(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022161976
(43)【公開日】2022-10-21
(54)【発明の名称】ゲーム処理システム、プログラム、制御方法、情報処理装置及びサーバ
(51)【国際特許分類】
A63F 13/5375 20140101AFI20221014BHJP
A63F 13/35 20140101ALI20221014BHJP
A63F 13/79 20140101ALI20221014BHJP
A63F 13/53 20140101ALI20221014BHJP
A63F 13/69 20140101ALI20221014BHJP
G06F 3/0484 20220101ALI20221014BHJP
【FI】
A63F13/5375
A63F13/35
A63F13/79
A63F13/53
A63F13/69
G06F3/0484
【審査請求】有
【請求項の数】19
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022128652
(22)【出願日】2022-08-12
(62)【分割の表示】P 2020028358の分割
【原出願日】2015-03-27
(71)【出願人】
【識別番号】504437801
【氏名又は名称】グリー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】金子 大和
(57)【要約】
【課題】ユーザにあった興趣性のある報酬を付与し、もってユーザがゲームを継続する動機を高める。
【解決手段】サーバ装置1と通信を行う端末装置2のコンピュータは、ユーザの特性のいずれかを判定する第1ゲームの選択を行うための画面を表示部に表示するステップと、選択を行うユーザ入力を受け付け、ユーザ入力に応じた情報をサーバ装置1に送信するステップと、サーバ装置1から、選択に応じた第1ゲームの提供を受けて表示部に表示するステップと、第1ゲームの結果に基づいて判定された特性に応じてゲームを進行させるためのアドバイスの提供を受けるステップと、を実行する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバと、当該サーバと通信を行う情報処理装置とを備えるゲーム処理システムであって、
前記情報処理装置が、
ゲームの選択を行うユーザの入力を受け付け、前記ユーザの入力に応じた情報を前記サーバに送信する送信部と、
前記サーバから、前記選択に応じた前記ゲームの提供を受けて前記ゲームを実行するための画面を表示部に表示する表示制御部と、
前記ゲームを進行させるためのアドバイスの提供を前記サーバから受ける取得部と、を備え、
前記サーバが、
前記ゲームの結果に基づいて、前記ユーザの特性を判定する判定部と、
判定した前記ユーザの特性に応じた前記アドバイスを前記情報処理装置に送信する提供部と、を備える、ゲーム処理システム。
【請求項2】
前記提供部は、前記ユーザの特性に応じて、当該ユーザが前記ゲーム内で使用するキャラクタに関するアドバイスを前記情報処理装置に送信する、請求項1に記載のゲーム処理システム。
【請求項3】
前記提供部は、複数のグループのうち、前記ユーザの特性に合ったグループに関するアドバイスを前記情報処理装置に送信する、請求項1又は2に記載のゲーム処理システム。
【請求項4】
サーバと、当該サーバと通信を行う情報処理装置とを備えるゲーム処理システムであって、
前記情報処理装置が、
ゲームの選択を行うユーザの入力を受け付け、前記ユーザの入力に応じた情報を前記サーバに送信する送信部と、
前記サーバから、前記選択に応じた前記ゲームの提供を受けて前記ゲームを実行するための画面を表示部に表示する表示制御部と、
ゲーム媒体の提供を前記サーバから受ける取得部と、を備え、
前記サーバが、
前記ゲームの結果に基づいて、前記ユーザの思考パターン、タイプ又は性格の少なくとも一つを含む特性を判定する判定部と、
前記ユーザの特性に応じて前記ゲーム媒体を選択し、選択した前記ゲーム媒体の情報を前記情報処理装置に送信する提供部と、を備える、ゲーム処理システム。
【請求項5】
前記提供部は、前記ユーザの特性を表すパラメータの値が高いほど多くの前記ゲーム媒体を選択する、請求項4に記載のゲーム処理システム。
【請求項6】
前記提供部は、前記ユーザの特性を表すパラメータの値が高いほど前記ゲーム内において希少度が高い前記ゲーム媒体を選択する、請求項4又は5に記載のゲーム処理システム。
【請求項7】
前記情報処理装置は、さらに、前記ゲームの結果を前記表示部に表示する、請求項1~6のいずれか1項に記載のゲーム処理システム。
【請求項8】
サーバと通信を行うコンピュータに、
ゲームの選択を行うユーザの入力を受け付け、前記ユーザの入力に応じた情報を前記サーバに送信するステップと、
前記サーバから、前記選択に応じた前記ゲームの提供を受けて前記ゲームを実行するための画面を表示部に表示するステップと、
前記ゲームを進行させるためのアドバイスの提供を前記サーバから受けるステップと、を実行させ、
前記サーバは前記ゲームの結果に基づいて前記ユーザの特性を判定し、前記アドバイスは、前記サーバによって判定された前記ユーザの特性に応じたアドバイスである、プログラム。
【請求項9】
サーバと通信を行うコンピュータに、
ゲームの選択を行うユーザの入力を受け付け、前記ユーザの入力に応じた情報を前記サーバに送信するステップと、
前記サーバから、前記選択に応じた前記ゲームの提供を受けて前記ゲームを実行するための画面を表示部に表示するステップと、
前記ゲームの結果に基づいて判定された前記ユーザの特性に応じたゲーム媒体の提供を前記サーバから受けるステップと、を実行させ、
前記ゲーム媒体は、前記サーバによって判定された前記ユーザの思考パターン、タイプ又は性格の少なくとも一つを含む特性に応じたゲーム媒体である、プログラム。
【請求項10】
コンピュータが、
ゲームの選択を行うユーザの入力を受け付け、前記ユーザの入力に応じた情報をサーバに送信するステップと、
前記サーバから、前記選択に応じた前記ゲームの提供を受けて前記ゲームを実行するための画面を表示部に表示するステップと、
前記ゲームを進行させるためのアドバイスの提供を前記サーバから受けるステップと、を実行し、
前記サーバは前記ゲームの結果に基づいて前記ユーザの特性を判定し、前記アドバイスは、前記サーバによって判定された前記ユーザの特性に応じたアドバイスである、制御方法。
【請求項11】
コンピュータが、
ゲームの選択を行うユーザの入力を受け付け、前記ユーザの入力に応じた情報をサーバに送信するステップと、
前記サーバから、前記選択に応じた前記ゲームの提供を受けて前記ゲームを実行するための画面を表示部に表示するステップと、
前記ゲームの結果に基づいて判定された前記ユーザの特性に応じたゲーム媒体の提供を前記サーバから受けるステップと、を実行し、
前記ゲーム媒体は、前記サーバによって判定された前記ユーザの思考パターン、タイプ又は性格の少なくとも一つを含む特性に応じたゲーム媒体である、制御方法。
【請求項12】
ゲームの選択を行うユーザの入力を受け付け、前記ユーザの入力に応じた情報をサーバに送信する送信部と、
前記サーバから、前記選択に応じた前記ゲームの提供を受けて前記ゲームを実行するための画面を表示部に表示する表示制御部と、
前記ゲームを進行させるためのアドバイスの提供を前記サーバから受ける取得部と、を備え、
前記サーバは前記ゲームの結果に基づいて前記ユーザの特性を判定し、前記アドバイスは、前記サーバによって判定された前記ユーザの特性に応じたアドバイスである、情報処理装置。
【請求項13】
ゲームの選択を行うユーザの入力を受け付け、前記ユーザの入力に応じた情報をサーバに送信する送信部と、
前記サーバから、前記選択に応じた前記ゲームの提供を受けて前記ゲームを実行するための画面を表示部に表示する表示制御部と、
前記ゲームの結果に基づいて判定された前記ユーザの特性に応じたゲーム媒体の提供を前記サーバから受ける取得部と、を備え、
前記ゲーム媒体は、前記サーバによって判定された前記ユーザの思考パターン、タイプ又は性格の少なくとも一つを含む特性に応じたゲーム媒体である、情報処理装置。
【請求項14】
サーバに、
ユーザの選択に応じたゲームを実行するための画面を前記ユーザが用いる情報処理装置の表示部に表示させるステップと、
前記ゲームの結果に基づいて、前記ユーザの特性を判定するステップと、
判定した前記ユーザの特性に応じて前記ゲームを進行させるためのアドバイスを選択し、選択した前記アドバイスを前記情報処理装置に送信するステップと、を実行させる、プログラム。
【請求項15】
サーバに、
ユーザの選択に応じたゲームを実行するための画面を前記ユーザが用いる情報処理装置の表示部に表示させるステップと、
前記ゲームの結果に基づいて、前記ユーザの思考パターン、タイプ又は性格の少なくとも一つを含む特性を判定するステップと、
判定した前記ユーザの特性に応じてゲーム媒体を選択し、選択したゲーム媒体の情報を前記情報処理装置に送信するステップと、を実行させる、プログラム。
【請求項16】
出力制御部が、ユーザの選択に応じたゲームを実行するための画面を前記ユーザが用いる情報処理装置の表示部に表示させるステップと、
判定部が、前記ゲームの結果に基づいて前記ユーザの特性を判定するステップと、
提供部が、判定した前記ユーザの特性に応じて前記ゲームを進行させるためのアドバイスを選択し、選択した前記アドバイスを前記情報処理装置に送信するステップと、を実行する、制御方法。
【請求項17】
出力制御部が、ユーザの選択に応じたゲームを実行するための画面を前記ユーザが用いる情報処理装置の表示部に表示させるステップと、
判定部が、前記ゲームの結果に基づいて前記ユーザの思考パターン、タイプ又は性格の少なくとも一つを含む特性を判定するステップと、
提供部が、判定した前記ユーザの特性に応じてゲーム媒体を選択し、選択したゲーム媒体の情報を前記情報処理装置に送信するステップと、を実行する、制御方法。
【請求項18】
ユーザの選択に応じたゲームを実行するための画面を前記ユーザが用いる情報処理装置の表示部に表示させる出力制御部と、
前記ゲームの結果に基づいて、前記ユーザの特性を判定する判定部と、
判定した前記ユーザの特性に応じて前記ゲームを進行させるためのアドバイスを選択し、選択したアドバイスを前記情報処理装置に送信する提供部と、を備える、サーバ。
【請求項19】
ユーザの選択に応じたゲームを実行するための画面を前記ユーザが用いる情報処理装置の表示部に表示させる出力制御部と、
前記ゲームの結果に基づいて前記ユーザの思考パターン、タイプ又は性格の少なくとも一つを含む特性を判定する判定部と、
判定した前記ユーザの特性に応じてゲーム媒体を選択し、選択したゲーム媒体の情報を前記情報処理装置に送信する提供部と、を備える、サーバ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム処理システム、プログラム、制御方法、情報処理装置及びサーバに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザが敵キャラを討伐すること及び、ダンジョン又はクエストをクリアすることによってゲームポイント(報酬)を獲得し、獲得したゲームポイントを用いてゲームを進行するシステムが知られている(例えば特許文献1)。当該システムにおいて獲得することができるゲームポイントは、敵キャラ討伐及び、ダンジョン又はクエストのクリアの難易度によって変化する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら特許文献1は、敵キャラ討伐及び、ダンジョン又はクエストのクリアの難易度(すなわち、ゲームの状況)のみに注目している。このため、ゲームポイントがユーザの特性(例えば、思考パターン、性格等)によって変化することはなく、付与されるゲームポイントは画一的である。
【0005】
かかる事情に鑑みてなされた本発明の目的は、ユーザにあった興趣性のある報酬を付与し、もってユーザがゲームを継続する動機を高めることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するゲーム処理システムは、サーバ装置と、当該サーバ装置と通信を行う情報処理装置とを備えるゲーム処理システムであって、前記情報処理装置が、ユーザの特性のいずれかを判定する第1ゲームの選択を行うための画面を表示部に表示する第1表示制御部と、前記選択を行うユーザ入力を受け付け、ユーザ入力に応じた情報を前記サーバ装置に送信する送信部と、前記サーバ装置から、前記選択に応じた前記第1ゲームの提供を受けて前記表示部に表示する表示制御部と、前記第1ゲームの結果に基づいて判定された特性に応じてゲームを進行させるためのアドバイスの提供を受ける取得部と、を備え、前記サーバ装置が、前記第1ゲームの結果に基づいて特性を判定する判定部と、前記特性に基づいて前記アドバイスを提供するための情報を前記情報処理装置に送信する提供部と、を備える。
上記課題を解決するプログラムは、サーバ装置と通信を行うコンピュータに、ユーザの特性のいずれかを判定する第1ゲームの選択を行うための画面を表示部に表示するステップと、前記選択を行うユーザ入力を受け付け、ユーザ入力に応じた情報を前記サーバ装置に送信するステップと、前記サーバ装置から、前記選択に応じた前記第1ゲームの提供を受けて前記表示部に表示するステップと、前記第1ゲームの結果に基づいて判定された特性に応じてゲームを進行させるためのアドバイスの提供を受けるステップと、を実行させる。
上記課題を解決する制御方法は、コンピュータが、ユーザの特性のいずれかを判定する第1ゲームの選択を行うための画面を表示部に表示するステップと、前記選択を行うユーザ入力を受け付け、ユーザ入力に応じた情報をサーバ装置に送信するステップと、前記サーバ装置から、前記選択に応じた前記第1ゲームの提供を受けて前記表示部に表示するステップと、前記第1ゲームの結果に基づいて判定された特性に応じてゲームを進行させるためのアドバイスの提供を受けるステップと、を実行する。
上記課題を解決する情報処理装置は、ユーザの特性のいずれかを判定する第1ゲームの選択を行うための画面を表示部に表示する第1表示制御部と、前記選択を行うユーザ入力を受け付け、ユーザ入力に応じた情報をサーバ装置に送信する送信部と、前記サーバ装置から、前記選択に応じた前記第1ゲームの提供を受けて前記表示部に表示する表示制御部と、前記第1ゲームの結果に基づいて判定された特性に応じてゲームを進行させるためのアドバイスの提供を受ける取得部と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ユーザにあった興趣性のある報酬を付与し、もってユーザがゲームを継続する動機を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の一実施形態に係るサーバ装置及び端末装置の機能ブロック図である。
【
図8】(a)は点数DBの構造を示す図面であり、(b)は特性DBの構造を示す図面であり、(c)は付与済みゲーム媒体DBの構造を示す図面である。
【
図9】ゲーム媒体が付与されたときの画面例である。
【
図10】
図1のサーバ装置及び端末装置の動作を示す第1のシーケンス図である。
【
図11】
図1のサーバ装置及び端末装置の動作を示す第2のシーケンス図である。
【
図12】変形例1に係るゲーム中の画面例である。(a)はスクロール前の画面を示し、(b)はスクロール後の画面を示す。
【
図13】変形例1に係るゲーム中の回答画面例である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
【0010】
[システム構成]
図1は、本発明の一実施形態に係るサーバ装置1及び端末装置2の機能ブロック図である。ネットワークを介してサーバ装置1と端末装置2とが通信可能である。サーバ装置1及び端末装置2の数は限定されない。端末装置2は、携帯型の端末であっても、設置型の端末であってもよい。
【0011】
サーバ装置1及び端末装置2を含むシステムの概要を説明する。サーバ装置1は端末装置2にゲームを提供する。ゲームとは、サーバ装置1が提供する対戦、クエスト、ミッション等を指す。ゲーム媒体とは、ゲームにおいて使用される電子データであり、例えば、カード、アイテム、キャラクタ、アバタ、ゲーム内仮想通貨等を含む。また、ゲーム媒体は、ゲームの進行に応じ、ユーザによって、ゲーム内で、取得、保有、使用、管理、交換、合成、強化、売却、廃棄、及び/又は贈与等され得る電子データであるが、ゲーム媒体の利用態様は本明細書で明示されるものには限られない。ゲーム媒体が固有に有するステータス情報は、ゲーム媒体の攻撃力及び防御力等の戦闘力、ゲーム媒体の攻撃手段及び防御手段等の戦闘手段、ゲーム媒体のコスト、ゲーム媒体のスキル情報、ゲーム媒体のアバタに関する情報、ゲーム媒体の属性、ゲーム媒体のレア度(希少度)を示す指標等である。ゲーム媒体のレア度は1~5の数値で示され、数値が大きくなるにつれてレア度が高くなる。
【0012】
ユーザは、対戦(他のユーザとの対戦や、ゲームシステムが操作するキャラクタとの対戦)又はクエスト等を通じてゲーム媒体のステータス情報を変更することができる。例えば、ユーザは、所定の対戦やクエストにおいて取得したゲーム媒体を既に保有しているゲーム媒体と合成することによって、ゲーム媒体が有する攻撃力、防御力及びスキル等のパラメータを強化することができる。また、ユーザは、所定の対戦やクエストにおいて獲得することのできる報酬(例えば、経験値等)によっても、ゲーム媒体が有する攻撃力、防御力及びスキル等のパラメータを強化することができる。
【0013】
また、ユーザは、ゲーム内で用いる道具の電子データとしてアイテムを取得する。ユーザは、アイテムを用いてゲーム媒体のステータス情報を変更してもよい。例えば、ユーザは、アイテムを用いて、ゲーム媒体の有する攻撃力、防御力及びスキル等のパラメータを強化する。
【0014】
ゲームシステムは例えば毎日所定時間になると、所定の敵キャラクタ、他のユーザ、及び/又は、他のユーザのグループとの対戦イベントを実施してもよい。例えば、複数のユーザは、ユーザの選択又は、ゲームシステムの選択により決定されるグループに属して、レイドボスを倒すことを目的として対戦に参加する。また、複数のユーザは、ユーザの選択又は、ゲームシステムの選択により決定されるグループに属して、グループ間で互いに対戦を行ってもよい。
【0015】
以下の説明では、サーバ装置1が提供するゲームとは、例えば地図認識ゲームであるとして説明する。この地図認識ゲームは、例えばメインのRPG(Role Playing Game)の中で、ゲーム媒体の取得時に実行されるミニゲームであってもよい。
【0016】
サーバ装置1は、制御部11、記憶部12、通信部13、取得部14、提供部15、動作情報取得部16、判定部17、報酬付与部18及び結果共有部19を有する。本発明の一実施形態に係るサーバ装置1の各機能を説明するが、サーバ装置1が備える他の機能を排除することを意図したものではないことに留意されたい。
【0017】
制御部11は、サーバ装置1の各種動作を制御するCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサである。
【0018】
記憶部12は例えば半導体メモリ、磁気メモリ等であり、各種DB及びサーバ装置1を動作させるためのプログラム等を記憶するとともにワークメモリとしても機能する。記憶部12は、点数DB12a、特性DB12b及び付与済みゲーム媒体DB12cを有する。記憶部12が有する各DBは、サーバ装置1の外部に格納されて、必要なときにサーバ装置1からアクセスされてもよい。点数DB12aは、点数(特性の値の一例)と、点数に対応するレア度(報酬の価値の一例)とを対応付けて記憶する。特性DB12bは、ゲーム媒体と、レア度と当該ゲーム媒体の1以上の特性とを対応付けて記憶する。詳細は後述するが、特性とは、性別、思考パターン、タイプ又は性格の少なくとも1つを含む。付与済みゲーム媒体DB12cは、ユーザと、後述する報酬付与部18によってユーザに付与されたゲーム媒体とを対応付けて記憶する。
【0019】
通信部13は、端末装置2との間で情報を送受信するインタフェースである。通信部13は、有線又は無線の少なくとも一方により通信を行う。
【0020】
取得部14は、端末装置2から、ユーザによって選択されたゲーム内容を取得する。
【0021】
提供部15は、取得部14によって取得されたゲーム内容に対応するゲームを端末装置2に提供する。
【0022】
動作情報取得部16は、センサ25からゲーム中のユーザの動作情報を取得する。
【0023】
判定部17は、少なくともゲームの結果に基づいてユーザの特性を判定する。具体的には、判定部17はゲームの結果及び動作情報等に基づいてユーザの特性を判定可能である。
【0024】
報酬付与部18は、ユーザの特性に応じて報酬としてゲーム媒体を付与する。このとき報酬付与部18は、当該ゲーム媒体を端末装置2に出力し、ユーザと、当該ユーザに付与されたゲーム媒体とを関連付けて記憶部12に記憶する。報酬付与部18は、ユーザの特性に応じたゲーム媒体、例えばユーザの特性とは反対の特性を有するゲーム媒体を付与可能である。反対の特性とは、対立又は逆の関係にあると考えられる特性である。反対の特性は例えば次の通りである。
・おとこに対しておんな
・リーダータイプに対してサポートタイプ
・冷静に対してヒステリック
・緊張に対して落ち着き
・社交的に対して閉鎖的
・大雑把に対して緻密
・せっかちに対してのんびり
・苛立ちやすい、に対して穏やか
・数学が得意、に対して数学が苦手
・ゲーム内仮想通貨を使わずに貯めている、に対して、ゲーム内仮想通貨を積極的に使用して、欲しいアイテムを手に入れる。
【0025】
結果共有部19は、ユーザからの要求に応じて、ゲームの結果を他のユーザに共有する。
【0026】
端末装置2は、制御部21、通信部22、表示部23、入力検出部24及びセンサ25を有する。本発明の一実施形態に係る端末装置2の各機能を説明するが、端末装置2が備える他の機能を排除することを意図したものではないことに留意されたい。
【0027】
制御部21は、端末装置2の各種動作を制御するCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサである。
【0028】
通信部22は、サーバ装置1との間で情報を送受信するインタフェースである。通信部22は、有線又は無線の少なくとも一方により通信を行う。
【0029】
表示部23は例えば、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ又は無機ELディスプレイである。表示部23はタッチパネルで構成されてもよく、この場合、表示部23は種々のゲーム画面を表示するとともに、ユーザの操作によるユーザ入力を受付けるインタフェースとして機能する。表示部23は、サーバ装置1の外部から接続されて用いられてもよい。
【0030】
入力検出部24は、機械式の押しボタン又はタッチセンサを含む任意の入力デバイスである。入力検出部24は、入力操作を検出する。入力操作とは、押下、タッチ、タップ、接触、近接等の操作である。入力検出部24は、ゲーム中のユーザによる入力を検出し、通信部22を介して入力内容をサーバ装置1に出力する。
【0031】
センサ25は、ユーザの動作情報を検知するセンサである。センサ25は例えば、声を検知する音声センサ、手の震えを検知する振動センサ、黒目の動きを検知する視線センサ、タイプ又はタップの速さ又は強さを検知する圧力センサである。センサ25は動作情報を、通信部22を介してサーバ装置1に出力する。
【0032】
以下、本実施形態に係るサーバ装置1が実行する制御方法を詳細に説明する。
【0033】
ユーザ操作により、端末装置2はサーバ装置1にアクセスする。端末装置2は、ユーザ(UID001)によって入力されたID及びパスワードをサーバ装置1に送信する。ID及びパスワードを取得したサーバ装置1の取得部14は、ID及びパスワードが合致しているか否かを確認し、合致していればユーザのログインを許可する。
【0034】
ログイン後、ユーザが「ゲーム開始」ボタンを選択すると、端末装置2はゲーム開始要求をサーバ装置1に出力する。取得部14がゲーム開始要求を取得すると、提供部15は
図2に示すように、おとこ脳とおんな脳とのどちらの特性の値を判定するか(おとこ脳とおんな脳のどちらをはかるか)の選択をユーザに要求する。このとき入力検出部24は、指の形で示されるカーソルC1の操作によりどちらが選択されたかを検出する。代替例として、提供部15は、当該選択を要求せずにゲームを開始してもよい。また提供部15は、事前に登録されたユーザの性別に該当する方の特性の値を判定してもよい(すなわち、ユーザが男性であれば、ユーザのおとこ脳の値が判定される)。
【0035】
端末装置2は、入力検出部24が検出した当該選択の結果をサーバ装置1に出力する。本実施形態ではユーザの特性がおとこであり、ユーザがおとこ脳を判定することを選択した場合を説明する。
【0036】
[ゲーム提供段階]
提供部15は選択の結果を取得すると、おとこ脳の特性の値を判定するためのゲームを端末装置2に提供する。
図3は、おとこ脳を判定するための地図認識ゲームを表示部23が表示したときの画面を示す。ユーザは、クエストマップを所定時間(本実施形態では5秒間)眺めるように要求される。
【0037】
5秒経過すると提供部15は、
図4に示す画面情報を端末装置2に出力する。
図4に示すように、表示部23は「A:井戸が2つある。」、「B:上へ進むには橋を3つ渡る。」及び「C:滝は右上にある。」の3つの選択肢を表示する。ユーザは、
図3に示す地図の内容と一致する選択肢を選択して回答する。このとき入力検出部24は、カーソルC2の操作によりどの選択肢が選択されたかを検出する。代替例として音声センサがユーザの回答を音声により受付けてもよい。判定部17は、ユーザの回答(本実施形態ではB)を取得すると、当該回答が正解か否か等、すなわちゲームの結果を判定する。判定部17が、当該回答が正解であると判定したとき、表示部23は
図5に示すように当該回答が正解であることを表示する。代替例として、正解の選択肢が複数あってもよい。
【0038】
正解後、提供部15は
図6に示すように、次のゲームを端末装置2に提供する。当該次のゲームで出題される問題は前のゲームで出題された問題とは異なるので、
図6に示す地図は
図3に示す地図とは異なる。次のゲームは、前のゲームに比べて制限時間が短くてもよい。詳細な説明は前のゲームと同様であるため説明を省略するが、判定部17はユーザから回答を取得して当該回答が正解か否かを判定する。本実施形態において提供部15はユーザが不正解となるまでゲームを提供するが、代替例として提供部15は、ユーザの選択により次のゲームを提供するか否かを決定してもよい。
【0039】
[判定段階]
判定部17は、ゲームの結果に基づいてユーザの特性を判定し、また、当該特性の度合いに応じて特性を数値化した値を判定する。例えば判定部17は、ゲームの連続正解回数及び各回で正解の選択肢を選択するまでの所要時間等に基づいて、ユーザの特性がおとこであることを判定し、特性を数値化した値としておとこ脳の値(点数)を算出する。表示部23は、
図7に示すように、判定結果としておとこ脳の値(90点)を表示する。また判定部17は、ユーザの順位(80位)を表示部23に表示させてもよい。異なる機能として表示部23は、ユーザの同世代の中での順位を表示してもよい。
【0040】
[動作情報取得段階]
ゲームの結果に基づいてユーザの特性を判定することに加えて、ゲーム中、動作情報取得部16がユーザの動作情報を取得し、判定部17が当該動作情報に基づいてユーザの特性を判定することが可能である。例えば端末装置2のセンサ25は、ゲーム中のユーザの動作情報の少なくとも1つを検出しサーバ装置1に出力する。動作情報取得部16が当該動作情報を取得すると、判定部17は当該動作情報に基づいて互いに反対の特性を判定する。判定方法は例えば以下の通りである。
【0041】
音声センサがユーザの回答を音声により受付ける場合、判定部17は、ユーザの声の大きさが所定値以上であれば、ユーザはリーダータイプであると判定し、所定値未満のときユーザはサポートタイプであると判定する。
【0042】
また、音声センサがユーザの回答を音声により受付ける場合、判定部17は、ユーザの声の高さが所定値以上であれば、ユーザはヒステリックであると判定し、所定値未満のときユーザは冷静であると判定する。
【0043】
また判定部17は、黒目の動く速さが所定値以上又は黒目の動き方が所定のパターンに合致するとき、ユーザは緊張していると判定し、それ以外のときユーザは落ち着いていると判定する。
【0044】
更に、判定部17は、手の震え方が所定値以上のとき、ユーザは緊張していると判定し、所定値未満のときユーザは落ち着いていると判定する。
【0045】
ユーザの特性はユーザの動作情報からも判定可能である。しかしながら、提供部15が心理テストのゲームを提供することによって、判定部17が、回答に基づいてユーザの特性を判定してもよい。また判定部17はユーザの特性を統計的な傾向から判定してもよい。
【0046】
また判定部17は、ユーザによる他のユーザとの交流状況により特性を判定してもよい。例えば判定部17は、ユーザが他のユーザと活発に交流しているとき(例えば所定時間当たりのメッセージ量又はアクセス回数が所定値以上であるとき)、ユーザは社交的であると判定し、それ以外のときユーザは閉鎖的であると判定してもよい。
【0047】
[報酬付与段階]
再び
図7を参照するに、表示部23は、「あなたのおとこ脳の値が高いほどレア度の高いおんなファントムが手に入るぞ!」と表示する。おんなファントムとはキャラクタであり、ゲーム媒体の一例である。
【0048】
ユーザが「おんなファントムを抽選する!」の領域R1を選択すると、端末装置2は抽選要求をサーバ装置1に出力し、当該抽選要求を取得した報酬付与部18は抽選を行う。このとき報酬付与部18は、
図8(a)及び(b)にそれぞれ例示する点数DB12a及び特性DB12bを参照し、ユーザの特性に応じて、ユーザに報酬としてのゲーム媒体を付与する。具体的には、報酬付与部18は、判定されたユーザの特性と反対の特性を有するゲーム媒体を付与する。また、報酬付与部18は、ユーザの特性の値が高いほど、価値の高いゲーム媒体を付与してもよい。
図8(a)及び(b)の例で説明すると、ユーザのおとこ脳の値が90点であるとき、報酬付与部18は、特性がおんなでレア度が5のゲーム媒体G004を付与する。
【0049】
価値の高いゲーム媒体を付与することの代替例として、報酬付与部18は、ユーザのおとこ脳の値が高いほど、より多くの数のゲーム媒体を付与してもよいし、レア度以外のパラメータ(例えば戦闘力、コスト及びスキル)が高いゲーム媒体を付与してもよい。
【0050】
異なる機能として、報酬付与部18は、ゲーム媒体だけでなく、特性に応じてどのようにゲーム(クエスト等)を進行するかのアドバイスを付与してもよい。付与されたアドバイスはユーザと対応付けて記憶部12に記憶されてもよい。アドバイスとは例えば、属性及び職業等の観点から、どのキャラクタを使用するのがユーザにあっているか、どのギルドに所属するのがあっているか、である。例えば判定部17がユーザの特性(性別)がおとこであると判定したとき、報酬付与部18は、特性がおんなであるキャラクタ用いてクエスト等のゲームを進行するのがよいとのアドバイスを報酬としてユーザに付与する。ユーザのおとこ脳の値が高いと判定部17が判定したとき、報酬付与部18は価値が高いアドバイスを付与してもよい。価値が高いアドバイスとは例えば、より多くの数のアドバイス、ゲームをより簡単にクリアするためのアドバイス、ゲームにおいてレア度の高いアイテムを獲得するためのアドバイスである。代替例として、判定部17がユーザの特性がサポートタイプであると判定したとき、報酬付与部18は、サポートタイプのユーザが少ない所定のギルドに所属するのがよいとのアドバイスをユーザに付与してもよい。
【0051】
報酬付与部18は、
図8(c)に示すように、付与済みのゲーム媒体とユーザとを対応付けて付与済みゲーム媒体DB12cに記憶する。
【0052】
[共有段階]
表示部23は付与されたゲーム媒体を
図9に示すように表示する。また表示部23は、「みんなに共有してもう一度挑戦だ!」と表示し、他のユーザに結果を共有することを促す。ユーザが「共有」領域R2を選択すると、結果共有部19は、ゲームの結果(正解数、ユーザ名、ゲームの内容、所要時間、付与されたゲーム媒体等)を他のユーザに出力して共有する。代替例として結果共有部19は、ゲームの結果を電子掲示板に表示させてもよい。
【0053】
ゲーム媒体を付与されたユーザは、当該ゲーム媒体を、別のゲーム(例えばクエスト)において使用することができる。
【0054】
[ゲームの代替例]
上記実施形態では提供部15は、地図認識ゲームを提供する。しかしながら、異なるゲームとして、提供部15は、ユーザに特定の文章の入力を求めるゲームを提供してもよい。このとき判定部17は、入力の際のタイプミス又はタッチミスの多さが所定値以上であれば、ユーザは大雑把であると判定し、所定値未満であれば緻密であると判定する。また判定部17は、ユーザが入力した文章中に漢字が用いられる頻度が高いほどおとこ脳の値が高いと判定し、当該頻度が低いほどおんな脳の値が高いと判定してもよい。更に、判定部17は、ユーザが入力した文章中に絵文字が用いられる頻度が高いほどおんな脳の値が高いと判定し、当該頻度が低いほどおとこ脳の値が高いと判定してもよい。
【0055】
また提供部15は、タッチセンサ上で指又はペンを用いて特定の文字の入力を行うことを求めてもよい。このとき判定部17は、特定の文字の綺麗さが所定値以上であればおんな脳の値が高いと判定し、所定値未満であればおとこ脳の値が高いと判定してもよい。
【0056】
また提供部15はもぐらたたきゲームを提供し、判定部17は、タップの速さが所定値以上であればユーザはせっかちであると判定し、所定値未満であればユーザはのんびりであると判定する。また判定部17は、タップの強さが所定値以上であればユーザは苛立ちやすいと判定し、所定値未満であればユーザは穏やかであると判定する。
【0057】
また提供部15は、端末装置2に計算問題を提供し、判定部17はユーザが計算問題に正答したか否か又は回答の速さ等から、ユーザが数学を得意とするか苦手とするかを判定する。
【0058】
また提供部15は、表示された絵の画像を正確に描いて再現するゲームを提供し、正確さが所定値以上であればユーザが緻密であると判定し、所定値未満であればユーザが大雑把であると判定する。
【0059】
更に、提供部15は、好きな色、もの、こと又はキャラクタを質問するゲームを提供し、判定部17は、質問に対する回答に基づいておとこ脳又はおんな脳を判定してもよい。
【0060】
また、上記実施形態において提供部15はユーザが不正解となるまでゲームを提供するが、提供部15はユーザの正解又は不正解に関わらず一度だけゲームを提供し、判定部17は当該一度のゲームの結果に基づいてユーザの特性を判定してもよい。
【0061】
[動作フロー]
図10及び
図11は、本実施形態に係るサーバ装置1及び端末装置2の動作フローを示すシーケンス図である。
【0062】
端末装置2はサーバ装置1にアクセスし(ステップS1)、ログインを行う(ステップS2)。
【0063】
端末装置2がサーバ装置1にゲーム開始要求を出力すると(ステップS3)、サーバ装置1の提供部15は端末装置2にゲーム内容の選択(例えば、おとこ脳とおんな脳のどちらの特性の値を判定するか)を要求する(ステップS4)。端末装置2はユーザ操作により選択されたゲーム内容を出力する(ステップS5及びステップS6)。
【0064】
サーバ装置1の提供部15はゲームを端末装置2に提供する(ステップS7)。ゲーム中、端末装置2はユーザの動作情報をサーバ装置1に出力し(ステップS8)、ユーザによって選択された選択肢を回答として受付け(ステップS9)、当該回答をサーバ装置1に出力する(ステップS10)。
【0065】
サーバ装置1の判定部17は回答が正解か否か等、すなわち、ゲームの結果を判定する(ステップS11)。ステップS11でYesのとき、フローはステップS7に戻り、提供部15は次のゲームを提供する。
【0066】
ステップS11でNoのとき、サーバ装置1の判定部17はゲームの結果及びステップS8で取得した動作情報に基づいてユーザの特性と、特性の度合いに応じて特性を数値化した値とを判定する(ステップS12)。サーバ装置1の判定部17は判定結果を端末装置2に出力する(ステップS13)。端末装置2はユーザ操作を受付けて、抽選要求を行う(ステップS14)。
【0067】
サーバ装置1の報酬付与部18は点数DB12a及び特性DB12bを参照して抽選を行い(ステップS15)、抽選されたゲーム媒体を端末装置2に付与する(ステップS16)。このとき報酬付与部18は、抽選されたゲーム媒体をユーザに出力し、ユーザと当該ユーザに付与されたゲーム媒体とを対応付けて付与済みゲーム媒体DB12cに記憶し付与済みゲーム媒体DB12cを更新する。端末装置2はユーザ操作を受付けて共有要求を行う(ステップS17)。
【0068】
当該共有要求を受付けたサーバ装置1の結果共有部19は共有を行う(ステップS18)。
【0069】
本実施形態によれば、サーバ装置1は、ユーザに提供したゲームの結果に基づいてユーザの特性を判定し、特性に応じたゲーム媒体をユーザに付与する。このため、ユーザにあった興趣性のある報酬を付与し、もってユーザがゲームを継続する動機を高めることができる。また、ゲームの結果に基づいて特性を判定することができるので、複雑な操作を行うことなく、ユーザは容易に自分の特性を知ることができる。また、自分の特性を知ると、結果が良くても悪くても話題として他のユーザに共有する動機が生じると考えられるため、共有が多く行われ、ゲームシステム全体が活性化する。更に例えば、ユーザは自分の特性に応じたゲーム媒体を獲得できるため、より多くのゲーム媒体を獲得するためにゲームを繰り返し行う動機が生じる。このため、ユーザにゲームを繰り返し実行させることができる。
【0070】
本実施形態によれば、動作情報取得部16はゲーム中のユーザの動作情報を端末装置2のセンサ25から取得し、判定部17は、更に当該動作情報に基づいて特性を判定する。ユーザの特性は、ユーザの動作に現れることがある。このため動作情報に基づいて特性を判定することによって、ユーザの特性をより細かく判定することができる。
【0071】
本実施形態によれば、特性に応じたゲーム媒体とは、特性とは反対の特性を有するゲーム媒体である。このため、ゲーム媒体の取得後のゲームの進行の仕方にバリエーションが出て、ゲームを継続する動機が高まる。
【0072】
本実施形態によれば、判定部17は更にユーザによる他のユーザとの交流状況に基づいて特性を判定する。このため、例えばユーザの思考的又は生態的な特性だけでなく社会的な特性も判定することができ、ユーザの特性をより細かく判定することができる。
【0073】
本実施形態によれば、判定部17は更に、特性の度合いに応じて特性を数値化した値を判定し、報酬付与部18は、当該値が高いほど、価値の高いゲーム媒体を付与する。このため、ユーザは自分の特性の値がもっと高いはずであると考え、ゲームを繰り返し行う動機を生じる。このためユーザにゲームを繰り返し実行させることができる。
【0074】
本実施形態によれば、特性は、性別、思考パターン、タイプ又は性格の少なくとも1つを含む。すなわち、ユーザはゲームを通じて自分自身が気づかなかった自分の内面について知ることができ、その内面にあったゲーム媒体を取得することが可能となる。
【0075】
本実施形態によれば、報酬付与部18は更に、特性に応じてどのようにゲームを進行するかのアドバイスを付与する。すなわち報酬付与部18はゲーム媒体のみならずアドバイスも付与するため、ゲーム媒体の取得後のゲームの進行の仕方にバリエーションが広がり、ゲームを継続する動機が更に高まる。
【0076】
[変形例1]
上記実施形態では、ユーザがおとこ脳の値を判定することを選択する。変形例1では、ユーザがおんな脳を判定することを選択した場合を説明する。この場合、提供部15は、文章理解に関する質問に回答するゲームを端末装置2に提供する。上記実施形態と重複する説明は省略する。
【0077】
ユーザが、おんな脳を判定することを選択したとき、提供部15は、
図12(a)に示すゲームの画面情報を端末装置2に提供し、表示部23は当該画面情報を自動的に上から下へスクロールしながら表示する。スクロール後の文章を
図12(b)に示す。
【0078】
表示部23がスクロール機能により文章全体を表示して所定時間が経過すると、提供部15は、
図13に示す画像情報を端末装置2に出力し、表示部23は当該画像情報を表示する。
図13に示す通り、表示部23は、「A:コンボは6個つながった。」、「B:最初に戦ったのはキャラクタB。」及び「C:キャラクタCは水属性。」の3つの選択肢を表示する。当該3つの選択肢のうち、
図12(a)及び(b)に示す文章の内容と一致するものが正解の選択肢である。
【0079】
上記実施形態と同様、入力検出部24は、カーソルC3の操作によりどの選択肢が選択されたかを検出する。ユーザの正解後、提供部15は次のゲームを提供する。提供部15は、次のゲームにおいて、より長い文章を提供して難易度を高めてもよい。
【0080】
報酬付与部18は、判定されたユーザの特性と反対の特性を有するゲーム媒体を付与する。また、報酬付与部18は、ユーザの特性の値が高いほど、価値の高いゲーム媒体を付与する。具体的には報酬付与部18は、ユーザのおんな脳の値が高いほど、レア度の高いおとこファントムを付与する。
【0081】
[変形例2]
提供部15は、地図認識ゲームではなく、RPGをゲームとして端末装置2に提供して、ユーザが当該RPGをどのように進めるか(ゲームの結果)に基づいてユーザの特性を判定してもよい。
【0082】
例えば判定部17は、ユーザがRPGにおいて途中の説明をスキップする回数が所定値以上であれば、ユーザはせっかちであると判定し、所定値未満であればユーザはのんびりしていると判定する。また判定部17は、RPGにおけるユーザによるゲーム内仮想通貨の使い方(所定期間内の使用額)から、ゲーム内仮想通貨を使わずに貯めている(堅実)か、ゲーム内仮想通貨を積極的に使用して、欲しいアイテムを手に入れるかを判定してもよい。
【0083】
上記実施形態、変形例1及び変形例2のように、サーバ装置1が、端末装置2とネットワークを介して接続される場合には、ゲーム又はゲーム内のイベントの進行画面を、サーバ装置1が生成したデータに基づき端末装置2が表示するウェブ表示画面とすることができる。この場合、その他のメニュー画面等を端末装置2にインストールされているネイティブアプリによって表示するネイティブ表示とする等によって、本発明の一実施形態に係るゲームを、サーバ装置1と端末装置2のそれぞれが処理の一部を担うハイブリッドゲームとすることもできる。また、サーバ装置1が行う処理の一部又は全部を、端末装置2にインストールさせたネイティブアプリによって実行することで、上記実施形態、変形例1及び変形例2に係るゲームをネイティブゲームとすることもできる。サーバ装置1が行う処理の全部を、端末装置2にインストールさせたネイティブアプリが実行するとき、上記実施形態、変形例1及び変形例2でサーバ装置1が実行した処理は全て端末装置2により実行される。このとき端末装置2は、サーバ装置1の判定部17、報酬付与部18及び結果共有部19に対応する機能部を備え、サーバ装置1と通信せずにゲームを進行させることができる。
【0084】
これらの本発明の一実施形態に係るサーバ装置1又は端末装置2の少なくとも一方をコンピュータで構成した場合、各機能を実現する処理内容を記述したプログラムを、当該コンピュータの内部又は外部の記憶部に格納しておき、当該コンピュータの中央演算処理装置(CPU)によってこのプログラムを読み出して実行させることで実現することができる。また、このようなプログラムは、例えばDVD又はCD-ROMなどの可搬型記録媒体の販売、譲渡、貸与等により流通させることができるほか、そのようなプログラムを、例えばネットワーク上にあるサーバの記憶部に記憶しておき、ネットワークを介してサーバから他のコンピュータにそのプログラムを転送することにより、流通させることができる。また、そのようなプログラムを実行するコンピュータは、例えば、可搬型記録媒体に記録されたプログラム又はサーバから転送されたプログラムを、一旦、自己の記憶部に記憶することができる。また、このプログラムの別の実施態様として、コンピュータが可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することとしてもよく、更に、このコンピュータにサーバからプログラムが転送される度に、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することとしてもよい。
【0085】
本発明の一実施形態を諸図面や実施形態に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。したがって、これらの変形や修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各機能部、各ステップ等に含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の機能部やステップ等を1つ組み合わせること、或いは分割することが可能である。以下に、本願の原出願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
〔1〕サーバ装置と通信を行うコンピュータに、ユーザの特性のいずれかを判定する選択を行うための画面を表示させるステップと、前記選択を行うユーザ入力を受け付け、ユーザ入力に応じた情報を前記サーバ装置に送信するステップと、前記サーバ装置から、前記選択に応じたゲームの提供を受けて表示するステップと、前記ゲームの結果に基づいて判定されたパラメータの値に応じたゲーム媒体の提供を受けるステップと、前記サーバ装置から提供されたゲーム媒体を、表示部に表示するステップと、を実行させるプログラム。
〔2〕〔1〕に記載のプログラムにおいて、前記提供されたゲームにおいてユーザが所定の条件を満たした場合に、次のゲームを提供するステップ、を更に実行させるプログラム。
〔3〕〔2〕に記載のプログラムにおいて、難易度が前のゲームの難易度より高いゲームを提供するステップ、を更に実行させるプログラム。
〔4〕〔1〕乃至〔3〕のいずれか一項に記載のプログラムにおいて、前記判定されたパラメータの値に応じてゲームを進行させるステップ、を更に実行させるプログラム。
〔5〕〔1〕乃至〔4〕のいずれか一項に記載のプログラムにおいて、前記ゲーム媒体の提供を受けるステップでは、前記サーバ装置から、前記ユーザによる他のユーザとの交流状況に基づき判定されたパラメータの値に基づくゲーム媒体の提供を受ける、プログラム。
〔6〕〔1〕乃至〔5〕のいずれか一項に記載のプログラムにおいて、前記ゲーム媒体の提供を受けるステップでは、前記判定された値が高いほど、前記ユーザに提供されるゲーム媒体のパラメータの値が高い、プログラム。
〔7〕〔1〕乃至〔6〕のいずれか一項に記載のプログラムにおいて、前記ゲーム媒体の提供を受けるステップでは、前記値に応じてどのようにゲームを進行するかのアドバイスの提供を受けることを含む、プログラム。
〔8〕ユーザの特性のいずれかを判定する選択を行うための画面を表示部に表示させるステップと、前記選択を行うユーザ入力を受け付け、ユーザ入力に応じた情報をサーバ装置に送信するステップと、前記サーバ装置から、前記選択に応じたゲームの提供を受けて前記表示部に表示するステップと、前記ゲームの結果に基づいて判定されたパラメータの値に応じたゲーム媒体の提供を受けるステップと、前記サーバ装置から提供されたゲーム媒体を前記表示部に表示するステップと、を有する、端末装置における制御方法。
〔9〕ユーザの特性のいずれかを判定する選択を行うための画面を表示部に表示させ、前記選択を行うユーザ入力を受け付け、ユーザ入力に応じた情報をサーバ装置に送信し、前記サーバ装置から、前記選択に応じたゲームの提供を受けて表示し、前記ゲームの結果に基づいて判定されたパラメータの値に応じたゲーム媒体の提供を受け、前記サーバ装置から提供されたゲーム媒体を前記表示部に表示する、制御部を有する端末装置。
【符号の説明】
【0086】
1…サーバ装置、11…制御部、12…記憶部、12a…点数DB、12b…特性DB、12c…付与済みゲーム媒体DB、13…通信部、14…取得部、15…提供部、16…動作情報取得部、17…判定部、18…報酬付与部、19…結果共有部、2…端末装置、21…制御部、22…通信部、23…表示部、24…入力検出部、25…センサ。