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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022161322
(43)【公開日】2022-10-21
(54)【発明の名称】照明装置
(51)【国際特許分類】
   H05B 47/195 20200101AFI20221014BHJP
   H05B 47/105 20200101ALI20221014BHJP
【FI】
H05B47/195
H05B47/105
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021066043
(22)【出願日】2021-04-08
(71)【出願人】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】390014546
【氏名又は名称】三菱電機照明株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003199
【氏名又は名称】弁理士法人高田・高橋国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】野坂 哲郎
【テーマコード(参考)】
3K273
【Fターム(参考)】
3K273PA10
3K273QA27
3K273QA29
3K273QA39
3K273RA16
3K273SA01
3K273SA37
3K273SA57
3K273TA03
3K273TA15
3K273TA22
3K273TA29
3K273TA54
3K273TA62
3K273TA66
3K273TA71
3K273UA16
3K273UA17
3K273UA22
(57)【要約】
【課題】複数の照明装置を容易に連動させることができる照明装置を得ることを目的とする。
【解決手段】本開示に係る照明装置は、光源と、他の照明装置から制御信号を受信すると、前記制御信号に含まれる識別子と自己の識別子とが一致する場合に、前記制御信号に応じて前記光源の点灯状態を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、設定器から選択指令を受信した後に前記設定器から連動指令を受信すると、前記自己の識別子を含む設定信号を他の照明装置に送信し、前記設定器から前記選択指令を受信した後に他の照明装置から識別子を含む設定信号を受信すると、前記設定信号に含まれる識別子を前記自己の識別子として保存する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源と、
他の照明装置から制御信号を受信すると、前記制御信号に含まれる識別子と自己の識別子とが一致する場合に、前記制御信号に応じて前記光源の点灯状態を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、設定器から選択指令を受信した後に前記設定器から連動指令を受信すると、前記自己の識別子を含む設定信号を他の照明装置に送信し、前記設定器から前記選択指令を受信した後に他の照明装置から識別子を含む設定信号を受信すると、前記設定信号に含まれる識別子を前記自己の識別子として保存することを特徴とする照明装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記設定器から前記選択指令を受信していない場合に、前記他の照明装置から前記設定信号を受信すると、前記設定信号に含まれる識別子を破棄することを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記設定器から前記選択指令を受信した後に前記設定器から前記連動指令を受信すると、前記自己の識別子を生成して前記他の照明装置に送信することを特徴とする請求項1または2に記載の照明装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記設定器から解除指令を受信すると、前記自己の識別子を含む解除信号を他の照明装置に送信して前記自己の識別子を削除し、他の照明装置から識別子を含む解除信号を受信すると、前記解除信号に含まれる識別子と前記自己の識別子とが一致する場合に、前記自己の識別子を削除することを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の照明装置。
【請求項5】
人感センサを備え、
前記制御部は、前記人感センサの検出信号に応じて、他の照明装置に前記自己の識別子を含む制御信号を送信し、前記他の照明装置の点灯状態を制御することを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の照明装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記設定器から点灯制御に用いられる設定値を受信すると、他の照明装置に前記設定値と前記自己の識別子とを含む設定値信号を送信し、前記他の照明装置から点灯制御に用いられる設定値と識別子を含む設定値信号を受信すると、前記設定値信号に含まれる識別子と前記自己の識別子とが一致する場合に、前記設定値信号に含まれる設定値で自己の設定値を更新することを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載の照明装置。
【請求項7】
前記選択指令には、グループ情報または無線チャネルの情報の少なくとも1つが含まれることを特徴とする請求項1から6の何れか1項に記載の照明装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記選択指令を受信した後に前記連動指令を受信すると、前記自己の識別子を含む前記設定信号を同一グループまたは同一の無線チャネルの他の照明装置に送信することを特徴とする請求項7に記載の照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、光源と、光源に電流を出力して点灯させる点灯制御部とを備える照明装置が開示されている。この照明装置は、さらに点灯制御部が光源に出力する電流を制御するための指令信号を生成する指令部を備える。また照明装置は、無線通信により他の照明装置との間で無線信号を送受信する送受信部と、人の在または不在を検知する人検知部とを備える。指令部は、人検知部による検知情報、および自装置に割り当てられた照明装置毎に固有の識別子を含む無線信号を生成して、他の照明装置に送信する。指令部は、他の照明装置から無線信号を受信した場合、受信した無線信号に含まれる他の照明装置の人検知部による検知情報、および他の照明装置の固有の識別子の情報を用いて、指令信号を生成する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6767793号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の照明システムでは、予めユーザまたは管理者などが、連動対象の照明装置に対して識別子を設定しておく必要がある。しかしながら識別子を設定する際、ユーザまたは管理者が識別子を覚えて設定する必要がある。このため、設定ミスが発生するおそれがある。また、連動対象となる全ての照明装置に識別子を設定する必要があり、手間および時間がかかるおそれがある。さらに、レイアウト変更時に設定を変更する場合にも、手間および時間がかかるおそれがある。
【0005】
本開示は、上述の課題を解決するためになされたもので、複数の照明装置を容易に連動させることができる照明装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る照明装置は、光源と、他の照明装置から制御信号を受信すると、前記制御信号に含まれる識別子と自己の識別子とが一致する場合に、前記制御信号に応じて前記光源の点灯状態を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、設定器から選択指令を受信した後に前記設定器から連動指令を受信すると、前記自己の識別子を含む設定信号を他の照明装置に送信し、前記設定器から前記選択指令を受信した後に他の照明装置から識別子を含む設定信号を受信すると、前記設定信号に含まれる識別子を前記自己の識別子として保存する。
【発明の効果】
【0007】
本開示に係る照明装置は、自己の識別子を含む設定信号を他の照明装置に送信する。また、本開示に係る照明装置は、他の照明装置から識別子を含む設定信号を受信すると、設定信号に含まれる識別子を自己の識別子として保存する。このため、容易に複数の照明装置に識別子を設定でき、複数の照明装置を容易に連動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施の形態1に係る照明装置の構成を示すブロック図である。
図2】実施の形態1に係る照明システムの構成を示すブロック図である。
図3】実施の形態1に係る照明システムにおける連動設定の手順を示すシーケンス図である。
図4】実施の形態1に係る照明システムにおける連動設定後の状態を示すブロック図である。
図5】実施の形態1に係る照明システムにおける人検出時の動作を示すシーケンス図である。
図6】実施の形態1に係る照明システムにおける設定値の設定動作を示すシーケンス図である。
図7】実施の形態1に係る照明システムにおける連動解除の手順を示すシーケンス図である。
図8】実施の形態1の変形例に係る照明システムの構成を示すブロック図である。
図9】実施の形態1の変形例に係る照明システムがグループ設定された状態を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示の実施の形態に係る照明装置について図面を参照して説明する。同じ又は対応する構成要素には同じ符号を付し、説明の繰り返しを省略する場合がある。
【0010】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る照明装置1の構成を示すブロック図である。照明装置1は、LED光源部11、LED制御部12、制御部13、記憶部14、リモコン通信部15、無線通信部16、人感センサ部17を有する。
【0011】
LED光源部11は光源を有する。光源は、例えばLED等の発光素子である。
【0012】
LED制御部12はLED光源部11を制御する。LED制御部12は、制御部13からの制御信号に応じて、LED光源部11に供給する電力を制御する。
【0013】
制御部13は、リモコン通信部15、無線通信部16、人感センサ部17からの情報に基づき、記憶部14の情報を更新し、LED制御部12に光源を調光するための制御信号を出力する。制御部13は、例えばマイコンから構成される。
【0014】
記憶部14は、例えば複数の照明装置1が連動するために必要な情報および光源を点灯させるために必要な情報を保存している。記憶部14の情報は、制御部13によって更新および参照される。記憶部14は例えば不揮発性メモリから形成される。
【0015】
リモコン通信部15は、設定器であるリモコン2から送信された赤外線信号の受信を行う。リモコン2は、例えば複数の照明装置1を連動させるための設定情報および、光源を制御するための明るさの設定情報を送信する。
【0016】
無線通信部16は無線信号の送受信を行う。無線通信部16は、受信した無線信号に含まれる人感センサ検出情報および複数の照明装置1が連動するための識別子を制御部13に出力する。人感センサ検出情報は、無線信号の送信元の照明装置1が有する人感センサ部17が、人の在または不在を検出したことを示す情報である。また、無線通信部16は、他の照明装置1に無線通信により送信するための無線信号を生成し、送信する。
【0017】
人感センサ部17は人感センサを有する。人感センサ部17は、人感センサから受信した信号を用いて、人の在または不在を検出したことを示す情報である人感センサ検出情報を生成する。また、人感センサ部17は生成した人感センサ検出情報を制御部13に出力する。
【0018】
図2は、実施の形態1に係る照明システム100の構成を示すブロック図である。照明システム100は、照明装置1-1~1-5とリモコン2によって構成される。照明装置1-1~1-5の構成は、照明装置1の構成と同様である。照明システム100が有する照明装置1は複数であれば良い。
【0019】
図3は、実施の形態1に係る照明システム100における連動設定の手順を示すシーケンス図である。ここでは、照明装置1-2、1-3、1-4を連動させる例について説明する。使用者は、連動対象の照明装置1-2、1-3、1-4に対して、リモコン2で選択指令を送信する。選択指令は、連動対象の照明装置1を選択するための信号である。
【0020】
選択指令を受信した照明装置1-2、1-3、1-4は、選択されたことを明示するために、自己のLED光源部11を点滅させる。光源の点滅に限らず、選択指令を受信した照明装置1は選択されたことを使用者に通知できれば良い。各照明装置1の制御部13は、光源の点滅を、後述するリモコン2からの連動指令または他の照明装置1からの設定信号を受信するまで継続させる。
【0021】
使用者は、選択指令を送信した後、選択した照明装置1-2、1-3、1-4のいずれかに対してリモコン2で連動指令を送信する。ここでは、照明装置1-3に対して連動指令が送信されたものとする。照明装置1-3の制御部13は、リモコン2から選択指令を受信した後にリモコン2から連動指令を受信すると、自己の識別子を生成して記憶部14に保存する。この識別子は、他の照明装置1と連動するための連動識別子である。次に、照明装置1-3は、生成した識別子を含む設定信号を他の照明装置1-1、1-2、1-4、1-5に送信する。このとき照明装置1-3は、無線通信部16を介して、設定信号をブロードキャストで送信する。また、照明装置1-3は、選択されたことを明示するためのLED光源部11の点滅を終了する。
【0022】
リモコン2から選択信号を受信していた照明装置1-2、1-4は、照明装置1-3から識別子を受け取り、記憶部14に保存する。つまり、照明装置1の制御部13は、リモコン2から選択指令を受信した後に他の照明装置1から識別子を含む設定信号を受信すると、設定信号に含まれる識別子を自己の識別子として保存する。また、照明装置1-2、1-4は、選択されたことを明示するためのLED光源部11の点滅を終了する。以上から、照明装置1-2、1-3、1-4に共通の識別子が設定された。
【0023】
照明装置1-1、1-5は、リモコン2から選択指令を受信していない。このため照明装置1-1、1-5は、照明装置1-3が送信した識別子を破棄する。つまり、照明装置1の制御部13は、リモコン2から選択指令を受信していない場合に、他の照明装置1から設定信号を受信すると、受信した設定信号に含まれる識別子を破棄する。ここで破棄とは、受信した識別子を自己の識別子として保存しないことを意味する。
【0024】
図4は、実施の形態1に係る照明システム100における連動設定後の状態を示すブロック図である。人3を照明装置1-3の人感センサ部17が検出することで、共通の識別子が設定された照明装置1-2~1-4が連動して点灯する。
【0025】
図5は、実施の形態1に係る照明システム100における人検出時の動作を示すシーケンス図である。図5のシーケンスに沿って、照明装置1-3の人感センサ部17が人3を検出してから照明装置1-2~1-4が連動して点灯するまでの動作を説明する。まず、照明装置1-3は、人感センサ部17において人3を検出する。次に照明装置1-3は、制御部13および無線通信部16によって、人3の存在を検出したことを示す人感センサ検出情報と、自己の識別子とを含む制御信号を、他の照明装置1-1~1-5にブロードキャストで送信する。また、照明装置1-3の制御部13は、人感センサ部17が人3の存在を検出したことに応じて、自己のLED制御部12に点灯の指示を出力する。これにより、照明装置1-3のLED光源部11が点灯する。
【0026】
また、各照明装置1の制御部13は、他の照明装置1から制御信号を受信すると、制御信号に含まれる識別子と自己の識別子とが一致する場合に、制御信号に応じて光源の点灯状態を制御する。照明装置1-3から制御信号を受信した照明装置1-1、1-2、1-4、1-5では、無線通信部16が、受信した制御信号から人感センサ検出情報および識別子を抽出する。また制御部13は、抽出された識別子と記憶部14に保存された自己の識別子とを比較する。
【0027】
照明装置1-2において、制御部13は制御信号から抽出された識別子が記憶部14の識別子と一致すると判別する。このため、照明装置1-2の制御部13は、制御信号から抽出された人感センサ検出情報を用いて、LED光源部11の点灯制御を行う。照明装置1-4も照明装置1-2と同様の制御を行う。
【0028】
照明装置1-1において、制御部13は制御信号から抽出された識別子が記憶部14の識別子と一致しないと判別する。このため、照明装置1-1の制御部13は、制御信号から抽出された人感センサ検出情報を破棄する。つまり照明装置1-1は、受信した人感センサ検出情報に応じて点灯制御を行わない。照明装置1-5も照明装置1-1と同様の制御を行う。
【0029】
このように照明装置1の制御部13は、人感センサの検出信号に応じて、他の照明装置1に自己の識別子を含む制御信号を送信し、他の照明装置1の点灯状態を制御する。各照明装置1は、他の照明装置1から制御信号を受信した場合に、同一の識別子を持つ照明装置1の人感センサ検出情報に連動して、LED光源部11の点灯制御を行うことができる。
【0030】
本実施の形態では、使用者がリモコン2により連動させる照明装置1を選択することで、選択された照明装置1が自動で連動設定を行う。従って、複数の照明装置1を容易に連動させることができる。また、連動設定時の設定ミスを抑制できる。
【0031】
また、本実施の形態では照明装置1が自己の識別子を生成する。このため、使用者は識別子を設定する際に識別子を覚える必要がない。従って、使用者は識別子を意識することなく、容易に連動設定をすることができる。
【0032】
図6は、実施の形態1に係る照明システム100における設定値の設定動作を示すシーケンス図である。記憶部14は、点灯時調光率、不在時調光率、点灯保持時間などの点灯制御に用いられる各種の設定値を保持する。点灯時調光率は、人感センサ部17が人3の存在を検出した場合に設定されるLED光源部11の調光率である。不在時調光率は、人感センサ部17が人3の不在を検出した場合に設定されるLED光源部11の調光率である。点灯保持時間は、人感センサ部17が人3の存在を検出している状態から、不在を検出した状態に切り替わった時に、不在時調光率に切り替えるまでの保持時間である。
【0033】
ここで、照明装置1-3の制御部13が、リモコン2から点灯時調光率の設定指令を受信したとする。照明装置1-3の制御部13は、無線通信部16を介して、点灯時調光率と自己の識別子とを含む設定値信号を、他の照明装置1-1~1-5にブロードキャストで送信する。また、照明装置1-3の制御部13は、リモコン2から点灯時調光率を受信したことにより、記憶部14の点灯時調光率を更新する。
【0034】
照明装置1-3から設定値信号を受信した照明装置1-1、1-2、1-4、1-5の無線通信部16は、受信した設定値信号から点灯時調光率および識別子を抽出する。制御部13は、抽出された識別子と記憶部14の識別子とを比較する。
【0035】
照明装置1-2の制御部13は、設定値信号から抽出された識別子が記憶部14の識別子と一致したと判別する。このため制御部13は、設定値信号から抽出された点灯時調光率で、照明装置1-2の記憶部14の点灯時調光率を更新する。照明装置1-4も照明装置1-2と同様の制御を行う。
【0036】
照明装置1-1の制御部13は、設定値信号から抽出された識別子が記憶部14の識別子と一致しないと判別する。このため制御部13は、設定値信号から抽出された点灯時調光率を破棄し、記憶部14の点灯時調光率を維持する。照明装置1-5も照明装置1-1と同様の制御を行う。
【0037】
このように各照明装置1の制御部13は、リモコン2から点灯制御に用いられる設定値を受信すると、受信した設定値と自己の識別子とを含む設定値信号を他の照明装置1に送信する。また、各照明装置1の制御部13は、他の照明装置1から点灯制御に用いられる設定値と識別子を含む設定値信号を受信すると、設定値信号に含まれる識別子と自己の識別子とが一致する場合に、設定値信号に含まれる設定値で自己の設定値を更新する。これにより、連動設定された複数の照明装置1で設定値を容易に共有できる。
【0038】
図7は、実施の形態1に係る照明システム100における連動解除の手順を示すシーケンス図である。次に、図7のシーケンスに沿って、複数の照明装置1の連動を解除する方法を説明する。
【0039】
連動を解除する場合、使用者はリモコン2により、連動している照明装置1-2、1-3、1-4の何れか一つに対して解除指令を送信する。ここでは、照明装置1-3に解除指令が送信されたものとする。
【0040】
照明装置1-3の制御部13は、リモコン2から解除指令を受信すると、自己の識別子を含む解除信号を他の照明装置1に送信する。また、照明装置1-3の制御部13は自己の識別子を破棄する。つまり、制御部13は記憶部14に保存された識別子を削除する。
【0041】
照明装置1-2の制御部13は、無線通信部16を介して解除信号を受信すると、解除信号に含まれる識別子と記憶部14に保存された識別子とを比較する。制御部13は、解除信号に含まれる識別子と自己の識別子とが一致したと判別すると、自己の識別子を削除する。照明装置1-4も照明装置1-2と同様の動作を行う。
【0042】
照明装置1-1の制御部13は、無線通信部16を介して解除信号を受信すると、解除信号に含まれる識別子と記憶部14に保存された識別子とを比較する。照明装置1-1では、解除信号に含まれる識別子と記憶部14に保存された識別子は一致しない。このとき制御部13は、解除信号を破棄する。つまり、制御部13は識別子を削除しない。照明装置1-5も照明装置1-1と同様の動作を行う。
【0043】
このように、各照明装置1の制御部13は、他の照明装置1から識別子を含む解除信号を受信すると、解除信号に含まれる識別子と自己の識別子とが一致する場合に、自己の識別子を削除する。以上から、照明装置1-2、1-3、1-4の連動設定を解除することができる。
【0044】
連動設定を解除した後、再度、連動設定を行うことで、容易に連動対象を変更することができる。
【0045】
図8は、実施の形態1の変形例に係る照明システム100の構成を示すブロック図である。変形例に係る照明システム100において、選択指令にはグループ情報または無線チャネルの情報の少なくとも1つが含まれる。ここでは、選択指令にグループ情報が含まれる例について説明する。図8に示される例では、リモコン2-1から照明装置1-1に、グループ1のグループ情報を含む選択指令が送信される。また、リモコン2-2から照明装置1-2、1-3、1-4に、グループ2のグループ情報を含む選択指令が送信される。
【0046】
これにより、照明装置1-1はグループ1に設定され、照明装置1-2、1-3、1-4はグループ2に設定される。各照明装置1の制御部13は、受信したグループ情報を記憶部14に記憶する。
【0047】
図9は、実施の形態1の変形例に係る照明システム100がグループ設定された状態を示すブロック図である。次に、連動指令が送信される。図9に示される例では、リモコン2-1から照明装置1―1に連動指令が送信され、リモコン2-2から照明装置1-3に連動指令が送信される。照明装置1の制御部13は、選択指令を受信した後に連動指令を受信すると、自己の識別子を含む設定信号を同一グループの他の照明装置に送信する。これにより、各グループにおいて、選択指令を受信した照明装置1に共通の識別子が設定される。
【0048】
このように選択指令により照明装置1にグループを予め設定することで、他のグループとの区別が可能になる。このため、例えば複数人が並行して連動設定を行うことができる。
【0049】
選択指令に無線チャネルの情報が含まれる場合には、選択指令により各照明装置1に無線チャネルが設定される。照明装置1の制御部13は、受信した無線チャネルの情報を記憶部14に記憶する。また、照明装置1の制御部13は、選択指令を受信した後に連動指令を受信すると、自己の識別子を含む設定信号を同一の無線チャネルの他の照明装置に送信する。これにより、各無線チャネルにおいて、選択指令を受信した照明装置1に共通の識別子が設定される。
【0050】
選択指令により無線チャネルを予め設定することで、他の無線チャンネルとの区別が可能となる。このため、照明装置1の台数が多い場合にも、無線チャネルを区別することで安定した通信が可能となる。
【0051】
本実施の形態の照明システム100および照明装置1の構成は一例であり、限定されない。例えば照明装置1は人感センサ以外のセンサを有し、センサの検出情報に応じて複数の照明装置1が連動して制御されても良い。人感センサ以外のセンサは、例えば照度センサ、温度センサ等である。また、本実施の形態ではリモコン2により連動設定が行われた。これに限らず、リモコン2以外の設定器により連動設定、連動解除、設定値の変更等が行われても良い。リモコン2以外の設定器には、例えばスマートフォン、タブレット等の携帯端末が含まれる。
【0052】
なお、本実施の形態で説明した技術的特徴は適宜に組み合わせて用いても良い。
【符号の説明】
【0053】
1、1-1~1-5 照明装置、2、2―1、2-2 リモコン、3 人、11 LED光源部、12 LED制御部、13 制御部、14 記憶部、15 リモコン通信部、16 無線通信部、17 人感センサ部、100 照明システム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9