(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022161159
(43)【公開日】2022-10-21
(54)【発明の名称】振動デバイス
(51)【国際特許分類】
F03G 7/06 20060101AFI20221014BHJP
B06B 1/02 20060101ALI20221014BHJP
H02N 11/00 20060101ALI20221014BHJP
G06F 3/01 20060101ALI20221014BHJP
【FI】
F03G7/06 E
B06B1/02 Z
H02N11/00 Z
F03G7/06 F
G06F3/01 560
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021065757
(22)【出願日】2021-04-08
(71)【出願人】
【識別番号】000001225
【氏名又は名称】日本電産コパル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002066
【氏名又は名称】弁理士法人筒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】宮原 伸也
【テーマコード(参考)】
5D107
5E555
【Fターム(参考)】
5D107AA02
5D107AA06
5D107BB08
5D107CC10
5D107CC12
5D107CD08
5E555AA08
5E555BA04
5E555BA22
5E555BB04
5E555BB22
5E555DA24
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】様々な種類の振動を発生させることが可能な振動デバイスを実現する。
【解決手段】振動デバイス1Aは、円形の第1板部材10と、第1板部材10の径内に配置される円形の第2板部材20と、第2板部材20の径内に配置される円形の第3板部材30と、形状記憶合金によって形成され、第1板部材10と第2板部材20とを接続する複数の接続部材40aを含む第1接続部材群40と、形状記憶合金によって形成され、第2板部材20と第3板部材30とを接続する複数の接続部材50aを含む第2接続部材群50と、を有し、第1接続部材群40に属する接続部材40aと第2接続部材群50に属する接続部材50aとに独立して通電が可能である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
円形の第1板部材と、
前記第1板部材の径内に配置される円形の第2板部材と、
前記第2板部材の径内に配置される円形の第3板部材と、
形状記憶合金によって形成され、前記第1板部材と前記第2板部材とを接続する複数の接続部材を含む第1接続部材群と、
形状記憶合金によって形成され、前記第2板部材と前記第3板部材とを接続する複数の接続部材を含む第2接続部材群と、を有し、
前記第1接続部材群に属する前記接続部材と前記第2接続部材群に属する前記接続部材とに独立して通電が可能である、振動デバイス。
【請求項2】
少なくとも前記第1板部材及び前記第2板部材は円環形状を有し、
前記第1板部材,第2板部材及び第3板部材の中心は同軸上にあり、
前記第2板部材の外径は前記第1板部材の内径よりも小さく、第3板部材の直径は前記第2板部材の内径よりも小さい、請求項1に記載の振動デバイス。
【請求項3】
それぞれの前記接続部材は、螺旋状に巻かれた形状記憶合金の線材からなり、ばね弾性を備える、請求項1又は2に記載の振動デバイス。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか一項に記載の振動デバイスを有する、電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、振動デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
今日、振動を発生させるデバイスが様々な機器に搭載されている。例えば、携帯電話には、着信を知らせるための振動を発生させる振動デバイスが搭載されている。また、ゲーム機器には、遊戯性を高めるための振動を発生させる振動デバイスが搭載されている。このような振動デバイスの1つであるアクチュエータが特許文献1に記載されている。
【0003】
特許文献1に記載されているアクチュエータは、複数個の形状記憶合金が配置された固定板と、前記形状記憶合金によって前記固定板に吊られた振動板と、を有する。このアクチュエータが有する前記振動板は、前記形状記憶合金の振動を受けて振動する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
振動デバイスには、発生させる振動の強度を高めること(強くすること)に加えて、発生させる振動の種類を増やすことも求められている。
【0006】
本発明の目的は、様々な種類の振動を発生させることができる振動デバイスを実現することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一実施形態に係る振動デバイスは、円形の第1板部材と、前記第1板部材の径内に配置される円形の第2板部材と、前記第2板部材の径内に配置される円形の第3板部材と、形状記憶合金によって形成され、前記第1板部材と前記第2板部材とを接続する複数の接続部材を含む第1接続部材群と、形状記憶合金によって形成され、前記第2板部材と前記第3板部材とを接続する複数の接続部材を含む第2接続部材群と、を有し、前記第1接続部材群に属する前記接続部材と前記第2接続部材群に属する前記接続部材とに独立して通電が可能である。
【0008】
他の一実施形態に係る振動デバイスでは、少なくとも前記第1板部材及び前記第2板部材は円環形状を有する。また、前記第1板部材,第2板部材及び第3板部材の中心は同軸上にある。さらに、前記第2板部材の外径は前記第1板部材の内径よりも小さく、前記第3板部材の直径は前記第2板部材の内径よりも小さい。
【0009】
他の一実施形態に係る振動デバイスでは、それぞれの前記接続部材は、螺旋状に巻かれた形状記憶合金の線材からなり、ばね弾性を備えている。
【0010】
一実施形態に係る電子機器は、前記振動デバイスのいずれかを有する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、様々な種類の振動を発生させることができる振動デバイスが実現される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図4】完全伸長状態の振動デバイスの正面図である。
【
図5】第1収縮状態の振動デバイスの正面図である。
【
図6】第2収縮状態の振動デバイスの正面図である。
【
図7】完全収縮状態の振動デバイスの正面図である。
【
図9】
図8に示される振動デバイスの他の斜視図である。
【
図10】振動デバイスの他の変形例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態の一例について図面を参照しながら詳細に説明する。尚、実施形態を説明するための全ての図面において、同一の構成や要素には同一の符号を用い、原則として再度の説明は行わない。
【0014】
<全体構成>
図1は、本実施形態に係る振動デバイス1Aの斜視図であり、
図2は平面図であり、
図3は底面図である。
【0015】
振動デバイス1Aは、第1板部材10,第2板部材20及び第3板部材30を有する。第1板部材10と第2板部材20とは、複数の接続部材40aを含む第1接続部材群40によって互いに接続されている。また、第2板部材20と第3板部材30とは、複数の接続部材50aを含む第2接続部材群50によって互いに接続されている。別の見方をすると、第1接続部材群40は、第1板部材10と第2板部材20との間に介在する下段(下側)の接続部材群である。また、第2接続部材群50は、第2板部材20と第3板部材30との間に介在する上段(上側)の接続部材群である。もっとも、かかる区別は説明の便宜上の区別に過ぎない。
【0016】
第1板部材10,第2板部材20,第3板部材30は、第1接続部材群40に属する接続部材40aや第2接続部材群50に属する接続部材50aの形状変化に伴って相対移動する。そして、第1板部材10,第2板部材20,第3板部材30が相対移動することにより、振動が発生する。
【0017】
<板部材>
第1板部材10,第2板部材20及び第3板部材30は、円形である。より特定的には、第1板部材10及び第2板部材20は円環形状を有し、第3板部材30は円盤形状を有する。
【0018】
第1板部材10,第2板部材20及び第3板部材30は、円形である点で共通しているが、大きさ(径)は互いに異なる。具体的には、
図2に示されるように、第2板部材20の外径D2aは、第1板部材10の内径D1bよりも小さい。また、第3板部材30の直径D3は、第2板部材20の内径D2bよりも小さい。要するに、第2板部材20は第1板部材10よりも小さく、第3板部材30は第2板部材20よりも小さい。別の見方をすると、第1板部材10は、3つの板部材の中で最大の板部材であり、その外径D1aは、振動デバイス1Aの直径に相当する。尚、第1板部材10,第2板部材20及び第3板部材30の厚みは同一である。
【0019】
上記のような大小関係を有する第1板部材10、第2板部材20及び第3板部材30の中心は、共通の仮想直線上にある。言い換えれば、第1板部材10,第2板部材20及び第3板部材30の中心は、同軸上にある。この結果、第2板部材20は第1板部材10の径内に配置され、第3板部材30は第2板部材20の径内に配置されている。より特定的には、第2板部材20は第1板部材10の内周の内側に配置され、第3板部材30は第2板部材20の内周の内側に配置されている。
【0020】
<接続部材>
それぞれの接続部材40a,50aは、形状記憶合金によって線材又は帯状に形成されている。第1接続部材群40には4本の接続部材40aが含まれており、第2接続部材群50には4本の接続部材50aが含まれている。
【0021】
第1接続部材群40に属する4本の接続部材40aは、板部材の周方向に沿って等間隔(90度間隔)で配置されている。第2接続部材群50に属する4本の接続部材50aも、板部材の周方向に沿って等間隔(90度間隔)で配置されている。もっとも、第1接続部材群40に属する接続部材40aと第2接続部材群50に属する接続部材50aとは、板部材の周方向に45度ずれている。例えば、
図3に示されている第1板部材10の表面(下面)を時計の文字盤に見立てた場合、第1接続部材群40に属する4本の接続部材40aは、0時の位置,3時の位置,6時の位置,9時の位置にそれぞれ配置されている。一方、第2接続部材群50に属する4本の接続部材50aは、0時と3時の中間の位置,3時と6時の中間の位置,6時と9時の中間の位置,9時と0時(12時)の中間の位置にそれぞれ配置されている。
【0022】
それぞれの接続部材40aの一端(下端)は、第1板部材10の上面に接続されており(
図2)、それぞれの接続部材40aの他端(上端)は、第2板部材20の下面に接続されている(
図3)。また、それぞれの接続部材50aの一端(下端)は、第2板部材20の上面に接続されており(
図2)、それぞれの接続部材50aの他端(上端)は、第3板部材30の下面に接続されている(
図3)。
【0023】
別の見方をすると、第2板部材20は、4本の接続部材40aによって第1板部材10に吊られている。また、第3板部材30は、4本の接続部材50aによって第2板部材20に吊られている。
【0024】
接続部材40a,50aを形成している形状記憶合金は、Ni-Ti系の合金である。接続部材40a,50aに通電すると、ジュール熱による加熱(抵抗加熱)によって接続部材40a,50aの温度が上昇する。一方、接続部材40a,50aに対する通電を停止すると、放熱によって接続部材40a,50aの温度が低下する。形状記憶合金によって形成されている接続部材40a,50aは、温度が所定温度(変態点)を上回ると、収縮して記憶形状に戻る。一方、形状記憶合金によって形成されている接続部材40a,50aは、温度が所定温度(変態点)を下回ると、弛緩して伸長する。
【0025】
<動 作>
図1~
図3に示されている振動デバイス1Aを作動させるときには、第1接続部材群40と第2接続部材群50とのいずれか一方又は双方に通電する。より具体的には、第1接続部材群40に属する接続部材40aと第2接続部材群50に属する接続部材50aとのいずれか一方又は双方に通電する。既述のとおり、通電によって接続部材40a,50aの温度が上昇すると、これら接続部材40a,50aは、収縮して記憶形状に戻る。一方、通電停止によって接続部材40a,50aの温度が低下すると、これら接続部材40a,50aは、弛緩して伸長する。
【0026】
図4には、全ての接続部材40a,50aが伸長しているときの振動デバイス1Aの状態が示されている。
図5には、接続部材40aは収縮している一方、接続部材50aは伸長しているときの振動デバイス1Aの状態が示されている。
図6には、接続部材40aは伸長している一方、接続部材50aは収縮しているときの振動デバイス1Aの状態が示されている。
図7には、全ての接続部材40a,50aが収縮しているときの振動デバイス1Aの状態が示されている。
【0027】
以下の説明では、
図4に示されている振動デバイス1Aの状態を“完全伸長状態”と呼ぶ場合がある。また、
図5に示されている振動デバイス1Aの状態を“第1収縮状態”と呼び、
図6に示されている振動デバイス1Aの状態を“第2収縮状態”と呼び、
図7に示されている振動デバイス1Aの状態を“完全収縮状態”と呼ぶ場合がある。
【0028】
図示は省略するが、第1板部材10、第2板部材20及び第3板部材30には、第1接続部材群40や第2接続部材群50と電気的に接続された配線が設けられており、この配線により、第1接続部材群40や第2接続部材群50に対する通電を可能とする回路が構成されている。つまり、第1板部材10,第2板部材20及び第3板部材30は、回路基板でもある。
【0029】
第1板部材10,第2板部材20及び第3板部材30に設けられている回路は、第1接続部材群40に属する接続部材40aと第2接続部材群50に属する接続部材50aとに独立して通電できるように構成されている。さらに、この回路は、第1接続部材群40に属する4本の接続部材40aに同時に通電可能であり、かつ、第2接続部材群50に属する4本の接続部材50aに同時に通電可能に構成されている。
【0030】
したがって、振動デバイス1Aを完全伸長状態,第1収縮状態,第2収縮状態又は完全収縮状態のいずれかに任意に変態させることができ、変態の順序に制限はない。例えば、完全伸長状態,第1収縮状態,第2収縮状態,完全収縮状態の順で振動デバイス1Aを次第に変態させることも可能であり、完全伸長状態から完全収縮状態へ一気に変態させることもできる。また、完全伸長状態から第1収縮状態や第2収縮状態に変態させた後、完全収縮状態に変態させることなく、完全伸長状態に変態させる(戻す)こともできる。
【0031】
別の見方をすると、第2板部材20及び第3板部材30を様々な態様で動かすことができる。具体的には、第2板部材20及び第3板部材30を異なるタイミングで動かしたり、同じタイミングで動かしたりすることができる。例えば、第1接続部材群40及び第2接続部材群50に印加するパルス電圧の周波数や振幅などを調整することにより、第2板部材20及び第3板部材30を様々なタイミングで動かすことができる。この結果、振動デバイス1Aは、様々な種類の振動を発生させることができる。
【0032】
既述のとおり、第1板部材10,第2板部材20及び第3板部材30の中心は、同軸上にある。また、第2板部材20は第1板部材10の内周の内側に配置され、第3板部材30は第2板部材20の内周の内側に配置されている。さらに、第1板部材10,第2板部材20及び第3板部材30の厚みは同一である。この結果、振動デバイス1Aが完全伸長状態になると、第2板部材20及び第3板部材30は、第1板部材10の厚み内に収まる(
図4参照)。つまり、完全伸長状態の振動デバイス1Aの高さは、第1板部材10の厚みと略同一である。
【0033】
また、振動デバイス1Aは、永久磁石や電磁石などの磁力を帯びる部品を用いずに振動を発生させる。よって、振動デバイス1Aを機器に搭載するに際に磁力の影響を考慮する必要がない。このため、振動デバイス1Aが搭載される機器(特に、磁力の影響を受けやすい精密機器)の設計の自由度を高めることができる。
【0034】
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、第2板部材20や第3板部材30を第1板部材10に向けて常時付勢する付勢部材を追加してもよい。この場合、接続部材40aや接続部材50aが弛緩して伸長した際に、第2板部材20や第3板部材30を付勢部材の付勢により素早く動かすことができる。もっとも、付勢部材が第2板部材20や第3板部材30に及ぼす力(付勢力)は、収縮する接続部材40aや接続部材50aが第2板部材20や第3板部材30に及ぼす力(押圧力)よりも小さい必要がある。
【0035】
また、
図1~
図3に示されている接続部材40a,50aは、
図8,
図9に示されている接続部材40b,50bに置換することができる。
図8,
図9に示されている接続部材40b,50bは、螺旋状に巻かれた形状記憶合金の線材からなり、ばね弾性を備えている。つまり、接続部材40b,50bは、形状記憶合金からなるコイルばねである。よって、接続部材40b,50bの弾性力(ばね定数)を調整することにより、板部材を素早く動かしたり、板部材の支持をより安定させたりすることができる。
【0036】
尚、
図8に示されている接続部材40b,50bは収縮しており、
図9に示されている接続部材40b,50bは弛緩している。また、第3板部材30には、当該第3板部材30と一体的に移動する振動子31が搭載されているが、振動子31は省略してもよい。
【0037】
接続部材40a,50aや接続部材40b,50bの数,形状,配置などは特に制限されない。もっとも、板部材の支持を安定させるためには、3つ以上の接続部材40a,50aや接続部材40b,50bを設けることが好ましい。また、等間隔で複数の接続部材40a,50aや接続部材40b,50bを配置することが好ましい。
【0038】
図10に示されるように、接続部材40bや接続部材50bと電気的に接続された配線が形成されている基板60を板部材に積層してもよい。板部材が回路基板としても機能する上記実施形態には、部品点数が削減される等の利点がある。一方、板部材と回路基板とが別々である実施形態には、回路設計の自由度が向上したり、回路設計の変更が容易になったりする等の利点がある。
【0039】
図10に示されている実施形態では、第1板部材10の下面に積層されている基板60上の配線と第2板部材20の上面に積層されている基板60上の配線とにより、接続部材40bに通電するための回路が構成されている。また、第2板部材20の下面に積層されている基板60上の配線と第3板部材30の上面に積層されている基板60上の配線とにより、接続部材50bに通電するための回路が構成されている。尚、
図7に示されている各板部材にも基板60と同一又は実質的に同一の基板を積層することができる。
【0040】
本発明が適用された振動デバイスの用途は特に限定されない。本発明が適用された振動デバイスは、例えば、携帯型情報端末,家電用リモコン,照明スイッチ,眼鏡型告知フレーム,ウェアラブル端末,インシュリンポンプのような携帯型の精密機器などの電子機器に搭載することができる。また、本発明が適用された振動デバイスをポンプに応用することも考えられる。例えば、上記実施形態に係る振動デバイス1Aをダイヤフラムポンプのダイヤフラムに適用することが考えられる。尚、本発明が適用された振動デバイスを何らかの機器に搭載する際には、PETフィルム等の樹脂フィルムで全体を覆うことにより、防塵性や防水性を高めることが好ましい。
【符号の説明】
【0041】
1A:振動デバイス、10:第1板部材、20:第2板部材、30:第3板部材
31 振動子、40:第1接続部材群、40a,40b:接続部材、50:第2接続部材群、50a,50b:接続部材、60:基板、D1a,D2a:外径、
D1b,D2b:内径、D3:直径