(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022161778
(43)【公開日】2022-10-21
(54)【発明の名称】患者保有分項目を設けた処方箋と患者保有の医薬品を含めた投与日数算定の一方式
(51)【国際特許分類】
G16H 20/10 20180101AFI20221014BHJP
【FI】
G16H20/10
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2021089621
(22)【出願日】2021-04-08
(71)【出願人】
【識別番号】593165764
【氏名又は名称】占野 麟也
(72)【発明者】
【氏名】占野 麟也
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA25
(57)【要約】 (修正有)
【課題】処方箋を作成するとき、継続した治療において前回、処方した医薬品と今回、処方した医薬品で、同じ医薬品、同じ分量・用法・用量の時には、重複しない投与日数算定を行う患者保有分項目を設けた処方箋と患者保有の医薬品を含めた投与日数算定の方法を提供する。
【解決手段】患者保有分項目を設けた処方箋と患者保有の医薬品を含めた投与日数算定方法において、前回の処方箋内の医薬品及び服用中の医薬品と今回処方した医薬品が、同じ医薬品、同じ分量・用法・用量かを判定する。同じ場合、処方箋内の医薬品の投与日数に患者保有分として日数と期間を設け、連続する医薬品の投与日数算定時に、前回の処方箋の受診予約日の前日に処方した医薬品がすべて服用できるのか服用できずに患者保有として残るのか、受診日が受診予約日なのか前なのか、今回処方した受診予約日が患者保有分発生の前、同日、後なのかに応じて医薬品の投与日数を算定する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
再診時、医薬品を処方、処方箋作成時、処方箋には、以前の受診予約日前受診・処方により患者の手元に残った医薬品(以下、患者保有の医薬品と記載する。)のうち、今回処方した期間で服用できずに残る医薬品で、0日分も含めた患者保有分(以下、患者保有分と記載する。)項目を設け、前回、処方した医薬品で分量・用法・用量(投与日数を除く)も同じ場合、今回の投与日数の算定は、
二つのパターン
パターン1
前回、処方した医薬品が受診予約日の前日で残数が発生しない場合
パターン2
前回、処方した医薬品が受診予約日の前日まで患者保有分が残っている場合
に区分し、
パターン1では
イ 受診予約日での受診では
受診日(前回の受診予約日)から受診予約日(新たな受診予約日)の前日まで
ロ 受診予約日前での受診では
a 新たな受診予約日が前回の処方箋作成時の受診予約日より後(同日含まず)では、前回の受診予約日から新たな受診予約日の前日まで
b 新たな受診予約日が前回の処方箋作成時の受診予約日と「同日」では、患者保有分「0日」で、期間は投与日数最終日(受診予約日の前日)
c 新たな受診予約日が前回の処方箋作成時の受診予約日より前(同日含まず)では、患者保有分は前回の受診予約日の前日から遡って受診予約日まで
パターン2では
イ 受診予約日での受診
a 新たな受診予約日が患者保有分を生起させた直前の処方箋作成時の受診予約日より、後(同日含まず)では、患者保有分を生起させた直前の受診予約日から新たな受診予約日の前日まで
b 新たな受診予約日が患者保有分を生起させた直前の処方箋作成時の受診予約日と同日では、患者保有分0日、期間は投与日数最終日(受診予約日の前日)
c 新たな受診予約日が患者保有分を生起させた直前の処方箋作成時の受診予約日より、前(同日含まず)では、患者保有分は患者保有分を生起させた直前の受診予約日の前日から遡って受診予約日まで
ロ 受診予約日前での受診
a 新たな受診予約日が患者保有分を生起させた直前の処方箋作成時の受診予約日より、後(同日含まず)では、患者保有分を生起させた直前の受診予約日から新たな受診予約日の前日まで
b 新たな受診予約日が患者保有分を生起させた直前の処方箋作成時の受診予約日と同日では、患者保有分0日、期間は投与日数最終日(受診予約日の前日)
c 新たな受診予約日が患者保有分を生起させた直前の処方箋作成時の受診予約日より、前(同日含まず)では、患者保有分は患者保有分を生起させた直前の受診予約日の前日から遡って受診予約日まで
として、投与日数に患者保有分項目を設けた処方箋と患者保有の医薬品を含めた医薬品投与日数算定を特徴とする方法
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は医薬品の処方、処方箋作成時、処方箋には、患者保有の医薬品のうち、患者保有分項目を処方箋に設け、患者保有の医薬品を含めた投与日数の算定に関するものである。
【背景技術】
【0002】
医師法で処方箋は医師が作成、署名又は捺印する。処方は患者の受診、診察ごとに行われ、受診予約日前での受診・処方で受診日からの医薬品投与日数がまかり通っている。受診予約日前受診での受診日からの投与日数算定による過剰医薬品や患者の飲み忘れ医薬品は患者からの申し立てで補正や修正がなされ、医師の行う処方とは別次元である。
処方で患者保有分項目を設けた処方箋と患者保有の医薬品を含めた投与日数算定はなかった
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
医師が処方する投与日数と患者からの申し立てでの補正、修正とは切り離し、処方箋を作成するとき、継続した治療において前回、処方した医薬品と今回、処方した医薬品で、同じ医薬品、同じ分量・用法・用量(投与日数を除く)の時には、重複しない投与日数算定ができないかと考えたものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
前回の処方箋内の医薬品及び服用中の医薬品と今回処方した医薬品が同じ医薬品、同じ分量・用法・用量(投与日数を除く)の時には、処方箋内の医薬品の投与日数に患者保有分として日数と期間を設け、連続する医薬品の投与日数算定時に、前回の処方箋の受診予約日の前日に処方した医薬品がすべて服用できるのか服用できずに患者保有として残るのか、受診日が受診予約日なのか前なのか、および今回処方した受診予約日が患者保有分発生の前、同日、後なのかに応じて医薬品の投与日数を算定するものである。
【発明の効果】
【0005】
連続して服用する医薬品は受診の時期及び患者保有の医薬品を含めて算定するので、医薬品の投与日数は重複しない。治療を継続している間、連続して投与、服用がある医薬品は投与日数と服用日数は同じになる。
【発明を実施するための形態】
実施例1
【0006】
パターン1 前回、処方した医薬品が受診予約日の前日で残数が発生しない場合について、例を持って示す。
1日、1回の服用で、A薬(症状)、C薬(症状)、B薬(A薬、C薬のための胃腸薬)でB薬について、生起場面は薬の不整合等、患者側都合:出張や海外旅行等、病院側都合:検査機材等の順番等
算定する前の処方箋内容
イ 受診予約日での受診では受診日(前回の受診予約日)から受診予約日(新たな受診予約日)の前日まで
ロ 受診予約日前での受診
薬不適合でA薬からC薬に変更した場合
a 新たな受診予約日が前回の処方箋作成時の受診予約日より後(同日含まず)では、前回の受診予約日から新たな受診予約日の前日まで
b 新たな受診予約日が前回の処方箋作成時の受診予約日と同日では、患者保有分「0日」で、期間は投与日数最終日(受診予約日の前日)
c 新たな受診予約日が前回の処方箋作成時の受診予約日より前(同日含まず)では、患者保有分は前回の受診予約日の前日から遡って受診予約日まで
実施例2
【0007】
パターン2 前回、処方した医薬品が受診予約日の前日まで患者保有分が残っている場合について、例を持って示す。
1日、1回の服用で、A薬(症状)、C薬(症状)、B薬(A薬、C薬のための胃腸薬)でB薬について、生起場面は成人病、高血圧や高脂症の急な悪化等算定する前の処方箋内容(悪化でA薬からC薬に変更)
イ 受診予約日での受診
a 新たな受診予約日が患者保有分を生起させた直前の処方箋作成時の受診予約日より後(同日含まず)では、患者保有分を生起させた直前の受診予約日から新たな受診予約日の前日まで
b 新たな受診予約日が患者保有分を生起させた直前の処方箋作成時の受診予約日と同日では、患者保有分0日、期間は投与日数最終日(受診予約日の前日)
c 新たな受診予約日が患者保有分を生起させた直前の処方箋作成時の受診予約日より、前(同日含まず)では、患者保有分は患者保有分を生起させた直前の受診予約日の前日から遡って受診予約日まで
ロ 受診予約日前での受診
a 新たな受診予約日が患者保有分を生起させた直前の処方箋作成時の受診予約日より、後(同日含まず)では、患者保有分を生起させた直前の受診予約日から新たな受診予約日の前日まで
b 新たな受診予約日が患者保有分を生起させた直前の処方箋作成時の受診予約日と同日では、患者保有分0日分、期間は投与日数最終日(受診予約日の前日)
c 新たな受診予約日が患者保有分を生起させた直前の処方箋作成時の受診予約日より、前(同日含まず)では、患者保有分は患者保有分を生起させた直前の受診予約日の前日から遡って受診予約日まで
実施例3
【0008】
受診予約日を過ぎての受診は、初診時での投与日数算定と同じ、医師の判断による。
実施例4
【0009】
薬効が同じ類似の後発医薬品への変更時は元の医薬品に準じて取り扱う。
また、逆の場合も同様とする。
実施例5
【0010】
分割指示の場合、各分割期間の始期から終期までを合計した日数は投薬日数と同じにする。
実施例6
【0011】
患者の服用(使用)忘れによる投与日数補正は本発明の投与日数算定から服用(使用)忘れ日数(患者からの申告)を引いた日数にする。