▶ 株式会社タダノの特許一覧
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022160335
(43)【公開日】2022-10-19
(54)【発明の名称】クレーン走行支援装置
(51)【国際特許分類】
B60T 7/12 20060101AFI20221012BHJP
B60W 30/09 20120101ALI20221012BHJP
G08G 1/16 20060101ALI20221012BHJP
【FI】
B60T7/12 C
B60W30/09
G08G1/16 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021065019
(22)【出願日】2021-04-06
(71)【出願人】
【識別番号】000148759
【氏名又は名称】株式会社タダノ
(74)【代理人】
【識別番号】240000327
【弁護士】
【氏名又は名称】弁護士法人クレオ国際法律特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】津田 和彰
(72)【発明者】
【氏名】寺田 王彦
【テーマコード(参考)】
3D241
3D246
5H181
【Fターム(参考)】
3D241BA33
3D241BC01
3D241CA19
3D241CC08
3D241DA51Z
3D241DC25Z
3D241DC30Z
3D241DC31Z
3D241DC33Z
3D246AA13
3D246AA14
3D246DA01
3D246GB30
3D246HB11A
3D246JB03
3D246JB12
3D246JB32
5H181AA07
5H181CC14
5H181LL01
5H181LL02
5H181LL06
5H181LL09
(57)【要約】
【課題】 クレーンの進行方向の変化に対応して、クレーンの走行を適切に制動することができるクレーン走行支援装置を提供する。
【解決手段】 クレーン1の進行方向の前方の物体Gとの距離を検知する複数の距離検知部50と、クレーン1の進行方向を判断する進行方向判断部61と、進行方向判断部61の判断に基づいて、複数の距離検知部50のうち、少なくとも1つの距離検知部50の検知情報の使用を決定する使用決定部62と、使用決定部62の決定した距離検知部50の検知情報に基づいて、クレーン1の走行を制動する制動制御部63と、を備える。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
クレーンの進行方向の前方の物体との距離を検知する複数の距離検知部と、
前記クレーンの進行方向を判断する進行方向判断部と、
前記進行方向判断部の判断に基づいて、複数の前記距離検知部のうち、少なくとも1つの前記距離検知部の検知情報の使用を決定する使用決定部と、
前記使用決定部の決定した前記距離検知部の検知情報に基づいて、前記クレーンの走行を制動する制動制御部と、を備える
ことを特徴とする、クレーン走行支援装置。
【請求項2】
前記距離検知部は、
前記クレーンの前方の前記物体との距離を検知する前方距離検知部と、
前記クレーンの後方の前記物体との距離を検知する後方距離検知部と、を備え、
前記クレーンの前進と後進との切り替えを行う第1操作部を備え、
前記進行方向判断部は、前記第1操作部への入力に基づいて、前記クレーンの進行方向を判断し、
前記使用決定部は、前記進行方向判断部の判断に基づいて、前記前方距離検知部、又は、前記後方距離検知部の検知情報の使用を決定する
ことを特徴とする、請求項1に記載のクレーン走行支援装置。
【請求項3】
前記距離検知部は、
前記クレーンの右側方の前記物体との距離を検知する右側方距離検知部と、
前記クレーンの左側方の前記物体との距離を検知する左側方距離検知部と、を備え、
前記クレーンの車輪を操舵操作する第2操作部を備え、
前記進行方向判断部は、前記第2操作部への入力に基づいて、前記クレーンの進行方向を判断し、
前記使用決定部は、前記進行方向判断部の判断に基づいて、前記前方距離検知部と、前記後方距離検知部と、前記右側方距離検知部と、前記左側方距離検知部と、の少なくとも1つの検知情報の使用を決定する
ことを特徴とする、請求項2に記載のクレーン走行支援装置。
【請求項4】
前記クレーンの前輪が操舵される第1ステアリングモードと、
前記クレーンの前記前輪と後輪が同じ方向に操舵される第2ステアリングモードと、
前記クレーンの前記前輪と前記後輪が異なる方向に操舵される第3ステアリングモードと、
前記クレーンの前記後輪が操舵される第4ステアリングモードと、の切り替えを行う第3操作部と、を備え、
前記進行方向判断部は、前記第3操作部への入力に基づいて、前記クレーンの進行方向を判断する
ことを特徴とする、請求項3に記載のクレーン走行支援装置。
【請求項5】
異常が発生した非常時の非常ステアリングモードと、通常時の通常ステアリングモードと、の切り替えを行う第4操作部を備え、
前記第4操作部への入力が前記非常ステアリングモードの場合、前記制動制御部は、前記クレーンの走行を制動しない
ことを特徴とする、請求項1~4の何れか一項に記載のクレーン走行支援装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クレーン走行支援装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、自動車には、衝突被害軽減ブレーキを搭載することが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1には、障害物に自車両が衝突する前に自車両を停車させるように自動的に自車両のブレーキ手段を作動させる自動ブレーキシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、クレーンにおいては、前輪と後輪が同じ方向に操舵されたり、前輪と後輪が異なる方向に操舵されたりして、クレーンの進行方向が多様に変化する。そのため、クレーンの進行方向の変化に対応して、クレーンの走行を適切に制動することができない、という問題がある。
【0006】
そこで、本発明は、クレーンの進行方向の変化に対応して、クレーンの走行を適切に制動することができるクレーン走行支援装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するために、本発明のクレーン走行支援装置は、クレーンの進行方向の前方の物体との距離を検知する複数の距離検知部と、クレーンの進行方向を判断する進行方向判断部と、前記進行方向判断部の判断に基づいて、複数の前記距離検知部のうち、少なくとも1つの前記距離検知部の検知情報の使用を決定する使用決定部と、前記使用決定部の決定した前記距離検知部の検知情報に基づいて、前記クレーンの走行を制動する制動制御部と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
このように構成された本発明のクレーン走行支援装置は、クレーンの進行方向の変化に対応して、クレーンの走行を適切に制動することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図3】実施例1のクレーン走行支援装置の機能構成を示すブロック図である。
【
図4】実施例1のクレーンが前方に走行している状態を示す図である。
【
図5】実施例1のクレーンが後方に走行している状態を示す図である。
【
図6】実施例1の制御部による処理の流れを示すフローチャートである。
【
図7】実施例2のクレーンが前方に右折している状態を示す図である。
【
図8】実施例2のクレーンが前方に左折している状態を示す図である。
【
図9】実施例2の制御部による処理の流れを示すフローチャートである。
【
図10】実施例3のクレーンが第2ステアリングモードで右斜め前方に走行している状態を示す図である。
【
図11】実施例3のクレーンが第2ステアリングモードで左斜め前方に走行している状態を示す図である。
【
図12】実施例3のクレーンが第3ステアリングモードで前方に右折している状態を示す図である。
【
図13】実施例3のクレーンが第3ステアリングモードで前方に左折している状態を示す図である。
【
図14】実施例3のクレーンが第4ステアリングモードで後方に左折している状態を示す図である。
【
図15】実施例3のクレーンが第4ステアリングモードで後方に右折している状態を示す図である。
【
図16】実施例3の制御部による処理の流れを示すフローチャートである。
【
図17】実施例3の制御部による処理の流れを示すフローチャートである。
【
図18】実施例3の制御部による処理の流れを示すフローチャートである。
【
図19】実施例3の制御部による処理の流れを示すフローチャートである。
【
図20】実施例3の制御部による処理の流れを示すフローチャートである。
【
図21】実施例4のクレーンが非常ステアリングモードで牽引車に牽引されている状態を示す図である。
【
図22】実施例4の制御部による処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明によるクレーン走行支援装置を実現する実施形態を、図面に示す実施例1~実施例4に基づいて説明する。
【実施例0011】
実施例1におけるクレーンは、クレーンとしてのラフテレーンクレーン(以下、単にクレーンという)に適用される。
【0012】
[クレーンの構成]
図1は、実施例1のクレーンを示す側面図である。
図2は、実施例1のクレーンを示す平面図である。以下、実施例1のクレーンの構成を説明する。なお、クレーンの前後方向を前後方向Dとする。
【0013】
図1及び
図2に示すように、クレーン1は、車体10と、旋回体20と、ブーム30とを備える。
【0014】
車体10は、アウトリガー11と、車輪としての前輪12と、車輪としての後輪13と、道路や作業現場を自走するための走行装置等を備える。
【0015】
アウトリガー11は、作業時に、水平方向及び垂直方向に張り出し、車体10全体を持ち上げて、姿勢を安定させる。
【0016】
旋回体20は、車体10の上方に設けられ、車体10に対して、鉛直軸C1回りに回転可能となっている。すなわち、旋回体20は、車体10に対して水平方向に旋回可能となっている。
【0017】
旋回体20は、キャビン21を備える。キャビン21は、クレーン1の前方を向いて、ブーム30の右側に設けられている。なお、キャビン21は、クレーン1の前方を向いて、ブーム30の左側に設けられてもよい。
【0018】
キャビン21は、旋回体20やブーム30やウィンチ24等を操作する操作部を有する。キャビン21に搭乗した運転者Mは、操作部を操作して、旋回体20を旋回させ、ブーム30を起伏及び伸縮させ、ウィンチ24を回転させて作業を行う。
【0019】
ブーム30は、基端側の基端ブーム31と、中間ブーム32と、先端側の先端ブーム33と、を備える。中間ブーム32と先端ブーム33は、順次、基端ブーム31の内部に格納される入れ子式になっている。
【0020】
基端ブーム31は、旋回体20に設けられた起伏シリンダ(不図示)に支持される。起伏シリンダが伸縮することで、ブーム30は起伏し、伸縮シリンダ(不図示)が伸縮することによって、ブーム30が伸縮する。
【0021】
先端ブーム33の先端に設けられたブームヘッド33aには、シーブ34が配置されている。旋回体20に設けられたウィンチ24には、吊り荷用のワイヤロープ35が巻かれている。ワイヤロープ35は、ウィンチ24からシーブ34までブーム30に沿って配置される。シーブ34に掛け回されたワイヤロープ35は、シーブ34から鉛直方向の下方に吊り下げられる。ワイヤロープ35の最下部には、フック36が設けられている。
【0022】
フック36には、荷物が吊られる。ウィンチ24によってワイヤロープ35が繰り出されることで、フック36が降下し、ワイヤロープ35が巻き上げられることで、フック36が上昇する。
【0023】
車体10の前側には、クレーン1の前方の物体との距離を検知する距離検知部50としての前方距離検知部51が取り付けられる。前方距離検知部51は、例えば、ミリ波レーダとすることができる。
【0024】
車体10の後側には、クレーン1の後方の物体との距離を検知する距離検知部50としての後方距離検知部52が取り付けられる。後方距離検知部52は、例えば、ミリ波レーダとすることができる。
【0025】
車体10の右側面には、クレーン1の右側方の物体との距離を検知する距離検知部50としての右側方距離検知部53が取り付けられる。右側方距離検知部53は、例えば、ミリ波レーダとすることができる。
【0026】
車体10の左側面には、クレーン1の左側方の物体との距離を検知する距離検知部50としての左側方距離検知部54が取り付けられる。左側方距離検知部54は、例えば、ミリ波レーダとすることができる。
【0027】
なお、距離検知部50が距離を検知する物体としては、自動車や、自転車や、人物や、建設物や、工事現場に置かれている建設資材等があげられる。物体は、静止している静止体であっても、移動している移動体であってもよい。
【0028】
キャビン21には、第1操作部55と、第2操作部56と、第3操作部57と、第4操作部58と、を備える。
【0029】
第1操作部55は、例えば、シフトレバーであり、クレーン1の前進と後進との切替操作を可能とする。運転者Mは、第1操作部55を操作して、クレーン1の前進と後進の切り替えを行う。
【0030】
第2操作部56は、例えば、ステアリングであり、クレーン1の車輪を右左に操舵する操舵操作を可能とする。運転者Mは、第2操作部56を操作して、クレーン1の車輪を操舵する。
【0031】
第3操作部57は、第1ステアリングモードと、第2ステアリングモードと、第3ステアリングモードと、第4ステアリングモードと、の切替操作を可能とする。なお、第2操作部56のステアリングと第3操作部57のステアリングモード切替の代わりに、前後の舵角を検出するポテンショメータを使用することもできる。
【0032】
第1ステアリングモードは、前輪12のみが操舵されるモードである。運転者Mが、第3操作部57を操作して、第1ステアリングモードを選択し、第2操作部56を右に操作すると、前輪12が右に操舵され、第2操作部56を左に操作すると、前輪12が左に操舵される。
【0033】
第2ステアリングモードは、前輪12と後輪13が同じ方向に操舵されるモードである。運転者Mが、第3操作部57を操作して、第2ステアリングモードを選択し、第2操作部56を右に操作すると、前輪12と後輪13が右に操舵され、第2操作部56を左に操作すると、前輪12と後輪13が左に操舵される。
【0034】
第3ステアリングモードは、前輪12と後輪13が異なる方向に操舵されるモードである。運転者Mが、第3操作部57を操作して、第3ステアリングモードを選択し、第2操作部56を右に操作すると、前輪12が右に、後輪13が左に操舵され、第2操作部56を左に操作すると、前輪12が左に、後輪13が右に操舵される。
【0035】
第4ステアリングモードは、後輪13のみが操舵されるモードである。運転者Mが、第3操作部57を操作して、第4ステアリングモードを選択し、第2操作部56を右に操作すると、後輪13が左に操舵され、第2操作部56を左に操作すると、後輪13が右に操舵される。
【0036】
第4操作部58は、通常ステアリングモードと、非常ステアリングモードと、の切替操作を可能とする。なお、第4操作部58は、専用のスイッチとしてもよいし、ポンプから油が供給されなくなったことを検出して、自動で切り換えたりするものであってもよい。
【0037】
通常ステアリングモードは、メインの油圧回路に異常が発生していない通常時のモードである。すなわち、通常ステアリングモードは、メインの油圧回路を使用するモードである。非常ステアリングモードは、メインの油圧回路に異常が発生した場合に、補助的な油圧回路を使用するモードである。
【0038】
キャビン21には、表示部72が設けられている。表示部72は、表示モニタとすることができる。
【0039】
車体10には、後述する制御部60により制御される制動装置71が搭載される。制動装置71は、制御部60からの情報によって、走行しているクレーン1を制動する。
【0040】
このように構成されたクレーン1は、ウィンチ24によるワイヤロープ35の繰り出し・巻き上げ、ブーム30の起伏及び伸縮、並びに旋回体20の旋回により、フック36に吊られた荷物を所定の位置に移動させる。
【0041】
[クレーン走行支援装置の機能構成]
図3は、実施例1のクレーン走行支援装置の機能構成を示すブロック図である。
図4は、実施例1のクレーン1が前方に走行している状態を示す図である。
図5は、実施例1のクレーン1が後方に走行している状態を示す図である。以下、実施例1のクレーン走行支援装置の機能構成を説明する。
【0042】
図3に示すように、クレーン走行支援装置1Aは、距離検知部50が検知した情報と、第1操作部55に入力された情報と、第2操作部56に入力された情報と、第3操作部57に入力された情報と、第4操作部58に入力された情報と、が制御部60に入力され、制御部60で制御された情報が制動装置71と表示部72に出力される。
【0043】
距離検知部50は、クレーン1の進行方向の前方の物体との距離を検知する。距離検知部50は、前方距離検知部51と、後方距離検知部52と、右側方距離検知部53と、左側方距離検知部54と、を備える。
【0044】
前方距離検知部51は、クレーン1の走行時や発進時を含む停止時に使用され、クレーン1の前方の物体との距離を検知する。前方距離検知部51が検知した情報は、制御部60に入力される。
【0045】
後方距離検知部52は、クレーン1の走行時や発進時を含む停止時に使用され、クレーン1の後方の物体との距離を検知する。後方距離検知部52が検知した情報は、制御部60に入力される。
【0046】
右側方距離検知部53は、クレーン1の走行時や発進時を含む停止時に使用され、クレーン1の右側方の物体との距離を検知する。右側方距離検知部53が検知した情報は、制御部60に入力される。
【0047】
左側方距離検知部54は、クレーン1の走行時や発進時を含む停止時に使用され、クレーン1の左側方の物体との距離を検知する。左側方距離検知部54が検知した情報は、制御部60に入力される。
【0048】
第1操作部55の操作により、クレーン1の前進、又は、後進が入力される。第1操作部55の操作により入力された情報は、制御部60に入力される。
【0049】
第2操作部56の操作により、第2操作部56が右に操作されたか、又は、左に操作されたかが入力される。第2操作部56の操作により入力された情報は、制御部60に入力される。
【0050】
第3操作部57の操作により、第1ステアリングモード~第4ステアリングモードの入力がされる。第3操作部57の操作により入力された情報は、制御部60に入力される。
【0051】
第4操作部58の操作により、通常ステアリングモード、又は、非常ステアリングモードの入力がされる。第4操作部58の操作により入力された情報は、制御部60に入力される。
【0052】
制御部60は、進行方向判断部61と、使用決定部62と、制動制御部63と、を備える。
【0053】
進行方向判断部61は、第1操作部55に入力された情報に基づいて、クレーン1の進行方向が前進であるか、又は、後進であるかを判断する。
【0054】
使用決定部62は、進行方向判断部61の判断に基づいて、複数の距離検知部50のうち、少なくとも1つの距離検知部50の検知情報の使用を決定する。
【0055】
具体的には、
図4に示すように、クレーン1が前進する場合、使用決定部62は、前方距離検知部51の検知情報の使用を決定する。前方距離検知部51は、クレーン1の走行方向の前方の物体G(例えば、トラック)を検知する。
【0056】
使用決定部62は、
図5に示すように、クレーン1が後進する場合、使用決定部62は、後方距離検知部52の検知情報の使用を決定する。後方距離検知部52は、クレーン1の走行方向の前方の物体G(例えば、建設機械)を検知する。なお、使用決定部62は、進行方向判断部61の判断に基づいて、複数の距離検知部50のうち、少なくとも1つの距離検知部50を稼働させて、稼働した距離検知部50の検知情報を使用してもよい。また、使用決定部62は、進行方向判断部61の判断に基づいて、複数の距離検知部50のうち、少なくとも1つの距離検知部50の検知情報を使用して、他の距離検知部50の検知情報を無視するようにしてもよい。
【0057】
制動制御部63は、使用決定部62の決定した距離検知部(前方距離検知部51、又は、後方距離検知部52)の検知情報に基づいて、クレーン1の走行を制動する指示を制動装置71に出力する。
【0058】
制動装置71は、制動制御部63から出力された指示に基づいて、クレーン1の制動力を発生させる。すなわち、制動装置71は、制動制御部63から出力された指示に基づいて、走行しているクレーン1を停止させる。
【0059】
表示部72は、進行方向判断部61の判断情報に基づいて、クレーン1の進行方向を表示する。表示部72は、クレーン1を上方から見た俯瞰図に進行方向を表示する矢印等を表示する。なお、表示部72を設けないようにすることもできる。
【0060】
[制御部による処理]
図6は、実施例1の制御部60による処理の流れを示すフローチャートである。以下、実施例1のクレーン走行支援装置1Aの制御部60による処理の流れを説明する。
【0061】
まず、制御部60は、第1操作部55に入力された情報を取得する(ステップS101)。
【0062】
次いで、進行方向判断部61は、第1操作部55に入力された情報に基づいて、クレーン1の進行方向が前進であるか否かを判断する(ステップS102)。
【0063】
クレーン1の進行方向が前進であると判断した場合(ステップS102でYES)、使用決定部62は、前方距離検知部51の検知情報の使用を決定する(ステップS103)。
【0064】
次いで、制動制御部63は、前方距離検知部51の検知情報に基づいて、クレーン1の走行を制動する指示を制動装置71に出力して(ステップS104)、処理を終了する。
【0065】
一方、クレーン1の進行方向が後進であると判断した場合(ステップS102でNO)、使用決定部62は、後方距離検知部52の検知情報の使用を決定する(ステップS105)。
【0066】
次いで、制動制御部63は、後方距離検知部52の検知情報に基づいて、クレーン1の走行を制動する指示を制動装置71に出力して(ステップS106)、処理を終了する。
【0067】
[クレーン走行支援装置の作用]
実施例1のクレーン走行支援装置1Aは、クレーン1の進行方向の前方の物体Gとの距離を検知する複数の距離検知部50と、クレーン1の進行方向を判断する進行方向判断部61と、進行方向判断部61の判断に基づいて、複数の距離検知部50のうち、少なくとも1つの距離検知部50の検知情報の使用を決定する使用決定部62と、使用決定部62の決定した距離検知部50の検知情報に基づいて、クレーン1の走行を制動する制動制御部63と、を備える(
図3)。
【0068】
これにより、クレーン1の進行方向の変化に応じて、適切な距離検知部50を使用して、進行方向の前方の物体Gとの距離を検知することができる。また、クレーン1の進行方向の変化に応じて、適切な距離検知部50を使用して、クレーン1の走行に伴って接近する物体Gとの距離を検知することができる。その結果、クレーン1の進行方向が変化しても、クレーン1の走行を適切に制動することができる。
【0069】
実施例1のクレーン走行支援装置1Aにおいて、距離検知部50は、クレーン1の前方の物体Gとの距離を検知する前方距離検知部51と、クレーン1の後方の物体Gとの距離を検知する後方距離検知部52と、を備え、クレーン1の前進と後進との切り替えを行う第1操作部55を備え、進行方向判断部61は、第1操作部55への入力に基づいて、クレーン1の進行方向を判断し、使用決定部62は、進行方向判断部61の判断に基づいて、前方距離検知部51、又は、後方距離検知部52の検知情報の使用を決定する(
図3)。
【0070】
これにより、クレーン1が前進する場合、
図4に示すように、前方距離検知部51によって、進行方向の前方の物体Gとの距離を検知することができる。クレーン1が後進する場合、
図5に示すように、後方距離検知部52によって、進行方向の前方の物体Gとの距離を検知することができる。
【0071】
そのため、クレーン1の進行方向の変化に応じて、適切な距離検知部50を使用して、進行方向の前方の物体Gとの距離を検知することができる。また、クレーン1の進行方向の変化に応じて、適切な距離検知部50を使用して、クレーン1の走行に伴って接近する物体Gとの距離を検知することができる。その結果、クレーン1の進行方向が変化しても、クレーン1の走行を適切に制動することができる。
【実施例0072】
実施例2のクレーン走行支援装置は、制御部による処理が異なる点で、実施例1のクレーン走行支援装置と相違する。
【0073】
[クレーン走行支援装置の機能構成]
図7は、実施例2のクレーン1が前方に右折している状態を示す図である。
図8は、実施例2のクレーン1が前方に左折している状態を示す図である。以下、実施例2のクレーン走行支援装置の機能構成を説明する。なお、上記実施例で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については、同一の用語又は同一の符号を用いて説明する。
【0074】
進行方向判断部61は、第1操作部55に入力された情報に基づいて、クレーン1の進行方向が前進であるか、又は、後進であるかを判断する。また、進行方向判断部61は、第2操作部56に入力された情報に基づいて、第2操作部56が右に操作されたか、又は、左に操作されたかを判断する。すなわち、進行方向判断部61は、第1操作部55と第2操作部56に入力された情報に基づいて、前進して右折するのか、前進して左折するのか、後進して右折するのか、又は、後進して左折するのかを判断する。言い換えると、進行方向判断部61は、第1操作部55と第2操作部56に入力された情報に基づいて、クレーン1の進行方向を判断する。
【0075】
使用決定部62は、進行方向判断部61の判断に基づいて、前方距離検知部51と、後方距離検知部52と、右側方距離検知部53と、左側方距離検知部54と、の少なくとも1つの検知情報の使用を決定する。
【0076】
具体的には、
図7に示すように、クレーン1が前進して右折する場合、使用決定部62は、前方距離検知部51と右側方距離検知部53の検知情報の使用を決定する。前方距離検知部51と右側方距離検知部53は、クレーン1の走行に伴って接近する物体G(例えば、オートバイ)や、クレーン1の走行方向の前方の物体Gを検知する。
【0077】
図8に示すように、クレーン1が前進して左折する場合、使用決定部62は、前方距離検知部51と左側方距離検知部54の検知情報の使用を決定する。前方距離検知部51と左側方距離検知部54は、クレーン1の走行に伴って接近する物体G(例えば、オートバイ)や、クレーン1の走行方向の前方の物体Gを検知する。
【0078】
[制御部による処理]
図9は、実施例2の制御部60による処理の流れを示すフローチャートである。以下、実施例2のクレーン走行支援装置1Aの制御部60による処理の流れを説明する。
【0079】
まず、制御部60は、第1操作部55に入力された情報を取得する(ステップS201)。
【0080】
次いで、制御部60は、第2操作部56に入力された情報を取得する(ステップS202)。
【0081】
次いで、進行方向判断部61は、第2操作部56に入力された情報が右であるか否かを判断する(ステップS203)。
【0082】
第2操作部56に入力された情報が右であると判断した場合(ステップS203でYES)、進行方向判断部61は、第1操作部55に入力された情報に基づいて、クレーン1の進行方向が前進であるか否かを判断する(ステップS204)。
【0083】
クレーン1の進行方向が前進であると判断した場合(ステップS204でYES)、使用決定部62は、前方距離検知部51と右側方距離検知部53の検知情報の使用を決定する(ステップS205)。
【0084】
次いで、制動制御部63は、前方距離検知部51と右側方距離検知部53の検知情報に基づいて、クレーン1の走行を制動する指示を制動装置71に出力して(ステップS206)、処理を終了する。
【0085】
一方、クレーン1の進行方向が後進であると判断した場合(ステップS204でNO)、使用決定部62は、後方距離検知部52と左側方距離検知部54の検知情報の使用を決定する(ステップS207)。
【0086】
次いで、制動制御部63は、後方距離検知部52と左側方距離検知部54の検知情報に基づいて、クレーン1の走行を制動する指示を制動装置71に出力して(ステップS208)、処理を終了する。
【0087】
第2操作部56に入力された情報が左であると判断した場合(ステップS203でNO)、進行方向判断部61は、第1操作部55に入力された情報に基づいて、クレーン1の進行方向が前進であるか否かを判断する(ステップS209)。
【0088】
クレーン1の進行方向が前進であると判断した場合(ステップS209でYES)、使用決定部62は、前方距離検知部51と左側方距離検知部54の検知情報の使用を決定する(ステップS210)。
【0089】
次いで、制動制御部63は、前方距離検知部51と左側方距離検知部54の検知情報に基づいて、クレーン1の走行を制動する指示を制動装置71に出力して(ステップS211)、処理を終了する。
【0090】
一方、クレーン1の進行方向が後進であると判断した場合(ステップS209でNO)、使用決定部62は、後方距離検知部52と右側方距離検知部53の検知情報の使用を決定する(ステップS212)。
【0091】
次いで、制動制御部63は、後方距離検知部52と右側方距離検知部53の検知情報に基づいて、クレーン1の走行を制動する指示を制動装置71に出力して(ステップS213)、処理を終了する。
【0092】
[クレーン走行支援装置の作用]
実施例2のクレーン走行支援装置1Aにおいて、距離検知部50は、クレーン1の右側方の物体Gとの距離を検知する右側方距離検知部53と、クレーン1の左側方の物体Gとの距離を検知する左側方距離検知部54と、を備え、クレーン1の車輪を操舵操作する第2操作部56を備え、進行方向判断部61は、第2操作部56への入力に基づいて、クレーン1の進行方向を判断し、使用決定部62は、進行方向判断部61の判断に基づいて、前方距離検知部51と、後方距離検知部52と、右側方距離検知部53と、左側方距離検知部54と、の少なくとも1つの検知情報の使用を決定する(
図7及び
図8)。
【0093】
これにより、クレーン1が前進する場合であって、前輪12が右に操舵された場合、
図7に示すように、前方距離検知部51と右側方距離検知部53とによって、クレーン1の走行に伴って接近する物体G(例えば、オートバイ)や、進行方向の前方の物体Gとの距離を検知することができる。
【0094】
クレーン1が前進する場合であって、前輪12が左に操舵された場合、
図8に示すように、前方距離検知部51と左側方距離検知部54とによって、クレーン1の走行に伴って接近する物体G(例えば、オートバイ)や、進行方向の前方の物体Gとの距離を検知することができる。
【0095】
クレーン1が後進する場合であって、前輪12が右に操舵された場合、後方距離検知部52と左側方距離検知部54とによって、クレーン1の走行に伴って接近する物体Gや、進行方向の前方の物体Gとの距離を検知することができる。
【0096】
クレーン1が後進する場合であって、前輪12が左に操舵された場合、後方距離検知部52と右側方距離検知部53とによって、クレーン1の走行に伴って接近する物体Gや、進行方向の前方の物体Gとの距離を検知することができる。
【0097】
そのため、クレーン1の進行方向の変化に応じて、適切な距離検知部50を使用して、進行方向の前方の物体Gとの距離を検知することができる。また、クレーン1の進行方向の変化に応じて、適切な距離検知部50を使用して、クレーン1の走行に伴って接近する物体Gとの距離を検知することができる。その結果、クレーン1の進行方向が変化しても、クレーン1の走行を適切に制動することができる。
【0098】
なお、他の構成及び作用効果については、上記実施例と略同様であるので説明を省略する。
【実施例0099】
実施例3のクレーン走行支援装置は、制御部による処理が異なる点で、上記実施例のクレーン走行支援装置と相違する。
【0100】
[クレーン走行支援装置の機能構成]
図10は、実施例3のクレーン1が第2ステアリングモードで右斜め前方に走行している状態を示す図である。
図11は、実施例3のクレーン1が第2ステアリングモードで左斜め前方に走行している状態を示す図である。
図12は、実施例3のクレーン1が第3ステアリングモードで前方に右折している状態を示す図である。
図13は、実施例3のクレーン1が第3ステアリングモードで前方に左折している状態を示す図である。
図14は、実施例3のクレーン1が第4ステアリングモードで後方に左折している状態を示す図である。
図15は、実施例3のクレーン1が第4ステアリングモードで後方に右折している状態を示す図である。以下、実施例3のクレーン走行支援装置の機能構成を説明する。なお、上記実施例で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については、同一の用語又は同一の符号を用いて説明する。
【0101】
進行方向判断部61は、第1操作部55に入力された情報に基づいて、クレーン1の進行方向が前進であるか、又は、後進であるかを判断する。また、進行方向判断部61は、第2操作部56に入力された情報に基づいて、第2操作部56が右に操作されたか、又は、左に操作されたかを判断する。さらに、進行方向判断部61は、第3操作部57に入力された情報に基づいて、第1ステアリングモード~第4ステアリングモードの何れが選択されたかを判断する。
【0102】
すなわち、進行方向判断部61は、第1操作部55と第2操作部56と第3操作部57に入力された情報に基づいて、第1ステアリングモードで前進して右折するのか、第1ステアリングモードで前進して左折するのか、第1ステアリングモードで後進して右折するのか、又は、第1ステアリングモードで後進して左折するのかを判断する。
【0103】
進行方向判断部61は、第1操作部55と第2操作部56と第3操作部57に入力された情報に基づいて、第2ステアリングモードで前進して右折するのか、第2ステアリングモードで前進して左折するのか、第2ステアリングモードで後進して右折するのか、又は、第2ステアリングモードで後進して左折するのかを判断する。
【0104】
進行方向判断部61は、第1操作部55と第2操作部56と第3操作部57に入力された情報に基づいて、第3ステアリングモードで前進して右折するのか、第3ステアリングモードで前進して左折するのか、第3ステアリングモードで後進して右折するのか、又は、第3ステアリングモードで後進して左折するのかを判断する。
【0105】
進行方向判断部61は、第1操作部55と第2操作部56と第3操作部57に入力された情報に基づいて、第4ステアリングモードで前進して右折するのか、第4ステアリングモードで前進して左折するのか、第4ステアリングモードで後進して右折するのか、又は、第4ステアリングモードで後進して左折するのかを判断する。
【0106】
言い換えると、進行方向判断部61は、第1操作部55と第2操作部56と第3操作部57に入力された情報に基づいて、クレーン1の進行方向を判断する。
【0107】
使用決定部62は、進行方向判断部61の判断に基づいて、前方距離検知部51と、後方距離検知部52と、右側方距離検知部53と、左側方距離検知部54と、の少なくとも1つの検知情報の使用を決定する。
【0108】
具体的には、
図7に示すように、第1ステアリングモードでクレーン1が前進して右折する場合、使用決定部62は、前方距離検知部51と右側方距離検知部53の検知情報の使用を決定する。前方距離検知部51と右側方距離検知部53は、クレーン1の走行に伴って接近する物体G(例えば、オートバイ)や、クレーン1の走行方向の前方の物体Gを検知する。
【0109】
図8に示すように、第1ステアリングモードでクレーン1が前進して左折する場合、使用決定部62は、前方距離検知部51と左側方距離検知部54の検知情報の使用を決定する。前方距離検知部51と左側方距離検知部54は、クレーン1の走行に伴って接近する物体G(例えば、オートバイ)や、クレーン1の走行方向の前方の物体Gを検知する。
【0110】
図10に示すように、第2ステアリングモードでクレーン1が斜め右前方に走行する場合、使用決定部62は、前方距離検知部51と右側方距離検知部53の検知情報の使用を決定する。前方距離検知部51と右側方距離検知部53は、クレーン1の走行に伴って接近する物体G(例えば、建設機械)や、クレーン1の走行方向の前方の物体Gを検知する。
【0111】
図11に示すように、第2ステアリングモードでクレーン1が斜め左前方に走行する場合、使用決定部62は、前方距離検知部51と左側方距離検知部54の検知情報の使用を決定する。前方距離検知部51と左側方距離検知部54は、クレーン1の走行に伴って接近する物体G(例えば、建設機械)や、クレーン1の走行方向の前方の物体Gを検知する。
【0112】
図12に示すように、第3ステアリングモードでクレーン1が前進して右折する場合、使用決定部62は、前方距離検知部51と右側方距離検知部53の検知情報の使用を決定する。前方距離検知部51と右側方距離検知部53は、クレーン1の走行に伴って接近する物体Gや、クレーン1の走行方向の前方の物体G(例えば、建設機械)を検知する。
【0113】
図13に示すように、第3ステアリングモードでクレーン1が前進して左折する場合、使用決定部62は、前方距離検知部51と左側方距離検知部54の検知情報の使用を決定する。前方距離検知部51と左側方距離検知部54は、クレーン1の走行に伴って接近する物体G(例えば、建設機械)や、クレーン1の走行方向の前方の物体Gを検知する。
【0114】
図14に示すように、第4ステアリングモードでクレーン1が後進して左折する場合、使用決定部62は、後方距離検知部52と左側方距離検知部54の検知情報の使用を決定する。後方距離検知部52と左側方距離検知部54は、クレーン1の走行に伴って接近する物体Gや、クレーン1の走行方向の前方の物体G(例えば、建設機械)を検知する。
【0115】
図15に示すように、第4ステアリングモードでクレーン1が後進して右折する場合、使用決定部62は、後方距離検知部52と右側方距離検知部53の検知情報の使用を決定する。後方距離検知部52と右側方距離検知部53は、クレーン1の走行に伴って接近する物体Gや、クレーン1の走行方向の前方の物体G(例えば、建設機械)を検知する。
【0116】
[制御部による処理]
図16~
図20は、実施例3の制御部60による処理の流れを示すフローチャートである。以下、実施例3のクレーン走行支援装置1Aの制御部60による処理の流れを説明する。
【0117】
まず、制御部60は、第1操作部55に入力された情報を取得する(ステップS301)。
【0118】
次いで、制御部60は、第2操作部56に入力された情報を取得する(ステップS302)。
【0119】
次いで、制御部60は、第3操作部57に入力された情報を取得する(ステップS302)。
【0120】
次いで、進行方向判断部61は、第3操作部57に入力された情報が第1ステアリングモードであるか否かを判断する(ステップS304)。第3操作部57に入力された情報が第1ステアリングモードであると判断した場合(ステップS304でYES)、Aに進む。
【0121】
一方、第3操作部57に入力された情報が第1ステアリングモードでないと判断した場合(ステップS304でNO)、進行方向判断部61は、第3操作部57に入力された情報が第2ステアリングモードであるか否かを判断する(ステップS305)。第3操作部57に入力された情報が第2ステアリングモードであると判断した場合(ステップS305でYES)、Bに進む。
【0122】
一方、第3操作部57に入力された情報が第2ステアリングモードでないと判断した場合(ステップS305でNO)、進行方向判断部61は、第3操作部57に入力された情報が第3ステアリングモードであるか否かを判断する(ステップS306)。第3操作部57に入力された情報が第3ステアリングモードであると判断した場合(ステップS306でYES)、Cに進む。
【0123】
第3操作部57に入力された情報が第3ステアリングモードでないと判断した場合(ステップS306でNO)、Dに進む。
【0124】
(A)
Aに進むと、進行方向判断部61は、第2操作部56に入力された情報が右であるか否かを判断する(ステップS311)。
【0125】
第2操作部56に入力された情報が右であると判断した場合(ステップS311でYES)、進行方向判断部61は、第1操作部55に入力された情報に基づいて、クレーン1の進行方向が前進であるか否かを判断する(ステップS312)。
【0126】
クレーン1の進行方向が前進であると判断した場合(ステップS312でYES)、使用決定部62は、前方距離検知部51と右側方距離検知部53の検知情報の使用を決定する(ステップS313)。
【0127】
次いで、制動制御部63は、前方距離検知部51と右側方距離検知部53の検知情報に基づいて、クレーン1の走行を制動する指示を制動装置71に出力して(ステップS314)、処理を終了する。
【0128】
一方、クレーン1の進行方向が後進であると判断した場合(ステップS312でNO)、使用決定部62は、後方距離検知部52と左側方距離検知部54の検知情報の使用を決定する(ステップS315)。
【0129】
次いで、制動制御部63は、後方距離検知部52と左側方距離検知部54の検知情報に基づいて、クレーン1の走行を制動する指示を制動装置71に出力して(ステップS316)、処理を終了する。
【0130】
第2操作部56に入力された情報が左であると判断した場合(ステップS311でNO)、進行方向判断部61は、第1操作部55に入力された情報に基づいて、クレーン1の進行方向が前進であるか否かを判断する(ステップS317)。
【0131】
クレーン1の進行方向が前進であると判断した場合(ステップS317でYES)、使用決定部62は、前方距離検知部51と左側方距離検知部54の検知情報の使用を決定する(ステップS318)。
【0132】
次いで、制動制御部63は、前方距離検知部51と左側方距離検知部54の検知情報に基づいて、クレーン1の走行を制動する指示を制動装置71に出力して(ステップS319)、処理を終了する。
【0133】
一方、クレーン1の進行方向が後進であると判断した場合(ステップS317でNO)、使用決定部62は、後方距離検知部52と右側方距離検知部53の検知情報の使用を決定する(ステップS320)。
【0134】
次いで、制動制御部63は、後方距離検知部52と右側方距離検知部53の検知情報に基づいて、クレーン1の走行を制動する指示を制動装置71に出力して(ステップS321)、処理を終了する。
【0135】
(B)
Bに進むと、進行方向判断部61は、第2操作部56に入力された情報が右であるか否かを判断する(ステップS331)。
【0136】
第2操作部56に入力された情報が右であると判断した場合(ステップS331でYES)、進行方向判断部61は、第1操作部55に入力された情報に基づいて、クレーン1の進行方向が前進であるか否かを判断する(ステップS332)。
【0137】
クレーン1の進行方向が前進であると判断した場合(ステップS332でYES)、使用決定部62は、前方距離検知部51と右側方距離検知部53の検知情報の使用を決定する(ステップS333)。
【0138】
次いで、制動制御部63は、前方距離検知部51と右側方距離検知部53の検知情報に基づいて、クレーン1の走行を制動する指示を制動装置71に出力して(ステップS334)、処理を終了する。
【0139】
一方、クレーン1の進行方向が後進であると判断した場合(ステップS332でNO)、使用決定部62は、後方距離検知部52と左側方距離検知部54の検知情報の使用を決定する(ステップS335)。
【0140】
次いで、制動制御部63は、後方距離検知部52と左側方距離検知部54の検知情報に基づいて、クレーン1の走行を制動する指示を制動装置71に出力して(ステップS336)、処理を終了する。
【0141】
第2操作部56に入力された情報が左であると判断した場合(ステップS331でNO)、進行方向判断部61は、第1操作部55に入力された情報に基づいて、クレーン1の進行方向が前進であるか否かを判断する(ステップS337)。
【0142】
クレーン1の進行方向が前進であると判断した場合(ステップS337でYES)、使用決定部62は、前方距離検知部51と左側方距離検知部54の検知情報の使用を決定する(ステップS338)。
【0143】
次いで、制動制御部63は、前方距離検知部51と左側方距離検知部54の検知情報に基づいて、クレーン1の走行を制動する指示を制動装置71に出力して(ステップS339)、処理を終了する。
【0144】
一方、クレーン1の進行方向が後進であると判断した場合(ステップS337でNO)、使用決定部62は、後方距離検知部52と右側方距離検知部53の検知情報の使用を決定する(ステップS340)。
【0145】
次いで、制動制御部63は、後方距離検知部52と右側方距離検知部53の検知情報に基づいて、クレーン1の走行を制動する指示を制動装置71に出力して(ステップS341)、処理を終了する。
【0146】
(C)
Cに進むと、進行方向判断部61は、第2操作部56に入力された情報が右であるか否かを判断する(ステップS351)。
【0147】
第2操作部56に入力された情報が右であると判断した場合(ステップS351でYES)、進行方向判断部61は、第1操作部55に入力された情報に基づいて、クレーン1の進行方向が前進であるか否かを判断する(ステップS352)。
【0148】
クレーン1の進行方向が前進であると判断した場合(ステップS352でYES)、使用決定部62は、前方距離検知部51と右側方距離検知部53の検知情報の使用を決定する(ステップS353)。
【0149】
次いで、制動制御部63は、前方距離検知部51と右側方距離検知部53の検知情報に基づいて、クレーン1の走行を制動する指示を制動装置71に出力して(ステップS354)、処理を終了する。
【0150】
一方、クレーン1の進行方向が後進であると判断した場合(ステップS352でNO)、使用決定部62は、後方距離検知部52と左側方距離検知部54の検知情報の使用を決定する(ステップS355)。
【0151】
次いで、制動制御部63は、後方距離検知部52と左側方距離検知部54の検知情報に基づいて、クレーン1の走行を制動する指示を制動装置71に出力して(ステップS356)、処理を終了する。
【0152】
第2操作部56に入力された情報が左であると判断した場合(ステップS351でNO)、進行方向判断部61は、第1操作部55に入力された情報に基づいて、クレーン1の進行方向が前進であるか否かを判断する(ステップS357)。
【0153】
クレーン1の進行方向が前進であると判断した場合(ステップS357でYES)、使用決定部62は、前方距離検知部51と左側方距離検知部54の検知情報の使用を決定する(ステップS358)。
【0154】
次いで、制動制御部63は、前方距離検知部51と左側方距離検知部54の検知情報に基づいて、クレーン1の走行を制動する指示を制動装置71に出力して(ステップS359)、処理を終了する。
【0155】
一方、クレーン1の進行方向が後進であると判断した場合(ステップS357でNO)、使用決定部62は、後方距離検知部52と右側方距離検知部53の検知情報の使用を決定する(ステップS360)。
【0156】
次いで、制動制御部63は、後方距離検知部52と右側方距離検知部53の検知情報に基づいて、クレーン1の走行を制動する指示を制動装置71に出力して(ステップS361)、処理を終了する。
【0157】
(D)
Dに進むと、進行方向判断部61は、第2操作部56に入力された情報が右であるか否かを判断する(ステップS371)。
【0158】
第2操作部56に入力された情報が右であると判断した場合(ステップS371でYES)、進行方向判断部61は、第1操作部55に入力された情報に基づいて、クレーン1の進行方向が前進であるか否かを判断する(ステップS372)。
【0159】
クレーン1の進行方向が前進であると判断した場合(ステップS372でYES)、使用決定部62は、前方距離検知部51と左側方距離検知部54の検知情報の使用を決定する(ステップS373)。
【0160】
次いで、制動制御部63は、前方距離検知部51と左側方距離検知部54の検知情報に基づいて、クレーン1の走行を制動する指示を制動装置71に出力して(ステップS374)、処理を終了する。
【0161】
一方、クレーン1の進行方向が後進であると判断した場合(ステップS372でNO)、使用決定部62は、後方距離検知部52と左側方距離検知部54の検知情報の使用を決定する(ステップS375)。
【0162】
次いで、制動制御部63は、後方距離検知部52と左側方距離検知部54の検知情報に基づいて、クレーン1の走行を制動する指示を制動装置71に出力して(ステップS376)、処理を終了する。
【0163】
第2操作部56に入力された情報が左であると判断した場合(ステップS371でNO)、進行方向判断部61は、第1操作部55に入力された情報に基づいて、クレーン1の進行方向が前進であるか否かを判断する(ステップS377)。
【0164】
クレーン1の進行方向が前進であると判断した場合(ステップS377でYES)、使用決定部62は、前方距離検知部51と右側方距離検知部53の検知情報の使用を決定する(ステップS378)。
【0165】
次いで、制動制御部63は、前方距離検知部51と右側方距離検知部53の検知情報に基づいて、クレーン1の走行を制動する指示を制動装置71に出力して(ステップS379)、処理を終了する。
【0166】
一方、クレーン1の進行方向が後進であると判断した場合(ステップS377でNO)、使用決定部62は、後方距離検知部52と右側方距離検知部53の検知情報の使用を決定する(ステップS380)。
【0167】
次いで、制動制御部63は、後方距離検知部52と右側方距離検知部53の検知情報に基づいて、クレーン1の走行を制動する指示を制動装置71に出力して(ステップS381)、処理を終了する。
【0168】
[クレーン走行支援装置の作用]
実施例2のクレーン走行支援装置1Aは、クレーン1の前輪12が操舵される第1ステアリングモードと、クレーン1の前輪12と後輪13が同じ方向に操舵される第2ステアリングモードと、クレーン1の前輪12と後輪13が異なる方向に操舵される第3ステアリングモードと、クレーン1の後輪13が操舵される第4ステアリングモードと、の切り替えを行う第3操作部57と、を備え、進行方向判断部61は、第3操作部57への入力に基づいて、クレーン1の進行方向を判断する(
図10~
図15)
【0169】
これにより、クレーン1が第1ステアリングモードで前進する場合であって、前輪12が右に操舵された場合、
図7に示すように、前方距離検知部51と右側方距離検知部53とによって、進行方向の前方の物体Gや、クレーン1の走行に伴って接近する物体Gとの距離を検知することができる。
【0170】
クレーン1が第1ステアリングモードで前進する場合であって、前輪12が左に操舵された場合、
図8に示すように、前方距離検知部51と左側方距離検知部54とによって、進行方向の前方の物体Gや、クレーン1の走行に伴って接近する物体Gとの距離を検知することができる。
【0171】
クレーン1が第1ステアリングモードで後進する場合であって、前輪12が右に操舵された場合、後方距離検知部52と左側方距離検知部54とによって、進行方向の前方の物体Gや、クレーン1の走行に伴って接近する物体Gとの距離を検知することができる。
【0172】
クレーン1が第1ステアリングモードで後進する場合であって、前輪12が左に操舵された場合、後方距離検知部52と右側方距離検知部53とによって、進行方向の前方の物体Gや、クレーン1の走行に伴って接近する物体Gとの距離を検知することができる。
【0173】
クレーン1が第2ステアリングモードで前進する場合であって、前輪12と後輪13が右に操舵された場合、
図10に示すように、前方距離検知部51と右側方距離検知部53とによって、進行方向の前方の物体Gや、クレーン1の走行に伴って接近する物体Gとの距離を検知することができる。
【0174】
クレーン1が第2ステアリングモードで前進する場合であって、前輪12と後輪13が左に操舵された場合、前方距離検知部51と左側方距離検知部54とによって、進行方向の前方の物体Gや、クレーン1の走行に伴って接近する物体Gとの距離を検知することができる。
【0175】
クレーン1が第2ステアリングモードで後進する場合であって、前輪12と後輪13が右に操舵された場合、後方距離検知部52と左側方距離検知部54とによって、進行方向の前方の物体Gや、クレーン1の走行に伴って接近する物体Gとの距離を検知することができる。
【0176】
クレーン1が第2ステアリングモードで後進する場合であって、前輪12と後輪13が左に操舵された場合、後方距離検知部52と右側方距離検知部53とによって、進行方向の前方の物体Gや、クレーン1の走行に伴って接近する物体Gとの距離を検知することができる。
【0177】
クレーン1が第3ステアリングモードで前進する場合であって、前輪12が右に操舵され、後輪13が左に操舵された場合、
図12に示すように、前方距離検知部51と右側方距離検知部53とによって、進行方向の前方の物体Gや、クレーン1の走行に伴って接近する物体Gとの距離を検知することができる。
【0178】
クレーン1が第3ステアリングモードで前進する場合であって、前輪12が左に操舵され、後輪13が右に操舵された場合、
図13に示すように、前方距離検知部51と左側方距離検知部54とによって、進行方向の前方の物体Gや、クレーン1の走行に伴って接近する物体Gとの距離を検知することができる。
【0179】
クレーン1が第3ステアリングモードで後進する場合であって、前輪12が右に操舵され、後輪13が左に操舵された場合、後方距離検知部52と左側方距離検知部54とによって、進行方向の前方の物体Gや、クレーン1の走行に伴って接近する物体Gとの距離を検知することができる。
【0180】
クレーン1が第3ステアリングモードで後進する場合であって、前輪12が左に操舵され、後輪13が右に操舵された場合、後方距離検知部52と右側方距離検知部53とによって、進行方向の前方の物体Gや、クレーン1の走行に伴って接近する物体Gとの距離を検知することができる。
【0181】
クレーン1が第4ステアリングモードで後進する場合であって、後輪13が右に操舵された場合、
図14に示すように、後方距離検知部52と左側方距離検知部54とによって、進行方向の前方の物体Gや、クレーン1の走行に伴って接近する物体Gとの距離を検知することができる。
【0182】
クレーン1が第4ステアリングモードで後進する場合であって、後輪13が左に操舵された場合、
図15に示すように、後方距離検知部52と右側方距離検知部53とによって、進行方向の前方の物体Gや、クレーン1の走行に伴って接近する物体Gとの距離を検知することができる。
【0183】
クレーン1が第4ステアリングモードで前進する場合であって、後輪13が右に操舵された場合、前方距離検知部51と左側方距離検知部54とによって、進行方向の前方の物体Gや、クレーン1の走行に伴って接近する物体Gとの距離を検知することができる。
【0184】
クレーン1が第4ステアリングモードで前進する場合であって、後輪13が左に操舵された場合、前方距離検知部51と右側方距離検知部53とによって、進行方向の前方の物体Gや、クレーン1の走行に伴って接近する物体Gとの距離を検知することができる。
【0185】
そのため、クレーン1の進行方向の変化に応じて、適切な距離検知部50を使用して、進行方向の前方の物体Gとの距離を検知することができる。また、クレーン1の進行方向の変化に応じて、適切な距離検知部50を使用して、クレーン1の走行に伴って接近する物体Gとの距離を検知することができる。その結果、クレーン1の進行方向が変化しても、クレーン1の走行を適切に制動することができる。
【0186】
なお、他の構成及び作用効果については、上記実施例と略同様であるので説明を省略する。
第4操作部58に入力された情報が通常ステアリングモードであると判断した場合(ステップS402でYES)、制御部60は、第1操作部55に入力された情報を取得する(ステップS403)。
クレーン1の進行方向が前進であると判断した場合(ステップS404でYES)、使用決定部62は、前方距離検知部51の検知情報の使用を決定する(ステップS405)。
次いで、制動制御部63は、前方距離検知部51の検知情報に基づいて、クレーン1の走行を制動する指示を制動装置71に出力して(ステップS406)、処理を終了する。
一方、クレーン1の進行方向が後進であると判断した場合(ステップS404でNO)、使用決定部62は、後方距離検知部52の検知情報の使用を決定する(ステップS407)。
次いで、制動制御部63は、後方距離検知部52の検知情報に基づいて、クレーン1の走行を制動する指示を制動装置71に出力して(ステップS408)、処理を終了する。
ところで、クレーン1の制動装置71等が故障して、クレーン1が自走できなくなったような場合、牽引車によってクレーン1は牽引されることがある。この場合、通常ステアリングモードから、非常ステアリングモードに切り替える。非常ステアリングモードでは、クレーン1が牽引車に牽引されながら、第2操作部56を操舵することができたりする。このような場合、牽引車を誤って物体Gとして検知してしまい、制動制御部63がクレーン1の走行を制動してしまう、という問題がある。
以上、本発明のクレーン走行支援装置を実施例1~実施例4に基づき説明してきた。しかし、具体的な構成については、これらの実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、各実施例の組み合わせ、設計の変更や追加等は許容される。
実施例1~実施例4では、距離検知部50として、前方距離検知部51と、後方距離検知部52と、右側方距離検知部53と、左側方距離検知部54との4つ距離検知部50を設ける例を示した。しかし、距離検知部は、2つであっても、3つであっても、5つ以上であってもよい。
実施例1~実施例4では、使用決定部62は、進行方向判断部61の判断に基づいて、複数の距離検知部50のうち、少なくとも1つの距離検知部50の検知情報の使用を決定する一例を示した。しかし、使用決定部62は、上記態様に限定されず、進行方向判断部61の判断に基づいて、複数の距離検知部50のうち、上記実施例とは異なる距離検知部50の検知情報の使用を決定してもよい。
実施例1~実施例4では、車体10のキャビン21が設けられた側に距離検知部50を設ける例を示した。しかし、車体10のキャビン21が設けられた側には、距離検知部を設けなくてもよい。
実施例1~実施例4では、第1ステアリングモードと、第2ステアリングモードと、第3ステアリングモードと、第4ステアリングモードの4つのステアリングモードを有する例を示した。しかし、ステアリングモードの数はこの態様に限定されない。
実施例1~実施例4では、距離検知部50をミリ波レーダとする例を示した。しかし、距離検知部50は、この態様に限定されず、超音波センサや、LiDAR(Light Detection and Ranging)等の距離センサにすることもできる。また、距離検知部50は、超音波センサや、LiDAR(Light Detection and Ranging)等を組み合わせることもできる。
実施例1~実施例4では、使用決定部62の決定した距離検知部(前方距離検知部51、又は、後方距離検知部52)の検知情報に基づいて、クレーン1の走行を制動する指示を制動装置71に出力する例を示した。しかし、使用決定部62の決定した距離検知部(前方距離検知部51、又は、後方距離検知部52)の検知情報に基づいて、クレーン1の走行を制動する指示を制動装置71に出力するとともに、警報装置に出力して、制動前に警告するようにしてもよいし、警告だけするようにしてもよい。
実施例1~実施例4では、本発明のクレーン走行支援装置を、1軸の前輪12と、1軸の後輪13を有するラフテレーンクレーンに適用する例を示した。しかし、本発明のクレーン走行支援装置は、ラフテレーンクレーンに限定されず、多軸の前輪と、多軸の後輪を有するオールテレーンクレーン等に適用することができる。