(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022161910
(43)【公開日】2022-10-21
(54)【発明の名称】農薬製剤のためのアジュバント
(51)【国際特許分類】
A01N 25/30 20060101AFI20221014BHJP
A01N 25/04 20060101ALI20221014BHJP
A01N 43/50 20060101ALI20221014BHJP
A01P 13/00 20060101ALI20221014BHJP
【FI】
A01N25/30
A01N25/04 101
A01N43/50 Q
A01P13/00
【審査請求】有
【請求項の数】13
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022119456
(22)【出願日】2022-07-27
(62)【分割の表示】P 2019531732の分割
【原出願日】2017-12-11
(31)【優先権主張番号】1621375.3
(32)【優先日】2016-12-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(71)【出願人】
【識別番号】300091441
【氏名又は名称】シンジェンタ パーティシペーションズ アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100119013
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 一夫
(74)【代理人】
【識別番号】100123777
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 さつき
(74)【代理人】
【識別番号】100111796
【弁理士】
【氏名又は名称】服部 博信
(74)【代理人】
【識別番号】100123766
【弁理士】
【氏名又は名称】松田 七重
(74)【代理人】
【識別番号】100136249
【弁理士】
【氏名又は名称】星野 貴光
(72)【発明者】
【氏名】ベル ゴードン アラステア
(72)【発明者】
【氏名】カスタニーニ フラヴィオ
(57)【要約】
【課題】広い範囲の温度および濃度にわたって界面活性剤を水中で相溶化できる製剤を提供する。
【解決手段】本発明は、最大で45%w/wの濃度における農薬と;最大で60%w/wの濃度における、35℃~55℃の曇り点を有する非イオン界面活性剤と;1%~40%w/wの濃度におけるエトキシル化またはプロポキシル化ソルビタンエステルと;1%~40%w/wの濃度におけるアルキルポリグルコシド、プロピレングリコール、グリセロールもしくはグリコールエーテルまたはこれらの化合物の2つ以上と;少なくとも1%w/wの濃度における水とを含む水性製剤に関する。本製剤は、低温および高温安定性を提供する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(i)最大で45%w/wの濃度における農薬と;
(ii)最大で60%w/wの濃度における、35℃~55℃の曇り点を有し、かつ成分(iii)または(iv)ではない非イオン界面活性剤と;
(iii)1%~40%w/wの濃度におけるエトキシル化またはプロポキシル化ソルビタンエステルと;
(iv)1%~40%w/wの濃度におけるアルキルポリグルコシド、プロピレングリコール、グリセロール、グリコールエーテルまたは前記化合物の2つ以上と;
(v)少なくとも1%w/wの濃度における水と
を含む製剤。
【請求項2】
前記農薬(i)は、0.1~25%w/wの濃度で存在する、請求項1に記載の製剤。
【請求項3】
前記農薬(i)は、1~20%w/wの濃度で溶液中にある、請求項1または2に記載の製剤。
【請求項4】
前記農薬(i)は、イマザモックスである、請求項1、2又は3に記載の製剤。
【請求項5】
前記非イオン界面活性剤は、40℃~50℃の曇り点を有する、請求項1~4のいずれか一項に記載の製剤。
【請求項6】
前記非イオン界面活性剤は、5000mPas未満の、10~90%w/wの濃度で23℃における水中での粘度を有するものである、請求項1~5のいずれか一項に記載の製剤。
【請求項7】
前記エトキシル化またはプロポキシル化ソルビタンエステル(iii)の濃度は、5~30%w/wである、請求項1~6のいずれか一項に記載の製剤。
【請求項8】
前記エトキシル化またはプロポキシル化ソルビタンエステル(iii)の濃度は、8~20%w/wである、請求項1~7のいずれか一項に記載の製剤。
【請求項9】
(iii)は、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸またはオレイン酸の付加前にソルビタンのエトキシル化によって形成されたポリソルベート型非イオン界面活性剤である、請求項1~8のいずれか一項に記載の製剤。
【請求項10】
(iii)は、ラウリン酸の付加前にソルビタンのエトキシル化によって形成されたポリソルベート型非イオン界面活性剤である、請求項1~9のいずれか一項に記載の製剤。
【請求項11】
(iv)の濃度は、5~30%w/wである、請求項1~10のいずれか一項に記載の製剤。
【請求項12】
(iv)の濃度は、8~20%w/wである、請求項1~11のいずれか一項に記載の製剤。
【請求項13】
(iv)は、プロピレングリコールである、請求項1~12のいずれか一項に記載の製剤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、最大で45%w/wの濃度における農薬と;最大で60%w/wの濃度における、35℃~55℃の曇り点を有する非イオン界面活性剤と;1%~40%w/wの濃度におけるエトキシル化またはプロポキシル化ソルビタンエステルと;1%~40%w/wの濃度におけるアルキルポリグルコシド、プロピレングリコール、グリセロール、グリコールエーテルまたはこれらの化合物の2つ以上と;少なくとも1%w/wの濃度における水とを含む水性製剤に関する。本製剤は、低温および高温安定性を提供する。
【背景技術】
【0002】
農薬有効成分の生物学的効能を高めるために農薬製剤にアジュバント物質を添加することは、一般的な方法である。水性製剤の場合、これは、アジュバントと水との間の相溶性の問題につながり得る。市販の製剤は、通常、広い温度範囲、多くの場合に-10℃~50℃にわたって物理的安定性を有する必要がある。アジュバントは、これらの極値間での使用の濃度で水性製剤において安定したままでなければならない。多くのアジュバント物質は、水中で温度および濃度依存性挙動を呈する界面活性剤である。これは、多くの場合、液晶挙動と呼ばれる。本発明は、広い範囲の温度および濃度にわたって界面活性剤を水中で相溶化できる製剤を開示する。加えて、本製剤は、塩または他の成分も製剤に添加される場合に起こる問題を防ぐ。
【0003】
アジュバントは、製品の生物学的性能を高めるために農薬製剤に添加される。多くのタイプのアジュバントがあるが、本発明によるものは、非イオン界面活性剤である。非イオン界面活性剤は、頭部が親水性と通常言われる頭部および尾部構造を含有する。典型的には、頭部は、エトキシル化されているであろうが、それは、プロポキシレート基およびブトキシレート基から選択される1つまたは複数の部分も含有し得る。アジュバントの構造は、したがって、疎水性尾部および親水性頭部の要素の組み合わせが多くの可能な構造をもたらすために複雑であり得る。
【0004】
本発明のアジュバント(非イオン界面活性剤)は、5gの界面活性剤が25gの水性ブチルジグリコール溶液に添加される、BS EN1890:2006、方法Eを用いて測定されるようなその曇り点で定義される。ブチルジグリコール溶液は、水中の250g/lで調製される。界面活性剤溶液は、次に、単相溶液が曇るまでまたは2相を形成するまで加熱される。溶液がもはや均質ではない点が曇り点である。この方法は、ISBN 0 580 48935 3の下で英国規格協会によっても公表されている。
【0005】
本発明の目的のため、本発明者らは、混合物が均質液体または単相液体を形成するものとして水中のアジュバントの安定した製剤を定義する。液体は、ミセル溶液であり得るが、それは、肉眼に等方性と見えるであろう。これらの液体は、-10℃~50℃のいかなる温度で放置するときにも多層に分離しない。本発明を証明するために示される例の目的のため、本発明者らは、興味のある温度で24時間にわたる平衡として放置を定義しているが、試料は、はるかにより長い期間にわたり、これらの温度で安定であることが認められるべきである。この安定性は、潜在的に数年に達する保存可能期間を有する製品の設計を可能にする。
【0006】
本発明のアジュバント含有製剤はまた、流動性があり、かつそれらの容器から注ぎ出すことが容易である。これらの製剤で生じ得る問題は、それらが高温でときにかつ冷却時にときに粘稠になることである。本発明者らは、その粘度に従ってこれらの製剤を注ぐかまたは一般に使用する能力を定義している。本発明者らは、ミリパスカル秒(mPas)の単位に従って粘度を定義する。粘度は、(ISBN 0 580 39284 8でBSIによって公表されている)方法BS EN 12092:2001を用いて、Brookfield LVT粘度計を使用して最も容易に測定される。本明細書に引用される全ての値は、23℃で測定された。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
したがって、本発明は、
(i)最大で45%w/wの濃度における農薬と;
(ii)最大で60%w/wの濃度における、35℃~55℃の曇り点を有し、かつ成分(iii)または(iv)ではない非イオン界面活性剤と;
(iii)1%~40%w/wの濃度におけるエトキシル化またはプロポキシル化ソルビタンエステルと;
(iv)1%~40%w/wの濃度におけるアルキルポリグルコシド、プロピレングリコール、グリセロール、グリコールエーテルまたはこれらの化合物の2つ以上と;
(v)少なくとも1%w/wの濃度における水と
を含む製剤を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0008】
好ましくは、非イオン界面活性剤(ii)は、40℃~50℃;より好ましくは42℃~47℃の曇り点を有する。
【0009】
好適には非イオン界面活性剤(ii)は、5000mPas未満;より好適には1000mPas未満;さらにより好適には500mPas未満の、8~90%w/w(好ましくは10~90%w/w)の濃度で23℃における水中での粘度を有するものである。好ましくは、これは、Brookfield粘度である。
【0010】
好ましくは、成分(iv)は、アルキルポリグルコシド(APG)またはプロピレングリコール;より好ましくはプロピレングリコールである。
【0011】
好ましくは、(iv)の濃度は、5~30%w/w;より好ましくは8~20%w/w;さらにより好ましくは10~20%w/wである。
【0012】
本発明において使用されるAPGは、式(I):
【化1】
(式中、nは、平均値であり、7~11であり;mは、平均値であり、1~3である)
の化合物である。[n+1は、APGの疎水性尾部における炭素原子の平均数であり;mは、APGの親水性頭部基上の糖環の平均数である。]
【0013】
非イオン界面活性剤(ii)は、以下から選択され得る:頭部基として3モルのエトキシレートを有する10個の炭素原子の鎖、頭部基上に10モルのエトキシレートおよび2モルのブチレンオキシドを有するC13およびC15原子尾部の混合物、5モルのエトキシレートおよび2モルのプロポキシレートと一緒の12および13個の炭素原子の鎖の混合物、3モルのエトキシレートおよび3モルのプロポキシレートを有する10個の炭素原子の鎖、7モルのエトキシレートおよび5モルのプロポキシレートと一緒の10個の炭素原子の鎖、3モルのエトキシレートおよび3モルのプロポキシレートを有する10個の炭素原子の鎖、10モルのエトキシレートおよび2モルのブトキシレートと一緒の13および15個の炭素原子の鎖の混合物、3モルのエトキシレートおよび3モルのプロポキシレートを有する10個の炭素原子の鎖、4モルのエトキシレートおよび3モルのプロポキシレートと一緒の分岐した11個の炭素原子の鎖、3モルのエトキシレートおよび3モルのプロポキシレートを有する10個の炭素原子の鎖、2モルのエトキシレートおよび3モルのプロポキシレートと一緒の10個の炭素原子の鎖、3モルのエトキシレートおよび3モルのプロポキシレートを有する10個の炭素原子の鎖、末端メチル基を有する5モルのエトキシレートおよび2モルのプロポキシレートと一緒の9および11個の炭素原子の鎖の混合物、3モルのエトキシレートおよび3モルのプロポキシレートを有する10個の炭素原子の鎖、6モルのエトキシレートおよびエトキシレート鎖上の末端メチル基と一緒の9および11個の炭素原子の鎖の混合物、10モルのエトキシレートおよび1モルのペントキシレートと一緒の10個の炭素原子の鎖、ならびに2モルのエトキシレートおよび2モルのプロポキシレートと一緒の6および8個の炭素原子の鎖の混合物;好適には、頭部基としての3モルのエトキシレートを有する10個の炭素原子の鎖、頭部基上に10モルのエトキシレートおよび2モルのブチレンオキシドを有するC13およびC15原子尾部の混合物、5モルのエトキシレートおよび2モルのプロポキシレートと一緒の12および13個の炭素原子の鎖の混合物、3モルのエトキシレートおよび3モルのプロポキシレートを有する10個の炭素原子の鎖、7モルのエトキシレートおよび5モルのプロポキシレートと一緒の10個の炭素原子の鎖、3モルのエトキシレートおよび3モルのプロポキシレートを有する10個の炭素原子の鎖、10モルのエトキシレートおよび2モルのブトキシレートと一緒の13および15個の炭素原子の鎖の混合物、3モルのエトキシレートおよび3モルのプロポキシレートを有する10個の炭素原子の鎖、4モルのエトキシレートおよび3モルのプロポキシレートと一緒の分岐した11個の炭素原子の鎖、3モルのエトキシレートおよび3モルのプロポキシレートを有する10個の炭素原子の鎖、2モルのエトキシレートおよび3モルのプロポキシレートと一緒の10個の炭素原子の鎖、3モルのエトキシレートおよび3モルのプロポキシレートを有する10個の炭素原子の鎖、5モルのエトキシレートおよび2モルのプロポキシレートならびに末端メチル基と一緒の9および11個の炭素原子の鎖の混合物;ならびに3モルのエトキシレートおよび3モルのプロポキシレートを有する10個の炭素原子の鎖;より好適には頭部基としての3モルのエトキシレートを有する10個の炭素原子の鎖、頭部基上に10モルのエトキシレートおよび2モルのブチレンオキシドを有するC13およびC15原子尾部の混合物、5モルのエトキシレートおよび2モルのプロポキシレートと一緒の12および13個の炭素原子の鎖の混合物、3モルのエトキシレートおよび3モルのプロポキシレートを有する10個の炭素原子の鎖;ならびに7モルのエトキシレートおよび5モルのプロポキシレートと一緒の10個の炭素原子の鎖。好適には、炭素原子鎖は、炭化水素鎖、より好適には分岐または非分岐の脂肪族鎖;さらにより好適には分岐または非分岐のアルキルまたはアルケニル鎖である。
【0014】
したがって、好適には、非イオン界面活性剤は、Plurafac(登録商標)LF 1430、Plurafac(登録商標)LF 131、Plurafac(登録商標)LF 305、Plurafac(登録商標)LF 900、Plurafac(登録商標)LF 1530、Plurafac(登録商標)LF 731、Plurafac(登録商標)LF 7319、Plurafac(登録商標)LF 405、Plurafac(登録商標)LF 220、Plurafac(登録商標)LF 226、Plurafac(登録商標)LF 300、Plurafac(登録商標)LF 400、Plurafac(登録商標)LF 403、Plurafac(登録商標)LF 431、Plurafac(登録商標)LF 901、Plurafac(登録商標)LF 120、Plurafac(登録商標)LF 221、Plurafac(登録商標)LF 404またはPlurafac(登録商標)LF 711であり;より好ましくは、それは、Plurafac(登録商標)LF 220、Plurafac(登録商標)LF 226、Plurafac(登録商標)LF 300、Plurafac(登録商標)LF 400、Plurafac(登録商標)LF 403、Plurafac(登録商標)LF 431、Plurafac(登録商標)LF 901、Plurafac(登録商標)LF 120、Plurafac(登録商標)LF 221、Plurafac(登録商標)LF 404またはPlurafac(登録商標)LF 711であり;さらにより好ましくは、それは、Plurafac(登録商標)LF 120、Plurafac(登録商標)LF 221、Plurafac(登録商標)LF 400、Plurafac(登録商標)LF404またはPlurafac(登録商標)LF 711;(またはこれらの物質のいずれか1つと同じ化学的性質の、しかし代わりの名称もしくは商標で提供される任意の化合物)である。
【0015】
Plurafac(登録商標)LF 221は、(国際公開第2009/088778号明細書、ページ16、段落[0045]に定義されているように)C13~C15アルコールのブチレンオキシド/エチレンオキシドコポリマーである。
【0016】
好ましくは、(iii)は、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸またはオレイン酸の付加前にソルビタンのエトキシル化によって形成されたポリソルベート型非イオン界面活性剤である。好適には、平均エトキシル化度は、20である。より好ましくは、(iii)は、ラウリン酸の付加前にソルビタンのエトキシル化によって形成されたポリソルベート型非イオン界面活性剤である。好適には、平均エトキシル化度は、20である。
【0017】
好ましくは、エトキシル化またはプロポキシル化ソルビタンエステル(iii)の濃度は、5~30%w/w;より好ましくは10~20%w/wである。
【0018】
名詞「農薬」および用語「農芸化学的有効成分」は、本明細書では同じ意味で用いられ、除草剤、殺虫剤、殺線虫剤、軟体動物駆除剤、殺真菌剤、植物成長調整剤および薬害軽減剤;好ましくは除草剤、殺虫剤および殺真菌剤;より好ましくは殺真菌剤および除草剤;最も好ましくは除草剤を含む。
【0019】
下に与えられるものから選択される農薬または農薬の塩が本発明に好適であり得る。
【0020】
好適な除草剤としては、ピノキサデン、ビシクロピロン、メソトリオン、ホメサフェン、トラルコキシジム、ナプロパミド、アミトラズ、プロパニル、ピリメタニル、ジクロラン、テクナゼン、トクロフォスメチル、フラムプロップM、2,4-D、MCPA、メコプロップ、クロジナホップ-プロパルギル、シハロホップ-ブチル、ジクロホップメチル、ハロキシホップ、キザロホップ-P、インドール-3-イル酢酸、1-ナフチル酢酸、イソキサベン、テブタム、クロルタルジメチル、ベノミル、ベンフレセート、ジカンバ、ジクロベニル、ベナゾリン、トリアゾキシド、フルアズロン、テフルベンズロン、フェンメディファム、アセトクロール、アラクロール、メトラクロール、プレチラクロール、テニルクロール、アロキシジム、ブトロキシジム、クレトジム、シクロジム、セトキシジム、テプラロキシジム、ペンジメタリン、ジノテルブ、ビフェノックス、オキシフルオルフェン、アシフルオルフェン、フルアジホップ、S-メトラクロール、グリホセート、グルホシネート、パラクアット、ジクアット、フルオログリコフェン-エチル、ブロモキシニル、アイオキシニル、イマザメタベンズ-メチル、イマザピル、イマザキン、イマゼタピル、イマザピック、イマザモックス、フルミオキサジン、フルミクロラック-ペンチル、ピクロラム、アモドスルフロン、クロルスルフロン、ニコスルフロン、リムスルフロン、トリアスルフロン、トリアレート、ペブレート、プロスルホカルブ、モリネート、アトラジン、シマジン、シアナジン、アメトリン、プロメリン、テルブチラジン、テルブチリン、スルコトリオン、イソプロツロン、リニュロン、フェニュロン、クロロトルロン、メトキスロン、イオドスルフロン、メソスルフロン、ジフルフェニカン、フルフェナセット、フルロキシピル、アミノピラリド、ピロクスラム、XDE-848 Rinskorおよびハロウキシフェン-メチルが挙げられる。
【0021】
好適な殺真菌剤としては、イソピラザム、マンジプロパミド、アゾキシストロビン、トリフロキシストロビン、クレソキシムメチル、メフェノキサム、ファモキサドン、メトミノストロビンおよびピコキシストロビン、シプロダニル(cyprodanil)、カルベンダジム、チアベンダゾール、ジメトモルフ、ビンクロゾリン、イプロジオン、ジチオカルバメート、イマザリル、プロクロラズ、フルキンコナゾール、エポキシコナゾール、フルトリアホール、アザコナゾール、ビテルタノール、ブロムコナゾール、シプロコナゾール、ジフェノコナゾール、ヘキサコナゾール、パクロブトラゾール、プロピコナゾール、テブコナゾール、トリアジメホン、トリチチコナゾール(trtiticonazole)、フェンプロピモルフ、トリデモルフ、フェンプロピジン、マンコゼブ、メチラム、クロロタロニル、チラム、ジラム、カプタホール、キャプタン、ホルペット、フルアジナム、フルトラニル、カルボキシン、メタラキシル、ブピリメート、エチリモール、ジモキシストロビン、フルオキサストロビン、オリサストロビン、メトミノストロビン、プロチオコナゾール、アデピジン、ビキサフェン、フルジオキソニル、フルキサピロキサド、プロチオコナゾール、ピラクロストロビン、レヴィソル、ソラテノールおよびゼミウムが挙げられる。
【0022】
好適な殺虫剤としては、チアメトキサム、イミダクロプリド、アセタミプリド、クロチアニジン、ジノテフラン、ニテンピラム、フィプリニル(fiprinil)、アバメクチン、エマメクチン、テフルトリン、エマメクチン、ベンゾエート、ベンジオカルブ、カルバリル、フェノキシカルブ、イソプロカルブ、ピリミカルブ、プロポクスル、キシリルカルブ、アスラム、クロルプロファム、エンドスルファン、ヘプタクロル、テブフェノジド、ベンスルタップ、ジエトフェンカルブ、ピリミホスメチル、アルジカルブ、メソミル、シプルメトリン(cyprmethrin)、ビオアレトリン、デルタメトリン、ラムダシハロトリン、シハロトリン、シフルトリン、フェンバレレート、イミプロトリン、ペルメトリン、ハルフェンプロックス、クロラントラニリプロール、オキサミル、フルピラジフロン、セダキサン、インスカリス、リナキシピル、スルホキサフロルおよびスピネトラムが挙げられる。
【0023】
好適な植物成長調整剤としては、パクロブトラゾール、トリネキサパック-エチルおよび1-メチルシクロプロペンが挙げられる。
【0024】
好適な薬害軽減剤としては、ベノキサコール、クロキントセット-メキシル、シオメトリニル、ジクロルミド、フェンクロラゾール-エチル、フェンクロリム、フルラゾール、フルクソフェニム、メフェンピル-ジエチル、MG-191、ナフタル酸無水物およびオキサベトリニルが挙げられる。
【0025】
好適には、農薬は、ビシクロピロン、メソトリオン、ピノキサデン、ホメサフェン、トラルコキシジム、ナプロパミド、アミトラズ、プロパニル、ピリメタニル、ジクロラン、テクナゼン、トクロフォスメチル、フラムプロップM、2,4-D、MCPA、メコプロップ、クロジナホップ-プロパルギル、シハロホップ-ブチル、ジクロホップメチル、ハロキシホップ、キザロホップ-P、インドール-3-イル酢酸、1-ナフチル酢酸、イソキサベン、テブタム、クロルタルジメチル、ベノミル、ベンフレセート、ジカンバ、ジクロベニル、ベナゾリン、トリアゾキシド、フルアズロン、テフルベンズロン、フェンメディファム、アセトクロール、アラクロール、メトラクロール、プレチラクロール、テニルクロール、アロキシジム、ブトロキシジム、クレトジム、シクロジム、セトキシジム、テプラロキシジム、ペンジメタリン、ジノテルブ、ビフェノックス、オキシフルオルフェン、アシフルオルフェン、フルオログリコフェン-エチル、ブロモキシニル、アイオキシニル、イマザメタベンズ-メチル、イマザピル、イマザキン、イマゼタピル、イマザピック、イマザモックス、フルミオキサジン、フルミクロラック-ペンチル、ピクロラム、アモドスルフロン、クロルスルフロン、ニコスルフロン、リムスルフロン、トリアスルフロン、トリアレート、ペブレート、プロスルホカルブ、モリネート、アトラジン、シマジン、シアナジン、アメトリン、プロメリン、テルブチラジン、テルブチリン、スルコトリオン、イソプロツロン、リニュロン、フェニュロン、クロロトルロン、メトキスロン、イソピラザム、マンジプロパミド、アゾキシストロビン、トリフロキシストロビン、クレソキシムメチル、ファモキサドン、メトミノストロビンおよびピコキシストロビン、シプロダニル(cyprodanil)、カルベンダジム、チアベンダゾール、ジメトモルフ、ビンクロゾリン、イプロジオン、ジチオカルバメート、イマザリル、プロクロラズ、フルキンコナゾール、エポキシコナゾール、フルトリアホール、アザコナゾール、ビテルタノール、ブロムコナゾール、シプロコナゾール、ジフェノコナゾール、ヘキサコナゾール、パクロブトラゾール、プロピコナゾール、テブコナゾール、トリアジメホン、トリチチコナゾール(trtiticonazole)、フェンプロピモルフ、トリデモルフ、フェンプロピジン、マンコゼブ、メチラム、クロロタロニル、チラム、ジラム、カプタホール、キャプタン、ホルペット、フルアジナム、フルトラニル、カルボキシン、メタラキシル、ブピリメート、エチリモール、ジモキシストロビン、フルオキサストロビン、オリサストロビン、メトミノストロビン、プロチオコナゾール、チアメトキサム、イミダクロプリド、アセタミプリド、クロチアニジン、ジノテフラン、ニテンピラム、フィプロニル、アバメクチン、エマメクチン、ベンジオカルブ、カルバリル、フェノキシカルブ、イソプロカルブ、ピリミカルブ、プロポクスル、キシリルカルブ、アスラム、クロルプロファム、エンドスルファン、ヘプタクロル、テブフェノジド、ベンスルタップ、ジエトフェンカルブ、ピリミホスメチル、アルジカルブ、メソミル、シプルメトリン(cyprmethrin)、ビオアレトリン、デルタメトリン、ラムダシハロトリン、シハロトリン、シフルトリン、フェンバレレート、イミプロトリン、ペルメトリン、ハルフェンプロックス、パクロブトラゾール、1-メチルシクロプロペン、ベノキサコール、クロキントセット-メキシル、シオメトリニル、ジクロルミド、フェンクロラゾール-エチル、フェンクロリム、フルラゾール、フルクソフェニム、メフェンピル-ジエチル、MG-191、ナフタル酸無水物およびオキサベトリニルから選択される。
【0026】
好ましくは、農薬は、イマザモックスである。
【0027】
The Pesticide Manualの様々な版[とりわけ第14版および第15版]はまた、農薬の詳細を開示しており、それらの任意の1つが好適に本発明に使用され得る。
【0028】
好適には、本発明の組成物は、上に記載された農薬の1つまたは複数を含み得る。
【0029】
一般に、任意の農芸化学的有効成分は、0.000001%~45%w/w;好ましくは0.001%~45%w/w;より好ましくは0.1~25%w/wの濃度で存在するであろう。好適には、農薬(i)は、1~20%w/wの濃度で溶液中にある。
【0030】
本発明の農薬組成物は、直ちに使える製剤の形態またはエンドユーザーによるさらなる希釈に好適な濃縮物形態であり得、農薬、非イオン界面活性剤および式(I)の化合物の濃度は、状況に応じて調整されるであろう。濃縮形態において、本発明の組成物は、典型的には、全組成物の5~45%w/w、より好ましくは10~45%w/w、さらにより好ましくは10~25%w/wで農薬を含有する。本発明の直ちに使える組成物は、典型的には、全組成物の0.000001%~1%w/w、より好ましくは0.000001%~0.5%w/w、より好ましくはさらに0.001%~0.1%w/wで農薬を含有するであろう。
【0031】
本発明の組成物は、農夫の水の圧縮空気タンクに添加されるように設計された濃縮物に関連し得、またはそれらは、さらなる希釈なしに直接散布され得る。
【0032】
好ましくは、組成物は、SC(懸濁液濃縮物)およびSL(可溶性液体)から選択される。
【0033】
本発明の組成物は、消泡剤、抗菌剤、着色剤、香料および不凍剤などの成分から選択される1つまたは複数の他の成分を含み得る。
【0034】
式(I)に従った好適なAPG市販製品は、表Aに提供される。
【0035】
【0036】
好ましくは、本発明に使用されるAPGは、Agnique(登録商標)PG8107の化学的性質を有する。
【0037】
以下の初期の実施例は、水中で代表的な非イオン界面活性剤(Plurafac(登録商標)LF221)を問題なく配合することの問題を例示する一方、その後の実施例は、その問題を克服する本発明を例示する。
【0038】
Plurafac(登録商標)LF 221は、C13~C15アルコールのブチレンオキシド/エチレンオキシドコポリマーである。
【実施例0039】
実施例1
表1は、アジュバントPlurafac(登録商標)LF 221を水中に含有する一連の製剤を示す。アジュバントを、示される濃度で水に添加し、-10℃、20℃および50℃で貯蔵した。24時間後に無色透明の等方性溶液であることが分かった試料を合格と分類する一方、全ての他の結果を不合格と分類した。表から理解できるように、この範囲の温度および濃度内でこのアジュバントを水中で自由に使用することは可能ではない。
【0040】
【0041】
実施例2
類似のシリーズの実験を実施例1と同様に設定したが、この場合には水溶性農薬イマザモックスも製剤に添加した。これらの製剤は、表1に示されるものよりも複雑であり、それらは、存在する農薬と配合することのより大きい困難さを反映する。表の結果は、アジュバントが様々な温度および濃度にわたって自由に使用できないことをそれらが示す点において、表1からのものに類似している。
【0042】
【0043】
実施例3
プロピレングリコール(PG)は、液晶を壊しかつ試料の溶液挙動を改善するために界面活性剤試料に添加されることがある。これらの実施例は、プロピレングリコールの添加がPlurafac(登録商標)LF 221と水との試料混合物での問題を防ぐのに十分でないことを示す。
【0044】
【0045】
実施例4
表4は、添加プロピレングリコール(PG)入りの水中のPlurafac(登録商標)LF221の製剤を示す。この実施例において、製剤は、代表的な農薬であるイマザモックスの添加によってさらに複雑にされている。これらの製剤は、実施例3におけるものよりも複雑であり、それらは、Plurafac(登録商標)LF 221を配合することの増大する困難さを提示している。
【0046】
【0047】
実施例5
これらの製剤は、添加量のTween(登録商標)20入りの水中にアジュバントPlurafac(登録商標)LF221を含有する。この界面活性剤は、それが不合格を必ずしも防ぐわけではないが、異なる温度での相溶性問題を防ぐのに役立ち、表5は、それが(表6のデータセットと組み合わせて)不合格を防ぐ問題への完全な解決策ではないことを示す。
【0048】
【0049】
実施例6
このデータセットは、表5に示されたものと類似しているが、イマザモックスが複雑さも増大させ、かつ農薬の添加が問題をより悪化させることを示すために製剤に添加されている。多くの不合格が存在することを表6に見ることができる。
【0050】
【0051】
実施例7
このセットの製剤は、本発明の成分を全て含有するが、それは、それらの成分の濃度が重要であるという事実を提示している。これらの実施例において、Tween(登録商標)20の量は、余りにも多く、したがって多数の不合格が存在する。これらを表7に示す。
【0052】
【0053】
実施例8
このセットの製剤は、本発明の成分を全て含有するが、それは、それらの成分の濃度が重要であるという事実を提示している。これらの実施例において、プロピレングリコールの量は、余りにも少なく、したがって多数の不合格が存在する。これらを表8に示す。
【0054】
【0055】
実施例9
このセットの製剤は、本発明の成分を全て含有するが、それは、それらの成分の濃度が重要であるという事実を提示している。これらの実施例において、プロピレングリコールの量は、余りにも少なく、したがって多数の不合格が存在する。これらの製剤は、農薬の影響を示すためにイマザモックスも含有する。これらを表9に示す。
【0056】
【0057】
実施例10
このセットの製剤において、本発明は、明らかに実証されており、濃度および温度の両方の幅広い範囲にわたってアジュバントPlurafac(登録商標)LF 221の製剤を問題なく配合させるために適切な成分が適切な濃度で存在する。結果を表10に示す。
【0058】
【0059】
実施例11
このセットの製剤において、本発明は、明らかに実証されており、濃度および温度の両方の幅広い範囲にわたってアジュバントPlurafac(登録商標)LF 221の製剤を問題なく配合させるために適切な成分が適切な濃度で存在する。これらの製剤において、農薬イマザモックスがまた、本発明が農薬を用いて正常に機能することを実証するために添加された。結果を表11に示す。
【0060】
【0061】
実施例12
表12は、本発明の範囲内にある界面活性剤およびまた本発明の範囲内にないいくつかの例を提供する。粘度の測定値は、各界面活性剤の50%w/w水溶液に関して行われた。界面活性剤溶液についての濃度対粘度関係は、複雑であり、最大粘度は、50%w/wよりも低い濃度または高い濃度で生じ得ることが指摘されるべきである。曇り点についての文献値は、本明細書の別の箇所で説明されるようにBS EN1890:2006、方法Eを用いて測定された。
【0062】
【0063】
実施例13
本発明を多様な農薬によって例示する。表13は、多様な殺虫剤、殺真菌剤および除草剤についての安定した組み込みアジュバント製剤の例を示す。濃度は、重量(%w/w)による。各製剤は、室温で流動性であることおよび水道水に容易に希釈されることが分かり、希釈液は、粒子の微細小滴エマルジョンおよび微細粒子懸濁液を形成した。
【0064】
【0065】
実施例14
本発明を一連の界面活性剤によって例示する。表14は、イマザモックスを用いて調製された安定した組み込みアジュバント製剤を示す。濃度は、重量(%w/w)による。各製剤は、室温で流動性であることおよび均質な単相液体を有することが分かった。
【0066】