(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022161205
(43)【公開日】2022-10-21
(54)【発明の名称】薬剤分包装置
(51)【国際特許分類】
A61J 3/00 20060101AFI20221014BHJP
【FI】
A61J3/00 310E
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021065827
(22)【出願日】2021-04-08
(71)【出願人】
【識別番号】593129342
【氏名又は名称】株式会社タカゾノ
(74)【代理人】
【識別番号】110002734
【氏名又は名称】特許業務法人藤本パートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】中村 俊一
【テーマコード(参考)】
4C047
【Fターム(参考)】
4C047JJ03
4C047JJ23
4C047JJ31
4C047KK17
(57)【要約】 (修正有)
【課題】処方に応じた分包の自由度を高めることができる薬剤分包装置を提供する。
【解決手段】薬剤分包装置は、散剤を分配する分配部を備え、分配部によって分配された散剤を包装する、薬剤分包装置であって、分配部は、散剤を収容する収容領域S21が水平方向に延び、底部が開閉可能に形成される収容部2を備え、収容部の底部を開放することで、収容領域に収容された散剤を収容部から落下させ、収容領域から落下した散剤を、収容領域の長手方向において一定間隔で分割し、分割された散剤を順次に払い出し、収容部は、収容領域をその長手方向に仕切ることで、複数の小領域S211、S212、S213を区画する収容仕切部22Cを備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
散剤を分配する分配部を備え、前記分配部によって分配された散剤を包装する、薬剤分包装置であって、
前記分配部は、
散剤を収容する収容領域が水平方向に延び、底部が開閉可能に形成される収容部を備え、
前記収容部の底部を開放することで、前記収容領域に収容された散剤を前記収容部から落下させ、
前記収容領域から落下した散剤を、前記収容領域の長手方向において一定間隔で分割し、分割された散剤を順次に払い出し、
前記収容部は、
前記収容領域をその長手方向に仕切ることで、複数の小領域を区画する収容仕切部を備える、薬剤分包装置。
【請求項2】
前記収容領域は、その長手方向の長さが変更可能である、請求項1に記載の薬剤分包装置。
【請求項3】
前記薬剤分包装置の各部を制御する制御部を備え、
前記制御部は、処方データに基づいて、前記収容仕切部により前記収容領域をその長手方向に仕切る位置である仕切位置を割り出す、請求項1または2に記載の薬剤分包装置。
【請求項4】
前記処方データは、複数の種類の散剤に関する情報を含み、
前記処方データに含まれる複数種類の散剤に関する情報から一種類の散剤に関する情報を受け付ける受付手段を備え、
前記制御部は、前記受付手段が受け付ける一種類の散剤に関する情報に基づいて、前記仕切位置を割り出す、請求項3に記載の薬剤分包装置。
【請求項5】
前記薬剤分包装置の各部を制御する制御部と、
情報を案内する案内部と、を備え、
前記制御部は、処方データに基づいて、前記複数の小領域のうち、散剤を投入すべき領域と散剤を投入すべきでない領域とを判別できるように前記案内部に案内させる、請求項1から4のいずれか1項に記載の薬剤分包装置。
【請求項6】
前記処方データは、複数の種類の散剤に関する情報を含み、
前記処方データに含まれる複数種類の散剤に関する情報から一種類の散剤に関する情報を受け付ける受付手段を備え、
前記制御部は、前記受付手段が受け付ける一種類の散剤に関する情報に基づいて、前記複数の小領域のうち、散剤を投入すべき領域と散剤を投入すべきでない領域とを判別できるように前記案内部に案内させる、請求項5に記載の薬剤分包装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、薬剤を、処方に応じて所定の分包数に分包する薬剤分包装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
散剤を分配する分配部を備え、前記分配部によって分配された散剤を包装する、薬剤分包装置が従来から存在する(例えば特許文献1に記載)。このような薬剤分包装置の分配部は、散剤を収容する収容領域が水平方向に延びるように形成され、収容領域に収容された散剤を落下させる収容部と、収容領域から落下した散剤を複数の区画室に収容して順次に払い出す分割部とを備える。
【0003】
収容部は縦断面形状がV字状とされていて、長手方向の一端部(正面視で左端部)が固定的な壁面とされており、収容部の内部を長手方向にスライド可能な仕切板が設けられている。収容部の一端部の壁面と、正面視で右方にある仕切板との間に収容領域が形成される。この収容領域に、処方された日数分の散剤が薬剤師等、薬剤分包装置の作業者によって投入される。分割部の複数の区画室は収容領域の下方に配置される。複数の区画室のうち正面視で左端に位置する区画室は、散剤を落下させる際、収容領域の収容部一端部側に合うように配置される。
【0004】
ここで、薬剤の処方は、服用時期毎に服用量が異なるものが指示されることがある。しかし、スライドする仕切板で収容領域の容積を可変とした従来の構成では、収容領域が一つであって、そこに対し、全服用分の散剤がまとめて投入されることから、基本的に、収容領域に収容された散剤につき服用時期毎の服用量を異ならせて分配することができなかった。一例を挙げると、朝食後、昼食後、夕食後の各量が均等になる分包しかできなかった。また、1日当たりの服用回数が異なる散剤を合包することができないことがあった。
【0005】
このため、例えば、一服用量が異なる処方(朝食後の服用量が昼食後、夕食後の各服用量よりも多い処方等)や、合包する各散剤の1日当たりの服用回数が異なる処方(A散剤は朝食後、昼食後、夕食後の3回服用で、B散剤は朝食後、夕食後の2回服用等)には一度の分包で対応できず、分包の自由度が低かった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで本発明は、処方に応じた分包の自由度を高めることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の薬剤分包装置は、散剤を分配する分配部を備え、前記分配部によって分配された散剤を包装する、薬剤分包装置であって、前記分配部は、散剤を収容する収容領域が水平方向に延び、底部が開閉可能に形成される収容部を備え、前記収容部の底部を開放することで、前記収容領域に収容された散剤を前記収容部から落下させ、前記収容領域から落下した散剤を、前記収容領域の長手方向において一定間隔で分割し、分割された散剤を順次に払い出し、前記収容部は、前記収容領域をその長手方向に仕切ることで、複数の小領域を区画する収容仕切部を備える。
【0009】
かかる構成によれば、小領域毎に投入する散剤の種類や量を変えることができる。
【0010】
また、前記収容領域は、その長手方向の長さが変更可能であるようにすることもできる。
【0011】
かかる構成によれば、分包する包数に合わせて収容領域の長手方向の長さを変更することができる。
【0012】
また、前記薬剤分包装置の各部を制御する制御部を備え、前記制御部は、処方データに基づいて、前記収容仕切部により前記収容領域をその長手方向に仕切る位置である仕切位置を割り出すこともできる。
【0013】
かかる構成によれば、制御部は、仕切位置を割り出すので、仕切位置に関する情報を活用することができる。
【0014】
また、前記処方データは、複数の種類の散剤に関する情報を含み、前記処方データに含まれる複数種類の散剤に関する情報から一種類の散剤に関する情報を受け付ける受付手段を備え、前記制御部は、前記受付手段が受け付ける一種類の散剤に関する情報に基づいて、前記仕切位置を割り出すこともできる。
【0015】
かかる構成によれば、複数の散剤のうち、作業者により選択された一種類の散剤について仕切位置を割り出すので、作業者の意図した順番で複数の散剤を投入することができるため、作業性が高まる。
【0016】
また、前記薬剤分包装置の各部を制御する制御部と、情報を案内する案内部と、を備え、前記制御部は、処方データに基づいて、前記複数の小領域のうち、散剤を投入すべき領域と散剤を投入すべきでない領域とを判別できるように前記案内部に案内させることもできる。
【0017】
かかる構成によれば、散剤を投入すべき領域と投入すべきでない領域とを判別できるように案内するので、作業者が散剤を誤った小領域に投入することを抑制できる。
【0018】
また、前記処方データは、複数の種類の散剤に関する情報を含み、前記処方データに含まれる複数種類の散剤に関する情報から一種類の散剤に関する情報を受け付ける受付手段を備え、前記制御部は、前記受付手段が受け付ける一種類の散剤に関する情報に基づいて、前記複数の小領域のうち、散剤を投入すべき領域と散剤を投入すべきでない領域とを判別できるように前記案内部に案内させることもできる。
【0019】
かかる構成によれば、複数の散剤のうち、選択された一種類の散剤について投入すべき領域を案内するので、作業者の意図した順番で散剤を散剤投入部に投入することができるため、作業性が向上する。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、処方に応じた分包の自由度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明の一実施形態の薬剤分包装置の斜視図である。
【
図2】同薬剤分包装置の収容部を示す斜視図である。
【
図3】仕切部が格納された状態の同収容部を示す斜視図である。
【
図4】同薬剤分包装置の分配部を示す概略図である。
【
図5】
図4の分配部に散剤が投入された後の状態を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明の一実施形態に係る薬剤分包装置1について
図1乃至
図5を参照して説明する。説明の便宜上、上下方向及び左右方向は
図1に記載の方向を基準に説明する。
【0023】
図1に示すように、本実施形態の薬剤分包装置1は、散剤及び錠剤(以下薬剤と称する)を分包可能な装置である。具体的に、薬剤分包装置1は、散剤を分配する分配部10と、錠剤が投入される錠剤投入部11と、薬剤分包装置1全体を操作可能な操作部12と、投入された薬剤の包装を実施する包装手段(図示しない)と、を備える。また、薬剤分包装置1は、薬剤分包装置1の全体を制御する制御部(図示しない)と、制御部によって制御され、作業者に対して情報を案内する案内部14と、を備える。さらに、薬剤分包装置1は、薬剤分包装置1に対して、各種データを入力したり、操作したりできるコントローラ13を接続可能である。本実施形態の薬剤分包装置1は、コントローラ13又は操作部12に入力された操作に基づいて、制御部が薬剤分包装置1の全体を制御するように構成される。
【0024】
錠剤投入部11は、投入される錠剤を収容する部位である。本実施形態の錠剤投入部11は、錠剤を一包分収容する収容セル111を複数有する部位である。即ち、作業者は、各収容セル111に一包分の錠剤を投入する。
【0025】
操作部12は、薬剤分包装置1全体を操作する部位である。具体的に、操作部12は、外部から薬剤分包装置1に対する操作(例えば分包を開始する操作)を入力可能に構成されている。本実施形態の操作部12は、複数のボタン121を備え、ボタン121を押下されることで薬剤分包装置1に対する操作が入力される。
【0026】
コントローラ13は、薬剤分包装置1に接続され、薬剤分包装置1に処方データを含む各種情報の入力ができるコンピュータである。コントローラ13が入力する処方データを含む各種情報は、薬剤分包装置1に入力される。本実施形態で、コントローラ13に入力された各種情報は、薬剤分包装置1の受付手段(制御部)に入力される。即ち、処方データを含む各種情報は、コントローラ13を介して薬剤分包装置1に入力される。
【0027】
分配部10は、散剤を投入可能な部位であり、投入された散剤を一包分ずつに分けて、一包分の散剤を包装手段に払い出す。具体的に分配部10は、内部に薬剤を収容可能な収容部2と、収容部2の下方に設けられる分割器3(
図4参照)と、を備える。本実施形態の分配部10は、薬剤分包装置1の左右方向に沿って延びるように設けられている。
【0028】
図2及び
図3に示すように、収容部2は、投入された散剤を収容する領域を有する散剤投入部21と、散剤投入部21に設けられ、散剤投入部21に形成される領域を仕切る仕切部22と、を備える。また、
図4に示すように、収容部2は、目盛り部23を備える。目盛り部23は、散剤投入部21の近傍に設けられる目盛りである。目盛り部23は、散剤投入部21の位置に対応する包数を表示し、本実施形態では包数を示す数字が示されている。
【0029】
散剤投入部21は、長手方向に直交する方向の断面が略V字状で、内部に散剤を収容可能な部位である。また、散剤投入部21は、底部が開閉可能に構成され、底部を開いたときに、収容する散剤を下方に落下させることができる。具体的に、散剤投入部21は、短手方向が上下方向に延びる板状の固定板211と、長手方向が固定板211の長手方向に沿って延び、短手方向が固定板211の短手方向に対して交差する方向に延びるように設けられる板状の可動板212と、固定板211及び可動板212を連結する連結部213と、固定板211の長手方向に沿って延びるスライドレール214と、を備える。また、散剤投入部21には、固定板211、可動板212、及び、連結部213によって、散剤を収容可能な散剤領域S2と、仕切部22を格納可能な格納領域S1と、を含む空間が水平方向(左右方向)に延びるように形成される。本実施形態では、散剤投入部21の左側の端部に格納領域S1が形成され、固定板211、可動板212、及び、連結部213によって画定される空間のうち格納領域S1を除いた部分に散剤領域S2が形成される。また、
図4に示すように、目盛り部23の数字は、散剤領域S2の左側の端を0とし、右側ほど数字が大きくなるように設けられている。即ち、目盛り部23の「0」の目盛りの位置は、散剤領域S2と格納領域S1の境界位置を示す。
【0030】
連結部213は、固定板211及び可動板212の長手方向の両端部に設けられ、長手方向の両端部を塞ぐ。即ち、連結部213は、固定板211、可動板212、及び、連結部213によって画定される空間のうち、長手方向の両端部を画定する。本実施形態の散剤投入部21は、さらに駆動手段2134を備える。駆動手段2134は、制御部によって制御され、固定板211及び可動板212の下部が離れる方向(散剤投入部21の底部が開く方向)に可動板212を移動させる。これにより、散剤投入部21の底部が開放する。
【0031】
スライドレール214は、固定板211及び可動板212の長手方向に延びるレールである。また、スライドレール214は、仕切部22を取り付け可能なレールである。本実施形態で、スライドレール214は、固定板211に取り付けられている。
【0032】
仕切部22は、固定板211、可動板212、及び、連結部213によって画定される空間を仕切る。また、仕切部22は、固定板211、可動板212、及び、連結部213によって画定される空間内に、長手方向に配置される板体である。具体的に、仕切部22は、固定板211、可動板212、及び、連結部213によって画定される空間内に配置される仕切本体部221と、仕切本体部221に設けられ、スライドレール214に取り付け可能で、スライドレール214に沿ってスライド可能なスライダ222と、を備える。即ち、仕切部22は、スライドレール214に沿って長手方向に移動可能である。また、本実施形態の仕切本体部221は、下部が当接した状態(散剤投入部21の底部が閉じた状態)の固定板211及び可動板212の間に嵌り、投入された散剤が、長手方向において仕切本体部221の一方側から他方側、及び他方側から一方側に移動しないように空間を仕切る。本実施形態では、仕切部22は、長手方向に離間して複数配置される。
【0033】
仕切部22は、固定板211、可動板212、及び、連結部213によって画定される空間を仕切り、格納領域S1及び散剤領域S2を区画する格納仕切部22Aと、散剤領域S2を仕切り、散剤が投入されるべき収容領域S21及び散剤が投入されるべきでない非収容領域S22を画定する投入仕切部22Bと、収容領域S21を仕切り、収容領域S21を複数の小領域に区画する収容仕切部22Cと、を含む。本実施形態で、仕切部22は、固定板211、可動板212、及び、連結部213によって画定される空間の左側の端に格納領域S1を画定する格納仕切部22Aと、散剤領域S2の長手方向中途部分に配置され、散剤領域S2を左側と右側とに仕切る投入仕切部22Bと、格納仕切部22A及び投入仕切部22Bの間に配置され、散剤領域S2の投入仕切部22Bよりも左側の領域(収容領域S21)を長手方向に並んだ複数の小領域に区画する収容仕切部22Cと、を備える。仕切部22の配置の具体例については後述する。
【0034】
図4に示すように、分割器3は、散剤投入部21の下方に設けられ、散剤投入部21から落下した散剤を一包分ずつに分割して収容する部位である。具体的に、分割器3は、上部開口型の容器である分割容器31を複数備える。また、分割容器31は、長手方向に並んで設けられる。さらに、分割容器31は、長手方向の端部に設けられる分割容器31を除いて上部開口の長手方向の幅が等しいように設けられている。そのため、分割容器31は、落下した散剤を長手方向において一定間隔で分割できる。また、分割容器31は、長手方向で散剤領域S2の範囲に亘って配置される。このような構成の分割容器31によれば、散剤領域S2に収容された散剤を長手方向の幅において、等しい幅(分割器3の上部開口の幅)毎に分割することができる。即ち、散剤投入部21の散剤領域S2(具体的には収容領域S21)に投入された散剤を均して、分割器3に落下させることで、投入された散剤を均等に分割して分割容器31に収容することができる。さらに、分割容器31の底部には、開閉可能な蓋体が設けられており、蓋体を開放することで、分割容器31内に収容される散剤を包装手段に供給することができる。
【0035】
図4に示すように、案内部14は、散剤投入部21の近傍に設けられる。案内部14は、情報を作業者に対して案内することができる。また、案内部14は、制御部によって制御されて、情報を作業者に案内可能である。本実施形態の案内部14は、複数の発光体で構成されている。具体的に、案内部14は、散剤投入部21に沿って長手方向に並んで設けられる複数の発光部141を備える。また、発光部141は、長手方向で、散剤を所定の包数に等しく分割するために仕切部22(特に、投入仕切部22B及び収容仕切部22C)が位置すべき位置に設けられる。具体的に、発光部141は、長手方向で、分割容器31同士の境界の位置に相当する位置に設けられる。さらに、案内部14は、目盛り部23の下方に設けられる。
【0036】
包装手段は、分割容器31に収容された一包分の散剤を一包として包装する。また、本実施形態では、分割容器31に収容された一包分の薬剤及び収容セル111に収容された一包分の錠剤を合わせて一包として包装する。具体的に、包装手段は、一包目分として分割容器31に収容された散剤及び収容セル111に収容された錠剤を合わせて一包目の薬剤として包装し、二包目以降も同様に散剤と錠剤を合わせて包装する。
【0037】
処方データは、処方される薬剤に関する情報である。具体的に処方データは、一日当たりの服用回数に関する分割数情報と、服用タイミング毎に服用される薬剤に関する薬剤情報と、薬剤が処方される日数に関する日数情報と、を含む。また、薬剤情報は、服用タイミングごとに服用される薬剤の種類及び量に関する情報を含む。本実施形態の処方データは、分割数情報が朝昼夜の一日3回服用であり、薬剤情報が、朝と夜にA散剤及びB散剤を0.5gずつ、昼にA散剤を0.5gであり、日数情報が7日である場合について説明する。即ち、本実施形態では、一日3回服用を7日分の合計21包が分包される。また、本実施形態では1から7包目に、朝服用分の薬剤(A散剤及びB散剤を0.5gずつ)が、8から14包目に昼服用分の薬剤(A散剤0.5g)が、15から21包目に夜服用分の薬剤(A散剤及びB散剤を0.5gずつ)が収容される。
【0038】
制御部は、薬剤分包装置1の全体を制御する。具体的に、制御部は、操作部12又はコントローラ13からの入力に基づいて、薬剤分包装置1の各機構を制御し、薬剤を分包に必要な動作をさせる。制御部は、投入された薬剤を分包するための制御である包装実行制御と、処方データに基づいて、作業者に薬剤の投入を案内する案内制御と、を実行する。包装実行制御は、例えば、収容セル111及び分割容器31に収容された薬剤を包装手段に移動させ、移動した薬剤を順次分包するための制御である。また、制御部は、処方される散剤が複数種類ある場合に、投入しようとする一種類の散剤の選択を受け付ける受付手段を備える。
【0039】
以上のような薬剤分包装置1によって、薬剤を分包する手順について説明する。本実施形態では、薬剤分包装置1にコントローラ13が接続され、主にコントローラ13によって、薬剤分包装置1に対する操作が入力される場合について説明する。
【0040】
薬剤を分包する際には、まず、コントローラ13で、処方データを制御部に入力する。本実施形態の処方データは、一日3回服用を7日分の合計21包分のデータである。
【0041】
処方データが入力された制御部は、処方データに基づいて案内制御を実行する。制御部は、処方データに基づいて、散剤投入部21の長手方向おける仕切部22が位置すべき位置を割り出す。本実施形態で、制御部は、一日3回服用を7日分の合計21包であるので、散剤領域S2に21包分の散剤が投入可能なように収容領域S21が画定される位置を仕切部22(投入仕切部22B)が位置すべき位置として割り出す。また、一日において連続する服用タイミング(本実施形態では朝と昼、及び、昼と夜)で処方される散剤の種類が異なるので、収容領域S21を各服用タイミングにおいて服用されるべき散剤が収容される小領域に区画するように仕切部22(収容仕切部22C)が位置すべき位置(仕切位置)を割り出す。本実施形態で、制御部は、朝に服用される散剤が投入されるべき第一小領域S211と、昼に服用される散剤が投入されるべき第二小領域S212と、夜に服用される散剤が投入されるべき第三小領域S213と、を画定するように仕切部22(収容仕切部22C)が位置すべき位置を割り出す。具体的には、1包目から7包目までの散剤が投入されるべき領域を第一小領域S211として、8包目から14包目までの散剤が投入されるべき領域を第二小領域S212として、15包目から21包目までの散剤が投入されるべき領域を第三小領域S213として画定するように、仕切部22(収容仕切部22C)位置が割り出される。即ち、本実施形態では、長手方向において収容領域S21の左端から7番目の分割容器31と8番目の分割容器31との境界部分が位置する位置、及び、14番目の分割容器31と15番目の分割容器31との境界部分が位置する位置に相当する位置を収容仕切部22Cが位置すべき場所として割り出す。また、長手方向において、収容領域S21の左端から21番目の分割容器31と22番目の分割容器31との境界部分が位置する位置に相当する位置を投入仕切部22Bが位置すべき位置として割り出す。
【0042】
制御部は、仕切部22が位置すべき位置を割り出したのちに、仕切部22が位置すべき位置に関する案内を実行する。具体的に、制御部は、散剤投入部21の長手方向における仕切部22が位置すべき位置を作業者に案内する。本実施形態で、制御部は、仕切部22が位置すべき位置に相当する発光部141を発光させ、発光している位置に各仕切部22を位置させるように作業者に案内する。本実施形態で、制御部は、仕切部22のうち、投入仕切部22Bと収容仕切部22Cが位置すべき位置を案内部14に案内させる。
【0043】
作業者は、案内部14によって案内された、仕切部22が位置すべき位置に仕切部22を移動させる。具体的には、格納領域S1に格納された複数の仕切部22を散剤投入部21の長手方向に沿ってスライドさせ、各仕切部22が位置すべき位置にセットする。本実施形態では、投入仕切部22Bとしての最も右側に位置する仕切部22を、目盛り部23の目盛り「21」に位置する発光部141の案内により、作業者が左端から21番目の分割容器31と22番目の分割容器31との境界部分が位置する位置に相当する位置にセットし、散剤領域S2を収容領域S21と非収容領域S22に仕切る。この手順により、収容領域S21に長手方向の長さが決定される。即ち、投入仕切部22Bの位置を変更することで、収容領域S21の長手方向の長さを変更可能である。この次に、収容仕切部22Cとしての右から2番目及び3番目に位置する仕切部22を、投入仕切部22Bと同様に、目盛り部23の目盛り「7」及び「14」に位置する発光部141の案内により、作業者が仕切位置(左端から7番目の分割容器31と8番目の分割容器31との境界部分が位置する位置、及び、14番目の分割容器31と15番目の分割容器31との境界部分が位置する位置)にセットし、収容領域S21を第一小領域S211、第二小領域S212、第三小領域S213に区画する。そして、格納仕切部22Aとしての右から4番目に位置する仕切部22を、目盛り部23の目盛り「0」が示す位置にセットし、散剤領域S2と格納領域S1とを仕切る。
【0044】
仕切部22が所定の位置にセットされ、第一小領域S211、第二小領域S212、及び、第三小領域S213が区画されると、制御部は、散剤をどの小領域に投入すべきかに関する案内を実行する。具体的に制御部は、処方データ(薬剤情報)に含まれる複数種類の散剤のうち、選択された一種類の散剤について、各小領域に投入すべきか否かの案内を実行する。本実施形態で、作業者は、投入しようとする散剤を、コントローラ13を介して受付手段に入力する。
【0045】
制御部は、処方データを参照して、コントローラ13を介して受付手段に入力された一種類の散剤が投入されるべき小領域を割り出す。また、制御部は、割り出した散剤が投入されるべき小領域と散剤が投入されるべきではない小領域とを判別可能なように案内部14に案内させる。具体的に制御部は、入力された一種類の散剤が投入されるべき領域を示す案内部14を発光させ、投入されるべきでない領域を示す案内部14を発光させないことで、入力された一種類の散剤が投入されるべき小領域と投入されるべきでない小領域とを判別可能なように案内させる。例えば、本実施形態で、A散剤が選択された場合には、A散剤が1包目から21包目までに投入されるべきであるので、制御部は、第一小領域S211から第三小領域S213をA散剤が投入されるべき領域として割り出し、対応する案内部14(目盛り部23の目盛りが「1」から「21」までの位置に対応する発光部141)を発光させる。また、B散剤が選択された場合には、B散剤が1包目から7包目、及び、15包目から21包目に投入されるべきであるので、制御部は、第一小領域S211及び第三小領域S213をB散剤が投入されるべき領域として割り出し、対応する案内部14(目盛り部23の目盛りが「1」から「7」及び「15」から「21」の位置に対応する発光部141)を発光させる。
【0046】
作業者は、案内部14によって案内された小領域に、入力した一種類の散剤を投入し、投入した散剤を均す。一種類の散剤が投入されたのちに、制御部は、散剤投入部21の下部を開き、投入された散剤を分割器3に落下させる。以上の手順により、一種類の散剤は一包分ずつ分割容器31内に収容される。これを、処方される散剤の種類分(本実施形態ではA散剤とB散剤の2回分)繰り返すことで、
図5に示すように、各分割容器31内に1包分の散剤が収容される。具体的に、1から7包目に対応する分割容器31及び15から21包目に対応する分割容器31には2種類の散剤(A散剤及びB散剤)が収容され、8から14包目に対応する分割容器31には1種類の散剤(A散剤)が収容される。
【0047】
各分割容器31内に1包分の散剤が収容されると、制御部は、包装実行制御をする。具体的に、制御部は、分割容器31の底部の蓋体を一つずつ開放して、分割容器31内の散剤を1包分ずつ包装手段に移送し、移送された散剤を分包紙などによって包装するように制御する。処方データに基づく必要な包数(本実施形態では21包)を包装すると、制御部は、包装実行制御を終了する。
【0048】
以上のような構成によれば、収容領域S21を収容仕切部22Cによって仕切り、複数の小領域を区画し、小領域毎に投入する散剤の種類や量を変えることができる。
【0049】
また、収容仕切部22Cは、散剤投入部21の長手方向に沿ってスライド可能であるので、収容仕切部22Cをスライドして位置を調整することで、小領域の長手方向の長さを調整することができる。
【0050】
さらに、散剤投入部21には、投入された散剤が下方に落下して、分割器3により分割可能な領域である散剤領域S2と、散剤領域S2を除く範囲に形成され、仕切部22を格納可能な格納領域S1とが形成されるので、使用されない仕切部22がある場合に、該使用されない仕切部22は格納領域S1に格納されるので、分包作業の妨げとなることを抑制できる。
【0051】
以上、本発明の実施形態について一例を挙げて説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更を加えることができる。
【0052】
例えば、散剤と錠剤を同時に分包可能な薬剤分包装置1について説明したが、散剤のみを分包可能な薬剤分包装置1として構成することもできる。
【0053】
また、仕切部22は4枚設けられ、4枚の仕切部22のうち、1枚が投入仕切部22Bとして、他の1枚が格納仕切部22Aとして、他の2枚が収容仕切部22Cとして構成される場合について説明したが、このような構成に限らない。例えば、収容仕切部22Cの枚数を1枚又は3枚以上とすることもできるし、投入仕切部22B及び格納仕切部22Aの少なくとも一方を備えない構成とすることもできる。格納仕切部22Aを備えない構成とする場合には、散剤投入部21に格納領域S1が形成されないため、使用されない仕切部22を、例えば非収容領域S22に退避させたり、固定板211、可動板212、及び、連結部213によって画定される空間内から取り除くことができる。また、投入仕切部22Bを備えない場合には、散剤領域S2全体を収容領域S21とすることができる。
【0054】
さらに、制御部は、処方データに基づいて仕切部22がセットされるべき位置(仕切位置)を割り出す場合について説明したが、このような構成に限らない。制御部が仕切位置を割り出さずに、作業者が処方データを基に、適切な位置に仕切部22をセットするように構成することもできる。
【0055】
また、制御部は、割り出した仕切位置を案内部14に作業者に対して案内させる場合について説明したが、このような構成に限らない。例えば、制御部が駆動機構などを介して、仕切部22を割り出した仕切位置に移動させるように構成してもよいし、センサなどで仕切部22の位置を監視し、作業者がセットした仕切部22の位置が割り出した仕切位置と異なる場合に作業者に割り出された仕切位置と異なる旨を通知するように構成することもできる。
【0056】
さらに、受付手段は、作業者が選択した一種類の散剤に関する情報として、散剤の種類に関する情報をコントローラ13から受け取り、制御部は、処方データを参照して一種類の散剤が投入されるべき小領域を割り出す場合について説明したが、このような構成に限らず、受付手段が、一種類の散剤に関する情報として、一種類の散剤がどの領域に投入されるべきかという情報を受け取るように構成することもできる。
【0057】
また、案内部14は、発光することで複数の小領域のうち、散剤が投入されるべき領域と散剤が投入されるべきでない領域を判別可能なように作業者に対して案内する場合について説明したが、このような構成に限らず、音声などによって、どの小領域に散剤を投入すべきかを案内するように構成することもできる。
【0058】
さらに、処方データや一種類の散剤の選択に関する情報は、コントローラ13を介して受付手段(制御部)に入力される場合について説明したが、このような構成に限らず、操作部12を介して入力されるように構成することもできるし、外部のコンピュータ等からネットワークを介して入力されるように構成することもできる。
【0059】
また、服用タイミング毎に異なる種類の散剤が服用される場合について説明したが、同じ種類の散剤が服用されるが、服用される量が異なる場合にも、本発明を適用することができる。例えば、A散剤を朝に0.5g、昼に1g、夜に2g服用される場合には、第一小領域S211の2倍の量のA散剤を第二小領域S212に、4倍の量のA散剤を第三小領域S213に投入し、分包することで、量が不均等な分包に対応することができる。
【0060】
さらに、薬剤分包装置1は、制御部を備える場合について説明したが、このような構成に限らない。例えば、薬剤分包装置1は、制御部を備えず、外部(例えばコントローラ13)から制御されるように構成することもできる。
【0061】
次に、他の実施形態に係る薬剤分包装置1について説明する。本実施形態の薬剤分包装置1は、第一の実施形態の薬剤分包装置1と案内制御の内容が異なる。
【0062】
本実施形態の制御部は、受付手段が受け取った一種類の散剤について、投入されるべき小領域を画定するように仕切部22の位置を割り出す。具体的に、受付手段は、コントローラ13から一種類の散剤の選択に関する情報を受け取り、制御部は、処方データと受付手段が受け取った一種類の散剤の選択に関する情報を基に、仕切部22が配置されるべき位置を割り出す。
【0063】
処方データが、分割数情報が朝昼夜の一日3回服用であり、薬剤情報が、朝と夜にA散剤及びB散剤を0.5gずつ、昼にA散剤を0.5gであり、日数情報が7日で合計21包を分包する場合について説明する。
【0064】
作業者がコントローラ13でA散剤を選択した場合、受付手段は、A散剤が選択されたという情報をコントローラ13から受け取る。制御部は、受付手段が受け取った情報と処方データを参照し、選択されたA散剤が何包目に分包されるべきかを判断する。A散剤は、朝昼夜のすべての服用タイミングで服用されるので、制御部は、選択された散剤(A散剤)を1包目から21包目までに投入されるべきと判断し、選択された散剤が投入されるべきと判断した包数(1包目から21包目)に散剤が投入され、それ以外の位置に散剤が投入されないように仕切部22の位置を割り出す。即ち、制御部は、左端から21番目の分割容器31と22番目の分割容器31との境界部分が位置する位置と、散剤領域S2と格納領域S1の境界と、の2か所を仕切部22が配置されるべき位置として割り出す。なお、A散剤は、処方される全ての服用タイミングで服用される散剤であるので、A散剤を投入する場合に、収容仕切部22Cは使用されない。即ち、A散剤を投入する場合に使用される仕切部22は、投入仕切部22Bと格納仕切部22Aである。
【0065】
制御部は、割り出した仕切部22が配置されるべき位置を、案内部14に案内させる。案内部14の構成及び案内の方法は、第一の実施形態と同様である。案内部14の案内によって、作業者が仕切部22をセットしたのちに、制御部は、案内部14に、選択された散剤(A散剤)を投入すべき領域として、格納仕切部22A及び投入仕切部22Bで囲まれた領域(収容領域S21)を案内させる。作業者が案内された領域に選択した散剤を投入し、投入された散剤を分割器3に落下させた時点で、選択された散剤(A散剤)に関する手順は終了し、次に選択される散剤(例えばB散剤)に関する手順に移行する。
【0066】
作業者がコントローラ13でB散剤を選択した場合、受付手段は、B散剤が選択されたという情報をコントローラ13から受け取る。制御部は、受付手段が受け取った情報と処方データを参照し、選択されたB散剤が何包目に分包されるべきかを判断する。B散剤は、朝及び夜の服用タイミングで服用されるので、制御部は、B散剤を1包目から7包目及び15包目から21包目に投入されるべきと判断し、選択された散剤が投入されるべきと判断した包数(1包目から7包目及び15包目から21包目)に散剤が投入され、それ以外の位置に散剤が投入されないように仕切部22の位置を割り出す。即ち、制御部は、左端から21番目の分割容器31と22番目の分割容器31との境界部分が位置する位置に投入仕切部22Bとしての仕切部22が、左端から14番目の分割容器31と15番目の分割容器31との境界部分が位置する位置及び7番目の分割容器31と8番目の分割容器31との境界部分が位置する位置に収容仕切部22Cとしての仕切部22が、格納領域S1と散剤領域S2の境界部分に格納仕切部22Aとしての仕切部22が、それぞれ配置されるべきとして仕切部22の位置を割り出す。
【0067】
制御部は、割り出した仕切部22が配置されるべき位置を、案内部14に案内させる。案内部14の構成及び案内の方法は、第一の実施形態と同様である。案内部14の案内によって、作業者が仕切部22をセットしたのちに、制御部は、案内部14に、選択された散剤(B散剤)を投入すべき領域として、格納仕切部22A及び収容仕切部22Cで囲まれた領域(第一小領域S211)、並びに、収容仕切部22C及び投入仕切部22Bで囲まれた領域(第三小領域S213)を案内させる。作業者が案内された領域に選択した散剤を投入し、投入された散剤を分割器3に落下させた時点で、選択された散剤(B散剤)に関する手順は終了し、次に選択される散剤に関する手順に移行する。また、処方データに含まれる全ての種類の散剤に関する手順が終了した場合、制御部は、包装実行制御に移行し、投入された散剤を包装手段に包装させる。
【0068】
次に、処方データが、分割数情報が朝昼夜の一日3回服用であり、薬剤情報が、昼と夜にA散剤及びB散剤を0.5gずつ、朝にA散剤を0.5gであり、日数情報が7日で合計21包を分包する場合について説明する。即ち、前述の例と比較して、B散剤の服用タイミングが異なる場合である。このような場合に、A散剤が選択された場合の手順は前述の例と同様である。
【0069】
本例で、B散剤が選択された場合には、制御部は、受付手段が受け取った情報と処方データを参照し、選択されたB散剤が何包目に分包されるべきかを判断する。B散剤は、昼及び夜の服用タイミングで服用されるので、制御部は、B散剤を8包目から14包目及び15包目から21包目に投入されるべきと判断し、選択された散剤が投入されるべきと判断した包数(8包目から14包目及び15包目から21包目)に散剤が投入され、それ以外の位置に散剤が投入されないように仕切部22の位置を割り出す。ここで、散剤が投入されるべき領域が8包目から21包目に亘って連続しているので、制御部は、8包目から21包目にB散剤が投入されるべきとして判断する。即ち、制御部は、左端から21番目の分割容器31と22番目の分割容器31との境界部分が位置する位置に投入仕切部22Bとしての仕切部22が、左端から7番目の分割容器31と8番目の分割容器31との境界部分が位置する位置に収容仕切部22Cとしての仕切部22が、格納領域S1と散剤領域S2の境界部分に格納仕切部22Aとしての仕切部22が、それぞれ配置されるべきとして仕切部22の位置を割り出す。
【0070】
このように、選択された散剤毎に仕切位置を割り出す場合には、選択された散剤が服用される服用タイミングに応じて柔軟に仕切部22の配置を変更することができ、服用タイミング毎に小領域が区画される場合に比べて収容領域S21内に区画される散剤が投入されるべき小領域の数を少なくすることができる場合がある。そのため、散剤を投入する回数を減らすことができ、分包作業の手間を軽減できる。
【符号の説明】
【0071】
1…薬剤分包装置、10…分配部、11…錠剤投入部、111…収容セル、12…操作部、121…ボタン、13…コントローラ、14…案内部、141…発光部、2…収容部、21…散剤投入部、211…固定板、212…可動板、213…連結部、2131…固定連結部、2132…可動連結部、2133…連結本体部、2134…駆動手段、214…スライドレール、22…仕切部、221…仕切本体部、222…スライダ、22A…格納仕切部、22B…投入仕切部、22C…収容仕切部、23…目盛り部、3…分割器、31…分割容器、S1…格納領域、S2…散剤領域、S21…収容領域、S22…非収容領域、S211…第一小領域、S212…第二小領域、S213…第三小領域