特開 2022-160865 マスク

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】公開特許公報(A)

(11)【公開番号】P2022160865

(43)【公開日】2022-10-20

(54)【発明の名称】マスク

(51)【国際特許分類】

   A41D 13/11 20060101AFI20221013BHJP

   A62B 18/02 20060101ALI20221013BHJP

【ＦＩ】

A41D13/11 B

A62B18/02 C

【審査請求】未請求

【請求項の数】7

【出願形態】ＯＬ

(21)【出願番号】P 2021065337

(22)【出願日】2021-04-07

(71)【出願人】

【識別番号】000178675

【氏名又は名称】ヤマシンフィルタ株式会社

(74)【代理人】

【識別番号】100170070

【弁理士】

【氏名又は名称】坂田 ゆかり

(72)【発明者】

【氏名】北島 信行

(72)【発明者】

【氏名】岩見 百華

(72)【発明者】

【氏名】丸山 力

【テーマコード（参考）】

2E185

【Ｆターム（参考）】

2E185AA07

2E185CC32

(57)【要約】

【課題】下顎から頬にかけてマスクと肌とを密着させることができる。
【解決手段】着用者の顔面の対象部位を覆うマスク本体部と、前記マスク本体部に設けられた紐状部と、を有するマスクである。マスク本体部は、複数の襞部と、下端側溶着線とを有する。襞部は、左右方向に延設されており、かつ、マスク本体部を形成するろ紙を襞状に折り畳んで形成されることで上下方向に広げることが可能である。下端側溶着線は、マスク本体部の上下方向の中央線である横断中央線の下側に設けられており、下方に突出する円弧状である。紐状部と下端側溶着線とが交差する、または、紐状部の延長線と下端側溶着線とが交差する。紐状部は、前記マスク本体部とは上下の２か所で接合され、前記２か所の接合部のうち下側接合部が下端側溶着線を結ぶ線上又はこの線よりも下側に位置する。
【選択図】 図１

【特許請求の範囲】

【請求項1】

着用者の口及び鼻を覆うマスク本体部と、前記マスク本体部に接合された紐状部と、を有するマスクにおいて、
前記マスク本体部は、複数の襞部と、下端側溶着線とを有し、
前記襞部は、左右方向に延設されており、かつ、前記マスク本体部を形成するろ紙を襞状に折り畳んで形成されることで上下方向に広げることが可能であり、
前記襞部は、左右両側の端部にそれぞれ沿って上下方向に延設された右側溶着線及び左側溶着線により接合されており、
前記下端側溶着線は、下方に突出する円弧状であり、
前記紐状部は、前記マスク本体部とは上下の２か所で接合され、前記２か所の接合部のうち下側接合部が前記下端側溶着線の左右端を結ぶ線上又は前記線よりも下側に位置する
ことを特徴とするマスク。

【請求項2】

前記マスク本体部は、前記右側溶着線上及び前記左側溶着線上にそれぞれ設けられた切り込み部を有する
ことを特徴とする請求項１に記載のマスク。

【請求項3】

前記切り込み部は、前記下端側溶着線上に設けられた第２切り込み部を含む
ことを特徴とする請求項２に記載のマスク。

【請求項4】

前記マスク本体部を正面から見たときに、前記襞部の山折り線と前記切り込み部とが重なる
ことを特徴とする請求項２又は３に記載のマスク。

【請求項5】

前記切り込み部の切り込み方向は、前記マスク本体部の上下方向の中央線である横断中央線と交差する
ことを特徴とする請求項２から４のいずれか一項に記載のマスク。

【請求項6】

前記マスク本体部は、前記襞部及び前記下端側溶着線を有する第１マスク本体部と、前記第１マスク本体部の裏面側に設けられた第２マスク本体部を有し、
前記第２マスク本体部は、前記第１マスク本体部の上端近傍に設けられており、
前記第１マスク本体部と前記第２マスク本体部とは、前記マスク本体部の上下方向の中央線である横断中央線の上側に設けられており、上方に突出する円弧状の上端側溶着線で接着されており、
前記上端側溶着線の上端は、前記マスク本体部の上端部と隣接し、
前記第２マスク本体部の高さは、前記第１マスク本体部の高さの略１／３以下である
ことを特徴とする請求項１から５のいずれか一項に記載のマスク。

【請求項7】

前記マスク本体部の下端は、前記下端側溶着線に沿っている
ことを特徴とする請求項１から６のいずれか一項に記載のマスク。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

本発明は、マスクに関する。

【背景技術】

【0002】

特許文献１には、使用者の鼻を覆うために、左右方向に長い上端部を具備する本体部と、本体部における上端部からその本体部の裏面に配置される上面当接部と、上面当接部の下端からさらに上面当接部の内側に配置され、使用者の鼻に当接する第２上面当接部と、を有し、上面当接部と第２上面当接部とが袋状を呈するマスクが開示されている。

【先行技術文献】

【特許文献】

【0003】

【特許文献1】国際公開第２０１８／２３５６９８号

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

【0004】

しかしながら、特許文献１に記載の発明では、本体部の裏面に配置された下面当接部を折り返して使用者の口を覆うが、下面当接部が本体部に比べて小さいため、マスク着用時に下顎から頬にかけてマスクと肌との間に隙間が形成されるおそれがある。マスクと肌との間に隙間が形成されると、花粉、ＰＭ２．５、細菌等を含む微粒子がマスクの周縁と肌との間からマスクの内部に侵入し、使用者が微粒子を吸い込むおそれが生じる。

【0005】

本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、下顎から頬にかけてマスクと肌とを密着させることができるマスクを提供することを目的とする。

【課題を解決するための手段】

【0006】

上記課題を解決するために、本発明に係るマスクは、例えば、着用者の口及び鼻を覆うマスク本体部と、前記マスク本体部に接合された紐状部と、を有するマスクにおいて、前記マスク本体部は、複数の襞部と、下端側溶着線とを有し、前記襞部は、左右方向に延設されており、かつ、前記マスク本体部を形成するろ紙を襞状に折り畳んで形成されることで上下方向に広げることが可能であり、前記襞部は、左右両側の端部にそれぞれ沿って上下方向に延設された右側溶着線及び左側溶着線により接合されており、前記下端側溶着線は、前記マスク本体部の上下方向の中央線である横断中央線の下側に設けられており、下方に突出する円弧状であり、前記紐状部は、前記マスク本体部とは上下の２か所で接合され、前記２か所の接合部のうち下側接合部が下端側溶着線の左右端を結ぶ線上又は前記線よりも下側に位置することを特徴とする。

【0007】

本発明に係るマスクによれば、下端側溶着線は、下方に突出する円弧状であり、マスク本体部の上下方向の中央線である横断中央線の下側に設けられている。紐状部とマスク本体部との２か所の接合部のうち下側接合部が下端側溶着線の左右端を結ぶ線上又は下端側溶着線の左右端を結ぶ線よりも下側に位置する。これにより、紐状部によりマスク本体部が後方に引っ張られて、下端側溶着線が着用者の下顎に当接する。したがって、下顎から頬にかけてマスクと肌とを密着させることができる。

【0008】

前記マスク本体部は、前記右側溶着線上及び前記左側溶着線上にそれぞれ設けられた切り込み部を有してもよい。また、前記切り込み部は、前記下端側溶着線上に設けられた第２切り込み部を含んでもよい。これにより、マスク本体部を頬に沿って変形させることができる。

【0009】

前記マスク本体部を正面から見たときに、前記襞部の山折り部と前記切り込み部とが重なってもよい。これにより、マスク本体部を開いたときのマスク本体部の型崩れを防ぐことができる。

【0010】

前記切り込み部の切り込み方向は、前記マスク本体部の上下方向の中央線である横断中央線と交差してもよい。これにより、襞部を開いたときにマスク本体部が湾曲しやすく、マスク本体部と頬及び下顎との密着性をより高くすることができる。

【0011】

前記マスク本体部は、前記襞部及び前記下端側溶着線を有する第１マスク本体部と、前記第１マスク本体部の裏面側に設けられた第２マスク本体部を有し、前記第２マスク本体部は、前記第１マスク本体部の上端近傍に設けられており、前記第１マスク本体部と前記第２マスク本体部とは、前記マスク本体部の上下方向の中央線である横断中央線の上側に設けられており、上方に突出する円弧状の上端側溶着線で接着されており、前記上端側溶着線の上端は、前記マスク本体部の上端部と隣接し、前記第２マスク本体部の高さは、前記第１マスク本体部の高さの略１／３以下であってもよい。これにより、第２マスク本体部を後方に引き出したときに第１マスク本体部が型崩れし難い。

【0012】

前記マスク本体部の下端部は、前記下端側溶着線に沿っていてもよい。これにより、下顎に下端部を沿わせ、着用感をよくすると共に、着用時に顎元をシャープに見せることができる。

【発明の効果】

【0013】

本発明によれば、下顎から頬にかけてマスクと肌とを密着させることができる。

【図面の簡単な説明】

【0014】

【図1】マスク１が着用されていない状態の概略を示す図であり、（Ａ）は正面図であり、（Ｂ）は背面図である。

【図2】図１（Ａ）のＡ－Ａ断面を模式的に示す図である。

【図3】襞部１５、１６を開いた状態におけるマスク１の概略を示す背面図である。

【図4】襞部１５、１６を開いた状態におけるマスク１の概略を示す斜視図である。

【図5】襞部１５、１６を開いた状態におけるマスク１の概略を示す側面図である。

【図6】着用者がマスク１を着用した様子を示す図であり、（Ａ）は斜め上方から見た図であり、（Ｂ）は斜め下方から見た図である。

【図7】マスク１Ａが着用されていない状態の概略を示す図であり、（Ａ）は正面図であり、（Ｂ）は背面図である。

【図8】マスク２が着用されていない状態の概略を示す図であり、（Ａ）は正面図であり、（Ｂ）は背面図である。

【図9】マスク３が着用されていない状態の概略を示す図であり、（Ａ）は正面図であり、（Ｂ）は背面図である。

【図10】マスク３Ａが着用されていない状態の概略を示す図であり、（Ａ）は正面図であり、（Ｂ）は背面図である。

【図11】マスク４が着用されていない状態の概略を示す正面図である。

【図12】図１１のＢ－Ｂ断面を模式的に示す図である。

【図13】着用状態におけるマスク４を側面から見た概略図である。

【図14】マスク５が着用されていない状態の概略を示す正面図である。

【図15】マスク６が着用されていない状態の概略を示す正面図である。

【発明を実施するための形態】

【0015】

以下、本発明の実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。

【0016】

＜第１の実施の形態＞
図１は、本発明の第１の実施形態であるマスク１が着用されていない状態の概略を示す図であり、（Ａ）は正面図であり、（Ｂ）は背面図である。図２は、図１（Ａ）のＡ－Ａ断面を模式的に示す図である。

【0017】

マスク１は、主として、着用者の顔面の対象部位を覆うマスク本体部１０と、マスク本体部１０の両側縁に設けられた一対の耳掛け部２０（本発明の紐状部に相当）と、を有する。耳掛け部２０は、マスク本体部１０に上下の２か所で接合されている。

【0018】

本実施の形態では、耳掛け部２０をマスク本体部１０の表面に接合するが、耳掛け部２０をマスク本体部１０の裏面に接合してもよい。また、本実施の形態では、超音波溶着により耳掛け部２０がマスク本体部１０に接合されているが、耳掛け部２０をマスク本体部１０に接合する方法はこれに限られない。また、耳掛け部２０を超音波接着することによってマスク本体部１０表面に現れる圧着部２０ａの形状や圧着部２０ａ内部の圧着線の位置及び形状はこれに限られない。また、紐状部は、耳掛け部２０に代えて頭に掛ける頭掛け部としてもよい。

【0019】

マスク本体部１０は、ろ紙３１により形成されている。ろ紙３１は、単層の不織布や複数の不織布を重ねた複層の不織布を用いることができる。また、複数の不織布の間に、抗菌剤等を含むシート状の部材を重ねたものをろ紙３１としてもよい。

【0020】

以下、着用時に着用者の肌に当接する側の面をマスク本体部１０の裏面とし、着用時に視認できる側の面をマスク本体部１０の表面とする。正面図ではマスク本体部１０の表面が視認可能であり、背面図ではマスク本体部１０の裏面が視認可能である。また、左右方向は、マスク本体部１０を表面から見たときを基準とする。

【0021】

マスク本体部は、主として、第１マスク本体部１１と、第１マスク本体部１１の裏面側に設けられた第２マスク本体部１２とを有する。第１マスク本体部１１については後に詳述する。

【0022】

第２マスク本体部１２は、第１マスク本体部１１の上端近傍に設けられている。本実施の形態では、ろ紙３１が第１マスク本体部１１の上端で裏面側に折り返されることで第２マスク本体部１２が形成されているが、第１マスク本体部１１と第２マスク本体部１２とが別のろ紙３１で形成されており、第１マスク本体部１１と第２マスク本体部１２とが溶着等により一体化されていてもよい。

【0023】

第２マスク本体部１２の高さは、第１マスク本体部１１の高さの略１／３以下である。第２マスク本体部１２の下端近傍には、弾性部材２１が設けられている。

【0024】

弾性部材２１は、樹脂製又は金属製の薄板から形成されている。弾性部材２１は、第２マスク本体部１２に設けられた溶着線２２により、第２マスク本体部１２の内側に設けられている。着用者が鼻と口を覆うようにマスク１を着用するときに、弾性部材２１を鼻の凹凸形状に沿って変形させる。

【0025】

第１マスク本体部１１と第２マスク本体部１２とは、上方に突出する円弧状の上端側溶着線１３で接合されている。第２マスク本体部１２は、上端側溶着線１３を境に裏面側に突出可能である。なお、図１では、上端側溶着線１３は二重の破線形状であるが、上端側溶着線１３の形態はこれに限られない。例えば、上端側溶着線１３は一重の線でもよいし、破線でもよい。

【0026】

上端側溶着線１３は、第１マスク本体部１１の上下方向の中央線である横断中央線１０ａの上側に設けられている。上端側溶着線１３の上端１３ａは、第１マスク本体部１１の上端部１０ｂと隣接する。

【0027】

第１マスク本体部１１の説明に戻る。第１マスク本体部１１は、下端側溶着線１４を有する。下端側溶着線１４は、横断中央線１０ａの下側に設けられており、下方に突出する円弧状である。

【0028】

下端側溶着線１４の下端１４ａは、第１マスク本体部１１の下端部１０ｃと隣接する。本実施の形態では、下端部１０ｃは下端側溶着線１４に沿っており、下端側溶着線１４全体が下端部１０ｃと隣接する。

【0029】

また、第１マスク本体部１１は、襞部１５、１６を有する。襞部１５、１６は、ろ紙３１を襞状に折り畳んで形成されており、上下方向に広げることが可能である。

【0030】

襞部１５、１６は、左右方向に延設されており、かつ、上下方向に並んで設けられている。襞部１５は、山折り線１５ａが上側、谷折り線１５ｂが下側に配置されており、開口部１５ｃが下側を向く上向き襞部であり、襞部１６は、山折り線１６ａが下側、谷折り線１６ｂが上側に配置されており、開口部１６ｃが上側を向く下向き襞部である。襞部１６は、襞部１５の下側に設けられている。

【0031】

本実施の形態では、第１マスク本体部１１を裏面側から見たときに、谷折り線１５ｂと谷折り線１６ｂとが略一致するが、谷折り線１５ｂと谷折り線１６ｂとが離れていてもよい。

【0032】

襞部１５、１６は、右側溶着線１７及び左側溶着線１８で接合されている。右側溶着線１７及び左側溶着線１８は、マスク本体部１０の左右両側の端部に沿って、上下方向に延設されている。なお、図１では、右側溶着線１７及び左側溶着線１８は４本の点線を有するが、右側溶着線１７及び左側溶着線１８の形態はこれに限られない。例えば、右側溶着線１７及び左側溶着線１８は１本の線でもよいし、複数の線で構成されていてもよいし、破線でもよいし、格子状でもよい。

【0033】

また、第１マスク本体部１１は、左右両側の端部にそれぞれ設けられた切り込み部１９を有する。切り込み部１９は、右端に設けられた切り込み部１９ａ、１９ｂと、左端に設けられた切り込み部１９ｃ、１９ｄとを有する。切り込み部１９ａ、１９ｃは、右側溶着線１７上又は左側溶着線１８上に設けられており、切り込み部１９ｂ、１９ｄ（本発明の第２切り込み部に相当）は、下端側溶着線１４上に設けられている。

【0034】

切り込み部１９ａ、１９ｂ、１９ｃ、１９ｄの切り込み方向は、左右方向に沿っている。切り込み部１９ａ、１９ｂ、１９ｃ、１９ｄの深さは、右側溶着線１７又は左側溶着線１８の幅以上である。本実施の形態では、切り込み部１９ａ、１９ｂ、１９ｃ、１９ｄの深さを右側溶着線１７又は左側溶着線１８の幅と略同一以下である。

【0035】

切り込み部１９ａ、１９ｃは、下端側溶着線１４と、右側溶着線１７又は左側溶着線１８との交差位置１４ｂよりも上側に設けられている。また、切り込み部１９ｂ、１９ｄは、交差位置１４ｂに設けられている。

【0036】

また、マスク本体部１０を正面から見たときに、切り込み部１９ａ、１９ｃは、襞部１５の山折り線１５ａと重なり、切り込み部１９ｂ、１９ｄは、襞部１６の山折り線１６ａと重なる。

【0037】

耳掛け部２０は、マスク本体部１０に上下の２か所で接合されている。この２か所の接合部のうちの下側の接合部（以下、下側接合部２０ｂという）は、右側溶着線１７及び左側溶着線１８の下端よりも下側に位置し、また、下端側溶着線１４の左右端を結ぶ線よりも下側に位置する。また、下側接合部２０ｂは、下側領域１０ｉに設けられており、下端側溶着線１４と耳掛け部２０とが交差する。ここで、下側領域１０ｉは、正面から見たときに山折り線１６ａと下端部１０ｃにより囲まれた領域である。なお、下側接合部２０ｂは、下端側溶着線１４の左右端を結ぶ線上に位置してもよい。

【0038】

図３は、襞部１５、１６を開いた状態における概略を示す背面図である。図４は、襞部１５、１６を開いた状態における概略を示す斜視図である。図５は、襞部１５、１６を開いた状態における概略を示す側面図である。マスク本体部１０は、襞部１５、１６を開くことで湾曲し、着用者の顔に沿う立体形状となる。

【0039】

襞部１５、１６を開くと、襞部１５、１６がふくらみ、襞部１５、１６の表側の面１５ｄ、１６ｄが正面側（前方）に突出する。また、谷折り線１５ｂ、１６ｂとの間隔が広がり、マスク本体部１０の内部に空間が形成される。これにより、マスク１を着用したときに、着用者の口や鼻にマスク本体部１０が当接せず、呼吸が容易となる。

【0040】

さらに、第２マスク本体部１２を上端側溶着線１３を境に裏面側（後方）に引き出して、第１マスク本体部１１に対して第２マスク本体部１２を開く。その結果、着用時に第２マスク本体部１２が着用者の鼻に当接し、マスク本体部１０と着用者の肌との間に隙間がなくなる。

【0041】

襞部１５、１６を開いたときに、切り込み部１９ａ、１９ｂ、１９ｃ、１９ｄが閉じ、右側溶着線１７及び左側溶着線１８の長さが短くなる。その結果、着用時に第１マスク本体部１１の左右の端が着用者の頬に沿って密着する。

【0042】

本実施の形態では、切り込み部１９ａ、１９ｂ、１９ｃ、１９ｄが深く、切り込み部１９ａ、１９ｂ、１９ｃ、１９ｄの深さが右側溶着線１７及び左側溶着線１８の幅以上であるため、第１マスク本体部１１の左右端の変形量を大きくすることができる。

【0043】

また、下側接合部２０ｂが下端側溶着線１４の左右端を結ぶ線よりも下側に位置するため、着用時に着用者が耳に耳掛け部２０を掛けると、耳掛け部２０により下側領域１０ｉ及び下端部１０ｃが後方に引っ張られる。その結果、着用者の下顎に第１マスク本体部１１が密着する。

【0044】

図６は、着用者がマスク１を着用した様子を示す図であり、（Ａ）は斜め上方から見た図であり、（Ｂ）は斜め下方から見た図である。第２マスク本体部１２が着用者の鼻に密着しており、鼻とマスク本体部１０との間に隙間が生じない。また、切り込み部１９が変形し、左側溶着線１８が着用者の頬に密着している（図６では視認できないが、右側溶着線１７についても同様）。さらに、耳掛け部２０が下端部１０ｃを後方に引っ張ることで、下端部１０ｃが着用者の下顎に密着している。したがって、マスク本体部１０と着用者の下顎との間に隙間が生じない。

【0045】

本実施の形態によれば、マスク本体部１０と着用者の肌とを密着させ、微粒子がマスク本体部１０の周縁と肌との間からマスク１の内部に侵入しないようにし、使用者が微粒子を吸い込まないようにすることができる。

【0046】

特に、下方に突出する円弧状の下端側溶着線１４を設け、下側接合部２０ｂが下端側溶着線１４の左右端を結ぶ線より下側に位置することで、下顎から頬にかけて第１マスク本体部１１と肌とを密着させることができる。

【0047】

また、本実施の形態によれば、深さが右側溶着線１７及び左側溶着線１８の幅以上の切り込み部１９を設けることで、着用者の顔の大きさによらず、マスク１着用時に下顎から頬にかけてマスク１と肌とを密着させることができる。特に、右側溶着線１７上及び左側溶着線１８上にそれぞれ切り込み部１９ａ、１９ｃを設けることで、右側溶着線１７及び左側溶着線１８と着用者の頬とを密着させることができる。また、下端側溶着線１４上に切り込み部１９ｂ、１９ｄを設けることで、下端部１０ｃを着用者の下顎に密着させることができる。

【0048】

また、本実施の形態によれば、マスク本体部１０を正面から見たときに、切り込み部１９ａ、１９ｃが山折り線１５ａと重なり、切り込み部１９ｂ、１９ｄが山折り線１６ａと重なることで、マスク本体部１０を開いたときのマスク本体部１０の型崩れを防ぐことができる。

【0049】

また、本実施の形態によれば、切り込み部１９ｂ、１９ｄが山折り線１６ａと重なることで、マスク１を着用したときに着用者の口や鼻とマスク本体部１０との間に空間を形成しつつ、第１マスク本体部１１を下顎に密着させることができる。

【0050】

また、本実施の形態によれば、第２マスク本体部１２の高さを第１マスク本体部１１の高さの略１／３以下とすることで、第２マスク本体部１２を引き出したときに第１マスク本体部１１が型崩れし難い。

【0051】

また、本実施の形態によれば、下端部１０ｃを下端側溶着線２４に沿って円弧状にすることで、下顎に第１マスク本体部１１を沿わせ、着用感をよくすると共に、着用時に顎元をシャープに見せることができる。

【0052】

なお、本実施の形態では、マスク本体部１０の上端部１０ｂの角がエッジ状であったが、上端部１０ｂの角を円弧形状としてもよい。図７は、変形例にかかるマスク１Ａが着用されていない状態の概略を示す図であり、（Ａ）は正面図であり、（Ｂ）は背面図である。マスク１Ａは、上端部１０ｂの角１０ｄが円弧形状である。また、マスク１Ａは、第２マスク本体部１２に、弾性部材２１を囲む溶着線２２Ａが設けられている。なお、マスク１Ａは、角１０ｄ及び溶着線２２Ａの形状以外はマスク１と同様であるため、説明を省略する。

【0053】

また、本実施の形態では、第２マスク本体部１２に弾性部材２１を設けたが、第１マスク本体部１１にも弾性部材２１を設けてもよい。例えば、弾性部材２１を面１５ｄ、１６ｄに設けてもよい。そして、弾性部材２１の位置は、マスク１を着用したときに着用者の口や鼻とマスク本体部１０との間に形成された空間を維持するという観点より、横断中央線１０ａに沿っているとよい。

【0054】

＜第２の実施の形態＞
本発明の第１の実施の形態は、切り込み部１９が左右方向に沿って設けられていたが、切り込み部の形態はこれに限られない。

【0055】

本発明の第２の実施の形態は、切り込み部が襞部１５、１６に対して傾いている形態である。以下、本発明の第２の実施の形態にかかるマスク２について説明する。以下、第１の実施の形態と同一の部分については、同一の符号を付し、説明を省略する。

【0056】

図８は、本発明の第２の実施形態であるマスク２が着用されていない状態の概略を示す図であり、（Ａ）は正面図であり、（Ｂ）は背面図である。マスク２は、マスク本体部１０Ａと、耳掛け部２０を有する。マスク本体部１０Ａは、第１マスク本体部１１Ａと、第２マスク本体部１２とを有する。また、第１マスク本体部１１Ａは、上端側溶着線１３と、下端側溶着線１４と、襞部１５、１６と、右側溶着線１７及び左側溶着線１８と、切り込み部１９Ａを有する。

【0057】

切り込み部１９Ａは、右端に設けられた切り込み部１９ｅ、１９ｆと、左端に設けられた切り込み部１９ｇ、１９ｈとを有する。切り込み部１９ｅ、１９ｇは、右側溶着線１７上又は左側溶着線１８上に設けられており、切り込み部１９ｆ、１９ｈ（本発明の第２切り込み部に相当）は、下端側溶着線１４上に設けられている。

【0058】

切り込み部１９ｅ、１９ｇは、交差位置１４ｂよりも上側に設けられている。切り込み部１９ｅ、１９ｇの深さは、右側溶着線１７又は左側溶着線１８の幅以上である。

【0059】

切り込み部１９ｅ、１９ｆ、１９ｇ、１９ｈの切り込み方向は横断中央線１０ａと交差し、切り込み部１９ｅ、１９ｆ、１９ｇ、１９ｈは襞部１５、１６（山折り線１５ａ、１６ａ）に対して傾いている。

【0060】

また、マスク本体部１０を正面から見たときに、切り込み部１９ｅ、１９ｇは山折り線１５ａと重なり、切り込み部１９ｆ、１９ｈは山折り線１６ａと重なる。本実施の形態では、切り込み部１９ｅ、１９ｇの底（切り込み部１９ｅ、１９ｇの開口端と反対側の端）が山折り線１５ａと重なり、切り込み部１９ｆ、１９ｈの底が山折り線１６ａと重なる。

【0061】

また、本実施の形態によれば、切り込み部１９Ａを設けることでマスク本体部１０Ａを開いたときのマスク本体部１０Ａの型崩れを防ぐことができる。

【0062】

また、本実施の形態によれば、切り込み部１９ｅ、１９ｇが山折り線１５ａに重なり、切り込み部１９ｂ、１９ｄが山折り線１６ａに重なるため、マスク２を着用したときに着用者の口や鼻とマスク本体部１０Ａとの間に空間を形成しつつ、第１マスク本体部１１Ａを頬及び下顎に密着させることができる。

【0063】

また、本実施の形態によれば、切り込み部１９Ａ（１９ｅ、１９ｆ、１９ｇ、１９ｈ）の切り込み方向が横断中央線１０ａと交差するように、切り込み部１９Ａが山折り線１５ａ、１６ａに対して傾いているため、マスク本体部１０Ａを開いたときにマスク本体部１０Ａが湾曲しやすく、切り込み部１９を用いる場合と比べて、第１マスク本体部１１Ａと頬及び下顎との密着性を高めることができる。

【0064】

＜第３の実施の形態＞
本発明の第１の実施の形態は、下端部１０ｃが下端側溶着線１４に沿った円弧状であるが、下端部の形状はこれに限られない。

【0065】

本発明の第３の実施の形態は、下端部が直線状である形態である。以下、本発明の第３の実施の形態にかかるマスク３について説明する。以下、第１の実施の形態と同一の部分については、同一の符号を付し、説明を省略する。

【0066】

図９は、本発明の第３の実施形態であるマスク３が着用されていない状態の概略を示す図であり、（Ａ）は正面図であり、（Ｂ）は背面図である。マスク３は、マスク本体部１０Ｂと、耳掛け部２０を有する。マスク本体部１０Ｂは、第１マスク本体部１１Ｂと、第２マスク本体部１２とを有する。

【0067】

第１マスク本体部１１Ｂは、正面から見て略矩形形状である。したがって、下端部１０ｅは、上端部１０ｂと略平行な直線である。下端側溶着線１４の下端１４ａは、第１マスク本体部１１の下端部１０ｅと隣接する。

【0068】

第１マスク本体部１１Ｂには、耳掛け部２０が接合されている。耳掛け部２０は、第１マスク本体部１１Ｂに上下の２か所で接合されている。本実施の形態では、下端側溶着線１４の外側にスペースがあり、このスペースに耳掛け部２０が接合されているため、下側接合部２０ｂが下端側溶着線１４の左右端を結ぶ線よりも下側に位置する。また、下側接合部２０ｂは、右側溶着線１７及び左側溶着線１８の下端に位置する。

【0069】

本実施の形態によれば、下側接合部２０ｂが下端側溶着線１４の下側に位置し、耳掛け部２０の延長線（図９の二点鎖線参照）と下端側溶着線１４とが交差するため、耳掛け部２０を耳に掛けたときに下端側溶着線１４が後方に引き上げられ、着用時に第１マスク本体部１１Ｂ（下端側溶着線１４）と下顎とを密着させることができる。

【0070】

なお、本実施の形態のマスク３は、マスク１に対して下端部の形状が異なったが、マスク１に対して上端部の形状が異なっていてもよい。図１０は、第３の実施形態の変形例にかかるマスク３Ａが着用されていない状態の概略を示す図であり、（Ａ）は正面図であり、（Ｂ）は背面図である。マスク３Ａは、マスク本体部１０Ｃと、耳掛け部２０を有する。マスク本体部１０Ｃは、第１マスク本体部１１Ｃと、第２マスク本体部１２Ｃとを有する。

【0071】

第１マスク本体部１１Ｃ及び第２マスク本体部１２Ｃの上端部１０ｆは、上端側溶着線１３に沿った円弧状であり、上端側溶着線１３全体が上端部１０ｆと隣接する。第１マスク本体部１１Ｃと第２マスク本体部１２Ｃとは、別々のろ紙３１を用いて形成されており、上端が上端側溶着線１３で接着されている。

【0072】

＜第４の実施の形態＞
本発明の第１の実施の形態は、第１マスク本体部１１が上向き襞部である襞部１５と下向き襞部である襞部１６を有したが、襞部の形状はこれに限られない。

【0073】

本発明の第４の実施の形態は、第１マスク本体部が下向き襞部のみを有する形態である。以下、本発明の第４実施の形態にかかるマスク４について説明する。以下、第１の実施の形態と同一の部分については、同一の符号を付し、説明を省略する。

【0074】

図１１は、本発明の第４の実施形態であるマスク４が着用されていない状態の概略を示す正面図である。図１２は、図１１のＢ－Ｂ断面を模式的に示す図である。マスク４は、マスク本体部１０Ｄと、耳掛け部２０を有する。マスク本体部１０Ｄは、第１マスク本体部１１Ｄを有する（第２マスク本体部を有しない）。また、第１マスク本体部１１Ｄは、上端側溶着線１３Ａと、下端側溶着線１４と、襞部１６Ａ、１６Ｂ、１６Ｃ、１６Ｄと、右側溶着線１７及び左側溶着線１８と、切り込み部１９Ｂとを有する。

【0075】

第１マスク本体部１１Ｄの上端部１０ｂは直線であり、上端部１０ｂに沿って設けられた上端側溶着線１３Ａも直線である。上端側溶着線１３Ａの下に弾性部材２１が設けられている。

【0076】

襞部１６Ａ、１６Ｂ、１６Ｃ、１６Ｄは、それぞれ、襞部１６と同様、山折り線１６ａが下側、谷折り線１６ｂが上側に配置されており、開口部１６ｃが上側を向く下向き襞部である。襞部１６Ａの山折り線１６ａは、横断中央線１０ａと略一致する。

【0077】

切り込み部１９Ｂは、右側溶着線１７と重なるように設けられた切り込み部１９ｉと、左側溶着線１８と重なるように設けられた切り込み部１９ｊとを有する。切り込み部１９ｉ、１９ｊは、襞部１６Ａの山折り線１６ａと重なる。

【0078】

図１３は、襞部１６Ａ、１６Ｂ、１６Ｃ、１６Ｄを開いた着用状態におけるマスク４を側面から見た概略図である。襞部１６Ａ、１６Ｂ、１６Ｃ、１６Ｄが広がると襞部１６Ａ、１６Ｂ、１６Ｃ、１６Ｄの山折り線１６ａが前方に突出する。これにより、襞部１６Ａ、１６Ｂ、１６Ｃ、１６Ｄが膨らみ、第１マスク本体部１１Ｄの内部に空間が形成される。これにより、マスク４を着用したときに、着用者の口や鼻に第１マスク本体部１１Ｄが当接せずに空間ができ、呼吸が容易となる。

【0079】

襞部１６Ａ、１６Ｂ、１６Ｃ、１６Ｄを開いたときに、切り込み部１９ｉ、１９ｊが閉じ、右側溶着線１７及び左側溶着線１８の長さが短くなる。その結果、着用時に第１マスク本体部１１Ｄが着用者の頬に密着する。

【0080】

また、着用時に耳掛け部２０が下端部１０ｃを後方に引っ張ることで、下端部１０ｃが着用者の下顎に密着する。したがって、第１マスク本体部１１Ｄと着用者との間に隙間が形成されない。

【0081】

本実施の形態によれば、第１マスク本体部１１Ｄと着用者の肌とを密着させ、微粒子が第１マスク本体部１１Ｄの周縁と肌との間からマスク１の内部に侵入しないようにし、使用者が微粒子を吸い込まないようにすることができる。特に、下方に突出する円弧状の下端側溶着線１４を設けることで、下顎から頬にかけて第１マスク本体部１１Ｄと肌とを密着させることができる。

【0082】

また、本実施の形態によれば、着用時に着用者の鼻の上に位置する襞部１６Ａの山折り線１６ａと、切り込み部１９ｉ、１９ｊとが重なるように切り込み部１９ｉ、１９ｊを配置することで、襞部１６Ａ、１６Ｂ、１６Ｃ、１６Ｄを開いたときに、襞部１６Ａの山折り線１６ａが前方に突出しやすい。したがって、マスク５の着用時に襞部１６Ａの山折り線１６ａと着用者の鼻との間に隙間を設けることができる。

【0083】

＜第５の実施の形態＞
本発明の第４の実施の形態は、マスク本体部１０Ｄが第２マスク本体部を有しないが、第２マスク本体部を有してもよい。

【0084】

本発明の第５の実施の形態は、襞部が下向き襞部のみであり、かつ第２マスク本体部を有する形態である。以下、本発明の第５の実施の形態に係るマスク５について説明する。以下、第１の実施の形態と同一の部分については、同一の符号を付し、説明を省略する。

【0085】

図１４は、本発明の第５の実施形態であるマスク５が着用されていない状態の概略を示す正面図である。マスク５は、マスク本体部１０Ｅと、耳掛け部２０を有する。マスク本体部１０Ｅは、第１マスク本体部１１Ｅと、第２マスク本体部１２Ｅとを有する。また、第１マスク本体部１１Ｅは、上端側溶着線１３、１３Ａと、下端側溶着線１４、１４Ａと、襞部１６Ａ、１６Ｂ、１６Ｃ、１６Ｄと、右側溶着線１７と、左側溶着線１８と、切り込み部１９Ｃを有する。

【0086】

第１マスク本体部１１Ｅの上端近傍かつ裏面側に、第２マスク本体部１２Ｅが設けられている。第１マスク本体部１１Ｅと第２マスク本体部１２Ｅは上端側溶着線１３で接合されている。第２マスク本体部１２Ｅを上端側溶着線１３を境に裏面側（後方）に引き出して、第１マスク本体部１１Ｅに対して第２マスク本体部１２Ｅを開く。第２マスク本体部１２Ｅの高さは、第１マスク本体部１１Ｅの高さの略１／３以下である。第２マスク本体部１２Ｅの下端近傍には、弾性部材２１が設けられている。

【0087】

耳掛け部２０は、第１マスク本体部１１Ｅに上下の２か所で接合されている。この２か所の接合部のうちの下側の下側接合部２０ｂは、下端側溶着線１４の下側に位置する。また、下端側溶着線１４と耳掛け部２０の延長線（図１４の二点鎖線参照）とが交差する。したがって、耳掛け部２０を耳に掛けたときに下端側溶着線１４が後方に引き上げられ、着用時に第１マスク本体部１１Ｅと下顎とが密着する。

【0088】

切り込み部１９Ｃは、切り込み部１９ｉ、１９ｊと、切り込み部１９ｋ、１９ｌ（本発明の第２切り込み部に相当）とを有する。切り込み部１９ｋは、右側溶着線１７上及び下端側溶着線１４上に設けられ、切り込み部１９ｋ、１９ｌは、左側溶着線１８上及び下端側溶着線１４上に設けられる。切り込み部１９ｉ、１９ｊは、襞部１６Ａの山折り線１６ａと重なり、切り込み部１９ｋ、１９ｌは、襞部１６Ｃの山折り線１６ａと重なる。

【0089】

本実施の形態によれば、切り込み部１９ｉ、１９ｊ、１９ｋ、１９ｌを設けることで、マスク５の着用時に第１マスク本体部１１Ｅと着用者の下顎及び頬とを密着させることができる。

【0090】

また、本実施の形態によれば、第２マスク本体部１２Ｅを設けることで着用時に第２マスク本体部１２Ｅと鼻とを密着させることができる。

【0091】

＜第６の実施の形態＞
本発明の第５の実施の形態は、マスク本体部の横幅が均一であったが、マスク本体部の形状はこれに限られない。

【0092】

本発明の第６の実施の形態は、下端部近傍がその他の部分よりも幅が狭い形態である。以下、本発明の第６の実施の形態に係るマスク６について説明する。以下、第１の実施の形態と同一の部分については、同一の符号を付し、説明を省略する。

【0093】

図１５は、本発明の第６の実施形態であるマスク６が着用されていない状態の概略を示す正面図である。マスク６は、マスク本体部１０Ｆと、耳掛け部２０を有する。マスク本体部１０Ｆは、第１マスク本体部１１Ｆと、第２マスク本体部１２とを有する。また、第１マスク本体部１１Ｆは、上端側溶着線１３と、下端側溶着線１４Ｂと、襞部１５、１６と、右側溶着線１７と、左側溶着線１８と、切り込み部１９Ｄを有する。

【0094】

正面から見て、第１マスク本体部１１Ｆの山折り線１６ａと下端側溶着線１４Ｂとで囲まれた下部領域１０ｈの幅Ｗ２は、第１マスク本体部１１Ｆの下部領域１０ｈ以外の部分の幅Ｗ１より狭い。

【0095】

下端側溶着線１４Ｂは、下方に突出する円弧状である。第１マスク本体部１１（ここでは、下部領域１０ｈ）の下端部１０ｇは、下端側溶着線１４Ｂに沿っており、下端側溶着線１４Ｂ全体が下端部１０ｇと隣接する。

【0096】

なお、第１マスク本体部１１Ｆの下端は円弧状に限られない。例えば、第１マスク本体部の下端部は直線状でもよく、下端部と下端側溶着線１４Ｂの下端が隣接してもよい。

【0097】

切り込み部１９Ｄは、右端に設けられた切り込み部１９ａ、１９ｍと、左端に設けられた切り込み部１９ｃ、１９ｎとを有する。切り込み部１９ｍ、１９ｎは、襞部１６の山折り線１６ａと重なる位置に設けられている。図１５では、切り込み部１９ｍ、１９ｎは襞部１６の裏側に隠れており、視認できない。切り込み部１９ｍ、１９ｎの切り込み方向は、左右方向に沿っている。なお、切り込み部１９ｍ、１９ｎは必須ではない。

【0098】

耳掛け部２０は、第１マスク本体部１１Ｆに上下の２か所で接合されている。この２か所の接合部のうちの下側接合部２０ｂは、下端側溶着線１４Ａの左右端を結ぶ線よりも下側に位置する。言い換えれば、下側接合部２０ｂは下部領域１０ｈに設けられている。また、下端側溶着線１４Ａと耳掛け部２０とが交差する。なお、下側接合部２０ｂは、下端側溶着線１４Ａの左右端を結ぶ線上に位置してもよい。

【0099】

着用者がマスク６を着用すると、切り込み部１９ａ、１９ｂ、１９ｍ、１９ｎが変形し、右側溶着線１７及び左側溶着線１８が着用者の頬に密着する。

【0100】

また、下側接合部２０ｂが下端側溶着線１４Ａの左右端よりも下側に位置するため、着用時に着用者が耳に耳掛け部２０を掛けると、耳掛け部２０により下部領域１０ｈ及び下端部１０ｇが後方に引っ張られる。その結果、着用者の下顎に第１マスク本体部１１Ｆが密着する。

【0101】

本実施の形態によれば、マスク本体部１０Ｆと着用者の肌とを密着させ、微粒子がマスク本体部１０Ｆの周縁と肌との間からマスク１の内部に侵入しないようにし、使用者が微粒子を吸い込まないようにすることができる。また、下部領域１０ｈの幅Ｗ２を第１マスク本体部１１Ｆの下部領域１０ｈ以外の部分の幅Ｗ１より狭くすることで、着用時に顎元をシャープに見せることができる。

【0102】

以上、この発明の実施形態を、図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。例えば、上記の実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、実施形態の構成に他の構成の追加、削除、置換等をすることが可能である。

【0103】

また、本発明において、「略」とは、厳密に同一である場合のみでなく、同一性を失わない程度の誤差や変形を含む概念である。例えば、「略円筒形状」とは、厳密に円筒形状の場合には限られない。また、例えば、単に略中央等と表現する場合において、厳密に中央等の場合のみでなく、略中央等の場合を含むものとする。

【符号の説明】

【0104】

１、１Ａ、２、３、３Ａ、４、５、６：マスク
１０、１０Ａ、１０Ｂ、１０Ｃ、１０Ｄ、１０Ｅ、１０Ｆ：マスク本体部
１０ａ ：横断中央線
１０ｂ ：上端部
１０ｃ ：下端部
１０ｄ ：角
１０ｅ、１０ｇ：下端部
１０ｆ ：上端部
１０ｈ、１０ｉ：下部領域
１１、１１Ａ、１１Ｂ、１１Ｃ、１１Ｄ、１１Ｅ、１１Ｆ：第１マスク本体部
１２、１２Ｃ、１２Ｅ：第２マスク本体部
１３、１３Ａ：上端側溶着線
１３ａ ：上端
１４、１４Ａ、１４Ｂ：下端側溶着線
１４ａ ：下端
１４ｂ ：交差位置
１５、１６、１６Ａ、１６Ｂ、１６Ｃ、１６Ｄ：襞部
１５ａ、１６ａ：山折り線
１５ｂ、１６ｂ：谷折り線
１５ｃ、１６ｃ：開口部
１５ｄ、１６ｄ：面
１７ ：右側溶着線
１８ ：左側溶着線
１９、１９Ａ、１９Ｂ、１９Ｃ、１９Ｄ、１９ａ、１９ｂ、１９ｃ、１９ｄ、１９ｅ、１９ｆ、１９ｇ、１９ｈ、１９ｉ、１９ｊ、１９ｋ、１９ｌ、１９ｍ、１９ｎ：切り込み部
２０ ：耳掛け部
２０ａ ：圧着部
２０ｂ ：下側接合部
２１ ：弾性部材
２２、２２Ａ：溶着線
３１ ：ろ紙

【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】

【図8】

【図9】

【図10】

【図11】

【図12】

【図13】

【図14】

【図15】