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特開2022-161599災害支援システム及びそのプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022161599
(43)【公開日】2022-10-21
(54)【発明の名称】災害支援システム及びそのプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/26 20120101AFI20221014BHJP
【FI】
G06Q50/26
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021066536
(22)【出願日】2021-04-09
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-01-14
(71)【出願人】
【識別番号】521153272
【氏名又は名称】鈴木 文行
(74)【代理人】
【識別番号】110002882
【氏名又は名称】白浜国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 文行
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC35
(57)【要約】      (修正有)
【課題】官公庁、自治体、ボランティア団体と連携してキャンピングカー等の移動体を活用して災害発生時にボランティア活動を安全、かつ、スピーディに進めると共に、被災害者に対する救護を敏速に行える災害支援システム及びそのプログラムを提供する。
【解決手段】衛星10と状況収集センタ12、内閣府14、気象庁、消防庁等のサーバ16、警察、総務省などのサーバ18、地域の近傍のボランティアセンタ20、住民、ボランティアの携帯端末22及び災害支援情報提供サイト32が、通信ネットワーク21に接続している災害支援システムであって、状況収集センタと、内閣府と、気象庁、消防庁等のサーバと、警察、総務省などのサーバと、地域の近傍のボランティアセンタと、住民、ボランティアの携帯端末と、災害支援情報提供サイトとが、互いに情報を共有し、災害支援情報提供サイトが指揮車両24と、軽トラックとを、一組で災害現場に向かわせる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
災害支援システムであって、
災害支援情報提供サイトは、
災害関連情報提供センタのサーバからの災害状況情報を受信する災害情報受信部と、
前記災害状況情報に含まれている災害地域に近接するボランティア団体を記憶部より検索するボランティア団体検索部と、
前記ボランティア団体のサーバに、前記移動車両を取扱い可能なボランティア活動者名を記憶部より検索し、前記ボランティア活動者名に前記災害状況情報を付加した支援要請情報を送信するボランティア団体活動者用情報送信部とを備え、
前記ボランティア団体のサーバは、
前記支援要請情報の受信に伴って前記移動車両を取扱うボラティア活動者の携帯端末に、前記支援要請情報及び前記移動車両の運行指令情報を送信する運行指令情報送信部を、有することを特徴とする災害支援システム。
【請求項2】
前記移動車両は、キャンピングカーと、オートバイク及び自転車とを一組とし、災害発生地域に向かわせることを特徴とする請求項1に記載の災害支援システム。
【請求項3】
前記ボランティア活動者の携帯端末は、災害支援アプリアイコンを表示し、前記災害支援アプリアイコンの選択で前記ボランティア団体のサーバにアクセスして、情報を取得する取得部を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の災害支援システム。
【請求項4】
前記ボランティア団体のサーバは、
携帯端末からの災害支援アプリアイコンの選択によるアクセスに伴って、予め登録している地域の住人からのアクセスの場合は、前記住人の基本情報をその地域の公的機関の認証付きで、その携帯端末に提供する提供部を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の災害支援システム。
【請求項5】
前記ボランティア団体のサーバは、
地域の住人の基本情報をQRコード(登録商標)化し印刷機で印字して、携帯端末を所持していない住人に渡していることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の災害支援システム。
【請求項6】
災害支援プログラムであって、
コンピュータを、
災害関連情報提供センタのサーバからの災害状況情報を受信する手段、
前記災害状況情報に含まれている災害地域に近接するボランティア団体を記憶手段より検索する手段、
前記検索したボランティア団体のサーバに、移動車両を運転、乗車可能なボランティア活動者名を前記記憶手段より検索し、前記ボランティア活動者名に前記災害状況情報を付加して支援要請情報として送信する手段、
前記移動車両を運転するボラティア活動者の携帯端末に、前記支援要請情報及び前記移動車両の運行指令情報を送信する手段、としての機能を実行させる災害支援プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、災害支援システム及びそのプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
地震、台風、豪雨・水害等による災害は、何時発生するか分からない。一方、昨今は消防、自衛隊の他にボランティア団体が災害に敏速に対応している。
【0003】
例えば、特許文献1は、「支援物資を被災者の手元に迅速に配送すると共に、被提供者が支援物資に付された識別情報を利用して様々な生存支援サービスを受けることのできるシステムを構築することによって、長期的かつ多角的に被災者の生存を支援するシステムを提供する。」ことを目的としている。
【0004】
この特許文献1は、商品を識別化しパッケージ化して支援物資の流通状況を把握しながら避難所で配布するものである。
【0005】
一方、昨今はキャンピングカーが普及している。キャンピングカーは、トイレ、個室、シャワー室、キッチン、充電設備、発電設備等を備えており、場合によってはオートバイク、自転車を備えることも可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2013-225259号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1の災害支援システムは、物資を識別して被災害者に敏速配達を可能とするものではあるが、災害発生時には、被災者に対するボランティア活動が重要であるのにも係わらずボランティアに対する支援に対しては考慮されてはいない。
【0008】
例えば、ボランティアに対する休憩、位置、安全確保等については何等考慮されてはいない。
【0009】
また、被災者は、高齢であったり、持病があったり、アレルギーがあったりする。しかし、これらのことについては、直ぐにこれらの情報を受けられるようにしてはいないので、被災者を救出したとしても、対応できないという場合がある。
【0010】
本発明は以上の課題を鑑みてなされたものであり、官公庁、自治体、ボランティア団体と連携してキャンピングカー等の移動体を活用して災害発生時にボランティア活動を安全にかつスピーディに進めることができると共に、被災者に対する救護を敏速に行える災害支援システムを得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は上記課題に鑑みてなされてものであり、請求項1に係る発明は、災害支援システムであって、災害支援情報提供サイトは、災害関連情報提供センタのサーバからの災害状況情報を受信する災害情報受信部と、前記災害状況情報に含まれている災害地域に近接するボランティア団体を記憶部より検索するボランティア団体検索部と、前記ボランティア団体のサーバに、前記移動車両を取扱い可能なボランティア活動者名を記憶部より検索し、前記ボランティア活動者名に前記災害状況情報を付加した支援要請情報を送信するボランティア団体活動者用情報送信部とを備え、前記ボランティア団体のサーバは、前記支援要請情報の受信に伴って前記移動車両を取扱うボラティア活動者の携帯端末に、前記支援要請情報及び前記移動車両の運行指令情報を送信する運行指令情報送信部を、有する災害支援システムである。
【0012】
請求項2に係る発明は、前記移動車両は、キャンピングカーと、オートバイク及び自転車とを一組とし、災害発生地域に向かわせる請求項1に記載の災害支援システムである。
【0013】
請求項3に係る発明は、前記ボランティア活動者の携帯端末は、災害支援アプリアイコンを表示し、前記災害支援アプリアイコンの選択で前記ボランティア団体のサーバにアクセスして、情報を取得する取得部を有する請求項1又は2に記載の災害支援システムである。
【0014】
請求項4に係る発明は、前記ボランティア団体のサーバは、携帯端末からの災害支援アプリアイコンの選択によるアクセスに伴って、予め登録している地域の住人からのアクセスの場合は、前記住人の基本情報をその地域の公的機関の認証付きで、その携帯端末に提供する提供部を有する請求項1から3のいずれか1項に記載の災害支援システムである。
【0015】
請求項5に係る発明は、前記ボランティア団体のサーバは、地域の住人の基本情報をQRコード(登録商標)化し印刷機で印字して、携帯端末を所持していない住人に渡している請求項1から4のいずれか1項に記載の災害支援システムである。
【0016】
請求項6に係る発明は、災害支援プログラムであって、コンピュータを、災害関連情報提供センタのサーバからの災害状況情報を受信する手段、前記災害状況情報に含まれている災害地域に近接するボランティア団体を記憶手段より検索する手段、前記検索したボランティア団体のサーバに、移動車両を運転、乗車可能なボランティア活動者名を前記記憶手段より検索し、前記ボランティア活動者名に前記災害状況情報を付加して支援要請情報として送信する手段、前記移動車両を運転するボラティア活動者の携帯端末に、前記支援要請情報及び前記移動車両の運行指令情報を送信する手段、としての機能を実行させる災害支援プログラムである。
【発明の効果】
【0017】
以上のように本発明によれば、携帯端末のアプリ及びキャンピングカー等の移動体を活用して災害発生時にボランティア活動を安全にかつスピーディーに進めることができると共に、被災者に対する救護を敏速に行える。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図面は、本開示に係る本発明の特定の実施の形態を示し、発明の不可欠な構成ばかりでなく、選択的及び好ましい実施の形態を含む。
図1】本実施の概要を説明する概要説明図である。
図2】本実施の形態1の災害支援システムの概略構成図である。
図3】指揮車両の1組の構成を説明する説明図である。
図4】災害支援情報提供サイトの概略構成図である。
図5】災害支援システムのシーケンス図(1)である。
図6】災害支援システムのシーケンス図(2)である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本実施の形態は、指揮車1組(独立した略2000Wの発電装置を持ったキャンピングカー等を使用)を使用する。この指揮車は、ボランティアの休憩場所にも用いる。
【0020】
そして、指揮車がボランティア活動に当たり、中心になり電話回線(衛星電話含む)でデータ通信(衛星回線を含む)を行うこととする。
【0021】
図1を参照する。本実施の形態は、以下の概要とする。昨今では、地震1、台風2、豪雨・水害3及びテロ4が発生することが多くなっている。このうち、地震1、台風2及び豪雨・水害3が発生した場合には、民間ボランティア団体8が関係省庁への情報開示請求と状況収集5を行う。ここで、関係省庁とは、気象庁、消防庁、警視庁、内閣府、国土交通省及び総務庁(自衛隊)等6のことをいう。一方、テロの発生の場合は、警視庁、自衛隊、内閣府及び総務庁当7が対応する。以下に示す(1)から(12)までの事項で本実施例の要旨を具体的に説明する。
(1)指揮車に対し軽便な単車又は自転車等と物資の移動を担うトラックとを1構成する(以下、総称して移動車両と称する)。
(2)ボランティアが携帯する携帯端末(スマホ)の本アプリはGPS機能を使い各移動車両の位置を常に指揮車と当団体本部とで共有する。又、各関係省庁とも連携しリアルタイムで位置情報と災害状況(道路状況及びボランティアの安全確保、必要物資、市町村の福祉協議会が運営する避難所の位置)を共有する機能を携帯端末に備える。
(3)指揮車は災害地の一番近い部署が先行し、情報を一元化して関係者に送る事で、必要な編成を必要なだけ送り込め、情報共有出来るように最初に駆け付けた指揮車と当本部、関係省庁にも連携が取れるようにする。その際通信会社の通信網にダメージが有る場合でも情報が伝わるように衛星回線が使える事を前提にアプリを構築する。
(4)アプリは各SNS運営の認証を取り公式なものとしデマ情報に埋もれないようにする。
(5)このアプリは関係省庁と協力事業者、当事業所間の使用権利は基本フリーとし、災害者の安否確認の利用に限り個人利用を認める。
(6)民間ボランティアとして、政府及び自治体の指揮下に入りボランティア従事者の安全確保を最優先とする。又要請に応じた有資格者が送り込めるようにボランティア活動従事支援者の登録もこのアプリから行える様にする。
(7)総務庁がこのアプリに対し各通信事業者に公的に認め、通信の事業認可を認めた場合、被災者に対し通信網の開放を行い無料通話アプリとしての機能を持たせる。ただし緊急用に付き限られた電波網を公平に使う為、被災地域からの発信に限定する。通信網が復旧した場合はこの限りではない。
(8)アプリ本体に位置把握等上記の機能の他、民間への迅速な普及展開を促す為急病人の発生に対処すべく、利用者の既往症や投薬履歴、かかり付け医の情報を事前に登録する機能を持たせ、緊急ボタン等をスマートホンやPC上からワンタッチで発信する事で必要な医療体制の受診を受けられる様に都道府県市町村の医療機関との連携もしくは、橋渡しが出来る様にする。
(9)被災時、今までの経験上突発的な地震などでは公的な書類を持ち出せず役場での身分証明に時間がかかり罹災証明書の発行が遅れる事もしばしば耳にする。携帯端末にインストールした本アプリで住民基本台帳等の証明が見込めれば、本人確認や罹災証明書の発行等の時間短縮が可能である。
(10)QRコード(登録商標)を活用し本アプリからのみ読みだす事で、スマートホンを持たない高齢者の身元確認も容易に成る。
(11)アプリは民間ボランティア活動としての利用だけでなく、政府が進める「高度情報通信ネットワーク社会形成基本法(「IT基本法」)の一部を災害救助に割り振ったモノでもある。
(12)アプリの趣旨は「ボランティア活動」の展開にGPSを用い、現代社会で不可欠な電気を独立して供給できるキャンピングカーの利用と政府の進める「IT基本法」を災害発生時に有効活用しつつ、個人情報をスマートホンもしくは高齢者の為にQRコード(登録商標)の読み取りにて行政や医療の緊急時においての現場負担を減らすものである。
【0022】
キャンピングカーの登録台数は増えているが実際に自前で天候に左右されず発電出来る車体は限られており、避難者に迷惑を掛けず(就寝場所や飲食等)手弁当で駆け付け事態を完結出来るキャンピングカーは少なく、自前の電力の為にエンジンのアイドリングをせずに2000Wクラスの電源を長時間(72時間以上)供給できる車種は少ないのが現状である。又、アプリは救援車両の位置把握と現地からの正確な情報をSNSに発信する事が出来、ドローンの活用による人命捜索や被害状況の確認を関係省庁と共有できる強みがあり、スマートホンや高齢者の方々にはQRコード(登録商標)を利用する事で、既往症や投薬状況の確認も可能である。アプリを利用する事で自治体の必要物資や避難者の数も瞬時に把握できる。
【0023】
電源供給とアプリケーションの利用。そして協賛企業特に食品関連は企業イメージの向上と食品ロスの低減。被災者の方々には迅速な支援。
【0024】
そして、政府自体がアプリを導入すればボランティア活動者の位置と人数の把握による2次災害の警告や避難状況も分かる。
【0025】
若い人は大抵スマホを持って居るのでインストールして頂く、または家族の誰かがインストールして居れば、身元確認や最初の趣旨である通信による安否確認が出来るが、自治体を巻き込んで考えた時、独居老人をどう救うかを考えた。
【0026】
町が減災・防災として事前にQRコード(登録商標)を印刷した物を配って置けば、避難所の責任者(この場合は社会福祉協議会)の人間がそのQRコード(登録商標)を自前のスマホで読み込むことで、避難所や、役場での罹災証明書の発行時の手間が省けるかを考えた。
【0027】
アプリ1つで被災者は位置情報や安否確認。自治体は本人確認。医療は既往症や投薬歴が分かるようにする。
【0028】
[実施の形態]
以下に図を用いて上記のようにする災害支援システムを説明する。図2及び図3は本実施の形態の災害支援システムの概略構成図である。
【0029】
<実施の形態1>
図2及び図3に示すように、災害支援システムは、衛星10等から災害情報を受信する状況収集センタ12(内部にサーバ)と、内閣府14(内部にサーバ)と、気象庁、消防庁等のサーバ16と、警察、総務省などのサーバ18とを通信ネットワーク21に接続している。状況収集センタ12(内部にサーバ)と、内閣府14(内部にサーバ)と、気象庁、消防庁等のサーバ16と、警察、総務省などのサーバ18と、図示しない市役所、役場等とを総称して災害関連情報提供センタのサーバ(サーバ群ともいう)と称する。
【0030】
また、災害地域の近傍のボランティア団体20(内部にサーバ)、住民、ボランティアの携帯端末22(スマートホン)と、災害支援情報提供サイト32と、指揮車(指揮車両)24のキャンピングカー24Aの移動体端末(図示せず)とを通信ネットワーク21で接続している。
【0031】
なお、キャンピングカー24Aと、軽トラック24E(オートバイ24C、自転車24Dを荷台に乗せるのが好ましい)とは1組で移動させる。キャンピングカー24Aと軽トラック24Eとを総称して移動車両24又は指揮車24と称する。なお、キャンピングカー24A、軽トラック24Eは、2000Wの自家発電機24Bを備えるのが好ましい。
【0032】
(災害支援情報提供サイト32)
図4は災害支援情報提供サイト32の概略構成図である。
【0033】
災害支援情報提供サイト32は、図4に示すように、災害情報受信部41と、ボランティア団体検索部43と、ボランティア活動者用情報送信部45等を備えている。
【0034】
災害情報受信部41は、災害情報関連情報提供センタのサーバからの災害状況情報、関連情報を受信してメモリ47に記憶する。
【0035】
ボランティア団体検索部43は、受信した災害状況情報、関連情報(災害状況情報)に含まれている災害地域に近接するボランティア団体をボランティア団体情報用メモリ48より検索してボランティア活動者用情報送信部45を起動する。
【0036】
ボランティア活動者用情報送信部45は、移動車両を運転、乗車可能なボランティア活動者名を指揮車情報用メモリ50から検索して、そのボランティア活動者名の携帯端末22及びボランティア団体20のサーバに災害状況情報を付加して支援要請情報として送信する。
【0037】
これにより、ボランティア団体20のサーバは、支援要請情報を移動車両を運転するボラティア活動者の携帯端末22に、支援要請情報及び移動車両24の運行指令情報を送信することができる。
【0038】
従って、キャンピングカー24Aと、軽トラック24E(オートバイ24C、自転車24Dを荷台に乗せるのが好ましい)とが1組で災害地域に直ちに移動できる。また、ボランティアはキャンピングカー24Aで休息もできるし、食料品もあるので数時間は現場で快適に過ごせる。さらに、キャンピングカー24A自体を特別災害措置法にのっとり仮設住宅とする。同じく、各地のキャンプ地(特に公営のもの)を避難地として活用する。なお、救助・管制・活動において公共場(駐車場及び公共のキャンプ場他)を国・県の緊急事態宣言(災害)において、消防、警察及び自衛隊の活動の邪魔にならない範囲でのボランティア活動の為、優先使用させてもらい、混乱無きよう迅速に展開する。緊急時は自治体と個別に条項・条約を結んでいても救助活動が優先されるためキャンピングカー自体を仮設住宅とする場合でもボランティア活動を優先させる。
【0039】
(シーケンス)
図5図6は本実施の形態の災害支援システムの動作を説明するシーケンス図である。図5に示すように、災害が発生した場合は、その地域の役場の担当者が端末を操作して現場状況、災害の程度等の情報を災害関連情報提供センタに送信し(d10)、かつ災害支援情報提供サイト32に送信する(d12)。また、避難所の責任者(福祉協議会など)が携帯端末のアプリから避難所毎の必要物資を役場担当者の携帯端末のアプリに送る機能を備えている。
【0040】
災害支援情報提供サイト32は、この情報の受信に伴って、災害関連情報提供センタのサーバに災害情報に関連する各種情報を要求する(d14)。
【0041】
災害関連情報提供センタのサーバは、この要求によって、役場からの現場状況、災害の程度等の情報に基づく各種対策情報、消防、医療関係、道路関係等の情報を把握して災害状況情報として返信する(d16)。
【0042】
災害情報受信部41は、災害関連情報提供センタのサーバからの災害状況情報、関連情報を受信してメモリ47に記憶する(d18)。
【0043】
そして、災害支援情報提供サイト32のボランティア団体検索部43は、受信した災害状況情報、関連情報(災害状況情報)に含まれている災害地域に近接するボランティア団体をボランティア団体情報用メモリ48より検索する処理を行う(d20)。
【0044】
次に、ボランティア団体活動者用情報送信部45は、移動車両を運転、乗車可能なボランティア活動者名を指揮車情報用メモリ50から検索して、そのボランティア活動者名の携帯端末22及びボランティア団体20のサーバに災害状況情報を付加して支援要請情報を生成する(d22)。
【0045】
そして、指揮車であるキャンピングカー24Aの端末及びキャンピングカー24Aを直ちに運転できるボランティアの携帯端末、同乗者携帯端末、軽トラックの端末、軽トラック運転者携帯端末、同乗者携帯端末に、キャンピングカー番号、軽トラック番号等を付加した支援要請情報を送信する(d24、d26、d28、d30)。
【0046】
災害支援情報提供サイト32からの支援要請情報を受けたボランティアは、地図、注意等を要求して受信する(d32、d34、d36、d38)。このとき、食料、衣料品等の物資を積み込み移動する。
【0047】
すなわち、自前で天候に左右されず、かつ発電出来き、避難者に迷惑を掛けず(就寝場所や飲食等)手弁当で駆け付け事態を完結出来ることになる。また、軽トラックにドローンを搭載して移動させると、その活用による人命捜索や被害状況の確認を関係省庁と共有できる強みができる。
【0048】
前述のデータの送受信は、電話回線(衛星電話含む)でデータ通信(衛星回線を含む)を行うとする。なお、ボランティアが携帯する携帯端末(スマホ)の本アプリはGPS機能を使い各移動車両の位置を常に指揮車と当団体本部とで共有する。また、家屋倒壊で生き埋め等の生存者が保有する携帯端末のアプリはボタン1つでGPSの位置情報を利用して救援を呼ぶ機能を有する。すなわち、本アプリによる位置情報は消防庁のサーバに送信されるように構成されている。
【0049】
従って、各関係省庁とも連携しリアルタイムで位置情報と災害状況(道路状況及びボランティアの安全確保、必要物資、市町村の福祉協議会が運営する避難所の位置)を共有できる。また、指揮車は災害地の一番近い部署が先行し、情報を一元化して関係者に送る事で、必要な編成を必要なだけ送り込めるように、情報共有出来る様に最初に駆け付けた指揮車と当本部、関係省庁にも連携が取れるようにできる。
【0050】
また、通信会社の通信網21にダメージが有る場合でも情報が伝わるよう衛星回線が使える。なお、SNS運営の認証を取り公式なものとしデマ情報に埋もれないようにする。
【0051】
<実施の形態2>
図6は実施の形態2を説明するシーケンス図である。スマートホンである高機能携帯端末には、災害支援用アプリを有する場合を他の実施の形態として説明する。
【0052】
図6に示すように、地域の住人は、スマートホンを操作してアプリを起動する(d50)。このアプリは、災害情報支援提供サイト32に、サービスコードと、スマートホン番号等を組みとした情報を送信する(d52)。
【0053】
災害情報支援提供サイト32は、スマートホンを操作してアプリを起動する(d50)。このアプリは、災害情報支援提供サイト32に、サービスコードと、スマートホン番号等を組みとした情報の受信に伴って、利用可能者かどうかを認証し、その結果をこのスマホに送信する(d54)。
【0054】
アプリは、利用許可に伴ってダウンロードしている利用者、既存病歴、投薬、アレルギー物等の入力画面を表示部に表示する(d56)。
【0055】
アプリは、この画面に入力された利用者、既存病歴、投薬履歴、アレルギー物、かかり付け医の情報等災害情報支援提供サイト32に送信して事前登録する(d58)。そして、何等かの緊急事態(災害含む)が発生した場合は、利用者はスマホのアプリの緊急ボタン等を操作して、緊急情報を災害情報支援提供サイト32に送信する(d60)。この緊急情報の受信に伴って、緊急情報を災害情報支援提供サイト32は近くのボランティア団体20のサーバと回線を接続して、その緊急情報を送信して必要な支援情報の提供を受ける(d62)。
【0056】
例えば、必要な医療体制の受診を受けられるように都道府県市町村の医療機関との連携もしくは、橋渡し、いつ頃に行けるかなどスマートホンに送信する(d64)。
【0057】
<実施の形態3>
被災時、今までの経験上突発的な地震などでは公的な書類を持ち出せず役場での身分証明に時間がかかり罹災証明書の発行が遅れる事もしばしば耳にする。
【0058】
このため、スマートホンにインストールした本アプリで住民基本台帳等の証明書を記憶しておき、必要により画面に表示する。
【0059】
また、災害情報支援情報提供サイト32が利用者識別情報をQRコード(登録商標)化し、これを印字機で印刷させて利用者に携帯させるようにしておく。
【0060】
これにより、スマートホンを持たない高齢者の身元確認も容易に成る。このような、アプリは民間ボランティア活動としての利用だけでなく、政府が進める「高度情報通信ネットワーク社会形成基本法(「IT基本法」)の一部を災害救助に割り振ったものでもある。
【0061】
また、アプリの趣旨は「ボランティア活動」の展開にGPSを用い、現代社会で不可欠な電気を独立して供給できるキャンピングカーの利用と政府の進める「IT基本法」を災害発生時に有効活用しつつ、個人情報をスマートホンもしくは高齢者の為にQRコード(登録商標)の読み取りにて行政や医療の緊急時においての現場負担を減らすことが可能となる。
【符号の説明】
【0062】
10 衛星
12 状況収集センタ
20 ボランティア団体
24 指揮車(指揮車両)
24A キャンピングカー
32 災害支援情報提供サイト
41 災害情報受信部
43 ボランティア団体検索部
45 ボランティア団体活動者用情報送信部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2021-11-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
災害支援システムであって、
災害支援情報提供サイトは、
災害関連情報提供センタのサーバからの災害状況情報を受信する災害情報受信部と、
前記災害状況情報に含まれている災害地域に近接するボランティア団体を記憶部より検索するボランティア団体検索部と、
前記ボランティア団体のサーバに、移動車両を取扱い可能なボランティア活動者名を記憶部より検索し、前記ボランティア活動者名に前記災害状況情報を付加した支援要請情報を送信するボランティア団体活動者用情報送信部とを備え、
前記ボランティア団体のサーバは、
前記支援要請情報の受信に伴って前記移動車両を取扱うボラティア活動者の携帯端末に、前記支援要請情報及び前記移動車両の運行指令情報を送信する運行指令情報送信部を、有することを特徴とする災害支援システム。
【請求項2】
前記移動車両は、キャンピングカーと、オートバイク及び自転車とを一組とし、災害発生地域に向かわせることを特徴とする請求項1に記載の災害支援システム。
【請求項3】
前記ボランティア活動者の携帯端末は、災害支援アプリアイコンを表示し、前記災害支援アプリアイコンの選択で前記ボランティア団体のサーバにアクセスして、情報を取得する取得部を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の災害支援システム。
【請求項4】
前記ボランティア団体のサーバは、
携帯端末からの災害支援アプリアイコンの選択によるアクセスに伴って、予め登録している地域の住人からのアクセスの場合は、前記住人の基本情報をその地域の公的機関の認証付きで、その携帯端末に提供する提供部を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の災害支援システム。
【請求項5】
前記ボランティア団体のサーバは、
地域の住人の基本情報をQRコード化し印刷機で印字して、携帯端末を所持していない住人に渡していることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の災害支援システム。
【請求項6】
災害支援プログラムであって、
コンピュータを、
災害関連情報提供センタのサーバからの災害状況情報を受信する手段、
前記災害状況情報に含まれている災害地域に近接するボランティア団体を記憶手段より検索する手段、
前記検索したボランティア団体のサーバに、移動車両を運転、乗車可能なボランティア活動者名を前記記憶手段より検索し、前記ボランティア活動者名に前記災害状況情報を付加して支援要請情報として送信する手段、
前記移動車両を運転するボラティア活動者の携帯端末に、前記支援要請情報及び前記移動車両の運行指令情報を送信する手段、としての機能を実行させる災害支援プログラム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
本発明は上記課題に鑑みてなされてものであり、請求項1に係る発明は、災害支援システムであって、災害支援情報提供サイトは、災害関連情報提供センタのサーバからの災害状況情報を受信する災害情報受信部と、前記災害状況情報に含まれている災害地域に近接するボランティア団体を記憶部より検索するボランティア団体検索部と、前記ボランティア団体のサーバに、移動車両を取扱い可能なボランティア活動者名を記憶部より検索し、前記ボランティア活動者名に前記災害状況情報を付加した支援要請情報を送信するボランティア団体活動者用情報送信部とを備え、前記ボランティア団体のサーバは、前記支援要請情報の受信に伴って前記移動車両を取扱うボラティア活動者の携帯端末に、前記支援要請情報及び前記移動車両の運行指令情報を送信する運行指令情報送信部を、有する災害支援システムである。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0016】
請求項6に係る発明は、災害支援プログラムであって、コンピュータを、災害関連情報提供センタのサーバからの災害状況情報を受信する手段、前記災害状況情報に含まれている災害地域に近接するボランティア団体を記憶手段より検索する手段、前記検索したボランティア団体のサーバに、移動車両を運転、乗車可能なボランティア活動者名を前記記憶手段より検索し、前記ボランティア活動者名に前記災害状況情報を付加して支援要請情報として送信する手段、前記移動車両を運転するボラティア活動者の携帯端末に、前記支援要請情報及び前記移動車両の運行指令情報を送信する手段、としての機能を実行させる災害支援プログラムである。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0037
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0037】
これにより、ボランティア団体20のサーバは、支援要請情報を移動車両を運転するボラティア活動者の携帯端末22に、支援要請情報及び移動車両24の運行指令情報を送信することができる。