(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022161677
(43)【公開日】2022-10-21
(54)【発明の名称】ベッド
(51)【国際特許分類】
A47C 19/12 20060101AFI20221014BHJP
【FI】
A47C19/12 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021066676
(22)【出願日】2021-04-09
【新規性喪失の例外の表示】新規性喪失の例外適用申請有り
(71)【出願人】
【識別番号】305006624
【氏名又は名称】ダイナパック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】丸山 浩司
(57)【要約】
【課題】短時間で伸縮させることができるベッドを提供すること。
【解決手段】ベッドは、長手方向において伸縮可能である。ベッドは、複数の縦板と、前記縦板の上端又は下端に接続する水平板と、第1側板と、第2側板と、前記第1側板と前記第2側板とを連結する連結部31と、を備える。前記連結部は、前記第1側板及び前記第2側板のうちの一方に形成された溝又は孔と、前記第1側板及び前記第2側板のうちの他方に形成され、前記溝又は前記孔にはめ込まれるはめ込み部と、を備える。前記水平板には、山折りが可能な山折部と、谷折りが可能な谷折部とが、前記長手方向に沿って交互に形成される。前記第1側板及び前記第2側板は、それぞれ、前記縦板に対する角度を変更可能に構成される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
長手方向において伸縮可能なベッドであって、
前記長手方向に沿って間隔をおいて並ぶ複数の縦板と、
前記縦板の上端又は下端に接続し、前記長手方向に沿って延びる水平板と、
前記縦板の横方向における端部に接続し、前記長手方向に関して一方に延びる第1側板と、
前記縦板の横方向における端部に接続し、前記長手方向に関して前記一方とは反対方向に延びる第2側板と、
前記第1側板と前記第2側板とを連結する連結部と、
を備え、
前記連結部は、前記第1側板及び前記第2側板のうちの一方に形成された溝又は孔と、前記第1側板及び前記第2側板のうちの他方に形成され、前記溝又は前記孔にはめ込まれるはめ込み部と、を備え、
前記水平板には、山折りが可能な山折部と、谷折りが可能な谷折部とが、前記長手方向に沿って交互に形成され、
前記第1側板及び前記第2側板は、それぞれ、前記縦板に対する角度を変更可能に構成された、
ベッド。
【請求項2】
請求項1に記載のベッドであって、
前記第1側板の上端から下方に延びる第1溝と、
前記第2側板の下端から上方に延びる第2溝と、
をさらに備え、
前記連結部において、前記第1溝に前記第2側板がはめ込まれるととともに、前記第2溝に前記第1側板がはめ込まれることで、前記第1側板と前記第2側板とが連結された、
ベッド。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のベッドであって、
前記縦板の一部は溝を備え、
前記溝に差し込まれ、前記長手方向に沿って延びる仕切り板をさらに備え、
前記仕切り板には、山折りが可能な山折部と、谷折りが可能な谷折部とが、前記長手方向に沿って交互に形成された、
ベッド。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項に記載のベッドであって、
複数の単位ユニットを前記長手方向に沿って並べて構成され、
それぞれの前記単位ユニットは、前記縦板の一部、前記水平板の一部、前記第1側板、及び前記第2側板を備える、
ベッド。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項に記載のベッドであって、
段ボールにより構成される、
ベッド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示はベッドに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に折畳み式簡易ベッドが開示されている。折畳み式簡易ベッドは、複数のユニットを組み合わせて構成される。各ユニットは強化段ボールから成る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の折畳み式簡易ベッドを組み立てるためにはかなりの時間を要する。本開示の1つの局面では、短時間で伸縮させることができるベッドを提供することが好ましい。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の1つの局面は、長手方向において伸縮可能なベッドである。ベッドは、前記長手方向に沿って間隔をおいて並ぶ複数の縦板と、前記縦板の上端又は下端に接続し、前記長手方向に沿って延びる水平板と、前記縦板の横方向における端部に接続し、前記長手方向に関して一方に延びる第1側板と、前記縦板の横方向における端部に接続し、前記長手方向に関して前記一方とは反対方向に延びる第2側板と、前記第1側板と前記第2側板とを連結する連結部と、を備える。
【0006】
前記連結部は、前記第1側板及び前記第2側板のうちの一方に形成された溝又は孔と、前記第1側板及び前記第2側板のうちの他方に形成され、前記溝又は前記孔にはめ込まれるはめ込み部と、を備える。
前記水平板には、山折りが可能な山折部と、谷折りが可能な谷折部とが、前記長手方向に沿って交互に形成される。前記第1側板及び前記第2側板は、それぞれ、前記縦板に対する角度を変更可能に構成される。
【0007】
本開示の1つの局面であるベッドは、短時間で伸縮させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図2】伸長状態にある本体部3の構成を表す、斜め上方の視点から見た斜視図である。
【
図3】伸長状態にある本体部3の構成を表す、斜め下方の視点から見た斜視図である。
【
図4】伸長状態にある本体部3の構成を表す下面図である。
【
図5】展開した状態の単位ユニット19a~19fの構成を表す展開図である。
【
図6】組み立てた状態の単位ユニット19a~19fの構成を表す斜視図である。
【
図7】仕切り板35a~35fの構成を表す平面図である。
【
図8】仕切り板35a、35bの構成を表す斜視図である。
【
図9】縮小状態にある本体部3の構成を表す、横方向の視点から見た斜視図である。
【
図10】縮小状態にある本体部3の構成を表す、下方の視点から見た斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示の例示的な実施形態について図面を参照しながら説明する。
1.ベッド1の構成
ベッド1の構成を
図1~
図7に基づき説明する。ベッド1は段ボールから成る。
図1に示すように、ベッド1は、本体部3と、天板5とを備える。ベッド1は、
図1~
図3に示す方向Lにおいて伸縮可能である。
図1に示すベッド1は、方向Lにおいて伸びた状態(以下では伸長状態とする)にある。伸長状態にあるとき、ベッド1の基本的な形状は直方体である。伸長状態にあるとき、ベッド1の長手方向は方向Lと一致する。
【0010】
本体部3は、方向Lにおいて伸縮可能である。
図2は、伸長状態にある本体部3を示す。伸長状態にあるとき、本体部3の基本的な形状は直方体である。伸長状態にあるとき、本体部3の長手方向は方向Lと一致する。
【0011】
天板5は長方形の板状の部材である。ベッド1を使用するとき、
図1に示すように、天板5は本体部3の上に置かれる。天板5は本体部3から取り外し可能である。
図2~
図4に示すように、本体部3は、複数の縦板7a、7b、7c、7d、7e、7f、7g(以下では縦板7a~7gと表記することもある)を備える。複数の縦板7a~7gは、方向Lに沿って間隔をおいて並んでいる。縦板7a~7gは、それぞれ、長方形の板状の部材である。縦板7a~7gの法線は方向Lと平行である。縦板7a~7gは、同じ形状及び大きさを有する。
【0012】
図2、
図3に示すように、本体部3は水平板9を備える。
図2に示すように、水平板9は、縦板7a~7gの上端11に接続している。なお、上端11とは、水平板9が上側となるようにベッド1を水平面上に載置した状態(以下では標準状態とする)において、縦板7a~7gの端部のうち、上側にある端部である。以下では、特に断らない限り、ベッド1の状態は標準状態である。
【0013】
水平板9は方向Lに沿って延びている。水平板9は板状の部材である。水平板9は方向Lにおいて伸縮可能である。伸長状態且つ標準状態のとき、水平板9の法線は、例えば、鉛直方向と平行である。伸長状態のとき、水平板9の形状は長方形である。
【0014】
図2、
図3に示すように、水平板9は複数の山折部12を備える。山折部12とは山折りが可能な折り目である。山折りとは、標準状態において、山折部12が山となる折り曲げである。山折部12は、方向Lと直交する方向に延びている。複数の山折部12は、それぞれ、隣接する2つの上端11の中間に位置する。
【0015】
水平板9は、上端11において谷折りが可能である。谷折りとは、標準状態において、上端11が谷となる折り曲げである。上端11は谷折部に対応する。水平板9において、山折部12と、上端11とが、方向Lに沿って交互に形成されている。
【0016】
図2~
図4に示すように、本体部3は、複数の第1側板13と、複数の第2側板15と、を備える。第1側板13及び第2側板15は、いずれも、矩形の板状の部材である。
図2~
図4に示すように、第1側板13は、縦板7a~7fの端部17に接続している。端部17は、標準状態において、縦板7a~7gの端部のうち、横方向にある端部である。第2側板15は、縦板7b~7fにおける端部17に接続している。よって、縦板7b~7fにおける端部17には、第1側板13及び第2側板15が接続している。縦板7aには、第1側板13のみが接続している。縦板7fには、第2側板15のみが接続している。
図4に示すように、第1側板13及び第2側板15は、本体部3の幅方向における両側に設けられている。幅方向とは、方向Lと直交し、水平な方向である。
【0017】
伸長状態にあるとき、第1側板13は、端部17から、
図4に示す第1方向D1に延びている。標準状態において、第1方向D1は水平面に属する。第1方向D1と方向Lとは鋭角を成す。伸長状態にあるとき、第2側板15は、端部17から、
図4に示す第2方向D2に延びている。標準状態において、第2方向D2は水平面に属する。第2方向D2と方向Lとは鋭角を成す。
【0018】
第1方向D1のうち、方向Lに平行な成分D1Lと、第2方向D2のうち、方向Lに平行な成分D2Lとは反対方向である。すなわち、第1方向D1は、方向Lに関して一方に延び、第2方向D2は、方向Lに関して前記一方とは反対方向に延びる。
【0019】
図4に示すように、第1側板13と縦板7a~7fとが成す角度をαとする。第1側板13は、縦板7a~7fに対し、角度αが変化する方向に折り曲げ可能である。また、
図4に示すように、第2側板15と縦板7b~7gとが成す角度をβとする。第2側板15は、縦板7b~7gに対し、角度βが変化する方向に折り曲げ可能である。すなわち、角度α及び角度βは変更可能である。
【0020】
図2~
図4に示すように、本体部3は、複数の単位ユニット19a、19b、19c、19d、19e、19f(以下では単位ユニット19a~19fと表記することもある)を方向Lに沿って並べて構成される。単位ユニット19a~19fは相互に接着されている。
【0021】
展開した状態の単位ユニット19a~19fは、
図5に示す形態を有する。組み立てた状態の単位ユニット19a~19fは、
図6に示す形態を有する。単位ユニット19a~19fは、それぞれ、ユニット水平板21と、ユニット縦板23と、ユニット縦板25と、2つの第1側板13と、2つの第2側板15と、を備える。
【0022】
組み立てた状態の単位ユニット19a~19fは、ユニット水平板21の4辺に、ユニット縦板23、ユニット縦板25、第1側板13、及び第2側板15が立設された箱状の形態を有する。ユニット縦板23とユニット縦板25とは対向する。第1側板13と第2側板15との組み合わせは、反対側にある、第1側板13と第2側板15との組み合わせと対向する。ユニット縦板23と第2側板15との境界の折目は端部17である。ユニット縦板25と第1側板13との境界の折目は端部17である。
【0023】
ユニット水平板21は、山折部12を備える。山折部12は、ユニット水平板21を2等分する位置にある。ユニット水平板21とユニット縦板23との境界の折目は上端11である。また、ユニット水平板21とユニット縦板25との境界の折目は上端11である。
【0024】
第1側板13は第1溝27を備える。標準状態において、第1溝27は、第1側板13の上端から下方に延びる溝である。第2側板15は第2溝29を備える。標準状態において、第2溝29は、第2側板15の下端から上方に延びる溝である。
【0025】
図6に示すように、第1溝27に第2側板15が差し込まれるととともに、第2溝29に第1側板13が差し込まれることで、第1側板13と第2側板15とが連結されている。第1側板13と第2側板15とが連結している部分を連結部31とする。第1溝27及び第2溝29は連結部31にある。第1溝27は、第1側板13に形成された溝に対応する。第2側板15のうち、第1溝27に差し込まれる部分は、はめ込み部に対応する。なお、差し込むことは、はめ込むことに対応する。また、第2溝29は、第2側板15に形成された溝に対応する。第1側板13のうち、第2溝29に差し込まれる部分は、はめ込み部に対応する。
【0026】
図4に示すように、第1側板13と第2側板15とが成す角度をγとする。第1側板13と第2側板15とは、角度γが変化するように回動可能である。
図4~
図6に示すように、ユニット縦板23は、2つの溝33を備える。標準状態において、溝33は、ユニット縦板23の下端から、上方に延びる溝である。
【0027】
単位ユニット19a~19fは、単位ユニット19a、19b、19c、19d、19e、19fの順に、方向Lに沿って並んでいる。単位ユニット19a、19c、19eは、ユニット縦板25が縦板7aの側にあり、ユニット水平板21が上側となる向きに配置される。単位ユニット19b、19d、19fは、ユニット縦板25が縦板7gの側にあり、ユニット水平板21が上側となる向きに配置される。単位ユニット19a~19fにおけるユニット水平板21の集合が、水平板9を構成する。
【0028】
図8に示すように、縦板7aは、単位ユニット19aのユニット縦板25である。
図8に示すように、縦板7bは、単位ユニット19aのユニット縦板23と、単位ユニット19bのユニット縦板23とを接着して成るものである。縦板7bは、2つの溝33を備える。
【0029】
縦板7cは、単位ユニット19bのユニット縦板25と、単位ユニット19cのユニット縦板25とを接着して成るものである。縦板7dは、単位ユニット19cのユニット縦板23と、単位ユニット19dのユニット縦板23とを接着して成るものである。縦板7dは、2つの溝33を備える。
【0030】
縦板7eは、単位ユニット19dのユニット縦板25と、単位ユニット19eのユニット縦板25とを接着して成るものである。縦板7fは、単位ユニット19eのユニット縦板23と、単位ユニット19fのユニット縦板23とを接着して成るものである。縦板7fは、2つの溝33を備える。縦板7gは、単位ユニット19fのユニット縦板25である。
【0031】
図3、
図4、
図7に示すように、本体部3は、複数の仕切り板35a、35b、35c、35d、35e、35f(以下では仕切り板35a~35fと表記することもある)を備える。
図7に示すように、仕切り板35a~35fの基本的な形態は矩形の板状部材である。仕切り板35a~35fは、中央に溝37を備える。溝37は、仕切り板35a~35fの長手方向と直交する方向に延びている。標準状態において、溝37は、仕切り板35a~35fの上端から下方に延びる溝である。
【0032】
図7に示すように、仕切り板35a~35fには、折り目39、41、43、45、47、49が形成されている。折り目39、41、43、45、47、49は、それぞれ、溝37と平行である。仕切り板35a~35fにおいて、折り目39よりも端部側の部分は糊代51である。仕切り板35a~35fにおいて、折り目49よりも端部側の部分は糊代53である。
【0033】
図4、
図8に示すように、仕切り板35a、35bは、それぞれ、縦板7bの溝33に差し込まれる。仕切り板35a、35bの溝37に、縦板7bが差し込まれる。仕切り板35a、35bの糊代51は、縦板7aに接着される。仕切り板35a、35bの糊代53は、縦板7cに接着される。
【0034】
仕切り板35c~35fも、仕切り板35a、35bと同様に取付けられる。すなわち、
図4に示すように、仕切り板35c、35dは、それぞれ、縦板7dの溝33に差し込まれる。仕切り板35c、35dの溝37に、縦板7dが差し込まれる。仕切り板35c、35dの糊代51は、縦板7cに接着される。仕切り板35c、35dの糊代53は、縦板7eに接着される。
【0035】
また、
図4に示すように、仕切り板35e、35fは、それぞれ、縦板7fの溝33に差し込まれる。仕切り板35e、35fの溝37に、縦板7fが差し込まれる。仕切り板35e、35fの糊代51は、縦板7eに接着される。仕切り板35e、35fの糊代53は、縦板7gに接着される。
【0036】
2.ベッド1の機能
ベッド1の機能を、
図2~
図10に基づき説明する。ベッド1を使用するとき、
図2に示すように、ベッド1の状態は伸長状態である。伸長状態であるとき、
図4に示す角度α、βは90度に近い値であり、角度γは180度に近い値である。また、伸長状態であるとき、
図2、
図3に示すように、水平板9は平らな状態である。すなわち、水平板9は、山折部12において山折りされておらず、上端11において谷折りされていない。伸長状態であるとき、縦板7a~7gにおける相互の間隔は広がっている。
【0037】
また、伸長状態であるとき、
図4に示すように、仕切り板35a~35fは、折り目41、43、45、47において折れていない。
ベッド1を収納したり、運搬したりするとき、
図9~
図10に示すように、ベッド1を、方向Lにおいて縮んだ状態(以下では縮小状態とする)にすることができる。縮小状態であるとき、縦板7a~7gにおける相互の間隔は小さくなっている。
【0038】
縮小状態であるとき、
図9~
図10に示すように、第1側板13及び第2側板15は、蛇腹状に折り畳まれている。すなわち、縮小状態であるとき、第1側板13及び第2側板15は、連結部31において谷折りされており、端部17において山折りされている。縮小状態であるとき、
図4に示す角度α、β、γは、それぞれ、鋭角である。
【0039】
また、縮小状態であるとき、
図9に示すように、水平板9は蛇腹状に折り畳まれている。すなわち、縮小状態であるとき、水平板9は、山折部12において山折りされており、上端11において谷折りされている。
【0040】
また、縮小状態であるとき、
図10に示すように、仕切り板35a~35fは蛇腹状に折り畳まれている。すなわち、縮小状態であるとき、折り目41、折り目43と45、及び折り目47は、交互に逆方向となるように折り曲げられている。
【0041】
伸長状態にあるベッド1に対し、方向Lにおいて圧縮する方向の力を加えれば、ベッド1の状態を圧縮状態に変更することができる。また、圧縮状態にあるベッド1に対し、方向Lにおいて伸長する方向の力を加えれば、ベッド1の状態を伸長状態に変更することができる。
【0042】
3.ベッド1が奏する効果
(3-1)伸長状態にあるベッド1に対し、方向Lにおいて圧縮する方向の力を加えるだけで、ベッド1の状態を圧縮状態に変更することができる。また、圧縮状態にあるベッド1に対し、方向Lにおいて伸長する方向の力を加えるだけで、ベッド1の状態を伸長状態に変更することができる。よって、ベッド1は、短時間で伸縮させることができる。
(3-2)ベッド1は、第1側板13と第2側板15とが連結された連結部31を備える。連結部31では、第1溝27に第2側板15が差し込まれるととともに、第2溝29に第1側板13が差し込まれている。連結部31を備えることにより、第1側板13と第2側板15とは、角度γが変化するように回動可能である。その結果、ベッド1は、簡易な構造により、伸縮を実現できる。
【0043】
(3-3)ベッド1は仕切り板35a~35fを備える。仕切り板35a~35fは、縦板7b、7d、7fの溝33に差し込まれ、方向Lに沿って延びている。ベッド1は仕切り板35a~35fを備えることで、上下方向における圧縮強度が一層高い。
【0044】
(3-4)ベッド1は段ボールにより構成される。そのため、ベッド1を製造することが容易である。
4.他の実施形態
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は上述の実施形態に限定されることなく、種々変形して実施することができる。
【0045】
(4-1)水平板9は、縦板7a~7gの下端に接続するものであってもよい。
(4-2)ベッド1は、段ボール以外の素材により構成されてもよい。
(4-3)1つのベッド1が備える単位ユニット19a~19fの数は6以外の数であってもよい。
【0046】
(4-4)ベッド1は、単位ユニット19a~19fにより構成されていなくてもよい。
(4-5)連結部31の形態は他の形態であってもよい。例えば、
図11又は
図12に示すように、第1側板13はスリット孔55を備える。第2側板15は、スリット孔55に差し込み可能な突起部57を備える。突起部57がスリット孔55に差し込まれることで、第1側板13と第2側板15とが連結される。スリット孔55と突起部57とが連結部31を構成する。スリット孔55は第1側板13に形成された溝又は孔に対応する。突起部57ははめ込み部に対応する。
スリット孔55は、例えば、第1側板13の上下方向における中央に形成される。スリット孔55は、例えば、第1側板13の端部には達していない。スリット孔55は、例えば、上下方向に延びる。突起部57は、例えば、スリット孔55の長さと同程度の長さを有する。突起部57は、例えば、その根元部分に溝59を有する。溝59は、
図11に示すように、突起部57の上側及び下側の両方に設けられていてもよいし、
図12に示すように、突起部57の上側及び下側のうちの一方に設けられていてもよい。突起部57がスリット孔55に差し込まれたとき、スリット孔55の下端及び下端のうち少なくとも一方が、溝59に差し込まれる。この場合、突起部57はスリット孔55から抜け難い。
また、例えば、突起部57は、根元側よりも先端側の方が広がった形状を有する。第1側板13と第2側板15とを連結したとき、突起部57における先端側の部分は、スリット孔55を通過する。根元側よりも先端側の方が広がった形状を有することにより、突起部57はスリット孔55から抜け難い。
また、第2側板15がスリット孔55を備え、第1側板13が突起部57を備えていてもよい。
(4-6)上記各実施形態における1つの構成要素が有する機能を複数の構成要素に分担させたり、複数の構成要素が有する機能を1つの構成要素に発揮させたりしてもよい。また、上記各実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記各実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加、置換等してもよい。
【0047】
(4-7)上述したベッド1の他、当該ベッド1を構成要素とするシステム、ベッドの製造方法、ベッドの作成キット等、種々の形態で本開示を実現することもできる。
【符号の説明】
【0048】
1…ベッド、3…本体部、5…天板、7a~7g…縦板、9…水平板、11…上端、12…山折部、13…第1側板、15…第2側板、17…端部、19a~19f…単位ユニット、21…ユニット水平板、23、25…ユニット縦板、27…第1溝、29…第2溝、31…連結部、33…溝、35a~35f…仕切り板、37…溝、39、41、43、45、47、49…折り目、51、53…糊代