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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022161200
(43)【公開日】2022-10-21
(54)【発明の名称】財布
(51)【国際特許分類】
   A45C 1/02 20060101AFI20221014BHJP
   A47G 29/10 20060101ALI20221014BHJP
   A45C 1/08 20060101ALI20221014BHJP
【FI】
A45C1/02 Z
A47G29/10 Z
A45C1/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021065816
(22)【出願日】2021-04-08
(71)【出願人】
【識別番号】506413694
【氏名又は名称】株式会社クロンティップ
(74)【代理人】
【識別番号】100107102
【弁理士】
【氏名又は名称】吉延 彰広
(74)【代理人】
【識別番号】100172498
【弁理士】
【氏名又は名称】八木 秀幸
(74)【代理人】
【識別番号】100164242
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 直人
(72)【発明者】
【氏名】藤倉 和実
(72)【発明者】
【氏名】福井 正樹
【テーマコード(参考)】
3B045
3K100
【Fターム(参考)】
3B045BA01
3B045CE10
3B045DA33
3B045DA45
3B045EA02
3B045EB11
3B045EB12
3B045FA01
3B045FC05
3B045IA01
3B045JA02
3B045JB04
3B045JC04
3B045LA10
3B045LB01
3K100BA02
3K100BA06
3K100BB04
3K100BC10
3K100BD10
3K100BE05
(57)【要約】      (修正有)
【課題】収納された鍵の保持性能が高い財布を提供する。
【解決手段】財布1は、展開した展開状態と折り畳まれた折畳状態とに状態変化自在な財布本体2と、鍵Kが連結されるホルダー4とを備え、財布本体2は、鍵Kを収納可能な鍵収納部と、ホルダー4が着脱自在に装着される装着部23とを有するものであり、鍵収納部は、折畳状態において財布本体2の内側になる内部面側に形成されたものであり、装着部23は、折畳状態において財布本体2の外側に露出している露出面側に形成されたものである。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
展開した展開状態と折り畳まれた折畳状態とに状態変化自在な財布本体と、
鍵が連結されるホルダーとを備え、
前記財布本体は、鍵を収納可能な鍵収納部と、前記ホルダーが着脱自在に装着される装着部とを有するものであり、
前記鍵収納部は、前記折畳状態において前記財布本体の内側になる内部面側に形成されたものであり、
前記装着部は、前記折畳状態において前記財布本体の外側に露出している露出面側に形成されたものであることを特徴とする財布。
【請求項2】
前記ホルダーは、前記装着部に着脱自在に結合する被装着部を有するものであり、
前記装着部および前記被装着部は、面ファスナで構成されたものであることを特徴とする請求項1記載の財布。
【請求項3】
前記ホルダーは、該ホルダーに連結された鍵が前記鍵収納部に収納され前記ホルダーが前記装着部に装着された収納装着状態では、前記内部面側と前記露出面側の境界部分で折り返される折返部を有するものであることを特徴とする請求項1または2記載の財布。
【請求項4】
前記鍵収納部と前記装着部の間に紙幣を収納する紙幣収納部を備えていることを特徴とする請求項1から3のうちいずれか1項記載の財布。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、展開した展開状態と折り畳まれた折畳状態とに状態変化自在な財布本体と、鍵が連結されるホルダーとを備えた財布に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、鍵を収納可能な財布が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載された財布は、財布本体と、財布本体に着脱自在で鍵が連結されるホルダーとを備えている。財布本体は、鍵が収納可能な袋状の鍵収納部と、ホルダ―が着脱自在に装着されるホックとを有している。これらの鍵収納部およびホックは、財布が折り畳まれた折畳状態において外側に露出している露出面側に形成されている。この特許文献1に記載された財布は、鍵が連結されたホルダーをホックから取り外すことで、財布本体とは独立して鍵を利用できるといった効果を奏する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実用新案登録第3032830号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載された財布は、鍵が収納された鍵収納部の開口を下向きにしたときに、収納されていた鍵が重力によって鍵収納部から抜け出てしまうことがある。鍵が鍵収納部から抜け出てしまうと、たとえば衣類のポケットにこの財布を挿入する際や家具などに鍵が引っ掛かかるなど何らかの拍子にホルダーがホックから外れ、ホルダーともに鍵を落として紛失してしまう虞がある。
【0005】
本発明は上記事情に鑑み、収納された鍵の保持性能が高い財布を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を解決する本発明の財布は、展開した展開状態と折り畳まれた折畳状態とに状態変化自在な財布本体と、
鍵が連結されるホルダーとを備え、
前記財布本体は、鍵を収納可能な鍵収納部と、前記ホルダーが着脱自在に装着される装着部とを有するものであり、
前記鍵収納部は、前記折畳状態において前記財布本体の内側になる内部面側に形成されたものであり、
前記装着部は、前記折畳状態において前記財布本体の外側に露出している露出面側に形成されたものであることを特徴とする。
【0007】
この財布によれば、前記折畳状態では、前記鍵収納部に収納された鍵が前記財布本体の内部面側で折り畳まれた該財布本体に挟み込まれ、その鍵が該鍵収納部から抜け出てしまうことが抑制されるので、該鍵収納部に収納された鍵の保持性能が高まる。
【0008】
ここで、前記鍵収納部は、袋状のものであってもよい。また、前記鍵収納部は、鍵を受け入れる受入口を有するものであり、該受入口は、前記財布本体の端面に向かって開口したものであってもよい。こうすることで、前記保持部から前記ホルダーを取り外し、該ホルダーを開口方向に向かって引っ張ることで、前記財布本体が前記折畳状態であっても該ホルダーに連結されている鍵を前記受入口から引き抜くことができる。そして、前記財布本体が前記折畳状態であっても、前記鍵収納部に鍵を挿入することができる。
【0009】
この財布において、前記ホルダーは、前記装着部に着脱自在に結合する被装着部を有するものであり、
前記装着部および前記被装着部は、面ファスナで構成された態様であってもよい。
【0010】
この態様によれば、簡単な構成で前記ホルダーを前記保持部に着脱自在に装着することができる。
【0011】
さらに、この財布において、前記ホルダーは、該ホルダーに連結された鍵が前記鍵収納部に収納され前記ホルダーが前記装着部に装着された収納装着状態では、前記内部面側と前記露出面側の境界部分で折り返される折返部を有するものであってもよい。
【0012】
前記折返部で折り返して前記鍵収納部に鍵を収納する構成にすることで、この財布をコンパクトすることができる。
【0013】
また、この財布において、前記鍵収納部と前記装着部の間に紙幣を収納する紙幣収納部を備えていてもよい。
【0014】
こうすることで、前記財布本体を大きくすることなく紙幣を収納可能な構成にすることができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、収納された鍵の保持性能が高い財布を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の一実施形態に相当する財布の展開状態を示す斜視図である。
図2図1に示した財布を図1の矢印A方向に見たA矢視図である。
図3図1に示した財布を折り畳んだ折畳状態の財布を図1における上方から見た平面図である。
図4図3に示した折畳状態の財布を図3の矢印B方向に見たB矢視図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明の一実施形態に相当する財布の展開状態を示す斜視図である。また、図2は、図1に示した財布を図1の矢印A方向に見たA矢視図である。
【0018】
図1および図2に示すように、本実施形態の財布1は、財布本体2と、2つのホルダー4とを備えている。この財布本体2は、展開した展開状態と折り畳まれた折畳状態とに状態変化自在なものである。図1および図2には、展開状態の財布本体2が示されている。財布本体2は、図1に示した、基材20、展開防止部21、硬貨収納部22および2つの装着部23、並びに、図2に示した、カード収納部24、鍵収納部25および紙幣収納部26を備えている。基材20は、第1面部2aと、第2面部2bと、第3面部2cと、第4面部2dと、フラップ部2eとが、この順で連続した布製のものである。なお、基材20は、革製または合皮製であってもよい。財布本体2は、第1面部2aと第2面部2bの間の第1折曲線L1と、第2面部2bと第3面部2cの間の第2折曲線L2と、第3面部2cと第4面部2dの間の第3折曲線L3と、第4面部2dとフラップ部2eの間の第4折曲線L4それぞれで折り曲げることで折畳状態になる。財布本体2は、展開状態においては横長の長方形をしている。以下の説明では、財布本体2の展開状態において、長辺に沿った方向を幅方向と称し、短辺に沿った方向を高さ方向と称し、幅方向および高さ方向それぞれと直交する方向を厚み方向と称することがある。また、便宜上、基材20の、図1において手前側の面をおもて面と称し、基材20の、おもて面とは反対側の面を裏面と称することがある。
【0019】
展開防止部21は、互いに着脱自在な展開防止フック21Fと展開防止ループ21Lとからなる面ファスナーで構成されている。図1に示すように、展開防止フック21Fは、第1面部2aのおもて面に両面テープで貼り付けられている。また、図2に示すように、展開防止ループ21Lは、フラップ部2eの裏面に両面テープで貼り付けられている。なお、展開防止ループ21Lは、接着剤で貼り付けてもよく、糸で縫い付けてもよい。同様に、展開防止フック21Fは、接着剤で貼り付けてもよく、糸で縫い付けてもよい。さらに、展開防止ループ21Lと展開防止フック21Fは、それらの配置を入れ替えてもよい。折畳状態において、展開防止フック21Fと展開防止ループ21Lを面接触させることで展開防止フック21Fと展開防止ループ21Lは着脱自在に結合する。展開防止フック21Fと展開防止ループ21Lとが結合することで、財布本体2が意図しないで展開してしまうことが防止されて折畳状態が維持される。
【0020】
折畳状態において、第1面部2aの裏面は、第2面部2bの裏面と対面する。すなわち、第1面部2aの裏面側は、折畳状態において財布本体2の内側になる内部面側に配置される。この内部面側は、折畳状態において財布本体2の内側に挟み込まれる。また、この第1面部2aのおもて面の、展開防止フック21Fが設けられている図1における左上側部分は、折畳状態においてはフラップ部2eによって覆われる。一方、第1面部2aのおもて面の、図1における右下側部分は、折畳状態においても財布本体2の外側に露出している。
【0021】
図1に示すように、硬貨収納部22は、第2面部2bのおもて面と、第3面部2cのおもて面と、2つのジャバラ221と、線ファスナー222によって構成されている。2つのジャバラ221は、高さ方向に間隔をあけて配置されている。そして、各ジャバラ221の幅方向の両端は、第2面部2bのおもて面と第3面部2cのおもて面それぞれに縫い付けられている。なお、ジャバラ221は、図1における上方から見て、展開状態では扇状をしている。これらの第2面部2bのおもて面と第3面部2cのおもて面と2つのジャバラ221の対向面によって画定される空間が、硬貨を収納する硬貨収納空間になる。折畳状態においては、折り重なることで縮まった2つのジャバラ221と収納された硬貨とを間に挟んで、第2面部2bのおもて面と第3面部2cのおもて面は互いに対面する。線ファスナー222は、第2折曲線L2の高さ方向両端部分から硬貨収納空間を囲むように延在している。この線ファスナー222を閉じることで、硬貨収納空間が閉塞される。
【0022】
図1に示すように、装着部23は、第4面部2dのおもて面側に幅方向に2つ並んで形成されている。装着部23は、互いに着脱自在な一対の面ファスナーの一方であり、鉤状に起毛されたフックで構成されている。この装着部23は、第4面部2dのおもて面に両面テープで貼り付けられている。なお、装着部23は、接着剤で貼り付けてもよく、糸で縫い付けてもよい。装着部23には、ホルダー4に設けられた後述する被装着部42(図3参照)が着脱自在に結合する。図1には、2つのホルダー4が2つの装着部23それぞれに装着された様子が示されている。装着部23の構成については後述する。
【0023】
折畳状態において、第4面部2dの裏面は、第3面部2cの裏面と対面する。すなわち、折畳状態において、第4面部2dの裏面側と、第3面部2cの裏面側は、財布本体2の内側になる内部面側に配置される。上述したように、この内部面側は、折畳状態において財布本体2の内側に挟み込まれる。一方、第4面部2dのおもて面側は、折畳状態においても財布本体2の外側に露出している。すなわち、第4面部2dのおもて面側は、露出面側になる。
【0024】
図2に示すように、カード収納部24は、第1面部2aの裏面側と、第3面部2cの裏面側に形成されている。また、図には表れていないが、第2面部2bの裏面側にもカード収納部24が形成されている。カード収納部24は、第1布材241と、第2布材242と、第3布材243と、第4布材244によって構成されている。この第1布材241、第2布材242、第3布材243および第4布材244は、基材20と同様の布製のものであるが、革製または合皮製であってもよい。第1布材241は、鍵収納部25の一部を構成する突出片を除けば幅方向に長い長方形をしている。その長方形部分の高さ方向の長さは財布本体2の高さ方向の長さと一致し、幅方向の長さは第1面部2aと第2面部2bと第3面部2cを合わせた幅方向の長さと一致している。第2布材242と第3布材243と、第4布材244は、長方形をしている。第2布材242は、高さ方向の長さが第1布材241の長方形部分の高さ方向の長さよりもやや短く、幅方向の長さは第1布材241の長方形部分と一致している。第3布材243は、高さ方向の長さが第2布材242の高さ方向の長さよりもやや短く、幅方向の長さは第1布材241の長方形部分と一致している。第4布材244は、高さ方向の長さが第3布材243の高さ方向の長さよりもやや短く、幅方向の長さは第1布材241の長方形部分と一致している。
【0025】
第1布材241、第2布材242、第3布材243および第4布材244は、基材20の裏面からこの順に厚み方向に重ね合わせられた状態で、図2における上辺部分と右辺部分は糸によって財布本体2に縫い付けられている。また、第1布材241、第2布材242、第3布材243および第4布材244は、第1面部2aの、図2における左辺部と、第2面部2bの幅方向両端部と、第3面部2cの、図2における右辺部でも、財布本体2に縫い付けられている。さらに、第1布材241は、図2における下辺部分が第1面部2aと第2面部2bに縫い付けられている。そして、第1布材241、第2布材242、第3布材243および第4布材244は、第3面部2cの、図2における左辺部と下辺部で、財布本体2とは独立して互いに縫い付けられている。これらによって、第1面部2aの裏面側と、第2面部2bの裏面側と、第3面部2cの裏面側においてそれぞれ3つづつ、図2における下方に開口を有し、内部がカード収納空間になる袋形状が形成されている。そして、このカード収納空間には、図2における下方の開口から名刺やクレジットカードなどの不図示のカードが挿入されて収納される。
【0026】
鍵収納部25は、第4面部2dの裏面側に形成されている。この鍵収納部25は、上述した第1布材241の突出片と、第5布材251によって構成されている。第1布材241の突出片は、図2における上側部分に配置された略正方形をした部分である。第5布材251は、この突出片と同形状をしている。この第5布材251は、基材20と同様の布製のものであるが、革製または合皮製であってもよい。第5布材251は、図2における下辺部分と幅方向両端部分が突出片に縫い付けられている。これにより、図2における上方に受入口25aを有し、内部が鍵収納空間になる袋形状が形成されている。受入口25aは、財布本体2の端面(図2における上端面)と同じ高さ位置に配置された開口である。鍵収納空間には、この受入口25aから鍵Kが挿入されて収納される。図1および図2には、2本の鍵Kが鍵収納部25に収納された様子が示されている。上述したように、鍵収納部25が形成されている第4面部2dの裏面側は、折畳状態において財布本体2の内側になる内部面側に配置される。
【0027】
紙幣収納部26は、第3面部2cの裏面側と第4面部2dの裏面側に形成されている。この紙幣収納部26は、第3面部2cおよび第4面部2dの裏面と、第1布材241のおもて側(財布本体2側)の面と、仕切材261によって構成されている。従って、紙幣収納部26の、第4面部2dの裏面側にある部分は、鍵収納部25と装着部23の厚み方向における間に配置されている。第1布材241は、図2における左辺と下辺が、第3面部2cおよび第4面部2dに対して離間可能に構成されている。これにより、図2における左方と下方の2辺が開放し、内部が紙幣収納空間になる紙幣収納部26が形成されている。仕切材261は、紙幣収納部26に収納される紙幣とほぼ同一の大きさをした、幅方向に長い長方形をしている。仕切材261は、紙幣収納空間を2つに仕切るものである。仕切材261は、基材20と同様の布製のものであるが、革製または合皮製であってもよい。仕切材261は、財布本体2と第1布材241の間に配置され、厚み方向に直交する方向に面方向を有するものである。仕切材261の、図2における上辺と右辺は、財布本体2に縫い付けられている。
【0028】
図3は、図1に示した財布を折り畳んだ折畳状態の財布を図1における上方から見た平面図である。
【0029】
図3に示すように、ホルダー4は、ホルダーベース41と、被装着部42と、連結部43とを有している。ホルダーベース41は、長辺が財布本体2の高さ方向の長さと略同じ長さをした長方形をしている。また、ホルダー4を装着部23に装着した装着状態では、ホルダーベース41の長辺は財布本体2の高さ方向に向き、ホルダーベース41の短辺は財布本体の幅方向に向いている。このホルダーベース41は、基材20と同様の布製のものであるが、革製または合皮製であってもよい。被装着部42は、ホルダーベース41の一方の面に両面テープにより貼り付けられている。なお、被装着部42は、接着剤で貼り付けてもよく、糸で縫い付けてもよい。被装着部42は、装着部23と対をなす面ファスナーの他方であり、装着部23に対して着脱自在に結合する。この被装着部42は、環状に起毛されたループで構成されている。なお、装着部23をループで構成し、被装着部42をフックで構成してもよい。
【0030】
連結部43は、その一端部分がカシメによってホルダーベース41に固定されている。連結部43の他端には、鍵Kが着脱可能に連結される不図示の連結具が設けられている。連結部43は、ホルダー4に連結された鍵Kが鍵収納部25に収納され、ホルダー4が装着部23に装着された収納装着状態では、第4面部2dの裏面側(内部面側)と第4面部2dのおもて面側(露出面側)の境界部分である、第4面部2dの端縁部分で折り返される。すなわち、この連結部43は、折返部の一例に相当する。図1~3には、収納装着状態が示されている。
【0031】
図4は、図3に示した折畳状態の財布を図3の矢印B方向に見たB矢視図である。
【0032】
この財布1の使用者が財布本体2とは独立して鍵Kを利用したい場合、図4に示すように、ホルダー4を装着部23から引き剥がし、白抜きの矢印で示すように図4における上方にホルダー4を持ち上げることで、折畳状態のまま鍵Kを財布本体2から引き抜くことができる。また逆に、折畳状態のまま、財布本体2の端面に向かって開口している受入口25a(図2参照)から鍵Kを鍵収納部25に収納し、第4面部2dのおもて面側に露出している装着部23にホルダー4を装着することもできる。
【0033】
以上説明した本実施形態の財布1によれば、財布本体2が折り畳まれた折畳状態では、鍵収納部25に収納された鍵Kが折り畳まれた財布本体2の内側に挟み込まれ、鍵Kが鍵収納部25から抜け出てしまうことが抑制される。これにより、この財布1における鍵収納部25に収納された鍵Kの保持性能が高まる。また、装着部23と被装着部42を一対の面ファスナーで構成しているので、簡単な構成で装着部23と被装着部42とを着脱自在にすることができる。また、収納装着状態では、第4面部2dの裏面側と第4面部2dのおもて面側の境界部分で連結部43が折り返されるので、財布1をコンパクトに構成することができる。さらに、紙幣収納部26を鍵収納部25と装着部23の間に配置しているので、財布本体2を大きくすることなく紙幣を収納することができる。
【0034】
本発明は上述の実施形態に限られることなく特許請求の範囲に記載した範囲で種々の変形を行うことが出来る。たとえば、先の実施形態では、装着部23と被装着部42を面ファスナーで構成していたが、面ファスナーの代わりにホックやボタンなどの他の留め具を用いてもよい。また、紙幣収納部26と鍵収納部25の厚み方向における間にカード収納部24などの他の収納部を配置してもよく、紙幣収納部26と鍵収納部25の厚み方向における間には基材20のみが配置される構成にしてもよい。なお、硬貨収納部22、カード収納部24および紙幣収納部26のうち1つまたは2つを省略してもよい。また、展開防止部21は省略してもよい。さらに、先の実施形態では、2つの装着部23と2つのホルダー4を備えた例を用いて説明したが、装着部23とホルダー4は、1つのみであってもよく3つ以上であってもよい。
【0035】
以上説明した実施形態や変形例によれば、収納された鍵Kの保持性能が高い財布1を提供することができる。
【0036】
なお、以上説明した各変形例の記載それぞれにのみ含まれている構成要件であっても、その構成要件を、他の変形例に適用してもよい。
【符号の説明】
【0037】
1 財布
2 財布本体
4 ホルダー
23 装着部
25 鍵収納部
K 鍵
図1
図2
図3
図4