(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022160386
(43)【公開日】2022-10-19
(54)【発明の名称】オーバーツイストインデックスを備えた調整ボールを含むインデックスジオメトリを備えた間接後方視界システム
(51)【国際特許分類】
B60R 1/06 20060101AFI20221012BHJP
F16C 11/06 20060101ALI20221012BHJP
F16C 11/10 20060101ALI20221012BHJP
【FI】
B60R1/06 Z
F16C11/06 E
F16C11/06 F
F16C11/10 F
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022063230
(22)【出願日】2022-04-06
(31)【優先権主張番号】10 2021 108 506.3
(32)【優先日】2021-04-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(71)【出願人】
【識別番号】500020380
【氏名又は名称】メクラ・ラング・ゲーエムベーハー・ウント・コー・カーゲー
【氏名又は名称原語表記】MEKRA Lang GmbH & Co. KG
(74)【代理人】
【識別番号】100121728
【弁理士】
【氏名又は名称】井関 勝守
(74)【代理人】
【識別番号】100165803
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 修平
(74)【代理人】
【識別番号】100170900
【弁理士】
【氏名又は名称】大西 渉
(72)【発明者】
【氏名】ヴェルナー,ラング
(72)【発明者】
【氏名】エルマー,フィンケンベルガー
(72)【発明者】
【氏名】アルブレヒト,ポップ
【テーマコード(参考)】
3D053
3J105
【Fターム(参考)】
3D053FF03
3D053GG01
3D053HH23
3D053JJ34
3D053JJ36
3J105AA22
3J105AA33
3J105AB03
3J105AB13
3J105AB17
3J105AB22
3J105AC10
3J105CB03
3J105CB76
3J105CC03
3J105DA06
(57)【要約】 (修正有)
【課題】本発明は、少なくとも1つの反射要素を固定するための支持要素を有する自動車用の間接後方視界システムに関する。
【解決手段】支持要素は、調整要素(6)への位置可変の固定/取り付けのための結合領域(11)を有し、前記調整要素は車両に取り付け可能であり、前記結合領域は、前記調整要素の対向接触領域(8)に接触し、前記支持要素及び前記調整要素上には、連動する回転防止手段(19)が存在し、前記回転防止手段は、インデックスジオメトリ(18)を形成しており、前記インデックスジオメトリは、第1動作状態において、互いに横方向である2つの回転軸(25、26)の周りの前記調整要素に対する前記支持要素の調整を可能にし、少なくとも第2動作状態において、2つの他の回転軸に対して横方向に整列された第3回転軸(27)の周りの前記調整要素に対する前記支持要素の基本位置の変更を可能にする。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの反射要素(3)を固定するための支持要素(2)を有する自動車用の間接後方視界システム(1)であって、
前記支持要素(2)は、前記調整要素(6)への位置可変の固定/取り付けのための結合領域(11)を有し、前記調整要素(6)は車両に取り付け可能であり、
前記結合領域(11)は、前記調整要素(6)の対向接触領域(8)に接触し、
前記支持要素(2)及び前記調整要素(6)上には、連動する回転防止手段(19)が存在し、
前記回転防止手段(19)は、インデックスジオメトリ(18)を形成しており、前記インデックスジオメトリは、第1動作状態において、互いに横方向である2つの回転軸(25、26)の周りの前記調整要素(6)に対する前記支持要素(3)の調整を可能にし、少なくとも第2動作状態において、2つの他の回転軸(25、26)に対して横方向に整列された第3回転軸(27)の周りの前記調整要素(6)に対する前記支持要素(2)の基本位置の変更を可能にすることを特徴とする、間接後方視界システム(1)。
【請求項2】
前記支持要素(2)及び前記調整要素(6)は、それらの形状、材料厚さ及び材料特性に関して、所定の限界トルクよりも大きい過トルクが存在する場合、前記第1動作状態から前記第2動作状態への移行を可能に/強制するように、互いに一致されていることを特徴とする、請求項1に記載の間接後方視界システム(1)。
【請求項3】
前記調整要素(6)は、前記対向接触領域(8)を形成するクラウン接続領域(7)を有することを特徴とする、請求項2に記載の間接後方視界システム(1)。
【請求項4】
前記支持要素(2)及び前記調整要素(6)は、2つの構成要素の復元特性及び弾性係数が、過トルクが存在するときに少なくとも第2動作状態を強制的に仮定するように、連動するインデックスジオメトリ構成要素の輪郭に一致するように特に設計されていることを特徴とする、請求項3に記載の間接後方視界システム(1)。
【請求項5】
第1インデックスジオメトリ構成要素が溝/スロット/縦溝(20)として設計され、第2インデックスジオメトリ構成要素が突起/リブ/隆起(21)として設計されていることを特徴とする、請求項4に記載の間接後方視界システム(1)。
【請求項6】
前記溝/スロット/縦溝(20)は前記支持要素(2)上に存在し、前記突起(21)は前記調整要素(6)上に存在する、又はその逆であることを特徴とする、請求項5に記載の間接後方視界システム(1)。
【請求項7】
前記限界トルクは、前記支持要素(3)を前記調整要素(6)に対して安定に保つために必要とされる、前記第1動作状態で発生するトルクよりも少なくとも10%大きいことを特徴とする、請求項6に記載の間接後方視界システム(1)。
【請求項8】
前記突起/リブ/隆起部(21)は、溝/スロット/縦溝(20)に遊びなく係合していることを特徴とする、請求項7に記載の間接後方視界システム(1)。
【請求項9】
前記突起(21)は、前記溝/スロット/縦溝(20)の長手方向軸に直交する断面において、前記溝/スロット/縦溝(20)を形成している材料と線接触するように輪郭付けされた斜辺を有することを特徴とする、請求項8に記載の間接後方視界システム(1)。
【請求項10】
前記突起(21)は、少なくともアクティブ領域において、円錐形の輪郭、円錐台の輪郭又は球形セグメント若しくは球形/楕円形の輪郭を有することを特徴とする請求項9に記載の間接後方視界システム(1)。
【請求項11】
前記インデックスジオメトリ(18)は、2つの構成要素から構成され、そのうちの少なくとも1つは弾性的に形成されていることを特徴とする、請求項10に記載の間接後方視界システム(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商用車、農業/建設機械、例えばトラクタ、又はトラック、バス及び/又は配送車などの自動車用の間接後方視界システムに関し、例えばミラーガラスなどの少なくとも1つの反射要素を固定するための支持要素を有し、支持要素は調整要素への位置可変固定/取り付け用の結合領域を有し、調整要素は車両に取り付けられ得る又は車両に取り付けられる。結合領域は、調整要素の対向接触領域に接触し、さらに、支持要素と調整要素に、例えば、舌と溝の原理に従って、連動する回転防止手段が存在する。
【背景技術】
【0002】
様々な調整ユニットが先行技術で知られている。例えば、独国特許発明第10163318号明細書は、本出願人に由来するものである。そこでは、ジョイントアセンブリ、すなわち、特に調整可能な板ガラスペインを有するバックミラーのために、2つの構成要素を互いに斜めに配置するためのジョイント装置が保護されており、ボールソケットを有する第1ジョイント構成要素と、実質的に球形セグメントの形態の突起を有する第2ジョイント構成要素とを備えている。ボールソケットに嵌め込まれる摺動部と、第1ジョイント構成要素、摺動部及び第2ジョイント構成要素の間にクランプ接続を生成するための接続装置とを備え、ボールソケット、摺動部及び突起の互いに向かい合う側面が、それぞれ、凸状構造及び凹状構造を有し、これらは相補的に形成され、この構造体によって、摺動部、ボールソケット及び突起の間の第1及び第2回転軸が規定されていることを特徴とする。特に、少なくとも無負荷状態において、凹状構造体が凸状構造体よりも湾曲していることに注目されたい。
【0003】
欧州特許第3335938号明細書も本出願人に由来するものである。この特許では、ピボットポイントの周りの第1及び第2関節構成要素の調整可能な配置のためのボールジョイント装置が保護されている。ここで、特許となったボールジョイント装置は、第1関節構成要素に球面部材を有し、この球面部材は、外面が球面の一部であり、第1中心点を有する第1曲率半径を有している。球面部材を第1接触面と接触する第2関節構成要素に係合手段も設けられている。また、前記装置は、第2中心点を有する第2曲率半径を有する第1又は第2関節構成要素の球状表面部材内に配置された、凹状の球状キャップ形状の収容部を有する。第2又は第1関節構成要素は、凹状の球面キャップを有する。第2又は第1関節構成要素は、球面キャップ状の収容部において第2接触面によって支持される凸状の球面キャップを有する。この場合、第1湾曲半径は、第2湾曲半径よりも大きい。インサート装置は、スナップファスナー接続の要領で、球状表面部材の上に係合し、2つの接合部材を互いに係合させる。特別な特徴として、断面の球状表面部材が球状リングの形状に形成され、球状表面部材が円周上に分布する複数の球状リング形状部を有することが前記先行特許で保護されている。
【0004】
さらなる技術の現状は、特開2018-154287号公報及び米国特許第5755526号明細書から知られている。
【0005】
特開2018-154287号公報には、先端に球状部が設けられたロッドと、鏡面体が固定され前記球状部を嵌め合わせる凹球面部が自身内側の連結部に設けられたハウジングと、前記凹球面部と対をなす凹球面部が設けられ相互の凹球面部間で前記球状部を囲繞するとともに前記ハウジングが揺動可能な摺動抵抗を前記球状部に加えた状態で前記連結部に保持する保持板と、前記連結部に形成されたハウジング側支持溝と前記保持板に形成された保持板側支持溝との間で水平方向に手動で回動可能に支持されて前記ハウジングの揺動範囲を非拘束位置から最大拘束位置の範囲で規制する揺動範囲規制プレートと、を備えることを特徴とする車両用サイドミラーが開示されている。
【0006】
米国特許第5755526号明細書には、チャンバを有するソケットからなるボールジョイントが開示されている。ボールピボットは、ボールエンドを含む。ボールエンドは、ソケットに対して第1方向にソケットのチャンバに移動可能である。ソケットは、ボールエンドがチャンバ内に移動する間に第1軸の周りのボールエンドの回転を阻止するために、ボールエンドと係合し得る第1部分を有している。弾力性のあるリテーナは、ボールヘッドがチャンバ内に移動する間に撓む。ボールエンドがチャンバ内に位置するとき、リテーナは、ボールエンドをチャンバ内の動作位置に回転させるために直立位置に設定される。ソケットは、ボールヘッドが動作位置に位置するとき、ボールヘッドのチャンバからの移動を阻止するために、ボールヘッドと係合し得る第2部分を有する。ソケットのリテーナ開口部へのリテーナの係合は、動作位置からのボールエンドの回転を阻止する。
【発明の概要】
【0007】
本発明の目的は、先行技術から知られている欠点を低減する、又は排除することにある。
【0008】
本発明によれば、この目的は、回転防止手段が、第1動作状態において、互いに直交する2つの回転軸を中心とした調整要素に対する支持要素の調整/枢動を可能にするインデックス幾何形状を形成することによって解決される。好ましくは互いに直交し、第2動作状態では、他の2つの回転軸に対して横方向に、好ましくはこれらの軸に対して直交するように配置される第3回転軸を中心とする、調整要素に対する支持要素の基本的な位置変更/調整/枢動を可能にする。すべての動作状態において、またこの少なくとも1つの第2動作状態においても、垂直/高さ軸に関する「通常の」調整と、ミラーの左右の調整及び上下の調整を行うために、垂直/高さ軸及び第1水平/横軸に関する「通常の」調整も可能であることに留意されたい。
【0009】
回転防止手段は、少なくとも1つの特定の動作状態、特に第1動作状態において、支持要素が回転要素に対して特定の回転軸を中心に回転することを不可能にし、それと直交する2つのさらなる軸を中心に回転/枢動が可能なままである手段であると理解される。
【0010】
過トルクが所定の限界トルクを超えて存在する場合、第1基本位置を残し、調整要素に対する支持要素のスライド移動の後、第2基本位置を仮定し得る。ここで、好ましくは、例えば、所定の位置に嵌め込むなどの係合が行われる。
【0011】
どちらの基本位置でも、ミラーの左右の調整と上下の調整を正確に行うために、垂直軸と2つの横軸の1つを中心とした「通常の」調整のみが可能である。
【0012】
2つ以上であってもよい基本位置において、回転防止手段は、さらなる軸、すなわち、垂直/高さ軸だけでなく、第1水平/横軸にも直交するように配置された第2水平/横軸を中心に枢動することを不可能にする。
【0013】
特に、様々な車両に搭載されるミラーシステムにおいては、幾何学的に必要なバリエーションが多いため、接続条件が異なることがわかる。例えば、支持構造体がミラーヘッドに対して水平に(左側/右側にも)接続されなければならず、他の車両では垂直(上/下)に接続されることが好ましいということを意味し得る。その結果、多数のバリエーションを提供しなければならない。本発明は、これを簡単な方法で可能にするものである。特に、幾何学的なバリエーションが少なく、多種多様な車両又は車両バリエーションへの多くの接続を実現する、車両用の間接視界システムが提供される。通常、ボール調整が使用されているが、これは、ミラーヘッドが調整(運転手による視野の通常の調整)されるとき、舌と溝の接続のように、(通常、ほぼ水平な)ボール中心線の周りでねじれることを防止するが、より適切な解決策が提示される。舌と溝の接続部は、現在、幾何学的に異なる形状、例えば、台形形状又は起伏のある形状でも設計し得る。
【0014】
言い換えると、本発明は、自動車用の間接視界システムであって、間接視界用の少なくとも1つの反射要素と、支持要素と、調整要素とを備え、支持要素は反射要素を収容し、支持要素及び調整要素は、球面接触領域を介してピボットポイントを中心に互いに枢動可能であり、特別な特徴は、調整要素及び支持要素の間のインデックスジオメトリを介して、例えば、舌と溝の接続のように、調整要素と支持要素の間のボール中心線に対して半径方向に異なる動作位置を予め定義/規定し得るという事実である。インデックスジオメトリが弾性的に設計されているため、ミラーヘッドを取り付けた後でも、動作位置を(自由に)選択し得る。
【0015】
有利な実施形態は、従属請求項に記載されており、以下により詳細に説明される。
【0016】
例えば、所定の限界トルクよりも大きい過トルクが存在する場合に、第1動作状態から第2動作状態への移行を可能に/強制するように、支持要素と調整要素の形状、材料厚及び材料特性を互いに一致させると有利である。また、少なくとも第2動作位置に到達するためには、支持要素をインデクスジオメトリに安定させるために、所定のトルクよりも高い過トルクが必要であるとも言える。
【0017】
これに関して、調整要素が、対向接触領域を形成するクラウン接続領域を有すると有利である。その結果、例えば3つの回転軸を中心とした異なる方向への調整が容易に実現し得る。
【0018】
これに関して、クラウン接続領域が球形セグメントの形状の部分を有していると、特に有利である。
【0019】
これに関して、少なくとも1つの第1動作位置が、ボール中心線を介して、例えば90°、45°、30°(水平方向/垂直方向/斜め方向)だけ、少なくとも1つの第2動作位置に達していると、有利である。このようにして、ほぼ水平方向又は垂直方向の支持構造体を接続し得る。例えば、水平又は垂直のチューブを容易に接続し得る。そして、ほぼ水平又は垂直又は斜めの支持構造体の出口が可能である。その他の角度でも実施し得る。
【0020】
接触領域がシェルを形成し、それがクラウン接続領域を取り囲む/収容する場合、スナップファスナーのような固定原理を簡単な手段で実現し得る。これは、組み立て工程に有益であり、時間を節約できる。
【0021】
過トルクに関して、過トルクは、支持要素を安定に保つために好ましくは少なくとも約7.5%、約10%又は約25%より高いことが有利であることを付け加えるべきである。これは、インデックスジオメトリの減衰とコンプライアンスによって衝突防止を実現することも可能である。したがって、過トルクは、所定の限界トルクよりも高くなる。限界トルクを超えると、例えば、スナップ接続が解除される。調整が行われた後、インデックスジオメトリは再び独立して保持される。
【0022】
また、インデックスジオメトリが舌と溝の接続の形態で実装されると有利である。
【0023】
この点で、溝が支持要素に組み込まれて舌が調整要素に組み込まれる場合、又は、溝が調整要素に組み込まれて舌が支持要素に組み込まれる場合、要件を満たすために解決策が実施され得る。
【0024】
これに関連して、インデックスジオメトリが弾力性のあるデザイン、及び/又はその2つの構成要素の少なくとも一方であれば、また有利である。
【0025】
球面接触部にスロットを設けて弾力性のある設計が実装される場合、連続運転だけでなく組み立て時にも利点がある。
【0026】
最後に、本発明は、ミラーヘッドの方法で間接(後方)視界システムを設計することに関するものでもある。
【0027】
間接(後方)視界システムは、特に、ヘッドアジャスタ又はガラスアジャスタとし得る。
【0028】
有利な実施形態は、支持要素及び調整要素が、2つの構成要素の復元特性及び弾性係数が、過トルクが存在するとき、少なくとも第2動作状態が強制的に想定されるように、連動するインデックスジオメトリ構成要素の輪郭に一致するように、特別に設計されているという事実によっても特徴付けられる。過トルクが存在するとき、所定の限界トルクを超えるとき、その時点までに想定された基本位置が残される。第2基本位置への移動が行われる。そこで、再び嵌め込みが行われる。独立した係合又はスナップに必要な力は、インデックスジオメトリを形成している弾性材料で作られた2つの構成要素のうち少なくとも1つの復元力によって提供され得る。
【0029】
特に、これに関連して、第1インデックスジオメトリ構成要素を、例えば、舌と溝の構成のように、溝/スロット/縦溝として設計し、第2インデックスジオメトリ構成要素を、例えば、舌と溝の構成のように、突起/リブ/隆起として設計することが有用であることが証明されている。
【0030】
さらに発展させると、溝/スロット/縦溝が支持要素、特に調整要素に面するその(内)側に存在し、突起/リブ/隆起が調整要素、特に支持要素に面するその(外)側に存在すると有利であり、又はその反対も同様である。
【0031】
過負荷保護も提供し、緊急時に折り畳みを可能にするために、限界トルクは、調整要素に対して支持要素を安定に保つために必要な、第1動作状態において発生する(通常の)トルクより約10%、約20%、約30%、より好ましくは約33%大きいと有利である。この場合、内部形状、例えば、溝/スロット/縦溝の特別なアライメント/調整が有利である。
【0032】
正確な調整は、突起が溝/スロット/縦溝に遊びなくかみ合うか、又はその中で支持されている場合に可能である。ただし、準ゼロバックラッシュ又はほぼゼロバックラッシュという意味でという意味で、数十分の一ミリメートルの遊びは許容範囲内である。これらの考慮事項は、特に製造公差と部品の歪みを背景にして考慮されなければならない。
【0033】
有利な実施形態はまた、突起が溝/スロット/縦溝の長手方向軸に直交する断面において、溝/スロット/縦溝を形成している材料と線接触するように輪郭付けされた斜角の側面を有するという事実によって特徴付けられる。この斜角の側面と弾性インデックスジオメトリの結果として、限界トルクが生成され、及び/又はそれによって予め決定される。第1基本位置を離れると、傾斜面を乗り越えなければならない。傾斜と接触力の比(例えば、リンクの断面係数によって決定される)は、限界トルクを決定する。
【0034】
この文脈では、投影が、少なくとも活動領域において、円錐形の輪郭、円錐台の輪郭、又は球形セグメント若しくは球形/楕円形の輪郭を有する場合、特に好ましい。その後、可能であれば、すべての空間方向で問題なく調整が行われ得る。アクティブ領域は、投影の特定の角度範囲にのみ存在し得、この場所においてのみ正確に前記傾斜を有し得る。他の角度範囲では、この傾斜は欠落し得る。傾斜がないところでは、アクティブ領域は存在しない。言い換えれば、少なくとも、調整及び「飛び出し」が強制されるその角度範囲の領域では、傾斜を有する「アクティブな輪郭」が存在する。ただし、対称性及び製造上の理由から、傾斜はアクティブ領域が存在しないそれらの角度範囲にも存在し得る。
【0035】
これに関して、溝/スロット/縦溝は、結合領域の厚さの約10%から約45%の間の深さを有すると有利である。
【0036】
インデックスジオメトリが2つの構成要素で構成され、少なくとも一方が弾性的に形成されていれば、有効であることがわかった。
【0037】
また、結合領域が、例えば、支持要素の中心/中点の近くに存在し、例えば、スナップファスナー構成のように、調整要素のクラウン接続領域と接触するように、例えば、正又は非正によって加圧するように設計されていると、有利である。
【0038】
結合領域が、第1接触領域、及びそれに対して軸方向にオフセットしている第2接触領域を有し、軸方向が調整要素の支持要素への挿入方向又は水平軸、好ましくは、支持要素が枢動され得るピボットポイントによって規定されている場合も、有利である。
【0039】
仮想見切り面が、支持要素の本体の結合領域への遷移領域を平面的に通っている場合、さらなる構成を使用し得る。見切り面は、平面的であってもよく、それゆえ、見切り平面として形成され得る。見切り面は、ピボットポイントの両側で、支持要素の本体の結合領域への遷移領域を通って延びている。見切り面の異なる空間構成が可能である。例えば、オープンスペース設計が実施され得る。特に、見切り面は、平面的な設計、それゆえ、平坦な設計とされ得、この特定の場合、見切り面を形成している。
【0040】
例えば、第1接触領域が仮想見切り面の片側に沿い、第2接触領域が仮想見切り面の反対側に沿うような構成が挙げられる。
【0041】
したがって、第1接触領域が、支持要素と反射要素によって画定される空間の内側に位置する内側接触領域として形成され、第2接触領域が外側接触領域として形成されると、さらに有利である。支持要素の本体の遷移領域から支持要素の結合領域への力の流れの2つの異なる、好ましくは反対方向への分割が結果として生じる。全ての力の流れは、できるだけ均等に分配され、これにより、支持要素の破損が回避され、調整要素のクラウン接続領域における支持要素の保持がより良好になる。
【0042】
第1接触領域は、支持要素と反射要素によって画定される空間の内側に位置するため、この接触領域も汚れや汚染から保護され、長期的に良好で低摩擦の使用が可能になり、困難な条件下でも調整性を確保する。
【0043】
第1接触領域及び第2接触領域は、それぞれ球形断面の内側輪郭セグメントを有する場合、良好な調整性を確保するために、クラウン接続領域に対する一方又は両方の接触領域の調整が特に効率的に可能である。
【0044】
有利な実施形態はまた、(支持要素の)結合領域の内側及び(調整要素の)接続領域の外側は、両方の構成要素が、支持要素が調整要素に対して旋回し得るピボットポイントを定義するように、互いに一致することを特徴とする。後方視界システムを使用する場合、ユーザは必要に応じて2つの構成要素の相対的な角度位置を容易に調整し得る。
【0045】
接続領域は、球状の接触領域を有する場合に有利である。これにより、旋回/駆動が容易になる。
【0046】
また、対向接触領域が、特に輪郭に関して、それらと接触する接触領域と適合していると有利である。これにより、例えば、球面形状から逸脱した部分領域を統合したり、楕円形の部分領域を使用したりすることが可能になる。
【0047】
対向接触領域が平坦化領域を介して接続されている場合、一方で組み立てを容易にし、他方でばね要素の負荷を緩和し、並びに軸受表面上の過決定を防止する。
【0048】
連続生産のために、支持要素が後壁として、及び/又は調整要素が(回転)ピンとして設計されている場合、好ましくはポリアミドなどのプラスチック、例えば一体型、単一材料の構成要素として作られる場合に有利であることが証明されている。
【0049】
調整要素が支持要素に固定される場合、例えばポジティブロック及び/又は非ポジティブロックを介して固定されることが有用である。
【0050】
調整要素が車両固定ホルダー/伸縮ロッドホルダー、バー又は(伸縮)チューブを接続するための収容部を備えているか、又はそれ自体が適切に設計されていれば、2つの構成要素の互いに特に良好な適合が保証される。
【0051】
さらに、収容部がねじれを防ぐために底部が階段状になっている止まり穴として設計されている場合に有用であることが証明されている。
【0052】
取り付けオプションは、調整要素が、例えば、止まり穴を含む車両への間接的又は直接的な接続領域を有する場合に様々な方法で設計され得る。
【0053】
2つの接触領域が一緒になって、遷移領域で本体内に開口する球状断面のような形状のシェルを形成する場合、重量を最適化し得る。
【0054】
本体が遷移領域で15°~125°±5°、好ましくは90°±2.5°の角度αでシェルと交差する場合、システムのコンパクトさに有益である。角度αは、一方では、本体から結合領域への遷移領域を通る仮想直線と、他方では、接続領域の(球状の)中心点及び/又はピボットポイントを軸方向に走る仮想直線との間にある。
【0055】
本体がピボットポイントの方向に仮想軸受線を提供し、それがピボットポイントの周りの直径50mm、60mm又は70mmの理論球と交差する場合、接続領域の中心方向への力曲線が特に良好となる。
【0056】
また、ガラス要素が、例えば、ポジティブロック及び/又は非ポジティブロックを介して、特に、例えば、クリップソリューションを介して支持要素に取り付けられ、ガラス要素がミラーガラスとして設計されている場合、有用であることが証明されている。
【0057】
有利な実施形態はまた、装着状態において、2つの接触領域のうちの(少なくとも/唯一の)一方、好ましくは第1接触領域、又は両方の接触領域にばね力が加えられ、これにより、少なくとも接触領域の各内側方向で結合領域に向かって、好ましくはピボットポイントの方向に結合領域を押すことを特徴としている。このようにして、調整後の自己固定が容易になり、運転者の後方視界の良好な再現を達成するための可変性が得られる。
【0058】
ばね力は、例えば、リングやクランプなどのようなばね要素によって提供されると便利である。ばね要素は、1つ又は複数のコイルを有し得る。
【0059】
このような別個のばね要素により、ばね力を選択的に設定することができる。リングの断面が閉じていたり開いていたり、例えば、スロットが入っている場合も有用であることが証明されている。その結果、特に第2のケースでは、組み立て性が向上し、特に第1のケースでは疲労強度/連続負荷能力が向上する。
【0060】
技術的枠組みの条件を変えずに長い耐用年数を確保するために、ばね要素は金属材料、例えば、鉄合金を含む金属材料、例えば、ばね鋼の形態で作られる場合に有利である。
【0061】
単純なモジュール設計を保証するために、ばね要素が第1接触領域又は第2接触領域の外側に対して静止する圧縮ばねとして設計されている場合、有利である。これにより、後続のアプリケーションも容易になる。
【0062】
個々の構成要素を互いに接続するために、特に構成要素を失うことを不可能にするために、(それぞれの)接触領域の外側に、例えば、窪み、溝又はチャネルの形態の凹部が形成され、そこにばね要素が組み立てられた状態で静止する/座る/配置される場合に有利である。
【0063】
支持要素と調整要素との間の摺動領域を恒久的に清浄に/汚れのない状態に保つために、支持要素及び/又は調整要素によって、接触領域の1つとその関連する対向接触領域、好ましくは第1接触領域とその関連する対向接触領域の間に、例えば一方又は両方の構成要素に一体的に形成された封止リップによってシール機能が実施されるか、又は支持要素と調整要素の間に追加のシール要素が設置/介在されると有利である。
【0064】
結合領域が完全に、又は少なくとも断面で/部分的に弾性的に形成されていると、組み立てに有利である。
【0065】
また、(主に)第1接触領域のみ及び/又は(第二に)第2接触領域のみに、例えば、薄肉化、スロット、リリース、溝、波形、及び/又は同様のデザインなど、弾性を引き起こす形状の変化がある場合も有利である。
【0066】
異なる動作位置を指定できるようにするために、結合領域及び接続領域がインデックスジオメトリを形成するように設計されていると有利であり、それによって支持要素と調整要素の間に特定の所定の相対位置が採用され得る。
【0067】
この文脈において、インデックスジオメトリが舌と溝のインターロックのように形成される場合、有利である。
【0068】
これに関連して、結合領域がその内側に少なくとも1つの溝/1つの窪み/1つのチャネル又はその複数を有し、これらのうちの少なくとも1つ又は複数において、突起(それぞれ)が外側に係合するか、又は代替として/補足として、調整要素はその外側に少なくとも1つの溝/1つの窪み/1つのチャネルを有し、少なくとも1つの溝/1つの窪み/1つのチャネル又はその複数において、突起(それぞれ)が支持要素の結合領域の内側に係合する。
【0069】
溝/窪み/チャネル及び/又は突起の断面がV字型、U字型、屋根型又は多角形の輪郭である場合、及び/又は両者が(ほぼ)遊びなく、ぐらつきのないように形成されている場合、調整要素を支持要素に、又はその逆に適合させることが可能である。
【0070】
調整を無段階にできるようにするために、突起が変位可能/スライド可能な方法で溝/窪み/チャネル/(連続的/不連続的)に設置/挿入される場合、有利である。
【0071】
さらに、ピボットポイントから見て調整要素の反対側の外側に溝/窪み/チャネルが存在し、そのうちの2つがそれぞれ少なくとも一部分において調整要素の突起で満たされ、溝/窪み/チャネルの少なくとも2つ又は整数倍が突起なしで残っている場合に有利であることもわかっている。
【0072】
溝/窪み/チャネルが結合領域の内周にわたって均等に分布している場合、例えば、90°、45°、22.5°、12.25°又は6.125°ごとに、必要に応じて調整が行われ得る。
【0073】
本発明は、最終的には、ミラーヘッドが形成され、及び/又はヘッドアジャスタ若しくはガラスアジャスタが含まれるそのような実施形態に関するものである。
【0074】
内側接触領域及び/又は外側接触領域が半径方向に閉じられ、好ましくは弾性サブ領域を有する場合、単純な組み立てが可能になり、汚染の可能性が排除され、及び/又は汚れガードが提供される。
【0075】
本発明は最後に、本発明によるタイプの間接後方視界システムの支持要素を調整要素に結合するための組立方法にも関し、ここで支持要素は、例えばそこに形成されている対向接触領域を介して、反射要素の方向から調整要素の方向へ移動される。スナップオンはその結果である。
【0076】
さらなる発展は、第2接触領域及び/又は第1接触領域を形成している結合領域が、それが調整要素に押されているときに最初に拡張され、その後弾性的に跳ね返るという事実である。
【0077】
この場合、結合領域が球状肉厚部/調整要素のクラウン接続部にクリップされていると有利である。
【0078】
すなわち、本発明は車両用間接視界システムに関するものであって、水平なボール中心線と、ボール中点の脚部から接触領域の後壁の衝突点までの角度αが、最小15°から最大125°である。
【0079】
さらなる発展として、調整要素が車両との接続領域と一体的に形成され、支持要素とのアクティブ面でも一体的に形成されていることも表現し得る。
【0080】
また、接触領域における後壁の方向は、直径60mmの理論上の球体を球体中心点に向かう理論上の延長線上で交差するように設計され得る。
【0081】
また、調整要素の支持要素への組み立てが、反射要素の内側から外側への方向から行われ、外側接触領域と内側接触領域が半径方向に閉じているか、外側接触領域が半径方向に閉じていて、内側接触領域が弾性サブ領域を有することが有利であると考えられる。ここでは、スロット、開口、溝及び波形が適している。この方法では、分割、及び/又はスナップファスナーの原理の実装がより簡単に実現される。スロットは、このプロセスにおいて、接触領域に弾性的なばね効果をもたらす。
【0082】
言い換えると、本発明はまた、反射要素の内側から外側への方向から支持要素に対する調整要素の組み立てに関し、支持要素の外側及び内側の接触領域は半径方向に閉じており、調整要素は弾性サブ領域を有している。
【0083】
ばね要素によって、支持要素の外側又は内側の接触領域で調整要素の接触領域に圧力が加えられると、ばねによって摩擦が増大するので、調整のために高い調整力を強制することができる。
【0084】
ばね要素によって、調整要素の外側又は内側の接触領域で、支持要素の接触領域に圧力がかかると有利である。
【0085】
この場合、ばね要素が金属製ばねクリップ、又は1つ若しくは複数のコイルを備えた開閉式金属製リングばねであると有利である。
【0086】
また、支持要素の外側接触領域及び調整要素の外側接触領域にシール機能が統合されていると、有利である。支持要素に成形されたシールリップは、第2材料で成形された追加のシールリップと同じように想像できる。また、シール要素を追加して取り付けることも可能である。
【0087】
間接視界システムが、車両に直接若しくは間接的にチューブによって取り付けられ、又は調整要素が車両に直接若しくは間接的に取り付けられ、チューブを固定するために調整要素が一体的に又はいくつかの部品で設計されている場合、さらなる代替手段を実現し得る。この場合、直接組み立ての場合には、チューブを車両に取り付け得、間接組み立ての場合には、伸縮式ロッドホルダーなどの追加の保持要素を使用し得る。
【0088】
チューブが明確に定義され、位置決めされ、ポジティブロックを介して調整要素に固定されている場合、したがって対応する幾何学的形状が有利である。これは、間接視界システムの明確な位置決めにより、例えば、顧客の要求を満たすため、又は、例えば、規格UN/ECE-R46又はISO 5721-2又はISO 5006などの視野に関する法的要件を遵守するために、必要な視野が常に維持されることが保証されるという利点を有する。さらに、調整要素を備えたミラーヘッドは、摩擦による接続が失われたり減少したりしても、紛失したり「落下」し得ないような方法で取り付けられている。
【0089】
間接照明システムは、例えば、調整要素によって車両に直接取り付けられ、調整要素は、車両に取り付けられ、一体的に又はいくつかの部品で作られると有利である。
【0090】
また、調整要素と支持要素との間に、例えば舌と溝のようにインデックスジオメトリを介して、調整要素と支持要素との間の異なる動作位置を、水平ボール中心線の周りに半径方向に設定し得ると有利である。インデックスジオメトリが弾性的に設計されているため、ミラーヘッドを取り付けた後でも、動作位置を選択し得る。これにより、インデックスジオメトリの減衰及び復元力による衝突防止を実現することも可能である。
【0091】
すでに説明したように、間接視界システムがミラーヘッドである場合、及び/又は間接視界システムがヘッドアジャスタ又はガラスアジャスタである場合に有利である。
【0092】
本発明による解決策で多くの利点を見出し得る。例えば、力が内側と外側の接触領域の間に導入されるので、支持要素から調整要素への最適化された力の流れがあり、力は支持要素から調整要素により良好に伝達される。また、機能と幾何学的形状が一体化しているため、構成要素の数も削減されている。支持要素と調整要素の接触領域は互いに回り込んでおり、追加の摺動要素や接合要素は必要ない。必要な構成部品が少ないので、組み立てが簡素化される。その結果、コストも削減される。一実施形態では、調整機構は所定の位置に「嵌め込む」だけでよく、例えば、ねじやロックボルトのような接合要素は不要である。
【0093】
インデックスジオメトリが舌と溝の組み合わせになっているため、例えば、垂直取り付けから水平取り付けに切り替える場合など、より大きなトルクを加えると調整が可能である。
【0094】
別の肯定的な様態は、例えば、ミラーの後側(これは、ガラス要素及び支持要素によって制限される空間の内側を意味する)、死角及び/又は駐車距離システムなどの電気モジュールの接続を実現し得る電気ケーブルの配線に関連する。このような電気ケーブル/供給ラインは、調整要素及び/又は調整要素によって形成される球体のクラウン接続領域の内部を通過し得る。
【0095】
同時に、この解決策により、支持要素を安定させるためにトルクを介してねじることが可能であるため、衝突の際にも構成部品を保護することが可能になる。また、ミラーヘッドが取り付けられた後に、例えば、支持構造が車両に向かって水平又は所望の垂直出口の場合、変形を製造することも可能である。これにより、コスト面で有利になる。
【0096】
ジオメトリックミラーヘッドは、接続部が2つの動作位置で180°回転し得るため、車両の左側だけでなく右側にも使用し得る。これにより、バリエーションが減り、メーカーだけでなく、販売(特に商社及び自動車メーカー)においても、生産、物流及び倉庫の負担が軽減されることになる。
【0097】
本発明は、図面によるいくつかの実施形態の助けを借りて、以下により詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0098】
【
図1】自動車、すなわちトラック、バス又はバンそれぞれについての本発明の第1実施形態に係る間接後方視界システムの等角図である。
【
図2】第1実施形態の間接後方視界システムを通る
図1の線IIに沿った長手方向断面図である。
【
図5】
図3の表現と同様に、
図4の領域を後ろから見た図である。
【
図6】
図5に匹敵する第2実施形態を示す図である。
【
図7】両方の実施形態に含まれる調整要素の、接続領域で垂直に延びるチューブへの接続を示す図である。
【
図8】接続領域で水平に整列されたチューブへの他の実施形態の接続を示す図である。
【
図9-23】異なる図面及び断面/詳細図における異なる実施形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0099】
図面は単に概略図であり、本発明の理解を助けることのみを意図している。同一の要素には、同じ符号が付けられている。個々の実施形態の特徴は互いに交換し得る。
【0100】
図1では、間接後方視界システムに参照番号1が付与されている。それは、少なくとも1つの反射要素3を固定するための支持要素2を有する。反射要素3は2つ、すなわち上部ミラーガラス4と下部ミラーガラス5がある。
【0101】
図4では、第1回転軸に符号25、第2回転軸に符号26、第3回転軸に符号27がそれぞれ付与されている。
【0102】
図2において、支持要素2の中央に調整要素6が存在することがすでに見受けられ得る。調整要素6は、クラウン接続領域7を有する。クラウン接続領域7は、結合領域11の第1接触領域9及び第2接触領域10に対応する対向接触領域8を有する。結合領域11は、支持要素2の遷移領域12の中央に存在する。遷移領域12は、本体13が結合領域11に通過する遷移の領域である。
【0103】
第1接触領域9には、ばね要素を挿入し得る窪み14がある。支持要素2を回転し得るピボットポイント15がある。接続領域7は、軸方向に互いに離れている対向接触領域8の間に少なくとも1つの平坦化部16を有する。結合領域11だけでなく、接続領域7も弾性的に設計され得、特に、これらは
図3にも示されているようにスロット17を有し得る。
【0104】
図4では、本発明によるインデックスジオメトリ18が大きく示されている。インデックスジオメトリ18は、回転防止手段19を表している。特に、舌と溝の原理を実施している構成部品で構成されている。
【0105】
図4では、仮想見切り面に符号24が付与されている。
【0106】
特に、例えば、結合領域11は、結合領域11の材料を通って完全に延びない溝/スロット/縦溝20を有する。また、結合領域11の部分的な区分にわたってのみ延びているが、少なくとも、反射要素3に面している調整要素6の開放端から延びている。インデックスジオメトリ18はまた、結合領域11の方向において接続領域7から半径方向外側に延びている突起/リブ/隆起21を有する。突起/リブ/隆起21は、溝/スロット/縦溝内に、できるだけ少ない遊びで、最良の場合には完全に遊びなしでさえ、係合する。
【0107】
また、
図5及び
図6で明確に見ることができるように、溝/スロット/縦溝20は、2つの実施形態及び/又は単一の実施形態の2つの異なる位置/基本位置を示している。溝20は、多角形/台形/平行四辺形のような断面を有する。突起/リブ/隆起21自体は、約45°、30°、20°、15°±2.5°の開口角度を有する切り詰められた外側輪郭を有する。
【0108】
図5では、支持要素2が調整要素6に対して第1基本位置にあり、
図6では第2基本位置にあることが示されている。第1基本位置だけでなく、第2基本位置においても、第1動作状態が存在する。この場合、互いに直交するように整列された2つの軸、すなわち垂直軸と第1水平軸のみを中心としたねじれが可能なままである。
【0109】
過トルクがかかると、調整要素6のリンクが内側に、及び/又は支持要素2のリンクが外側に跳ね上がるので、突起21は溝20から飛び出す。このとき、第2動作状態になる。
【0110】
この第2動作状態の間、支持要素2は、さらなる/第2水平軸を中心に調整要素6に対して枢動される。次に、
図5における上部突起21は、90°回転を行い、
図6に示すように、別の溝20に再び係合する。このとき初めて、第2基本位置が想定され、第1動作状態に戻る。
【0111】
必要な過トルクは、突起/リブ/隆起21の外側輪郭の斜度、及びインデックスジオメトリ18の領域における支持要素3及び/又は調整要素6の復元特性によって設定される。
【0112】
したがって、支持要素2だけでなく調整要素6の復元特性、及び切り取られた突起21の開口角度は、支持要素2と調整要素6の突起21との間の線形接触を確実にするように互いに一致される。ここで、このような選択は、過トルクを超えた場合(限界トルクを超えた場合)、突起/リブ/隆起21の溝/スロット/縦溝20からの脱離が許され、例えば30°、60°又はここに示すように90°の支持要素2の変位が可能である選択的方法で行われる。
【0113】
結果として可能となる、自動車への接続を実施するための接続システム22が、
図7及び
図8に示されている。接続システム22はまた、チューブ23を有する。
【0114】
図9及び
図10では、支持要素2が閉じられ、水平方向及び垂直方向に溝が形成されたさらなる実施形態が示されている。調整要素6は、溝があり、突起が形成されており、特に自己弾性を有するか、又は任意のばね要素を備えている。
図4による実施形態とは対照的に、ばね要素は内側にあり、上方から支持要素2に挿入されている。
【0115】
図11~
図15では、支持要素2が片側に突起を備えたシェルのような設計を有するさらなる実施形態が示されている。ここでは、シェルのような調整要素6には、水平及び垂直の溝が設けられている。ばね力を吸収するために、スラスト担持片が設けられている。ばねのプレテンション、及びすべての構成部品をロックするための接続要素がある。
【0116】
図16及び
図17では、支持要素2が閉じられている、(それぞれ)水平方向及び垂直方向に整列した溝を備えたさらなる実施形態が示されている。調整要素6は、溝があり、突起が形成され、特に、自己弾力性を有するか、又は、任意のばね要素を備えている。
図4の実施形態とは対照的に、ばね要素は内側に配置されている。
図10の実施形態とは対照的に、接合接触領域は、上方から支持要素2に挿入され、対向接触領域8の端部領域の片側でオフセットされている。
【0117】
図18及び
図19では、支持要素2が閉じられている、すなわち溝(水平方向及び垂直方向)を備えたさらなる実施形態が示されている。この場合、調整要素6は、突起を備えた溝であり、したがって、自己弾力性を有するように、又は任意のばね要素を有するように設計されている。
図4の実施形態とは対照的に、ばね要素は内側に配置されている。
図10の実施形態とは対照的に、接合接触領域は、上方から支持要素2に挿入され、対向接触領域8の端部領域の片側でオフセットされている。
【0118】
図20及び
図21では支持要素2が閉じられている、すなわち(水平方向及び垂直方向に)溝を備えたさらなる実施形態が示されている。この場合、調整要素6は、突起を備えた溝であり、したがって、自己弾力性を有するように、又は任意のばね要素を有するように設計されている。
図4の実施形態とは対照的に、ばね要素は内側に配置されている。
図10の実施形態とは対照的に、接合部接触領域は、下方から支持要素2に挿入され、対向接触領域8の端部領域の片側でオフセットされている。
【0119】
図22及び
図23では、支持要素2が閉じられている、すなわち突起を備えたさらなる実施形態が示されている。調整要素6は、(水平方向及び垂直方向に)溝を有し、自己弾力性を有するように設計されている、又は任意のばね要素を備えている。
図4の実施形態とは対照的に、ばね要素は内側に配置され、上方から支持要素に挿入される。したがって、
図9から
図21の他のすべての実施形態とは対照的に、「突起と溝」の逆の配置が存在する。
【符号の説明】
【0120】
1 間接後方視界システム
2 支持要素
3 反射要素
4 上部ミラーガラス
5 下部ミラーガラス
6 調整要素
7 クラウン接続領域
8 対向接触領域
9 第1接触領域
10 第2接触領域
11 結合領域
12 遷移領域
13 本体
14 窪み
15 ピボットポイント
16 平坦化部
17 スロット
18 インデックスジオメトリ
19 回転防止手段
20 溝
21 突起/リブ/隆起
22 接続システム
23 チューブ
24 仮想見切り面
25 第1回転軸
26 第2回転軸
27 第3回転軸
【外国語明細書】