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特開2022-161432地図出力装置、地図出力方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022161432
(43)【公開日】2022-10-21
(54)【発明の名称】地図出力装置、地図出力方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G09B 29/00 20060101AFI20221014BHJP
【FI】
G09B29/00 A
G09B29/00 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021066258
(22)【出願日】2021-04-09
【新規性喪失の例外の表示】新規性喪失の例外適用申請有り
(71)【出願人】
【識別番号】504050275
【氏名又は名称】株式会社 ミックウェア
(72)【発明者】
【氏名】重野 正英
【テーマコード(参考)】
2C032
【Fターム(参考)】
2C032HC24
2C032HC27
(57)【要約】
【課題】ユーザにとって、必要なPOI情報を含ませつつ、より見やすい地図画像を出力させる地図出力装置を提供する。
【解決手段】地図出力装置は、地図画像を含む地図情報を取得する地図取得部と、地図画像の出力領域を出力する出力部と、出力領域を制御する制御部と、を備える。地図情報は、山の山頂位置を示す山頂情報と、山に対応する登山口位置を示す登山口情報と、を含む。制御部は、地図画像において、凸包を形成する第1領域を設定し、且つ山頂位置を中央部とする第2領域を設定する。凸包は、山頂位置と、登山口位置と、を含む。制御部は、第1領域と第2領域が何れかの領域の内側に全て含まれない場合、第1領域と第2領域それぞれの領域の外側に周縁部が接する第3領域を出力領域に設定する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
地図画像を含む地図情報を取得する地図取得部と、
前記地図画像の出力領域を出力する出力部と、
前記出力領域を制御する制御部と、を備え、
前記地図情報は、山の山頂位置を示す山頂情報と、前記山に対応する登山口位置を示す登山口情報と、を含み、
前記制御部は、前記地図画像において、前記山頂位置と、前記登山口位置とを含む凸包を形成する第1領域を設定し、かつ前記山頂位置を中央部とする第2領域を設定し、
前記制御部は、前記第1領域と前記第2領域が何れかの領域の内側に全て含まれない場合、前記第1領域と前記第2領域それぞれの領域の外側に周縁部が接する第3領域を前記出力領域に設定することを特徴とする地図出力装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記地図情報に前記山に対応する前記登山口情報がない場合、周縁部が前記第2領域に接する第4領域を前記出力領域に設定する請求項1に記載の地図出力装置。
【請求項3】
前記地図情報は、施設の位置を示す施設情報を含み、
前記制御部は、前記施設を前記地図画像に重畳させて前記出力部から出力させる請求項1又は請求項2に記載の地図出力装置。
【請求項4】
位置情報を取得する位置情報取得装置を更に備え、
前記制御部は、前記位置情報に基づく移動履歴を前記地図画像に重畳させて前記出力部から出力させる請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載の地図出力装置。
【請求項5】
コンピュータに記憶されたプログラムが実行されることで地図画像の出力領域を出力する地図出力方法であって、
前記地図画像は、地図情報に含まれており、
前記地図情報は、山の山頂位置を示す山頂情報と、前記山に対応する登山口位置を示す登山口情報と、を含み、
前記地図画像において、前記山頂位置と、前記登山口位置とを含む凸包を形成する第1領域を設定させ、かつ前記山頂位置を中央部とする第2領域を設定させ、
前記第1領域と前記第2領域が何れかの領域の内側に全て含まれない場合、前記第1領域と前記第2領域それぞれの領域の外側に周縁部が接する第3領域を前記出力領域に設定することを特徴とする地図出力方法。
【請求項6】
地図画像を含む地図情報が記憶された記憶装置を備えたコンピュータに、前記地図画像の出力領域を制御して出力させるプログラムであって、
前記地図情報は、山の山頂位置を示す山頂情報と、前記山に対応する登山口位置を示す登山口情報と、を含み、
前記コンピュータに、
前記地図画像において、前記山頂位置と、前記登山口位置とを含む凸包を形成する第1領域を設定させ、かつ前記山頂位置を中央部とする第2領域を設定させ、
前記第1領域と前記第2領域が何れかの領域の内側に全て含まれない場合、前記第1領域と前記第2領域それぞれの領域の外側に周縁部が接する第3領域を前記出力領域に設定する処理を実行させることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地図画像を出力する地図出力装置、地図出力方法、及びプログラムに関わり、特に、ユーザにとって、必要なPOI(Point Of Interest)を含ませつつ、より見やすい地図画像を出力する地図出力装置、地図出力方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ハイキング、トレッキング、登山人気の高まりに伴い、スマートフォン、タブレットパソコンを含む情報処理端末に山の地図を表示させることが行われている。ユーザは、例えば、選択した山の地図画像を情報処理端末に表示させて、登山ルートの計画策定に活用することができる。
【0003】
この種の情報処理端末としては、例えば、各地点の標高情報を有する地形図から一つの山岳に上る複数の登山道を表示する登山地図表示装置が知られている(例えば、特許文献1)。特許文献1の登山地図表示装置は、地図画像を出力する地図出力装置として機能する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2018-097112号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、地図出力装置は、例えば、山頂と登山口とを含む地図画像を出力させることで、ユーザが登山計画を立てやすくすることができる。同様に、地図出力装置は、例えば、山小屋などの施設を含む地図画像を出力させることで、ユーザが登山計画を立てやすくすることもできる。
【0006】
しかしながら、地図出力装置は、地図画像を出力する際、必要となるPOIをどのように表示させるかにより、ユーザにとって、地図画像の見やすさが大きく変わる虞がある。
【0007】
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであり、必要なPOIを含ませつつ、ユーザにとって、より見やすい地図画像を出力する地図出力装置、地図出力方法、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の第1形態に係る地図出力装置は、地図取得部と、出力部と、制御部と、を備える。上記地図取得部は、地図情報を取得する。上記地図情報は、地図画像を含む。上記出力部は、上記地図画像の出力領域を出力する。上記制御部は、上記出力領域を制御する。上記地図情報は、山頂情報と、登山口情報と、を含む。上記山頂情報は、山の山頂位置を示す。上記登山口情報は、上記山に対応する登山口位置を示す。上記制御部は、上記地図画像において、第1領域を設定する。上記第1領域は、凸包を形成する。上記凸包は、上記山頂位置と、上記登山口位置と、を含む。上記制御部は、上記地図画像において、第2領域を設定する。上記第2領域は、上記山頂位置を中央部とする。上記制御部は、第3領域を上記出力領域に設定する。上記第3領域は、上記第1領域と上記第2領域が何れかの領域の内側に全て含まれない場合、上記第1領域と上記第2領域それぞれの領域の外側に周縁部が接する。
【0009】
本開示の第2形態に係る地図出力装置では、上記第1形態の構成において、上記制御部は、上記地図情報に上記山に対応する上記登山口情報がない場合、第4領域を上記出力領域に設定する。上記第4領域は、周縁部が上記第2領域に接する。
【0010】
本開示の第3形態に係る地図出力装置では、上記第1形態又は上記第2形態の構成において、上記地図情報は、施設情報を含む。上記施設情報は、施設の位置を示す。上記制御部は、上記施設を上記地図画像に重畳させて、上記出力部から出力させる。
【0011】
本開示の第4形態に係る地図出力装置では、上記第1形態ないし上記第3形態の何れか1つの構成において、位置情報取得装置を更に備える。上記位置情報取得装置は、位置情報を取得する。上記制御部は、上記位置情報に基づく移動履歴を上記地図画像に重畳させて上記出力部から出力させる。
【0012】
本開示の第5形態に係る地図出力方法は、コンピュータに記憶されたプログラムが実行されることで、地図画像の出力領域を出力する。上記地図出力方法において、上記地図画像は、地図情報に含まれている。上記地図情報は、山頂情報と、登山口情報と、を含む。上記山頂情報は、山の山頂位置を示す。上記登山口情報は、上記山に対応する登山口位置を示す。地図出力方法は、上記地図画像において、凸包を形成する第1領域を設定させる。上記凸包は、上記山頂位置と、上記登山口位置と、を含む。地図出力方法は、上記地図画像において、上記山頂位置を中央部とする第2領域を設定させる。地図出力方法は、第3領域を上記出力領域に設定する。上記第3領域は、上記第1領域と上記第2領域が何れかの領域の内側に全て含まれない場合、上記第1領域と上記第2領域それぞれの領域の外側に周縁部が接する。
【0013】
本開示の第6形態に係るプログラムは、コンピュータに、地図画像の出力領域を制御して出力させる。上記コンピュータは、記憶装置を備える。上記記憶装置は、上記地図画像を含む地図情報が記憶される。上記地図情報は、山頂情報と、登山口情報と、を含む。上記山頂情報は、山の山頂位置を示す。上記登山口情報は、上記山に対応する登山口位置を示す。上記プログラムは、上記コンピュータに、上記地図画像において、凸包を形成する第1領域を設定させる。上記凸包は、上記山頂位置と、上記登山口位置と、を含む。上記プログラムは、上記コンピュータに、上記山頂位置を中央部とする第2領域を設定させる。上記プログラムは、上記コンピュータに、第3領域を上記出力領域に設定する処理を実行させる。上記第3領域は、上記第1領域と上記第2領域が何れかの領域の内側に全て含まれない場合、上記第1領域と上記第2領域それぞれの領域の外側に周縁部が接する。
【発明の効果】
【0014】
本発明は、必要なPOI情報を含ませつつ、ユーザにとって、より見やすい地図画像を出力する地図出力装置、地図出力方法、及びプログラムを提供することにある。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】実施形態1の地図出力装置を示すブロック図である。
図2】実施形態1の地図出力装置で実行される地図画像における出力領域の設定処理を説明する説明図である。
図3】実施形態1の地図出力装置で利用される山情報のデータ構造を示す説明図である。
図4】実施形態1の地図出力装置で利用される登山情報のデータ構造を示す説明図である。
図5】実施形態1の地図出力装置で利用される施設情報のデータ構造を示す説明図である。
図6】実施形態1の地図出力装置を示す摸式的外観図である。
図7】実施形態1と比較のために示す地図出力装置を示す摸式的外観図である。
図8】実施形態1の地図出力装置で実施される処理手順を示すフローチャートである。
図9】情報処理装置の構成を示す構成図である。
図10】実施形態2の地図出力システムを示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
(実施形態1)
以下、実施形態1の地図出力装置1を図1ないし図8を用いて説明する。地図出力装置1は、図1に示すように、地図取得部1aと、出力部1bと、制御部1cと、を備える。地図取得部1aは、地図情報を取得する。地図情報は、例えば、図2に示す地図画像50を含む。出力部1bは、地図画像50の出力領域を出力する。制御部1cは、出力領域を制御する。
【0017】
出力領域の制御とは、地図画像50における一部領域の拡大処理、若しくは地図画像50における一部領域の縮小処理を含む。地図情報は、山頂情報と、登山口情報と、を含む。山頂情報は、山の山頂位置を示す。
【0018】
山頂位置は、図2において、バルーンアイコン6で例示している。登山口情報は、山に対応する登山口位置を示す。登山口情報は、登山口位置が山ごとに対応付けられている。登山口位置は、図2において、登山口アイコン7で例示している。
【0019】
制御部1cは、地図画像50において、第1領域51を設定する。第1領域51は、凸包を形成する。凸包は、山頂位置と、登山口位置と、を含む。凸包は、例えば、山頂位置と、登山口位置の集合を含む最小の多角形である。凸包は、例えば、山頂位置と、登山口位置の集合を含む最小の矩形でもよい。凸包は、例えば、山頂位置と、登山口位置の集合を含む最小の円形でもよい。
【0020】
ここで、凸包は、第1領域51の外周と、山頂位置若しくは登山口位置とが同一の地点である場合だけに限られない。第1領域51の外周と登山口位置とは、所定の距離だけ離れていてもよい。第1領域51は、山頂位置が含まれ、第1領域51の周りの部分に登山口位置があればよい。第1領域51は、図2において、一点鎖線で示した長方形で例示している。図2に示す第1領域51では、2つの登山口位置と、山頂位置とが縁となるように縦長の長方形で例示している。第1領域51は、角丸形状でもよい。
【0021】
制御部1cは、地図画像50において、第2領域52を設定する。第2領域52は、地図画像50において、山頂位置を中央部とする。第2領域52は、例えば、矩形状である。第2領域52は、例えば、円形でもよい。第2領域52は、図2において、破線で示した正方形で例示している。第2領域52は、角丸形状でもよい。制御部1cは、第3領域53を出力領域に設定する。第3領域53は、第1領域51と第2領域52が何れかの領域の内側に全て含まれない場合、第1領域51と第2領域52それぞれの領域の外側に周縁部が接する。ここで、周縁部とは、第1領域51の外周及び第2領域52の外周と、第3領域の外周とが同一である場合だけに限られず、所定の距離だけ離れていてもよい。第3領域53は、例えば、矩形状である。第3領域53は、図2において、二点鎖線で示した縦長の長方形で例示している。言い換えれば、第3領域53は、周縁部が長方形の第1領域51と、正方形の第2領域52とに接するように設定されている。
【0022】
実施形態1の地図出力装置1は、必要なPOI情報を含ませつつ、ユーザにとって、より見やすい地図画像50を出力することができる。ここで必要なPOI情報としては、例えば、山頂の情報が挙げられる。
【0023】
以下、実施形態1の地図出力装置1の構成を、より詳細に説明する。地図出力装置1は、地図取得部1aと出力部1bと制御部1cとに加え、記憶装置1dと、位置情報取得装置1eと、入力部1fと、を備えている。
【0024】
地図取得部1aは、地図情報を取得することができるように構成されている。地図取得部1aは、地図情報が予め記憶装置1dに記憶されている場合、記憶装置1dから地図情報が取得できればよい。地図情報は、山情報を含んでいる。山情報は、例えば、図3に示すように、地図を一意に特定する地図ID(identification number)と、地図IDに対応する山の名称と、地図IDに対応する地図画像50と、地図IDに対応する地図位置とが対応付いている。地図画像50は、例えば、「.png」で示される拡張子の画像データで構成されている。地図画像50は、拡張子が「.png」で示される画像データだけに限られない。地図画像50は、例えば、JPEG、GIF、若しくはTIFFの画像形式で示される画像データでもよい。地図画像50は、描画データから描画されてもよい。地図画像50は、地図位置を特定する位置情報が対応付けられている。位置情報は、緯度、経度が含まれている。
【0025】
地図情報は、複数の地図画像50を有している。地図画像50それぞれは、矩形状の外形形状をしている。地図情報は、複数の地図画像50が並べられた場合、それぞれを一意に特定する識別する地図識別情報を有していてもよい。地図画像50は、地図の縮尺倍率が大きくなるにつれ、より詳細な地図を表示できるように構成されていてもよい。広域の1つの地図画像50は、例えば、縦に4つ×横に4つの複数の狭域の地図画像50と対応付けられていてもよい。地図情報は、メルカルトル図法の場合、地図の北西の隅を基準として、東にX枚目、南にY枚目を指定することで、複数の地図画像50のうち、特定の地図画像50を特定することができる。
【0026】
したがって、地図情報は、例えば、地図画像50の中心を示す位置情報と、地図の縮尺倍率を指定する倍率情報と、を指定することで、表示させたい地図画像50を特定させることもできる。言い換えれば、地図出力装置1は、地図情報を用いて、矩形状の地図画像50において、地図画像50の左上隅の1点を基準に右側及び下側へどの程度離れたかを示す位置を特定すれば、表示させたい地図画像50の中心を特定することができる。
【0027】
出力部1bは、地図画像50を出力できるように構成されている。出力部1bは、地図画像50のうち、所定の出力領域を出力する。出力部1bは、例えば、表示装置1gが含まれる。表示装置1gは、例えば、液晶表示装置、若しくはEL(Electro Luminescent)装置が挙げられる。表示装置1gは、地図画像50の所定範囲を出力領域として表示する。表示装置1gは、地図画像50と、登山情報に対応する各種アイコンと、を表示できるように構成されている。
【0028】
登山情報は、図4に示すように、山を一意に特定する山IDと、山の名称と、山頂位置と、登山口位置と、が対応付けられている。山の名称、山頂情報、登山口情報それぞれは、対応する山IDに紐づけられている。山頂位置は、緯度、経度が含まれる。山頂位置は、緯度、経度だけに限られず、標高が含まれていてもよい。登山口位置は、緯度、経度が含まれる。登山口位置は、緯度、経度だけに限られず、標高が含まれていてもよい。登山情報は、図4では示していないが、山頂情報と、山の山頂位置を示すバルーンアイコン6と、が対応付けられている。また、登山情報は、登山口情報と、登山口位置を示す登山口アイコン7と対応付けられている。登山情報は、図4の山IDが1及び2で示すように、1つ山に複数の登山口が対応付けられていてもよい。また、山情報は、図4の山IDが201で示すように、登山口の情報がない場合、1つ山に登山口が1つも対応付けられていなくともよい。
【0029】
表示装置1gは、各種のPOIを示すアイコン画像が重畳された地図画像50を表示することができる。POIを示すアイコン画像としては、図2に示すバルーンアイコン6及び登山口アイコン7に加え、施設アイコン8が含まれていてもよい。施設アイコン8は、例えば、山小屋を示す山小屋アイコン、避難所を示す避難所アイコン、水場を示す水場アイコン、テント場を示すテント場アイコン、駐車場を示す駐車場アイコン、トイレを示すトイレアイコン、温泉場を示す温泉場アイコンが挙げられる。
【0030】
施設アイコン8は、例えば、施設情報と対応付けられている。施設情報は、例えば、図5に示すように、施設を一意に特定する施設IDと、施設IDに対応する施設名称と、施設IDに対応する施設カテゴリと、施設IDに対応する施設位置とが対応付けられている。施設名称は、各施設の名称を示す。施設カテゴリは、各施設のカテゴリを示す。カテゴリは、例えば、山小屋、避難所、水場、テント場、駐車場、トイレ、又は温泉が挙げられる。施設位置は、施設の位置を特定する位置情報が含まれている。施設位置は、緯度、経度が含まれる。施設位置は、緯度、経度に加え、標高も含まれてもよい。
【0031】
出力部1bは、外部の表示機器が地図画像50を表示する場合、地図画像50を表示機器に出力する構成でもよい。出力部1bは、例えば、外部の表示機器に地図画像50を出力する構成の場合、送信装置を含んでもよい。送信装置は、有線で地図画像50を送信してもよいし、無線で地図画像50を送信してもよい。送信装置は、例えば、公衆通信網を利用して、地図画像50を送信させてもよい。送信装置は、例えば、近距離無線通信により、地図画像50を送信させてもよい。近距離無線通信としては、BLUETOOTH(登録商標)の規格が挙げられる。また、出力部1bは、音声を出力するスピーカを備えた構成でもよい。
【0032】
制御部1cは、CPU(Central Processing Unit)を用いて構成されている。制御部1cは、記憶装置1dに記憶されているプログラムに基づいて、CPUが動作することにより各種の機能を実現する。制御部1cは、プログラムに基づく処理を行うことにより、出力部1bに地図画像50を出力させることができる。言い換えれば、プログラムがコンピュータに地図画像の出力領域を制御して出力させる地図出力方法を実行する。制御部1cは、地図画像50における出力領域の変更を制御することができる。出力領域の変更は、例えば、地図画像50における一部領域の縮尺、若しくは地図画像50における一部領域の拡大が挙げられる。出力領域の変更は、例えば、地図画像50における出力領域の位置の変更が含まれてもよい。
【0033】
制御部1cは、山頂の周辺情報を地図画像50に重畳させて表示装置1gに表示させる場合、図4に示す登山情報から山頂位置及び登山口位置を取得する。制御部1cは、例えば、山頂及び登山口を頂部とする最大矩形領域を第1領域51に設定する。制御部1cは、複数の登山口がある場合、複数の登山口と山頂とが含まれる最小矩形領域を取得する。制御部1cは、山頂位置及び登山口位置を点として、全ての点を含む凸包を形成する。凸包は、例えば、全ての点を含む最小の軸平行長方形を形成すればよい。凸包の計算方法は、例えば、直接法、ギフト包装法、分割統治法、グラハム走査法、逐次添加法、又は内点消去法を用いて行うことができる。制御部1cは、山頂位置と、登山口位置の集合を含む最小の矩形の一辺を、地図画像50を構成する矩形と平行に形成することが好ましい。また、制御部1cは、地図画像50を表示装置1gに表示させる場合、表示装置1gの端で登山口と山頂とが隠れないように、複数の登山口と山頂とが含まれる最小矩形領域から所定の距離だけ離れた最大表示矩形領域の地図情報を取得することが好ましい。制御部1cは、複数の登山口と山頂とが含まれる最大表示矩形領域にある施設情報を取得する。制御部1cは、POIを示すアイコン画像を地図画像50に重畳するように、表示装置1gを制御させる。地図出力装置1では、地図上に施設情報を含むPOIを表示させることで、例えば、ユーザに対し小屋泊登山の参考や目的に利用させることができる。
【0034】
制御部1cは、地図情報に登山口情報がない場合、山頂を中心として、所定の範囲の地図画像50を表示装置1gに表示させる。制御部1cは、所定の範囲内に、施設が含まれている場合、地図画像50に施設を重ねて表示装置1gに表示させる。制御部1cが表示させる地図画像50の所定の範囲は、例えば、山頂を中心として、10km四方以内が含まれるように表示することができる。制御部1cは、地図情報に登山口情報が有る場合、山頂及び登山口が含まれる最大矩形領域に加え、更に山頂から所定範囲も含まるように出力領域を拡大した縮尺の地図画像50を表示装置1gに表示させる。制御部1cは、第1領域51と第2領域52とを含む第3領域53を設定するため、第1領域52を構成する四隅の点と、第2領域52を構成する四隅の点と、で凸包を計算してもよい。これにより、制御部1cは、第1領域51と同様に、第3領域53を設定することができる。
【0035】
記憶装置1dは、例えば、不揮発性メモリと、揮発性メモリとが含まれる。不揮発性メモリは、例えば、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)、ハードディスクが挙げられる。揮発性メモリは、例えば、SDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)が挙げられる。揮発性メモリは、制御部1cの処理により生成される処理情報を一時的に記憶できるように構成されている。不揮発性メモリは、地図出力装置1を駆動させるプログラムが記憶される。不揮発性メモリは、地図情報が記憶される。
【0036】
地図情報には、例えば、山情報、登山口情報、施設情報が含まれている。すなわち、地図情報は、山情報と、登山口情報と、施設情報とがそれぞれ記憶装置1dに記憶されている。山情報には、図3に示す山の名称などに加え、山域名、及び地域が含まれてもよい。登山情報は、図4に示す山頂位置などに加え、更に、登山道の位置、登山道の各地点までの所要時間が含まれていてもよい。施設情報は、図5に示す施設名称などに加え、施設の利用情報が含まれてもよい。施設の利用情報は、例えば、施設の営業時間情報が挙げられる。施設の営業時間情報は、例えば、施設が通年営業、期間営業、若しくは休業中かが含まれる。施設情報は、有人の避難所、若しくは無人の避難所かを示す人員情報が含まれてもよい。
【0037】
記憶装置1dは、制御部1cが参照する種々のデータを記憶している。記憶装置1dは、例えば、プログラムに対応する一意のユーザを特定するユーザ識別情報が記憶されてもよい。ユーザ識別情報は、ユーザが記憶させた登山記録、若しくは登山計画と対応付けて記憶される。記憶装置1dは、制御部1cが取得した位置情報のログデータが記憶されてもよい。ログデータは、移動した移動履歴となる。記憶装置1dは、POIの優先順位が記憶されていてもよい。地図出力装置1は、登山計画の策定にあたって、POIの優先順位に応じてPOIを表示させてもよい。POIは、それぞれ重要度に応じて、優先順位が設定されてもよい。
【0038】
位置情報取得装置1eは、地図出力装置1の位置情報を取得する。位置情報取得装置1eは、例えば、GPS(Global Positioning System)の受信機を用いて構成することができる。位置情報取得装置1eは、キャリアネットワークの通信基地局からの電波情報を取得して位置情報を取得するように構成されてもよい。位置情報取得装置1eは、制御部1cがプログラムを基づく処理を行うことにより、地図出力装置1の現在位置を取得できるように制御される。位置情報取得装置1eは、登山記録用のログデータを取得するために利用できる。
【0039】
地図出力装置1は、制御部1cが、定期的に位置情報取得装置1eにより地図出力装置1の位置情報を取得する。地図出力装置1は、位置情報と、位置情報を取得した時刻情報と対応付ける。制御部1cは、位置情報と時刻情報とが対応付けられたログデータを記憶装置1dに記憶させる。これにより地図出力装置1は、位置情報の記録を利用して、ユーザが登山を行った山の記録、若しくはトラッキングコースを示すトラッキングデータを、出力部1bに出力させることもできる。言い換えれば、地図出力装置1は、位置情報に基づく移動履歴を取得できるように構成されている。
【0040】
入力部1fは、例えば、ユーザからの入力操作を受け付ける入力用インタフェースである。入力部1fは、例えば、表示装置1gの表面側に設けられるタッチパネルが挙げられる。入力部1fは、表示装置1gに表示される各種アイコンへのタップ操作を検知して、入力操作を受け付けることができるように構成されている。入力部1fは、例えば、マイクを含んでもよい。入力部1fは、入力された音声を、音声認識処理を行なってテキストデータとして取得する機能を有していてもよい。
【0041】
実施形態1の地図出力装置1は、図6に示すように、ユーザが選択した山の地図情報を示す画面が表示される。地図出力装置1は、例えば、ユーザが登山計画の策定するに際し、地図情報に山頂を示すバルーンアイコン6及び登山口アイコン7が表示される。図6に示す地図出力装置1は、表示装置1gの表示画面60に、メニューバー55が表示されている。メニューバー55は、ユーザが選択した山の名称が表示される。また、表示装置1gの表示画面60には、メニューアイコン56が表示されている。地図出力装置1は、メニューアイコン56をタップするタップ操作を入力部1fで受け付けて、移動履歴を取得できるように構成されてもよい。
【0042】
地図出力装置1の表示画面60には、地図画像50を拡大する拡大アイコン57と、地図画像50を縮小する縮小アイコン58が表示されている。制御部1cは、ユーザによる拡大アイコン57のタップ操作を入力部1fで受け付けた場合、表示画面60の中心部を維持させたまま、地図画像50を拡大することができるように構成されている。制御部1cは、ユーザによる縮小アイコン58のタップ操作を入力部1fで受け付けた場合、表示画面60の中心部を維持させたまま、地図画像50を縮小することができるように構成されている。
【0043】
ところで、登山ルートは、登る山ごとに特定されるので、登山情報において、山頂位置に対し登山口位置が対応づけられている。しかしながら、施設は、登る山だけに特定して使用される場合だけに限られない。そのため、登山情報とは別途に施設情報が構成されることが好ましい。
【0044】
特に、山の形状は、様々であり、登山ルートとなる登山口位置も山頂位置から均等に存在するとは限らない。また、施設位置も様々な場所にあり、単純に、山頂位置及び登山口位置の最大矩形領域に基づいて地図画像50の出力領域が設定されると、施設が地図画像50に表示されない虞がある。
【0045】
地図出力装置1は、例えば、図2に示す地図画像50において、山頂を示すバルーンアイコン6と、2つの登山口アイコン7とを縁として、表示装置1gの矩形状の表示面で最大限に拡大して表示できるように、第1領域51が設定されると、図2における山頂の右下の施設アイコン8が表示されない。具体的には、図7に示す比較のための地図出力装置で表示された画面となる。
【0046】
なお、バルーンアイコン6と登山口アイコン7との縁とは、山頂位置と登山口位置とで囲まれる外周部分を示す。外周部分は、例えば、山頂位置と登山口位置よりも拡大された拡大領域であることが好ましい。拡大領域は、例えば、山頂位置と登山口位置とで囲まれる矩形よりも、2km外側までを地図画像50の出力領域として表示させていることがより好ましい。
【0047】
実施形態1の地図出力装置1は、登山情報に登山口位置がない場合、山頂位置を中央部として所定の範囲の地図画像50を表示させてもよい。中央部は、山頂位置を中心として設定してもよい。中央部は、例えば、山頂位置を中心から所定の範囲ずらした位置を含んでもよい。中央部は、山頂位置を中心から所定の範囲ずらした位置とすることで、地図画像50に表示される他のアイコンと重なることを抑制し、地図画像50を見やすくさせることもできる。地図出力装置1は、山頂位置を中央部として所定の範囲に施設情報がある場合、地図画像50に施設の位置を表示させることができる。
【0048】
地図出力装置1は、図2に示すように、山頂位置を中央部として所定の範囲に施設位置が含まれる場合、地図画像50に施設アイコン8を表示させやすくすることができる。
【0049】
しかしながら、地図出力装置1は、登山口の情報があり、かつ登山口が山頂に対して偏った位置にしかない場合、例えば、図2に示すように、山頂に対して登山口と反対側の領域が表示されず、反対側に存在する施設が表示されない虞がある。
【0050】
そこで、実施形態1の地図出力装置1は、複数の登山口の情報がある場合、山頂及び全ての登山口が含まれる第1領域51と、山頂から予め設定された所定の範囲の第2領域52との両方が含まれる範囲を出力領域としている。地図出力装置1は、出力領域が表示できるように地図の縮尺を変更して、地図画像50を表示装置1gに表示させている。
【0051】
次に、実施形態1の地図出力装置1で実施される処理手順を説明する。地図出力装置1は、図8に示すフローチャートのように、制御部1cにより各種の処理がステップごとに実行される。以下では、ステップをSで表す。
【0052】
地図出力装置1は、入力部1fへのユーザ操作によりプログラムが立ち上げられて、各種の処理動作がスタートする(S101)。
【0053】
地図出力装置1は、ユーザが特定の山の情報を入手するため、山情報を検索できるように構成されている。地図出力装置1は、例えば、検索された山情報に含まれる山の名称を表示装置1gにリスト表示させる。制御部1cは、表示装置1gに表示された山の名称がユーザにより、タップ操作されると、タップ操作に応じて入力部1fから特定の山が選択される。制御部1cは、入力部1fで特定の山が選択されると、記憶装置1dから選択した山の登山情報を取得する。制御部1cは、取得した登山情報から選択した山に対応する山頂位置を取得する(S103)。
【0054】
次に、制御部1cは、ユーザが選択した山の登山情報に、山頂に対応する登山口が有るか否かを判別する。制御部1cは、例えば、図4に示す登山情報の山IDの1、2、200のように、登山位置が有るか、それとも山IDの201のように、登山位置がないかを判別する。言い換えれば、制御部1cは、選択された山に山頂に対応する登山口が有るか、無いかを判別する(S104)。
【0055】
次に、制御部1cは、S104でyesとして山頂に対応する登山口が有る場合、山頂及び登山口を含む第1領域51を設定する(S105)。第1領域51は、山頂位置と、全ての登山口位置とが含まれた矩形状の領域が設定される。第1領域51は、例えば、長方形をしている。
【0056】
次に、制御部1cは、選択された山の山頂情報を中心部とした所定の範囲を第2領域52として設定する(S106)。所定の範囲は、例えば、選択された山の山頂位置を中心とする10km四方の正方形の領域が挙げられる。所定の範囲は、正方形の領域だけでなく、円形の領域でもよい。山の山頂位置からの距離は、適時の距離が設定されていればよい。
【0057】
次に、制御部1cは、S105で設定した長方形の第1領域51と、S106で設定した正方形状の第2領域52とを含む第3領域53を設定する(S107)。制御部1cは、第1領域51と第2領域52が何れかの領域の内側に全て含まれない場合、第3領域53を設定すればよい。制御部1cは、第1領域51と第2領域52それぞれの領域の外側に周縁部が接する所定形状に第3領域53が設定される。所定形状は、例えば、第1領域51と第2領域52それぞれに接する最小矩形状としている。最小矩形状は、例えば、長方形である。ここで周縁部が接するとは、完全に接している場合だけでなく、所定の間隔が生ずる場合も含まれる。
【0058】
なお、第1領域51と第2領域52が何れかの領域の内側に含まれるとは、例えば、第1領域51の方が第2領域52よりも大きく、第1領域51の内側に第2領域52が全て含まれる場合が挙げられる。また、第1領域51と第2領域52とが何れかの領域の内側に含まれるとは、例えば、第2領域52の方が第1領域51よりも大きく、第2領域52の内側に第1領域51が全て含まれる場合が挙げられる。地図出力装置1は、第1領域51と第2領域52とが何れかの領域の内側に全て含まれる場合、表示装置1gの表示画面形状に応じて、第1領域51と第2領域52の大きい方の領域が表示されるように地図画像50の出力領域を変更すればよい。
【0059】
次に、制御部1cは、表示装置1gの表示画面形状に応じて、第3領域53が表示されるように地図画像50の出力領域を変更する(S108)。第3領域53は、表示画面形状に応じた所定形状としている。所定形状は、例えば、長方形である。
【0060】
続いて、制御部1cは、第3領域53が表示される出力領域の地図画像50に含まれる施設情報を取得する(S109)。制御部1cは、矩形状の出力領域の四隅に囲まれた位置情報の範囲内に、施設位置が含まれる施設を取得できればよい。
【0061】
次に、制御部1cは、施設を示す施設アイコン8を、出力領域の地図画像50に重畳する。制御部1cは、施設を重畳した地図画像50を出力する(S110)。具体的には、制御部1cは、表示装置1gに第3領域53を含む地図画像50を、バルーンアイコン6、登山口アイコン7及び施設アイコン8と共に表示させる。
【0062】
最後に、制御部1cは、施設を重畳した地図画像50を出力した場合、地図の出力処理の動作を終了させる(S111)。
【0063】
ところで、制御部1cは、S104において、山頂に対応する登山口がない場合、山頂を中心部とする第2領域52を設定する(S201)。制御部1cは、S106と同様にして、第2領域52を設定すればよい。
【0064】
次に、制御部1cは、表示装置1gの表示画面形状に応じて、第2領域52が表示されるように地図画像50の出力領域を変更する(S202)。制御部1cは、例えば、表示装置1gの表示画面に応じて、第2領域52を含む最小矩形状に出力領域を設定する。制御部1cは、地図画像50における出力領域に応じて縮尺を変更する。以下では、第2領域52を含む最小矩形状の領域を第4領域ともいう。
【0065】
その後、制御部1cは、S104で山頂に対応する登山口が有る場合と同様にして、例えば、第2領域52を含む最小矩形状の出力領域に含まれる施設情報を取得する(S109)。制御部1cは、以後、S110のステップに沿って、バルーンアイコン6、登山口アイコン7及び施設アイコン8を重畳した地図画像50を出力する。言い換えれば、実施形態1の地図出力装置1は、制御部1cが、地図情報に登山口情報がない場合、第2領域52が含まれる第4領域を出力部1bに出力させる。制御部1cは、施設を重畳した地図画像50を出力する(S110)。地図出力装置1は、施設を重畳した地図画像50を出力した場合、地図の出力処理の動作を終了させる(S111)。
【0066】
ところで、地図出力装置1は、図9に示すように、情報処理装置900を用いて構成することができる。情報処理装置900は、例えば、CPU901と、メモリ902と、入力装置903と、出力装置904と、媒体駆動装置905と、ネットワーク接続装置906と、を備えている。CPU901とメモリ902と入力装置903と出力装置904と媒体駆動装置905とネットワーク接続装置906とは、バス907により互いに接続されている。
【0067】
メモリ902は、例えば、ROM(read only memory)、及びRAM(random access memory)を含んでいる。メモリ902は、各種処理に用いられるプログラム及びデータを格納する。CPU901は、メモリ902を利用してプログラムを実行することにより、必要な処理を行う。
【0068】
入力装置903は、例えば、タッチパネルの入力手段であり、ユーザからの指示や情報の入力に用いられる。出力装置904は、例えば、タッチパネルと一体化したディスプレイ、及びスピーカである。出力装置904は、各種の処理結果を出力する。
【0069】
媒体駆動装置905は、可搬記録媒体909を駆動し、記録内容にアクセスする。可搬記録媒体909は、任意のコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。ユーザは、可搬記録媒体909にプログラム及びデータを格納しておくことができる。情報処理装置900は、必要に応じて、可搬記録媒体909に格納したプログラム、若しくはデータをメモリ902にロードして使用する。
【0070】
ネットワーク接続装置906は、通信ネットワークに接続され、通信に伴うデータ変換を行う。通信ネットワークは、例えば、LAN(local area network)、若しくはインターネットが挙げられる。情報処理装置900は、必要に応じて、プログラム及びデータを、外部の装置からネットワーク接続装置906を介して受け取とることができる。
【0071】
(実施形態2)
以下、実施形態2の地図出力システム10を説明する。地図出力システム10は、図10に示すように、地図出力装置1と、サーバ2と、を含んでいる。実施形態2の地図出力装置1は、サーバ2と連携して動作する点が実施形態1の地図出力装置1と主として相違する。地図出力システム10は、地図出力装置1と、サーバ2との間で、双方向に通信ができるように構成されている。
【0072】
サーバ2は、サーバ通信機2aと、サーバ記憶装置2bと、サーバ制御部2cと、を含んでいる。地図出力装置1と、サーバ2とは、例えば、公衆通信網11を介して、通信できるように構成されている。実施形態2の地図出力装置1及びサーバ2は、実施形態1で説明した情報処理装置900と同様の構成で形成されている。
【0073】
実施形態2の地図出力装置1は、地図取得部1aがサーバ2から地図情報を取得する。地図取得部1aは、通信機能を利用して地図情報を取得できればよい。通信機能は、例えば、有線でもよいし、無線でもよい。言い換えれば、実施形態2の地図出力装置1では、地図取得部1aが通信装置1hを含んでいる。通信装置1hは、例えば、通信モジュールを用いて構成される。
【0074】
通信モジュールは、例えば、無線通信を実現するアンテナ、及び送受信機が含まれる。制御部1cは、通信装置1hを介して基地局と通信し、キャリアネットワークを介した通信を行うことができる。制御部1cは、プログラムを基づく処理を行うことにより、通信装置1hの通信を制御させることができる。地図出力装置1は、通信装置1hを制御することで、サーバ2から地図情報を取得することができる。
【0075】
地図出力装置1は、地図画像50を表示装置1gに表示させる場合、サーバ2に、複数の登山口と山頂とが含まれる最大矩形から所定の距離だけ離れた最大表示矩形領域の地図情報を送信するように構成されてもよい。地図情報は、地図画像50の代わりに、地図出力装置1で地図画像50を描画する描画データであってもよい。描画データは、例えば、ベクトルデータが挙げられる。
【0076】
制御部1cは、例えば、表示装置1gに表示されるメニューアイコン56がタップされて記録ボタンの押下操作を入力部1fが受け付けた場合、現在位置から所定範囲内に山頂がある山の地図画像50を表示装置1gに表示させるように構成させてもよい。制御部1cは、例えば、地図情報が示す山頂の位置から所定の距離に、位置情報取得装置1eが取得した現在地が近づくと、山頂が示す山の登頂をユーザが記録できるように構成できる。
【0077】
制御部1cは、例えば、位置情報取得装置1eが示す現在位置が、山頂から数十メータ以内に入れば、チェックボタンを表示装置1gに表示させてもよい。チャックボタンは、記憶装置1dに記憶されているユーザの登頂データに山を登頂したことを示す。制御部1cは、ユーザがチェックボックスをタップしたタップ操作を入力部1fが受け付けた場合、ユーザの登頂データに登頂記録を入力し、記憶装置1dに記憶させる。登頂データは、例えば、日本の百名山と、百名山の山頂の位置を示す位置情報と、登頂されたか否かを示す登頂情報とが対応している。
【0078】
制御部1cは、地図上に表示された施設アイコン8に対するユーザのタップ操作を入力部1fが受け付けた場合、施設の利用情報を表示させてもよい。施設の利用情報としては、例えば、施設が有人で運用されているか、無人で運用されているかを示す情報が挙げられる。施設の利用情報は、例えば、施設の収容人数、トイレの有無、水場の有無、テント場の有無、風呂の有無、軽食の有無の情報が含まれていてもよい。地図出力装置1は、地図上に表示された施設アイコン8に対するユーザのタップ操作を受け付けた場合、公衆通信網11を介して、web検索した施設情報を表示装置1gに表示させてもよい。
【0079】
地図出力装置1は、サーバ2にユーザ情報を送信することで、サーバ2のサーバ記憶装置2bに記憶されているユーザ情報にアクセスすることができるように構成されてもよい。制御部1cは、サーバ2と通信接続を確立した場合、位置情報のログデータをユーザ識別情報と共に送信するように構成されてもよい。制御部1cは、サーバ2から送信された地図情報、ログデータ、及びユーザ識別情報を受信して、記憶装置1dに記憶するように構成されてもよい。
【0080】
地図出力システム10では、ログデータの取得が、登山が終了した時点で終了できるように構成されてもよい。地図出力装置1は、ユーザの入力部1fへの入力操作により、制御部1cへ登山の終了を行うように構成されていればよい。地図出力装置1は、例えば、登山開始を示す開始アイコンと、登山終了を示す終了アイコンを表示させる。地図出力装置1は、終了アイコンのタップ操作によって、制御部1cにログデータの取得を終了させる。地図出力装置1は、制御部1cが登山中の山から所定の距離以上離れたときに、自動的に登山の終了を判別するように構成されてもよい。制御部1cは、通信装置1hにより、ユーザ情報に関連付けて記憶した位置情報のログデータをサーバ2に送信させてもよい。
【0081】
地図出力装置1は、例えば、登山記録を閲覧するための画面が出力されるように構成されてもよい。登山記録の閲覧画面は、記憶装置1d、又はサーバ2のサーバ記憶装置2bに記憶された移動履歴を示すログデータを表示する。閲覧画面から、登山中のユーザのログデータを表示させることができる。プロフィール情報は、例えば、各ユーザの登頂した山の記録を含んでいる。
【0082】
各実施形態は、例示であって、制限的なものではない。実施形態1及び実施形態2それぞれの構成は、相互に適用することができる。本発明の範囲は、上記した意味だけではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0083】
1 地図出力装置
1a 地図取得部
1b 出力部
1c 制御部
1d 記憶装置
1e 位置情報取得装置
10 地図出力システム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10