舗の間の比較、レビュー数の推移及びレビュー依頼数の比較、並びにアドバイスを含む表示データを作成する。
【0035】
データ提供部22は、例えば、CPUが動作することにより実現される。データ提供部22は、作成された表示データを店舗側端末200及び本部側端末300に送信する。
【0036】
次に、集計装置1の動作の流れについて説明する。
まず、収集部12が、店舗情報に基づいて、各店舗のレビューを収集する。次いで、集計部14は、レビューに含まれるキーワードを検索する。
【0037】
次いで、集計部14は、一店舗のレビューを集計する。次いで、抽出部17は、一店舗と同じ業態の他店舗を抽出する。次いで、比較部18は、一店舗の集計結果と、他店舗の集計結果とを比較する。次いで、アドバイス作成部20は、集計結果に基づいてアドバイスを作成する。次いで、表示データ作成部21は、表示データを作成する。次いで、データ提供部22は、作成された表示データを提供する。
【0038】
次に、本実施形態のプログラムについて説明する。
集計装置1に含まれる各構成は、ハードウェア、ソフトウェア又はこれらの組み合わせによりそれぞれ実現することができる。ここで、ソフトウェアによって実現されるとは、コンピュータがプログラムを読み込んで実行することにより実現されることを意味する。
【0039】
プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えば、フレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば、光磁気ディスク)、CD-ROM(Read Only Memory)、CD-R、CD-R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(random access memory))を含む。また、表示プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線L及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0040】
以上、第1実施形態の集計装置1及びプログラムによれば、以下の効果を奏する。
(1)ユーザによるレビューを店舗ごとに集計する集計装置1であって、店舗に対応するレビューを収集する収集部12と、店舗ごとにヒットしたキーワードの個数を集計する集計部14と、店舗の業態に類似する他店舗を抽出する抽出部17と、店舗の集計結果と抽出された他店舗の集計結果とを比較する比較部18と、比較結果に基づいて店舗へのアドバイスを作成するアドバイス作成部20と、を備える。
また、ユーザによるレビューを店舗ごとに集計する集計装置1としてコンピュータを機能させるプログラムであって、コンピュータを、店舗に対応するレビューを収集する収集部12と、店舗ごとにヒットしたキーワードの個数を集計する集計部14、店舗の業態に類似する他店舗を抽出する抽出部17、店舗の集計結果と抽出された他店舗の集計結果とを比較する比較部18、比較結果に基づいて店舗へのアドバイスを作成するアドバイス作成部20、として機能させる。
これにより、店舗の業態に類似する他店舗と比較することができるので、より適切なアドバイスをすることができる。
【0041】
(2)抽出部17は、店舗と同じ地域に位置する他店舗を抽出する。これにより、より近い条件下の他店舗と比較することができるので、アドバイスの精度を向上することができる。
【0042】
(3)比較部18は、キーワードの肯定性及び否定性に基づいて、抽出された他店舗に対する優位点及び改善点を比較し、アドバイス作成部20は、優位点及び改善点に基づいて、店舗へのアドバイスを作成する。これにより、伸ばす点と改善する点とが明確にすることができる。
【0043】
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係る集計装置1及びプログラムについて、図11を参照して説明する。第2実施形態の説明にあたって、前述の実施形態と同一の構成要件については同一符号を付し、その説明を省略もしくは簡略化する。
本実施形態に係る集計装置1は、レビューに対して、緊急に対応を必要とするキーワード(以下、警告キーワードともいう)が含まれている場合に、それを店舗側端末200及び本部側端末300に通知するものである。これにより、集計装置1は、迅速なレビューへの返信等の緊急対応を店舗側端末200及び本部側端末300に促すものである。なお、「警告キーワード」とは、例えば、店舗に致命的な悪い評判となるようなキーワードをいう。第2実施形態に係る集計装置1では、キーワード格納部13、集計部14、及びアドバイス作成部20が追加の構成を有する。
【0044】
キーワード格納部13は、緊急に対応を必要とする警告キーワードを格納する。キーワード格納部13は、例えば、特に否定性の高いキーワードを警告キーワードとして格納する。
【0045】
集計部14は、レビューに含まれる警告キーワードの有無を判断する。集計部14は、例えば、レビューへの否定性の高いキーワードの所定回数以上の出現について、警告キーワード有りと判断する。集計部14は、警告キーワード有りと判断した場合、コミュニティーサイト(掲示板、SNS等)についても、該当する店舗の店舗名及び否定的なキーワードの出現の有無を判断する。
【0046】
アドバイス作成部20は、判断結果に基づいて、警告キーワードの存在を店舗(本部側端末及び店舗側端末)に通知するアドバイスを作成する。アドバイス作成部20は、例えば、警告キーワードの種類と、含まれているレビューサイトとを示して、対応(例えば返信)を促すアドバイスを作成する。
【0047】
以上の集計部14及びアドバイス作成部20によれば、集計部14は、アドバイスの作成後、レビューに含まれるキーワードの変化を所定期間集計する。また、集計部14は、対応を促す前に対するレビューに含まれるキーワードの変化を一定期間ごとに集計する。アドバイス作成部20は、集計の結果、否定性の高いキーワードが増加傾向にある場合に、再度のアドバイスを作成する。また、アドバイス作成部20は、集計の結果、警告キーワードの発生前に比べて否定性のキーワードの数が所定値よりも増えている場合に再度のアドバイスを作成する。
【0048】
次に、集計装置1の動作の流れについて、図11のフローチャートを参照して説明する。
まず、集計部14は、集計結果に警告キーワードがあるか否かを判断する(ステップS1)。警告キーワードが有る場合(ステップS1:YES)、処理は、ステップS2に進む。一方、警告キーワードが無い場合(ステップS1:NO)、本フローによる処理は、終了する。
【0049】
S2において、アドバイス作成部20は、警告キーワードが含まれることを通知するアドバイスを生成する。次いで、集計部14は、レビューの変化を集計する(ステップS3)。レビューの傾向が所定以上悪化しておらず、否定性のキーワードの増加も見られない場合(ステップS4:YES)、本フローによる処理は終了する。一方、レビューの傾向が所定以上悪化しているか、又は否定性のキーワードが増加している場合(ステップS4:NO)、処理は、ステップS2に戻る。
【0050】
以上、第2実施形態の集計装置1及びプログラムによれば、以下の効果を奏する。
(4)集計部14は、レビューに含まれる警告キーワードの有無を集計し、アドバイス作成部20は、集計結果に基づいて、警告キーワードの存在を店舗に通知するアドバイスを作成する。これにより、緊急に対応が必要な状況を報知できるので、より早期の対応を店舗側に促ことができる。
【0051】
(5)また、集計部14は、レビューに含まれるキーワードの変化を所定期間集計し、アドバイス作成部20は、集計の結果、否定性の高いキーワードの数が増加傾向にある場合に再度アドバイスを作成する。これにより、対応の後の効果を測定することで、さらなる対応が必要か否かをアドバイスすることができる。
【0052】
(6)集計部14は、対応を促す前に対するレビューに含まれるキーワードの変化を一定期間ごとに集計し、アドバイス作成部20は、集計の結果、警告キーワードの発生前に比べて否定性のキーワードの数が所定値よりも増えている場合に再度のアドバイスを作成する。これにより、急なレビューの悪化だけでなく、長期的なレビューの悪化についてもアドバイスすることができる。
【0053】
以上、本発明の集計装置及びプログラムの好ましい一実施形態につき説明したが、本発明は、上述の実施形態に制限されるものではなく、適宜変更が可能である。
例えば、上記実施形態において、アドバイス作成部20がアドバイス格納部19から読み出したアドバイスを用いてアドバイスを作成するとしたが、これに制限されない。例えば、アドバイス作成部20は、本部側端末300からの指示、目標値の提示、及びキャンペーンの実施指示等を店舗側端末200へのアドバイスとして作成してもよい。アドバイス作成部20は、本部側端末300に入力された、比較結果に基づく指示内容を取得してアドバイスを作成してもよい。
【0054】
また、上記実施形態において、表示データ作成部21は、店舗側端末200と本部側端末300とで異なる表示データを作成したが、これに制限されない。表示データ作成部21は、店舗側端末200と本部側端末300とで同じ表示データを作成するようにしてもよい。
【0055】
また、上記実施形態において、集計装置1は、本部側端末300又は店舗側端末200からの書き込みをレビューサイトに反映する反映実行部(図示せず)を備えてもよい。これにより、より迅速な対応を実施することができる。
【0056】
また、上記第2実施形態において、集計装置1は、レビューに対して警告キーワードが含まれている場合にアドバイスを作成するとしたが、これに制限されない。アドバイス作成部20は、比較結果に基づいて店舗への指示入力を取得した場合にアドバイスを作成してもよい。具体的には、アドバイス作成部20は、例えば、本部側端末300から比較結果に基づく指示内容を取得したことをトリガとして、アドバイスを作成してもよい。
【符号の説明】
【0057】
1 集計装置
12 収集部
14 集計部
17 抽出部
18 比較部
20 アドバイス作成部
図1
図2
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図5
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図11