(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022161428
(43)【公開日】2022-10-21
(54)【発明の名称】日焼け止め化粧料
(51)【国際特許分類】
A61K 8/49 20060101AFI20221014BHJP
A61Q 17/04 20060101ALI20221014BHJP
A61K 8/06 20060101ALI20221014BHJP
A61K 8/29 20060101ALI20221014BHJP
A61K 8/81 20060101ALI20221014BHJP
【FI】
A61K8/49
A61Q17/04
A61K8/06
A61K8/29
A61K8/81
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021066251
(22)【出願日】2021-04-09
(71)【出願人】
【識別番号】000113470
【氏名又は名称】ポーラ化成工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】弁理士法人秀和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】西川 正一郎
【テーマコード(参考)】
4C083
【Fターム(参考)】
4C083AB032
4C083AB172
4C083AB211
4C083AB241
4C083AB242
4C083AC022
4C083AC072
4C083AC102
4C083AC172
4C083AC342
4C083AC422
4C083AC482
4C083AC552
4C083AC662
4C083AC851
4C083AC852
4C083AD091
4C083AD092
4C083AD152
4C083AD492
4C083AD532
4C083BB36
4C083CC19
4C083DD33
4C083EE01
4C083EE06
4C083FF05
(57)【要約】
【課題】塗布後に肌がべたつかず、また塗布から時間が経っても乾燥感を感じることのない、保存安定性に優れる日焼け止め化粧料を提供する。
【解決手段】(A)微粒子金属酸化物、(B)親水性の皮膜形成ポリマー、及び(C)ナイアシンアミドを含有する、日焼け止め化粧料。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の成分(A)、成分(B)及び成分(C)を含有する、日焼け止め化粧料。
(A)微粒子金属酸化物
(B)親水性の皮膜形成ポリマー
(C)ナイアシンアミド
【請求項2】
成分(B)の重量平均分子量が、2000~20000である、請求項1に記載の化粧料。
【請求項3】
成分(B)が、アクリル酸系ポリマーである、請求項1又は2に記載の化粧料。
【請求項4】
成分(A)が、微粒子酸化チタンである、請求項1~3のいずれか一項に記載の化粧料。
【請求項5】
成分(C)の含有量が、化粧料全体の1~10重量%である、請求項1~4のいずれか一項に記載の化粧料。
【請求項6】
水中油型乳化剤型である、請求項1~5のいずれか一項に記載の化粧料。
【請求項7】
成分(A)及び成分(B)を、成分(A)が成分(B)を含む水性媒体に分散している水性分散体として含有する、請求項1~6のいずれか一項に記載の化粧料。
【請求項8】
成分(A)と成分(B)とを混合して水性分散体を調製する工程、及び
前記水性分散体と成分(C)とを混合する工程を含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の化粧料の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、日焼け止め化粧料に関する。
【背景技術】
【0002】
紫外線による肌のダメージを抑えるために、種々のUVケア化粧料が開発されている。UVケア化粧料の1つである日焼け止め化粧料(サンスクリーン、サンプロテクター)は、紫外線吸収剤や紫外線散乱剤等を配合することにより、太陽光線中の紫外線を防御し、紫外線の悪影響から皮膚を守ることを目的とする化粧料である(非特許文献1)。紫外線散乱剤としては微粒子金属酸化物が汎用されており、乳化剤型においては水相に良好に分散させることにより紫外線防御効果を高めることが提案されている(特許文献1)。
また、化粧料の分野では近年、シワやハリなど加齢により衰える肌状態を改善する成分として、ナイアシンアミド(ニコチン酸アミドとも称される)が注目されており、水中油乳化化粧料に含有させた例がある(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-070247号公報
【特許文献2】特表2003-502435号公報
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】「化粧品事典」、日本化粧品技術者会編、2004年、丸善株式会社発行、第495~496頁
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
微粒子金属酸化物を含有する化粧料は、肌への塗布後に時間が経つと乾燥を感じる場合がある。また、ナイアシンアミドを含有する化粧料は、塗布後にべたつきを生じる場合があったり、微粒子金属酸化物との併用で化粧料の安定性を損なったりする場合がある。
かかる状況に鑑みて、本発明は、塗布後に肌がべたつかず、また塗布から時間が経っても乾燥感を感じることのない、保存安定性に優れる日焼け止め化粧料を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意研究を行った結果、親水性の皮膜形成ポリマーを用いることにより、微粒子金属酸化物及びナイアシンアミドを含有する化粧料において上記課題を解決できることに想到し、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち、本発明は以下の通りである。
[1] 以下の成分(A)、成分(B)及び成分(C)を含有する、日焼け止め化粧料。
(A)微粒子金属酸化物
(B)親水性の皮膜形成ポリマー
(C)ナイアシンアミド
[2]成分(B)の重量平均分子量が、2000~20000である、[1]に記載の化粧料。
[3]成分(B)が、アクリル酸系ポリマーである、[1]又は[2]に記載の化粧料。[4]成分(A)が、微粒子酸化チタンである、[1]~[3]のいずれかに記載の化粧料。
[5]成分(C)の含有量が、化粧料全体の1~10重量%である、[1]~[4]のいずれかに記載の化粧料。
[6]水中油型乳化剤型である、[1]~[5]のいずれかに記載の化粧料。
[7]成分(A)及び成分(B)を、成分(A)が成分(B)を含む水性媒体に分散している水性分散体として含有する、[1]~[6]のいずれかに記載の化粧料。
[8]成分(A)と成分(B)とを混合して水性分散体を調製する工程、及び
前記水性分散体と成分(C)とを混合する工程を含む、[1]~[6]のいずれかに記載の化粧料の製造方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明の日焼け止め化粧料は、塗布後の肌にべたつき感が生じにくく良好な感触で使用できる。また、また塗布から時間が経っても肌に乾燥感を感じにくい。さらに、本発明の化粧料は経時的・経温的な安定性にも優れる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[1]本発明の化粧料は、(A)微粒子金属酸化物、(B)親水性の皮膜形成ポリマー、及び(C)ナイアシンアミドを含有する。
【0010】
(A)微粒子金属酸化物
本発明における微粒子金属酸化物は、電子顕微鏡観察による平均一次粒子径が10~80nmの範囲にある、金属酸化物を指す。より詳細には、微粒子二酸化チタン、微粒子酸化亜鉛、微粒子酸化ジルコニウム、微粒子酸化セリウム等が好適に例示できる。これら微粒子金属酸化物の中で、紫外線散乱効果に優れることから、微粒子二酸化チタン及び微粒子酸化亜鉛がより好ましく、微粒子に酸化チタンが特に好ましい。
これらの微粒子金属酸化物は、その表面が、シリカ、アルミナ等の無機化合物、あるいは脂肪酸金属石鹸、シリコーン等の有機化合物により被覆されていてもよい。
【0011】
本発明における微粒子金属酸化物は、該当する金属の塩を気相中で熱分解する等の常法により作製することができるが、多くの市販品も存し、市販品をそのまま用いることもできる。市販される微粒子二酸化チタンとしては、「MTY-110M3S」、「MTY-02」、「MT-100TV」、「MT-500HSA」、「MT-100T」、「MT-01」、「MT-10EX」、「MT-05」、「MT-100Z」、「MT-150EX」、「MT-100AQ」、「MT-100WP」、「MT-100SA」、「MT-500B」、「MT-500SA」、「MT-600B」、「MT-500SAS」(以上、テイカ(株)製)、「タイペークCR-50」、「タイペークTTO-M-1」、「タイペークTTO-V4」(以上、石原産業(株)製)、「ST-455」、「STT-65C-S」、「STT-30EHS」(以上、チタン工業(株)製)、「バイエルチタンR-KB-1」(バイエル社製)などが挙げられる。
【0012】
また、市販される微粒子酸化亜鉛としては、「MZ-300」、「MZY-303S」、「MZ-306X」、「MZ-500」、「MZY-505S」、「MZ-506X」、「MZY-510M3S」、「MZ-510HPSX」、「WSX-MZ-700」(以上、テイカ(株)製)、「SANT-UFZO-450」、「SANT-UFZO-500」(以上、三好化成(株)製)、「FZO-50」(石原産業(株)製)、「マックスライトZS-032」、「マックスライトZS-032D」(以上、昭和電工(株)製)等が挙げられる。
【0013】
本発明の化粧料における微粒子金属酸化物の含有量は、化粧料全体の好ましくは0.01~20重量%であり、より好ましくは0.1~10重量%であり、さらに好ましくは0.1~8重量%であり、特に好ましくは0.5~5重量%である。
このような範囲で用いることにより、紫外線に対する防御効果を十分に得られやすくなり、また塗布後に時間が経っても肌に乾燥感がより生じにくくなる。
【0014】
(B)親水性の皮膜形成ポリマー
本発明における親水性の皮膜形成ポリマーは、化粧料に通常用いられるものであれば特に限定されない。かかる成分を配合することにより、化粧料において(A)微粒子金属酸化物を水相に均一に分散させることができる。
親水性の皮膜形成ポリマーとしては、具体的には、任意の置換基を有してもよい、ビニル系高分子(例えば、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルメチルエーテル、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルピロリドン、酢酸ビニル・ビニルピロリドン共重合体、カルボキシビニルポリマー等)や、アクリル系高分子(例えば、ポリアクリル酸又はその塩、ポリエチルアクリレート、ポリアクリルアミド、アクリル酸アルキル共重合体等)等が好ましく挙げられる。これらのうち、アクリル酸モノマーの重合体/共重合体であるアクリル酸系ポリマーがより好ましく、ポリアクリル酸又はその塩がさらに好ましく、ポリアクリル酸ナトリウムが特に好ましい。
【0015】
親水性の皮膜形成ポリマーの重合平均分子量は、好ましくは2000~20000であり、より好ましくは3000~10000であり、さらに好ましくは4000~8000である。
【0016】
本発明の化粧料における親水性の皮膜形成ポリマーの含有量は、化粧料全体の好ましくは0.001~20重量%であり、より好ましくは0.001~20重量%であり、さらに好ましくは0.01~10.0重量%であり、特に好ましくは0.05~1重量%である。
このような範囲で用いることにより、微粒子金属酸化物が化粧料中に均一に分散しやすくなることで紫外線に対する防御効果を十分に得られやすくなったり化粧料の安定性がより向上したり、また塗布後に時間が経っても肌に乾燥感がより生じにくくなる。
【0017】
本発明の化粧料は、(C)ナイアシンアミドを含有する。
ナイアシンアミドは、日焼け止め化粧料を塗布した肌に保湿感を与え、乾燥を抑制する。また、化粧料を塗布した肌にハリ感を付与する作用を有する。ハリ感とは、肌に弾力性があり応力に対して押し返すような感触をいう。
【0018】
本発明の化粧料におけるナイアシンアミドの含有量は、化粧料の全量に対して好ましくは1~10重量%であり、より好ましくは2~6重量%、さらに好ましくは4~5.4重量%、特に好ましくは2.5~5.4重量%である。
このような範囲で用いることにより、化粧料の塗布時にべたつきをより感じにくくなり、また塗布後に時間が経っても肌に乾燥をより感じにくくなる。さらに、化粧料を適用した後肌にハリ感がより得られやすくなる。
【0019】
本発明の化粧料の剤型は、水性化粧料や乳化化粧料等特に限定されないが、水中油乳化剤型が特に好ましい。水中油型乳化剤型としては、最外相が水相であれば特に限定されず、O/W型の他にW/O/W型や(O1+O2)/W型などであってもよい。
【0020】
本発明の化粧料が乳化剤型である場合は、水相成分及び油相成分を含有する。
水相成分として、本発明の化粧料は水を含有する。また、水相成分は水の他に、25~90℃の水に溶解する成分であればよい。通常は、(B)親水性の皮膜形成ポリマー、(C)ナイアシンアミド、界面活性剤も水相成分に含まれる。油相成分は、油剤に限らず、一般に粉体等も含まれ、25~90℃の水に懸濁して1時間静置した後に水と相分離する成分であればよい。ただし、(A)微粒子金属酸化物は本発明においては(B)親水性の
皮膜形成ポリマーの作用により水相に位置する。
本発明の化粧料が乳化剤型である場合、水相成分と油相成分との含有量の重量比は、特に限定されないが、好ましくは99:1~50:50、より好ましくは95:5~70:40である。
【0021】
本発明の日焼け止め化粧料は、塗布後の肌にべたつき感が生じにくく良好な感触で使用することができる。また、また塗布から時間が経っても肌に乾燥感を感じにくい。また、塗布した後の肌にハリ感が付与されることも期待できる。さらに、本発明の化粧料は経時的・経温的な保存安定性にも優れる。
【0022】
本発明の化粧料は、定法に従って製造することができる。
好ましくは、成分(A)及び成分(B)が、成分(A)が成分(B)を含む水性媒体に分散している水性分散体として化粧料に含有するように製造する。具体的には、成分(A)と成分(B)とを混合して水性分散体を調製する工程、及び前記水性分散体と成分(C)とを混合する工程を含む製造方法が好ましい。ここで、予め成分(A)及び成分(B)を含む水性分散体を調製しさえすれば、他の化粧料の配合成分を混合することは成分(C)をさらに混合する工程の前、後、又は同時に行われてよい。
成分(A)及び成分(B)が、これらの水性分散体として化粧料に含有されることにより、成分(B)が成分(A)を取り囲む態様で水相に配置されうるため、成分(A)がより均一に化粧料中に分散・配合され、紫外線防御効果がより高まったり、塗布後に時間が経っても肌が乾燥を感じにくかったりしやすくする。
【0023】
本発明の化粧料は、本発明の効果を損なわない限りにおいて、通常化粧料に用いられる他の成分を任意に配合することができる。かかる任意成分としては、例えば、油剤、(A)以外の粉体、アルコール、エーテル、保湿剤、界面活性剤、金属イオン封鎖剤、パール剤、アミノ酸、有機アミン、高分子エマルジョン、pH調整剤、ビタミン類、酸化防止剤、防腐剤、水溶性高分子、香料、各種有効成分等が挙げられる。
【0024】
他の油剤としては、シリコーン油、極性油、天然油、炭化水素等が挙げられる。
【0025】
シリコーン油としては、ジメチルポリシロキサン(ジメチコン)、シクロペンタシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、カプリリルメチコン、トリメチルシロキシケイ酸、(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー、(ジメチコン/フェニルビニルジメチコン)クロスポリマー等が挙げられる。
【0026】
極性油としては、合成エステル油として、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、12-ヒドロキシステアリル酸コレステリル、ジ-2-エチルヘキシル酸エチレングリコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸N-アルキルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ-2-ヘプチルウンデカン酸グリセリル、トリ-2-エチルヘキシル酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ-2-エチルヘキシル酸ペンタンエリスリトール、トリ-2-エチルヘキサン酸グリセリル、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、セチル2-エチルヘキサノエート、2-エチルヘキシルパルミテート、トリミリスチン酸グリセリル、トリ-2-ヘプチルウンデカン酸グリセライド、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、オレイン酸オイル、セトステアリルアルコール、アセトグリセライド、パルミチン酸2-ヘプチルウンデシル、アジピン酸ジイソブチル、N-ラウロイル-L-グルタミン酸-2-オクチルドデシルエステル
、アジピン酸ジ-2-ヘプチルウンデシル、エチルラウレート、セバチン酸ジ-2-エチルヘキシル、ミリスチン酸2-ヘキシルデシル、パルミチン酸2-ヘキシルデシル、アジピン酸2-ヘキシルデシル、セバチン酸ジイソプロピル、コハク酸2-エチルヘキシル、イソノナン酸イソノニンル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル、クエン酸トリエチル、オクチルメトキシシンナメート、パラメトキシケイ皮酸2-エチルヘキシル、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル等が挙げられる。
【0027】
天然油としては、アボカド油、ツバキ油、タートル油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、ミンク油、オリーブ油、ナタネ油、卵黄油、ゴマ油、パーシック油、小麦胚芽油、サザンカ油、ヒマシ油、アマニ油、サフラワー油、綿実油、エノ油、大豆油、落花生油、茶実油、カヤ油、コメヌカ油、シナギリ油、日本キリ油、ホホバ油、胚芽油、ヒマワリ油、トリグリセリン、トリオクタン酸グリセリル、トリイソパルミチン酸グリセリル等が挙げられる。
【0028】
炭化水素油としては、イソドデカン、イソヘキサデカン、スクワラン、水添ポリ(C6-12)オレフィン、水添ポリイソブテン等が挙げられる。
【0029】
他の粉体としては、球状、針状、板状等その形状は特に限定されず、例えば、無機白色顔料(例えば、二酸化チタン、酸化亜鉛等);無機赤色系顔料(例えば、酸化鉄(ベンガラ)、チタン酸鉄等);無機褐色系顔料(例えば、γ-酸化鉄等);無機黄色系顔料(例えば、黄酸化鉄、黄土等);無機黒色系顔料(例えば、黒酸化鉄、低次酸化チタン等);無機紫色系顔料(例えば、マンゴバイオレット、コバルトバイオレット等);無機緑色系顔料(例えば、酸化クロム、水酸化クロム、チタン酸コバルト等);無機青色系顔料(例えば、群青、紺青等);パール顔料(例えば、酸化チタンコーテッド雲母、酸化チタンコーテッドオキシ塩化ビスマス、酸化チタンコーテッドタルク、着色酸化チタンコーテッド雲母、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔等);金属粉末顔料(例えば、アルミニウムパウダー、カッパーパウダー等);ジルコニウム、バリウム又はアルミニウムレーキ等の有機顔料(例えば、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色228号、赤色405号、橙色203号、橙色204号、黄色205号、黄色401号、及び青色404号などの有機顔料、赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色227号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、緑色3号及び青色1号等);天然色素(例えば、クロロフィル、β-カロチン等);無機粉末(例えば、タルク、カオリン、雲母、絹雲母(セリサイト)、白雲母、金雲母、合成雲母、紅雲母、黒雲母、パーミキュライト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、マグネシウム、シリカ、アルミナ、ゼオライト、硫酸バリウム、焼成硫酸カルシウム(焼セッコウ)、リン酸カルシウム、フッ素アパタイト、ヒドロキシアパタイト、セラミックパウダー、窒化ホウ素等);有機粉末(例えば、ポリアミド樹脂粉末(ナイロン粉末)、ポリエチレン粉末、ポリ(メタ)アクリル酸メチル粉末、ポリスチレン粉末、スチレンとアクリル酸の共重合体樹脂粉末、シリコーン樹脂粉末、ベンゾグアナミン樹脂粉末、ポリ四フッ化エチレン粉末、セルロース粉末等);金属石鹸(例えば、ミリスチン酸亜鉛、パルミチン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム);有機変性粘土鉱物(例えば、有機変性ベントナイト、有機変性ヘクトライト等)等が挙げられる。
【0030】
アルコールとしては、例えば、セタノール、バチルアルコール、ベヘニルアルコール、パルミトレイルアルコール、ヘプタデカノール、1-ヘプタデカノール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、エライジルアルコール、オレイルアルコール、リノレイルアルコール、エライドリノレイルアルコール、リノレニルアルコール、エライドリノレニルアルコール、リシノレイルアルコール、ノナデシルアルコール、アラキジルアル
コール、ヘンエイコサノール、ベヘニルアルコール、エルシルアルコールなどの1価のアルコール;エチレングリコール、1,3-ブチレングリコール、トリメチレングリコール、1,2-ブチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、プロパンジオール、1,2-ペンタンジオール、3-メチル-1,3-ブタンジオール、テトラメチレングリコール、2,3-ブチレングリコール、ペンタメチレングリコール、2-ブテン-1,4-ジオール、ヘキシレングリコール、オクチレングリコール等の2価のアルコール;トリメチロールプロパン等の3価のアルコール;ペンタエリスリトール等の4価のアルコール;キシリトール等の5価のアルコール;トリグリセリン、テトラグリセリン、ポリグリセリン等の多価アルコール重合体;デンプン分解糖還元アルコール等の糖アルコール;ポリグリセリン;
エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノ2-メチルヘキシルエーテル、エチレングリコールイソアミルエーテル、エチレングリコールベンジルエーテル、エチレングリコールイソプロピルエーテル等のアルコールアルキルエーテル類;
ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールイソプロピルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールエチルエーテル、ジプロピレングリコールブチルエーテル等のアルコールアルキルエーテル類;
キシルアルコール、セラキルアルコール、バチルアルコール等のグリセリンモノアルキルエーテル類;
ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール等のアルコール重合体;
グリソリッド;テトラハイドロフルフリルアルコール;POE-テトラハイドロフルフリルアルコール;POP-ブチルエーテル;POP・POE-ブチルエーテル;トリポリオキシプロピレングリセリンエーテル;POP-グリセリンエーテル;POP-グリセリンエーテルリン酸;POP・POE-ペンタンエリスリトールエーテル、等が挙げられる。
【0031】
エーテルとしては、上記アルコールに該当するものの他、
エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノフェニルエーテルアセテート、エチレングリコールジアジベート、エチレングリコールジサクシネート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノフェニルエーテルアセテート等が挙げられる。
【0032】
保湿剤としては、例えば、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸、ムコイチン硫酸、カロニン酸、アテロコラーゲン、コレステリル-12-ヒドロキシステアレート、乳酸ナトリウム、dl-ピロリドンカルボン酸塩、短鎖可溶性コラーゲン、ジグリセリン(EO)PO付加物、イザヨイバラ抽出物、セイヨウノコギリソウ抽出物、メリロート抽出物等が挙げられる。
【0033】
界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、及び非イオン性界面活性剤が挙げられる。
【0034】
アニオン性界面活性剤としては、例えば、脂肪酸セッケン(例えば、ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム等);高級アルキル硫酸エステル塩(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム等);アルキルエーテル硫酸エステル塩(例えば、POEラウリル硫酸トリエタノールアミン、POEラウリル硫酸ナトリウム等);N-アシルサルコシン酸(例えば、ラウロイルサルコシンナトリウム等);高級脂肪酸アミドスルホン酸塩(例えば、N-ミリストイル-N-メチルタウリンナトリウム、ヤシ油脂肪酸メチルタウリッドナトリウム、ラウリルメチルタウリッドナトリウム等);リン酸エステル塩(POEオレイルエーテルリン酸ナトリウム、POEステアリルエーテルリン酸等);スルホコハク酸塩(例えば、ジ-2-エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム、モノラウロイルモノエタノールアミドポリオキシエチレンスルホコハク酸ナトリウム、ラウリルポリプロピレングリコールスルホコハク酸ナトリウム等);アルキルベンゼンスルホン酸塩(例えば、リニアドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、リニアドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン、リニアドデシルベンゼンスルホン酸等);高級脂肪酸エステル硫酸エステル塩(例えば、硬化ヤシ油脂肪酸グリセリン硫酸ナトリウム等);N-アシルグルタミン酸塩(例えば、N-ラウロイルグルタミン酸モノナトリウム、N-ステアロイルグルタミン酸ジナトリウム、N-ミリストイル-L-グルタミン酸モノナトリウム等);硫酸化油(例えば、ロート油等);POEアルキルエーテルカルボン酸;POEアルキルアリルエーテルカルボン酸塩;α-オレフィンスルホン酸塩;高級脂肪酸エステルスルホン酸塩;二級アルコール硫酸エステル塩;高級脂肪酸アルキロールアミド硫酸エステル塩;ラウロイルモノエタノールアミドコハク酸ナトリウム;N-パルミトイルアスパラギン酸ジトリエタノールアミン;カゼインナトリウム等が挙げられる。
【0035】
カチオン性界面活性剤としては、例えば、アルキルトリメチルアンモニウム塩(例えば、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム等);アルキルピリジニウム塩(例えば、塩化セチルピリジニウム等);塩化ジステアリルジメチルアンモニウムジアルキルジメチルアンモニウム塩;塩化ポリ(N,N’-ジメチル-3,5-メチレンピペリジニウム);アルキル四級アンモニウム塩;アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩;アルキルイソキノリニウム塩;ジアルキルモリホニウム塩;POEアルキルアミン;アルキルアミン塩;ポリアミン脂肪酸誘導体;アミルアルコール脂肪酸誘導体;塩化ベンザルコニウム;塩化ベンゼトニウム等が挙げられる。
【0036】
両性界面活性剤としては、例えば、イミダゾリン系両性界面活性剤(例えば、2-ウンデシル-N,N,N-(ヒドロキシエチルカルボキシメチル)-2-イミダゾリンナトリウム、2-ココイル-2-イミダゾリニウムヒドロキサイド-1-カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等);ベタイン系界面活性剤(例えば、2-ヘプタデシル-N-カルボキシメチル-N-ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等)等が挙げられる。
【0037】
非イオン性界面活性剤としては、ポリエーテル変性シリコーン類(例えば、ポリエチレングリコール-10ジメチコン、ポリエチレングリコール-12ジメチコン、がラウリルPEG-9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン、PEG-9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン等);ポリグリセリン変性シリコーン類(例えば、ポリグリセリル-3ジシロキサンジメチコン、ポリグリセリル-3ポリジメチルシロキシエチルジメチコン等);ソルビタン脂肪酸エステル類(例えば、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビ
タントリオレエート、ペンタ-2-エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン、テトラ-2-エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン等);グリセリン脂肪酸類(例えば、モノ綿実油脂肪酸グリセリン、モノエルカ酸グリセリン、セスキオレイン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリン、α,α’-オレイン酸ピログルタミン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリンリンゴ酸等);プロピレングリコール脂肪酸エステル類(例えば、モノステアリン酸プロピレングリコール等);POEヒマシ油・硬化ヒマシ油誘導体(POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油等);グリセリンアルキルエーテル等の非親水性非イオン性界面活性剤が挙げられる。また、ポリグリセリン脂肪酸エステル(例えば、モノオレイン酸ポリグリセリル、モノステアリン酸ポリグリセリル等);POEソルビタン脂肪酸エステル類(例えば、POEソルビタンモノオレエート、POEソルビタンモノステアレート、POEソルビタンテトラオレエート等);POEソルビット脂肪酸エステル類(例えば、POEソルビットモノラウレート、POEソルビットモノオレエート、POEソルビットペンタオレエート、POEソルビットモノステアレート等);POEグリセリン脂肪酸エステル類(例えば、POEグリセリンモノステアレート、POEグリセリンモノイソステアレート、POEグリセリントリイソステアレート等のPOEモノオレエート等);POE脂肪酸エステル類(例えば、POEジステアレート、POEモノジオレエート、ジステアリン酸エチレングリコール等);POEアルキルエーテル類(例えば、POEラウリルエーテル、POEオレイルエーテル、POEステアリルエーテル、POE-ベヘニルエーテル、POE-2-オクチルドデシルエーテル、POEコレスタノールエーテル等);POEアルキルフェニルエーテル類(例えば、POEノニルフェニルエーテル等);プルロニック型類(例えば、プルロニック(登録商標)等);POE・POPアルキルエーテル類(例えば、POE・POPセチルエーテル、POE・POP-2-デシルテトラデシルエーテル、POE・POPモノブチルエーテル、POE・POP水添ラノリン、POE・POPグリセリンエーテル等);テトラ POE・テトラPOPエチレンジアミン縮合物類(例えば、テトロニック等);POEヒマシ油硬化ヒマシ油誘導体(例えば、POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油、POE硬化ヒマシ油モノイソステアレート、POE硬化ヒマシ油トリイソステアレート、POE硬化ヒマシ油モノピログルタミン酸モノイソステアリン酸ジエステル、POE硬化ヒマシ油マレイン酸等);POEミツロウ・ラノリン誘導体(例えば、POEソルビットミツロウ等);アルカノールアミド(例えば、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ラウリン酸モノエタノールアミド、脂肪酸イソプロパノールアミド等);POEプロピレングリコール脂肪酸エステル;POEアルキルアミン;POE脂肪酸アミド;ショ糖脂肪酸エステル;アルキルグルコシド;アルキルエトキシジメチルアミンオキシド;トリオレイルリン酸等の親水性非イオン性界面活性剤も挙げられる。
【0038】
金属イオン封鎖剤としては、例えば、1-ヒドロキシエタン-1,1-ジフォスホン酸、1-ヒドロキシエタン-1,1-ジフォスホン酸四ナトリウム塩、エデト酸二ナトリウム、エデト酸三ナトリウム、エデト酸四ナトリウム、クエン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、グルコン酸、リン酸、クエン酸、アスコルビン酸、コハク酸、エデト酸、エチレンジアミンヒドロキシエチル三酢酸3ナトリウム等が挙げられる。
【0039】
パール剤としては、例えば、ジステアリン酸グリコール、チタンマイカ等が挙げられる。
【0040】
アミノ酸としては、例えば、中性アミノ酸(例えば、スレオニン、システイン等);塩基性アミノ酸(例えば、ヒドロキシリジン等)等が挙げられる。また、アミノ酸誘導体として、例えば、アシルサルコシンナトリウム(ラウロイルサルコシンナトリウム) 、アシルグルタミン酸塩、アシルβ-アラニンナトリウム、グルタチオン、ピロリドンカルボン酸等が挙げられる。
【0041】
有機アミンとしては、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モルホリン、トリイソプロパノールアミン、2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオール、2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール等が挙げられる。
【0042】
高分子エマルジョンとしては、例えば、アクリル樹脂エマルジョン、ポリアクリル酸エチルエマルジョン、アクリルレジン液、ポリアクリルアルキルエステルエマルジョン、ポリ酢酸ビニル樹脂エマルジョン、天然ゴムラテックス等が挙げられる。
【0043】
pH調整剤としては、例えば、乳酸-乳酸ナトリウム、クエン酸-クエン酸ナトリウム、コハク酸-コハク酸ナトリウム等の緩衝剤等が挙げられ、通常は内相(水性成分)のpHの調整のために用いられる。
【0044】
ビタミン類としては、例えば、ビタミンA、B1、B2、B6、C、E及びその誘導体、パントテン酸及びその誘導体、ビオチン等が挙げられる。
【0045】
酸化防止剤としては、例えば、トコフェロール類、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)、ブチルヒドロキシアニソール、ピロ亜硫酸塩、没食子酸エステル、リン酸、クエン酸、アスコルビン酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、ケファリン、ヘキサメタフォスフェイト、フィチン酸、エチレンジアミン四酢酸等が挙げられる。
【0046】
防腐剤としては、例えば、パラベン類、フェノキシエタノール等が挙げられる。
【0047】
水溶性高分子としては、例えば、植物系高分子(例えば、アラビアガム、トラガカントガム、ガラクタン、グアーガム、キャロブガム、カラヤガム、カラギーナン、ペクチン、カンテン、クインスシード(マルメロ)、アルゲコロイド(カッソウエキス)、デンプン(コメ、トウモロコシ、バレイショ、コムギ)、グリチルリチン酸);微生物系高分子(例えば、キサンタンガム、デキストラン、サクシノグルカン、ブルラン等);動物系高分子(例えば、コラーゲン、カゼイン、アルブミン、ゼラチン等)等の天然の水溶性高分子、
デンプン系高分子(例えば、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン等);セルロース系高分子(ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースステアロキシエーテル、セルロース硫酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶セルロース、セルロース末等);アルギン酸系高分子(例えば、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等)等の半合成の水溶性高分子、
ポリオキシエチレン系高分子(例えば、ポリエチレングリコール20,000、40,000、60,000等);ポリエチレンイミン;カチオンポリマー等の合成の水溶性高分子が挙げられる。
【0048】
各種有効成分としては、例えば、消炎剤(例えば、サリチル酸誘導体、ヒノキチオール、酸化亜鉛、アラントイン等);美白剤(例えば、胎盤抽出物、ユキノシタ抽出物、アルブチン、レゾルシノール誘導体等);各種抽出物(例えば、オウバク、オウレン、シコン、シャクヤク、センブリ、バーチ、セージ、ビワ、ニンジン、アロエ、ゼニアオイ、アイリス、ブドウ、ヨクイニン、ヘチマ、ユリ、サフラン、センキュウ、ショウキュウ、オトギリソウ、オノニス、ニンニク、トウガラシ、チンピ、トウキ、海藻等)、賦活剤(例えば、ローヤルゼリー、感光素、コレステロール誘導体等);血行促進剤(例えば、ノニル酸ワレニルアミド、ニコチン酸ベンジルエステル、ニコチン酸β-ブトキシエチルエステル、カプサイシン、ジンゲロン、カンタリスチンキ、イクタモール、タンニン酸、α-ボルネオール、ニコチン酸トコフェロール、イノシトールヘキサニコチネート、シクランデ
レート、シンナリジン、トラゾリン、アセチルコリン、ベラパミル、セファランチン、γ-オリザノール等);抗脂漏剤(例えば、硫黄、チアントール等);抗炎症剤(例えば、トラネキサム酸、チオタウリン、ヒポタウリン、グリチルレチン酸誘導体等)等が挙げられる。
【実施例0049】
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
【0050】
<製造例及び評価>
表1に示す処方成分で、油相成分及び水相成分をそれぞれ70℃に加熱して溶解させ、水相成分に油相を添加し、ホモミキサーで攪拌しながら乳化して、水中油乳化化粧料を調製した。
得られた各化粧料について、以下の項目及び基準にて評価した。結果を併せて表1に示す。
【0051】
(後肌のべたつきのなさ)
各化粧料を適量とり肌に塗布した後にべたつきを感じるかどうかを、専門評価者10人がそれぞれ以下の5段階で評価し、10人の各評点の合計を評価結果とした。
5:べたつきを全く感じない
4:べたつきをほとんど感じない
3:ややべたつきを感じる
2:べたつきを感じる
1:非常にべたつきを感じる
【0052】
(経時での乾燥感のなさ)
各化粧料を適量とり肌に塗布して5時間後の肌の乾燥感について、専門評価者10人がそれぞれ以下の5段階で評価し、10人の各評点の合計を評価結果とした。
5:肌の乾燥感が全くない
4:肌の乾燥感がほとんどない
3:肌の乾燥感が少しある
2:肌の乾燥感がある
1:肌の乾燥感がかなりある
【0053】
(高温条件下での保存安定性)
各化粧料をガラス製の規格びんに入れ、50℃に設定した恒温槽へ1ヶ月間静置保管した後、専門評価者が以下の4段階で評価した。
◎:形状に変化なし
〇:形状にほとんど変化なし
△:クリーミングが一部見られる
×:形状の半分以上を維持できていない
【0054】