(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022161447
(43)【公開日】2022-10-21
(54)【発明の名称】プログラム、情報処理装置及び方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20221014BHJP
G06Q 30/02 20120101ALI20221014BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06Q30/02 320
G06Q30/02 470
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021066283
(22)【出願日】2021-04-09
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-01-05
(71)【出願人】
【識別番号】518275246
【氏名又は名称】ジャングルX株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002815
【氏名又は名称】IPTech弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】直江 文忠
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB07
5L049BB08
5L049CC12
(57)【要約】
【課題】スポーツ競技の情報を効率よく収集し、配信する。
【解決手段】イベント情報配信システム1のサーバ20は、その機能として、イベントの情報の入力を受け付ける対象であるスポーツ競技を特定するスポーツ競技種類特定モジュール2033と、スポーツ競技で発生したイベントの情報の入力を受け付けるイベント情報受付モジュール2034と、受け付けたイベントの情報を評価するイベント情報評価モジュール2035と、評価結果に基づき、イベントの情報を配信するイベント情報配信モジュール2036と、評価結果に基づき、ユーザに対して所定の報酬を提供する報酬提供モジュール2038と、を備える。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させ、スポーツ競技の情報を収集して配信するためのプログラムであって、
前記プログラムは、前記プロセッサに、
対象となる前記スポーツ競技を特定するステップと、
前記スポーツ競技を観戦しているユーザの端末装置から、前記スポーツ競技で発生したイベントの情報の入力を受け付けるステップと、
受け付けた前記イベントの情報を評価するステップと、
前記イベントの情報の評価結果に基づき、前記イベントの情報を配信するステップと、
前記イベントの情報の評価結果に基づき、前記イベントの情報を入力したユーザへの報酬を提供するステップと、を実行させる、プログラム。
【請求項2】
前記イベントの情報を評価するステップにおいて、複数のユーザのうち定められた割合以上の複数のユーザが前記イベントの情報を入力した場合、前記イベントの情報が正しいと評価する、請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記イベントの情報を評価するステップにおいて、複数のユーザによる前記イベントの情報が第1の評価基準に達したと判定すると、前記イベントの情報が正しいと評価し、
複数のユーザによる前記イベントの情報が第1の評価基準に達しないと判定すると、前記スポーツ競技を観戦しているユーザの端末装置から、前記イベントの情報について正当性の回答入力を受け付けるステップを実行させ、
複数のユーザによる前記イベントの情報が正当である回答が第2の評価基準に達したと判定すると、前記イベントの情報が正しいと評価する、請求項1または請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記プログラムは、前記プロセッサに、さらに、
前記イベントの情報の評価結果に基づき、前記イベントの情報を入力したユーザについてランク付けを行うステップを実行させ、
前記イベントの情報を評価するステップにおいて、複数のユーザによる前記イベントの情報が第1の評価基準に達したと判定するとき、及び、複数のユーザによる前記イベントの情報が正当である回答が第2の評価基準に達したと判定するとき、ユーザのランクに応じたユーザの重み付けを行い、判定を行う、請求項3に記載のプログラム。
【請求項5】
前記イベントの情報を入力したユーザについて、前記スポーツ競技の種類及び前記イベントの種類ごとにランク付けを行う、請求項4に記載のプログラム。
【請求項6】
前記イベントの情報を入力したユーザのランクに応じたポイントをユーザに付与し、
第1の評価基準として、前記イベントの情報を入力した複数のユーザのポイントから演算された値を判定する第1の閾値を設定し、
第2の評価基準として、前記イベントの情報が正当である回答を入力した複数のユーザのポイントから演算された値を判定する第2の閾値を設定し、
前記イベントの情報を評価するステップにおいて、複数のユーザによる前記イベントの情報を入力した複数のユーザのポイントから演算された値が、第1の閾値に達した場合、前記イベントの情報が正しいと評価し、
複数のユーザによる前記イベントの情報が正当である回答を入力した複数のユーザのポイントから演算された値が、第2の閾値に達した場合、前記イベントの情報が正しいと評価する、請求項4または請求項5に記載のプログラム。
【請求項7】
前記プログラムは、前記プロセッサに、さらに、
正しいと評価された前記イベントの情報を入力したユーザ、及び、正しいと評価された前記イベントの情報が正当である回答を入力したユーザのポイントを増加させるステップを実行させる、請求項6に記載のプログラム。
【請求項8】
前記プログラムは、前記プロセッサに、さらに、
正しいと評価されなかった前記イベントの情報を入力したユーザ、及び、正しいと評価されなかった前記イベントの情報が正当である回答を入力したユーザのポイントを減少させるステップを実行させる、請求項6または請求項7に記載のプログラム。
【請求項9】
前記イベントの情報を入力したユーザへの報酬を提供するステップにおいて、正しいと評価された前記イベントの情報を入力したユーザ、及び、正しいと評価された前記イベントの情報が正当である回答を入力したユーザについて、当該ユーザのランクに応じた報酬を提供する、請求項4から請求項8のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項10】
前記イベントの情報を配信するステップにおいて、正しいと評価された前記イベントの情報を配信する、請求項2から請求項9のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項11】
前記メモリは、前記スポーツ競技の情報を記憶し、
前記スポーツ競技を特定するステップにおいて、前記スポーツ競技の情報をユーザの端末装置へ送信して選択可能に表示させ、ユーザの選択入力により前記スポーツ競技を特定する、請求項1から請求項10のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項12】
過去にユーザが観戦した前記スポーツ競技の情報に基づき、前記スポーツ競技の情報をユーザの端末装置へ送信してレコメンドする、請求項11に記載のプログラム。
【請求項13】
前記メモリは、前記スポーツ競技が行われる場所及び日時の情報を記憶し、
前記プログラムは、前記プロセッサに、さらに、
前記スポーツ競技を観戦しているユーザの端末装置から位置情報を取得するステップを実行させ、
前記スポーツ競技を特定するステップにおいて、前記位置情報と現在の日時とから、前記スポーツ競技が行われる場所及び日時の情報を参照し、前記スポーツ競技を特定する、請求項1から請求項12のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項14】
前記メモリは、前記スポーツ競技に対応する前記イベントの情報を記憶し、
前記イベントの情報の入力を受け付けるステップにおいて、前記イベントの情報をユーザの端末装置へ送信して選択可能に表示させ、ユーザの選択入力により前記イベントの情報の入力を受け付ける、請求項1から請求項13のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項15】
前記イベントの情報の入力を受け付けるステップにおいて、ユーザの選択による1のイベントの情報に紐づく1または複数のイベントの情報の入力を受け付ける、請求項14に記載のプログラム。
【請求項16】
前記プログラムは、前記プロセッサに、さらに、
前記イベントの情報を入力したユーザへの報酬を、前記スポーツ競技に関する関係者へ分配する入力を受け付けるステップと、
前記関係者へユーザの報酬を分配する入力に基づき、ユーザの報酬を前記関係者へ譲渡する情報を送信するステップと、を実行させる、請求項1から請求項15のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項17】
前記イベントの情報を入力したユーザへの報酬は、ブロックチェーン上のトークンとして記録される、請求項1から請求項16のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項18】
前記イベントの情報を入力したユーザへの報酬は、通貨と交換可能な価値として記録される、請求項1から請求項17のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項19】
制御部と、記憶部とを備え、スポーツ競技の情報を収集して配信する情報処理装置であって、
前記制御部は、
対象となる前記スポーツ競技を特定するステップと、
前記スポーツ競技を観戦しているユーザの端末装置から、前記スポーツ競技で発生したイベントの情報の入力を受け付けるステップと、
受け付けた前記イベントの情報を評価するステップと、
前記イベントの情報の評価結果に基づき、前記イベントの情報を配信するステップと、
前記イベントの情報の評価結果に基づき、前記イベントの情報を入力したユーザへの報酬を提供するステップと、を実行する、情報処理装置。
【請求項20】
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行され、スポーツ競技の情報を収集して配信するための方法であって、
前記方法は、前記プロセッサが、
対象となる前記スポーツ競技を特定するステップと、
前記スポーツ競技を観戦しているユーザの端末装置から、前記スポーツ競技で発生したイベントの情報の入力を受け付けるステップと、
受け付けた前記イベントの情報を評価するステップと、
前記イベントの情報の評価結果に基づき、前記イベントの情報を配信するステップと、
前記イベントの情報の評価結果に基づき、前記イベントの情報を入力したユーザへの報酬を提供するステップと、を実行する、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、プログラム、情報処理装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
スポーツ競技について、スポーツ競技で発生したイベントの情報をリアルタイムで収集し、配信することは、従来より行われている。例えば、スポーツ競技を直接、または中継映像を視聴しているデータ収集者が、手作業でスポーツ競技の状況を入力する手法や、中継映像を解析して所定のアルゴリズムにより、スポーツ競技の状況を解釈する手法が用いられている。
【0003】
特許文献1には、スポーツ競技の多視点映像を表示する画像表示の技術が開示されている。この画像表示では、例としてサッカーの試合における各選手の映像のように、同一空間を多視点から撮影した映像を、仮想的に生成して配信している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、スポーツ競技を視聴しているデータ収集者によりイベントの情報を収集する手法は、手作業でスポーツ競技の状況を入力する必要があるため、手間がかかっている。また、中継映像を利用してイベントの情報を収集する場合、当該スポーツ競技の中継が行われることが前提となるが、マイナースポーツ、マイナーな試合では中継が行われないことも多いため、データ収集者を当該スポーツ競技が行われる会場へ派遣する必要があり、人的コストがかかっている。そのため、スポーツ競技の情報を低コストで収集する手法が望まれていた。
【0006】
そこで、本開示では、スポーツ競技の情報を効率よく収集し、配信する技術について説明する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一実施形態によると、プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させ、スポーツ競技の情報を収集して配信するためのプログラムが提供される。プログラムは、プロセッサに、対象となるスポーツ競技を特定するステップと、スポーツ競技を観戦しているユーザの端末装置から、スポーツ競技で発生したイベントの情報の入力を受け付けるステップと、受け付けたイベントの情報を評価するステップと、イベントの情報の評価結果に基づき、イベントの情報を配信するステップと、イベントの情報の評価結果に基づき、イベントの情報を入力したユーザへの報酬を提供するステップと、を実行させる。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、スポーツ競技を観戦しているユーザの端末装置から、スポーツ競技で発生したイベントの情報の入力を受け付け、受け付けたイベントの情報を評価して配信する。そのため、評価結果により正確性が担保されたスポーツ競技の情報を効率よく収集し、配信することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】イベント情報配信システム1の全体の構成を示す構成図である。
【
図2】実施の形態1のイベント情報配信システム1を構成する端末装置10の機能的な構成を示すブロック図である。
【
図3】実施の形態1のイベント情報配信システム1を構成するサーバ20の機能的な構成を示すブロック図である。
【
図4】実施の形態1のイベント情報配信システム1を構成する分散台帳31の内容を示す概念図である。
【
図5】サーバ20が記憶するスポーツ競技データベース2021、イベントデータベース2022のデータ構造を示す図である。
【
図6】サーバ20が記憶するユーザデータベース2023のデータ構造を示す図である。
【
図7】実施の形態1のイベント情報配信システム1によるイベント情報配信処理を行う流れの一例を示すフローチャートである。
【
図8】実施の形態1のイベント情報配信システム1によるイベント情報配信処理を行う流れの他の例を示すフローチャートである。
【
図9】端末装置10に表示するイベント発生位置の入力画面例を示す図である。
【
図10】端末装置10に表示するイベント情報の入力画面例を示す図である。
【
図11】実施の形態2のイベント情報配信システム1を構成するサーバ20の機能的な構成を示す図である。
【
図12】実施の形態3のイベント情報配信システム1を構成するサーバ20の機能的な構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しつつ、本開示の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称及び機能も同じである。従って、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0011】
<概要>
以下、本開示に係るイベント情報配信システムについて説明する。このイベント情報配信システムは、スポーツ競技を観戦しているユーザの端末装置から、スポーツ競技で発生したイベントの情報の入力を受け付け、受け付けたイベントの情報を評価して配信するためのシステムである。ここで、イベントの情報とは、スポーツ競技における選手のアクションやそのアクションによる結果を示す情報であり、例えば、野球におけるヒット、ホームラン、アウトといったアクションの情報、サッカーにおけるシュート、ゴール、シュートのセーブといったアクションの情報である。また、イベントの情報は、試合の中でいつ発生したか、グラウンド上のどこで発生したか、誰(チームでもよい)がそのアクションをしたか、という時間、場所、及び主体の情報を含む。すなわち、このイベント情報配信システムは、スポーツに関するリアルタイムなデータを収集して配信するため、実際に観戦しているユーザからの情報入力によりデータ収集を行うシステムである。
【0012】
このイベント情報配信システムでは、実際に観戦しているユーザからイベントの情報を入力させるため、スマートフォンのようなユーザの携帯端末から簡便に入力可能に構成している。具体的には、対象となるスポーツ競技の特定や、イベントの情報の入力について、画面上に一覧表示を行い、ユーザが画面上でタップして選択するだけで、入力できるように構成している。
【0013】
このようなイベント情報配信システムにおいて、配信する情報の正確性を担保するためには、収集する情報が正確であることが求められる。そのため、本開示に係るイベント情報配信システムでは、複数のユーザによるイベントの情報を収集し、収集した結果が第1の評価基準に達した場合、当該イベントの情報について正しいと評価する。また、収集した結果が第1の評価基準に達しない場合、当該イベントの情報について正当性の回答(正しいか正しくないかを質問し、その回答)の入力を受け付け、その回答結果が第2の評価基準に達した場合、当該イベントの情報について正しいと評価する。
【0014】
具体的には、イベントの情報を入力するユーザ、すなわちイベント情報配信システムを利用するユーザについて、過去のイベントの情報の正確性に基づいてランク付けを行う。複数のユーザにより入力されたイベントの情報を評価する際、ユーザのランクに応じた(ランクが高いほど多くなる)ポイントを付与し、収集したイベントの情報を入力したユーザのポイントを集計する。このポイントの集計値が、第1の評価基準である第1の閾値に達すると、当該イベントの情報について正しいと評価する。また、このポイントの集計値が第1の閾値に達しない場合、当該イベントの情報について正当性の回答の入力を受け付け、その回答を入力したユーザのポイントを集計する。このポイントの集計値が、第2の評価基準である第2の閾値に達すると、当該イベントの情報について正しいと評価する。このような構成にすることにより、過去において正確な情報入力を行ったユーザは現在以降も正確な情報入力を行う可能性が高いという前提のもと、そのようなユーザの入力情報の影響力を強くすることで正確な情報収集を図っている。
【0015】
また、正確な情報入力をするユーザに対するインセンティブとして、正しいと評価されたイベントの情報を入力したユーザ、及び、正しいと評価されたイベントの情報について正当性の回答を入力したユーザに対して、所定の報酬を提供する。この報酬は、例えば、ブロックチェーン上のトークンとして記録されるものであり、法定通貨と交換可能なものである。このときに提供する報酬についても、ユーザのランクに応じた(ランクが高いほど多くなる)報酬を提供する。さらに、ユーザのランクも上昇させる。このような構成にすることにより、正確な情報入力を期待できるようにしている。
【0016】
なお、イベント情報配信システムでは、ユーザに選択させるイベントの情報を補完するための情報として、または、配信するためのスポーツに関するリアルタイムなデータを補完する情報として、例えば、スポーツ競技を実施している会場でドローンのような飛行物を飛ばして試合状況を撮影させ、または会場内に設置したカメラで試合状況を撮影させ、撮影した画像データを取得してもよい。さらに、スポーツ競技を行っている選手のユニフォーム等に位置情報を発信するための機器(NFCタグ、Beacon機器等)を埋め込み、会場内における選手の位置情報を取得してもよい。ユーザがイベントの情報を選択する際に、これらの位置情報を提示してもよく、イベントの情報を配信する際にこれらの位置情報とともに配信してもよい。これにより、イベントの情報の正確性を担保できるようにしている。
【0017】
<第1の実施の形態>
以下、イベント情報配信システム1について説明する。以下の説明では、例えば、端末装置10がサーバ20へアクセスすることにより、サーバ20が、端末装置10で画面を生成するための情報を応答する。端末装置10は、サーバ20から受信した情報に基づいて画面を生成し表示する。
【0018】
<1 イベント情報配信システム1の全体構成>
図1は、イベント情報配信システム1の全体の構成を示す構成図である。
図1に示すように、イベント情報配信システム1は、複数の端末装置(
図1では、端末装置10A及び端末装置10Bを示している。以下、総称して「端末装置10」ということもある)と、サーバ20と、ブロックチェーン分散ネットワーク30とを含む。端末装置10とサーバ20とは、ネットワーク80を介して相互に通信可能に接続されている。サーバ20とブロックチェーン分散ネットワーク30とは、ネットワーク80を介して相互に通信可能に接続されている。ネットワーク80は、有線または無線ネットワークにより構成される。
【0019】
端末装置10は、各ユーザが操作する装置である。端末装置10は、移動体通信システムに対応したスマートフォン、タブレット等の携帯端末等により実現される。この他、端末装置10は、例えば持ち運び可能なノートPC(Personal Computer)、ラップトップPCであるとしてもよい。端末装置10を操作するユーザとは、スポーツ競技を観戦し、イベント情報配信システム1においてイベントの情報を入力する者であり、例えば、イベント情報配信システム1に会員登録している者である。
【0020】
端末装置10は、ネットワーク80を介してサーバ20と通信可能に接続される。端末装置10は、4G、5G、LTE(Long Term Evolution)等の通信規格に対応した無線基地局81、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11等の無線LAN(Local Area Network)規格に対応した無線LANルータ82等の通信機器と通信することにより、ネットワーク80に接続される。
図1に端末装置10Bとして示すように、端末装置10は、通信IF(Interface)12と、入力装置13と、出力装置14と、メモリ15と、記憶部16と、プロセッサ19とを備える。
【0021】
通信IF12は、端末装置10が外部の装置と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースである。入力装置13は、ユーザからの入力操作を受け付けるための入力装置(例えば、タッチパネルや、タッチパッド、キーボード、マウス等のポインティングデバイス等)である。出力装置14は、ユーザに対し情報を提示するための出力装置(ディスプレイ、スピーカ等)である。メモリ15は、プログラム、及び、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。記憶部16は、データを保存するための記憶装置であり、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)である。プロセッサ19は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路等により構成される。
【0022】
サーバ20は、ユーザからイベント情報の入力を受け付け、イベント情報の評価を行って配信する装置である。また、サーバ20は、ユーザから受け付けたイベント情報の評価に基づき、ユーザのランク付けを行い、ユーザのランクに応じた報酬を提供する。
【0023】
サーバ20は、ネットワーク80に接続されたコンピュータである。サーバ20は、通信IF22と、入出力IF23と、メモリ25と、ストレージ26と、プロセッサ29とを備える。
【0024】
通信IF22は、サーバ20が外部の装置と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースである。入出力IF23は、ユーザからの入力操作を受け付けるための入力装置、及び、ユーザに対し情報を提示するための出力装置とのインタフェースとして機能する。メモリ25は、プログラム、及び、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。ストレージ26は、データを保存するための記憶装置であり、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)である。プロセッサ29は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路等により構成される。
【0025】
ブロックチェーン分散ネットワーク30は、ユーザに対する所定の報酬を管理する装置である。ブロックチェーン分散ネットワーク30として、イーサリウム(Ethereum)等のスマートコントラクトを実現することが可能なブロックチェーンソフトウェアが用いられており、ブロックチェーン技術を用いて、所定の報酬がブロックチェーン上のトークンとして管理される。ブロックチェーン分散ネットワーク30には、ブロックチェーン技術を用いて管理するための分散台帳31が設けられている。
【0026】
<1.1 端末装置10の構成>
図2は、実施の形態1のイベント情報配信システム1を構成する端末装置10の機能的な構成を示すブロック図である。
図2に示すように、端末装置10は、複数のアンテナ(アンテナ111、アンテナ112)と、各アンテナに対応する無線通信部(第1無線通信部121、第2無線通信部122)と、操作受付部130(タッチ・センシティブ・デバイス131及びディスプレイ132を含む)と、音声処理部140と、マイク141と、スピーカ142と、位置情報センサ150と、カメラ160と、記憶部170と、制御部180とを含む。端末装置10は、
図2では特に図示していない機能及び構成(例えば、電力を保持するためのバッテリー、バッテリーから各回路への電力の供給を制御する電力供給回路等)も有している。
図2に示すように、端末装置10に含まれる各ブロックは、バス等により電気的に接続される。
【0027】
アンテナ111は、端末装置10が発する信号を電波として放射する。また、アンテナ111は、空間から電波を受信して受信信号を第1無線通信部121へ与える。
【0028】
アンテナ112は、端末装置10が発する信号を電波として放射する。また、アンテナ112は、空間から電波を受信して受信信号を第2無線通信部122へ与える。
【0029】
第1無線通信部121は、端末装置10が他の無線機器と通信するため、アンテナ111を介して信号を送受信するための変復調処理等を行う。第2無線通信部122は、端末装置10が他の無線機器と通信するため、アンテナ112を介して信号を送受信するための変復調処理等を行う。第1無線通信部121と第2無線通信部122とは、チューナー、RSSI(Received Signal Strength Indicator)算出回路、CRC(Cyclic Redundancy Check)算出回路、高周波回路等を含む通信モジュールである。第1無線通信部121と第2無線通信部122とは、端末装置10が送受信する無線信号の変復調や周波数変換を行い、受信信号を制御部180へ与える。
【0030】
操作受付部130は、ユーザの入力操作を受け付けるための機構を有する。具体的には、操作受付部130は、タッチスクリーンとして構成され、タッチ・センシティブ・デバイス131と、ディスプレイ132とを含む。なお、操作受付部130は、例えばキーボードやマウス等により構成してもよい。
【0031】
タッチ・センシティブ・デバイス131は、端末装置10のユーザの入力操作を受け付ける。タッチ・センシティブ・デバイス131は、例えば静電容量方式のタッチパネルを用いることによって、タッチパネルに対するユーザの接触位置を検出する。タッチ・センシティブ・デバイス131は、タッチパネルにより検出したユーザの接触位置を示す信号を入力操作として制御部180へ出力する。
【0032】
ディスプレイ132は、制御部180の制御に応じて、画像、動画、テキストなどのデータを表示する。ディスプレイ132は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイによって実現される。
【0033】
音声処理部140は、音声信号の変復調を行う。音声処理部140は、マイク141から与えられる信号を変調して、変調後の信号を制御部180へ与える。また、音声処理部140は、音声信号をスピーカ142へ与える。音声処理部140は、例えば音声処理用のプロセッサによって実現される。マイク141は、音声入力を受け付けて、当該音声入力に対応する音声信号を音声処理部140へ与える。スピーカ142は、音声処理部140から与えられる音声信号を音声に変換して当該音声を端末装置10の外部へ出力する。
【0034】
位置情報センサ150は、端末装置10の位置を検出するセンサであり、例えばGPS(Global Positioning System)モジュールである。GPSモジュールは、衛星測位システムで用いられる受信装置である。衛星測位システムでは、少なくとも3個または4個の衛星からの信号を受信し、受信した信号に基づいて、GPSモジュールが搭載される端末装置10の現在位置を検出する。
【0035】
カメラ160は、受光素子により光を受光して、撮影画像として出力するためのデバイスである。カメラ160は、例えば、カメラ160から撮影対象までの距離を検出できる深度カメラである。
【0036】
記憶部170は、例えばフラッシュメモリ等により構成され、端末装置10が使用するデータ及びプログラムを記憶する。ある局面において、記憶部170は、ユーザ情報171を記憶する。
【0037】
ユーザ情報171は、端末装置10を使用してイベント情報配信システム1の機能であるイベント情報の入力を行い、報酬を得るユーザの情報である。ユーザ情報としては、ユーザを識別する情報(ユーザID)やパスワード、ユーザの氏名や名称等の情報等が含まれる。
【0038】
制御部180は、記憶部170に記憶されるプログラムを読み込んで、プログラムに含まれる命令を実行することにより、端末装置10の動作を制御する。制御部180は、例えば予め端末装置10にインストールされているアプリケーションである。制御部180は、プログラムに従って動作することにより、入力操作受付部181と、送受信部182と、データ処理部183と、通知制御部184としての機能を発揮する。
【0039】
入力操作受付部181は、タッチ・センシティブ・デバイス131等の入力装置に対するユーザの入力操作を受け付ける処理を行う。入力操作受付部181は、タッチ・センシティブ・デバイス131に対してユーザが自己の指等を接触させた座標の情報に基づき、ユーザの操作がフリック操作であるか、タップ操作であるか、ドラッグ(スワイプ)操作であるか等の操作の種別を判定する。
【0040】
送受信部182は、端末装置10が、サーバ20等の外部の装置と、通信プロトコルに従ってデータを送受信するための処理を行う。
【0041】
データ処理部183は、端末装置10が入力を受け付けたデータに対し、プログラムに従って演算を行い、演算結果をメモリ等に出力する処理を行う。
【0042】
通知制御部184は、ユーザに対し情報を提示する処理を行う。通知制御部184は、表示画像をディスプレイ132に表示させる処理、音声をスピーカ142に出力させる処理、振動をカメラ160に発生させる処理等を行う。
【0043】
<1.2 サーバ20の機能的な構成>
図3は、実施の形態1のイベント情報配信システム1を構成するサーバ20の機能的な構成を示すブロック図である。
図3に示すように、サーバ20は、通信部201と、記憶部202と、制御部203としての機能を発揮する。
【0044】
通信部201は、サーバ20が外部の装置と通信するための処理を行う。
【0045】
記憶部202は、サーバ20が使用するデータ及びプログラムを記憶する。記憶部202は、スポーツ競技データベース2021と、イベントデータベース2022と、ユーザデータベース2023等を記憶する。
【0046】
スポーツ競技データベース2021は、イベント情報配信システム1において、イベントの情報収集を行う対象であるスポーツ競技が開催される予定の情報を保持するためのデータベースである。詳細は後述する。
【0047】
イベントデータベース2022は、イベント情報配信システム1において、収集するイベント情報の内容である、スポーツ競技における選手のアクションやそのアクションによる結果を示す情報を保持するためのデータベースであり、例えば、スポーツ競技の種類ごとにカテゴリ分けされて格納されている。詳細は後述する。
【0048】
ユーザデータベース2023は、イベント情報配信システム1において、イベントの情報を入力するユーザの情報を保持するためのデータベースである。詳細は後述する。
【0049】
制御部203は、サーバ20のプロセッサがプログラムに従って処理を行うことにより、各種モジュールとして受信制御モジュール2031、送信制御モジュール2032、スポーツ競技種類特定モジュール2033、イベント情報受付モジュール2034、イベント情報評価モジュール2035、イベント情報配信モジュール2036、ユーザランク更新モジュール2037、及び報酬提供モジュール2038に示す機能を発揮する。
【0050】
受信制御モジュール2031は、サーバ20が外部の装置から通信プロトコルに従って信号を受信する処理を制御する。
【0051】
送信制御モジュール2032は、サーバ20が外部の装置に対し通信プロトコルに従って信号を送信する処理を制御する。
【0052】
スポーツ競技種類特定モジュール2033は、イベントの情報の入力を受け付ける対象であるスポーツ競技を特定する処理を制御する。スポーツ競技種類特定モジュール2033が特定するスポーツ競技は、いつ、どこで開催され、どの選手(チーム)が出場している競技や試合であるかを客観的に特定できるような状態で特定されたものである。スポーツ競技種類特定モジュール2033は、例えば、スポーツ競技データベース2021に格納されているスポーツ競技が開催される予定の情報を端末装置10へ送信してユーザに提示し、ユーザの選択により特定してもよく、ユーザが端末装置10で直接入力したスポーツ競技の情報を受け付けることにより特定してもよい。また、スポーツ競技種類特定モジュール2033は、スポーツ競技が開催される予定の情報をユーザに提示する際、現在時刻から直近で開催されるスポーツ競技を選択してユーザに提示してもよい。
【0053】
また、スポーツ競技種類特定モジュール2033は、ユーザからあらかじめスポーツ競技を観戦する予定の情報を受け付けて登録し、開催時刻近くになったらユーザに当該スポーツ競技の情報を提示(例えば、イベント情報配信システム1のサービスを提供するアプリケーションソフトが自動で起動して提示)し、ユーザ入力により特定してもよい。さらに、イベント情報配信システム1においてスポーツ競技を観戦するためのチケット等の販売システムと連動させ、スポーツ競技種類特定モジュール2033は、ユーザが購入したチケット等の情報からスポーツ競技を特定してもよい。さらに、スポーツ競技種類特定モジュール2033は、過去にユーザが観戦したスポーツ競技の情報に基づき、スポーツ競技の情報をユーザの端末装置へ送信してレコメンドしてもよい。このような構成にすることにより、ユーザの好みに合わせたスポーツ競技をレコメンドすることを可能にするとともに、後述するように、正しいイベント情報を入力できる(ランクの高い)ユーザをスポーツ競技の会場に送り込むことで、正確なイベント情報の入力を担保することを可能にしている。
【0054】
イベント情報受付モジュール2034は、スポーツ競技種類特定モジュール2033で特定したスポーツ競技について、観戦しているユーザの端末装置10から、スポーツ競技で発生したイベントの情報の入力を受け付ける処理を制御する。イベント情報受付モジュール2034が受け付けるイベントの情報は、上記のように、スポーツ競技における選手やチームのアクション、そのアクションによる結果を示す情報であり、例えば、野球におけるヒット、ホームラン、アウトといったアクションの情報等である。イベント情報受付モジュール2034は、例えば、特定したスポーツ競技について、イベントデータベース2022に格納されているイベントの情報を端末装置10へ送信してユーザに提示し、ユーザの選択により受け付けてもよく、ユーザが端末装置10で直接入力したイベントの情報を受け付けてもよい。
【0055】
また、イベント情報受付モジュール2034は、ユーザが選択した1のイベントの情報に紐づくイベントの情報を受け付けてもよい。例えば、ユーザが選択した1のイベントの情報がサッカーの試合における「シュート」の場合、紐づくイベントの情報はそのシュートをした選手の情報や、試合会場内のどこで打たれたシュートであるか、シュートの結果がゴールなのか、ボールが枠外に飛んだか、キーパーによりセーブされたかを選択する情報等であり、紐づくイベントの情報は1つでもよく、複数でもよい。
【0056】
さらに、イベント情報受付モジュール2034は、ユーザに選択させるイベント情報を補完するための情報として、例えば、外部装置であるドローンやカメラ等から試合状況が撮影された撮影画像データを取得し、端末装置10へ送信してユーザに提示してもよく、選手のユニフォーム等に埋め込まれた位置情報を発信するための機器(NFCタグ、Beacon機器等)から取得した位置情報を取得し、端末装置10へ送信してユーザに提示してもよい。ユーザは、この撮影画像データや位置情報を見て、入力するイベントの情報がどこで行われたかを示す位置情報や、当該イベントに関連する選手等の位置や関係性(例えば、ある選手が他のある選手をタックルした、等)等を特定してもよい。さらに、イベント情報受付モジュール2034は、撮影画像データや位置情報を解析し、選手等の位置や関係性から機械学習モデル等により試合展開を予測し、今後起こり得るイベントを予測してユーザに選択肢として提示してもよい。これにより、ユーザによるイベント情報の入力を簡便にするとともに、イベントの情報の正確性を担保することが可能になる。
【0057】
イベント情報評価モジュール2035は、イベント情報受付モジュール2034が受け付けたイベントの情報を評価する処理を制御する。イベント情報評価モジュール2035が行うイベント情報の評価とは、入力されたイベント情報が実際に発生したイベントと相違ないこと、すなわち入力されたイベント情報が正しいか否かを評価することである。イベント情報評価モジュール2035によるイベント情報の評価は、例えば、複数のユーザのうち定められた割合以上の複数のユーザが、イベントの情報を入力した場合、そのイベントの情報が正しいと評価する。
【0058】
また、イベント情報評価モジュール2035によるイベント情報の評価は、例えば、以下のように行われる。イベント情報評価モジュール2035は、イベント情報受付モジュール2034が受け付けた、複数のユーザによるイベントの情報を収集し、収集した結果が第1の評価基準に達した場合、当該イベントの情報について正しいと評価(成立)する。収集した結果が第1の評価基準に達しない場合、当該イベントの情報について正当性の回答、具体的には当該イベントの情報が正しいか正しくないかの質問を端末装置10へ送信し、ユーザからその回答の入力を受け付け、その回答結果が第2の評価基準に達した場合、当該イベントの情報について正しいと評価(成立)する。
【0059】
第1の評価基準、及び第2の評価基準に達したか否かは、例えば、以下のように決定する。上記のように、イベントの情報を入力するユーザ、すなわちイベント情報配信システムを利用するユーザは、過去のイベントの情報の正確性に基づいてランク付けがなされており、例えばユーザデータベース2023に格納されている。イベント情報評価モジュール2035は、複数のユーザにより入力されたイベントの情報を評価する際、ユーザのランクに応じた(ランクが高いほど多くなる)ポイントを付与し、収集したイベントの情報を入力したユーザのポイントを集計(演算)する。このポイントの集計値が、第1の評価基準である第1の閾値に達した場合、当該イベントの情報について正しいと評価する。
【0060】
また、このポイントの集計値が第1の閾値に達しない場合、当該イベントの情報が正しいか正しくないかの質問を端末装置10へ送信し、ユーザからその回答の入力を受け付け、その回答を入力したユーザのポイントを集計(演算)する。このポイントの集計値が、第2の評価基準である第2の閾値に達した場合、当該イベントの情報について正しいと評価する。このとき、当該イベントの情報が正しいか正しくないかの質問を送信する端末装置10のユーザは、当該イベントの情報を入力しなかったユーザに限定してもよく、当該スポーツ競技を観戦しているユーザ全員に送信してもよい。なお、ユーザのポイントの集計は、単純にポイントを加算することで集計してもよく、一定の基準で重み付け等を行って集計してもよい。
【0061】
第1の閾値及び第2の閾値は、例えば、スポーツ競技種類特定モジュール2033により特定されたスポーツ競技を観戦しているユーザを把握できるので、当該スポーツ競技を観戦しているユーザ全員のポイントを集計し、その集計値に対する割合として設定してもよい。
【0062】
ここで、収集したイベントの情報を入力したユーザについて、ユーザのランクに応じたポイントを集計(演算)するのは、ランクが高いユーザは、過去において正確な情報入力を行ったユーザであり、そのようなユーザは現在以降も正確な情報入力を行う可能性が高いと考えられる。そのような前提のもと、ランクが高いユーザについては、イベント情報の入力の影響力を強くすることで正確な情報収集を図っている。
【0063】
また、第1の閾値及び第2の閾値は、後述するイベント情報配信モジュール2036によるイベント情報の配信の内容に応じて設定される。例えば、イベント情報の配信の速報性を重視する場合、イベントの情報について正しいと評価しやすくするため、第1の閾値及び第2の閾値を低く設定してもよく、正確性を重視する場合、イベントの情報について正しいと評価しにくくする(厳密に評価する)ため、第1の閾値及び第2の閾値を高く設定してもよい。また、第1の閾値及び第2の閾値は、スポーツ競技の特性、イベントの情報の種類によっても異なる値に設定してもよい。ユーザ層が当該スポーツ競技の観戦に精通しているか否か、イベントの情報の種類による判定の難易度、当該スポーツ競技の開催規模等の各種要素により、ユーザが正しいイベントの情報を選択できるか否かは異なると考えられるからである。
【0064】
イベント情報評価モジュール2035は、上記のようなイベント情報の評価を、機械学習モデルを使用して判定してもよい。このような機械学習モデルは、イベント情報評価モジュール2035の機能として行われた機械学習により生成してもよく、他の装置により機械学習が行われた結果生成された機械学習モデルを取得してもよい。このような機械学習は、所定の教師データを使用した教師あり機械学習により行われてもよく、教師なし機械学習により行われてもよく、ディープラーニングにより行われてもよい。また、イベント情報評価モジュール2035による評価結果を、後に判明する実際に発生したイベントの内容と対比し、さらなる機械学習による学習結果をマージするアグリゲーション処理を行ってもよい。
【0065】
イベント情報配信モジュール2036は、イベント情報評価モジュール2035による評価結果に基づき、イベントの情報を配信する処理を制御する。イベント情報配信モジュール2036がイベントの情報を配信する配信先は、不特定多数のユーザでもよく、イベント情報配信システム1に会員登録している者に限定してもよい。イベント情報配信モジュール2036は、イベント情報評価モジュール2035による評価結果に基づき、正しいと評価されたイベントの情報を配信するが、速報性を重視する場合、第1の評価基準及び第2の評価基準による評価が確定する前に配信してもよい。また、例えば一度配信したイベントの情報が誤りであると判明した場合、後に訂正したイベントの情報を配信してもよい。
【0066】
イベント情報配信モジュール2036は、例えば、正しいと評価されたイベントの情報について、配信を受けるユーザにとって読み取ることが可能なように加工し、文章化されたテキスト情報として配信してもよい。また、1のイベントの情報と、当該イベントの情報に紐づくイベントの情報とを統合して加工し、文章化されたテキスト情報として配信してもよい。このとき、イベントの情報として設定された単語と、その他の構造化された単語とを組み合わせて文章化してもよい。
【0067】
また、イベント情報配信モジュール2036は、例えば、配信するためのスポーツに関するリアルタイムなデータを補完する情報として、例えば、外部装置であるドローン等から試合状況が撮影された撮影画像データを取得し、端末装置10へ送信してユーザに提示してもよく、選手のユニフォーム等に埋め込まれた位置情報を発信するための機器(NFCタグ、Beacon機器等)から取得した位置情報を取得し、端末装置10へ送信してユーザに提示してもよい。これにより、配信するイベントの情報を補完させることを可能にしている。
【0068】
ユーザランク更新モジュール2037は、イベント情報評価モジュール2035による評価結果に基づき、ユーザのランクを更新する処理を制御する。具体的には、イベント情報評価モジュール2035により正しいと評価されたイベント情報を入力したユーザ、及び、イベント情報評価モジュール2035による当該イベントの情報が正しいか正しくないかの質問に対して、正しい回答を入力したユーザについて、付与されているポイントを増加させる。また、イベント情報評価モジュール2035により正しいと評価されなかったイベント情報を入力したユーザ、及び、イベント情報評価モジュール2035による当該イベントの情報が正しいか正しくないかの質問に対して、正しくない回答を入力したユーザについて、付与されているポイントを減少させる。この処理により増減されたポイントに応じて、再度ユーザのランク付けを行う。これにより、当該スポーツ競技におけるユーザのイベント情報の内容が反映されたランク付けがなされ、次回以降のイベント情報の評価に反映される。
【0069】
ユーザランク更新モジュール2037は、増減したポイント及びランクについて、ユーザデータベース2023を更新する。
【0070】
報酬提供モジュール2038は、イベント情報評価モジュール2035による評価結果に基づき、ユーザに対して所定の報酬を提供する処理を制御する。具体的には、イベント情報評価モジュール2035により正しいと評価されたイベント情報を入力したユーザ、及び、イベント情報評価モジュール2035による当該イベントの情報が正しいか正しくないかの質問に対して、正しい回答を入力したユーザに対して、所定の報酬を提供する。
【0071】
報酬提供モジュール2038が提供する報酬は、ブロックチェーン上のトークンとして記録されるものでもよい。また、トークンは、法定通貨と交換可能なものであってもよい。また、このときに提供する報酬についても、ユーザのランクに応じた(ランクが高いほど多くなる)報酬を提供する。この報酬がブロックチェーン上のトークンとして記録される場合、代替可能なブロックチェーン上のトークン(例えば、イーサリウムのERC20トークン等)として実装される。なお、例えば、ユーザのランクをアイテム(称号)として提供するような場合、固有で代替不可能なブロックチェーン上のトークン(例えば、イーサリウムのERC721トークン等)として実装してもよい。
【0072】
<1.3 分散台帳31の構成>
図4は、実施の形態1のイベント情報配信システム1を構成する分散台帳31の内容を示す概念図である。
図4に示すように、分散台帳31は、エンティティとトランザクションとを含む。エンティティは複数のデータを示し、トランザクションはそれらのデータへの操作を示す情報である。エンティティの取得もトランザクションもすべてブロックチェーン上のスマートコントラクトとして実装される。
【0073】
ブロックチェーン上には、トークンの移動の対象となるエンティティと、各エンティティ間でのトークンの移動を伴うトランザクションが存在する。エンティティは、例えば、ユーザID、スポーツカテゴリ、イベント名、イベント入力情報、及びイベント正当性入力情報を含む。各エンティティは、基本的には、識別子とタイムスタンプのような最低限のデータで構成され、かつ識別子同士の関連性と、イベント入力情報、及びイベント正当性入力情報等のデータがブロックチェーン上に保持される。
【0074】
トランザクションには、例えば、イベント入力内容、イベント入力情報の正確性、及びイベント正当性入力情報の正確性等がある。このような構成により、ユーザとイベント情報配信システム1の提供者との間でスマートコントラクトの処理が行われる。そのため、ユーザに対して確実に報酬を提供することが可能である。
【0075】
<2 データ構造>
図5は、サーバ20が記憶するスポーツ競技データベース2021、イベントデータベース2022のデータ構造を示す図である。また、
図6は、サーバ20が記憶するユーザデータベース2023のデータ構造を示す図である。
【0076】
図5に示すように、スポーツ競技データベース2021のレコードのそれぞれは、項目「競技ID」と、項目「スポーツカテゴリ」と、項目「競技名称」と、項目「会場」と、項目「日時」等を含む。
【0077】
項目「競技ID」は、イベント情報配信システム1によりイベント情報を収集する対象であるスポーツ競技それぞれを識別する情報である。
【0078】
項目「スポーツカテゴリ」は、イベント情報配信システム1によりイベント情報を収集する対象であるスポーツ競技のカテゴリを示す情報である。例えば、項目「サッカー」、「野球」のようなスポーツ競技のカテゴリ名称の情報が格納されている。
【0079】
項目「競技名称」は、イベント情報配信システム1によりイベント情報を収集する対象であるスポーツ競技の名称を示す情報である。例えば、項目「J1リーグ第7節 チームA-チームB」のようなスポーツ競技の名称(スポーツイベントの名称)の情報が格納されている。
【0080】
項目「会場」は、項目「競技名称」に格納されているスポーツ競技が開催される会場の場所を示す情報である。
【0081】
項目「日時」は、項目「競技名称」に格納されているスポーツ競技が開催される日時を示す情報である。
【0082】
サーバ20では、新たなスポーツ競技についての情報を取得した場合、スポーツ競技データベース2021が更新される。
【0083】
イベントデータベース2022のレコードのそれぞれは、項目「スポーツ種類ID」と、項目「スポーツカテゴリ」と、項目「競技名称」と、項目「イベント詳細情報」等を含む。
【0084】
項目「スポーツ種類ID」は、イベント情報配信システム1によりイベント情報を収集する対象であるスポーツ競技のカテゴリそれぞれを識別する情報である。
【0085】
項目「スポーツカテゴリ」は、イベント情報配信システム1によりイベント情報を収集する対象であるスポーツ競技のカテゴリを示す情報である。例えば、項目「サッカー」、「野球」のようなスポーツ競技のカテゴリ名称の情報が格納されている。
【0086】
項目「イベント詳細情報」は、イベント情報配信システム1によりイベント情報を収集する対象であるスポーツ競技における、選手やチームのアクションやそのアクションによる結果を示す情報であり、具体的には、項目「イベントID」と、項目「イベント名」と、項目「後続イベントID」等を含む。
【0087】
項目「イベントID」は、イベント情報配信システム1により収集するイベント情報それぞれを識別する情報である。
【0088】
項目「イベント名」は、イベント情報配信システム1により収集するイベント情報の名称を示す情報であり、例えば「得点」、「チーム」、「ダイレクトゴール」等の情報が格納されている。
【0089】
項目「後続イベントID」は、項目「イベントID」が示すイベント情報に紐づくイベント情報それぞれを識別する情報であり、項目「後続イベントID」に対応している。
【0090】
サーバ20では、新たなイベントの情報を取得した場合、イベントデータベース2022が更新される。
【0091】
図6に示すように、ユーザデータベース2023のレコードのそれぞれは、項目「ユーザID」と、項目「ユーザ名」と、項目「保有トークン」と、項目「ユーザランク情報」等を含む。
【0092】
項目「ユーザID」は、イベント情報配信システム1にてイベント情報を入力するユーザそれぞれを識別する情報である。
【0093】
項目「ユーザ名」は、イベント情報配信システム1にてイベント情報を入力するユーザの氏名を示す情報である。
【0094】
項目「保有トークン」は、イベント情報配信システム1にてイベント情報を入力するユーザが提供を受けた報酬である、トークンの保有量を示す情報である。
【0095】
項目「ユーザランク情報」は、イベント情報配信システム1にてイベント情報を入力するユーザのランクに関する情報であり、具体的には、項目「イベントID」と、項目「ランク」と、項目「ポイント」等を含む。
【0096】
項目「イベントID」は、イベント情報配信システム1により収集するイベント情報それぞれを識別する情報であり、イベントデータベース2022の項目「イベントID」に対応している。
【0097】
項目「ランク」は、イベント情報配信システム1にてイベント情報を入力するユーザの過去のイベントの情報の正確性に基づいてランク付けされたランクを示す情報である。
【0098】
項目「ポイント」は、イベント情報配信システム1にてイベント情報を入力するユーザのランクに応じて付与されたポイントを示す情報である。
【0099】
サーバ20のユーザランク更新モジュール2037は、イベント情報の評価結果に基づき、ユーザのランクを更新することに伴って、ユーザデータベース2023を更新する。また、報酬提供モジュール2038は、ユーザに対して報酬を提供することに伴って、ユーザデータベース2023を更新する。
【0100】
<3 動作>
以下、
図7及び
図8を参照しながら、第1の実施の形態におけるイベント情報配信システム1によるイベント情報配信処理について説明する。
【0101】
図7は、実施の形態1のイベント情報配信システム1によるイベント情報配信処理を行う流れの一例を示すフローチャートである。
【0102】
ステップS111において、端末装置10の入力操作受付部181は、ユーザの操作によりイベント情報配信システム1の専用アプリケーションを起動する。送受信部182は、サーバ20にアクセスするための情報(ユーザID、パスワード等)を、サーバ20へ送信する。送受信部182は、サーバ20から送信されたスポーツ競技一覧を表示させる指示情報、及びスポーツ競技一覧の情報を受け付ける。通知制御部184は、受け付けたスポーツ競技一覧の情報を、ディスプレイ132に表示させる。
【0103】
ステップS121において、サーバ20は、ユーザID及びパスワードを、通信部201を介して受け付けて所定の認証を行い、当該ユーザのアクセスを受け付ける。サーバ20のスポーツ競技種類特定モジュール2033は、スポーツ競技データベース2021に格納されているスポーツ競技一覧を当該ユーザの端末装置10のディスプレイ132に表示させる指示情報、及びスポーツ競技一覧の情報を、端末装置10へ通信部201を介して送信する。
【0104】
ステップS112において、端末装置10の入力操作受付部181は、表示されているスポーツ競技一覧からスポーツ競技を選択する入力を、ユーザから受け付ける。送受信部182は、受け付けたスポーツ競技の選択をサーバ20へ送信する。送受信部182は、サーバ20から送信された観戦開始の通知、及びイベントの情報の一覧の情報を受け付ける。通知制御部184は、受け付けた観戦開始の通知をディスプレイ132に表示させ、観戦の開始をユーザに通知する。通知制御部184は、受け付けたイベント情報の一覧の情報をディスプレイ132に表示させ、イベント情報の受付を開始する。
【0105】
このとき、ステップS112において、例えば、端末装置10の送受信部182は、ドローンやカメラ等から試合状況が撮影され、サーバ20から送信された撮影画像データを受け付けてもよく、選手のユニフォーム等に埋め込まれた位置情報を発信するための機器(NFCタグ、Beacon機器等)から取得した位置情報を取得し、端末装置10へ送信してユーザに提示してもよい。この場合、通知制御部184は、受け付けた撮影画像データや位置情報をディスプレイ132に表示させる。
【0106】
ステップS122において、サーバ20のスポーツ競技種類特定モジュール2033は、端末装置10から送信されたスポーツ競技の選択を受け付ける。イベント情報受付モジュール2034は、当該スポーツ競技の観戦開始を通知し、当該スポーツ競技で発生するイベント情報の一覧を、端末装置10へ通信部201を介して送信する。
【0107】
ステップS113において、端末装置10の入力操作受付部181は、ディスプレイ132に表示されているイベント情報の一覧から、スポーツ競技で発生したイベント情報を選択する入力を、ユーザから受け付ける。送受信部182は、受け付けたイベント情報をサーバ20へ送信する。この処理は、当該スポーツ競技が行われている間、随時行われる。
【0108】
ステップS123において、サーバ20のイベント情報受付モジュール2034は、端末装置10から送信されたイベント情報を受け付ける。受け付けるイベントの情報は、スポーツ競技における選手やチームのアクション、そのアクションによる結果を示す情報である。このとき、ユーザが選択した1のイベントの情報に紐づくイベントの情報を受け付けてもよい。
【0109】
このとき、ステップS123において、サーバ20のイベント情報受付モジュール2034は、ドローンやカメラ等から試合状況が撮影された撮影画像データを解析し、または選手のユニフォーム等に埋め込まれた位置情報を発信するための機器から取得した位置情報を解析し、選手等の位置や関係性から機械学習モデル等により試合展開を予測し、今後起こり得るイベントを予測してユーザに選択肢として提示してもよい。
【0110】
ステップS124において、サーバ20のイベント情報評価モジュール2035は、ステップS123で受け付けたイベント情報について、実際に発生したイベントと相違ないこと、入力されたイベント情報が正しいことを評価する。ここでは、イベント情報評価モジュール2035は、ステップS123で受け付けた複数のユーザによるイベントの情報を収集し、収集した結果が第1の評価基準に達したものとする。イベント情報評価モジュール2035は、当該イベントの情報について正しいと評価(成立)する。
【0111】
ステップS125において、サーバ20のイベント情報配信モジュール2036は、ステップS124で当該イベントの情報について正しいと評価したので、当該イベントの情報を配信する。
【0112】
ステップS126において、サーバ20のユーザランク更新モジュール2037は、ステップS124で正しいと評価した当該イベント情報を入力したユーザについて、付与されているポイントを増加させ、これに伴うランク付けを行う。ユーザランク更新モジュール2037は、増減したポイント及びランクについて、ユーザデータベース2023を更新する。また、サーバ20の報酬提供モジュール2038は、ステップS124で正しいと評価した当該イベント情報を入力したユーザについて、所定の報酬を提供する。報酬提供モジュール2038は、提供した報酬について、ユーザデータベース2023(または分散台帳31)を更新する。
【0113】
以上のように、イベント情報配信システム1では、ユーザからスポーツ競技の選択を受け付けることで特定し、イベント情報の一覧からイベント情報の入力を受け付ける。当該イベント情報について実際に発生したイベントと相違ないかの評価を行い、当該イベントの情報について正しいと評価した場合に配信する。イベント情報の評価は、複数のユーザによるイベントの情報を収集し、収集した結果が第1の評価基準に達した場合に当該イベントの情報について正しいと評価(成立)する。これにより、評価結果により正確性が担保されたスポーツ競技の情報を効率よく収集し、配信することが可能になる。
【0114】
図8は、実施の形態1のイベント情報配信システム1によるイベント情報配信処理を行う流れの他の例を示すフローチャートである。
図8に示すフローチャートにおけるイベント情報配信処理は、
図7に示すフローチャートにおけるステップS113及びステップS123の後続処理として、ステップS124の処理に代えてステップS211、ステップS221が追加されるため、重複する処理については繰り返して説明しない。
【0115】
ステップS221において、サーバ20のイベント情報評価モジュール2035は、ステップS123で受け付けたイベント情報について、実際に発生したイベントと相違ないこと、入力されたイベント情報が正しいことを評価する。ここでは、イベント情報評価モジュール2035は、ステップS123で受け付けた複数のユーザによるイベントの情報を収集し、収集した結果が第1の評価基準に達しないものとする。イベント情報評価モジュール2035は、当該イベントの情報が正しいか正しくないかの質問を、端末装置10へ通信部201を介して送信する。イベント情報評価モジュール2035は、端末装置10から送信された質問への回答を受け付ける。ここでは、イベント情報評価モジュール2035は、複数のユーザによる質問への回答を収集し、収集した結果が第2の評価基準に達したものとする。イベント情報評価モジュール2035は、当該イベントの情報について正しいと評価(成立)する。
【0116】
ステップS211において、端末装置10の送受信部182は、サーバ20から送信された当該イベントの情報が正しいか正しくないかの質問の情報を受け付ける。通知制御部184は、受け付けた当該イベントの情報が正しいか正しくないかの質問をディスプレイ132に表示させる。入力操作受付部181は、表示されている質問の回答を選択する入力を、ユーザから受け付ける。送受信部182は、受け付けた回答の選択をサーバ20へ送信する。
【0117】
以上のように、イベント情報配信システム1では、イベント情報の評価を、複数のユーザによるイベントの情報を収集し、収集した結果が第1の評価基準に達しない場合、当該イベントの情報が正しいか正しくないかの質問をユーザへ送信する。複数のユーザから質問への回答の情報を収集し、収集した結果が第2の評価基準に達した場合、当該イベントの情報について正しいと評価(成立)する。これにより、評価結果により正確性が担保されたスポーツ競技の情報を効率よく収集し、配信することが可能になる。
【0118】
<4 画面例>
以下、
図9及び
図10を参照しながら、イベント情報配信システム1によるイベント情報の受付処理の画面例について説明する。
【0119】
図9は、端末装置10に表示するイベント発生位置の入力画面例を示す図である。
図9の画面例は、サーバ20のイベント情報受付モジュール2034が受け付けるイベントの情報について、イベントが発生した位置を受け付けるために表示した画面例を示す。
図7のステップS113に相当する。
【0120】
図9に示すように、端末装置10のディスプレイ132には、イベントが発生した位置の入力を促す指示表示1031aと、イベントが発生した位置の入力を受け付けるフィールド表示欄1031bとが表示されている。また、端末装置10のディスプレイ132には、フィールド表示欄1031bへの選択をクリアするクリアボタン1031cと、フィールド表示欄1031bへの選択の送信を指示する送信ボタン1031dとが設けられている。
【0121】
ユーザは、スポーツ競技で発生したイベント情報を送信する際、当該イベントが発生した位置を、フィールド表示欄1031b上でタップ等することにより選択する。その後、送信する場合は送信ボタン1031dを押下する。これにより、ユーザは簡便な操作でイベント情報(イベント発生場所)を送信することができる。ここで、フィールド表示欄1031bに、ドローンやカメラ等から試合状況が撮影された撮影画像データや、選手のユニフォーム等に埋め込まれた位置情報を発信するための機器から取得した位置情報を表示してもよい。
【0122】
図10は、端末装置10に表示するイベント情報の入力画面例を示す図である。
図10の画面例は、サーバ20のイベント情報受付モジュール2034が受け付けるイベントの情報について、イベントの情報(内容)を受け付けるために表示した画面例を示す。
図7のステップS113に相当する。
【0123】
図10に示すように、端末装置10のディスプレイ132には、発生したイベントの選択入力を促す指示表示1032aと、イベントの選択を受け付けるイベント選択表示欄1032bとが表示されている。また、イベント選択表示欄1032bには、当該イベントに紐づくイベント情報を表示させる下位表示指示ボタン1032cが設けられている。
【0124】
ユーザは、スポーツ競技で発生したイベント情報を送信する際、当該イベントを、該当するイベント選択表示欄1032bをタップ等することにより選択する。このとき、当該イベントに下位表示指示ボタン1032cが設けられている場合、下位表示指示ボタン1032cを押下して紐づくイベント情報を表示させ、その中から該当するイベントについて、イベント選択表示欄1032bをタップ等することにより選択する。これにより、ユーザは簡便な操作でイベント情報を送信することができる。
【0125】
<小括>
以上のように、本実施形態によると、スポーツ競技の一覧がユーザに提示され、ユーザからスポーツ競技の選択を受け付けることでスポーツ競技が特定される。イベント情報の一覧がユーザに提示され、ユーザからイベント情報の選択の入力が受け付けられる。これにより、ユーザは簡便な操作でイベント情報を送信することができる。
【0126】
また、受け付けられたイベント情報について、実際に発生したイベントと相違ないかの評価が行われ、当該イベントの情報について正しいと評価された場合にユーザへ配信する。イベント情報の評価は、複数のユーザによるイベントの情報を収集し、収集した結果が第1の評価基準に達した場合、当該イベントの情報について正しいと評価(成立)する。収集した結果が第1の評価基準に達しない場合、当該イベントの情報が正しいか正しくないかの質問をユーザへ送信する。複数のユーザから質問への回答の情報を収集し、収集した結果が第2の評価基準に達した場合、当該イベントの情報について正しいと評価(成立)する。これにより、評価結果により正確性が担保されたスポーツ競技の情報を効率よく収集し、配信することが可能になる。
【0127】
さらに、正しいと評価されたイベントの情報を入力したユーザ、及び、正しいと評価されたイベントの情報について正当性の回答を入力したユーザに対して、所定の報酬が提供される。これにより、正確な情報入力をするユーザに対してインセンティブを与え、正確な情報入力を期待することが可能になる。
【0128】
<第2の実施の形態>
以下、イベント情報配信システム1の他の実施の形態について説明する。
【0129】
<1 イベント情報配信システム1の全体構成>
図11は、第2の実施の形態のイベント情報配信システム1を構成するサーバ20の機能的な構成を示す図である。第2の実施の形態におけるイベント情報配信システム1の全体の構成、端末装置10の構成は、第1の実施の形態と同様であるので、繰り返して説明しない。サーバ20の構成については、
図11に示すように、新たに制御部203の機能として、位置情報取得モジュール2039の機能を備える以外、第1の実施の形態と同様である。以下、第2の実施の形態における位置情報取得モジュール2039の機能について説明する。
【0130】
位置情報取得モジュール2039は、端末装置10の位置情報センサ150で検出された、端末装置10の位置情報を取得する処理を制御する。位置情報取得モジュール2039が取得する位置情報は、衛星測位システムにより検出可能な、GPSモジュールが搭載される端末装置10の現在位置の情報である。
【0131】
第2の実施の形態におけるスポーツ競技種類特定モジュール2033は、位置情報取得モジュール2039が取得した端末装置10の位置情報と、現在の日時とから、スポーツ競技データベース2021に格納されているスポーツ競技が開催される予定の情報を参照し、ユーザが観戦しようとするスポーツ競技を特定する。
【0132】
<2 データ構造>
第2の実施の形態におけるデータ構造は、第1の実施の形態と同様であるので、繰り返して説明しない。
【0133】
<3 動作>
第2の実施の形態における動作は、第1の実施の形態と同様であるので、繰り返して説明しない。
【0134】
<4 画面例>
第2の実施の形態における画面例は、第1の実施の形態と同様であるので、繰り返して説明しない。
【0135】
<小括>
以上のように、本実施形態によると、端末装置で検出された位置情報に基づき、スポーツ競技が開催される予定の情報が参照され、ユーザが観戦しようとするスポーツ競技が特定される。これにより、ユーザは簡便な操作でスポーツ競技を特定させることが可能である。
【0136】
<第3の実施の形態>
以下、イベント情報配信システム1の他の実施の形態について説明する。
【0137】
<1 イベント情報配信システム1の全体構成>
図12は、第3の実施の形態のイベント情報配信システム1を構成するサーバ20の機能的な構成を示す図である。第3の実施の形態におけるイベント情報配信システム1の全体の構成、端末装置10の構成は、第1の実施の形態と同様であるので、繰り返して説明しない。サーバ20の構成については、
図12に示すように、新たに制御部203の機能として、報酬分配受付モジュール2040の機能を備える以外、第1の実施の形態と同様である。以下、第2の実施の形態における報酬分配受付モジュール2040の機能について説明する。
【0138】
報酬分配受付モジュール2040は、ユーザが保有する報酬について、スポーツ競技に関する関係者へ分配する入力を受け付け、受け付けた内容に基づいて当該ユーザの報酬をスポーツ競技に関する関係者へ譲渡する処理を制御する。スポーツ競技に関する関係者とは、スポーツ競技に参加した選手、監督、コーチ等の特定の人物でもよく、チーム全体であってもよい。例えば、報酬分配受付モジュール2040は、ユーザが指定した報酬の数量について、ブロックチェーン上のトークンとして報酬の分配を行う。また、報酬分配受付モジュール2040が受け付ける報酬の分配は、上記のユーザのランクに応じて影響するように構成してもよく、例えば、ユーザのランクに応じて分配可能な報酬の上限に差を設けてもよく、当該選手への通知の順番等に差を設けてもよい。
【0139】
<2 データ構造>
第2の実施の形態におけるデータ構造は、第1の実施の形態と同様であるので、繰り返して説明しない。
【0140】
<3 動作>
第2の実施の形態における動作は、第1の実施の形態と同様であるので、繰り返して説明しない。
【0141】
<4 画面例>
第2の実施の形態における画面例は、第1の実施の形態と同様であるので、繰り返して説明しない。
【0142】
<小括>
以上のように、本実施形態によると、ユーザが保有する報酬について、スポーツ競技に関する関係者へ分配する入力を受け付け、分配を行う。これにより、ユーザは応援している選手等に対して直接支援することが可能である。
【0143】
以上、開示に係る実施形態について説明したが、これらはその他の様々な形態で実施することが可能であり、種々の省略、置換及び変更を行なって実施することができる。これらの実施形態及び変形例ならびに省略、置換及び変更を行なったものは、特許請求の範囲の技術的範囲とその均等の範囲に含まれる。
【0144】
<付記>
以上の各実施形態で説明した事項を、以下に付記する。
【0145】
(付記1)プロセッサ29と、メモリ25とを備えるコンピュータに実行させ、スポーツ競技の情報を収集して配信するためのプログラムであって、プログラムは、プロセッサ29に、対象となるスポーツ競技を特定するステップ(S122)と、スポーツ競技を観戦しているユーザの端末装置から、スポーツ競技で発生したイベントの情報の入力を受け付けるステップ(S123)と、受け付けたイベントの情報を評価するステップ(S124)と、イベントの情報の評価結果に基づき、イベントの情報を配信するステップ(S125)と、イベントの情報の評価結果に基づき、イベントの情報を入力したユーザへの報酬を提供するステップ(S126)と、を実行させる、プログラム。
【0146】
(付記2)イベントの情報を評価するステップにおいて、複数のユーザのうち定められた割合以上の複数のユーザがイベントの情報を入力した場合、イベントの情報が正しいと評価する、(付記1)に記載のプログラム。
【0147】
(付記3)イベントの情報を評価するステップにおいて、複数のユーザによるイベントの情報が第1の評価基準に達したと判定すると、イベントの情報が正しいと評価し、複数のユーザによるイベントの情報が第1の評価基準に達しないと判定すると、スポーツ競技を観戦しているユーザの端末装置から、イベントの情報について正当性の回答入力を受け付けるステップを実行させ、複数のユーザによるイベントの情報が正当である回答が第2の評価基準に達したと判定すると、イベントの情報が正しいと評価する、(付記1)または(付記2)に記載のプログラム。
【0148】
(付記4)プログラムは、プロセッサ29に、さらに、イベントの情報の評価結果に基づき、イベントの情報を入力したユーザについてランク付けを行うステップを実行させ、イベントの情報を評価するステップにおいて、複数のユーザによるイベントの情報が第1の評価基準に達したと判定するとき、及び、複数のユーザによるイベントの情報が正当である回答が第2の評価基準に達したと判定するとき、ユーザのランクに応じたユーザの重み付けを行い、判定を行う、(付記3)に記載のプログラム。
【0149】
(付記5)イベントの情報を入力したユーザについて、スポーツ競技の種類及びイベントの種類ごとにランク付けを行う、(付記4)に記載のプログラム。
【0150】
(付記6)イベントの情報を入力したユーザのランクに応じたポイントをユーザに付与し、第1の評価基準として、イベントの情報を入力した複数のユーザのポイントから演算された値を判定する第1の閾値を設定し、第2の評価基準として、イベントの情報が正当である回答を入力した複数のユーザのポイントから演算された値を判定する第2の閾値を設定し、イベントの情報を評価するステップにおいて、複数のユーザによるイベントの情報を入力した複数のユーザのポイントから演算された値が、第1の閾値に達した場合、イベントの情報が正しいと評価し、複数のユーザによるイベントの情報が正当である回答を入力した複数のユーザのポイントから演算された値が、第2の閾値に達した場合、イベントの情報が正しいと評価する、(付記4)または(付記5)に記載のプログラム。
【0151】
(付記7)プログラムは、プロセッサ29に、さらに、正しいと評価されたイベントの情報を入力したユーザ、及び、正しいと評価されたイベントの情報が正当である回答を入力したユーザのポイントを増加させるステップを実行させる、(付記6)に記載のプログラム。
【0152】
(付記8)プログラムは、プロセッサ29に、さらに、正しいと評価されなかったイベントの情報を入力したユーザ、及び、正しいと評価されなかったイベントの情報が正当である回答を入力したユーザのポイントを減少させるステップを実行させる、(付記6)または(付記7)に記載のプログラム。
【0153】
(付記9)イベントの情報を入力したユーザへの報酬を提供するステップにおいて、正しいと評価されたイベントの情報を入力したユーザ、及び、正しいと評価されたイベントの情報が正当である回答を入力したユーザについて、当該ユーザのランクに応じた報酬を提供する、(付記4)から(付記8)のいずれかに記載のプログラム。
【0154】
(付記10)イベントの情報を配信するステップにおいて、正しいと評価されたイベントの情報を配信する、(付記2)から(付記9)のいずれかに記載のプログラム。
【0155】
(付記11)メモリは、スポーツ競技の情報を記憶し、スポーツ競技を特定するステップにおいて、スポーツ競技の情報をユーザの端末装置へ送信して選択可能に表示させ、ユーザの選択入力によりスポーツ競技を特定する、(付記1)から(付記10)のいずれかに記載のプログラム。
【0156】
(付記12)過去にユーザが観戦したスポーツ競技の情報に基づき、スポーツ競技の情報をユーザの端末装置へ送信してレコメンドする、(付記10)に記載のプログラム。
【0157】
(付記13)メモリは、スポーツ競技が行われる場所及び日時の情報を記憶し、プログラムは、プロセッサ29に、さらに、スポーツ競技を観戦しているユーザの端末装置から位置情報を取得するステップを実行させ、スポーツ競技を特定するステップにおいて、位置情報と現在の日時とから、スポーツ競技が行われる場所及び日時の情報を参照し、スポーツ競技を特定する、(付記1)から(付記12)のいずれかに記載のプログラム。
【0158】
(付記14)メモリは、スポーツ競技に対応するイベントの情報を記憶し、イベントの情報の入力を受け付けるステップにおいて、イベントの情報をユーザの端末装置へ送信して選択可能に表示させ、ユーザの選択入力によりイベントの情報の入力を受け付ける、(付記1)から(付記13)のいずれかに記載のプログラム。
【0159】
(付記15)イベントの情報の入力を受け付けるステップにおいて、ユーザの選択による1のイベントの情報に紐づく1または複数のイベントの情報の入力を受け付ける、(付記14)に記載のプログラム。
【0160】
(付記16)プログラムは、プロセッサ29に、さらに、イベントの情報を入力したユーザへの報酬を、スポーツ競技に関する関係者へ分配する入力を受け付けるステップと、関係者へユーザの報酬を分配する入力に基づき、ユーザの報酬を関係者へ譲渡する情報を送信するステップと、を実行させる、(付記1)から(付記14)のいずれかに記載のプログラム。
【0161】
(付記17)イベントの情報を入力したユーザへの報酬は、ブロックチェーン上のトークンとして記録される、(付記1)から(付記16)のいずれかに記載のプログラム。
【0162】
(付記18)イベントの情報を入力したユーザへの報酬は、通貨と交換可能な価値として記録される、(付記1)から(付記17)のいずれかに記載のプログラム。
【0163】
(付記19)制御部203と、記憶部202とを備え、スポーツ競技の情報を収集して配信する情報処理装置であって、制御部203は、対象となるスポーツ競技を特定するステップ(S122)と、スポーツ競技を観戦しているユーザの端末装置から、スポーツ競技で発生したイベントの情報の入力を受け付けるステップ(S123)と、受け付けたイベントの情報を評価するステップ(S124)と、イベントの情報の評価結果に基づき、イベントの情報を配信するステップ(S125)と、イベントの情報の評価結果に基づき、イベントの情報を入力したユーザへの報酬を提供するステップ(S126)と、を実行する、情報処理装置。
【0164】
(付記20)プロセッサ29と、メモリ25とを備えるコンピュータにより実行され、スポーツ競技の情報を収集して配信するための方法であって、方法は、プロセッサ29が、対象となるスポーツ競技を特定するステップ(S122)と、スポーツ競技を観戦しているユーザの端末装置から、スポーツ競技で発生したイベントの情報の入力を受け付けるステップ(S123)と、受け付けたイベントの情報を評価するステップ(S124)と、イベントの情報の評価結果に基づき、イベントの情報を配信するステップ(S125)と、イベントの情報の評価結果に基づき、イベントの情報を入力したユーザへの報酬を提供するステップ(S126)と、を実行する、方法。
【符号の説明】
【0165】
10 端末装置、20 サーバ、80 ネットワーク、130 操作受付部、161 ユーザ情報、22 通信IF、23 入出力IF、25 メモリ、26 ストレージ、29 プロセッサ、201 通信部、202 記憶部、2021 スポーツ競技データベース、2022 イベントデータベース、2023 ユーザデータベース、203 制御部
【手続補正書】
【提出日】2021-08-31
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させ、スポーツ競技の情報を収集して配信するためのプログラムであって、
前記プログラムは、前記プロセッサに、
対象となる前記スポーツ競技を特定するステップと、
前記スポーツ競技を観戦しているユーザの端末装置から、前記スポーツ競技で発生したイベントの情報の入力を受け付けるステップと、
複数のユーザから受け付けた前記イベントの情報に基づき、前記イベントの情報が正しいか否かを評価するステップと、
前記イベントの情報の評価結果に基づき、前記イベントの情報の評価結果が正しいと評価された前記イベントの情報を配信するステップと、
前記イベントの情報の評価結果に基づき、前記イベントの情報を入力したユーザへの報酬を提供するステップと、を実行させる、プログラム。
【請求項2】
前記イベントの情報を評価するステップにおいて、複数のユーザのうち定められた割合以上の複数のユーザが前記イベントの情報を入力した場合、前記イベントの情報が正しいと評価する、請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記イベントの情報を評価するステップにおいて、複数のユーザによる前記イベントの情報が第1の評価基準に達したと判定すると、前記イベントの情報が正しいと評価し、
複数のユーザによる前記イベントの情報が第1の評価基準に達しないと判定すると、前記スポーツ競技を観戦しているユーザの端末装置から、前記イベントの情報について正当性の回答入力を受け付けるステップを実行させ、
複数のユーザによる前記イベントの情報が正当である回答が第2の評価基準に達したと判定すると、前記イベントの情報が正しいと評価する、請求項1または請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記プログラムは、前記プロセッサに、さらに、
前記イベントの情報の評価結果に基づき、前記イベントの情報を入力したユーザについてランク付けを行うステップを実行させ、
前記イベントの情報を評価するステップにおいて、複数のユーザによる前記イベントの情報が第1の評価基準に達したと判定するとき、及び、複数のユーザによる前記イベントの情報が正当である回答が第2の評価基準に達したと判定するとき、ユーザのランクに応じたユーザの重み付けを行い、判定を行う、請求項3に記載のプログラム。
【請求項5】
前記イベントの情報を入力したユーザについて、前記スポーツ競技の種類及び前記イベントの種類ごとにランク付けを行う、請求項4に記載のプログラム。
【請求項6】
前記イベントの情報を入力したユーザのランクに応じたポイントをユーザに付与し、
第1の評価基準として、前記イベントの情報を入力した複数のユーザのポイントから演算された値を判定する第1の閾値を設定し、
第2の評価基準として、前記イベントの情報が正当である回答を入力した複数のユーザのポイントから演算された値を判定する第2の閾値を設定し、
前記イベントの情報を評価するステップにおいて、複数のユーザによる前記イベントの情報を入力した複数のユーザのポイントから演算された値が、第1の閾値に達した場合、前記イベントの情報が正しいと評価し、
複数のユーザによる前記イベントの情報が正当である回答を入力した複数のユーザのポイントから演算された値が、第2の閾値に達した場合、前記イベントの情報が正しいと評価する、請求項4または請求項5に記載のプログラム。
【請求項7】
前記プログラムは、前記プロセッサに、さらに、
正しいと評価された前記イベントの情報を入力したユーザ、及び、正しいと評価された前記イベントの情報が正当である回答を入力したユーザのポイントを増加させるステップを実行させる、請求項6に記載のプログラム。
【請求項8】
前記プログラムは、前記プロセッサに、さらに、
正しいと評価されなかった前記イベントの情報を入力したユーザ、及び、正しいと評価されなかった前記イベントの情報が正当である回答を入力したユーザのポイントを減少させるステップを実行させる、請求項6または請求項7に記載のプログラム。
【請求項9】
前記イベントの情報を入力したユーザへの報酬を提供するステップにおいて、正しいと評価された前記イベントの情報を入力したユーザ、及び、正しいと評価された前記イベントの情報が正当である回答を入力したユーザについて、当該ユーザのランクに応じた報酬を提供する、請求項4から請求項8のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項10】
前記イベントの情報を配信するステップにおいて、正しいと評価された前記イベントの情報を配信する、請求項2から請求項9のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項11】
前記メモリは、前記スポーツ競技の情報を記憶し、
前記スポーツ競技を特定するステップにおいて、前記スポーツ競技の情報をユーザの端末装置へ送信して選択可能に表示させ、ユーザの選択入力により前記スポーツ競技を特定する、請求項1から請求項10のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項12】
過去にユーザが観戦した前記スポーツ競技の情報に基づき、前記スポーツ競技の情報をユーザの端末装置へ送信してレコメンドする、請求項11に記載のプログラム。
【請求項13】
前記メモリは、前記スポーツ競技が行われる場所及び日時の情報を記憶し、
前記プログラムは、前記プロセッサに、さらに、
前記スポーツ競技を観戦しているユーザの端末装置から位置情報を取得するステップを実行させ、
前記スポーツ競技を特定するステップにおいて、前記位置情報と現在の日時とから、前記スポーツ競技が行われる場所及び日時の情報を参照し、前記スポーツ競技を特定する、請求項1から請求項12のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項14】
前記メモリは、前記スポーツ競技に対応する前記イベントの情報を記憶し、
前記イベントの情報の入力を受け付けるステップにおいて、前記イベントの情報をユーザの端末装置へ送信して選択可能に表示させ、ユーザの選択入力により前記イベントの情報の入力を受け付ける、請求項1から請求項13のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項15】
前記イベントの情報の入力を受け付けるステップにおいて、ユーザの選択による1のイベントの情報に紐づく1または複数のイベントの情報の入力を受け付ける、請求項14に記載のプログラム。
【請求項16】
前記プログラムは、前記プロセッサに、さらに、
前記イベントの情報を入力したユーザへの報酬を、前記スポーツ競技に関する関係者へ分配する入力を受け付けるステップと、
前記関係者へユーザの報酬を分配する入力に基づき、ユーザの報酬を前記関係者へ譲渡する情報を送信するステップと、を実行させる、請求項1から請求項15のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項17】
前記イベントの情報を入力したユーザへの報酬は、ブロックチェーン上のトークンとして記録される、請求項1から請求項16のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項18】
前記イベントの情報を入力したユーザへの報酬は、通貨と交換可能な価値として記録される、請求項1から請求項17のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項19】
制御部と、記憶部とを備え、スポーツ競技の情報を収集して配信する情報処理装置であって、
前記制御部は、
対象となる前記スポーツ競技を特定するステップと、
前記スポーツ競技を観戦しているユーザの端末装置から、前記スポーツ競技で発生したイベントの情報の入力を受け付けるステップと、
複数のユーザから受け付けた前記イベントの情報に基づき、前記イベントの情報が正しいか否かを評価するステップと、
前記イベントの情報の評価結果に基づき、前記イベントの情報の評価結果が正しいと評価された前記イベントの情報を配信するステップと、
前記イベントの情報の評価結果に基づき、前記イベントの情報を入力したユーザへの報酬を提供するステップと、を実行する、情報処理装置。
【請求項20】
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行され、スポーツ競技の情報を収集して配信するための方法であって、
前記方法は、前記プロセッサが、
対象となる前記スポーツ競技を特定するステップと、
前記スポーツ競技を観戦しているユーザの端末装置から、前記スポーツ競技で発生したイベントの情報の入力を受け付けるステップと、
複数のユーザから受け付けた前記イベントの情報に基づき、前記イベントの情報が正しいか否かを評価するステップと、
前記イベントの情報の評価結果に基づき、前記イベントの情報の評価結果が正しいと評価された前記イベントの情報を配信するステップと、
前記イベントの情報の評価結果に基づき、前記イベントの情報を入力したユーザへの報酬を提供するステップと、を実行する、方法。