(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022161010
(43)【公開日】2022-10-20
(54)【発明の名称】鉛筆削り
(51)【国際特許分類】
B43L 23/08 20060101AFI20221013BHJP
【FI】
B43L23/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022051573
(22)【出願日】2022-03-28
(31)【優先権主張番号】20 2021 101 862.3
(32)【優先日】2021-04-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(71)【出願人】
【識別番号】522123290
【氏名又は名称】ドクター フリッツ リュトゲンス
(74)【代理人】
【識別番号】110003317
【氏名又は名称】特許業務法人山口・竹本知的財産事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100075166
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 巖
(74)【代理人】
【識別番号】100133167
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100169627
【弁理士】
【氏名又は名称】竹本 美奈
(72)【発明者】
【氏名】ドクター フリッツ リュトゲンス
【テーマコード(参考)】
2C071
【Fターム(参考)】
2C071BA02
2C071BA04
2C071BA08
2C071BC10
(57)【要約】
【課題】軟質芯鉛筆の軸の外側表面が汚れない鉛筆削りを提供すること。
【解決手段】鉛筆の先を尖らせるための中空のガイドチャネル(1)を備えた鉛筆削りであって、該ガイドチャネル(1)の内面が、先を尖らせる鉛筆の軸の一部のためのガイド面(3)を形成している鉛筆削りにおいて、前記ガイドチャネル(1)の内面が、前記ガイドチャネル(1)の軸方向(2)に延びている少なくとも1つのクリーニング溝(5)により中断されている鉛筆削り。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
鉛筆の先を尖らせるための中空のガイドチャネル(1)を備えた鉛筆削りであって、前記ガイドチャネル(1)の内面が、先を尖らせる鉛筆の軸の一部のためのガイド面(3)を形成している鉛筆削りにおいて、
前記ガイドチャネル(1)の前記内面が、前記ガイドチャネル(1)の軸方向(2)に延びている少なくとも1つのクリーニング溝(5)により中断されていることを特徴とする鉛筆削り。
【請求項2】
前記クリーニング溝(5)と前記ガイドチャネル(1)の内面(3)との間に鋭いエッジの溝立上がり部(6)があることを特徴とする、請求項1に記載の鉛筆削り。
【請求項3】
前記クリーニング溝(5)と前記内面(3)との間に縦方向エッジとして形成された溝立上がり部(6)がマイナスの角度で形成されていることを特徴とする、請求項1または2に記載の鉛筆削り。
【請求項4】
前記クリーニング溝(5)と前記内面(3)との間に縦方向エッジとして形成された溝立上がり部(6)がプラスの角度で形成されていることを特徴とする、請求項1または2に記載の鉛筆削り。
【請求項5】
前記ガイドチャネル(1)の内面および/または前記クリーニング溝(5)の表面がそれぞれロータス効果を有する表面であることを特徴とする、請求項1から4のいずれか1項に記載の鉛筆削り。
【請求項6】
前記クリーニング溝(5)内にクリーニング媒体が配置されていることを特徴とする、請求項1から5のいずれか1項に記載の鉛筆削り。
【請求項7】
前記ガイドチャネル(1)の周上に複数のクリーニング溝(5)が分散配置されていることを特徴とする、請求項1から6のいずれか1項に記載の鉛筆削り。
【請求項8】
前記ガイドチャネル(1)内に切削カッターが配置されていることを特徴とする、請求項1から7のいずれか1項に記載の鉛筆削り。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鉛筆削り、例えば化粧用鉛筆の軟質芯を尖らせるための、特に軟質芯鉛筆の鉛筆削りに関する。
【0002】
このタイプの軟質芯鉛筆は一般に固い軸(Minentraeger)で構成されており、この軸の中で鉛筆の軟質芯が軸方向にガイドされている。筆記用鉛筆では筆記するために、化粧用鉛筆では化粧するために使用できるように、この軟質芯はその軸から軸方向に出すことができる。軸の芯出口部は、程度の差はあっても、円筒形または円錐形である。この鉛筆削りは中空のガイドチャネルを有し、そのガイドチャネルの内面は軸のためのガイド面として形成されている。このガイドチャネルの内側輪郭は軸の芯出口部の外側輪郭に合わされている。ガイドチャネルの軸方向前方には芯整形器が取り付けられている。この芯整形器は、軟質芯を所望の方法で整形するために、良く知られているように、切削カッター、削りリブ(Schaberippe)または他の整形具として形成することができる。
【0003】
軟質芯の整形中に芯材料が削り取られるので、少量の芯材料が鉛筆削りのガイド面の領域に侵入し、そこで軸の外側表面に付着したり、外側表面を汚すことがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで、本発明の課題は、軸の外側表面が汚れないようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この課題は請求項1の特徴の組み合わせによって解決される。従属請求項は、本発明の部分的に有利な展開形態、および、部分的にそれ自身が進歩性を有する展開形態を含む。
【0006】
本発明は、ガイドチャネルの内面に軸方向に延びるクリーニング溝を形成する、という基本的なアイデアに基づいている。言い換えれば、そうでなければ連続したガイドチャネル内面が、このクリーニング溝によって中断されている。こうして、軸の外皮上に載っている芯材料をクリーニング溝内に落下させ、排出することができる。このために、クリーニング溝とガイドチャネルの表面とで形成される両方のエッジまたは立上がり部(Flanke)が、皮むきエッジ(Schaelkante)のように、軸の外皮上に存在している芯材料を取り除き、その結果、この材料は溝の中に落下して、排出される。
【0007】
有利な実施形態では、クリーニング溝とガイドチャネル内面との間の立上がり部または縁が鋭いエッジで形成されている。代替の実施形態では、この鋭いエッジを有する縁は、機能的な切削エッジを形成するために、マイナスまたはプラスの角度を有する縦方向エッジによって形成することができる。
【0008】
別の有利な実施形態では、ガイドチャネルの内面および/またはクリーニング溝の表面を、ロータス効果を有する表面とすることができる。
【0009】
別の実施形態では、クリーニング溝にクリーニング媒体が提供される、すなわち、クリーニング溝をクリーニング媒体で充填する、ようにすることができる。
【0010】
別の有利な実施形態では、ガイドチャネルの周上に複数のクリーニング溝が分散配置されている。
【0011】
最後に、別の実施形態では、ガイドチャネル内に1つまたは複数の切削刃ないし切削カッターが配置されている。
【0012】
本発明による鉛筆削りを実施例に基づいてさらに詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】鉛筆の先を尖らせるための2つの平行なガイドチャネルを有する鉛筆削りの斜視図
【
図3】本発明による鉛筆削りのガイドチャネルの側面断面図
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1に示す鉛筆削りは2つの平行なガイドチャネル1を有する。これらのガイドチャネル1は軸方向2に延びている。図には示されていない鉛筆の整形すべき軟質芯のための整形具として、この実施例ではU字形の削りリブ4がガイドチャネル1内のガイド面3と軸方向2で接している。さらに、この実施例では、3つのクリーニング溝5を見ることができる。
【0015】
これらのガイド面3はそれぞれ複数のクリーニング溝5と共通の溝立上がり部(Riefenflanke)6を形成している。これらの溝立上がり部6は鋭いエッジを有するように形成することができる。しかし、これらはマイナスの角度またはプラスの角度を有する縦方向エッジとして形成することもできる。この鉛筆削りは以下のように機能する。
【0016】
先を尖らせる鉛筆の軸の先端がガイドチャネル1に押し込まれる。次に、鉛筆の先端の外皮が複数のガイド面3と接触する。鉛筆を時計回りに回転させ、削りリブ4と噛み合っている軟質芯を尖らせる。芯材料が軸の先端の外側面上に落ちると、この芯材料は、削り取りフレーム(Schabeleiste)のように作用する溝立上がり部6によって軸の先端の外側面から取り除かれ、それぞれ隣接しているクリーニング溝5内に落下し、こうして、鉛筆削りから排出することができる。
【符号の説明】
【0017】
1 ガイドチャネル
2 軸方向
3 ガイド面
4 削りリブ
5 クリーニング溝
6 溝立上がり部
【外国語明細書】