(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022160964
(43)【公開日】2022-10-20
(54)【発明の名称】レンズ系、撮像装置、及び移動体
(51)【国際特許分類】
G02B 13/02 20060101AFI20221013BHJP
G02B 13/18 20060101ALI20221013BHJP
【FI】
G02B13/02
G02B13/18
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021065526
(22)【出願日】2021-04-07
(71)【出願人】
【識別番号】513068816
【氏名又は名称】エスゼット ディージェイアイ テクノロジー カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SZ DJI TECHNOLOGY CO.,LTD
【住所又は居所原語表記】6F,HKUST SZ IER Bldg.NO.9 Yuexing 1st Rd.Hi-Tech Park(South),Nanshan District Shenzhen,Guangdong 518057 China
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】松永 滋彦
(72)【発明者】
【氏名】大畑 篤
(72)【発明者】
【氏名】足立 朋子
【テーマコード(参考)】
2H087
【Fターム(参考)】
2H087KA01
2H087LA02
2H087MA06
2H087PA05
2H087PA06
2H087PA17
2H087PA18
2H087PB06
2H087QA02
2H087QA07
2H087QA14
2H087QA22
2H087QA25
2H087QA37
2H087QA41
2H087QA45
2H087QA46
2H087RA04
2H087RA05
2H087RA12
2H087RA13
2H087RA32
2H087RA34
2H087RA42
2H087RA43
2H087RA44
(57)【要約】 (修正有)
【課題】望遠レンズでありながら全長が短いレンズ系、また、鏡筒サイズを小さくすることが可能なレンズ系を提供する。
【解決手段】レンズ系100は、物体側より順に、正の第1レンズ群G1と、負の第2レンズ群G2とを備え、第1レンズ群は、物体側に凸面を向けた正の屈折力を有する第1レンズL1と、像側に凹面を向けた負の屈折力を有する第2レンズL2と、正の屈折力を有する第3レンズL3と、物体側に凸面を向けた第4レンズL4とを備え、第2レンズ群は、正の屈折力を有する第5レンズL5と、負の屈折力を有する第6レンズL6とを備え、無限遠から近距離被写体へのフォーカシングの際に、第1レンズ群が物体側へ移動し、所定の条件式を満足する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
レンズ系であって、
物体側より順に、正の第1レンズ群と、負の第2レンズ群とを備え、
前記第1レンズ群は、
物体側に凸面を向けた正の屈折力を有する第1レンズと、
像側に凹面を向けた負の屈折力を有する第2レンズと、
正の屈折力を有する第3レンズと、
物体側に凸面を向けた第4レンズと
を備え、
前記第2レンズ群は、
正の屈折力を有する第5レンズと、
負の屈折力を有する第6レンズと
を備え、
無限遠から近距離被写体へのフォーカシングの際に、前記第1レンズ群が物体側へ移動し、
前記第1レンズ群の焦点距離をf1g、レンズ全系の焦点距離をf、第1レンズのd線におけるアッベ数と前記第3レンズのd線におけるアッベ数の平均値をv13、対角像高をImghとして、条件式
0.65 < f1g/f < 1.2
v13 > 60
f/Imgh > 8
を満足するレンズ系。
【請求項2】
前記第1レンズの焦点距離をf1として、条件式
0.5 < f1/f < 0.9
を満足する請求項1に記載のレンズ系。
【請求項3】
前記第4レンズは、物体側に凸面を向け、少なくとも1面が非球面であり、
前記第4レンズの焦点距離をf4として、条件式
|f4/f| > 1
を満足する請求項1又は2に記載のレンズ系。
【請求項4】
前記第4レンズと前記第5レンズの間に光路折り曲げ用の反射部材を備え、
前記第4レンズと前記第5レンズの空気間隔をD45、前記第1レンズ群の軸上距離をD1g、光学全長をTTLとして、条件式
D45/Imgh > 3
D1g/TTL <0.37
を満足する請求項1又は2に記載のレンズ系。
【請求項5】
光学全長をTTLとして、条件式
0.8 < TTL/f < 1.2
を満足する請求項1又は2に記載のレンズ系。
【請求項6】
請求項1又は2に記載のレンズ系と、
イメージセンサと
を備える撮像装置。
【請求項7】
請求項1又は2に記載のレンズ系を備えて移動する移動体。
【請求項8】
前記移動体は、無人航空機である
請求項7に記載の移動体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レンズ系、撮像装置、及び移動体に関する。
【背景技術】
【0002】
撮像装置に使用可能なレンズ系として、特許文献1には6枚構成のレンズ系が開示されている。特許文献2には、5枚構成で、半画角が9度程度のレンズ系が開示されている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1] 特許6534162号明細書
[特許文献2] 特開2020-122829号公報
【発明の概要】
【0003】
本発明の一態様に係るレンズ系は、物体側より順に、正の第1レンズ群と、負の第2レンズ群とを備える。第1レンズ群は、物体側に凸面を向けた正の屈折力を有する第1レンズを備える。第1レンズ群は、像側に凹面を向けた負の屈折力を有する第2レンズを備える。第1レンズ群は、正の屈折力を有する第3レンズを備える。第1レンズ群は、物体側に凸面を向けた第4レンズとを備える。第2レンズ群は、正の屈折力を有する第5レンズを備える。第2レンズ群は、負の屈折力を有する第6レンズを備える。無限遠から近距離被写体へのフォーカシングの際に、第1レンズ群が物体側へ移動する。第1レンズ群の焦点距離をf1g、レンズ全系の焦点距離をf、第1レンズのd線におけるアッベ数と第3レンズのd線におけるアッベ数の平均値をv13、対角像高をImghとして、条件式
0.65 < f1g/f < 1.2
v13 > 60
f/Imgh > 8
を満足する。
【0004】
第1レンズの焦点距離をf1として、条件式
0.5 < f1/f < 0.9
を満足してよい。
【0005】
第4レンズは、物体側に凸面を向け、少なくとも1面が非球面であってよい。第4レンズの焦点距離をf4として、条件式
|f4/f| > 1
を満足してよい。
【0006】
レンズ系は、第4レンズと第5レンズの間に光路折り曲げ用の反射部材を備えてよい。第4レンズと第5レンズの空気間隔をD45、第1レンズ群の軸上距離をD1g、光学全長TTLとして、条件式
D45/Imgh > 3
D1g/TTL <0.37
を満足してよい。
【0007】
光学全長をTTLとして、条件式
0.8 < TTL/f < 1.2
を満足してよい。
【0008】
本発明の一態様に係る撮像装置は、上記のレンズ系を備える。撮像装置は、イメージセンサを備える。
【0009】
本発明の一態様に係る移動体は、上記のレンズ系を備えて移動する。
【0010】
移動体は、無人航空機であってよい。
【0011】
上記のレンズ系によれば、望遠レンズでありながら全長が短いレンズ系を提供することができる。また、鏡筒サイズを小さくすることが可能なレンズ系を提供することができる。
【0012】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】実施例1におけるレンズ系100のレンズ構成を光学部材P及び像面IMとともに示す。
【
図2】無限遠被写体に合焦した状態におけるレンズ系100の球面収差、非点収差、及び歪曲収差を示す。
【
図3】実施例2におけるレンズ系200のレンズ構成を光学部材P及び像面IMとともに示す。
【
図4】無限遠被写体に合焦した状態におけるレンズ系200の球面収差、非点収差、及び歪曲収差を示す。
【
図5】実施例3におけるレンズ系300のレンズ構成を光学部材P及び像面IMとともに示す。
【
図6】無限遠被写体に合焦した状態におけるレンズ系300の球面収差、非点収差、及び歪曲収差を示す。
【
図7】実施例4におけるレンズ系400のレンズ構成を光学部材P及び像面IMとともに示す。
【
図8】無限遠被写体に合焦した状態におけるレンズ系400の球面収差、非点収差、及び歪曲収差を示す。
【
図9】本実施形態に係るレンズ系を備える撮像装置2000の外観斜視図の一例を示す。
【
図10】撮像装置2000の機能ブロックを示す図である。
【
図11】無人航空機(UAV)40及びコントローラ50を備える移動体システム10の一例を概略的に示す。
【
図12】スタビライザ3000の一例を示す外観斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施の形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。以下の実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0015】
特許請求の範囲、明細書、図面、及び要約書には、著作権による保護の対象となる事項が含まれる。著作権者は、これらの書類の何人による複製に対しても、特許庁のファイルまたはレコードに表示される通りであれば異議を唱えない。ただし、それ以外の場合、一切の著作権を留保する。
【0016】
図1から
図12に関連してレンズ系の実施例が開示されている。各実施例で開示されているように、一実施形態のレンズ系は、物体側より順に、正の第1レンズ群と、負の第2レンズ群とを備える。第1レンズ群は、物体側に凸面を向けた正の屈折力を有する第1レンズと、像側に凹面を向けた負の屈折力を有する第2レンズと、正の屈折力を有する第3レンズと、物体側に凸面を向けた第4レンズとを備える。第2レンズ群は、正の屈折力を有する第5レンズと、負の屈折力を有する第6レンズとを備える。無限遠から近距離被写体へのフォーカシングの際に、前記第1レンズ群が物体側へ移動する。レンズ系は、第1レンズ群の焦点距離をf1g、レンズ全系の焦点距離をf、第1レンズのd線におけるアッベ数と第3レンズのd線におけるアッベ数の平均値をv13、対角像高をImghとして、条件式
0.65 < f1g/f < 1.2 ・・・(1)
v13 > 60 ・・・(2)
f/Imgh > 8 ・・・(3)
を満足する。
【0017】
条件式(1)は、第1レンズ群の焦点距離とレンズ全系の焦点距離の関係を規定している。条件式(1)の下限以下になると第1群の屈折力が強くなり、特に軸上収差の補正が難しくなるとともに、偏芯誤差による性能劣化が大きくなる。一方、条件式(1)の上限以上になると第1群の屈折力が弱くなりすぎるために、無限遠から近距離被写体へのフォーカシングの際の移動量が大きくなる。
【0018】
条件式(2)は、第1レンズと第3レンズのアッベ数の平均値を規定している。第1レンズ群の正の屈折力を担う第1レンズと第3レンズのアッベ数が条件式(2)を満足することで、色収差が問題になりやすい望遠レンズにおいても良好に色収差を抑制することができる。
【0019】
条件式(3)は、全系の焦点距離と像高の関係を規定している。条件式(3)を満足することで、35mm換算の焦点距離が160mmを超える望遠レンズを実現することができる。
【0020】
一実施形態のレンズ系において、第1レンズの焦点距離をf1として、条件式
0.5 < f1/f < 0.9 ・・・(4)
を満足する。
【0021】
条件式(4)は、第1レンズの焦点距離とレンズ全系の焦点距離の関係を規定している。条件式(4)の下限以下になると第1レンズの屈折力が強くなり、特に各面の球面収差発生量が大きくなるため、収差補正が難しくなる。一方、条件式(4)の上限以上になると第1レンズの屈折力が弱くなり、全長短縮が難しくなる。
【0022】
第4レンズは、物体側に凸面を向け、少なくとも1面が非球面である。一実施形態のレンズ系において、第4レンズの焦点距離をf4として、条件式
|f4/f| > 1 ・・・(5)
を満足する。
【0023】
条件式(5)は第4レンズの焦点距離とレンズ全系の焦点距離の関係を規定している。望遠レンズ系において球面収差の補正には、軸上光線の有効光線高が高い位置において、非球面による補正が有効である。一方で非球面の形状誤差による軸上性能の劣化も大きくなる。第4レンズの少なくとも1面を非球面にすることで非球面の形状誤差による軸上性能の劣化も抑えながら、効果的に球面収差を補正することができる。また、条件式(5)を満足することで、偏芯誤差感度も低減することができる。
【0024】
一実施形態のレンズ系は、第4レンズと前記第5レンズの間に光路折り曲げ用の反射部材を備える。一実施形態のレンズ系において、第4レンズと第5レンズの空気間隔をD45、第1レンズ群の軸上距離をD1g、光学全長TTLとして、条件式
D45/Imgh > 3 ・・・(6)
D1g/TTL <0.37 ・・・(7)
を満足する。
【0025】
条件式(6)は、第4レンズと第5レンズの空気間隔と像高の関係を規定している。像高に対して十分広い空気間隔を確保することによって、光路を折り曲げるための反射部材の配置が可能となり、光を折り曲げて鏡筒サイズのコンパクト化を図ることができる。
【0026】
条件式(7)は、第1レンズ群の軸上距離と全長の関係を規定している。可動群である第1レンズ群の軸上距離が条件式(7)を満たすことによって、光路を折り曲げた際にも奥行き方向の大きさを抑制することができる。
【0027】
一実施形態のレンズ系において、条件式
0.8 < TTL/f < 1.2 ・・・(8)
を満足する。
【0028】
条件式(8)は光学全長と焦点距離の関係を規定している。条件式(8)を満足することで、小型でありながら、収差が良好に補正された光学系を実現することができる。
【0029】
上記のレンズ系によれば、望遠レンズでありながら全長が短いレンズ系を提供することができる。また、鏡筒サイズを小さくすることが可能なレンズ系を提供することができる。
【0030】
なお、本明細書等において「~から構成され」、「~からなり」、「~からなる」という用語が用いられる場合、列挙された構成要素に加えて、実質的に屈折力を有さないレンズ、絞り、フィルタ及びカバーガラス等の、実質的に屈折力を有するレンズ以外の光学要素、及び/又は、レンズフランジ、イメージセンサ及び振れ補正機構等の機構要素を含み得る。例えば、「Xから構成され」、「Xからなり」、「Xからなる」という用語が用いられる場合、Xに加えて、実質的に屈折力を有するレンズ以外の光学要素、及び/又は、機構要素を含み得る。
【0031】
次に、レンズ系の具体的な実施形態に具体的な数値を適用した実施例を説明する。まず、レンズ系の各実施例の説明で用いられる記号等の意味を説明する。
【0032】
レンズデータとして、面番号、曲率半径、面間隔、屈折率及びアッベ数を示す表が開示される。レンズデータの表において、面番号の欄には、最も物体側の面を第1面とし像側に向かうに従い1つずつ番号を増加させたときの面番号が示される。Rの欄には、各面の曲率半径が示される。Dの欄には、各面とその像側に隣接する面との光軸上の面間隔が示される。Ndの欄には、各光学要素のd線(波長587.6nm(ナノメートル))に対する屈折率が示される。νdの欄には、各光学要素のd線基準のアッベ数が示される。ここで、曲率半径の符号は、面形状が物体側に凸の場合を正とし、像面側に凸の場合を負とする。曲率半径における「INF」は、当該面が平面であることを示す。
【0033】
レンズデータには、開口絞りSも含めて示す。面番号の欄の「STO」は、開口絞りSの開口面を表す。面番号の欄の「mirror」は、光路を曲げるミラーMの反射面を表す。
【0034】
レンズデータにおいて、非球面の面番号には*印を付すとともに、曲率半径の欄には近軸の曲率半径の数値を示す。また、非球面を有するレンズ系の実施例については、非球面の面番号と、各非球面に関する非球面係数、及び、円錐定数を含む非球面データの表を付す。非球面データの表において、非球面係数の数値の「E±n」(n:自然数)は、10を底とする指数表現を表す。すなわち、「E±n」は、「×10±n」を表す。例えば、「0.12345E-05」は、「0.12345×10-5」を表す。非球面形状は、「zd」をレンズ面の頂点からの光軸方向における距離(サグ量)、「h」を光軸方向に垂直な方向における距離(高さ)、「c」をレンズの頂点における近軸曲率(曲率半径の逆数)、「κ」を円錐定数(コーニック定数)、「Am」をm次の非球面係数とすると、次の式によって定義される。
zd=ch2/(1+(1-(1+κ)c2h2)1/2)+ΣAm×hm
なお、Σはmについての和を示す。
【0035】
また、各実施例のレンズ系の諸元データの表を付す。諸元データの表において、「f」は焦点距離を示す。「Fno」はFナンバーを示す。「ω」は半画角(最大半画角)を示す。「ImgH」は最大像高を示す。「TTL」は無限遠被写体に合焦時の光学全長を示す。
【0036】
レンズデータ、及びレンズ系の諸元データの表において、角度の単位としては「度」を用い、長さの単位としては「mm」を用いる。しかし、レンズ系は比例拡大又は比例縮小しても使用可能なため、他の任意の単位を用いることもできる。
【0037】
なお、レンズ系が撮像レンズとして撮像装置に搭載される際には、撮像装置の仕様に応じたローパスフィルタ等の各種フィルタ及び保護用のカバーガラス等の光学要素を備えることが好ましい。本実施形態のレンズ系として、係る光学要素を備える形態も備えない形態も採用できる。係る光学要素を備えるレンズ系と光学要素を備えないレンズ系とは等価なレンズ系といえる。
【0038】
「Lj」は1つのレンズを示す。「Lj」において文字Lに続くjは、各実施例においてレンズ系が備えるレンズを識別することを目的とした自然数である。各実施例の説明において、記号Ljが割り当てられたレンズと、他の実施例における同じ記号Ljが割り当てられたレンズとが同じレンズであることを意味するものではない。
【0039】
各実施例のレンズ系においては下記の共通の基本構成を備える。各実施例のレンズ系は、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズと負の屈折力を有する第2レンズ、正の屈折力を有する第3レンズ、第4レンズ、正の第5レンズ、負の第6レンズの6枚のレンズから構成される。第1レンズは、光軸近傍の形状が物体側に凸面を向けている。第2レンズは、光軸近傍の形状が像側に凹面を向けている。第3レンズは、光軸近傍の形状が物体側に凸面、像側に凹面を向けている。第4レンズは光軸近傍の形状が、物体側に凸面、像側に凹面を向けている。第5レンズは、光軸近傍の形状が、物体側に凸面、像側に凸面を向けている。第6レンズは光軸近傍の形状が物体側に凹面、像側に凸面を向けている。
【0040】
図1は、実施例1におけるレンズ系100のレンズ構成を光学部材P及び像面IMとともに示す。
【0041】
レンズ系100は、開口絞りSと、第1レンズL1及び第2レンズL2の接合レンズと、第3レンズL3と、第4レンズL4と、第5レンズL5と、第6レンズL6とから構成される。第1レンズL1は正の屈折力を有する。第2レンズL2は負の屈折力を有する。第3レンズL3は正の屈折力を有する。第4レンズL4は正の屈折力を有する。第5レンズL5は正の屈折力を有する。第6レンズL6は負の屈折力を有する。レンズ系100は、物体側から順に、開口絞りS、第1レンズL1と第2レンズL2との接合レンズ、第3レンズL3、第4レンズL4、第5レンズL5、及び第6レンズL6から構成される。
【0042】
表1は、レンズ系100のレンズデータを示す。表2は、レンズ系100の非球面データを示す表である。
【0043】
【0044】
【0045】
表3は、レンズ系100の無限遠被写体に合焦時の全系の焦点距離f、FナンバーFno、半画角ω、像高ImgH、無限遠被写体に合焦時の光学全長TTLを示す諸元データの表である。
【0046】
【0047】
図2は、無限遠被写体に合焦した状態におけるレンズ系100の球面収差、非点収差、及び歪曲収差を示す。球面収差において、一点鎖線はC線(656.27nm)、実線はd線(587.56nm)、破線はg線(435.84nm)の値を示す。非点収差において、実線はd線のサジタル像面、破線はd線のメリディオナル像面の値を示す。歪曲収差においてはd線の値を示す。各収差図から、レンズ系100は、諸収差が良好に補正され、優れた結像性能を有していることが明らかである。
【0048】
図3は、実施例2におけるレンズ系200のレンズ構成を光学部材P及び像面IMとともに示す。
【0049】
レンズ系200は、第1レンズL1及び第2レンズL2の接合レンズと、開口絞りS、第3レンズL3と、第4レンズL4と、第5レンズL5と、第6レンズL6とから構成される。第1レンズL1は正の屈折力を有する。第2レンズL2は負の屈折力を有する。第3レンズL3は正の屈折力を有する。第4レンズL4は負の屈折力を有する。第5レンズL5は正の屈折力を有する。第6レンズL6は負の屈折力を有する。レンズ系100は、物体側から順に、第1レンズL1及び第2レンズL2の接合レンズ、開口絞りS、第3レンズL3、第4レンズL4、第5レンズL5、及び第6レンズL6から構成される。
【0050】
表4は、レンズ系200のレンズデータを示す。表5は、レンズ系200の非球面データを示す表である。
【0051】
【0052】
【0053】
表6は、レンズ系200の無限遠被写体に合焦時の全系の焦点距離f、FナンバーFno、半画角ω、像高ImgH、無限遠被写体に合焦時の光学全長TTLを示す諸元データの表である。
【0054】
【0055】
図4は、無限遠被写体に合焦した状態におけるレンズ系200の球面収差、非点収差、及び歪曲収差を示す。球面収差において、一点鎖線はC線(656.27nm)、実線はd線(587.56nm)、破線はg線(435.84nm)の値を示す。非点収差において、実線はd線のサジタル像面、破線はd線のメリディオナル像面の値を示す。歪曲収差においてはd線の値を示す。各収差図から、レンズ系200は、諸収差が良好に補正され、優れた結像性能を有していることが明らかである。
【0056】
図5は、実施例3におけるレンズ系300のレンズ構成を光学部材P及び像面IMとともに示す。
【0057】
レンズ系300は、開口絞りSと、第1レンズL1及び第2レンズL2の接合レンズと、第3レンズL3と、第4レンズL4と、第5レンズL5と、第6レンズL6とから構成される。第1レンズL1は正の屈折力を有する。第2レンズL2は負の屈折力を有する。第3レンズL3は正の屈折力を有する。第4レンズL4は負の屈折力を有する。第5レンズL5は正の屈折力を有する。第6レンズL6は負の屈折力を有する。レンズ系300は、物体側から順に、開口絞りS、第1レンズL1及び第2レンズL2の接合レンズ、第3レンズL3、第4レンズL4、第5レンズL5、及び第6レンズL6から構成される。
【0058】
表7は、レンズ系300のレンズデータを示す。表8は、レンズ系300の非球面データを示す表である。
【0059】
【0060】
【0061】
表9は、レンズ系300の無限遠被写体に合焦時の全系の焦点距離f、FナンバーFno、半画角ω、像高ImgH、無限遠被写体に合焦時の光学全長TTLを示す諸元データの表である。
【0062】
【0063】
図6は、無限遠被写体に合焦した状態におけるレンズ系300の球面収差、非点収差、及び歪曲収差を示す。球面収差において、一点鎖線はC線(656.27nm)、実線はd線(587.56nm)、破線はg線(435.84nm)の値を示す。非点収差において、実線はd線のサジタル像面、破線はd線のメリディオナル像面の値を示す。歪曲収差においてはd線の値を示す。各収差図から、レンズ系300は、諸収差が良好に補正され、優れた結像性能を有していることが明らかである。
【0064】
図7は、実施例4におけるレンズ系400のレンズ構成を光学部材P及び像面IMとともに示す。
【0065】
レンズ系400は、第1レンズL1と、第2レンズL2と、第3レンズL3と、開口絞りSと、第4レンズL4と、ミラーMと、第5レンズL5と、第6レンズL6とから構成される。第1レンズL1は正の屈折力を有する。第2レンズL2は負の屈折力を有する。第3レンズL3は正の屈折力を有する。第4レンズL4は負の屈折力を有する。ミラーMは光路を曲げる反射部材の一例である。第5レンズL5は正の屈折力を有する。第6レンズL6は負の屈折力を有する。レンズ系100は、物体側から順に、第1レンズL1、第2レンズL2、第3レンズL3、開口絞りS、第4レンズL4、ミラーM、第5レンズL5、及び第6レンズL6から構成される。
【0066】
表10は、レンズ系400のレンズデータを示す。表11は、レンズ系400の非球面データを示す表である。
【0067】
【0068】
【0069】
表12は、レンズ系400の無限遠被写体に合焦時の全系の焦点距離f、FナンバーFno、半画角ω、像高ImgH、無限遠被写体に合焦時の光学全長TTLを示す諸元データの表である。
【0070】
【0071】
図8は、無限遠被写体に合焦した状態におけるレンズ系400の球面収差、非点収差、及び歪曲収差を示す。球面収差において、一点鎖線はC線(656.27nm)、実線はd線(587.56nm)、破線はg線(435.84nm)の値を示す。非点収差において、実線はd線のサジタル像面、破線はd線のメリディオナル像面の値を示す。歪曲収差においてはd線の値を示す。各収差図から、レンズ系400は、諸収差が良好に補正され、優れた結像性能を有していることが明らかである。
【0072】
表13は、実施例1から実施例4のレンズ系における、条件式(1)~(8)の各数式で計算される数値を示す。表14は、実施例1から実施例4のレンズ系における、条件式(1)~(8)で使用される変数の数値を示す。
【0073】
【0074】
【0075】
以上に説明したとおり、上記実施例のレンズ系に係るレンズ構成によれば、半画角が6度より小さく狭画角のレンズ系を提供することができる。また、上記実施例のレンズ系に係るレンズ構成によれば、小型かつ高性能なレンズ系を提供することができる。
【0076】
上述したレンズ系が備える構成は任意の組合せが可能であり、要求される仕様に応じて適宜選択的に採用され得る。例えば、上記実施例によるレンズ系は条件式(1)~(8)を満足するものとしているが、条件式(1)~(8)のいずれか1つを満足するものであってもよく、これらの条件式の任意の組合せを満足するものであってもよい。
【0077】
以上、実施形態及び実施例を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施形態及び実施例に限定されず、種々の変形が可能である。例えば、各レンズの曲率半径、面間隔、屈折率、及びアッベ数は、上記各実施例で示した値に限定されず、他の値をとり得る。
【0078】
近年、イメージセンサの高画素化が進み、レンズ系に対して更なる高解像度が求められている。また、小型なレンズ系が求められる。また、遠くの被写体を拡大して撮影することも求められる。望遠レンズでありながら全長が短く鏡筒サイズの小さいレンズが求められている。これに対し、特許文献2に記載されたレンズ系は半画角が18度程度であり、特許文献2に記載されたレンズ系の構成では、更に狭い画角の実現に課題がある。また、特許文献2に記載されたレンズ系の構成では、更なる狭い画角の実現と高解像度化に課題がある。これに対し、上記実施形態に係るレンズ系によれば、係る課題を軽減できる。
【0079】
本実施形態に係るレンズ系は、デジタルスチルカメラ、ビデオカメラ等の撮像装置用のレンズ系に適用できる。本実施形態に係るレンズ系は、ズーム機構を有しないレンズ系に適用できる。本実施形態に係るレンズ系は、空撮用カメラ、監視用カメラ等のレンズ系に適用できる。本実施形態に係るレンズ系は、レンズ非交換式の撮像装置が備える撮像レンズに適用できる。本実施形態に係るレンズ系は、一眼レフレックスカメラ等のレンズ交換式カメラの交換レンズに適用できる。本実施形態に係るレンズ系は、撮像機能を備える携帯電話機や携帯情報端末の撮像装置に適用できる。
【0080】
図9は、本実施形態に係るレンズ系を備える撮像装置2000の外観斜視図の一例を示す。
図10は、撮像装置2000の機能ブロックを示す図である。
【0081】
撮像装置2000は、撮像部2100と、レンズ部2200とを備える。撮像部2100は、イメージセンサ2120と、制御部2110と、メモリ2130と、指示部2162と、表示部2160と、通信部2170とを有する。
【0082】
イメージセンサ2120は、CCDまたはCMOSにより構成されてよい。イメージセンサ2120は、レンズ部2200が有する撮像レンズ系2210を介して光を受光する。イメージセンサ2120は、撮像レンズ系2210を介して結像された光学像の画像データを制御部2110に出力する。撮像レンズ系2210は、上述した実施形態に係るレンズ系を備え、被写体の光学像をイメージセンサ2120上に結像させる。
【0083】
制御部2110は、CPUまたはMPUなどのマイクロプロセッサ、MCUなどのマイクロコントローラなどにより構成されてよい。メモリ2130は、コンピュータ可読可能な記録媒体でよく、SRAM、DRAM、EPROM、EEPROM、及びUSBメモリなどのフラッシュメモリの少なくとも1つを含んでよい。制御部2110は回路に対応する。メモリ2130は、制御部2110がイメージセンサ2120などを制御するのに必要なプログラム等を格納する。メモリ2130は、撮像装置2000の筐体の内部に設けられてよい。メモリ2130は、撮像装置2000の筐体から取り外し可能に設けられてよい。
【0084】
指示部2162は、撮像装置2000に対する指示をユーザから受け付けるユーザインタフェースである。表示部2160は、イメージセンサ2120により撮像され、制御部2110により処理された画像、撮像装置2000の各種設定情報などを表示する。表示部2160は、タッチパネルで構成されてよい。
【0085】
制御部2110は、イメージセンサ2120を制御する。制御部2110は、指示部2162等を通じて取得したユーザの指示を示す情報に基づいて、イメージセンサ2120に制御命令を出力することにより、イメージセンサ2120に撮像動作の制御を含む制御を実行する。制御部2110は、イメージセンサ2120により撮像された画像を取得する。制御部2110は、イメージセンサ2120から取得した画像に画像処理を施してメモリ2130に格納する。
【0086】
通信部2170は、外部との通信を担う。通信部2170は、制御部2110が生成した情報を通信ネットワークを通じて外部に送信する。通信部2170は、通信ネットワークを通じて外部から受信した情報を制御部2110に提供する。
【0087】
次に、本実施形態に係るレンズ系を備える移動体を備える移動体システムの実施形態を説明する。
【0088】
図11は、無人航空機(UAV)40及びコントローラ50を備える移動体システム10の一例を概略的に示す。UAV40は、UAV本体1101、ジンバル1110、複数の撮像装置1230、及び撮像装置1220を備える。撮像装置1220は、レンズ装置1160及び撮像部1140を備える。レンズ装置1160は、上述したレンズ系を備える。UAV40は、上述したレンズ系を有する撮像装置を備えて移動する移動体の一例である。移動体とは、UAVの他、空中を移動する他の航空機、地上を移動する車両、水上を移動する船舶等を含む概念である。
【0089】
UAV本体1101は、複数の回転翼を備える。UAV本体1101は、複数の回転翼の回転を制御することでUAV40を飛行させる。UAV本体1101は、例えば、4つの回転翼を用いてUAV40を飛行させる。回転翼の数は、4つには限定されない。UAV40は、回転翼を有さない固定翼機でもよい。
【0090】
撮像装置1230は、所望の撮像範囲に含まれる被写体を撮像する撮像用のカメラである。複数の撮像装置1230は、UAV40の飛行を制御するためにUAV40の周囲を撮像するセンシング用のカメラである。撮像装置1230は、UAV本体1101に固定されていてよい。撮像装置1230が備える撮像レンズ系は、上述したレンズ系を備えてよい。
【0091】
2つの撮像装置1230が、UAV40の機首である正面に設けられてよい。さらに他の2つの撮像装置1230が、UAV40の底面に設けられてよい。正面側の2つの撮像装置1230はペアとなり、いわゆるステレオカメラとして機能してよい。底面側の2つの撮像装置1230もペアとなり、ステレオカメラとして機能してよい。複数の撮像装置1230により撮像された画像に基づいて、UAV40の周囲の3次元空間データが生成されてよい。複数の撮像装置1230により撮像された被写体までの距離は、複数の撮像装置1230によるステレオカメラにより特定され得る。
【0092】
UAV40が備える撮像装置1230の数は4つには限定されない。UAV40は、少なくとも1つの撮像装置1230を備えていればよい。UAV40は、UAV40の機首、機尾、側面、底面、及び天井面のそれぞれに少なくとも1つの撮像装置1230を備えてもよい。UAV40に係る説明において、複数の撮像装置1230を、単に撮像装置1230と総称する場合がある。
【0093】
コントローラ50は、表示部54と操作部52を備える。操作部52は、UAV40の姿勢を制御するための入力操作をユーザから受け付ける。コントローラ50は、操作部52が受け付けたユーザの操作に基づいて、UAV40を制御するための信号を送信する。
【0094】
コントローラ50は、撮像装置1230及び撮像装置1220の少なくとも一方が撮像した画像を受信する。表示部54は、コントローラ50が受信した画像を表示する。表示部54はタッチ式のパネルであってよい。コントローラ50は、表示部54を通じて、ユーザから入力操作を受け付けてよい。表示部54は、撮像装置1220に撮像させるべき被写体の位置をユーザが指定するユーザ操作等を受け付けてよい。
【0095】
撮像部1140は、レンズ装置1160により結像された光学像の画像データを生成して記録する。レンズ装置1160は、撮像部1140と一体的に設けられてよい。レンズ装置1160は、いわゆる交換レンズであってよい。レンズ装置1160は、撮像部1140に対して着脱可能に設けられてよい。レンズ装置1160は、上述したレンズ系を備えてよい。
【0096】
ジンバル1110は、撮像装置1220を可動に支持する支持機構を有する。撮像装置1220は、ジンバル1110を介してUAV本体1101に取り付けられる。ジンバル1110は、撮像装置1220を、ピッチ軸を中心に回転可能に支持する。ジンバル1110は、撮像装置1220を、ロール軸を中心に回転可能に支持する。ジンバル1110は、撮像装置1220を、ヨー軸を中心に回転可能に支持する。ジンバル1110は、ピッチ軸、ロール軸、及びヨー軸の少なくとも1つの軸を中心に、撮像装置1220を回転可能に支持してよい。ジンバル1110は、ピッチ軸、ロール軸、及びヨー軸のそれぞれを中心に、撮像装置1220を回転可能に支持してよい。ジンバル1110は、撮像部1140を保持してもよい。ジンバル1110は、レンズ装置1160を保持してもよい。ジンバル1110は、ヨー軸、ピッチ軸、及びロール軸の少なくとも1つを中心に撮像部1140及びレンズ装置1160を回転させることで、撮像装置1220の撮像方向を変更してよい。
【0097】
次に、上記の実施形態及び実施例に係るレンズ系を備えるシステムの一例としてのスタビライザを説明する。
【0098】
図12は、スタビライザ3000の一例を示す外観斜視図である。スタビライザ3000は、移動体の他の一例である。例えば、スタビライザ3000が備えるカメラユニット3013が、撮像装置1220と同様の構成の撮像装置を備えてよい。カメラユニット3013が、レンズ装置1160と同様の構成のレンズ装置を備えてよい。
【0099】
スタビライザ3000は、カメラユニット3013、ジンバル3020、及び持ち手部3003を備える。ジンバル3020は、カメラユニット3013を回転可能に支持する。ジンバル3020は、パン軸3009、ロール軸3010、及びチルト軸3011を有する。ジンバル3020は、パン軸3009、ロール軸3010、及びチルト軸3011を中心に、カメラユニット3013を回転可能に支持する。ジンバル3020は、支持機構の一例である。
【0100】
カメラユニット3013は、撮像装置の一例である。カメラユニット3013は、メモリを挿入するためのスロット3014を有する。ジンバル3020は、ホルダ3007を介して持ち手部3003に固定される。
【0101】
持ち手部3003は、ジンバル3020、カメラユニット3013を操作するための各種ボタンを有する。持ち手部3003は、シャッターボタン3004、録画ボタン3005、及び操作ボタン3006を含む。シャッターボタン3004が押下されることで、カメラユニット3013により静止画を記録することができる。録画ボタン3005が押下されることで、カメラユニット3013により動画を記録することができる。
【0102】
デバイスホルダ3001が持ち手部3003に固定されている。デバイスホルダ3001は、スマートフォンなどのモバイルデバイス3002を保持する。モバイルデバイス3002は、WiFiなどの無線ネットワークを介してスタビライザ3000と通信可能に接続される。これにより、カメラユニット3013により撮像された画像をモバイルデバイス3002の画面に表示させることができる。
【0103】
スタビライザ3000においても、カメラユニット3013が上記の実施形態に係るレンズ系を備えてよい。
【0104】
以上、移動体の一例としてUAV40及びスタビライザ3000を取り上げて説明した。撮像装置1220と同様の構成を有する撮像装置は、UAV40及びスタビライザ3000以外の移動体に取り付けられてよい。
【0105】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0106】
特許請求の範囲、明細書、及び図面中において示した装置、システム、プログラム、及び方法における動作、手順、ステップ、及び段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、及び図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0107】
100、200、300、400 レンズ系、2000 撮像装置、2100 撮像部、2110 制御部、2120 イメージセンサ、2130 メモリ、2160 表示部、2162 指示部、2170 通信部、2200 レンズ部、2210 撮像レンズ系、10 移動体システム、40 UAV、50 コントローラ、52 操作部、54 表示部、1101 UAV本体、1110 ジンバル、1140 撮像部、1160 レンズ装置、1220、1230 撮像装置、3000 スタビライザ、3001 デバイスホルダ、3002 モバイルデバイス、3003 持ち手部、3004 シャッターボタン 3005 録画ボタン、3006 操作ボタン、3007 ホルダ、3009 パン軸、3010 ロール軸、3011 チルト軸、3013 カメラユニット、3014 スロット、3020 ジンバル