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特開2022-160280無線端末、無線通信方法およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022160280
(43)【公開日】2022-10-19
(54)【発明の名称】無線端末、無線通信方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04M 1/72 20210101AFI20221012BHJP
【FI】
H04M1/72
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021064932
(22)【出願日】2021-04-06
(71)【出願人】
【識別番号】318012780
【氏名又は名称】FCNT株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】弁理士法人秀和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中條 完治
【テーマコード(参考)】
5K127
【Fターム(参考)】
5K127AA36
5K127BA03
5K127BB06
5K127JA04
5K127JA23
(57)【要約】
【課題】従来よりも短時間で接続可能な通信事業者を切り替えることができるようにする。
【解決手段】無線端末は、複数の通信事業者の情報を記憶する識別カードのインターフェースと、制御部と、備え、識別カードから取得された第1の通信事業者の情報に基づき第2の通信事業者の基地局に接続要求を送信することと、接続要求が前記基地局に拒絶されたときに、接続要求が拒絶されたことの通知を識別カードに入力することと、通知の入力により第1の通信事業者の情報に代えて第2の通信事業者の情報を有効な通信事業者の情報として制御部に提供するための識別カードにおける設定に要する時間に対応させて、設定の完了を確認する確認処理を実行する時点を制御することと、確認処理により前記設定の完了を確認できたときに、設定が完了した識別カードからの有効な通信事業者の情報の取得を要求することを実行する。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の通信事業者の情報を記憶する識別カードのインターフェースと、
制御部と、備え、前記制御部は、
前記インターフェースに接続された識別カードから取得された第1の通信事業者の情報に基づき前記第2の通信事業者の基地局に接続要求を送信することと、
前記接続要求が前記基地局に拒絶されたときに、前記接続要求が拒絶されたことの通知を前記識別カードに入力することと、
前記通知の入力により第1の通信事業者の情報に代えて第2の通信事業者の情報を有効な通信事業者の情報として前記制御部に提供するための前記識別カードにおける設定に要する時間に対応させて、前記設定の完了を確認する確認処理を実行する時点を制御することと、
前記確認処理により前記設定の完了を確認できたときに、前記設定が完了した識別カードからの有効な通信事業者の情報の取得を要求することを実行する無線端末。
【請求項2】
前記制御部は、通常状態では、所定の時間間隔で前記識別カードに状態の確認処理を繰り返し実行し、
前記時点を制御することは、前記通知が前記識別カードに入力されたときから前記設定に要する時間が経過したときに前記確認処理を実行することを含む、請求項1に記載の無線端末。
【請求項3】
前記制御部は、通常状態では、第1のタイマーによって計時される所定の時間間隔で前記識別カードに対する確認処理を繰り返し実行し、前記接続要求が前記基地局に拒絶されたときに、第1のタイマーとは異なる第2のタイマーにより前記設定に要する時間を計時する請求項1または2に記載の無線端末。
【請求項4】
複数の通信事業者の情報を記憶する識別カードのインターフェースを有する無線端末の制御部が、
前記インターフェースに接続された識別カードから取得された第1の通信事業者の情報に基づき前記第2の通信事業者の基地局に接続要求を送信することと、
前記接続要求が前記基地局に拒絶されたときに、前記接続要求が拒絶されたことの通知を前記識別カードに入力することと、
前記通知の入力により第1の通信事業者の情報に代えて第2の通信事業者の情報を有効な通信事業者の情報として前記制御部に提供するための前記識別カードにおける設定に要する時間に対応させて、前記設定の完了を確認する確認処理を実行する時点を制御することと、
前記確認処理により前記設定の完了を確認できたときに、前記設定が完了した識別カードからの有効な通信事業者の情報の取得を要求することを実行する無線通信方法。
【請求項5】
複数の通信事業者の情報を記憶する識別カードのインターフェースを有する無線端末の制御部に、
前記インターフェースに接続された識別カードから取得された第1の通信事業者の情報に基づき前記第2の通信事業者の基地局に接続要求を送信することと、
前記接続要求が前記基地局に拒絶されたときに、前記接続要求が拒絶されたことの通知を前記識別カードに入力することと、
前記通知の入力により第1の通信事業者の情報に代えて第2の通信事業者の情報を有効な通信事業者の情報として前記制御部に提供するための前記識別カードにおける設定に要する時間に対応させて、前記設定の完了を確認する確認処理を実行する時点を制御することと、
前記確認処理により前記設定の完了を確認できたときに、前記設定が完了した識別カー
ドからの有効な通信事業者の情報の取得を要求することを実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線端末、無線通信方法およびプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
携帯電話、スマートフォンなどの無線端末には、Subscriber Identity Module(SIM)が装着される。SIMには、無線端末が通信事業者の基地局に接続するために必要な情報であるプロファイルが格納されている。以下、SIMをSIMカード、あるいは、識別カードとも呼ぶ。
【0003】
SIMのうち、Dual Profile SIMは、SIM内に2つのプロファイルを持つ。ここで、2つのプロファイルのうち、例えば、1つはプライベート網用のプロファイルであり、他の1つはパブリック網用のプロファイルである。Dual Profile SIMを有する無線端末は、プライベート網に存圏したときには、利用するプロファイルをプライベート網用のプロファイルに設定する。一方、無線端末は、プライベート網の圏外では、利用するプロファイルをパブリック網用のプロファイルに切り替えることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開第08/007512号
【特許文献2】特表2019-506787号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、例えば、無線端末が、識別カードによって第1の通信事業者の基地局に接続可能に設定されている場合に、第1の通信事業者の基地局の圏外に移動し、第2の通信事業者の基地局の圏内に入った場合を想定する。このような場合、無線端末は識別カードによって第2の通信事業者の基地局に接続可能な設定に切り替えるまで、第2の通信事業者の基地局との無線接続ができない。
【0006】
しかし、従来の無線端末では、接続可能な通信事業者の切替が必ずしも迅速には行われてはいなかった。1つの側面では、開示の実施形態は、無線端末が異なる通信事業者の基地局に対して、それぞれの接続可能な範囲(通信圏内、セルともいう)を出入りするような場合を想定する。このような場合において、開示の実施形態の目的は、従来よりも短時間で接続可能な通信事業者を切り替えることができる無線通信技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
開示の実施例の1つの側面は、無線端末により例示される。本無線端末は、複数の通信事業者の情報を記憶する識別カードのインターフェースと、制御部と、備え、前記制御部は、前記インターフェースに接続された識別カードから取得された第1の通信事業者の情報に基づき前記第2の通信事業者の基地局に接続要求を送信することと、前記接続要求が前記基地局に拒絶されたときに、前記接続要求が拒絶されたことの通知を前記識別カードに入力することと、前記通知の入力により第1の通信事業者の情報に代えて第2の通信事業者の情報を有効な通信事業者の情報として前記制御部に提供するための前記識別カードにおける設定に要する時間に対応させて、前記設定の完了を確認する確認処理を実行する時点を制御することと、前記確認処理により前記設定の完了を確認できたときに、前記設
定が完了した識別カードからの有効な通信事業者の情報の取得を要求することを実行する。
【発明の効果】
【0008】
本無線端末は、従来よりも短時間で接続可能な通信事業者を切り替えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、第1の実施形態の端末と端末に装着されるSIMカードを例示する図である。
図2図2は、端末10のハードウェア構成図である。
図3図3は、比較例の端末に装着されたSIMにおけるプロファイル切替の事前設定処理が起動されるまでの処理を例示する図である。
図4図4は、比較例の端末がSIMの読み直しを実行する処理を例示する図である。
図5図5は、比較例の端末がSIMに任意のコマンドを送信した後、STATUSコマンドが定期的に送信される処理の例である。
図6図6は、比較例の端末がSIMに任意の第1のコマンドを送信した後、STATUSコマンドを送信する前に別の第2のコマンドの送信が発生したときの処理を例示する図である。
図7図7は、比較例において、30秒間隔でSTATUSコマンドが送信された場合のプロファイルの切替の例である。
図8図8は、比較例において、別のコマンド発生によってSTATUSコマンドの送信が30秒を超える場合のプロファイルの切替の例である。
図9図9は、第1の実施形態の端末の処理を例示するシーケンス図である。
図10図10は、第1の実施形態においてSTATUSコマンドの送信処理を例示する図である。
図11図11は、ポーリングタイマー設定処理を例示する図である。
図12図12は、EVENT通知処理を例示する図である。
図13図13は、第2の実施形態の端末の処理を例示するシーケンス図である。
図14図14は、第1のタイマー設定処理を例示する図である。
図15図15は、第2のタイマー設定処理を例示する図である。
図16図16は、タイマー満了処理を例示する図である。
図17図17は、コマンド送信処理を例示する図である。
図18図18は、イベント通知処理を例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態の無線端末を説明する。以下、無線端末を単に端末10という。
【0011】
<第1の実施形態>
【0012】
(構成)
図1は、第1の実施形態の端末10と端末10に装着されるSIMカード(以下、単に、SIM20という)を例示する図である。SIM20は、デュアルプロファイルSIM、マルチプロファイルSIMと呼ばれるものである。SIM20は、図1のようにSIM内に2つ以上のプロファイルを持つSIMである。本実施形態では、SIM20は、例えば、2つのプロファイルを有する。第1のプロファイルはプライベート網用のプロファイルであり、第2のプロファイルはパブリック網用のプロファイルである。SIM20により端末10は、プライベート網に存圏したときはプライベート網用のプロファイル、プライベート網の圏外ではパブリック網用のプロファイルに利用するプロファイルを切り替え
ることができる。SIM20は、複数の通信事業者の情報を記憶すると言える。
【0013】
図2は、端末10のハードウェア構成図である。端末10はCPU11と、主記憶部12と、インターフェース(I/F)を通じて接続される外部機器を有し、プログラムにより通信処理および情報処理を実行する。CPU11はプロセッサともいう。外部機器としては、外部記憶部13、表示部14、操作部15、通信部16、およびSIMインターフェース(以下、SIMIF18という)を例示できる。
【0014】
CPU11は、主記憶部12に実行可能に展開されたコンピュータプログラムを実行し、端末10の機能を提供する。主記憶部12は、CPU11が実行するコンピュータプログラム、CPU11が処理するデータ等を記憶する。主記憶部12は、Dynamic Random Access Memory(DRAM)、Static Random Access Memory(SRAM)、Read Only Memory(ROM)等である。CPU11と主記憶部12は、制御部の一例である。
【0015】
さらに、外部記憶部13は、例えば、主記憶部12を補助する記憶領域として使用され、CPU11が実行するコンピュータプログラム、CPU11が処理するデータ等を記憶する。外部記憶部13は、例えば、フラッシュメモリ、ROM等である。
【0016】
表示部14は、例えば、液晶ディスプレイ、エレクトロルミネッセンスパネル等である。操作部15は、例えば、キーボード、ポインティングデバイス等である。本実施形態では、ポインティングデバイスとして表示部14に重畳して設けられたタッチパネルが例示される。通信部16は、アンテナ17を通じて通信事業者の無線ネットワークを形成する基地局にアクセスする。CPU11は、通信部16により基地局を介して他の装置とデータまたは音声等を授受する。また、CPU11は、通信部16により、CPU11が実行するコンピュータプログラムを取得し、主記憶部12、外部記憶部13等に記憶する。
【0017】
SIMIF18には、SIM20が接続される。SIMIF18は識別カードのインターフェースの一例である。また、SIM20は識別カードの一例である。
【0018】
端末10とSIM20との情報の授受では、端末10がSTATUSコマンドでポーリングすることによりSIM20の設定状態を確認する。STATUSコマンドに対するSIM20からの応答(STATUSレスポンス)で、SIM20でのプロファイルを切り替えるための事前設定が完了とすると、CPU11は、FETCHコマンドによりSIM20に、REFRESHコマンドの発行を依頼する。REFRESHコマンドは、プロアクティブコマンドと呼ばれる、SIM20から端末10に発行されるコマンドの1つである。プロアクティブコマンドの実行では、SIM20がマスターとなり端末10を制御する。このうち、REFRESHコマンドにより、SIM20で有効となっているプロファイルにしたがって、端末10の主記憶部12にキャッシュされた情報が更新される。
【0019】
(比較例)
まず、図3乃至図8を参照して、比較例に係る端末510を説明する。図3および図4は、端末510がSIM520からプロファイルの読み直しを実行する処理を例示する図である。このうち、図3は、端末510に装着されたSIM520におけるプロファイル切替の事前設定処理が起動されるまでの処理を例示する図である。
【0020】
今、SIM520においてNetwork 1用のプロファイル(Profile 1)が有効な状態で、端末510がNetwork 1の圏外に移動し、Network 2に在圏したとする(S1)。すると、端末510がアクセス可能なネットワークをサーチする(S2)。端末510がアクセス可能なNetwork 2の基地局を発見すると、端末510はProfile 1の情報でAttach Requestを基地局に送
信し、Network 2にアクセスする(矢印A1)。しかし、Network 2はProfile 1によるアクセスを許可していない。このため、端末510からのアクセスは、Attach Rejectによりリジェクトされる(矢印A2)。
【0021】
端末510は、Network RejectionというEVENT通知により、Network 2へのアクセスがリジェクトされたことをSIM520に通知する(矢印A3)。すると、SIM520はNetwork 2にリジェクトされたことを認識し、有効なプロファイルを Network 1用のProfile 1からNetwork
2用のProfile 2に切り替えるための事前設定を開始する(S3)。具体的には、SIM520は、Profile 2をメインの記憶領域にセットする等の処理を実行する。Profile 2は、Network 2との通信に関る契約情報などを含む。この処理は、端末510からNetwork 2アクセスできるようにするための設定である。
【0022】
図4は、端末510がSIM520の読み直しを実行する処理を例示する図である。なお、SIM520の読み直し自体は、プロファイルの切替の事前設定完了後に実行される。この処理では、まず、SIM520のプロファイルの切替が可能なったことが次のように端末に伝えられる。端末510は、SIM520の状態を検出するため、ポーリングを実行する。すなわち、端末510は、SIM520に対して定期的にSTATUSコマンドを送信する(矢印A4)。
【0023】
SIM520は、S3のプロファイル切替の事前設定が完了すると、STATUSコマンドのレスポンスでProactiveコマンドがあることを通知する(矢印A5)。すると、端末510はFETCHコマンドでProactive(Refresh)コマンドを受け取りに行く(矢印A6)。SIM520は、FETCHコマンドを受けると、Proactiveコマンド(Refresh)を端末510に発行し(矢印A7)、プロファイルの読み直しを端末510に伝える。
【0024】
端末510はプロファイルの読み直しを行い(S5)、新しいプロファイル(Profile 2)を取得する。なお、このとき、SIM520は有効なプロファイルを新しいプロファイル(Profile 2)に切り替える(S4)。このように、端末510はSTATUSコマンドの実行をトリガとして、プロファイル切替の事前設定の完了を認識することができ、新しいプロファイルを利用できるようになる。
【0025】
ところでSIM520の状態を端末510側へ通知してもらうため、3GPPの規格上、SIM520と端末510(CPU)間の最後の通知または最後のSTATUSコマンドから一定の期間内にSTATUSコマンドが発行される必要がある。ただし、通常は消費電力を抑えるために、STATUSコマンドは、30秒程度の比較的長い間隔で発行されることが通例となっていた。図5は、端末510(CPU)がSIM520に任意のコマンドを送信した後、STATUSコマンドが定期的(30秒間隔)に送信される処理の例である。
【0026】
図6は、端末510(CPU)がSIM520に任意の第1のコマンドを送信した後、STATUSコマンドを送信する前に別の第2のコマンドの送信が発生したときの処理を例示する図である。これは、STATUSコマンドの送信間隔が30秒を超える例となっている。すなわち、端末510からSIM520に第1のコマンドが送信された後、端末510からSIM520に例えば、30秒間隔で、STATUSコマンドが送信される。しかし、途中で、端末510からSIM520への第2のコマンドの送信が発生すると、次のSTATUSコマンドの送信は、第2のコマンドの送信から30秒後となる。STATUSコマンドの送信間隔が、前のSTATUSコマンドの送信から第2のコマンドの送
信までの時間の分だけずれるのである。
【0027】
そのため、比較例の手順では、プロファイルの切替の検出はEVENT通知から30秒以上となる場合がある。したがって、比較例の手順では、プロファイルの切替が遅くなり、端末510のユーザに、ネットワークへの接続を待たせてしまうという課題がある。図7は、30秒間隔でSTATUSコマンドが送信された場合のプロファイルの切替の例である。すなわち、図7では、EVENT通知(矢印A3)から、所定の時間間隔(例えば、30秒)でSTATSUコマンド(矢印A4)が、端末510からSIM520に送信される。その結果、SIM520でプロファイルの切替の事前設定が完了しても、FTETCHコマンドの送信(矢印A6)までの時間が所定の時間間隔(例えば、30秒)だけ延びるのである。その結果、プロファイルの読み直し(S5)の実行が遅延する。なお、所定の時間間隔は、デフォルトのポーリング時間間隔ともいう。
【0028】
図8は、別のコマンド発生によってSTATUSコマンドの送信が30秒を超える場合のプロファイルの切替の例である。図8では、EVENT通知(矢印A3)の後に、新たなコマンド送信(矢印D1)とレスポンス(矢印D2)が発生している。この新たなコマンド送信(矢印D1)から、所定の時間間隔(例えば、30秒)でSTATSUコマンド(矢印A4)が、端末510からSIM520に送信される結果、FTETCHコマンドの送信(矢印A6)までの時間がさらに延び、プロファイルの読み直し(S5)の実行がさらに遅延する。
【0029】
(第1の実施形態の端末10の処理)
図9は、第1の実施形態の端末10の処理を例示するシーケンス図である。図9において、まず、SIM20はNetwork 1用のProfile 1が有効な状態で動作している。ここで、S1、S2の処理、および矢印A1乃至A3の通知は、比較例の図3と同様であるので、その説明を省略する。
【0030】
なお、矢印A1の処理、すなわち、端末10がProfile 1の情報でAttach Requestを基地局に送信し、Network 2にアクセスすることは、第1の通信事業者の情報に基づき第2の通信事業者の基地局に接続要求を送信することの一例である。また、矢印A2の処理、すなわち、端末10からのアクセスが、Attach Rejectによりリジェクトされることは、接続要求が基地局に拒絶されることの一例である。さらにまた、矢印A3の処理、すなわち、端末10が、Network RejectionというEVENT通知により、Network 2へのアクセスがリジェクトされたことをSIM20に通知することは、接続要求が拒絶されたことの通知を識別カードに入力することの一例である。
【0031】
本実施形態では、端末10は、特定のEVENT通知(Network Rejection)を行った場合、事前に設定したタイミングでSTATUSコマンドを発行する(矢印B4)。なお、端末10は、「Network Rejection」を特定のEVENT通知として事前に定義しておけばよい。また、事前に設定したタイミングとはプロファイル切替の事前設定に相当する時間であり、実験的に測定した値、または、経験値が用いられる。事前に設定したタイミングでSTATUSコマンドを発行することは、設定の完了を確認する確認処理を実行する時点を制御することの一例である。
【0032】
事前に設定したタイミングでSTATUSコマンドを発行することは、第1の通信事業者の情報に代えて第2の通信事業者の情報を有効な通信事業者の情報として前記制御部に提供するための識別カードにおける設定に要する時間に対応させることの一例と言える。したがって、プロファイル切替の事前設定(S3)は、第1の通信事業者の情報に代えて第2の通信事業者の情報を有効な通信事業者の情報として前記制御部に提供するための識
別カードにおける設定をすることの一例である。STATUSコマンドを発行することは、設定の完了を確認する確認処理の一例である。
【0033】
SIM20はそのSTATUSコマンドに対してSTATUSレスポンスで、「Profileコマンドあり」との情報を端末10に返す(矢印B5)。矢印B5の処理は、設定の完了が確認できたことの一例である。
【0034】
これにより、端末10はFETCHコマンドをSIM20に発行して、Proactive(Refresh)コマンドを受け取りに行く(矢印B6)。矢印B6の処理は、設定が完了した識別カードからの有効な通信事業者の情報の取得を要求することの一例である。SIM20は、FETCHコマンドを受け取ると、Proactiveコマンド(Refresh)を端末20に送信し、プロファイルの読み直しを端末10に伝える(矢印B7)。Proactiveコマンド(Refresh)にしたがい、端末10はプロファイルの読み直しを行い(S5A)、新しいプロファイル(Profile 2)を主記憶部12にキャッシュする。また、このとき、SIM20は、有効なプロファイルを新しいプロファイル(Profile 2)に切り替える(S4)。このように、端末10はプロファイルの切替を比較例の端末510の処理と比べて、STATUSコマンドが送信される所定の時間間隔(本実施形態の例では30秒)が経過するより早く知ることができる。したがって、最終的に、端末10はこの時間間隔よりも早い、プロファイル切替の事前設定が完了すると想定されるタイミングでプロファイルの読み直しを実行する。その結果、端末10は、比較例の端末510よりも早いタイミングでNetwork 2にアクセスできる。
【0035】
図10乃至図12は、端末10のCPU11が実行する処理のフローチャートである。
【0036】
図10は、STATUSコマンドの送信処理を例示する図である。この処理はポーリング処理とも呼ばれる。このでは、CPU11は、まず、ポーリングタイマー設定処理する(S11)。これにより、タイマーが時間の経過を監視し、タイマーの満了をCPU11に通知する。すなわち、ポーリングタイマー設定処理(図11)で起動されたタイマーがタイマー満了時間の経過を検出すると、タイマーの満了がSTATUSコマンドの送信処理に通知される。
【0037】
CPU11は、タイマーの満了を待ち、タイマーが満了したか否かを判定する(S12)。タイマーが満了すると(S12でYES)、CPU11は、STATUSコマンドをSIM20に発行する(S13)。次に、CPU11は、共有メモリ上のタイマー値がプロファイル切替の事前設定時間であるか否かを判定する(S14)。プロファイル切替事前設定時間とは、デフォルトのポーリング時間よりも短い時間であり、SIM20がプロファイル切替の事前設定に要すると想定される時間である。
【0038】
現在のタイマー満了値がプロファイル切替の事前設定時間でない場合(S14でNO)、CPU11は、そのままS11の処理に戻り、次のポーリングタイマーを設定する。一方、現在のタイマー満了値がプロファイル切替事前設定時間である場合(S14でYES)、CPU11は、タイマー満了値をデフォルトのポーリング時間に設定する(S15)。そして、CPU11は、S11の処理に戻り、次のポーリングタイマーを設定する。
【0039】
これにより、プロファイル切替の事前設定時間でのタイマー満了が一回だけ計時される。すなわち、短い時間間隔で一回だけSTATUSコマンドがSIM20に発行される。また、通常は、デフォルトのポーリング時間間隔で、STATUSコマンドがSIM20に発行される。プロファイル切替の事前設定時間でのタイマー満了により、短い時間間隔で一回だけSTATUSコマンドがSIM20に発行されることは、設定に要する時間が
経過したときに確認処理を実行することの一例である。デフォルトのポーリング時間間隔で、STATUSコマンドがSIM20に発行されることは、通常状態で、所定の時間間隔で識別カードに状態の確認処理を繰り返し実行することの一例である。
【0040】
図11は、図10のS11の処理で起動されるポーリングタイマー設定処理を例示する図である。この処理では、CPU11は、まず、タイマーをストップする(S21)。ストップするのは、タイマーをリセットするためである。次に、CPU11は、タイマー満了値をタイマーに設定する(S22)。タイマー満了値は、例えば、主記憶部12の共有メモリに設定されている。共有メモリは、CPU11で実行される複数のプロセスが読み出しと書き込みが可能な主記憶部12の領域である。そして、CPU11は、タイマーをスタートする(S23)。そして、CPU11は、処理を終了する。S23でスタートしたタイマーがタイマー満了値まで計時すると、例えば、CPU11にタイマー割り込みが発生し、図10のS12において、タイマー満了がYESで判定される。
【0041】
図12は、EVENT通知処理を例示する図である。この処理は、CPU11からSIM20にイベントを通知する処理である。この処理は、CPU11からSIM20にイベントを通知する状況で実行される。イベントを通知する状況とは、端末10が例えば、通信事業者のネットワークにアクセスしたときに、そのネットワークの基地局からリジェクトが返信されたような場合である。
【0042】
この処理では、CPU11は、まず、EVENTをSIM20に通知する(S31)。次に、CPU11は、通知したイベントが特定イベントか否かを判定する(S32)。特定イベントとは、例えば、「Network Rejection」である。特定イベントを通知する場合は、接続要求が基地局に拒絶されたときの一例である。「Network Rejection」は、端末10が例えば、ネットワークにアクセスしたときに、基地局からリジェクトが返信されたことをSIM20に通知するイベントである。
【0043】
通知したイベントが特定イベントである場合、CPU11は、共有メモリのタイマー満了値をプロファイル切替の事前設定時間に設定する(S33)。そして、CPUは処理を終了する。プロファイル切替の事前設定時間にしたがってタイマーが計時し、タイマー満了を検出することは、続要求が基地局に拒絶されたときに、特定イベントの通知が識別カードに入力されたときから設定に要する時間が経過することの一例であると言える。
【0044】
(第1の実施形態の効果)
以上述べたように、本実施形態の端末10は、上記のような無線通信方法にしたがい、特定イベント「Network Rejection」をSIM20に通知すると、タイマー満了値をプロファイル切替の事前設定時間に設定する。これにより、特定イベントのSIM20への通知から、プロファイル切替の事前設定時間が経過すると、端末10は、SIM20にSTATUSコマンドを発行し、ポーリングを実行する。プロファイル切替の事前設定時間は、通常のSTATUSコマンドを発行する時間間隔よりも短い時間である。また、プロファイル切替の事前設定時間は、SIM20が特定イベント「Network Rejection」を受けてから、プロファイル切替の事前設定に要すると想定される時間である。
【0045】
したがって、端末10は、通常のSTATUSコマンドを発行するデフォルトのポーリング時間間隔よりも短い時間で、かつ、SIM20がプロファイル切替の事前設定を完了すると想定されるタイミングで、STATUSコマンドを発行できる。その結果、端末10は、SIM20がプロファイル切替の準備が完了したタイミングで、Proactiveコマンド(Refresh)がSIM20で用意されたことを認識できる。そのため、端末10は、早期にFETCHコマンドをSIM20に発行し、SIM20にProac
tiveコマンド(Refresh)を発行させることができる。これにより、端末10は、ネットワークへのアクセス時、リジェクトが返信された場合に、早期に、SIM20からプロファイルを読み直すことができる。したがって、端末10は、デュアルプロファイル、あるいはマルチプロファイルを有するSIM20を利用する場合に、レスポンス良くプロファイルを切り替えることができる。その結果、端末10のユーザがプロファイルを読み直しのために待つ時間を短縮し、複数の無線の事業者ネットワークを利用する場合の使い勝手が向上する。
【0046】
また、端末10は、特定イベント「Network Rejection」をSIM20に通知したときからプロファイル切替の事前設定時間に相当する時間が経過したときに、STATUSコマンドを発行するので、SIM20が事前設定を完了する望ましいタイミングで事前設定の完了を認識できる。したがって、処理に無駄がない。
【0047】
<第2の実施形態>
以下、図13乃至図18を参照して、第2の実施形態の処理を説明する。上記第1の実施形態では、特定イベント「Network Rejection」をSIM20に通知すると、タイマー満了値をプロファイル切替の事前設定時間に設定する処理が例示された。本実施形態では、端末10のCPU11が2個のタイマーを使い分けて、第1の実施形態と同様の処理を実行する。2個のタイマーを使い分けること以外は、第2に実施形態の端末10は、第1の実施形態の端末10と同一の構成で同様の処理を実行する。
【0048】
すなわち、通常状態では、端末10は、デフォルトの時間間隔で満了する第1のタイマーを利用する。一方、端末10はNetwork 2へのアクセスがリジェクトされると、第1の実施形態の場合と同様、EVENT(Network Rejection)を通知するとともに、第2のタイマーを起動する。第2のタイマーは、デフォルトの時間間隔よりも短いプロファイル切替の事前設定時間で満了する。プロファイル切替の事前設定時間は第1の実施形態で述べたものと同一であり、SIM20がプロファイル切替の事前設定を完了すると想定される時間である。
【0049】
図13は、第2の実施形態の端末10の処理を例示するシーケンス図である。図13において、まず、SIM20はNetwork 1用のProfile 1が有効な状態で動作している。ここで、S1、S2の処理、および矢印A1、A2の通知は、比較例の図3と同様であるので、その説明を省略する。
【0050】
本実施形態では、端末はNetwork 2へのアクセスがリジェクトされると、第1の実施形態の場合と同様、EVENT通知(Network Rejection)により、SIM20に通知する(矢印A3)。このとき、端末10は、第1のタイマーには30秒で満了するタイマーを設定し、起動する。さらに特定のEVENT通知を行ったので、第2のタイマーには事前に設定したタイミング(プロファイル切替の事前設定に相当する時間)で満了するように第2のタイマーを設定し、起動する。ここでEVENT通知(Network Rejection)は、第1の実施形態と同様、特定のEVENT通知として定義する。
【0051】
そして、SIM20はプロファイル切替の事前設定を行う(S3)。ただし、本実施形態では、端末10は、SIM20に対する他のコマンドが実行されても(例えば、矢印D1、D2)、第2のタイマーを再設定しない。このため、事前に設定したSIM20がプロファイル切替の事前設定に要するタイミングで第2のタイマーは満了する。その結果、SIM20がプロファイル切替の事前設定を完了すると期待されるタイミングで、端末10は、STATUSコマンドを発行する(矢印C4)。
【0052】
SIM20はそのSTATUSコマンドに対してSTATUSレスポンス(Proactiveコマンドあり)を返す(矢印C5)。その後の矢印C6、C7の処理は第1の実施形態の図9と同様である。したがって、第2の実施形態においても、端末20はプロフィイルの切替を通常の所定のポーリング時間間隔(例えば、30秒)の経過よりも早く認識することができる。また、図13の通り、端末10では、途中で矢印D1、D2のようなコマンドが実行されても、そのコマンドの実行がプロファイルの読み直し(S5A)が実行されるまでの時間に影響しない。
【0053】
図14乃至図18は、端末10のCPU11が実行する処理のフローチャートである。
【0054】
図14は、第1のタイマー設定処理を例示する図である。第1のタイマー設定処理では、第1のタイマーの設定と起動が実行される。第1のタイマーは、CPU11からSIM20に対する最後のコマンドの発行から所定のポーリング時間間隔(例えば、30秒)後にSTATUSコマンドを送信するために使われるタイマーである。第1タイマーは、コマンドを送信する都度再設定される。
【0055】
図14の処理は、第1の実施形態のポーリングタイマー設定処理(図11)と同様である。この処理では、CPU11は、まず、第1のタイマーをストップする(S41)。次に、CPU11は、第1のタイマー満了値を第1のタイマー設定する(S42)。第1のタイマー満了値は、例えば、主記憶部12の共有メモリに設定されている。第1のタイマー満了値は、第1の実施形態のデフォルトのポーリング時間間隔と同様、通常の状態でのSTATUSコマンドの発行時間間隔(例えば、30秒)に該当する時間である。そして、CPU11は、第1のタイマーをスタートする(S43)。
【0056】
図15は、第2のタイマー設定処理を例示する図である。第2のタイマー設定処理では、第2のタイマーの設定と起動が実行される。第2のタイマーは、特定のEVENT通知が行われた時に設定されるタイマーである。第2のタイマーは、コマンドを送信する都度再設定される。
【0057】
図15の処理も、第1の実施形態のポーリングタイマー設定処理(図11)と同様である。この処理では、CPU11は、まず、第2のタイマーをストップする(S51)。次に、CPU11は、第2のタイマー満了値を第2のタイマーに設定する(S52)。第2のタイマー満了値は、例えば、主記憶部12の共有メモリに設定されている。第2のタイマー満了値は、第1の実施形態と同様、特定イベントを通知したときのSTATUSコマンドの発行時間間隔(プロファイル切替の事前設定時間)に該当する時間である。そして、CPU11は、再度第2のタイマーをスタートする(S53)。
【0058】
図16は、タイマー満了処理を例示する。タイマー満了処理は、「第1のタイマー」または「第2のタイマー」が満了したときに行われる処理である。CPU11は、この処理でSTATUSコマンドの送信を行う(S61)。
【0059】
第1のタイマーの満了によりSTATUSコマンドの送信を行うことは、第1のタイマーによって計時される所定の時間間隔で前記識別カードに対する確認処理を繰り返し実行することの一例である。また、第2のタイマーの満了によりSTATUSコマンドの送信を行うことは、第1のタイマーとは異なる第2のタイマーにより設定に要する時間を計時することの一例である。
【0060】
図17は、コマンド送信処理を例示する。コマンド送信処理は、CPU11がSIM20に任意のコマンドを送信し、SIMからのレスポンスを受信する処理である。コマンドを送信すると第1のタイマー設定を実行し、その実行時から所定のポーリング時間間隔(
例えば30秒)後にSTATUSコマンドを送信するよう第1のタイマーを設定する(S72)。そして、CPU11は、SIM20からレスポンスを受信する(S73)。
【0061】
図18は、イベント通知処理を例示する。EVENT通知処理は、CPU11がSIM20に対してEVENTを通知する処理である。この処理では、CPU11は、まず、EVENTをSIM20に発行する(S81)。そして、発行したEVENTが特定のEVENT(例えば、「Network Rejection」)であった場合(S82でYES)、第2のタイマーにプロファイル切替の事前設定に相当する時間を設定し、第2のタイマーを設定する(S83)。
【0062】
(第2の実施形態の効果)
以上の通り、第2の実施形態においても、第1の実施形態と同様、図13において、SIM20がProfile 1で動作している状態で、端末10がNetwork 1の圏外に移動する場合を想定する。そして、端末10がNetwork 2を発見し、Network 2にアクセスする。しかし、このとき、SIM20はNetwork 1用のProfile 1で動作している。そのため、端末10はNetwork 2にアクセスするための情報を有しておらず、Network 2からアクセスをリジェクトされる。
【0063】
端末10は、Network 2へのアクセスがリジェクトされたことを図18の「EVENT通知処理」を用いてSIM20に、その旨のEVENTを通知する。このときのEVENTは、例えば、「Network Rejection」という特定のEVENTである。このため、図15の「第2のタイマー設定処理」が呼ばれ、第2のタイマーがスタートする。また、このEVENTはSIM20に対するコマンドであるため、図17の「コマンド送信処理」が呼ばれSIM20にコマンドが送られる。このとき、図14の「第1のタイマー設定処理」も呼ばれ、所定の時間間隔(例えば、30秒)後に第1のタイマーが満了するよう第1のタイマーも設定される。
【0064】
第2のタイマーは第1のタイマーとは異なり、SIM20への他のコマンド送信が発生しても第2のタイマーが満了する期間が再設定されることはない。このため、特定のEVENT通知後、事前に設定したタイミングで第2のタイマーが満了することになる。第2のタイマーが満了すると図16の「タイマー満了処理」が呼ばれ、CPU11からSIM20にSTATUSコマンドが送信される。さらに、CPU11はSIM20からSTATUSレスポンスを受信する。レスポンスにはProactiveコマンドがあるかどうかの情報が含まれている。すなわち、SIM20でプロファイル切替の事前設定が完了していると「Proactiveコマンドがある」という情報がSIM20からCPU11に返される。
【0065】
Proactiveコマンドがあれば、図13に例示したように、CPU11はFETCHコマンドを発行し、Proactiveコマンドを受け取る。プロファイル切替の事前設定が行われている場合は、RefreshというProactiveコマンドがSIM20からCPU11に発行される。このRefreshコマンドに応答して、CPU11がRefresh処理を実施することによって、SIM20のProfileの切替が実行され、CPU11が切り替わったProfile 2を読み出す。読み出されたProfile 2が主記憶部12にキャッシュされることで、端末10はNetwork 2に接続できるようになる。
【0066】
以上の処理により、端末10は、圏外からのサーチ後の新プロファイルの通信開始までの時間を短縮できる。また、本実施形態では、CPU11は第1のタイマーと第2のタイマーを併用するので、簡潔な制御で、CPU11がSIM20に発行するコマンドの影響
によるSTATUSコマンド発行の遅延を低減できる。
【0067】
<コンピュータが読み取り可能な記録媒体>
コンピュータその他の機械、装置(以下、コンピュータ等)に上記いずれかの機能を実現させるプログラムをコンピュータ等が読み取り可能な記録媒体に記録することができる。そして、コンピュータ等に、この記録媒体のプログラムを読み込ませて実行させることにより、その機能を提供させることができる。
【0068】
ここで、コンピュータ等が読み取り可能な記録媒体とは、データやプログラム等の情報を電気的、磁気的、光学的、機械的、または化学的作用によって蓄積し、コンピュータ等から読み取ることができる記録媒体をいう。このような記録媒体のうちコンピュータ等から取り外し可能なものとしては、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、CD-R/W、DVD、ブルーレイディスク、DAT、8mmテープ、フラッシュメモリなどのメモリカード等がある。また、コンピュータ等に固定された記録媒体としてハードディスク、ROM(リードオンリーメモリ)等がある。さらに、SSD(Solid State Drive)は、コンピュータ等から取り外し可能な記録媒体としても、コンピュータ
等に固定された記録媒体としても利用可能である。
【符号の説明】
【0069】
10 端末
11 CPU
12 主記憶部
13 外部記憶部
14 表示部
15 操作部
16 通信部
17 アンテナ
18 SIMIF
20 SIM
図1
図2
図3
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