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特開2022-160653パケット処理方法およびゲートウェイ・デバイス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022160653
(43)【公開日】2022-10-19
(54)【発明の名称】パケット処理方法およびゲートウェイ・デバイス
(51)【国際特許分類】
   H04L 43/10 20220101AFI20221012BHJP
   H04L 45/24 20220101ALI20221012BHJP
   H04L 41/0895 20220101ALI20221012BHJP
【FI】
H04L43/10
H04L45/24
H04L41/0895
【審査請求】有
【請求項の数】33
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022127783
(22)【出願日】2022-08-10
(62)【分割の表示】P 2021507900の分割
【原出願日】2020-02-25
(31)【優先権主張番号】201910138771.X
(32)【優先日】2019-02-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ルワン,シヤオレイ
(72)【発明者】
【氏名】リー,ダーチュヨン
(72)【発明者】
【氏名】リー,ジウヨーン
(57)【要約】      (修正有)
【課題】検出の精度を改善し、かつ、システムの動作効率を改善するパケット処理方法とゲートウェイ・デバイスを提供する。
【解決手段】方法は、第1のゲートウェイ・デバイスが、第1のリンクを使用してネットワーク・デバイスによって返された、第2のゲートウェイ・デバイスを一意に識別する識別情報を含む第1のワンアームBFDエコーパケットを受信し、識別情報に基づいて第1のワンアームBFDエコーパケットを第2のゲートウェイ・デバイスに転送する。ネットワーク・デバイスは、第1のゲートウェイ・デバイスおよび第2のゲートウェイ・デバイスにマルチホーム接続し、第1のリンクを使用して第1のゲートウェイ・デバイスと接続し、第2のリンクを使用して第2のゲートウェイ・デバイスに接続する。第1のゲートウェイ・デバイスと第2のゲートウェイ・デバイスは、マルチ・アクティブ・ゲートウェイを形成する。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第2のゲートウェイ・デバイスによって実装されるパケット処理方法であって、
第1のワンアーム双方向転送検出(BFD)エコーパケットを生成することであって、前記第1のワンアームBFDエコーパケットは、前記第2のゲートウェイ・デバイスを一意に識別する識別情報を含む、生成することと、
第2のリンクを介して前記第1のワンアームBFDエコーパケットをネットワーク・デバイスに送信することと、を含み、
前記ネットワーク・デバイスは、第1のゲートウェイ・デバイスと前記第2のゲートウェイ・デバイスにマルチホームされ、前記ネットワーク・デバイスは、第1のリンクを使用して、前記第1のゲートウェイ・デバイスに接続され、前記ネットワーク・デバイスは、前記第2のリンクを使用して、前記第2のゲートウェイ・デバイスに接続され、前記第1のゲートウェイ・デバイスと前記第2のゲートウェイ・デバイスは、マルチ・アクティブ・ゲートウェイを形成する、方法。
【請求項2】
前記識別情報は、前記第1のワンアームBFDエコーパケットの宛先アドレスであり、前記第1のワンアームBFDエコーパケットの前記宛先アドレスは、前記第1のワンアームBFDエコーパケットの送信元アドレスと異なる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記方法は、
前記第2のリンクを介してネットワーク・デバイスから第2のワンアームBFDエコーパケットを受信することであって、前記第2のワンアームBFDエコーパケットの宛先アドレスは、前記第1のゲートウェイ・デバイスを一意に識別し、前記第2のワンアームBFDエコーパケットの前記宛先アドレスは、前記第1のワンアームBFDエコーパケットの前記宛先アドレスと異なる、受信することと、
前記第2のワンアームBFDエコーパケットを前記第1のゲートウェイ・デバイスに送信することと、をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記方法は、
前記第1のゲートウェイ・デバイスから前記第1のワンアームBFDエコーパケットを受信することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記方法は、
前記ネットワーク・デバイスから、前記第2のリンクを介して前記第1のワンアームBFDエコーパケットを受信することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記第1のゲートウェイ・デバイスは、VXLANトンネルを使用して、前記第2のゲートウェイ・デバイスに接続される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記第1のゲートウェイ・デバイスおよび前記第2のゲートウェイ・デバイスの各々は、集中VXLANマルチ・アクティブ・ゲートウェイまたは分散VXLANマルチ・アクティブ・ゲートウェイである、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記第1のゲートウェイ・デバイスは、第1のリーフノードを介して前記ネットワーク・デバイスに接続され、前記第2のゲートウェイ・デバイスは、第2のリーフノードを介して前記ネットワーク・デバイスに接続される、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記第1のゲートウェイ・デバイスは、第1のVXLANトンネルを介して前記第1のリーフノードに接続され、前記第2のゲートウェイ・デバイスは、第2のVXLANトンネルを介して前記第2のリーフノードに接続される、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記第1のワンアームBFDエコーパケットの前記宛先アドレスは、前記第2のゲートウェイ・デバイスのループバック・インターフェース・アドレスであり、前記第2のワンアームBFDエコーパケットの前記宛先アドレスは、前記第1のゲートウェイ・デバイスのループバック・インターフェース・アドレスであり、前記第1のゲートウェイ・デバイスの前記ループバック・インターフェース・アドレスは、前記第2のゲートウェイ・デバイスのループバック・インターフェース・アドレスと異なる、請求項3に記載の方法。
【請求項11】
前記識別情報は、前記第1のワンアームBFDエコーパケットで搬送された第1のマイ・ディスクリミネータ(MD)および/または第1のユア・ディスクリミネータ(YD)である、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記方法は、
第3のワンアームBFDエコーパケットを受信することであって、前記第3のワンアームBFDエコーパケットで搬送された第2のYDは、前記第1のゲートウェイ・デバイスを一意に識別するために使用され、前記第2のYDは、前記第1のYDと異なる、受信することと、
前記第3のBFDエコーパケットを前記第1のゲートウェイ・デバイスに送信することと、をさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
第2のゲートウェイ・デバイスであって、
第1のワンアーム双方向転送検出(BFD)エコーパケットを生成するように構成されている処理モジュールであって、前記第1のワンアームBFDエコーパケットは、前記第2のゲートウェイ・デバイスを一意に識別する識別情報を含む、処理モジュールと、
第2のリンクを介して前記第1のワンアームBFDエコーパケットをネットワーク・デバイスに送信するように構成されている送信モジュールと、を含み、
前記ネットワーク・デバイスは、第1のゲートウェイ・デバイスと前記第2のゲートウェイ・デバイスにマルチホームされ、前記ネットワーク・デバイスは、第1のリンクを使用して、前記第1のゲートウェイ・デバイスに接続され、前記ネットワーク・デバイスは、前記第2のリンクを使用して、前記第2のゲートウェイ・デバイスに接続され、前記第1のゲートウェイ・デバイスと前記第2のゲートウェイ・デバイスは、マルチ・アクティブ・ゲートウェイを形成する、第2のゲートウェイ・デバイス。
【請求項14】
前記識別情報は、前記第13のワンアームBFDエコーパケットの宛先アドレスであり、前記第1のワンアームBFDエコーパケットの前記宛先アドレスは、前記第1のワンアームBFDエコーパケットの送信元アドレスと異なる、請求項13に記載の第2のゲートウェイ・デバイス。
【請求項15】
前記第2のリンクを介してネットワーク・デバイスから第2のワンアームBFDエコーパケットを受信するように構成されている受信モジュールであって、前記第2のワンアームBFDエコーパケットの宛先アドレスは、前記第1のゲートウェイ・デバイスを一意に識別し、前記第2のワンアームBFDエコーパケットの前記宛先アドレスは、前記第1のワンアームBFDエコーパケットの前記宛先アドレスと異なる、受信モジュールをさらに含み、
前記送信モジュールは、前記第2のワンアームBFDエコーパケットを前記第1のゲートウェイ・デバイスに送信するようにさらに構成されている、請求項13に記載の第2のゲートウェイ・デバイス。
【請求項16】
前記第1のゲートウェイ・デバイスから前記第1のワンアームBFDエコーパケットを受信するように構成されている受信モジュールをさらに含む、請求項13に記載の第2のゲートウェイ・デバイス。
【請求項17】
前記ネットワーク・デバイスから、前記第2のリンクを介して前記第1のワンアームBFDエコーパケットを受信するように構成されている受信モジュールをさらに含む、請求項13に記載の第2のゲートウェイ・デバイス。
【請求項18】
前記第1のゲートウェイ・デバイスは、VXLANトンネルを使用して、前記第2のゲートウェイ・デバイスに接続される、請求項13に記載の第2のゲートウェイ・デバイス。
【請求項19】
前記第1のゲートウェイ・デバイスおよび前記第2のゲートウェイ・デバイスの各々は、集中VXLANマルチ・アクティブ・ゲートウェイまたは分散VXLANマルチ・アクティブ・ゲートウェイである、請求項18に記載の第2のゲートウェイ・デバイス。
【請求項20】
前記第1のゲートウェイ・デバイスは、第1のリーフノードを介して前記ネットワーク・デバイスに接続され、前記第2のゲートウェイ・デバイスは、第2のリーフノードを介して前記ネットワーク・デバイスに接続される、請求項13に記載の第2のゲートウェイ・デバイス。
【請求項21】
前記第1のゲートウェイ・デバイスは、第1のVXLANトンネルを介して前記第1のリーフノードに接続され、前記第2のゲートウェイ・デバイスは、第2のVXLANトンネルを介して前記第2のリーフノードに接続される、請求項20に記載の第2のゲートウェイ・デバイス。
【請求項22】
前記第1のワンアームBFDエコーパケットの前記宛先アドレスは、前記第2のゲートウェイ・デバイスのループバック・インターフェース・アドレスであり、前記第2のワンアームBFDエコーパケットの前記宛先アドレスは、前記第1のゲートウェイ・デバイスのループバック・インターフェース・アドレスであり、前記第1のゲートウェイ・デバイスの前記ループバック・インターフェース・アドレスは、前記第2のゲートウェイ・デバイスのループバック・インターフェース・アドレスと異なる、請求項15に記載の第2のゲートウェイ・デバイス。
【請求項23】
前記識別情報は、前記第13のワンアームBFDエコーパケットで搬送された第1のマイ・ディスクリミネータ(MD)および/または第1のユア・ディスクリミネータ(YD)である、請求項13に記載の第2のゲートウェイ・デバイス。
【請求項24】
第3のワンアームBFDエコーパケットを受信するように構成されている受信モジュールであって、前記第3のワンアームBFDエコーパケットで搬送された第2のYDは、前記第1のゲートウェイ・デバイスを一意に識別するために使用され、前記第2のYDは、前記第1のYDと異なる、受信モジュールをさらに含み、
前記送信モジュールは、前記第3のワンアームBFDエコーパケットを前記第1のゲートウェイ・デバイスに送信するようにさらに構成されている、請求項23に記載の第2のゲートウェイ・デバイス。
【請求項25】
命令を記憶するコンピュータ可読記憶媒体であって、前記命令がコンピュータ上で動作されるときに、前記コンピュータが、請求項1に記載の方法を実行することが可能となる、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項26】
ネットワーク・デバイスと、第1のゲートウェイ・デバイスと、第2のゲートウェイ・デバイスとを含む通信システムであって、前記ネットワーク・デバイスは、前記第1のゲートウェイ・デバイスと前記第2のゲートウェイ・デバイスにマルチホームされ、前記ネットワーク・デバイスは、第1のリンクを使用して、前記第1のゲートウェイ・デバイスに接続され、前記ネットワーク・デバイスは、第2のリンクを使用して、前記第2のゲートウェイ・デバイスに接続され、前記第1のゲートウェイ・デバイスと前記第2のゲートウェイ・デバイスは、マルチ・アクティブ・ゲートウェイを形成し、前記第2のゲートウェイ・デバイスは、
第1のワンアーム双方向転送検出(BFD)エコーパケットを生成することであって、前記第1のワンアームBFDエコーパケットは、前記第2のゲートウェイ・デバイスを一意に識別する識別情報を含む、生成することと、
第2のリンクを介して前記第1のワンアームBFDエコーパケットをネットワーク・デバイスに送信することと、を行うように構成されている、通信システム。
【請求項27】
前記識別情報は、前記第1のワンアームBFDエコーパケットの宛先アドレスであり、前記第1のワンアームBFDエコーパケットの前記宛先アドレスは、前記第1のワンアームBFDエコーパケットの送信元アドレスと異なる、請求項26に記載の通信システム。
【請求項28】
前記第2のゲートウェイ・デバイスは、
前記第2のリンクを介してネットワーク・デバイスから第2のワンアームBFDエコーパケットを受信することであって、前記第2のワンアームBFDエコーパケットの宛先アドレスは、前記第1のゲートウェイ・デバイスを一意に識別し、前記第2のワンアームBFDエコーパケットの前記宛先アドレスは、前記第1のワンアームBFDエコーパケットの前記宛先アドレスと異なる、受信することと、
前記第2のワンアームBFDエコーパケットを前記第1のゲートウェイ・デバイスに送信することと、を行うように構成されている、請求項26に記載の通信システム。
【請求項29】
前記第2のゲートウェイ・デバイスは、
前記第1のゲートウェイ・デバイスから前記第1のワンアームBFDエコーパケットを受信することを行うように構成されている、請求項26に記載の通信システム。
【請求項30】
前記第1のゲートウェイ・デバイスは、VXLANトンネルを使用して、前記第2のゲートウェイ・デバイスに接続される、請求項26に記載の通信システム。
【請求項31】
前記第1のゲートウェイ・デバイスおよび前記第2のゲートウェイ・デバイスの各々は、集中VXLANマルチ・アクティブ・ゲートウェイまたは分散VXLANマルチ・アクティブ・ゲートウェイである、請求項26に記載の通信システム。
【請求項32】
前記第1のワンアームBFDエコーパケットの前記宛先アドレスは、前記第2のゲートウェイ・デバイスのループバック・インターフェース・アドレスであり、前記第2のワンアームBFDエコーパケットの前記宛先アドレスは、前記第1のゲートウェイ・デバイスのループバック・インターフェース・アドレスであり、前記第1のゲートウェイ・デバイスの前記ループバック・インターフェース・アドレスは、前記第2のゲートウェイ・デバイスのループバック・インターフェース・アドレスと異なる、請求項28に記載の通信システム。
【請求項33】
前記識別情報は、前記第1のワンアームBFDエコーパケットで搬送された第1のマイ・ディスクリミネータ(MD)および/または第1のユア・ディスクリミネータ(YD)である、請求項26に記載の通信システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2019年2月25日に出願された「PACKET PROCESSING METHOD AND GATEWAY DEVICE」と題する、中国特許出願第201910138771.X号に対する優先権を主張するものであり、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本出願は、通信分野に関し、より具体的には、パケット処理方法およびゲートウェイ・デバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
仮想拡張可能ローカル・エリア・ネットワーク(virtual extensible local area network、VXLAN)マルチアクティブ・ゲートウェイ・シナリオでは、複数のゲートウェイ・デバイスに対して同じ仮想トンネル・エンド・ポイント(virtual tunnel end point、VTEP)アドレスを設定することによって、複数のゲートウェイ・デバイスが1つのVXLANトンネル・エンド・ポイントとしてシミュレートされる。このように、どのゲートウェイ・デバイス・トラフィックが送信されても、ゲートウェイ・デバイスはゲートウェイ・サービスを提供し、正しくパケットをネクスト・ホップ・デバイスに転送することができる。ワンアーム双方向転送検出(bidirectional forwarding detection、BFD)パケット検出機構は、ローカル・デバイスがワンアームBFDエコー(echo)パケットを遠隔デバイスに送信し、遠隔デバイスがワンアームBFDエコーパケットをローカル・デバイスにループバックする検出機構である。ローカル・デバイスは、検出を通して、かつ遠隔デバイスによってループバックされたワンアームBFDエコーパケットに基づいて、遠隔デバイスに障害があるかどうかを決定してもよい。VXLANマルチ・アクティブ・ゲートウェイ・シナリオでは、各ゲートウェイ・デバイスの仮想ブリッジ・ドメイン・インターフェース(virtual bridge domain interface、VBDIF)は、同じインターネットプロトコル((internet protocol、IP)アドレスで設定される。各ゲートウェイ・デバイスによって送信されたワンアームのBFDパケットの送信元アドレスと宛先アドレスは、ゲートウェイ・デバイスのVBDIFのIPアドレスにセットされる。従来技術では、ゲートウェイ・デバイスによって送信されたワンアームBFDエコーパケットを受信した後、ピアデバイスは、ワンアームBFDエコーパケットの宛先アドレスに基づいてワンアームBFDエコーパケットを返す。ハッシュ・アルゴリズムに基づくパス選択に基づいて、ワンアームBFDエコーパケットは別のゲートウェイ・デバイスに返され、破棄されることがある。この場合、ワンアームBFDエコーパケットを送信するゲートウェイ・デバイスは、ループバックパケットを受信することができない。その結果、ゲートウェイ・デバイスはピアデバイスとのBFDエコーセッションの確立に失敗し、BFDエコーパケット検出機構は無効となる。ゲートウェイ・デバイスは、遠隔デバイスに障害があると誤って決定する可能性があり、遠隔デバイスのサービスに影響を与える。
【発明の概要】
【0004】
この出願は、VXLANマルチ・アクティブ・ゲートウェイ・シナリオにおけるネットワーク・デバイス障害を、ワンアームBFDエコーセッションを使用して、検出の精度を改善し、かつシステムの動作効率を改善するためのパケット処理方法とゲートウェイ・デバイスを提供する。
【0005】
第1の態様によれば、パケット処理方法が提供され、その方法は、
【0006】
第1のゲートウェイ・デバイスが、第1のリンクを使用して、ネットワーク・デバイスによって返された第1のワンアーム双方向転送検出BFDエコーパケットを受信することであって、第1のワンアームBFDエコーパケットは、識別情報を含み、識別情報は、第2のゲートウェイ・デバイスを一意に識別するために使用される、受信することを含む。第1のゲートウェイ・デバイスが、識別情報に基づいて、第1のワンアームBFDエコーパケットを第2のゲートウェイ・デバイスに転送することを決定する。第1のネットワーク・デバイスが、第1のワンアームBFDエコーパケットを第2のゲートウェイ・デバイスに送信する。ネットワーク・デバイスは、第1のゲートウェイ・デバイスと第2のゲートウェイ・デバイスにマルチホーム接続され、ネットワーク・デバイスは、第1のリンクを使用して、第1のゲートウェイ・デバイスに接続され、ネットワーク・デバイスは、第2のリンクを使用して、第2のゲートウェイ・デバイスに接続され、第1のゲートウェイ・デバイスと第2のゲートウェイ・デバイスは、マルチ・アクティブ・ゲートウェイを形成する。
【0007】
第1の態様において提供されるパケット処理方法によれば、第2のゲートウェイ・デバイスが第1のワンアームBFDエコーパケットを送信した後、ネットワーク・デバイスが、返されたパケットを第1のゲートウェイ・デバイスにハッシュする場合、第1のゲートウェイ・デバイスは、受信した第1のワンアームBFDエコーパケットで搬送された識別情報に基づいて、第1のワンアームBFDエコーパケットを識別情報によって一意に識別される第2のゲートウェイ・デバイスに送信する。したがって、ネットワーク・デバイスが、第2のリンクを使用して第1のワンアームBFDエコーパケットを返すかどうかにかかわらず、ネットワーク・デバイスに障害がない場合、第2のゲートウェイ・デバイスは、通常、第2のゲートウェイ・デバイスのワンアームBFDエコーセッション機能を実装するために、ネットワーク・デバイスによって返された第1のワンアームBFDエコーパケットを受信してもよい。ネットワーク・デバイスに障害がないときに、第2のゲートウェイ・デバイスのワンアームBFDエコーセッションが常に効力を発することを効果的に保障して、ワンアームBFDエコーセッションを使用して、ネットワーク・デバイスがVXLANマルチ・アクティブ・ゲートウェイ・シナリオにおいて正常であるかどうかを検出する効率を改善し、第1のゲートウェイ・デバイスおよび第2のゲートウェイ・デバイスのサービス高速検出およびスイッチオーバ能力を改善し、システム動作効率を改善することができる。
【0008】
第1の態様の可能な設計において、識別情報は、第1のワンアームBFDエコーパケットの宛先アドレスであり、第1のワンアームBFDエコーパケットの宛先アドレスは、第1のワンアームBFDエコーパケットの送信元アドレスと異なる。この実装では、第1のワンアームBFDエコーパケットの宛先アドレスが識別情報として使用されて、識別情報の精度を改善し、識別情報に基づいて第1のゲートウェイ・デバイスが第2のゲートウェイ・デバイスを決定するのを支援し、第1のゲートウェイ・デバイスによる第2のゲートウェイ・デバイスを決定する効率を改善し、システムの動作効率を改善する。
【0009】
第1の態様の可能な設計において、この方法は、さらに、第1のゲートウェイ・デバイスが、第2のワンアームBFDエコーパケットを生成することであって、第2のワンアームBFDエコーパケットの宛先アドレスは、第1のゲートウェイ・デバイスを一意に識別するために使用され、第2のワンアームBFDエコーパケットの宛先アドレスは、第1のワンアームBFDエコーパケットの宛先アドレスと異なる、生成することをさらに含む。第1のゲートウェイ・デバイスが、第1のリンクを使用して、第2のワンアームBFDエコーパケットをネットワーク・デバイスに送信する。
【0010】
第1の態様の可能な設計において、第1のゲートウェイ・デバイスが、識別情報に基づいて、第1のワンアームBFDエコーパケットを第2のゲートウェイ・デバイスに転送することを決定することは、第1のゲートウェイ・デバイスが、第1のワンアームBFDエコーパケットの宛先アドレスに基づいて、ルーティング情報を決定することを含む。第1のゲートウェイ・デバイスは、ルーティング情報に基づいて、第1のワンアームBFDエコーパケットを第2のゲートウェイ・デバイスに転送することを決定する。
【0011】
第1の態様の可能な設計において、第1のワンアームBFDエコーパケットの宛先アドレスは、第2のゲートウェイ・デバイスのループバック(loopback)インターフェース・アドレスであり、第2のワンアームBFDエコーパケットの宛先アドレスは、第1のゲートウェイ・デバイスのループバック・インターフェース・アドレスである。第1のゲートウェイ・デバイスのループバック・インターフェース・アドレスは、第2のゲートウェイ・デバイスのループバック・インターフェース・アドレスと異なる。
【0012】
第1の態様の可能な設計では、識別情報は、第1のワンアームBFDエコーパケットで搬送された第1のマイ・ディスクリミネータMDおよび/または第1のユア・ディスクリミネータYDである。この実装では、第1のワンアームBFDエコーパケットで搬送されたMDおよび/またはYDは、ワンアームBFDエコーパケットを生成するデバイスを決定するための識別情報として使用されて、識別情報の精度を改善し、実装を容易にする。
【0013】
第1の態様の可能な設計において、本方法は、第1のゲートウェイ・デバイスが、第3のワンアームBFDエコーパケットを生成することであって、第3のワンアームBFDエコーパケットで搬送された第2のYDは、第1のゲートウェイ・デバイスを一意に識別するために使用され、第2のYDは、第1のYDと異なる、生成することをさらに含む。第1のゲートウェイ・デバイスが、第1のリンクを使用して、第3のBFDエコーパケットをネットワーク・デバイスに送信する。
【0014】
第2の態様によれば、第1のリンクを使用して、ネットワーク・デバイスによって返された第1のワンアーム双方向転送検出BFDエコーパケットを受信するように構成されている受信モジュールであって、第1のワンアームBFDエコーパケットは、識別情報を含み、識別情報は、第2のゲートウェイ・デバイスを一意に識別するために使用される、受信モジュールと、識別情報に基づいて、第1のワンアームBFDエコーパケットを第2のゲートウェイ・デバイスに転送することを決定するように構成されている処理モジュールと、第1のワンアームBFDエコーパケットを第2のゲートウェイ・デバイスに送信するように構成されている送信モジュールと、を含む第1のゲートウェイ・デバイスが提供される。ネットワーク・デバイスは、第1のゲートウェイ・デバイスと第2のゲートウェイ・デバイスにマルチホーム接続され、ネットワーク・デバイスは、第1のリンクを使用して、第1のゲートウェイ・デバイスに接続され、ネットワーク・デバイスは、第2のリンクを使用して、第2のゲートウェイ・デバイスに接続され、第1のゲートウェイ・デバイスと第2のゲートウェイ・デバイスは、マルチ・アクティブ・ゲートウェイを形成する。
【0015】
第2の態様の可能な設計において、識別情報は、第1のワンアームBFDエコーパケットの宛先アドレスであり、第1のワンアームBFDエコーパケットの宛先アドレスは、第1のワンアームBFDエコーパケットの送信元アドレスと異なる。
【0016】
第2の態様の可能な設計では、処理モジュールは、第2のワンアームBFDエコーパケットを生成するようにさらに構成されている。第2のワンアームBFDエコーパケットの宛先アドレスは、第1のゲートウェイ・デバイスを一意に識別するために使用され、第2のワンアームBFDエコーパケットの宛先アドレスは、第1のワンアームBFDエコーパケットの宛先アドレスと異なる。送信モジュールは、第1のリンクを使用して、第2のワンアームBFDエコーパケットをネットワーク・デバイスに送信するようにさらに構成されている。
【0017】
第2の態様の可能な設計において、処理モジュールは、第1のワンアームBFDエコーパケットの宛先アドレスに基づいて、ルーティング情報を決定し、ルーティング情報に基づいて、第1のワンアームBFDエコーパケットを第2のゲートウェイ・デバイスに転送することを決定するようにさらに構成されている。
【0018】
第2の態様の可能な設計において、第1のワンアームBFDエコーパケットの宛先アドレスは、第2のゲートウェイ・デバイスのループバック・インターフェース・アドレスであり、第2のワンアームBFDエコーパケットの宛先アドレスは、第1のゲートウェイ・デバイスのループバック・インターフェース・アドレスである。第1のゲートウェイ・デバイスのループバック・インターフェース・アドレスは、第2のゲートウェイ・デバイスのループバック・インターフェース・アドレスと異なる。
【0019】
第2の態様の可能な設計では、識別情報は、第1のワンアームBFDエコーパケットで搬送された第1のyour discriminator YDである。
【0020】
第2の態様の可能な設計では、処理モジュールは、第3のワンアームBFDエコーパケットを生成することであって、第3のワンアームBFDエコーパケットで搬送された第2のYDは、第1のゲートウェイ・デバイスを一意に識別するために使用され、第2のYDは、第1のYDと異なる、生成するようにさらに構成されている。送信モジュールは、第1のリンクを使用して、第3のBFDエコーパケットをネットワーク・デバイスに送信するようにさらに構成されている。
【0021】
第3の態様によれば、プロセッサと、プロセッサに接続されたメモリと、を含む第1のゲートウェイ・デバイスが提供される。メモリは、コンピュータ・プログラムを記憶するように構成されており、プロセッサは、メモリからコンピュータ・プログラムを呼び出して、コンピュータ・プログラムを動作させるように構成されており、第1のゲートウェイ・デバイスが、第1の態様または第1の態様の可能な設計のいずれか1つの方法を行うことを可能にする。
【0022】
第4の態様によれば、コンピュータ・プログラム製品が提供される。コンピュータ・プログラム製品は、コンピュータ・プログラム・コードを含む。コンピュータ・プログラム・コードがコンピュータ上で動作するときに、コンピュータは、第1の態様または第1の態様の可能な設計のいずれか1つの方法を行うことが可能となる。
【0023】
コンピュータ・プログラム・コードの一部または全てが第1の記憶媒体に記憶されてもよいと留意されたい。第1の記憶媒体は、プロセッサでカプセル化されてもよいし、プロセッサとは別にカプセル化されてもよい。これは、本出願の実施態様において具体的に限定されない。
【0024】
第5の態様によれば、コンピュータ可読媒体が提供される。コンピュータ可読媒体はプログラムコードを記憶し、コンピュータ・プログラム・コードがコンピュータ上で動作するときに、コンピュータは、第1の態様または第1の態様の可能な設計のいずれか1つの方法を行うことが可能となる。
【0025】
第6の態様によれば、チップシステムが提供される。チップシステムは、第1の態様または第1の態様の可能な設計のいずれか1つの方法における機能、例えば、その方法におけるデータおよび/または情報の生成、受信、送信、または処理を実装するように構成されている。可能な設計では、チップシステムは、メモリをさらに含む。メモリは、第1のゲートウェイ・デバイスに必要なプログラム命令およびデータを記憶するように構成されている。チップシステムは、チップを含んでもよいし、チップおよび別の個別構成要素を含んでもよい。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】集中ゲートウェイの展開方式の概略図である。
図2】分散ゲートウェイの展開方式の概略図である。
図3】2つのデバイス間のワンアームBFDエコーパケットのループバックの概略図である。
図4】集中VXLANアクティブ・アクティブ・ゲートウェイ・シナリオの概略図である。
図5】この出願の一実施形態によるパケット処理方法の概略相互作用図である。
図6】この出願の別の実施形態によるパケット処理方法の概略相互作用図である。
図7】この出願のさらに別の実施形態によるパケット処理方法の概略相互作用図である。
図8】この出願の一実施形態に係るゲートウェイ・デバイスの概略ブロック図である。
図9】この出願の別の実施形態によるゲートウェイ・デバイスの概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下は、添付の図面を参照して、この出願の実施態様における技術的解決策を説明する。この出願の実施形態で説明されるネットワーク・アーキテクチャおよびサービス・シナリオは、この出願の実施形態における技術的解決策をより明確に説明することを意図したものであり、この出願の実施形態において提供される技術的解決策に対する限定を構成しない。当業者は、ネットワーク・アーキテクチャの進化および新しいサービス・シナリオの出現により、この出願の実施形態において提供される技術的解決策が同様の技術的課題にも適用可能であることを知ることができる。
【0028】
この出願における「1」、「2」、「3」、「第1」、「第2」、および「第3」のような通常の番号は、複数の物体を区別するために使用されるが、複数の物体のシーケンスを限定するために使用されない。
【0029】
理解を容易にするために、この出願の実施態様において使用される技術用語を最初に簡潔に説明する。
【0030】
ブリッジ・ドメイン(bridge domain、BD)は、データ・パケットがVXLANネットワーク上で転送されるレイヤ2ブロードキャスト・ドメインである。
【0031】
VBDIFは、BDに基づいて作成されるレイヤ3論理インターフェースである。IPの値は、異なるネットワーク・セグメント上のVXLAN間の通信、およびVXLANと非VXLAN間の通信が実装され、レイヤ2ネットワークがレイヤ3ネットワークにアクセスできるように、VBDIFに対して設定される。
【0032】
レイヤ3ゲートウェイ(Layer 3 Gateway、L3GW)は、VXLANネットワーク上に展開されてもよい。展開モードに基づき、VXLAN上のゲートウェイは、集中ゲートウェイ(Gateway、GW)と分散ゲートウェイに分類される。集中ゲートウェイは、レイヤ3ゲートウェイが1つのデバイスに展開されることを意味する。例えば、典型的な「スパインリーフ(Spine-Leaf)」ネットワーク構造では、集中ゲートウェイは、レイヤ3ゲートウェイがスパインノード上に展開されることを意味する。分散ゲートウェイは、レイヤ2ゲートウェイ(Layer 2 Gateway、L2GW)とレイヤ3ゲートウェイの両方がリーフノード上に展開されることを意味する。リーフノードはVXLANトンネルのVTEPとして使用され、各リーフノードはVXLAN上のレイヤ3ゲートウェイとして使用されてもよい。スパインノードは、VXLANトンネルを検出せず、VXLANパケットの転送ノードとしてのみ使用される。図1は、典型的な集中ゲートウェイの展開方式の概略図である。集中展開方式では、L3 GWはスパインデバイス上に位置する。図2は、分散ゲートウェイの展開方式の概略図である。分散展開方式では、L2GWとL3GWの両方がリーフデバイス上に位置する。
【0033】
ワンアーム双方向転送検出(bidirectional forwarding detection、BFD)機能、すなわちBFDワンアームエコー(ECHO)機能は、ローカル・デバイスがワンアームBFDエコーパケットを遠隔デバイスに送信し、遠隔デバイスがBFDエコーパケットをローカル・デバイスにループバックする検出機構である。通常、検出機構は直接接続された2つのデバイスで使用されます。一方のデバイスがBFD機能をサポートし、他方のデバイスがBFD機能をサポートしない(またはサポートする)場合、BFD機能をサポートするデバイス上にBFDワンアームエコー機能のBFDエコーセッションが生成され、BFDエコーパケットを受信した後、BFD機能をサポートしないデバイスは、BFDエコーパケットを直接ループバックし、遠隔デバイスに障害があるかどうかを迅速に検出する。ワンアームエコーセッションは、2つのデバイス間のエコー能力折衝を必要としない。一方のデバイスは、BFD検出機構を備えて構成されており、他方のデバイスは、BFD能力を有する必要がない。ワンアームエコー機能を備えたデバイスはワンアームBFDパケットを送信する。ワンアームBFDパケットのインターネットプロトコル(internet protocol、IP)では、送信元IPアドレス(source IP、SIP)と宛先IPアドレス(destination IP、DIP)の両方がローカル・デバイス(ワンアームBFDエコーセッションを生成するデバイス)のIPアドレスである。ワンアームBFDエコーパケットにおけるマイ・ディスクリミネータ(my discriminator、MD)とユア・ディスクリミネータ(your discriminator、YD)は同じである。ワンアームBFDパケットを受信した後、ピアデバイスはワンアームBFDパケットをローカル・デバイスに直接ループバックする。
【0034】
図3は、2つのデバイス間のワンアームBFDエコーパケットのループバックの概略図である。
【0035】
図3に示すように、ルータA(Router A)はBFDプロトコルをサポートする。ルータAはワンアームのBFDエコーパケットを生成し、ワンアームのBFDエコーパケットをルータB(Router B)に送信することがある。ルータAは、ルータBによって返された(ループバックされた)ワンアームBFDエコーパケットに基づいて、ワンアームBFDエコーパケットでワンアームBFDエコーセッションを確立してもよい。ルータBはワンアームBFDプロトコルをサポートしない。この場合、ワンアームBFDプロトコルは、ルータA上にワンアームBFDエコーセッションを確立するために展開されてもよい。ルータAは、ワンアームBFDエコーパケットを生成し、ルータBにワンアームBFDエコーパケットを送信する。ワンアームBFDエコーパケット中の送信元IPアドレス(SIP)は、ルータA上のポートA(Port A)のIPアドレスIPであり、ワンアームBFDエコーパケット中の宛先IPアドレス(DIP)も、ルータA上のポートAのIPアドレスIPである。BFDパケット中のYDおよびMDの値は同じであり、それらはYDによって表される。ルータAからルータBに送信されるワンアームBFDエコーパケットの送信元媒体アクセス制御(source media access control、SMAC)アドレスは、ルータA上のポートAのMACアドレスであり、MACによって表される。ワンアームBFDエコーパケット中の宛先媒体アクセス制御(destination media access control、DMAC)アドレスは、ルータB上のポートBのMACアドレスであり、MACによって表される。ワンアームBFDパケットを受信した後、ルータBは、パケット中の宛先IPアドレスに基づいて、パケットをルータAに直接ループバックする。ルータBからルータAへループバックされるワンアームBFDパケットでは、SMACアドレスはMACであり、DMACアドレスはMACである。図3に示されるポートAは、例えば、VBDIFインターフェースである。
【0036】
VXLANマルチ・アクティブ・ゲートウェイは、典型的な「スパインリーフ」ネットワーキング構造において、複数のゲートウェイ・デバイスに対して同じVTEPアドレスを設定することによって、複数のゲートウェイ・デバイスが1つのVXLANトンネル・エンド・ポイントとしてシミュレートされることである。VXLANマルチ・アクティブ・ゲートウェイは、集中VXLANマルチ・アクティブ・ゲートウェイと分散VXLANマルチ・アクティブ・ゲートウェイに分類される。例えば、集中VXLANマルチ・アクティブ・ゲートウェイの場合、複数のスパインデバイスに対して同じVTEPアドレスを設定することによって、複数のスパインデバイスが1つのVXLANトンネル・エンド・ポイントとしてシミュレートされる。全てのスパインデバイスは、どのスパインデバイス・トラフィックが送信されたとしても、スパインデバイスはゲートウェイ・サービスを提供し、正しくパケットをネクスト・ホップ・デバイスに転送できるように、それぞれレイヤ3ゲートウェイで設定される。同様に、別のネットワークからローカルネットワークへのトラフィックは、トラフィックがどのスパインデバイスに送信されたとしても、ネットワーク内のホストに正しく転送され得る。集中VXLANマルチ・アクティブ・ゲートウェイは、障害時のデバイスの使用とネットワーク収束性能を改善する。
【0037】
図4を参照すると、以下は、例として集中VXLANアクティブ・アクティブ・ゲートウェイを使用して、この出願のアプリケーション・シナリオを説明する。当業者であれば、図4に示すシナリオは単なる説明のための例にすぎず、この出願のこの実施形態は分散VXLANマルチ・アクティブ・ゲートウェイでも使用されてもよいと理解してもよい。詳細は、ここでは再度説明されない。
【0038】
図4に示すように、ネットワーク・システム100は、2つのゲートウェイ・デバイス、2つのリーフノード、およびネットワーク・デバイスを含む。2つのゲートウェイ・デバイスは、それぞれゲートウェイ・デバイス1およびゲートウェイ・デバイス2である。2つのリーフノードは、それぞれリーフ1とリーフ2である。ネットワーク・デバイスは、リンク1を使用して、ゲートウェイ・デバイス1に接続され、リンク2を使用して、ゲートウェイ・デバイス2に接続される。ゲートウェイ・デバイスはVXLANトンネルを使用して、互いに接続され、ゲートウェイ・デバイスはVXLANトンネルを使用して、リーフノードに接続される。ゲートウェイ・デバイス1のVBDIFとゲートウェイ・デバイス2のVBDIFは、同じIPアドレスおよび同じMACアドレスで設定される。例えば、IPアドレスは132.168.1.10で、MACアドレスは0010-5e10-3010である。ネットワーク・デバイスのIPアドレスは132.168.1.1である。ネットワーク・システム100は、例えば、データ・センタで使用されてもよい。ゲートウェイ・デバイスは、例えば、データ・センタ・ゲートウェイ(data center gateway、DCGW)であってもよい。リーフノードは、例えば、仮想マシン(virtual machine、VM)であってもよい。ネットワーク・デバイスは、例えば、スイッチまたはルータであってもよい。ネットワーク・システムは、より多くのゲートウェイ・デバイス、ネットワーク・デバイス、およびリーフノードを含んでもよい。これは、この出願において具体的に限定されない。
【0039】
従来技術では、ゲートウェイ・デバイス1は、ワンアームBFDエコーパケットをネットワーク・デバイスに送信する。ネットワーク・デバイスに障害がある場合、ゲートウェイ・デバイス1は、ネットワーク・デバイスから返されるワンアームBFDエコーパケットを受信することができない。このようにして、ネットワーク・デバイス1は、ネットワーク・デバイスの障害を迅速に検出し、サービスを迅速に切り替える。
【0040】
しかし、実際には、ゲートウェイ・デバイス1とゲートウェイ・デバイス2は、同じVBDIFアドレスで設定される。したがって、ワンアームBFDエコーパケットを受信した後、ネットワーク・デバイスは、ハッシュ・アルゴリズムに基づいてパスを選択し、リンク2を使用して、受信したワンアームBFDエコーパケットをゲートウェイ・デバイス2に返してもよい。ワンアームBFDエコーパケットを受信した後、ゲートウェイ・デバイス2は、ワンアームBFDエコーパケットの宛先アドレスがローカルVBDIFのIPアドレスであることを識別する。しかしながら、ワンアームBFDエコーパケットのMDが、ゲートウェイ・デバイス2に記憶されたMDとマッチングしない。したがって、ゲートウェイ・デバイス2は、受信したパケットを破棄する。この場合、ゲートウェイ・デバイス1は、ネットワーク・デバイスから返されるワンアームBFDエコーパケットを受信できないため、ネットワーク・デバイスに障害があるとみなす。その結果、ネットワーク・デバイスのサービスが正しく切り替えられないことがある。
【0041】
前述の問題に基づいて、この出願は、VXLANマルチ・アクティブ・ゲートウェイ(例えば、アクティブ・アクティブ・ゲートウェイ)シナリオにおいて、全てのワンアームBFDエコーセッションが、VMが無傷であるときに常に効力を発することを保証し得るようなパケット処理方法を提供して、ワンアームBFDエコーセッションを使用して、VXLANマルチアクティブ・ゲートウェイ・シナリオにおいてVMが正常であるかどうかを検出する効率を改善することができる。この出願において提供されるパケット処理方法は、例として図4に示される集中VXLANアクティブ・アクティブ・ゲートウェイ・シナリオを使用することによって、図5を参照して以下に詳細に説明される。
【0042】
図5は、この出願の一実施形態によるパケット処理方法100の概略相互作用図である。方法100が適用されるネットワーク・アーキテクチャは、ゲートウェイ・デバイス1、ゲートウェイ・デバイス2、およびネットワーク・デバイスを含む。ゲートウェイ・デバイス1およびゲートウェイ・デバイス2は、それぞれスパインノードであってもよく、ゲートウェイ・デバイス1およびゲートウェイ・デバイス2の各々にL3ゲートウェイが設定され得る。ゲートウェイ・デバイス1およびゲートウェイ・デバイス2は、それぞれリーフノードであってもよい。L3ゲートウェイおよびL2ゲートウェイは、ゲートウェイ・デバイス1に設定されてもよく、L3およびL2ゲートウェイは、ゲートウェイ・デバイス2に設定されてもよい。ネットワーク・デバイスは、ゲートウェイ・デバイス1およびゲートウェイ・デバイス2にマルチホーム接続され、ネットワーク・デバイスは、リンク1を使用して、ゲートウェイ・デバイス1に接続され、ネットワーク・デバイスは、リンク2を使用して、ゲートウェイ・デバイス2に接続され、ゲートウェイ・デバイス1およびゲートウェイ・デバイス2は、マルチ・アクティブ・ゲートウェイを形成する。例えば、ゲートウェイ・デバイス1は図4に示されるゲートウェイ・デバイス1であってもよく、ゲートウェイ・デバイス2は図4に示されるゲートウェイ・デバイス2であってもよく、ネットワーク・デバイスは図4に示されるネットワーク・デバイスであってもよく、リンク1とリンク2はそれぞれ図4に示されるリンク1および2である。ネットワーク・アーキテクチャは、例えば、図4に示されるネットワーク・アーキテクチャであってもよい。方法100は、以下の動作を含む。
【0043】
S110:ゲートウェイ・デバイス2は、ワンアームBFDエコーパケット1を生成する。ワンアームBFDエコーパケット1は、識別情報を有し、識別情報は、ゲートウェイ・デバイス2を一意に識別するために使用される。
【0044】
特定の実装では、識別情報は、ワンアームBFDエコーパケット1の宛先アドレスである。ワンアームBFDエコーパケット1の宛先アドレスは、ワンアームBFDエコーパケット1の送信元アドレスと異なる。例えば、ワンアームBFDエコーパケット1の送信元IPアドレスはゲートウェイ・デバイス2のVBDIFのIPアドレスであり、ワンアームBFDエコーパケット1の宛先アドレスはゲートウェイ・デバイス2のループバックア(loopback)ドレスである。
【0045】
別の具体的な実装では、識別情報は、ワンアームBFDで搬送された第1のMDおよび/または第1のYDである。ワンアームBFDエコーパケット1では、第1のMDと第1のYDの値は同じである。
【0046】
S120:ゲートウェイ・デバイス2は、リンク2を使用して、ワンアームBFDエコーパケット1をネットワーク・デバイスに送信する。
【0047】
S130:ネットワーク・デバイスは、ワンアームBFDエコーパケット1を受信し、ワンアームBFDエコーパケット1の宛先アドレスに基づいてワンアームBFDエコーパケット1を返す。
【0048】
特定の実装では、S130は、以下を含む。
【0049】
S1301:ネットワーク・デバイスは、リンク1を使用して、ワンアームBFDエコーパケット1を返す。
【0050】
別の特定の実装では、S130は、以下を含む。
【0051】
S1302:ネットワーク・デバイスは、リンク2を使用することによって、ワンアームBFDエコーパケット1を返す。
【0052】
S140:ゲートウェイ・デバイス2は、ネットワーク・デバイスによって返されたワンアームBFDエコーパケット1を受信する。
【0053】
ネットワーク・デバイスによって返されたワンアームBFDエコーパケット1を受信した後、ゲートウェイ・デバイス2は、ワンアームBFDエコーパケット1で搬送された識別情報をチェックし、ワンアームBFDエコーパケット1がゲートウェイ・デバイス2によって生成されたワンアームBFDエコーパケットであると決定し、ネットワーク・デバイスに障害がないと決定する。
【0054】
特定の実装では、S140は以下を含む。
【0055】
S1401:ゲートウェイ・デバイス2は、ゲートウェイ・デバイス1を使用して、ネットワーク・デバイスから返されるワンアームBFDエコーパケット1を受信する。S1301の後にS1401が行われる。
【0056】
具体的には、S1301が行われた後、ネットワーク・デバイスは、リンク1を使用して、ワンアームBFDエコーパケット1を返す。ネットワーク・デバイスによるワンアームBFDエコーパケット1の受信および返送の特定の動作は、従来技術の関連する実装に属しており、本明細書には詳細は記載されていない。
【0057】
ゲートウェイ・デバイス1は、リンク1を使用して、ネットワーク・デバイスから返されるワンアームBFDエコーパケット1を受信する。ゲートウェイ・デバイス1は、ワンアームBFDエコーパケット1で搬送された識別情報に基づき、ワンアームBFDエコーパケット1をゲートウェイ・デバイス2に転送する。
【0058】
識別情報がワンアームBFDエコーパケット1の宛先アドレスである場合、ゲートウェイ・デバイス1は、宛先アドレスに基づいてルート検索を行い、ルーティング情報を決定する。ゲートウェイ・デバイス1は、ルーティング情報に基づいて、ワンアームBFDエコーパケット1をゲートウェイ・デバイス2に転送する。
【0059】
識別情報がワンアームBFDエコーパケット1で搬送された第1のMDおよび/または第1のYDであるときに、ゲートウェイ・デバイス1は、第1のMDおよび/または第1のYDに基づいて、第1のMDおよび/または第1のYDがゲートウェイ・デバイス1に記憶されたMDと異なると決定し、受信したワンアームBFDエコーパケット1がゲートウェイ・デバイス1によって送信されたワンアームBFDエコーパケットでないと決定する。ゲートウェイ・デバイス1は、ワンアームBFDエコーパケット1で搬送された第1のMDおよび/または第1のYDに基づいて、ワンアームBFDエコーパケット1をゲートウェイ・デバイス2に転送する。以下は、BFDエコーパケットで搬送されたMDおよび/またはYDに基づいて、ゲートウェイ・デバイスがパケットを処理するプロセスを具体的に説明する。
【0060】
特定の実装では、例えば、ゲートウェイ・デバイス2は、説明を容易にするために、以下のマッチングテーブルと呼ばれるテーブルを記憶してもよい。マッチングテーブルは、MDおよびYDの値と、MDおよび/またはYDがマッチングした後に行われるアクション(action)を記憶する。例えば、ゲートウェイ・デバイス2は、BFDエコーパケット2をネットワーク・デバイスに送信することによって、ネットワーク・デバイスとワンアームBFDエコーセッションを確立する。ゲートウェイ・デバイス2とネットワーク・デバイス間のワンアームBFDエコーセッションを設定するときに、MDの値は20に設定される。ゲートウェイ・デバイス2がネットワーク・デバイスとのワンアームBFDエコーセッションを行うために使用され、かつゲートウェイ・デバイス2によって記憶されるMD値は20である。
【0061】
以下は、ゲートウェイ・デバイス1とゲートウェイ・デバイス2との間にワンアームBFDエコーセッションが確立されるときの設定コマンドを説明するための例を使用する。
【0062】
ゲートウェイ・デバイス1上のワンアームBFDエコーセッション1を設定するための設定コマンドは、以下のようである。
[外1]
【0063】
これに対応して、ゲートウェイ・デバイス2がBFDエコーパケット2を送信する前に、ゲートウェイ・デバイス2上のワンアームBFDエコーセッション2を設定するための設定コマンドは以下のようである。
[外2]
【0064】
ピアIPは、ネットワーク・デバイスのIPアドレスを参照する。ディスクリミネータ・ローカル・フィールドは、マイ・ディスクリミネータ、すなわち、この出願で説明されるMDを示す。マイ・ディスクリミネータ(MD)は、異なるワンアームBFDエコーパケットを区別するために使用される。換言すれば、MDは異なるワンアームBFDエコーセッションを区別するために使用される。
【0065】
ワンアームBFDエコーパケット1を受信した後、ゲートウェイ・デバイス2は、ワンアームBFDエコーパケット1の送信元IPアドレスが、ワンアームBFDエコーパケット1の宛先IPアドレスと同じであり、ゲートウェイ・デバイス2のVBDIFインターフェースのIPアドレスであると決定する。さらに、ゲートウェイ・デバイス2は、ワンアームBFDエコーパケット1で搬送されたMDおよび/またはYDを取得し、MDおよび/またはYDとゲートウェイ・デバイス2のMDをマッチングする。パケットで搬送されたMDおよび/またはYDの複数の値/値が、BFDエコーセッションのものであり、かつゲートウェイ・デバイス2に記憶されたMDの値とマッチングしないため、マッチングは失敗する。ゲートウェイ・デバイス2は、BFDエコーパケット1で搬送されたMDおよび/またはYDの複数の値/値に基づいて、マッチングテーブルを検索する。対応するマッチングエントリを検出した後、ゲートウェイ・デバイス2は、アクション・フィールドで指定されたアクションに基づいてパケットを処理し、そのパケットをゲートウェイ・デバイス1に転送する。この出願では、アクション・フィールドで指定されたアクションは、例えば、対応するVXLANトンネルに関連付けられたり、対応するアウトバウンド・インターフェースに関連付けられたりしてもよい。以下は、例としてゲートウェイ・デバイス2を使用して、ゲートウェイ・デバイス2が、ゲートウェイ・デバイス1によって確立されたワンアームBFDエコーセッションのマイ・ディスクリミネータを取得する複数の方式を説明する。
【0066】
方式1:ゲートウェイ・デバイス2は、制御管理デバイスによって送信されたメッセージを受信することにより、ゲートウェイ・デバイス1によって確立されたワンアームBFDエコーセッションのMDを取得する。例えば、管理チャネルを介して送信されるメッセージ、または制御チャネルプロトコルを使用して送信されるメッセージが使用されて、ゲートウェイ・デバイス1によって確立されたワンアームBFDエコーセッションのMDを取得してもよい。現在、一般的に使用される管理チャネルプロトコルは、例えば、単純なネットワーク管理プロトコル(Simple Network Management Protocol, SNMP)またはネットワーク設定プロトコル(Network Configuration Protocol, NETCONF)であってもよい。現在、一般的に使用される制御チャネルプロトコルは、例えば、オープンフロー(OpenFlow)プロトコル、パス計算要素通信プロトコル(Path Computation Element Communication Protocol、PCEP)、境界ゲートウェイプロトコル(Border Gateway Protocol、BGP)、またはルーティング・システムへのインターフェース(Interface to the Routing System、I2RS)プロトコルであってもよい。
【0067】
方式2:ゲートウェイ・デバイス2は、コマンドライン設定に基づき、ゲートウェイ・デバイス1によって確立されたワンアームBFDエコーセッションのマイ・ディスクリミネータを取得する。例えば、管理者は、ゲートウェイ・デバイス2にログインして、コマンドラインを使用して設定動作を行う。
【0068】
技術的実装の内容を充実させ、ユーザビリティを改善させるために、別のゲートウェイ・デバイスのワンアームBFDエコーセッションのMDを取得するための複数の方法が提供される。
【0069】
当業者であれば、「ゲートウェイ・デバイス1によって確立されたワンアームBFDエコーセッションのマイ・ディスクリミネータ」とは、実際には、確立されたゲートウェイ・デバイス1とネットワーク・デバイスとの間でワンアームBFDエコーセッションが確立されたときに、ワンアームBFDエコーセッションを識別するように設定されたマイ・ディスクリミネータを指すと理解してもよい。例えば、マイ・ディスクリミネータは、上に例示されたBFDエコーセッション1におけるディスクリミネータ・ローカル10である。
【0070】
別の具体的な実装では、S140は以下を含む。
【0071】
S1402:ゲートウェイ・デバイス2は、リンク2を使用して、ネットワーク・デバイスから返されるワンアームBFDエコーパケット1を受信する。S1302の後にS1402が行われてもよい。
【0072】
この出願で提供するパケット処理方法によれば、ゲートウェイ・デバイス2がワンアームBFDエコーパケット1を送信した後、ネットワーク・デバイスが返されたパケットをゲートウェイ・デバイス1にハッシュする場合、ゲートウェイ・デバイス1は、受信したワンアームBFDエコーパケット1に搬送された識別情報に基づき、ワンアームBFDエコーパケット1を識別情報により一意に識別されるゲートウェイ・デバイス2に送信する。したがって、ネットワーク・デバイスに障害がない限り、ネットワーク・デバイスがリンク2を使用して、ワンアームBFDエコーパケット1を返すかどうかにかかわらず、ゲートウェイ・デバイス2は、通常、ネットワーク・デバイスによって返されるワンアームBFDエコーパケット1を受信して、ゲートウェイ・デバイス2のワンアームBFDエコーセッション機能を実現してもよい。ネットワーク・デバイスに障害がないときに、ゲートウェイ・デバイス1のワンアームBFDエコーセッションが常に効力を発することを効果的に保証して、ワンアームBFDエコーセッションを使用することによって、ネットワーク・デバイスがVXLANマルチ・アクティブ・ゲートウェイシナリオにおいて正常であるかどうかを検出する効率を改善し、ゲートウェイ・デバイス1およびゲートウェイ・デバイス2のサービス高速検出およびスイッチオーバ能力を改善し、システム動作効率を改善することができる。
【0073】
この出願は、さらに、方法200を提供する。方法200は、ゲートウェイ・デバイス1によって行われる。図6は、この出願の一実施形態によるパケット処理方法200の概略相互作用図である。方法200が適用されるネットワーク・アーキテクチャは、ゲートウェイ・デバイス1、ゲートウェイ・デバイス2、およびネットワーク・デバイスを含む。ゲートウェイ・デバイス1およびゲートウェイ・デバイス2は、それぞれスパインノードであってもよく、ゲートウェイ・デバイス1およびゲートウェイ・デバイス2の各々にL3ゲートウェイが設定されていてもよい。ゲートウェイ・デバイス1およびゲートウェイ・デバイス2は、それぞれリーフノードであってもよい。L3ゲートウェイおよびL2ゲートウェイは、ゲートウェイ・デバイス1に設定されてもよく、L3およびL2ゲートウェイは、ゲートウェイ・デバイス2に設定されてもよい。ネットワーク・デバイスは、ゲートウェイ・デバイス1およびゲートウェイ・デバイス2にマルチホーム接続され、ネットワーク・デバイスは、リンク1を使用して、ゲートウェイ・デバイス1に接続され、ネットワーク・デバイスは、リンク2を使用して、ゲートウェイ・デバイス2に接続され、ゲートウェイ・デバイス1およびゲートウェイ・デバイス2は、マルチ・アクティブ・ゲートウェイを形成する。例えば、ゲートウェイ・デバイス1は図4に示されるゲートウェイ・デバイス1であってもよく、ゲートウェイ・デバイス2は図4に示されるゲートウェイ・デバイス2であってもよく、ネットワーク・デバイスは図4に示されるネットワーク・デバイスであってもよく、リンク1およびリンク2は、例えばそれぞれ図4に示されるリンク1とリンク2である。ネットワーク・アーキテクチャは、例えば、図4に示されるネットワーク・アーキテクチャであってもよい。方法100のステップおよび方法200のステップの実行シーケンスは、具体的に限定されない。例えば、方法100におけるS110は、方法200におけるS210の前に行われてもよいし、S210の後に行われてもよい。S110は、S220の前に行われてもよいし、またはS220の後に行われてもよい。
【0074】
方法200は、以下の動作を含む。
【0075】
S210:ゲートウェイ・デバイス1は、ワンアームのBFDエコーパケット2を生成し、ワンアームのBFDエコーパケット2は、識別情報を含み、その識別情報は、ゲートウェイ・デバイス1を一意に識別するために使用される。
【0076】
特定の実装では、その識別情報は、ワンアームBFDエコーパケット2の宛先アドレスである。ワンアームBFDエコーパケット2の宛先アドレスは、ワンアームBFDエコーパケット2の送信元アドレスとは異なる。例えば、ワンアームBFDエコーパケット2の送信元IPアドレスはゲートウェイ・デバイス1のVBDIFのIPアドレスであり、ワンアームBFDエコーパケット2の宛先アドレスはゲートウェイ・デバイス1のループバック(loopback)アドレスである。
【0077】
別の具体的な実装では、その識別情報は、ワンアームのBFDエコーパケット2で搬送される第2のMDおよび/または第2のYDである。
【0078】
S210の特定の実装プロセスは、S110のものと類似しており、詳細は、本明細書には再度説明されない。
【0079】
S220:ゲートウェイ・デバイス1は、リンク1を使用して、ワンアームBFDエコーパケット2をネットワーク・デバイスに送信する。
【0080】
S230:ネットワーク・デバイスは、リンク1を使用して、ワンアームBFDエコーパケット2を受信し、ワンアームBFDエコーパケット2の宛先アドレスに基づいてワンアームBFDエコーパケット2を返す。
【0081】
特定の実装では、S130は以下を含む。
【0082】
S2301:ネットワーク・デバイスは、リンク2を使用して、ワンアームBFDエコーパケット2を返す。
【0083】
別の特定の実装では、S230は以下を含む。
【0084】
S2302:ネットワーク・デバイスは、リンク1を使用して、ワンアームBFDエコーパケット2を返す。
【0085】
S240:ゲートウェイ・デバイス1は、ネットワーク・デバイスによって返されたワンアームBFDエコーパケット2を受信する。
【0086】
ネットワーク・デバイスによって返されたワンアームBFDエコーパケット2を受信した後、ゲートウェイ・デバイス1は、ワンアームBFDエコーパケット2で搬送される識別情報をチェックし、ワンアームBFDエコーパケット2がゲートウェイ・デバイス1によって生成されたワンアームBFDエコーパケットであると決定し、ネットワーク・デバイスに障害がないと決定する。
【0087】
特定の実装では、S240は以下を含む。
【0088】
S2401:ゲートウェイ・デバイス1は、ゲートウェイ・デバイス2を使用して、ネットワーク・デバイスによって返されたワンアームBFDエコーパケット2を受信する。S2301の後にS2401が行われる。
【0089】
別の特定の実装では、S240は以下を含む。
【0090】
S2402:ゲートウェイ・デバイス1は、リンク1を使用して、ネットワーク・デバイスによって返されたワンアームBFDエコーパケット2を受信する。S2302の後にS2402が行われてもよい。
【0091】
ゲートウェイ・デバイス1が、ワンアームBFDエコーパケット2に含まれる識別情報に基づいてワンアームBFDエコーパケット2を処理する特定の処理は、方法100において、ゲートウェイ・デバイス2が、ワンアームBFDエコーパケット1で搬送された識別情報に基づいてワンアームBFDエコーパケット1を処理する特定の処理と同様である。詳細は、方法100のS140、S1401およびS1402の関連する部分の説明を参照のこと。詳細は、ここでは再度説明しない。
【0092】
この出願で提供するパケット処理方法によれば、ゲートウェイ・デバイス1がワンアームBFDエコーパケット2を送信した後、ネットワーク・デバイス2が返されたパケットをゲートウェイ・デバイス2にハッシュする場合、ゲートウェイ・デバイス2は、受信したワンアームBFDエコーパケット2で搬送される識別情報に基づいて、その識別情報によって一意に識別されるゲートウェイ・デバイス1にワンアームBFDエコーパケット2を送信する。したがって、ネットワーク・デバイスに障害がない限り、ネットワーク・デバイスがリンク1を使用してワンアームBFDエコーパケット2を返すかどうかにかかわらず、ゲートウェイ・デバイス1は、通常、ネットワーク・デバイスによって返されたワンアームBFDエコーパケット2を受信して、ゲートウェイ・デバイス1のワンアームBFDエコーセッション機能を実装してもよい。ネットワーク・デバイスに障害がないときに、ゲートウェイ・デバイス1のワンアームBFDエコーセッションが常に効力を発することを効果的に保証して、ワンアームBFDエコーセッションを使用することによって、ネットワーク・デバイスがVXLANマルチ・アクティブ・ゲートウェイシナリオにおいて正常であるかどうかを検出する効率を改善し、ゲートウェイ・デバイス1およびゲートウェイ・デバイス2のサービス高速検出およびスイッチオーバ能力を改善し、システム動作効率を改善することができる。
【0093】
図7は、この出願の一実施形態によるパケット処理方法300の概略フローチャートである。方法300が適用されるネットワーク・アーキテクチャは、少なくとも第1のゲートウェイ・デバイス、第2のゲートウェイ・デバイス、およびネットワーク・デバイスを含む。第1のゲートウェイ・デバイスおよび第2のゲートウェイ・デバイスは、それぞれ、スパインノードであってもよい。L3ゲートウェイは、第1のゲートウェイ・デバイスおよび第2のゲートウェイ・デバイスの各々に設定されてもよい。第1のゲートウェイ・デバイスおよび第2のゲートウェイ・デバイスは、それぞれリーフノードであってもよく、L3ゲートウェイおよびL2ゲートウェイは、第1のゲートウェイ・デバイスに設定されてもよく、L3ゲートウェイおよびL2ゲートウェイは、第2のゲートウェイ・デバイスに設定されてもよい。ネットワーク・デバイスは、第1のゲートウェイ・デバイスおよび第2のゲートウェイ・デバイスにマルチホーム接続され、ネットワーク・デバイスは、第1のリンクを使用して、第1のゲートウェイ・デバイスに接続され、ネットワーク・デバイスは、第2のリンクを使用して、第2のゲートウェイ・デバイスに接続され、第1のゲートウェイ・デバイスおよび第2のゲートウェイ・デバイスは、マルチ・アクティブ・ゲートウェイを形成する。例えば、第1のゲートウェイ・デバイスは、図4に示されるゲートウェイ・デバイス1であってもよく、第2のゲートウェイ・デバイスは、図4に示されるゲートウェイ・デバイス2であってもよく、ネットワーク・デバイスは、図4に示されるネットワーク・デバイスであってもよく、第1のリンクおよび第2のリンクは、例えば、それぞれ、図4に示されるリンク1およびリンク2であってもよい。ネットワーク・アーキテクチャは、例えば、図4に示されるネットワーク・アーキテクチャであってもよい。追加的に、図7に示される方法は、図5または図6に示される方法を具体的に実装してもよい。例えば、図7における第1のゲートウェイ・デバイス、第2のゲートウェイ・デバイス、ネットワーク・デバイスは、それぞれ、図5に示される方法100または図6に示される方法200のゲートウェイ・デバイス1、ゲートウェイ・デバイス2、ネットワーク・デバイスとしてもよい。図7に示される方法は、以下の動作を含む。
【0094】
S310:第1のゲートウェイ・デバイスは、第1のリンクを使用することによって、ネットワーク・デバイスによって返された第1のワンアーム双方向転送検出BFDエコーパケットを受信する。第1のワンアームBFDエコーパケットは識別情報を含み、その識別情報は、第2のゲートウェイ・デバイスを一意に識別するために使用される。
【0095】
S320:第1のゲートウェイ・デバイスは、その識別情報に基づいて、第1のワンアームBFDエコーパケットを第2のゲートウェイ・デバイスに転送することを決定する。
【0096】
S330:第1のゲートウェイ・デバイスは、第1のワンアームBFDエコーパケットを第2のゲートウェイ・デバイスに送信する。
【0097】
特定の実装では、その識別情報は、第1のワンアームBFDエコーパケットの宛先アドレスであり、第1のワンアームBFDエコーパケットの宛先アドレスは、第1のワンアームBFDエコーパケットの送信元アドレスと異なる。
【0098】
特定の実装では、この方法は、第1のゲートウェイ・デバイスが、第2のワンアームBFDエコーパケットを生成することをさらに含む。第2のワンアームBFDエコーパケットの宛先アドレスは、第1のゲートウェイ・デバイスを一意に識別するために使用される。第2のワンアームBFDエコーパケットの宛先アドレスは、第1のワンアームBFDエコーパケットの宛先アドレスとは異なる。第1のゲートウェイ・デバイスは、第1のリンクを使用して、第2のワンアームBFDエコーパケットをネットワーク・デバイスに送信する。
【0099】
特定の実装では、第1のゲートウェイ・デバイスは、その識別情報に基づいて、第1のワンアームBFDエコーパケットを第2のゲートウェイ・デバイスに転送することを決定することは、第1のゲートウェイ・デバイスが、第1のワンアームBFDエコーパケットの宛先アドレスに基づいてルーティング情報を決定することを含む。第1のゲートウェイ・デバイスは、ルーティング情報に基づいて、第1のワンアームBFDエコーパケットを第2のゲートウェイ・デバイスに転送することを決定する。
【0100】
特定の実装において、第1のワンアームBFDエコーパケットの宛先アドレスは、第2のゲートウェイ・デバイスのループバック・インターフェース・アドレスであり、第2のワンアームBFDエコーパケットの宛先アドレスは、第1のゲートウェイ・デバイスのループバック・インターフェース・アドレスであり、第1のゲートウェイ・デバイスのループバック・インターフェース・アドレスは、第2のゲートウェイ・デバイスのループバック・インターフェース・アドレスと異なる。
【0101】
特定の実装では、その識別情報は、第1のワンアームBFDエコーパケットにおける第1のマイ・ディスクリミネータMDおよび/または第1のユア・ディスクリミネータYDである。
【0102】
特定の実装では、この方法は、第1のゲートウェイ・デバイスが、第3のワンアームBFDエコーパケットを生成することをさらに含む。第3のワンアームBFDエコーパケットに含まれる第2のYDは、第1のゲートウェイ・デバイスを一意に識別するために使用され、第2のYDは、第1のYDと異なる。第1のゲートウェイ・デバイスは、第1のリンクを使用して、第3のBFDエコーパケットをネットワーク・デバイスに送信する。
【0103】
図7に示される方法が図5または図6に示される方法を実装するために使用されるときに、第1のワンアームBFDエコーパケットは、例えば、方法100におけるワンアームBFDエコーパケット1であってもよく、第2のワンアームBFDエコーパケットおよび第3のワンアームBFDエコーパケットは、例えば、方法200におけるワンアームBFDエコーパケット2であってもよい。第1のリンクは、例えば、方法100におけるリンク1であってもよく、第2のリンクは、例えば、方法100におけるリンク2であってもよい。
【0104】
方法300における各ステップの特定の実装については、方法100または方法200における関連する説明を参照のこと。詳細は、ここでは再度説明しない。
【0105】
さらに、前述の説明は、当業者がこの出願の実施形態をよりよく理解するのを助けることを単に意図したものであって、この出願の実施形態の範囲を限定することを意図したものではないと理解されたい。以上の実施例に基づき、当業者が種々の等価な変更を加えることができることは明らかである。例えば、前述の方法の実施形態におけるいくつかのステップは、不要であってもよく、いくつかのステップが新たに追加されてもよく、または前述の実施形態のうちのいずれか2つ以上が組み合わせられてもよい。このような修正、変更、または組み合わせた解決策は、この出願の実施形態の範囲にも含まれる。
【0106】
さらに、この出願の実施形態の前述の説明は、実施形態間の相違に焦点を当てていると理解されたい。言及されていない同じ部品、類似部品については、相互に参照。簡潔にするために、詳細はここでは再度説明しない。
【0107】
さらに、前述のプロセスの各々のシーケンス番号の値は、実行シーケンスの順序を意味しないと理解されたい。各プロセスの実行シーケンスは、各プロセスの機能および内部論理に基づいて決定されるべきであり、この出願の実施態様の実装プロセスに対する限定と解釈されるべきではない。
【0108】
この出願の実施形態における態様、事例、タイプ、および実施形態の分割は、単に説明を容易にするためであるが、特別な限定を構成すべきではなく、矛盾がない場合には、様々な態様、事例、および実施形態の特徴を組み合わせることができることを理解されたい。
【0109】
さらに、この出願の実施形態において、別段の記載がない限り、または論理的矛盾がない限り、異なる実施形態間の用語および/または説明は一貫しており、相互に参照することができ、異なる実施形態における技術的特徴は、その内部の論理的関係に従って組み合わせて、新たな実施形態を形成することができると理解されたい。
【0110】
図8は、この出願によるゲートウェイ・デバイス400の概略図である。ゲートウェイ・デバイス400は、例えば、図4に示されるネットワーク・アーキテクチャで使用されてもよいし、図4に示されるネットワーク・アーキテクチャにおけるゲートウェイ・デバイス1であってもよい。ゲートウェイ・デバイス400は、方法100もしくは方法200においてゲートウェイ・デバイス1によって行われる動作、または方法300において第1のゲートウェイ・デバイスによって行われる動作を行うように構成されている。図8に示されるように、ゲートウェイ・デバイス400は、受信モジュール410、ならびに受信モジュール410に接続された処理モジュール420および送信モジュール430を含んでもよい。
【0111】
受信モジュール410は、第1のリンクを使用して、ネットワーク・デバイスによって返された第1のワンアーム双方向転送検出BFDエコーパケットを受信するように構成されている。第1のワンアームBFDエコーパケットは識別情報を含み、識別情報は、第2のゲートウェイ・デバイスを一意に識別するために使用される。
【0112】
処理モジュール420は、識別情報に基づいて、第1のワンアームBFDエコーパケットを第2のゲートウェイ・デバイスに転送することを決定するように構成されている。
【0113】
送信モジュール430は、第1のワンアームBFDエコーパケットを第2のゲートウェイ・デバイスに送信するように構成されている。
【0114】
ネットワーク・デバイスは、第1のゲートウェイ・デバイスおよび第2のゲートウェイ・デバイスにマルチホーム接続され、ネットワーク・デバイスは、リンク1を使用して、第1のゲートウェイ・デバイスに接続され、ネットワーク・デバイスは、第2のリンクを使用して、第2のゲートウェイ・デバイスに接続され、第1のゲートウェイ・デバイスおよび第2のゲートウェイ・デバイスは、マルチ・アクティブ・ゲートウェイを形成する。
【0115】
特定の実装では、識別情報は、第1のワンアームBFDエコーパケットの宛先アドレスであり、第1のワンアームBFDエコーパケットの宛先アドレスは、第1のワンアームBFDエコーパケットの送信元アドレスと異なる。
【0116】
特定の実装では、処理モジュール420は、第2のワンアームBFDエコーパケットを生成するようにさらに構成されている。第2のワンアームBFDエコーパケットの宛先アドレスは、第1のゲートウェイ・デバイスを一意に識別するために使用され、第2のワンアームBFDエコーパケットの宛先アドレスは、第1のワンアームBFDエコーパケットの宛先アドレスと異なる。送信モジュール430は、第1のリンクを使用して、第2のワンアームBFDエコーパケットをネットワーク・デバイスに送信するようにさらに構成されている。
【0117】
特定の実装では、処理モジュール420は、第1のワンアームBFDエコーパケットの宛先アドレスに基づいてルーティング情報を決定し、ルーティング情報に基づいて、第1のワンアームBFDエコーパケットを第2のゲートウェイ・デバイスに転送することを決定するようにさらに構成されている。
【0118】
特定の実装において、第1のワンアームBFDエコーパケットの宛先アドレスは、第2のゲートウェイ・デバイスのループバック・インターフェース・アドレスであり、第2のワンアームBFDエコーパケットの宛先アドレスは、第1のゲートウェイ・デバイスのループバック・インターフェース・アドレスであり、第1のゲートウェイ・デバイスのループバック・インターフェース・アドレスは、第2のゲートウェイ・デバイスのループバック・インターフェース・アドレスと異なる。
【0119】
特定の実装では、識別情報は、最初の私の識別子MDおよび/または最初のワンアームBFDエコーパケットに搭載された最初の識別子YDである。
【0120】
特定の実装では、処理モジュール420は、第3のワンアームBFDエコーパケットを生成するようにさらに構成されている。第3のワンアームBFDエコーパケットで搬送された第2のYDは、第1のゲートウェイ・デバイスを一意に識別するために使用され、第2のYDは、第1のYDと異なる。送信モジュール430は、第1のリンクを使用して、第3のBFDエコーパケットをネットワーク・デバイスに送信するようにさらに構成されている。
【0121】
さらに、ゲートウェイ・デバイス400は、記憶モジュール440をさらに含んでもよい。記憶モジュール440は、受信モジュール410、処理モジュール420、および送信モジュール430によって実行される命令を記憶するように構成されている。受信モジュール410、処理モジュール420、送信モジュール430、および記憶モジュール440は、互いに結合される。記憶モジュール440は、命令を記憶し、処理モジュール420は、記憶モジュール440に記憶された命令を実行するように構成されており、受信モジュール410および送信モジュール430は、処理モジュール420によって駆動されるときに、特定の信号を受信および送信するように構成されている。
【0122】
実装プロセスにおいて、前述の方法の各ステップは、プロセッサ420内のハードウェアの集積論理回路またはソフトウェアの形式の命令を使用して完了されてもよい。この出願の実施形態を参照して開示される方法は、ハードウェアプロセッサによって直接行われてもよいし、プロセッサ内のハードウェアとソフトウェア・モジュールとの組み合わせを使用して行われてもよい。ソフトウェア・モジュールは、ランダム・アクセス・メモリ、フラッシュ・メモリ、読み出し専用メモリ、プログラマブル読み出し専用メモリ、電気的に消去可能なプログラマブル・メモリ、またはレジスタのような、本技術分野における成熟した記憶媒体内に位置してもよい。記憶媒体は、記憶モジュール440内に位置する。処理モジュール420は、記憶モジュール440内の情報を読み出し、処理モジュール420内のハードウェアと組み合わせて、方法100または方法200においてゲートウェイ・デバイス1によって行われる動作、または方法300において第1のゲートウェイ・デバイスによって行われる動作を行う。繰り返しを回避するために、詳細は、ここでは再度説明されない。
【0123】
図9は、この出願によるゲートウェイ・デバイス500の概略図である。ゲートウェイ・デバイス500は、例えば、図4に示されるネットワーク・アーキテクチャで使用されてもよいし、図4に示されるネットワーク・アーキテクチャにおけるゲートウェイ・デバイス1であってもよい。ゲートウェイ・デバイス500は、方法100もしくは方法200においてゲートウェイ・デバイス1によって行われる動作、または方法300において第1のゲートウェイ・デバイスによって行われる動作を実行するように構成されている。図9に示されるように、ゲートウェイ・デバイス500は、プロセッサ510、プロセッサ510に結合されたメモリ520、およびトランシーバ530を含んでもよい。プロセッサ510は、中央処理デバイス(central processing unit、CPU)、ネットワーク・プロセッサ(network processor、NP)、またはCPUとNPの組み合わせであってもよい。プロセッサは、さらに、特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit、ASIC)、プログラマブル論理デバイス(programmable logic device、PLD)、またはそれらの組み合わせであってもよい。PLDは、複雑なプログラマブル論理デバイス(complex programmable logic device、CPLD)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(field-programmable gate array、FPGA)、汎用アレイ論理(generic array logic、GAL)、またはそれらの任意の組み合わせであってもよい。プロセッサ510は、前述のタイプのプロセッサの組み合せをさらに含んでもよい。プロセッサ510は、1つのプロセッサであってもよいし、複数のプロセッサを含んでもよい。メモリ520は、揮発性メモリ(volatile memory)、例えばランダム・アクセス・メモリ(random-access memory、RAM)であってもよい。メモリはまた、不揮発性メモリ(non-volatile memory)、例えば、読み出し専用メモリ(読み出し専用メモリ、ROM)、フラッシュ・メモリ(flash memory)、ハード・ディスク・ドライブ(hard disk drive、HDD)、または固体ドライブ(solid-state drive、SSD)を含んでもよい。メモリ520は、前述のタイプのメモリの組み合わせをさらに含んでもよい。メモリ520は、1つのメモリであってもよいし、複数のメモリを含んでもよい。実装において、メモリ520は、コンピュータ可読命令を記憶し、コンピュータ可読命令は、複数のソフトウェア・モジュール、例えば、送信モジュール521、処理モジュール522、および受信モジュール523を含んでもよい。各ソフトウェア・モジュールを実行した後、プロセッサ510は、各ソフトウェア・モジュールの指示に従って対応する動作を行ってもよい。この実施形態では、ソフトウェア・モジュールによって行われる動作は、実際には、ソフトウェア・モジュールの指示に従ってプロセッサ510によって行われる動作である。例えば、受信モジュール523は、第1のリンクを使用することによって、ネットワーク・デバイスによって返され、かつ識別情報を搬送する第1のワンアーム双方向転送検出エコーBFDエコーパケットを受信するように構成されている。処理モジュール522は、識別情報に基づいて、第1のワンアームBFDエコーパケットを第2のゲートウェイ・デバイスに転送することを決定するように構成されている。送信モジュール521は、第1のワンアームBFDエコーパケットを第2のゲートウェイ・デバイスに送信するように構成されている。追加的に、メモリ520内でコンピュータ可読命令を実行した後、プロセッサ510は、コンピュータ可読命令の指示に基づいて、ゲートウェイ・デバイス1または第1のネットワーク・デバイスによって行われ得る全ての動作、例えば、図5もしくは図6に対応する実施形態におけるゲートウェイ・デバイス1によって行われる動作、または図7に対応する実施形態における第1のゲートウェイ・デバイスによって行われる動作を行ってもよい。メモリ520内でコンピュータ可読命令を実行した後、プロセッサ510は、コンピュータ可読命令の指示に基づいて、ゲートウェイ・デバイス2または第2のゲートウェイ・デバイスによって行われ得る全ての動作、例えば、図5もしくは図6に対応する実施形態においてゲートウェイ・デバイス2によって行われる動作、または図7に対応する実施形態において第2のゲートウェイ・デバイスによって行われる動作を行ってもよい。
【0124】
この出願の前述の実施態様のいずれか1つで説明されるワンアームBFDエコーパケットにおいて搬送されたMDおよびYDの値は同じであることに留意されたい。
【0125】
この出願において提供されるゲートウェイ・デバイスは、ネットワーク・デバイス、例えば、ルータまたはスイッチであってもよいし、前述の方法の実施形態において関連する機能を実装するラインカードまたはチップであってもよい。これは、この出願において具体的に限定されない。ゲートウェイ・デバイス内のプロセッサおよびメモリは、分離され、別々に異なる物理デバイス上に配置され、有線または無線方式で接続されて、プロセッサおよびメモリのそれぞれの機能を実装し、前述の実施形態における種々の機能を実装する際にシステムをサポートしてもよい。代替的に、プロセッサおよびメモリは、同じデバイスに結合されてもよい。
【0126】
この出願の一実施形態は、図5に対応する実施形態における方法100、図6に対応する実施形態における方法200、または図7に対応する実施形態における方法300を実行するために、図8または図9に対応する実施形態における第1のゲートウェイ・デバイスおよび/または第2のゲートウェイ・デバイスを含む通信システムをさらに提供する。
【0127】
実施形態の全てまたは一部は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組み合わせを使用して、実装されてもよい。ソフトウェアを使用して実施形態を実装するときに、実施形態は、全体的にまたは部分的に、コンピュータ・プログラム製品の形態で実装されてもよい。コンピュータ・プログラム製品は、1つ以上のコンピュータ命令またはコンピュータ・プログラムを含む。コンピュータ命令またはコンピュータ・プログラムがコンピュータ上にロードおよび実行されるときに、この出願の実施形態による手順または機能は、全てまたは部分的に生成される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、または別のプログラム可能な装置であってもよい。コンピュータ命令は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよいし、あるコンピュータ可読記憶媒体から別のコンピュータ可読記憶媒体に送信されてもよい。例えば、コンピュータ命令は、あるウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータ・センタから別のウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータ・センタに、ワイヤード(例えば、赤外線、ラジオ、またはマイクロ波)方式で送信されてもよい。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータによってアクセス可能な任意の使用可能な媒体、または1つ以上の使用可能な媒体セットを統合する、サーバまたはデータ・センタなどのデータ記憶デバイスであってもよい。使用可能な媒体は、磁気媒体(例えば、フロッピー・ディスク、ハード・ディスク、または磁気テープ)、光媒体(例えば、DVD)、または半導体媒体であってもよい。半導体媒体は、固体ドライブであってもよい。
【0128】
この明細書では、「システム」と「ネットワーク」を互換的に使用されてもよい。この明細書では、「および/または」という用語は、関連付けられたオブジェクトを説明するための関連関係のみを表し、3つの関係が存在してもよいことを表す。例えば、Aおよび/またはBは、Aのみ存在すること、AとBの両方が存在すること、Bのみが存在する3つの場合を表してもよい。追加的に、この明細書では、「/」という文字は、通常、関連付けられたオブジェクト間の「または」関係を示す。
【0129】
種々のメッセージ/情報/デバイス/ネットワーク要素/システム/装置/アクション/動作/手順/概念など、この出願に現れ得る種々のオブジェクトに名前が割り当てられてもよい。これらの特定の名前は、関連するオブジェクトに対する限定を構成せず、割り当てられた名前は、シナリオ、コンテキスト、使用習慣などの要因によって変化し得ると理解されよう。この出願の技術用語の技術的意味は、主として技術用語のうち、技術的解決策において反映される/行われる機能および技術的効果に基づいて理解および決定されるべきである。
【0130】
当業者であれば、本明細書に開示された実施形態で説明された例と組み合わせて、ユニットおよびアルゴリズム・ステップが、電子ハードウェアまたはコンピュータ・ソフトウェアと電子ハードウェアの組み合わせによって実装され得ると認識するであろう。機能がハードウェアによって行われるか、ソフトウェアによって行われるかは、特定の用途および技術的解決策の設計制約条件に依存する。当業者であれば、特定の用途ごとに、説明された機能を実装するために異なる方法を使用してもよいが、その実装がこの出願の範囲を超えるとみなされるべきではない。
【0131】
当業者であれば、便利で簡単な説明のために、前述のシステム、デバイス、およびユニットの詳細な動作プロセスについて、前述の方法の実施形態における対応するプロセスが参照されてもよく、詳細はここでは再度説明しないと明確に理解してもよい。
【0132】
この出願において提供されるいくつかの実施形態では、開示されたシステム、デバイス、および方法は、他の方式で実装されてもよいと理解されたい。例えば、説明された装置の実施形態は単なる例である。例えば、ユニットへの分割は、単なる論理関数分割であり、実際の実装における他の分割であってもよい。例えば、複数のユニットまたは構成要素は、別のシステムに組み合わせられるか、または統合されてもよいし、いくつかの特徴は、無視されるか、または行われなくてもよい。追加的に、表示されるか、または論じられた相互結合、直接結合、または通信接続は、いくつかのインターフェースを介して実装されてもよい。装置またはユニット間の間接結合または通信接続は、電子的、機械的、または他の形態で実装されてもよい。
【0133】
別個の部品として説明されるユニットは、物理的に分離されていてもいなくてもよいし、ユニットとして表示される部品は、物理的ユニットであってもなくてもよいし、1つの位置に位置してもよいし、複数のネットワークユニットに分散されてもよい。ユニットの一部または全ては、実施形態の解決策の目的を達成するために実際の要件に基づいて選択されてもよい。
【0134】
追加的に、この出願の実施形態における機能ユニットは、1つの処理ユニットに統合されてもよく、各ユニットは、物理的に単独で存在してもよく、または2つ以上のユニットは、1つのユニットに統合されてもよい。
【0135】
機能がソフトウェア機能単位の形態で実装され、独立した製品として販売または使用されるときに、それら機能は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよい。このような理解に基づいて、この出願の技術的解決策は、本質的に、先行技術に寄与する部分、または技術的解決策のいくつかは、ソフトウェア製品の形態で実装されてもよい。コンピュータ・ソフトウェア製品は、記憶媒体に記憶され、コンピュータ・デバイス(パーソナル・コンピュータ、サーバ、ネットワーク・デバイスなどであってもよい)に、この出願の実施形態で説明される方法の全てまたは一部のステップを行うように指示するためのいくつかの命令を含む。記憶媒体は、プログラムコードを記憶することができる任意の媒体、例えば、USBフラッシュ・ドライブ、リムーバブル・ハード・ディスク、ROM、RAM、磁気ディスク、または光ディスクを含んでもよい。
【0136】
この明細書の全ての部分は漸進的に説明されている。実施形態における同じまたは類似の部分については、これらの実施形態を参照し、各実施形態は、別の実施形態との差に焦点を当てている。特に、送致およびシステムの実施形態は、基本的には、方法の実施形態に類似しているため、簡単に説明され、関連する部分については、方法の実施形態における部分的な説明を参照する。
【0137】
前述の説明は、単に本発明の特定の実装であるが、本発明の保護範囲を限定することを意図したものではない。本発明に開示された技術的範囲内で当業者が容易に解明することができる変更または代替は、本発明の保護範囲に含まれるものとする。したがって、本発明の保護範囲は、請求項の保護範囲に従うものとする。
【0138】
1. パケット処理方法であって、
第1のゲートウェイ・デバイスによって、第1のリンクを使用して、ネットワーク・デバイスによって返された第1のワンアーム双方向転送検出BFDエコーパケットを受信することであって、前記第1のワンアームBFDエコーパケットは、識別情報を含み、前記識別情報は、第2のゲートウェイ・デバイスを一意に識別するために使用される、受信することと、
前記第1のゲートウェイ・デバイスによって、前記識別情報に基づいて、前記第1のワンアームBFDエコーパケットを前記第2のゲートウェイ・デバイスに転送することを決定することと、
前記第1のネットワーク・デバイスによって、前記第1のワンアームBFDエコーパケットを第2のゲートウェイ・デバイスに送信することと、を含み、
前記ネットワーク・デバイスは、第1のゲートウェイ・デバイスと第2のゲートウェイ・デバイスにマルチホーム接続され、前記ネットワーク・デバイスは、前記第1のリンクを使用して、前記第1のゲートウェイ・デバイスに接続され、前記ネットワーク・デバイスは、第2のリンクを使用して、前記第2のゲートウェイ・デバイスに接続され、前記第1のゲートウェイ・デバイスと前記第2のゲートウェイ・デバイスは、マルチ・アクティブ・ゲートウェイを形成する、方法。
【0139】
2. 前記識別情報は、前記第1のワンアームBFDエコーパケットの宛先アドレスであり、前記第1のワンアームBFDエコーパケットの前記宛先アドレスは、前記第1のワンアームBFDエコーパケットの送信元アドレスと異なる、項1に記載の方法。
【0140】
3. 前記第1のゲートウェイ・デバイスによって、第2のワンアームBFDエコーパケットを生成することであって、前記第2のワンアームBFDエコーパケットの宛先アドレスは、前記第1のゲートウェイ・デバイスを一意に識別するために使用され、前記第2のワンアームBFDエコーパケットの前記宛先アドレスは、前記第1のワンアームBFDエコーパケットの前記宛先アドレスと異なる、生成することと、
前記第1のゲートウェイ・デバイスによって、前記第1のリンクを使用して、前記第2のワンアームBFDエコーパケットを前記ネットワーク・デバイスに送信することと、をさらに含む、項1または2に記載の方法。
【0141】
4. 前記第1のゲートウェイ・デバイスによって、前記識別情報に基づいて、前記第1のワンアームBFDエコーパケットを前記第2のゲートウェイ・デバイスに転送することを決定することは、
前記第1のゲートウェイ・デバイスによって、前記第1のワンアームBFDエコーパケットの前記宛先アドレスに基づいて、ルーティング情報を決定することと、
前記第1のゲートウェイ・デバイスによって、前記ルーティング情報に基づいて、前記第1のワンアームBFDエコーパケットを前記第2のゲートウェイ・デバイスに転送することを決定することと、を含む、項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【0142】
5. 前記第1のワンアームBFDエコーパケットの前記宛先アドレスは、前記第2のゲートウェイ・デバイスのループバック・インターフェース・アドレスであり、前記第2のワンアームBFDエコーパケットの前記宛先アドレスは、前記第1のゲートウェイ・デバイスのループバック・インターフェース・アドレスであり、前記第1のゲートウェイ・デバイスの前記ループバック・インターフェース・アドレスは、前記第2のゲートウェイ・デバイスのループバック・インターフェース・アドレスと異なる、項3に記載の方法。
【0143】
6. 前記識別情報は、前記第1のワンアームBFDエコーパケットで搬送された第1のマイ・ディスクリミネータMDおよび/または第1のユア・ディスクリミネータYDである、項1に記載の方法。
【0144】
7. 前記第1のゲートウェイ・デバイスによって、第3のワンアームBFDエコーパケットを生成することであって、前記第3のワンアームBFDエコーパケットで搬送された第2のYDは、前記第1のゲートウェイ・デバイスを一意に識別するために使用され、前記第2のYDは、前記第1のYDと異なる、生成することと、
前記第1のゲートウェイ・デバイスによって、前記第1のリンクを使用して、前記第3のBFDエコーパケットを前記ネットワーク・デバイスに送信することと、をさらに含む、項6に記載の方法。
【0145】
8. 第1のゲートウェイ・デバイスであって、
メモリと、
前記メモリに接続されたプロセッサであって、前記プロセッサは、前記メモリ内のコンピュータ可読命令を実行するように構成されており、前記第1のゲートウェイ・デバイスが、
第1のリンクを使用することによって、ネットワーク・デバイスによって返された第1のワンアーム双方向転送検出BFDエコーパケットを受信し、前記第1のワンアームBFDエコーパケットは、識別情報を含み、前記識別情報は、第2のゲートウェイ・デバイスを一意に識別するために使用される、受信することと、
前記識別情報に基づいて、前記第1のワンアームBFDエコーパケットを前記第2のゲートウェイ・デバイスに転送することを決定することと、
前記第1のワンアームBFDエコーパケットを第2のゲートウェイ・デバイスに送信することと、
を行う動作をすることを可能にし、
前記ネットワーク・デバイスは、前記第1のゲートウェイ・デバイスと前記第2のゲートウェイ・デバイスにマルチホーム接続され、前記ネットワーク・デバイスは、前記第1のリンクを使用して、前記第1のゲートウェイ・デバイスに接続され、前記ネットワーク・デバイスは、第2のリンクを使用して、前記第2のゲートウェイ・デバイスに接続され、前記第1のゲートウェイ・デバイスと前記第2のゲートウェイ・デバイスは、マルチ・アクティブ・ゲートウェイを形成する、第1のゲートウェイ・デバイス。
【0146】
9. 前記識別情報は、前記第1のワンアームBFDエコーパケットの宛先アドレスであり、前記第1のワンアームBFDエコーパケットの前記宛先アドレスは、前記第1のワンアームBFDエコーパケットの送信元アドレスと異なる、項8に記載の第1のゲートウェイ・デバイス。
【0147】
10. 第2のワンアームBFDエコーパケットを生成することであって、前記第2のワンアームBFDエコーパケットの宛先アドレスは、前記第1のゲートウェイ・デバイスを一意に識別するために使用され、前記第2のワンアームBFDエコーパケットの前記宛先アドレスは、前記第1のワンアームBFDエコーパケットの前記宛先アドレスと異なる、生成することと、
前記第1のリンクを使用して、前記第2のワンアームBFDエコーパケットを前記ネットワーク・デバイスに送信することと、を行う動作をするようにさらに構成されている、項8または9に記載の第1のゲートウェイ・デバイス。
【0148】
11. 前記第1のワンアームBFDエコーパケットの前記宛先アドレスに基づいて、ルーティング情報を決定することと、
前記ルーティング情報に基づいて、前記第1のワンアームBFDエコーパケットを前記第2のゲートウェイ・デバイスに転送することを決定することと、を行う動作をするようにさらに構成されている、項8~10のいずれか一項に記載の第1のゲートウェイ・デバイス。
【0149】
12. 前記第1のワンアームBFDエコーパケットの前記宛先アドレスは、前記第2のゲートウェイ・デバイスのループバック・インターフェース・アドレスであり、前記第2のワンアームBFDエコーパケットの前記宛先アドレスは、前記第1のゲートウェイ・デバイスのループバック・インターフェース・アドレスであり、前記第1のゲートウェイ・デバイスの前記ループバック・インターフェース・アドレスは、前記第2のゲートウェイ・デバイスのループバック・インターフェース・アドレスと異なる、項10に記載の第1のゲートウェイ・デバイス。
【0150】
13. 前記識別情報は、前記第1のワンアームBFDエコーパケットで搬送された第1のマイ・ディスクリミネータMDおよび/または第1のユア・ディスクリミネータYDである、項8に記載の第1のゲートウェイ・デバイス。
【0151】
14. 第3のワンアームBFDエコーパケットを生成することであって、前記第3のワンアームBFDエコーパケットで搬送された第2のYDは、前記第1のゲートウェイ・デバイスを一意に識別するために使用され、前記第2のYDは、前記第1のYDと異なる、生成することと、
前記第1のリンクを使用して、前記第3のBFDエコーパケットを前記ネットワーク・デバイスに送信することと、を行う動作をするようにさらに構成されている、項13に記載の第1のゲートウェイ・デバイス。
【0152】
15. コンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ可読記憶媒体は、命令を記憶し、前記命令がコンピュータ上で動作するときに、前記コンピュータは、項1~7のいずれか一項に記載の方法を行うことが可能となる、コンピュータ可読記憶媒体。
【0153】
16. 通信システムであって、前記通信システムは、項8~14のいずれか一項に記載の第1のゲートウェイ・デバイスを含む、通信システム。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【外国語明細書】