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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022160949
(43)【公開日】2022-10-20
(54)【発明の名称】照明器具
(51)【国際特許分類】
   F21S 8/02 20060101AFI20221013BHJP
   F21V 23/00 20150101ALI20221013BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20221013BHJP
【FI】
F21S8/02 430
F21V23/00 115
F21Y115:10 300
F21Y115:10 500
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021065495
(22)【出願日】2021-04-07
(71)【出願人】
【識別番号】505455945
【氏名又は名称】コイズミ照明株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002217
【氏名又は名称】弁理士法人矢野内外国特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】志村 竜男
【テーマコード(参考)】
3K014
【Fターム(参考)】
3K014AA01
(57)【要約】
【課題】センサなし照明器具と共通の枠を用いてセンサ機能を備えることができる照明器具を提供する。
【解決手段】光源部21と、光源部21に給電する電源部31と、光源部21に取り付けられるとともに、光源部21の照射方向側にセンサ部46が配置されるセンサユニット41と、光源部21からの光を照射する開口部52、及び開口部52の周囲に光を反射する反射板部53を有する枠51と、を備える照明器具11であって、センサユニット41は、照射方向側から見て、開口部52と一部が重なるともに、反射板部53に沿うように配置される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源部と、
前記光源部に給電する電源部と、
前記光源部に取り付けられるとともに、前記光源部の照射方向側にセンサ部が配置されるセンサユニットと、
前記光源部からの光を照射する開口部、及び当該開口部の周囲に前記光を反射する反射板部を有する枠と、を備える照明器具であって、
前記センサユニットは、照射方向側から見て、前記開口部と一部が重なるともに、前記反射板部に沿うように配置される、照明器具。
【請求項2】
前記センサユニットは、前記光源部の外周側に取り付けられる、請求項1に記載の照明器具。
【請求項3】
前記センサユニットは、前記光源部から照射方向側に延設される平面状の立設面と、前記立設面に対して平面視において鈍角を形成するように前記立設面の照射方向に直交する方向の両端部から前記反射板部へ延設される2つの側面と、を有する、請求項1又は請求項2に記載の照明器具。
【請求項4】
前記センサユニットは、前記光源部の側部に配置した状態で前記光源部に仮止め可能である、請求項1から請求項3の何れか一項に記載の照明器具。
【請求項5】
前記センサユニットと前記枠との間に弾性部材が配置され、
前記センサユニットは、前記弾性部材を介して前記枠に取り付けられることで、前記反射板部に押圧される、請求項1から請求項4の何れか一項に記載の照明器具。
【請求項6】
前記センサユニットは、当該センサユニットと前記電源部が電気的に接続される電線が挿通される通線部を有し、
前記通線部は、側面視で外側に向かって突出する突出片部を有し、前記光源部の照射方向側とは反対側に配置され、
前記突出片部は、前記光源部を前記枠に取り付けた状態において、少なくとも一部が前記枠と重なるように配置される、請求項1から請求項5の何れか一項に記載の照明器具。
【請求項7】
前記照明器具は、埋込型照明器具であって、被取付面に取り付けるための取付バネを有し、
前記センサユニットは、前記取付バネに隣接しない位置に配置される、請求項1から請求項6の何れか一項に記載の照明器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1において、反射板(枠)に設けられたセンサ検知部(センサユニット)を備える照明器具が開示されている。
【0003】
特許文献1に開示される照明器具は、光源(光源部)の周囲を覆い器具本体に着脱可能に取り付けられる反射板と、反射板の透光開口部の周縁近傍に配置されるセンサ検知部と、を有している。この照明器具は、反射板に設けられる穴にセンサ検知部を取り付け可能に構成されている。この照明器具は、センサなし照明器具と略同形状を保ちながらセンサ機能を備えることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003-007127号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の照明器具においては、センサ検知部を取り付けるための穴が反射板に設けられており、反射板の構造がセンサなし照明器具と異なる。そのため、この照明器具においては、センサなし照明器具とは別の反射板を用いる必要があった。
【0006】
そこで、本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、センサなし照明器具と共通の枠を用いてセンサ機能を備えることができる照明器具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0008】
即ち、本願に開示する照明器具は、
光源部と、
前記光源部に給電する電源部と、
前記光源部に取り付けられるとともに、前記光源部の照射方向側にセンサ部が配置されるセンサユニットと、
前記光源部からの光を照射する開口部、及び当該開口部の周囲に前記光を反射する反射板部を有する枠と、を備える照明器具であって、
前記センサユニットは、照射方向側から見て、前記開口部と一部が重なるともに、前記反射板部に沿うように配置される、ものである。
【0009】
本願に開示する照明器具において、
前記センサユニットは、前記光源部の外周側に取り付けられることが好ましい。
【0010】
本願に開示する照明器具において、
前記センサユニットは、前記光源部から照射方向側に延設される平面状の立設面と、前記立設面に対して平面視において鈍角を形成するように前記立設面の照射方向に直交する方向の両端部から前記反射板部へ延設される2つの側面と、を有することが好ましい。
【0011】
本願に開示する照明器具において、
前記センサユニットは、前記光源部の側部に配置した状態で前記光源部に仮止め可能であることが好ましい。
【0012】
本願に開示する照明器具において、
前記センサユニットと前記枠との間に弾性部材が配置され、
前記センサユニットは、前記弾性部材を介して前記枠に取り付けられることで、前記反射板部に押圧されることが好ましい。
【0013】
本願に開示する照明器具において、
前記センサユニットは、当該センサユニットと前記電源部が電気的に接続される配線が挿通される通線部を有し、
前記通線部は、側面視で外側に向かって突出する突出片部を有し、前記光源部の照射方向側とは反対側に配置され、
前記突出片部は、前記光源部を前記枠に取り付けた状態において、少なくとも一部が前記枠と重なるように配置されることが好ましい。
【0014】
本願に開示する照明器具において、
前記照明器具は、埋込型照明器具であって、被取付面に取り付けるための取付バネを有し、
前記センサユニットは、前記取付バネに隣接しない位置に配置されることが好ましい。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、センサなし照明器具と共通の枠を用いてセンサ機能を備えることができる照明器具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の実施形態に係る照明器具を示す斜視図。
図2】同じく照明器具を示す平面図。
図3図2のA-A線における断面図。
図4】同じく照明器具を斜め上方から見た分解斜視図。
図5】同じく照明器具を斜め下方から見た分解斜視図。
図6】光源部に仮止めされるセンサユニットを斜め上方から見た斜視図。
図7】光源部に仮止めされるセンサユニットを斜め下方から見た斜視図。
図8】弾性部材を示す図であり、(a)は斜め上方から見た斜視図、(B)は側面図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の実施形態に係る照明器具11について、図1から図8を用いて説明する。本実施形態に係る照明器具11は、センサユニット41を備えるダウンライトである。ダウンライトは、被取付部である天井等の取付面に埋め込まれて設置される。以下の説明では、照明器具11の光を照射する側を照明器具11の照射方向側とし、照明器具11における被取付部に対向する側を照明器具11の取付面側(照射方向側の反対側)として説明する。また、照明器具11において、図3から図5における上下方向を、照明器具11の上下方向として説明する。上下方向に直交する方向を側方として説明する。また、以下の説明では、下方から照明器具11を視た状態を平面視とする。上下方向に対して直交方向から照明器具11を視た状態を側面視とする。照明器具11の断面形状を視た状態を断面視とする。
【0018】
なお、本実施形態で説明するダウンライトは本発明に係る照明器具の一例である。照明器具の種類は、本実施形態のものに限定されず、ダウンライトの他に、例えばシーリングライト(天井直付け灯)、ブラケットライト(壁直付け灯)、間接照明灯等であってもよい。また、照明器具の下面側の形状も本実施形態で説明する円形の他に、例えば細長い形状や方形等であってもよい。
【0019】
図1及び図3に示すように、照明器具11は、主に光源部21、電源部31、センサユニット41、枠51及び取付バネ71を有している。
【0020】
光源部21は、光を出射するものである。光源部21は、半導体発光素子としてのLED(Light Emitting Diode)22、反射板部23、及びパネル24を有している。光源部21においては、反射板部23の上部開口からLED22の円形の発光部分が露出するように取り付けられる。LED22は、略円形状の放熱板26の下面側に絶縁シート25を介して取り付けられている。放熱板26は、LED22から発する熱を放熱させるために、熱伝導性が高い素材を用いて形成されている。本実施形態の放熱板26は、アルミを用いて作製したがこれに限らず、所望の熱伝導率や強度を確保できれば、アルミ以外の金属素材や樹脂素材等、またはそれらを組み合わせて作製してもよい。LED22から発生する熱は、放熱板26へ伝達され、さらにその一部は枠51に伝達されて、放熱板26の上方及び枠51の周囲の空気中へ発散される。反射板部23は、平面視略円形状で上部が開口された扁平な椀状である。反射板部23には、センサユニット41が取り付けられる爪部27が設けられている(図6参照)。爪部27は、径方向外側に向けて突出して形成される。爪部27は、本実施形態において平面視略U字形に形成されている。なお、本実施形態おけるLED22は、COB(Chip On Board)型発光モジュールであるが、SMD(Surface Mount Device)型発光モジュールや有機EL素子等であってもよい。
【0021】
パネル24は、光源部21からの光を反射及び拡散させつつ、外部へ配光するものである。パネル24は、光源部21の照射方向側を覆うように設けられている。パネル24は、平面視形状が円形で下方に突出するドーム状に形成されている。パネル24には、外周部にセンサユニット41が挿通される切り欠き28が設けられている(図7参照)。本実施形態において切り欠き28は、平面視U字形状に形成されている。パネル24は、円環状の弾性部材(パッキン)92を介して開口部52の上側に載置されている。弾性部材(パッキン)92によりパネル24と開口部52の上側との間が密閉されている。本実施形態おける弾性部材92は、例えばシリコンゴムで形成されている。なお、パネル24は、四角形等の多角形の平面視形状であってもよい。また、パネル24は、上方に突出する形状や平面状等の形状であってもよい。
【0022】
電源部31は、光源部21に給電するものである。電源部31は、電源回路基板32及び電源ボックス33(33a、33b)を有している。電源回路基板32は、電源ボックス33の内部に配置されている。電源回路基板32は、電源回路や調光回路等を構成する電気部品が実装されている。電源回路は、外部電源から得られた交流電流を直流電流に変換する回路を含む。調光回路は、電流の振幅又は位相を制御してLED22へ供給する電流量を調節する。電源部31は、センサユニット41のセンサ部46から送信される検知信号に基づき、光源部21の点灯及び消灯の切り替えや、光源部21の照度の変更等を行う。
【0023】
電源ボックス33は、放熱板26の上面側に配置されている。電源ボックス33は、電源回路基板32から発する熱を放熱させるために、熱伝導性が高い素材を用いて形成されている。電源回路基板32から発生する熱は、電源ボックス33へ伝達されて電源ボックス33の外側の空気中へ発散される。
電源ボックス33は、側面視略コ字状の基部33aと、当該基部33aの上方を覆う側面視略コ字状のカバー部33bで構成される。
【0024】
図2に示すように、電源ボックス33の側面に外部電源接続用の端子台34が配置されている。端子台34には、外部電源からの電線(図示せず)が電気的に接続されている。電源部31は、端子台34及び照明器具11用の天井配線器具(図示せず)を介して外部電源と電気的に接続されている。光源部21と電源部31は、電線35を介して電気的に接続されている(図3参照)。電源部31とセンサユニット41は、電線(図示せず)を介して電気的に接続されている。
【0025】
センサユニット41は、例えば人間の所在を検知する人感センサである。図6に示すように、センサユニット41は、光源部21に取り付けられる。センサユニット41の構成については後に詳細に説明する。
【0026】
図5に示すように、枠51は、照明器具11の照射方向側を構成するものである。枠51は、開口部52、反射板部53、及び鍔部54を有している。枠51は、照明器具11を例えば天井面等に設置した状態で、円環状の弾性部材(パッキン)91を介して天井面に接触する。弾性部材91は、鍔部54に沿って取り付けられる。本実施形態おける弾性部材91は、例えばシリコンゴムで形成されている。
【0027】
開口部52は、光源部21からの光を照射するものである。開口部52は、光源部21の照射方向側に配置されている。開口部52は、円形状に形成されている。なお、開口部52は、四角形等の多角形の平面視形状であってもよい。
【0028】
反射板部53は、開口部52から照射された光を反射するものである。反射板部53は、開口部52の照射方向側に配置されている。反射板部53は、開口部52から照射方向側に向けて漸次拡開させた末広がりの形状に形成されている。枠51は、反射板部53の径方向外側に延びる鍔部54が設けられている。
【0029】
次に、センサユニット41の構成について詳細に説明する。図4及び図5に示すように、センサユニット41は、立設面42、側面43、対向面44、及び照射面45を有している。
【0030】
立設面42は、光源部21から照射方向側に延設される略矩形の平面状の面である。側面43は、立設面42の照射方向に直交する方向の両端部から反射板部53へ延設される略三角形の平面状の面である。側面43は、2つ設けられ、平面視において放射線状に延設されており、立設面42に対して鈍角をなすように形成されている。対向面44は、2つの側面43の外周側に形成される面である。対向面44は、その上端が開口部52に沿うような形状を有している。また、対向面44は、反射板部53に沿うような形状を有しており、反射板部53に対向している。本実施形態の対向面44は、反射板部53に当接している。照射面45は、立設面42、側面43、及び対向面44の照射方向側に設けられる平面視略台形状の面である。照射面45は、その中央部にセンサ部46が設けられている。本実施形態におけるセンサ部46は、人間等から放射される熱線(赤外線)の量の変化を検知する人感センサである。なお、センサ部46は、例えば超音波センサ、電波センサ等であってもよい。
【0031】
図2に示すように、センサユニット41は、照射方向側から見て(平面視において)、立設面42と2つの側面43の内周側一端とが開口部52に重なるように配置されている。また、図3に示すように、センサユニット41は、対向面44が反射板部53の内周面に沿うように配置されている。即ち、センサユニット41は、照射方向側から見て、開口部52と一部が重なるともに、反射板部53の内周面に沿うように配置されている。
【0032】
図6及び図7に示すように、センサユニット41は、通線部47を有している。
【0033】
通線部47は、電源部31とセンサユニット41とを電気的に接続する電線が挿通される部分である。通線部47は、センサ部46の上側に光源部21と側面視で並ぶように配置されている。通線部47は、側面視で外側(図3における右側)に向かって突出する一対の突出片部48を有している。突出片部48は、光源部21を枠51に取り付けた状態において、少なくとも一部が枠51と重なるように配置されている。突出片部48は、板状の形状を有しており、下側には爪部27(先端部27a)が係合される係合孔48aが設けられている。一対の突出片部48の間には、配線出し口48bが設けられており、電線を挿通可能である。突出片部48は、その上側において、互いに対向するように突出する突出部48cが形成されており、配線出し口48bに挿通された電線が配線出し口48bから外れにくくなるように構成されている。
【0034】
光源部21は、爪部27を有している。爪部27は、光源部21の外周側に配置されている。爪部27は、対向して一対設けられ、光源部21の径方向外側に向かって延設されている。一対の爪部27は、それぞれの先端部27aが互いに対向するように突出している。一対の爪部27は、先端部27aをセンサユニット41の突出片部48の係合孔48aに係合することが可能である。一対の爪部27は、一対の突出片部48を外側から挟み込み、先端部27aを当該先端部27aにそれぞれ対応する係合孔48aに係合させることによりセンサユニット41を仮止めする。即ち、センサユニット41は、突出片部48を光源部21の側部に配置した状態で光源部21に仮止め可能である。これにより、センサユニット41は、光源部21の一端に支持される。なお、爪部27は、光源部21に設けずに枠51の上面側に設けてもよい。これにより、センサユニット41は、突出片部48を枠51の上面側に配置した状態で枠51に仮止め可能となる。
【0035】
センサユニット41は、当該センサユニット41が光源部21に仮止めされた後に、弾性部材61を介して枠51が取り付けられる。図4に示すように、例えば、カバー部33bの貫通穴33b1と、放熱板26の貫通穴26aと、枠51のネジ穴51aと、が対応している。取付部材36は、カバー部33bの貫通穴33b1、放熱板26の貫通穴26aに挿通し、枠51のネジ穴51aに螺合することができる。取付部材36により光源部21、電源部31、及び枠51が共締めされ、センサユニット41は、光源部21、枠51、及び弾性部材61によって挟まれて固定される。即ち、センサユニット41は、光源部21の外周側に取り付けられることとなる。
【0036】
図3に示すように、センサユニット41は、開口部52に沿うように、対向面44と突出片部48の間に断面視くさび状の溝部49が形成されている。センサユニット41は、溝部49に枠51の開口部52の周縁部52aを配置可能である。
【0037】
図8に示すように、弾性部材61は、通線部47を挿通可能な挿通穴62を有する。挿通穴62は、通線部47の下端部の形状に対応して形成されている。弾性部材61は、その上面に平面視帯状の押圧面63と、押圧面63の長手方向の両端部から光源部21側に平面視略U字状に形成される切り欠き保持部64を有している。切り欠き保持部64は、挿通穴62の一部を囲むように形成され、光源部21に近づくにつれて下方に傾斜している。切り欠き保持部64は、センサユニット41が光源部21に仮止めされた際に、切り欠き28に当接する部分である。センサユニット41は、挿通穴62に通線部47が挿通され、弾性部材61を介して枠51に取り付けられることで、切り欠き保持部64が切り欠き28に当接するとともに、押圧面63により突出片部48の下端が上方に押圧される。本実施形態における弾性部材61は、押圧面63が、外周側(光源部21から離間する側)に向かうにつれて上方に傾斜している。本実施形態における傾斜角度θは、例えば1°である。これにより、反射板部53(周縁部52a)を支点として、センサユニット41の通線部47側をやや径方向内側に向けて押圧する力が働く。そのため、センサユニット41がガタつきにくくなるとともに、対向面44と反射板部53との間に隙間が生じにくく気密性が向上する。
【0038】
本実施形態における照明器具11は、埋込型照明器具である。図2に示すように、照明器具11は、被取付面に取り付けるための取付バネ71を備えている。取付バネ71は、平面視において光源部21を介して対向するように、それぞれ固定される。本実施形態におけるセンサユニット41は、2つの取付バネ71から等しく離間した位置に配置されている。即ち、センサユニット41は、取付バネ71に隣接しない位置に配置される。取付バネ71は、ステンレス素材等で形成された金属板を屈曲させて形成されている。なお、取付バネ71の形状、取付位置、本数等は、限定されるものではない。
【0039】
ここで、本実施形態における照明器具11の組立手順の一部について説明する。なお、以下に説明する組立手順は一例であり、各工程の順序等は適宜選択し得るものである。
まず、光源部21とセンサユニット41を組み立てて仮止めする。詳しくは、放熱板26の下面側に絶縁シート25を介してLED22を配置する。LED22に対応するように反射板部23を配置し、反射板部23を放熱板26に固定させる。反射板部23の爪部27とパネル24の切り欠き28が対応するようにパネル24を配置する。センサユニット41の通線部47を爪部27、切り欠き28に挿入し、爪部27の先端部27aを突出片部48の係合孔48aに係合させて、センサユニット41を光源部21に仮止めする。
次に、枠51の上面側から弾性部材92を配置し、枠51の開口部52からセンサユニット41のセンサ部46を挿入して、対向面44が反射板部53の内周面に沿うようにセンサユニット41を配置する。
次に、電源回路基板32を、LED22と接続する電線(図示せず)及びセンサ部46と接続する電線(図示せず)とそれぞれ電気的に接続させる。放熱板26の上面側に電源ボックス33の基部33aを配置して、電源回路基板32を基部33aの所定の位置に配置する。基部33aの上面側からカバー部33bを所定の位置に配置して、取付部材36を用いてカバー部33b及び放熱板26は枠51に同時に取り付けられる。
次に、ネジ等の取付部材を用いて取付バネ71及び放熱板26は枠51に同時に取り付けられる。
【0040】
以上説明した本実施形態に係る照明器具11では、光源部21と、光源部21に給電する電源部31と、光源部21に取り付けられるとともに、光源部21の照射方向側にセンサ部46が配置されるセンサユニット41と、光源部21からの光を照射する開口部52、及び開口部52の周囲に光を反射する反射板部53を有する枠51と、を備える。センサユニット41は、照射方向側から見て、開口部52と一部が重なるともに、反射板部53に沿うように配置される。これにより、反射板部53の内側にセンサユニット41用の穴を設けずにセンサユニット41を露出した状態で配置できるため、センサなし照明器具と共通の枠51を用いてセンサ機能を備えることができる。
【0041】
また、本実施形態に係る照明器具11では、センサユニット41は、光源部21の外周側に取り付けられる。これにより、光源(LED22)の位置を偏在させにくく、反射板部53に対して光源を中央に配置しやすくなる。
【0042】
また、本実施形態に係る照明器具11では、センサユニット41は、光源部21から照射方向側に延設される平面状の立設面42と、立設面42に対して平面視において鈍角を形成するように立設面42の照射方向に直交する方向の両端部から反射板部53へ延設される2つの側面43と、を有する。これにより、光源部21から出射された光が平面状の立設面42に当たるため、例えば、立設面42が平面視で頂点を有するような形状(V字状やU字状)である場合よりも輝度の高い部分が生じにくく、グレアを低減することができる。また、2つの側面43が立設面42の端部から反射板部53の周縁側に広がって延びるように設けられるため、側面43が立設面42に対して略垂直に形成される場合よりも陰になりにくく、均一な発光を得られる。
【0043】
また、本実施形態に係る照明器具11では、センサユニット41は、光源部21の側部に配置した状態で光源部21に仮止め可能である。これにより、照明器具11を組み立てる際にセンサユニット41をネジ等の取付部材を別途使用せずに光源部21に仮止めできるので、照明器具11の組み立て性を向上できる。
【0044】
また、本実施形態に係る照明器具11では、センサユニット41と枠51との間に弾性部材61が配置され、センサユニット41は、弾性部材61を介して枠51に取り付けられることで、反射板部53に押圧される。これにより、センサユニット41と反射板部53との間に隙間が生じず、センサユニット41のガタつきを抑制できる。
【0045】
また、本実施形態に係る照明器具11では、センサユニット41は、センサユニット41と電源部31が電気的に接続される電線が挿通される通線部47を有する。通線部47は、側面視で外側に向かって突出する突出片部48を有し、光源部21の照射方向側とは反対側に配置される。突出片部48は、光源部21を枠51に取り付けた状態において、少なくとも一部が枠51と重なるように配置される。これにより、センサユニット41が枠51の一部を挟む構造を有するため、センサユニット41が下方向に引っ張られた場合でも脱落や変位が生じにくい。
【0046】
また、本実施形態に係る照明器具11は、埋込型照明器具であって、被取付面に取り付けるための取付バネ71を有し、センサユニット41は、取付バネ71に隣接しない位置に配置される。これにより、被取付面への照明器具11の取付作業において、取付バネ71が枠51に近接するように取付バネ71を作業者が把持した場合に、センサ部46が作業者の手に当たりにくくなるので、センサ部46への不用意な接触を防ぐとともに、照明器具11の施工性を向上できる。
【0047】
また、本実施形態に係る照明器具11では、センサユニット41は、開口部52に沿うとともに、溝部49に枠51の一部が配置可能である。これにより、反射板部53の内側にセンサユニット41用の穴を設けずにセンサユニット41を露出した状態で配置することができるため、センサなし照明器具と共通の枠51を用いてセンサ機能を備えることができる。
【0048】
また、本実施形態に係る照明器具11では、センサユニット41は、反射板部53に沿うような形状を有する。これにより、センサユニット41を光源部21の外周側に取り付けることが可能となる。これにより、光源部21からの光を遮ることによって、陰となる部分が生じないようにすることができる。
【0049】
また、本実施形態に係る照明器具11では、センサユニット41は、枠51に仮止めすることができる。これにより、これにより、照明器具11を組み立てる際にセンサユニット41をネジ等の取付部材を別途使用せずに枠51に仮止めできるので、照明器具11の組み立て性を向上できる。
【0050】
以上、本発明の実施形態について、図面(図1図8)を参照しながら説明した。但し、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。また、上記の実施形態で示す形状等は、一例であって特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0051】
11 照明器具
21 光源部
31 電源部
41 センサユニット
42 立設面
43 側面
46 センサ部
47 通線部
48 突出片部
51 枠
52 開口部
53 反射板部
61 弾性部材
71 取付バネ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8