(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022161055
(43)【公開日】2022-10-21
(54)【発明の名称】化粧用具などの収納筒
(51)【国際特許分類】
A45D 40/10 20060101AFI20221014BHJP
【FI】
A45D40/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021065573
(22)【出願日】2021-04-08
(71)【出願人】
【識別番号】000210573
【氏名又は名称】竹内工業株式会社
(72)【発明者】
【氏名】平川 昌志
(57)【要約】 (修正有)
【課題】従来の化粧用具などの収納筒では化粧用具を収納筒から外さねば化粧品を使用することができないため、化粧用具を手でつかみ出す部分が必要であるが、そのつかみ出す部分も収納筒に収納でき外部に露出してしまうことの無い化粧用具などの収納筒を提供する。
【解決手段】側面に切割溝3が形成され一端が開口された筒状の収納筒本体1と、この収納筒本体1内に移動可能に収納された筒状の嵌合筒4と、この嵌合筒4に形成された収納筒本体1の切割溝3と係合し収納筒本体1の外部まで達する操作ピン7と、嵌合筒4を収納筒本体1の開口部2方向へ付勢するコイルスプリング6と、切割溝3と操作ピン7に嵌合筒4を収納筒30内部の所定位置に押し込んだ際にコイルスプリング6の付勢力に反して嵌合筒4をその位置に係止状態とすることができる係止機構8を設け、収納筒本体1の外部から操作ピン7を操作することで嵌合筒4の係止状態を解除する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
側面に切割溝が形成され一端が開口された筒状の収納筒本体と、この収納筒本体内に軸心方向に移動可能に収納され内部に化粧用具を嵌合固定する嵌合部が形成された筒状の嵌合筒と、この嵌合筒に形成された収納筒本体の切割溝と係合し収納筒本体の外部まで達する操作ピンと、収納筒本体の開口されていない側と嵌合筒の間に収納され嵌合筒を収納筒本体の開口部方向へ付勢するコイルスプリングと、切割溝と操作ピンに嵌合筒を収納筒内部の所定位置に押し込んだ際にコイルスプリングの付勢力に反して嵌合筒をその位置に係止状態とすることができる係止機構を設け、収納筒本体の外部から操作ピンを操作することで嵌合筒の係止状態を解除することができることを特徴とする化粧用具などの収納筒。
【請求項2】
側面に操作孔が形成され一端が開口された筒状の収納筒本体と、この収納筒本体内に軸心方向に移動可能に収納され内部に化粧用具を嵌合固定する嵌合部が形成された筒状の嵌合筒と、収納筒本体の操作孔に係止され収納筒本体の外部まで達する操作ピンと、収納筒本体の開口されていない側と嵌合筒の間に収納され嵌合筒を収納筒本体の開口部方向へ付勢するコイルスプリングと、嵌合筒を収納筒内部の所定位置に押し込んだ際にコイルスプリングの付勢力に反して嵌合筒をその位置に係止状態とすることができる係止機構を設け、収納筒本体の外部から操作ピンを押し込むことで嵌合筒の係止状態を解除することができることを特徴とする化粧用具などの収納筒。
【請求項3】
化粧用具はハカマ部材と、このハカマ部材に回動可能に立設された内筒部材と、ハカマ部材と内筒部材を回動させることによって内筒部材内に収納された棒状化粧品を内筒部材の上端面から出没させることのできる繰り出し機構と、ハカマ部材あるいは内筒部材に形成された嵌合筒内面の嵌合部と嵌合する嵌合部とから構成される棒状化粧料収納容器であることを特徴とする請求項1あるいは請求項2に記載の化粧用具などの収納筒。
【請求項4】
係止機構には誤動作による係止機構の係止状態の解除を防止するためのロック機構が設けられていることを特徴とする請求項1あるいは請求項2に記載の化粧用具などの収納筒。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は化粧に必要な用具を収納、携帯することができる化粧用具などの収納筒に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の化粧用具などの収納筒は、例えば口紅などの棒状化粧品容器の蓋に代表されるが、化粧品とそれを使用する加飾の施された容器を埃の侵入や外部からの衝撃から守ることを目的に構成されていた。
【0003】
しかしながらこのように構成された従来の化粧用具などの収納筒では内蔵した化粧品を埃から守ることはできても、化粧用具を収納筒から外さねば化粧品を使用することができないため化粧用具を手でつかみ出す部分が必要で、そのつかみ出す部分は収納筒に収納することができず外部に露出してしまうため、化粧用具を外部からの衝撃から守るには不十分なものであるという欠点があった。
【0004】
この改善策として特願2006-552655号があるが、このような構造を使用した場合には構造が複雑となり組立工程が煩雑になり、さらに部品数が増加することもあって化粧用具などの収納筒の作製コストが上昇してしまうことから市場での競争力が低下してしまうものであった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
解決しようとする課題は従来の化粧用具などの収納筒では化粧用具を収納筒から外さねば化粧品を使用することができないため化粧用具を手でつかみ出す部分が必要であっても、そのつかみ出す部分も収納筒に収納でき外部に露出してしまうことの無い化粧用具などの収納筒を得ることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は側面に切割溝が形成され一端が開口された筒状の収納筒本体と、この収納筒本体内に軸心方向に移動可能に収納され内部に化粧用具を嵌合固定する嵌合部が形成された筒状の嵌合筒と、この嵌合筒に形成された収納筒本体の切割溝と係合し収納筒本体の外部まで達する操作ピンと、収納筒本体の開口されていない側と嵌合筒の間に収納され嵌合筒を収納筒本体の開口部方向へ付勢するコイルスプリングと、切割溝と操作ピンに嵌合筒を収納筒内部の所定位置に押し込んだ際にコイルスプリングの付勢力に反して嵌合筒をその位置に係止状態とすることができる係止機構を設け、収納筒本体の外部から操作ピンを操作することで嵌合筒の係止状態を解除することができることを特徴としている。
【0008】
あるいは側面に操作孔が形成され一端が開口された筒状の収納筒本体と、この収納筒本体内に軸心方向に移動可能に収納され内部に化粧用具を嵌合固定する嵌合部が形成された筒状の嵌合筒と、収納筒本体の操作孔に係止され収納筒本体の外部まで達する操作ピンと、収納筒本体の開口されていない側と嵌合筒の間に収納され嵌合筒を収納筒本体の開口部方向へ付勢するコイルスプリングと、嵌合筒を収納筒内部の所定位置に押し込んだ際にコイルスプリングの付勢力に反して嵌合筒をその位置に係止状態とすることができる係止機構を設け、収納筒本体の外部から操作ピンを押し込むことで嵌合筒の係止状態を解除することができることを主要な特徴としている。
【発明の効果】
【0009】
本発明は従来の化粧用具などの収納筒では化粧用具を収納筒から外さねば化粧品を使用することができないため化粧用具を手でつかみ出す部分が必要であっても、そのつかみ出す部分も収納筒に収納でき外部に露出してしまうことが無いという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】発明の第1の実施例を示す断面説明図である。
【
図2】発明の第1の実施例を示す側面断面説明図である。
【
図3】発明の第1の実施例の嵌合筒が開口部側に移動した状態の断面説明図である。
【
図4】発明の第1の実施例の嵌合筒が開口部側に移動して化粧用具を外した状態の側面断面説明図である。
【
図5】発明の第1の実施例の部品ごとの斜視図である。
【
図7】発明の第2の実施例を示す断面説明図である。
【
図8】発明の第2の実施例を示す側面断面説明図である。
【
図9】発明の第2の実施例の嵌合筒が開口部側に移動した状態の断面説明図である。
【
図10】発明の第2の実施例の嵌合筒が開口部側に移動して化粧用具を外した状態の側面断面説明図である。
【
図11】発明の第2の実施例の部品ごとの斜視図である。
【
図12】発明の第3の実施例を示す断面説明図である。
【
図13】発明の第3の実施例を示す側面断面説明図である。
【
図14】発明の第3の実施例の嵌合筒が開口部側に移動した状態の断面説明図である。
【
図15】発明の第4の実施例を示す側面断面説明図である。
【
図16】発明の第4の実施例の嵌合筒が開口部側に移動して化粧用具を外した状態の側面断面説明図である。
【
図17】発明の第4の実施例の部品ごとの斜視図である。
【
図18】発明の第5の実施例を示す側面断面説明図である。
【
図19】発明の第5の実施例の嵌合筒が開口部側に移動して化粧用具を外した状態の側面断面説明図である。
【
図20】発明の第5の実施例の部品ごとの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
従来の化粧用具などの収納筒では化粧用具を収納筒から外さねば化粧品を使用することができないため化粧用具を手でつかみ出す部分が必要であっても、そのつかみ出す部分も化粧用具などの収納容器に収納でき外部に露出してしまうことが無い構造とするという目的を、側面に切割溝が形成され一端が開口された筒状の収納筒本体と、この収納筒本体内に軸心方向に移動可能に収納され内部に化粧用具を嵌合固定する嵌合部が形成された筒状の嵌合筒と、この嵌合筒に形成された収納筒本体の切割溝と係合し収納筒本体の外部まで達する操作ピンと、収納筒本体の開口されていない側と嵌合筒の間に収納され嵌合筒を収納筒本体の開口部方向へ付勢するコイルスプリングと、切割溝と操作ピンに嵌合筒を収納筒内部の所定位置に押し込んだ際にコイルスプリングの付勢力に反して嵌合筒をその位置に係止状態とすることができる係止機構を設け、収納筒本体の外部から操作ピンを操作することで嵌合筒の係止状態を解除することができることで実現した。
【0012】
あるいは側面に操作孔が形成され一端が開口された筒状の収納筒本体と、この収納筒本体内に軸心方向に移動可能に収納され内部に化粧用具を嵌合固定する嵌合部が形成された筒状の嵌合筒と、収納筒本体の操作孔に係止され収納筒本体の外部まで達する操作ピンと、収納筒本体の開口されていない側と嵌合筒の間に収納され嵌合筒を収納筒本体の開口部方向へ付勢するコイルスプリングと、嵌合筒を収納筒内部の所定位置
に押し込んだ際にコイルスプリングの付勢力に反して嵌合筒をその位置に係止状態とすることができる係止機構を設け、収納筒本体の外部から操作ピンを押し込むことで嵌合筒の係止状態を解除することができることで実現した。
【実施例0013】
図1ないし
図6に示す発明の第1の実施例において、1は収納筒本体で、この収納筒本体1は筒状に形成され一端に開口部2が形成されるとともに、側面には軸心方向に延びる切割溝3が形成されている。
【0014】
4は前記収納筒本体内に軸心方向に移動可能に形成された筒状の嵌合筒で、この嵌合筒4の内面には化粧用具が嵌合固定できる化粧用具嵌合部5が形成されている。
【0015】
6は収納筒本体1の開口されていない側と嵌合筒4の間に収納され嵌合筒4を収納筒本体の開口部2方向へ常に付勢するコイルスプリングである。
【0016】
7は嵌合筒4の上部に形成され収納筒本体4の内側方向に若干弁動可能な操作ピン7で、この操作ピン7は収納筒本体1の切割溝3と係合し収納筒本体1の外部まで達するものである。
【0017】
8は係止機構で、この係止機構8は切割溝3と操作ピン7によって構成されるもので嵌合筒4を収納筒1内部の所定位置に押し込んだ際にコイルスプリング6の付勢力に反して嵌合筒4をその位置に係止することができるもので、その仕組みは切割溝3の上部に切割溝3の軸径方向の幅より拡幅となる係止溝9を形成し、係合ピン7の根元には切割溝3の軸径方向幅より拡径ではあるが係止溝9の軸径方向幅よりは縮径となる操作ピン根部10を形成し、その係止溝9内に操作ピン根部10が入り込むことによって嵌合筒4を収納筒本体1に係止するように作用している。
【0018】
この係止状態を解除するには収納筒本体1の外部まで達している操作ピン7を押し込むことで操作ピン7を軸方向に弁動させ係止溝9に係止されている操作ピン根部10を収納筒本体4の内側方向へが弁動させることで係止溝9と操作ピン根部10の係合を解除することができる。それによって嵌合筒4はコイルスプリング6の付勢によって収納筒本体1の開口部2方向の所定位置まで移動し、それによって嵌合筒4に嵌合された後記する化粧用具11の一部が収納筒本体1の開口部2より外部に出ることになり、この外部に出た部分を手でつかみ出すことにより化粧用具11を収納筒1より外して使用できる状態とすることができる。
【0019】
その際に操作ピン7と操作ピン根部10には押し込まれる以前の位置に復帰しようとする力が発生し、操作ピン根部10は収納筒本体1の内面に摺接しながら嵌合筒4と一緒に動くこととなり収納筒本体1と嵌合筒4の間に摺動抵抗が発生ように作用している。
さらにこの操作ピン7と操作ピン根部10が復帰しようとする力によって再度嵌合筒4を収納筒1内部の所定位置に押し込んだ際には、操作ピン根部10が復帰することによって係止溝9内に操作ピン根部10が入り込むことになり再度嵌合筒4を収納筒本体1に係止することができると共に、このような摺動抵抗を付加させることで嵌合筒4の動きにブレーキを与えることができ、嵌合筒4がゆっくりとした動きとすることができるので嵌合筒4の動きに高級感を発生させることができる。このような摺動抵抗を発生させる摺動抵抗付加機構34を付加したものであっても良い。
【0020】
11は嵌合筒4の化粧用具嵌合部5に着脱自在に嵌合する略全体が収納筒本体1内に収納される化粧用具で、本実施例では口紅収納容器の場合として説明する。
この化粧用具11として説明する口紅収納容器はハカマ部材12と、このハカマ部材12に回動可能に立設された内筒部材13と、ハカマ部材12と内筒部材13を回動させることによって内筒部材13内に収納された棒状化粧品14を内筒部材13の上端面から出没させることのできる繰り出し機構15と、ハカマ部材12に形成された嵌合筒4内面の化粧用具嵌合部5と嵌合する嵌合部16によって形成されている。
【0021】
その構造の一例としてこの繰り出し機構15は内筒部材13の下方に形成された内筒部材切割溝17と、この内筒部材切割溝17の外周を覆うハカマ部材12の内面に固定され内面にラセン溝18が形成されたラセン部材19と、棒状化粧品14を保持し内筒部材13内に上下移動可能に収納され下方部に内筒部材切割溝17及びラセン溝18と係合する駆動ピン20が形成された皿部材21とから構成されている。
この繰り出し機構としては多種なものが発明あるいは考案されているが、いずれであっても差し支えない。また、嵌合部16は図の説明ではハカマ部材12に設けたものについて説明してあるが、内筒部材13に設けられてあっても差し支えない。
【0022】
さらに先の説明で化粧用具11は略全体が収納筒1内部に収納されるとしたが、多少収納筒本体1の外部に露出するものであっても差し支えない。
また、化粧用具11であれば口紅収納容器に限定されるものでは無く、棒状化粧品14の代わりにリップブラシ、フェイスブラシあるいは化粧用のパフ等を収納したものであっても差し支えない。
【0023】
このような構造の化粧用具などの収納筒30は嵌合筒4を収納筒1内部の所定位置に押し込んだ収納状態では、化粧用具を11つかみ出す部分も含め略全体が収納筒本体1に収納でき、外部に露出してしまうことが無く、化粧用具11を外部からの衝撃から完全に守ることができる。
【0024】
次に発明の異なる実施例について説明する。なを、これらの実施例の説明に当たって前記発明の実施例と同一構成部分には同一符号を付して説明を省略する。
図7ないし
図11に示す第2の実施例において、第1の実施例と主に異なる点は係止機構8Aで、この係止機構8Aは先に説明の係止溝9及び係合ピン根部10は無く、切割溝3Aの上部に切割溝3Aと連通する横溝22を形成し、さらに切割溝3Aの上部は嵌合筒4Aを押し込んだ際に操作ピン7Aが横溝22方向に案内される傾斜面23として形成され、コイルスプリング6の府勢力は操作ピン7Aを横溝22が支えることで発生させている。
この係止状態を解除するには収納筒本体1Aの外部まで達している操作ピン7Aを切割溝3A方向へ移動させることで操作ピン7Aが横溝22から外れ、それによって嵌合筒4Aはコイルスプリング6の付勢によって収納筒本体1Aの開口部2方向の所定位置まで移動でする。
35は嵌合筒4Aに形成された摺動用突起でこの摺動用突起35は嵌合筒4Aが収納筒本体1A内で軸心方向に動く際に収納筒本体1Aの内面に摺接することで摺動抵抗を与える摺動抵抗付加機構34Aとして作用している。
このような構造の係止機構8Aとした収納筒本体1Aを使用した化粧用具などの収納筒30Aとしても良い。
【0025】
図12ないし
図14に示す第3の実施例において、第1の実施例と主に異なる点は係止機構8Bで、この係止機構8Bは先に説明の切割溝3、係止溝9及び係合ピン根部10は無く、嵌合筒4Bの上部には軸内方向に若干弁動可能な係止片24と、この係止片24に形成された係止突起25と、嵌合筒4Bを収納筒本体1Bの内部の所定位置に押し込んだ際にコイルスプリング6の付勢力に反して嵌合筒4Bをその位置に係止することができる収納筒本体1B内部に形成された係止段26と係止突起25が係止することによって嵌合筒4Bを収納筒本体1Bに係止するように作用している。
さらに収納筒本体1Bの側面には操作孔27とその操作孔27を通して収納筒本体1Bの外部まで達する操作ボタン28が形成され、この操作ボタン28は嵌合筒4Bが収納筒1Bの奥で係止段26と係止突起25によって係止されている位置にあるときには係止片24によって収納筒本体1Bの外方向へ付勢されている。
係止状態を解除するには操作ボタン28を収納筒本体1Bの外側より押し込むことによって係止片24が操作ボタン28によって収納筒本体1Bの内面方向に押し込まれて弁動し、係止段26と係止突起25の係合が解除される。それによって嵌合筒4Bはコイルスプリング6の付勢によって収納筒本体1Bの開口部2方向の所定位置まで移動する。
このような構造の係止機構8Bとした収納筒本体1Bを使用した化粧用具などの収納筒30Bとしても良い。
【0026】
図15ないし
図17に示す第4の実施例において、第1の実施例と主に異なる点は係止機構8Cに誤動作による係止状態の解除を防止するためのロック機構31が設けられていることで、このロック機構31は係止溝9Cを横方向へ若干拡げ操作ピン7C及び操作ピン根部10Cを拡げた方向へスライド移動可能とし、操作ピン7Cの頂部には操作ピン7Cが係止溝9Cの横方向へスライドした際には収納筒本体1Cの外周面に係止され操作ピン7Cが押し込まれることを阻害する押し込み防止片32を設けたことで形成されている。
このように構成されたロック機構31は操作ピン7Cが横方向へスライドした位置にある場合には押し込み防止片32の作用によりこの位置では操作ピン7Cを押し込むことができずにロックの状態となる。
このロックを解除する際には一端操作ピン7Cを切割溝3C方向へスライドさせロックを解除してから押し込むことで係止溝9Cと操作ピン根部10Cの係合を解除することができる。
このようなロック機構31を設けることにより意図しない係合の解除を防止することができるもので、このような構造のロック機構31とした収納筒本体1Cを使用した化粧用具などの収納筒30Cとしても良い。
【0027】
図18ないし
図20に示す第5の実施例において、第2の実施例と主に異なる点は係止機構8Dに誤動作による係止状態の解除を防止するためのロック機構31Dが設けられていることで、このロック機構31Dは切割溝3Dの上部に切割溝3Dと連通する横溝22Dを形成し、さらに切割溝3Dと横溝22Dの間に移動防止片33を設けたことで形成されている。
このように構成されたロック機構31Dは移動防止片33によって操作ピン7Dが横溝22Dから外れることを防止するもので、ロックを解除する際には一端操作ピン7Dをコイルスプリング6の府勢力に反して上方向へ持ち上げ、さらに移動防止片33を乗り越えて切割溝3D方向へスライドさせることによって操作ピン7Dが横溝22Dから外れ、それによって嵌合筒4Dはコイルスプリング6の付勢によって収納筒本体1Dの開口部2方向の所定位置まで移動でする。
このようなロック機構31Dを設けることにより意図しない係合の解除を防止することができるもので、このような構造の係止機構8Dとした収納筒本体1Dを使用した化粧用具などの収納筒30Dとしても良い。
本発明は以上説明したように構成されているので口紅収納容器に限らずリップブラシ、フェイスブラシあるいは化粧用のパフ等を収納した化粧用具などの収納筒としても利用できる。