(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022161044
(43)【公開日】2022-10-21
(54)【発明の名称】加熱調理器
(51)【国際特許分類】
F24C 1/00 20060101AFI20221014BHJP
F24C 7/02 20060101ALI20221014BHJP
【FI】
F24C1/00 310B
F24C7/02 H
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021065550
(22)【出願日】2021-04-08
(71)【出願人】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147304
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 知哉
(74)【代理人】
【識別番号】100148493
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 浩二
(72)【発明者】
【氏名】若狭 加奈子
【テーマコード(参考)】
3L086
【Fターム(参考)】
3L086AA03
3L086BA05
3L086BA08
3L086DA29
(57)【要約】
【課題】調理対象物の調理むらを抑制することができる加熱調理器を提供する。
【解決手段】加熱調理器は、調理対象物が収容される調理空間を形成する調理庫と、空気を加熱する加熱部と、前記加熱部が加熱した空気を前記調理空間に送る送風部と、水蒸気を発生させる水蒸気発生部と、前記加熱部により加熱される加熱空間に配置されており、前記調理空間に供給される前記水蒸気が通る水蒸気導入管と、を備え、前記水蒸気導入管は、前記水蒸気導入管の内側と外側とを連通するように管壁に形成された通気開口部を有する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
調理対象物が収容される調理空間を形成する調理庫と、
空気を加熱する加熱部と、
前記加熱部が加熱した空気を前記調理空間に送る送風部と、
水蒸気を発生させる水蒸気発生部と、
前記加熱部により加熱される加熱空間に配置されており、前記調理空間に供給される前記水蒸気が通る水蒸気導入管と、を備え、
前記水蒸気導入管は、前記水蒸気導入管の内側と外側とを連通するように管壁に形成された通気開口部を有する、
加熱調理器。
【請求項2】
前記通気開口部は、前記送風部が生成する風の送風経路に形成されている、
請求項1に記載の加熱調理器。
【請求項3】
前記加熱空間は、前記加熱部及び前記送風部が配置された温風生成空間と、前記調理空間と、を含み、
前記通気開口部は、前記温風生成空間に形成されている、
請求項1又は2に記載の加熱調理器。
【請求項4】
前記水蒸気導入管は、前記温風生成空間に位置し前記水蒸気を出力する吐出口が前記管壁の端部に形成されており、
前記吐出口から出力された前記水蒸気は、前記温風生成空間と前記調理空間とを仕切る隔壁に形成された供給孔を介して、前記調理空間に供給される、
請求項3に記載の加熱調理器。
【請求項5】
前記水蒸気導入管は、前記吐出口と前記供給孔とが対向するように配置されており、
前記通気開口部は、前記管壁の前記端部に形成された複数の通気凹部を含む、
請求項4に記載の加熱調理器。
【請求項6】
前記水蒸気導入管は、前記管壁の前記端部が前記隔壁と接触するように配置されている、
請求項5に記載の加熱調理器。
【請求項7】
前記通気開口部は、前記管壁に形成された複数の通気孔を含む、
請求項1~6のいずれか1項に記載の加熱調理器。
【請求項8】
前記複数の通気孔は、螺旋状に並ぶように形成されている、
請求項7に記載の加熱調理器。
【請求項9】
前記複数の通気孔は、直線状に並ぶように形成されている、
請求項7に記載の加熱調理器。
【請求項10】
前記複数の通気孔は、直線状に並ぶように形成された複数の第1通気孔と、前記水蒸気導入管の内部空間を介して前記複数の第1通気孔と対向し、直線状に並ぶように形成された複数の第2通気孔と、を含む、
請求項7に記載の加熱調理器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、加熱調理器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、飽和蒸気を用いて加熱庫内の被加熱物を加熱する加熱調理器が開示されている(例えば、特許文献1参照)。この加熱調理器は、飽和蒸気を発生させる飽和蒸気発生装置を備えている。飽和蒸気発生装置が発生させた飽和蒸気は、蒸気管を介して加熱庫に供給される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
加熱調理器において、調理庫内における水蒸気の分布にむらがある場合、調理対象物に調理むらが生じるおそれがあった。
【0005】
本開示の主な目的は、調理対象物の調理むらを抑制することができる加熱調理器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一態様に係る加熱調理器は、調理対象物が収容される調理空間を形成する調理庫と、空気を加熱する加熱部と、前記加熱部が加熱した空気を前記調理空間に送る送風部と、水蒸気を発生させる水蒸気発生部と、前記加熱部により加熱される加熱空間に配置されており、前記調理空間に供給される前記水蒸気が通る水蒸気導入管と、を備え、前記水蒸気導入管は、前記水蒸気導入管の内側と外側とを連通するように管壁に形成された通気開口部を有する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、実施形態に係る加熱調理器の正面図である。
【
図2】
図2は、同上の加熱調理器のブロック図である。
【
図3】
図3は、同上の加熱調理器における調理庫の正面図である。
【
図4】
図4は、同上の加熱調理器における温風生成室の斜視図である。
【
図5】
図5は、同上の加熱調理器における水蒸気導入管の斜視図である。
【
図6】
図6は、第1変形例に係る加熱調理器における水蒸気導入管の斜視図である。
【
図7】
図7は、第2変形例に係る加熱調理器における水蒸気導入管の斜視図である。
【
図8】
図8は、第3変形例に係る加熱調理器における水蒸気導入管の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明を実施した好ましい形態の一例について説明する。但し、下記の実施形態は、単なる例示である。本発明は、下記の実施形態に何ら限定されない。
【0009】
本実施形態の加熱調理器1について、
図1~
図5を参照して説明する。
【0010】
本実施形態の加熱調理器1は、水蒸気を含む温風を調理対象物に供給するコンベクションオーブンである。また、本実施形態の加熱調理器1は、マグネトロンを備えており、マイクロ波を発生させることによって調理対象物を加熱するレンジ機能も有している。
【0011】
加熱調理器1は、加熱空間101を形成する筐体10を備えている。加熱空間101は、調理対象物が収容される調理空間111と、温風が生成される温風生成空間121と、を含む。筐体10は、調理空間111を形成する調理庫11と、温風生成空間121を形成する温風生成室12と、を有している。
【0012】
調理空間111は、立方体空間であって、前方が開口しており、この開口を介して調理対象物を出し入れ可能である。調理庫11の前面には、扉13が設けられている。扉13は、調理庫11の開口を開閉するように構成されている。扉13は、調理庫11における下部に設けられたヒンジを回転軸として、回動することによって、調理庫11の開口を開閉する。扉13は、扉13を開閉するためのハンドル131、加熱調理器1を操作するための操作パネル132を有している。
【0013】
調理庫11には、調理トレイを収容可能である。調理トレイは、金属製であって、調理対象物を受けるように構成されている。調理庫11は、調理トレイを上下方向に2つ並べて支持可能である。
【0014】
温風生成空間121は、調理空間111の後方に設けられている。温風生成空間121と調理空間111との間には、温風生成空間121と調理空間111とを前後方向に仕切る隔壁14が設けられている。温風生成空間121は、加熱部21及び送風部22が配置されており、調理空間111に送る温風が生成される。
【0015】
送風部22は、例えば遠心ファンであり、ファンの回転軸の遠心方向に向かって空気を送るように構成されている。送風部22は、隔壁14の中央部に対して後方に配置されている。
【0016】
加熱部21は、例えばシーズヒータであり、熱を発生させることにより、空気を加熱する。加熱部21は、環状に形成されており、送風部22を囲むように配置されている。
【0017】
また、隔壁14には、複数の吸気孔141、及び複数の供給孔142が形成されている。
【0018】
複数の吸気孔141は、隔壁14の中央部における、送風部22と対向する位置に形成されている。
【0019】
複数の供給孔142は、複数の第1供給孔142A、複数の第2供給孔142B、複数の第3供給孔142C、及び複数の第4供給孔142Dを含む。複数の第1供給孔142A、複数の第2供給孔142B、複数の第3供給孔142C、及び複数の第4供給孔142Dは、隔壁14の四隅近傍に形成されている。具体的には、複数の第1供給孔142Aは、隔壁14の左上の角部近傍に形成され、複数の第2供給孔142Bは、隔壁14の右上の角部近傍に形成され、複数の第3供給孔142Cは、隔壁14の左下の角部近傍に形成され、複数の第4供給孔142Dは、隔壁14の右下の角部近傍に形成されている。
【0020】
送風部22は、複数の吸気孔141と前後方向に対向するように配置されている。送風部22は、駆動することによって、複数の吸気孔141を介して、調理空間111の空気を吸い込む。また、送風部22は、駆動することによって、遠心方向に向かう風を生成する。送風部22の周囲には、送風部22を囲むように加熱部21が設けられている。したがって、送風部22によって生成された風が、加熱部21を通過することによって加熱される。加熱部21を通過した温風は、複数の供給孔142を介して調理空間111に供給される。つまり、送風部22は、加熱部21が加熱した空気を調理空間111に送る。調理空間111に供給された温風は、調理空間111を循環し、複数の給気孔を介して温風生成空間121に戻る。
図2では、温風、及び水蒸気の流れを矢印で概略的に示している。
【0021】
また、筐体10には、水蒸気を発生させる水蒸気発生部3が設けられている。水蒸気発生部3は、温風生成空間121の後方に設けられている。水蒸気発生部3が発生させた水蒸気は、調理空間111に供給される。
【0022】
水蒸気発生部3は、給水タンク31と、容器32と、ヒータ33と、を有している。給水タンク31には、水蒸気の元となる水が溜められる。給水タンク31の水は、容器32に供給される。ヒータ33は、容器32に設けられており、容器32内の水を加熱することにより水蒸気(飽和蒸気)を発生させる。また、容器32には、水蒸気導入管4が接続されている(
図2参照)。なお、
図4では、水蒸気導入管4の記載を省略している。
【0023】
水蒸気導入管4は、金属製の管であって、一方の第1端部41に流入口411が形成され、他方の第2端部42に吐出口421が形成されている。水蒸気導入口は、第1端部41に形成された流入口411が容器32の開口と連続するように設けられている。また、水蒸気導入口は、第2端部42が温風生成空間121に位置するように設けられている。具体的には、水蒸気導入管4は、第2端部42に形成された吐出口421が複数の第1供給孔142Aと対向するように設けられている。水蒸気発生部3が発生させた水蒸気は、第1端部41に形成された流入口411から水蒸気導入管4に流入し、第2端部42に形成された吐出口421から出力される。したがって、水蒸気発生部3が発生させた水蒸気は、水蒸気導入管4、及び複数の第1供給孔142Aを介して、調理空間111に供給される。なお、水蒸気導入管4の第2端部42は、隔壁14に接していることが好ましいが、僅かに隙間があってもよい。
【0024】
ここで、
図5に示すように、本実施形態の水蒸気導入管4は、管壁40に形成された通気開口部43を有している。管壁40は、円筒状に形成されており、内径が例えば14mm程度である。なお、
図5では、複数の第1供給孔142Aの記載を省略している。
【0025】
通気開口部43は、水蒸気導入管4の内側と外側とを連通するように形成されている。本実施形態では、通気開口部43は、第2端部42に形成された複数の通気凹部431を含む。複数の通気凹部431の各々は、第2端部42から水蒸気導入管4の軸方向に沿って凹むように形成された、矩形状の開口である。各通気凹部431は、管壁40の周方向の大きさが5mm程度であり、管壁40の軸方向の大きさが1.5mm程度である。本実施形態では、水蒸気導入管4は、複数の通気凹部431として4つの通気凹部431を有している。4つの通気凹部431は、円筒状の管壁40の周方向において、略90度間隔で形成されている。なお、通気凹部431の数は、1つであってもよいし、4つ以外の複数であってもよい。
【0026】
上述したように、水蒸気導入管4は、第2端部42に形成された吐出口421が複数の第1供給孔142Aと対向するように設けられている。また、送風部22によって生成された風は、複数の第1供給孔142Aを介して調理空間111に供給される。したがって、通気開口部43は、送風部22が生成する風の送風経路に形成されている。また、温風生成空間121において、水蒸気導入管4の内側の圧力は、水蒸気導入管4の外側の圧力に比べて小さい。したがって、温風生成空間121において、送風部22及び加熱部21によって生成された温風が、通気開口部43を介して水蒸気導入管4の内部に入り込む。温風が水蒸気導入管4の内部に入り込むことによって、温風と水蒸気とが混ざり合う。そして、水蒸気を含む温風が、複数の第1供給孔142Aを介して調理庫11に供給される。
【0027】
このように、本実施形態の加熱調理器1では、水蒸気導入管4は、水蒸気導入管4の内側と外側とを連通するように管壁40に形成された通気開口部43を有している。
【0028】
これにより、通気開口部43を介して水蒸気導入管4に温風が入り込んで、温風と水蒸気とが混ざり合い、水蒸気を温風に乗せて調理空間111に供給することができる。さらに、温風が水蒸気導入管4に入り込むことによって、水蒸気導入管4の内側の圧力が高まる。また、水蒸気導入管4自体が温められるので、水蒸気導入管4の内側の圧力がさらに高まる。よって、吐出口421及び複数の第1供給孔142Aを介して調理空間111に供給される水蒸気の圧力が高まり、水蒸気を調理空間111に行き渡らせやすくなる。そのため、調理対象物の調理むらを抑制することができる。さらに調理対象物の加熱効率が向上するので、調理時間の短縮を図ることができる。また、調理空間111において、水蒸気のむらが抑制されるので、調理庫11への結露が抑制され、調理庫11の汚れを抑制することができる。また、調理対象物への結露が抑制されるので、調理対象物をしっとりと調理することができ、ビタミン等の水溶性の栄養素の流出を抑制することができる。
【0029】
また、通気開口部43は、送風部22が生成する風の送風経路に形成されている。
【0030】
これにより、送風部22が生成する風が、通気開口部43を介して水蒸気導入管4に入り込みやすくなり、水蒸気と混ざりやすくなる。また、水蒸気導入管4内の水蒸気が通気開口部43を介して流出しにくくなり、送風部22、加熱部21等が濡れることが抑制される。
【0031】
また、通気開口部43は、温風生成空間121に形成されている。
【0032】
これにより、水蒸気導入管4の内側と外側との圧力差により、送風部22が生成する風が、通気開口部43を介して水蒸気導入管4に入り込みやすくなり、水蒸気と混ざりやすくなる。
【0033】
また、水蒸気導入管4は、温風生成空間121に位置し水蒸気を出力する吐出口421が管壁40の第2端部42に形成されている。吐出口421から出力された水蒸気は、温風生成空間121と調理空間111とを仕切る隔壁14に形成された第1供給孔142Aを介して、調理空間111に供給される。
【0034】
これにより、調理対象物に水蒸気が直接当たることが抑制され、調理対象物の結露を抑制することができる。
【0035】
また、水蒸気導入管4は、吐出口421と第1供給孔142Aとが対向するように配置されている。通気開口部43は、管壁40の第2端部42に形成された複数の通気凹部431を含む。
【0036】
これにより、通気開口部43の形成が容易となり、水蒸気導入管4の製造コストの低減を図ることができる。また、複数の通気凹部431を介して、水蒸気導入管4に複数方向から風が入り込むので、風と水蒸気とがより混ざりやすくなり、水蒸気導入管4に水が溜まることが抑制される。
【0037】
また、水蒸気導入管4は、管壁40の第2端部42が隔壁14と接触するように配置されている。
【0038】
これにより、隔壁14と第2端部42との隙間から水蒸気が漏れることが抑制され、送風部22、加熱部21等が濡れることが抑制される。
【0039】
なお、本実施形態では、水蒸気導入管4は、通気開口部43が温風生成空間121に位置するように設けられているが、これに限らない。例えば、水蒸気導入管4は、隔壁14を貫通し、通気開口部43が調理空間111に位置するように設けられていてもよい。
【0040】
(変形例)
次に、加熱調理器1における水蒸気導入管4の変形例について説明する。以下に説明する各変形例は、上述した実施形態の構成を適宜組み合わせて適用可能である。なお、以下の説明では、上述した実施形態と同様の構成については、同一の符号を付して説明を適宜省略する。
【0041】
(第1変形例)
本変形例の水蒸気導入管4における通気開口部43は、管壁40に形成された複数の通気孔432を含むことが、上記実施形態の水蒸気導入管4と相違する。
【0042】
図6に示すように、複数の通気孔432は、螺旋状に並ぶように形成されている。つまり、複数の通気孔432は、第2端部42の近傍において、管壁40の周方向、及び軸方向の両方にずれるように形成されている。本変形例では、水蒸気導入管4は、複数の通気孔432として8つの通気孔432が形成されている。各通気孔432は、直径が3mmである。複数の通気孔432は、管壁40の周方向に135度間隔、かつ管壁40の軸方向に1.5mm間隔で形成されている。なお、複数の通気孔432の数は、8つに限らず、他の数であってもよい。また、上述した複数の通気孔432の大きさ、間隔は、一例であって、他の大きさ、間隔であってもよい。
【0043】
本変形例では、通気開口部43は、螺旋状に形成された複数の通気孔432を含んでいる。これにより、複数の通気孔432を介して水蒸気導入管4に入り込む風の流れが複雑となるので、風と水蒸気とがより混ざりやすくなり、水蒸気導入管4に水が溜まることが抑制される。
【0044】
(第2変形例)
本変形例の水蒸気導入管4における通気開口部43は、管壁40に形成された複数の通気孔432を含む。複数の通気孔432は、直線状に並ぶように形成されていることが、第1変形例の水蒸気導入管4と相違する。
【0045】
図7に示すように、複数の通気孔432は、管壁40の軸方向に沿って直線状に並ぶように形成されている。本変形例では、水蒸気導入管4は、複数の通気孔432として8つの通気孔432が形成されている。各通気孔432は、直径が3mmである。複数の通気孔432は、管壁40の軸方向に5mm間隔で形成されている。なお、複数の通気孔432の数は、8つに限らず、他の数であってもよい。また、上述した複数の通気孔432の大きさ、間隔は、一例であって、他の大きさ、間隔であってもよい。
【0046】
本変形例では、通気開口部43は、直線状に並ぶように形成された複数の通気孔432を含んでいる。これにより、複数の通気孔432の形成が容易となり、水蒸気導入管4の製造コストの低減を図ることができる。
【0047】
(第3変形例)
本変形例の水蒸気導入管4における通気開口部43は、管壁40に形成された複数の通気孔432を含む。複数の通気孔432は、2列に直線状に並ぶように形成された複数の第1通気孔432A及び複数の第2通気孔432Bを含むことが、第2変形例の水蒸気導入管4と相違する。
【0048】
図8に示すように、複数の第1通気孔432Aは、管壁40の軸方向に沿って直線状に並ぶように形成されている。本変形例では、水蒸気導入管4は、複数の第1通気孔432Aとして4つの通気孔432が形成されている。各第1通気孔432Aは、直径が3mmである。複数の第1通気孔432Aは、管壁40の軸方向に5mm間隔で形成されている。
【0049】
また、複数の第2通気孔432Bは、管壁40の軸方向に沿って直線状に並ぶように形成されている。本変形例では、水蒸気導入管4は、複数の第2通気孔432Bとして4つの通気孔432が形成されている。各第2通気孔432Bは、直径が3mmである。複数の第2通気孔432Bは、管壁40の軸方向に5mm間隔で形成されている。
【0050】
複数の第1通気孔432Aと複数の第2通気孔432Bとは、管壁40の周方向に離れて形成されている。本変形例では、複数の第1通気孔432Aと複数の第2通気孔432Bとは、管壁40の周方向において180度離れて形成されている。つまり、複数の第2通気孔432Bは、水蒸気導入管4の内部空間を介して複数の第1通気孔432Aと対向している。言い換えれば、複数の第1通気孔432Aと複数の第2通気孔432Bとは一対一に対応しており、対応する一対の第1通気孔432Aと第2通気孔432Bとは、水蒸気導入管4を貫通するように形成されている。
【0051】
本変形例では、通気開口部43は、水蒸気導入間の内部空間を介して対向する複数の第1通気孔432Aと複数の第2通気孔432Bとを含んでいる。これにより、水蒸気導入管4を貫通するように孔を形成することによって、第1通気孔432Aと第2通気孔432Bとを形成することができるので、複数の第1通気孔432A及び複数の第2通気孔432Bの形成が容易となり、水蒸気導入管4の製造コストの低減を図ることができる。
【0052】
なお、複数の第1通気孔432A及び複数の第2通気孔432Bの数は、4つに限らず、他の数であってもよい。また、上述した複数の第1通気孔432A及び複数の第2通気孔432Bの大きさ、間隔は、一例であって、他の大きさ、間隔であってもよい。
【0053】
なお、上述した各変形例において、水蒸気導入管4の通気開口部43は、複数の通気孔432を有しているが、実施形態の複数の通気凹部431を更に有していてもよい。
【符号の説明】
【0054】
1 加熱調理器
101 加熱空間
11 調理庫
111 調理空間
121 温風生成空間
14 隔壁
142A 第1供給孔(供給孔)
21 加熱部
22 送風部
3 水蒸気発生部
4 水蒸気導入管
40 管壁
42 第2端部(端部)
421 吐出口
43 通気開口部
431 通気凹部
432 通気孔
432A 第1通気孔
432B 第2通気孔