(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022161329
(43)【公開日】2022-10-21
(54)【発明の名称】フルオレン骨格を有するアルコール化合物の回収方法
(51)【国際特許分類】
C07C 43/23 20060101AFI20221014BHJP
C07C 41/40 20060101ALI20221014BHJP
【FI】
C07C43/23 Z
C07C41/40
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021066054
(22)【出願日】2021-04-08
(71)【出願人】
【識別番号】000216243
【氏名又は名称】田岡化学工業株式会社
(72)【発明者】
【氏名】福田 哲
(72)【発明者】
【氏名】畑 優
【テーマコード(参考)】
4H006
【Fターム(参考)】
4H006AA01
4H006AA02
4H006AB84
4H006AD15
4H006BB11
4H006BB14
4H006GP03
(57)【要約】
【課題】下記式(1)で表される化合物及び下記式(2)で表される化合物を含む混合物から、下記式(1)で表される化合物を選択的に回収する方法を提供すること
【解決手段】結晶と溶液とを含む混合物であって、下記式(1)で表される化合物、下記式(2)で表される化合物、芳香族炭化水素類および炭素数1~6脂肪族アルコールを特定の割合で含む混合物を調製し、該混合物から結晶を分離することにより前記課題が解決可能であることを見出した。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
結晶と溶液とを含む混合物であって、
下記式(1):
【化1】
で表される化合物、下記式(2):
【化2】
で表される化合物、芳香族炭化水素類および炭素数1~6の脂肪族アルコールを含み、
式(1)で表される化合物及び式(2)で表される化合物の合計量に対し、式(1)で表される化合物の比率が50重量%以上であり、
芳香族炭化水素類及び炭素数1~6の脂肪族アルコールの合計量に対し、芳香族炭化水素類の比率が5~95重量%である混合物。
【請求項2】
式(1)で表される化合物及び式(2)で表される化合物の合計量100重量部に対し、芳香族炭化水素類及び炭素数1~6の脂肪族アルコールの合計量が40~2000重量部である、請求項1に記載の混合物。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の混合物を製造するための溶液であって、
上記式(1)で表される化合物、上記式(2)で表される化合物、芳香族炭化水素類および炭素数1~6の脂肪族アルコールを含み、
式(1)で表される化合物及び式(2)で表される化合物の合計量に対し、式(1)で表される化合物の比率が50重量%以上であり、
芳香族炭化水素類及び炭素数1~6の脂肪族アルコールの合計量に対し、芳香族炭化水素類の比率が5~95重量%である溶液。
【請求項4】
請求項3に記載の溶液から結晶を析出させる工程を含む、請求項1又は2に記載の混合物の製造方法。
【請求項5】
請求項1又は2に記載の混合物から結晶を分離する、式(1)で表される化合物の結晶の回収方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フルオレン骨格を有するアルコール化合物およびビナフタレン骨格を有するアルコール化合物を含む混合物から、フルオレン骨格を有するアルコール化合物を選択的に回収するための混合物、及び回収方法に関する。
【背景技術】
【0002】
フルオレン構造を有するポリカーボネート樹脂は、高屈折率性、低複屈折率性、透明性、加工性、及び耐熱性に比較的優れていることから、近年、光学レンズや光学フィルムなどの光学樹脂材料として、使用量が増加しており、中でも、下記式(1):
【0003】
【0004】
【化2】
で表される化合物由来の構成単位を有するポリカーボネート樹脂は、高屈折率、低アッベ数、高透明性、射出成形に適したガラス転移温度、低複屈折等の物性を有するポリカーボネート樹脂として知られ(特許文献1)、その使用量が増加している。
【0005】
一方で、前記ポリカーボネート樹脂の需要の増加に伴い、廃棄される樹脂の量も増えていることから、それらを再利用(リサイクル)することが重要となってきた。廃樹脂の再利用方法としては、例えば、廃樹脂を加熱溶融させ利用する方法や、廃樹脂を解重合しモノマーとした後、該モノマーを再度重合する方法等が考えられるが、高品質な樹脂を得る観点から、後者の方法が望ましい。
【0006】
そこで本願出願人らは、上記式(1)で表される化合物を含む、フルオレン骨格を有するアルコール化合物を原料とするポリカーボネート樹脂の解重合方法を提案した(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】国際公開第2014/073496号パンフレット
【特許文献2】特開2015-96596号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本願発明者らが特許文献2に記載の方法に従い、特許文献1に記載される上記式(1)で表される化合物および上記式(2)で表される化合物由来の構成単位を有するポリカーボネート樹脂の解重合を実施したところ、特許文献2の記載通り解重合が進行することから、上記式(1)で表される化合物及び上記式(2)で表される化合物を含む解重合後物から、主成分である上記式(1)で表される化合物を選択的に回収する方法が必要であることが判明した。
【0009】
本発明は、上記式(1)で表される化合物及び上記式(2)で表される化合物を含む混合物から、上記式(1)で表される化合物を選択的に回収する方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、結晶と溶液とを含む混合物であって、上記式(1)で表される化合物、上記式(2)で表される化合物、芳香族炭化水素類および炭素数1~6脂肪族アルコールを特定の割合で含む混合物(以下、「本発明の混合物」と称することもある。)を調製し、該混合物から結晶を分離することにより前記課題が解決可能であることを見出した。具体的には以下の発明を含む。
【0011】
[1]
結晶と溶液とを含む混合物であって、
下記式(1):
【0012】
【0013】
【化4】
で表される化合物、芳香族炭化水素類および炭素数1~6の脂肪族アルコールを含み、
式(1)で表される化合物及び式(2)で表される化合物の合計量に対し、式(1)で表される化合物の比率が50重量%以上であり、
芳香族炭化水素類及び炭素数1~6の脂肪族アルコールの合計量に対し、芳香族炭化水素類の比率が5~95重量%である混合物。
【0014】
[2]
式(1)で表される化合物及び式(2)で表される化合物の合計量100重量部に対し、芳香族炭化水素類及び炭素数1~6の脂肪族アルコールの合計量が40~2000重量部である、[1]に記載の混合物。
【0015】
[3]
[1]又は[2]に記載の混合物を製造するための溶液であって、
上記式(1)で表される化合物、上記式(2)で表される化合物、芳香族炭化水素類および炭素数1~6の脂肪族アルコールを含み、
式(1)で表される化合物及び式(2)で表される化合物の合計量に対し、式(1)で表される化合物の比率が50重量%以上であり、
芳香族炭化水素類及び炭素数1~6の脂肪族アルコールの合計量に対し、芳香族炭化水素類の比率が5~95重量%である溶液。
【0016】
[3]
[3]に記載の溶液から結晶を析出させる工程を含む、[1]又は[2]に記載の混合物の製造方法。
【0017】
[4]
[1]又は[2]に記載の混合物から結晶を分離する、式(1)で表される化合物の結晶の回収方法。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、上記式(1)で表される化合物及び上記式(2)で表される化合物を含む混合物から上記式(1)で表される化合物を選択的に回収することができる。特に、上記式(1)で表される化合物と共に、上記式(2)で表される化合物を相当量含む(例えば、上記式(1)で表される化合物及び上記式(2)で表される化合物の合計量に対し、式(2)で表される化合物を10~50重量%含む)混合物であっても上記式(1)で表される化合物を選択的に回収することが可能となる。また、後述する方法により、本発明の混合物から結晶を分離回収した後に得られるろ液には、上記式(2)で表される化合物が多く含まれることから、該ろ液に対し更なる精製操作を行う(例えば、濃縮後に再晶析を行う等)ことにより、上記式(2)で表される化合物も選択的に回収することが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の上記式(1)で表される化合物を選択的に回収する方法は、結晶と溶液とを含む混合物であって、上記式(1)で表される化合物、上記式(2)で表される化合物、芳香族炭化水素類および炭素数1~6脂肪族アルコールを特定の割合で含む混合物を調製し、該混合物から結晶を分離回収する(以下、「回収工程」と称することもある。)ことを特徴とする。以下、本発明の上記式(1)で表される化合物を選択的に回収する方法について詳述する。
【0020】
<本発明の混合物>
本発明の混合物において、上記式(1)で表される化合物と上記式(2)で表される化合物との合計量に対する上記式(1)で表される化合物の比率は、50重量%以上、例えば、50~99重量%であり、本発明の効果がより顕著に発現される観点から、好ましくは50~90重量%である。なお、混合物中の上記式(1)で表される化合物および上記式(2)で表される化合物の量を確認する必要がある場合、例えば、HPLCを用いた内部標準法により確認することができる。
【0021】
本発明の混合物に含まれる芳香族炭化水素類としては、例えば、トルエン、キシレン、メシチレン等が挙げられる。また、これら芳香族炭化水素類は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0022】
本発明の混合物に含まれる炭素数1~6の脂肪族アルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、n-プロパノール、iso-プロパノール、n-ブタノール、iso-ブタノール、sec-ブタノール、tert-ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール等が挙げられる。これら脂肪族アルコールの中でも、炭素数1~3の脂肪族アルコールが好ましく、メタノール、エタノール、n-プロパノールがより好ましい。また、これら脂肪族アルコールは、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0023】
本発明の混合物において、芳香族炭化水素類および炭素数1~6の脂肪族アルコールの合計量に対する芳香族炭化水素類の比率は、5~95重量%、好ましくは10~90重量%である。
【0024】
本発明の混合物には、上記式(1)で表される化合物、上記式(2)で表される化合物、芳香族炭化水素類および炭素数1~6の脂肪族アルコール以外の他の成分を含んでいてもよい。含まれ得る他の成分として例えば、分解に供したポリカーボネート等の樹脂を構成する、上記式(1)および(2)で表される化合物以外のモノマー、他の有機溶媒等が挙げられる。
【0025】
上記式(1)および(2)で表される化合物以外のモノマーを含む場合、その量は、上記式(1)で表される化合物、上記式(2)で表される化合物の合計量100重量部に対し、例えば50重量部以下、好ましくは10重量部以下である。
【0026】
含まれていてもよい他の有機溶媒としては、例えば、脂肪族炭化水素類、エステル類、エーテル類、ケトン類等が挙げられる。前記脂肪族炭化水素類としては、例えば、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン等が、前記エステル類としては、例えば、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸イソブチル等が、前記エーテル類としては、例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン等が、前記ケトン類としては、例えば、アセトン、2-ブタノン、4-メチル-2-ペンタノンおよびシクロヘキサノン等が挙げられる。他の有機溶媒を含む場合、その量は、上記溶液中の芳香族炭化水素類および炭素数1~6の脂肪族アルコールの合計量100重量部に対し、例えば、50重量部以下、好ましくは30重量部以下である。
【0027】
また、本発明の混合物中における、芳香族炭化水素類および炭素数1~6の脂肪族アルコールの合計量は、上記式(1)で表される化合物および上記式(2)で表される化合物の合計量100重量部に対し、例えば、40~2000重量部、好ましくは100~1000重量部である。
【0028】
<本発明の混合物の調製方法>
本発明の混合物を調製する方法は特に限定されないが、例えば、上記式(1)で表される化合物および上記(2)で表される化合物由来の構成単位を有するポリカーボネート樹脂を解重合することによって得られた解重合組成物(上記式(1)で表される化合物及び上記式(2)で表される化合物、並びに必要に応じ分解に供したポリカーボネート等の樹脂を構成する上記式(1)および(2)で表される化合物以外のモノマー、等を含む解重合組成物)、芳香族炭化水素類および炭素数1~6の脂肪族アルコールを上述した比率となるように反応容器に添加、必要に応じ混合することによって本発明の混合物を調製することができる。なお、調製する混合物に含まれる上記式(1)で表される化合物の量が少ない(上記式(1)で表される化合物と上記式(2)で表される化合物との合計量に対する上記式(1)で表される化合物の比率が50重量%未満である)場合、上記式(1)で表される化合物を新たに添加することで上記範囲となるよう調製することができる。
【0029】
また、本発明の混合物を調製するに際しては、上記式(1)で表される化合物および上記(2)で表される化合物由来の構成単位を有するポリカーボネート樹脂を解重合することによって得られた解重合組成物、芳香族炭化水素類および炭素数1~6の脂肪族アルコールを上述した比率となるよう反応容器に添加した後、混合しながら必要に応じ加熱、結晶を一旦溶解させ溶液とした後、該溶液を晶析する(該溶液から結晶を析出させる)ことによって本発明の混合物を調製することもできる。一旦溶液とすることにより、本発明の混合物を調製する前に、該溶液を水洗する、無機分等の不溶解分をろ別する等の精製操作に供することが可能となり、好ましい。前記溶液から結晶を析出させる温度は特に限定されないが、通常25℃以上、好ましくは60℃以上である。前記温度範囲で結晶を析出させる方法としては、例えば、結晶が析出するまで上記温度範囲となるよう晶析溶液の温度を保持する方法や、上記温度範囲で種晶を接種する方法等が挙げられる。また、結晶を析出させた後、必要に応じ、一定時間同温度で保持し結晶を成長させる操作を行ってもよいし、更なる冷却を行ってもよい。
【0030】
<回収工程>
上述した方法により本発明の混合物を調製することにより、該混合物の結晶に含まれる式(1)で表される化合物の純度は通常95%以上となることから、該混合物から結晶を分離回収するだけで、高純度の式(1)で表される化合物の結晶(例えば、純度が95%以上、好ましくは98%以上)を得ることができる。得られた上記式(1)で表される化合物の結晶は、必要に応じ、洗浄、乾燥等を行ってもよい。また、必要に応じ、更に吸着、水蒸気蒸留、再結晶などの精製操作を行ってもよい。なお、本発明における純度は、後述する実施例の項に記載される条件にて測定されるHPLC純度を意味する。
【実施例0031】
以下に実施例等を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明は何ら限定されるものではない。例中、各種測定は下記の方法で実施した。以下実施例及び比較例に記載した上記式(1)で表される化合物の純度(HPLC純度)は、下記条件で測定したHPLCの面積百分率値である。
【0032】
(1)HPLC測定条件
装置 :島津製作所製 LC-2010A、
カラム:waters XBridge Shield RP18 (150mm×4.6mm I.D., 3.5μm)、
移動相:純水/アセトニトリル(アセトニトリル30%→100%)、
流量 :1.0ml/min、カラム温度:40℃、検出波長:UV 254nm。
【0033】
<実施例1>
攪拌器、加熱冷却器、および温度計を備えたガラス製反応器に、上記式(1)で表される化合物50g、上記式(2)で表される化合物21g、トルエン17g及びメタノール150gを加えた(混合物中の上記式(1)で表される化合物および上記式(2)で表される化合物の合計量に対する上記式(1)で表される化合物の比率:70重量%、トルエン及びメタノールの合計量に対するトルエンの比率:10重量%)後、撹拌しながら内温65℃まで昇温し、同温度で1時間撹拌を行うことにより本発明の混合物を調製した。この間、混合物は溶液とはならず、一部結晶が析出したままであった。
続いて、20℃まで冷却し、同温度で12時間撹拌した後、結晶をろ別し、メタノール71gで2回洗浄した。得られた結晶を、内圧2.0kPaの減圧下、内温90℃で8時間乾燥させ、上記式(1)で表される化合物の結晶47g(純度:98.8%)を得た。
【0034】
<実施例2>
攪拌器、加熱冷却器、および温度計を備えたガラス製反応器に、上記式(1)で表される化合物50g、上記式(2)で表される化合物21g、トルエン67g及びメタノール100gを加えた後、撹拌しながら内温65℃まで昇温し、上記式(1)で表される化合物および上記式(2)で表される化合物を完溶させた(混合物中の上記式(1)で表される化合物および上記式(2)で表される化合物の合計量に対する上記式(1)で表される化合物の比率:70重量%、トルエン及びメタノールの合計量に対するトルエンの比率:40重量%)。
続いて、内温60℃まで冷却した後、同温度で3時間保温し、結晶を析出させることにより本発明の混合物を調製した。更に、20℃まで冷却し、同温度で12時間撹拌した後、結晶をろ別し、メタノール71gで2回洗浄した。得られた結晶を、内圧2.0kPaの減圧下、内温90℃で8時間乾燥させ、上記式(1)で表される化合物の結晶47g(純度:98.9%)を得た。
【0035】
<実施例3>
実施例2において、トルエン及びメタノールの使用量を表1に記載の通りに変更した以外は、実施例2と同様にし、上記式(1)で表される化合物の結晶43g(純度:98.7%)を得た。
【0036】
<実施例4>
実施例1において、上記式(1)で表される化合物、上記式(2)で表される化合物、トルエン及びメタノールの使用量を表1に記載の通りに変更した以外は、実施例1と同様にし、上記式(1)で表される化合物の結晶39g(純度:98.7%)を得た。
【0037】
<実施例5>
実施例2において、トルエンの使用量、アルコールの種類及びその使用量を表1に記載の通りに変更した以外は、実施例2と同様にし、上記式(1)で表される化合物の結晶39g(純度:98.7%)を得た。
【0038】
<実施例6>
実施例2において、トルエンの使用量、アルコールの種類及びその使用量を表1に記載の通りに変更した以外は、実施例2と同様にし、上記式(1)で表される化合物の結晶41g(純度:98.7%)を得た。
【0039】
<実施例7>
実施例2において、トルエンの使用量、アルコールの種類及びその使用量を表1に記載の通りに変更した以外は、実施例2と同様にし、上記式(1)で表される化合物の結晶45g(純度:96.6%)を得た。結果を表1に示す。
【0040】
<比較例1>
実施例1において、トルエン及びメタノールの使用量を表1に記載の通りに変更した以外は、実施例1と同様にし、上記式(1)で表される化合物の結晶59g(純度:92.8%)を得た。
【0041】
<比較例2>
実施例2において、トルエン及びメタノールの使用量を表1に記載の通りに変更した以外は、実施例2と同様にし、上記式(1)で表される化合物の結晶57g(純度:93.4%)を得た。
【0042】
<比較例3>
実施例1において、トルエン及びメタノールの使用量を表1に記載の通りに変更した以外は、実施例1と同様にし、上記式(1)で表される化合物の結晶62g(純度:86.7%)を得た。
【0043】
<比較例4>
実施例2において、トルエン及びメタノールの使用量を表1に記載の通りに変更した以外は、実施例2と同様にし、上記式(1)で表される化合物の結晶63g(純度:92.6%)を得た。
【0044】
<比較例5>
実施例2において、上記式(1)で表される化合物、上記式(2)で表される化合物、トルエン及びメタノールの使用量を表1に記載の通りに変更した以外は、実施例2と同様にし、上記式(1)で表される化合物の結晶56g(純度:68.7%)を得た。
【0045】
<比較例6>
実施例2において、上記式(1)で表される化合物、上記式(2)で表される化合物、トルエン及びメタノールの使用量を表1に記載の通りに変更した以外は、実施例2と同様にし、上記式(1)で表される化合物の結晶30g(純度:1.6%)を得た。
【0046】
<比較例7>
実施例2において、トルエンの使用量、アルコールの種類及びその使用量を表1に記載の通りに変更した以外は、実施例2と同様にし、上記式(1)で表される化合物の結晶34g(純度:94.1%)を得た。
【0047】