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特開2022-162004比較装置、比較方法、及びプログラム
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  • 特開-比較装置、比較方法、及びプログラム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022162004
(43)【公開日】2022-10-21
(54)【発明の名称】比較装置、比較方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   B61L 27/37 20220101AFI20221014BHJP
【FI】
B61L27/37
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022132200
(22)【出願日】2022-08-23
(62)【分割の表示】P 2017175407の分割
【原出願日】2017-09-13
(71)【出願人】
【識別番号】000233491
【氏名又は名称】株式会社日立システムズ
(74)【代理人】
【識別番号】110000198
【氏名又は名称】弁理士法人湘洋特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】笹川 一利
(57)【要約】
【課題】 リプレース前後のシステムの出力を容易に比較する。
【解決手段】 比較装置は、リプレース前の情報処理システムによって所定のデータを処理して得られる第1の出力と、リプレース後の情報処理システムによって前記所定のデータを処理して得られる第2の出力とを取得する取得部と、取得された前記第1の出力に含まれる第1の画像と、取得された前記第2の出力に含まれる第2の画像とを重畳表示させる表示制御部と、備えることを特徴とする。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
リプレース前の情報処理システムによって所定のデータを処理して得られる第1の出力と、リプレース後の情報処理システムによって前記所定のデータを処理して得られる第2の出力とを取得する取得部と、
取得された前記第1の出力に含まれる第1の画像と、取得された前記第2の出力に含まれる第2の画像とを重畳表示させる表示制御部と、
備えることを特徴とする比較装置。
【請求項2】
請求項1に記載の比較装置であって、
前記情報処理システムは、列車の運行計画状況を管理する輸送計画管理システムであり、
前記第1の画像及び前記第2の画像は、ダイヤ図である
ことを特徴とする比較装置。
【請求項3】
請求項2に記載の比較装置であって、
前記表示制御部は、前記第1の画像としてのダイヤ図と、前記第2の画像としてのダイヤ図との差異箇所を強調表示させる
ことを特徴とする比較装置。
【請求項4】
請求項3に記載の比較装置であって、
前記表示制御部は、強調表示された前記差異箇所に対するユーザからの操作に応じて、前記第1の出力に含まれる第1の帳票、及び前記第2の出力に含まれる第2の帳票の少なくとも一方を表示させる
ことを特徴とする比較装置。
【請求項5】
請求項3に記載の比較装置であって、
前記表示制御部は、強調表示された前記差異箇所に対するユーザからの操作に応じて、前記第1の出力に含まれる第1の実データ、及び前記第2の出力に含まれる第2の実データの少なくとも一方を表示させる
ことを特徴とする比較装置。
【請求項6】
請求項1に記載の比較装置であって、
前記比較装置は、リプレース後の前記情報処理システムに包含されている
ことを特徴とする比較装置。
【請求項7】
リプレース前の情報処理システムによって所定のデータを処理して得られる第1の出力と、リプレース後の情報処理システムによって前記所定のデータを処理して得られる第2の出力とを取得する取得ステップと、
取得された前記第1の出力に含まれる第1の画像と、取得された前記第2の出力に含まれる第2の画像とを重畳表示させる表示制御ステップと、
含むことを特徴とする比較方法。
【請求項8】
コンピュータを、
リプレース前の情報処理システムによって所定のデータを処理して得られる第1の出力と、リプレース後の情報処理システムによって前記所定のデータを処理して得られる第2の出力とを取得する取得部と、
取得された前記第1の出力に含まれる第1の画像と、取得された前記第2の出力に含まれる第2の画像とを重畳表示させる表示制御部と、
して機能させることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、比較装置、比較方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、「複数の運行管理区間にまたがって運行される列車や、異なった鉄道会社の路線間で乗り入れ運行される列車に対しても、遅延などの運行状況を効率よく情報収集できる手段を提供する」ことができるように、「処理装置10の列車追跡手段11は、軌道回路や信号機の検出情報受付け、列車運行管理手段12が運行計画に基づいて遅延状況の把握を行い、運行情報交換手段13が他のシステムとの遅延情報の交換を行い、運行評価設定手段14が、遅延評価情報の設定を行う」ことが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001-287651号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1にも記載されているように、遅延等の様々な要因により列車は必ずしも予め計画されているスケジュールどおりに運行できないことが多い。したがって、列車の運行スケジュールは、実際の運行状況や遅延状況等に応じて適宜変更する必要がある。このような列車の運行スケジュールを適宜変更する処理は、輸送計画管理システムによって行われる。
【0005】
ところで、輸送計画管理システムをリプレースする際には、リプレース前の旧システムとリプレース後の新システムとに同一のデータを入力し、同一の出力が得られることを確認する必要がある。換言すれば、旧システムと新システムとにおいて、同一の入力に対する出力に差異があった場合、新システムにバグが生じていることになるので、そのバグを修正する必要がある。
【0006】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、リプレース前後のシステムの出力の差異を容易に確認できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願は、上記課題の少なくとも一部を解決する手段を複数含んでいるが、その例を挙げるならば、以下のとおりである。上記課題を解決すべく、本発明の一態様に係る比較装置は、リプレース前の情報処理システムによって所定のデータを処理して得られる第1の出力と、リプレース後の情報処理システムによって前記所定のデータを処理して得られる第2の出力とを取得する取得部と、取得された前記第1の出力に含まれる第1の画像と、取得された前記第2の出力に含まれる第2の画像とを重畳表示させる表示制御部と、備えることを特徴とする。
【0008】
前記情報処理システムは、列車の運行計画状況を管理する輸送計画管理システムとすることができ、前記第1の画像及び前記第2の画像は、ダイヤ図とすることができる。
【0009】
前記表示制御部は、前記第1の画像としてのダイヤ図と、前記第2の画像としてのダイヤ図との差異箇所を強調表示させることができる。
【0010】
前記表示制御部は、強調表示された前記差異箇所に対するユーザからの操作に応じて、前記第1の出力に含まれる第1の帳票、及び前記第2の出力に含まれる第2の帳票の少なくとも一方を表示させることができる。
【0011】
前記表示制御部は、強調表示された前記差異箇所に対するユーザからの操作に応じて、前記第1の出力に含まれる第1の実データ、及び前記第2の出力に含まれる第2の実データの少なくとも一方を表示させることができる。
【0012】
前記比較装置は、リプレース後の前記情報処理システムに包含することができる。
【0013】
本発明の他の態様に係る比較方法は、リプレース前の情報処理システムによって所定のデータを処理して得られる第1の出力と、リプレース後の情報処理システムによって前記所定のデータを処理して得られる第2の出力とを取得する取得ステップと、取得された前記第1の出力に含まれる第1の画像と、取得された前記第2の出力に含まれる第2の画像とを重畳表示させる表示制御ステップと、含むことを特徴とする。
【0014】
本発明のさらに他の態様に係るコンピュータは、コンピュータを、リプレース前の情報処理システムによって所定のデータを処理して得られる第1の出力と、リプレース後の情報処理システムによって前記所定のデータを処理して得られる第2の出力とを取得する取得部と、取得された前記第1の出力に含まれる第1の画像と、取得された前記第2の出力に含まれる第2の画像とを重畳表示させる表示制御部と、して機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、リプレース前後のシステムの出力を容易に比較することができる。上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】リプレース前の輸送計画管理システムの構成例を示すブロック図である。
図2】本発明に係る実施の形態である端末装置の構成例を示すブロック図である。
図3図2の端末装置による表示例を示す図である。
図4図2の端末装置の処理を説明するフローチャートの一例である。
図5】コンピュータの構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明に係る実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。また、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。また、「Aからなる」、「Aよりなる」、「Aを有する」、「Aを含む」と言うときは、特にその要素のみである旨明示した場合等を除き、それ以外の要素を排除するものでないことは言うまでもない。同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。
【0018】
<リプレース前の輸送計画管理システムの構成例>
図1は、リプレース前の輸送計画管理システムの構成の一例を示すブロック図である。
【0019】
該輸送計画管理システム(本発明の情報処理システムに相当する)10は、列車の運行計画状況を管理するものである。輸送計画管理システム10は、基本計画作成支援システム11、輸送計画管理端末12、変更計画作成支援システム13、変更計画管理サーバ14、基礎作図端末15、輸送計画管理装置16、統合情報管理装置17、及び端末装置31を有する。
【0020】
輸送計画管理システム10のリプレースに際しては、その構成要素のうちの端末装置31が端末装置51(図2)に換装される。以下、端末装置31を旧端末装置31とも称し、端末装置51を新端末装置51とも称する。
【0021】
基本計画作成支援システム11は、オペレータからの操作に応じ、列車の運行に関する基本データ21を作成する。基本データ21には、列車の運行スケジュール、運用車両を表す情報等が含まれる。
【0022】
基本計画作成支援システム11にて作成された基本データ21は、記録媒体に格納されて輸送計画管理端末12に供給される。輸送計画管理端末12は、オペレータからの操作に応じ、基本データ21を輸送計画管理装置16に登録する。
【0023】
変更計画作成支援システム13は、オペレータからの操作に応じ、列車の運行に関する変更データ22を作成する。変更データ22は、基本データ21に対する変更箇所を表す情報である。
【0024】
変更計画作成支援システム13にて作成された変更データ22は、変更計画管理サーバ14に供給される。変更計画管理サーバ14は、変更データ22を輸送計画管理装置16に登録する。
【0025】
基礎作図端末15は、オペレータからの操作に応じ、列車の運行を表すダイヤ図等を作図する際に参照される基礎データ24を作成する。基礎データ24には、線路の状況(駅間距離、勾配、曲率等)を表す情報と、列車の加減速性能が含まれる。
【0026】
輸送計画管理装置16は、日別データ生成部161を含む。日別データ生成部161は、変更計画管理サーバ14から登録された変更データ22から、所定の施行期間の範囲について日毎のデータを抽出して日別データ23を作成する。また、輸送計画管理装置16は、基本データ21、変更データ22、日別データ23、及び基礎データ24を管理し、基本データ21乃至基礎データ24を、定期的(例えば、1日に1回等)に統合情報管理装置17に送信する。
【0027】
統合情報管理装置17は、受信部171、配信用DB生成部172、及び送信部173を有する。
【0028】
受信部171は、輸送計画管理装置16から定期的に送信される基本データ21乃至基礎データ24を受信する。配信用DB生成部172は、受信された基本データ21乃至基礎データ24に基づき、後段の端末装置31(またはリプレース後の端末装置51)に配信するための配信用DB(データベース)25を生成する。配信用DB25は、端末装置31(またはリプレース後の端末装置51)にて業務起動時に日々運用するにあたって必要とされるものであり、輸送計画管理装置16から送信された基本データ21乃至基礎データ24が含まれている。送信部173は、生成された配信用DB25を定期的(例えば、1日に1回)に端末装置31(またはリプレース後の端末装置51)に送信する。
【0029】
旧端末装置31は、各区所や各駅に配置される。旧端末装置31は、受信部311、入力部312、表示部313、ダイヤ図作成部314、帳票作成部315、及び出力部316を有する。
【0030】
受信部311は、統合情報管理装置17から定期的に送信される配信用DB25を受信する。入力部312は、オペレータからの操作入力を受け付ける。表示部313は、例えば、液晶ディスプレイ等から成り、ダイヤ図等を表示する。
【0031】
ダイヤ図作成部314は、配信用DB25に基づいてダイヤ図(本発明の第1の画像に相当する)を作成する。帳票作成部315は、配信用DB25に基づいて携帯時刻表、行路表等の帳票を作成する。出力部316は、統合情報管理装置17から送信された配信用DB25のうちのダイヤ図及び帳票の生成に関するデータから成る実データを生成する。また、出力部316は、他の装置(具体的には、新端末装置51(図2))からの要求に応じて、生成されたダイヤ図及び帳票、並びに実データを該他の装置に供給する。
【0032】
<本発明の実施の形態である比較部52を包含する新端末装置51の構成例>
次に、図2は、図1に示された輸送計画管理システム10をリプレースする際に旧端末装置31と換装される新端末装置51の構成例を示している。
【0033】
新端末装置51(本発明の比較装置に相当する)は、旧端末装置31と同じ受信部311乃至表示部313を有する。受信部311乃至表示部313については、その説明を省略する。また、新端末装置51は、旧端末装置31のダイヤ図作成部314乃至出力部316に相当するダイヤ図作成部511乃至出力部513を有し、旧端末装置31と同一の入力を処理することにより、旧端末装置31と同一の出力を得られるように構成されている。
【0034】
ダイヤ図作成部511は、ダイヤ図作成部314と同様に、統合情報管理装置17から送信された配信用DB25に基づいてダイヤ図(本発明の第2の画像に相当する)を作成する。帳票作成部512は、帳票作成部315と同様に、配信用DB25に基づいて携帯時刻表、行路表等の帳票を作成する。出力部513は、出力部316と同様に、統合情報管理装置17から送信された配信用DB25のうちのダイヤ図及び帳票の生成に関するデータから成る実データを生成する。また、出力部513は、出力部316と同様に、比較部52からの要求に応じて、生成されたダイヤ図及び帳票、並びに実データを比較部52に供給する。
【0035】
ただし、新端末装置51は、ダイヤ図作成部511乃至出力部513に生じ得ているバグ等に起因して、旧端末装置31と同一の入力を処理しても、旧端末装置31と同一の出力を得られないことが起こり得る。これを確認するため、新端末装置51は、さらに、比較部52を備える。なお、比較部52は、新端末装置51の外部に比較装置として設けるようにしてもよい。
【0036】
比較部52は、取得部521、及び表示制御部522を有する。取得部521は、旧端末装置31の出力部316から、旧端末装置31にて生成されたダイヤ図及び帳票、並びに実データを取得する。また、取得部521は、該新端末装置51の出力部513から、該新端末装置51にて生成されたダイヤ図及び帳票、並びに実データを取得する。
【0037】
表示制御部522は、取得部521が旧端末装置31と該新端末装置51それぞれから取得したダイヤ図等を表示部313に表示させる。
【0038】
図3は、表示制御部522の制御によって表示部313に表示されるダイヤ図等の表示例を示している。
【0039】
同図の(A)に示されるように、表示制御部522は、旧端末装置31と該新端末装置51それぞれから取得されたダイヤ図を表示部313に重畳表示させる。このとき、両ダイヤ図に相違箇所があれば、リプレース後の新端末装置51にバグがあることになるので、それをオペレータが容易に視認できるように、表示制御部522は、該相違箇所を強調表示させる。
【0040】
相違箇所の強調表示としては、例えば、線の色や太さ、線種等を変えて表示したり、点滅させたり、文字の色やサイズ、字体等を変えて表示したりすることができる。
【0041】
なお、同図の(A)の表示例では、列車番号5Mの中津駅の発時刻に相違があり、一方の線を太い実線で、他方の線を点線で示している。なお、相違が生じ得る情報としては、発時刻の他、着時刻、乗車番線、降車番線、駅名、行き先、愛称名、列車区分等が考えられる。
【0042】
また、同図の(B1)または(B2)に示されるように、表示制御部522は、重畳表示したダイヤ図の相違箇所に対するオペレータの操作(クリック等)に応じて、操作された相違箇所に対応する帳票を表示部313に表示させる。さらに、同図の(C1)または(C2)に示されるように、表示されている帳票に対するオペレータの操作(クリック等)に応じ、操作された帳票に対応する実データを表示部313に表示させる。
【0043】
なお、ダイヤ図等は、表示部313に表示させる他、プリンタ(不図示)から紙面等に印刷するようにしてもよい。
【0044】
このように、比較部52によれば、旧端末装置31と該新端末装置51のそれぞれによって生成されたダイヤ図を重畳表示することができ、両者に相違箇所がある場合には、それをオペレータが視覚的に容易に視認できるように表示することができる。さらに、ダイヤ図の相違箇所に対するオペレータの操作に応じて、対応する帳票を表示でき、さらに、実データも表示することができる。これにより、オペレータは、バグの発生箇所を様々な観点から確認することができ、リプレース後の新端末装置51に発生しているバグを容易に認識できて、速やかに修正することができる。
【0045】
<新端末装置51の処理>
次に、図4は、新端末装置51の処理を説明するフローチャートの一例を示している。この処理は、輸送計画管理システム10のリプレースに際して、旧端末装置31が新端末装置51に換装されるときの準備段階において実行される。
【0046】
新端末装置51において、比較部52の取得部521が、旧端末装置31の出力部316から、旧端末装置31にて生成されたダイヤ図及び帳票、並びに実データを取得する(ステップS1)。
【0047】
次に、新端末装置51において、受信部311が統合情報管理装置17から定期的に送信される配信用DB25を受信する(ステップS2)。次に、ダイヤ図作成部511が、統合情報管理装置17からの配信用DB25に基づいてダイヤ図を作成する。また、帳票作成部512が配信用DB25に基づいて携帯時刻表、行路表等の帳票を作成する。また、出力部513が、統合情報管理装置17からの配信用DB25のうちのダイヤ図及び帳票の生成に関するデータから成る実データを生成する(ステップS3)。
【0048】
次に、取得部521が、出力部513から、該新端末装置51にて生成されたダイヤ図及び帳票、並びに実データを取得する(ステップS4)。
【0049】
次に、新端末装置51の表示部313が、表示制御部522からの制御に従い、取得部521が旧端末装置31と該新端末装置51それぞれから取得したダイヤ図等を重畳表示し、さらに、両者の相違箇所を強調表示する(ステップS5)。
【0050】
以上に説明した新端末装置51の処理により、旧端末装置31と該新端末装置51のそれぞれで生成されたダイヤ図に相違箇所がある場合には、それをオペレータに視覚的に容易に視認させることができる。これにより、オペレータは、リプレース後の新端末装置51にバグがあることを認識でき、バグを速やかに修正することができる。
【0051】
ところで、上述した本発明の実施の形態である新端末装置51の各構成要素については、ハードウェアにより構成することもできるし、ソフトウェアにより実現することもできる。新端末装置51等をソフトウェアにより実現する場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータにインストールされる。ここで、コンピュータには、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータや、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータ等が含まれる。
【0052】
図5は、新端末装置51等をプログラムにより実現するコンピュータのハードウェアの構成例を示すブロック図である。
【0053】
このコンピュータ1000において、CPU(Central Processing Unit)1001,ROM(Read Only Memory)1002,RAM(Random Access Memory)1003は、バス1004により相互に接続されている。
【0054】
バス1004には、さらに、入出力インターフェース1005が接続されている。入出力インターフェース1005には、入力部1006、出力部1007、記憶部1008、通信部1009、およびドライブ1010が接続されている。
【0055】
入力部1006は、キーボード、マウス、マイクロフォン等より成り、入力部312(図3)として機能する。出力部1007は、ディスプレイ、スピーカ等より成り、表示部313(図3)として機能する。記憶部1008は、ハードディスクや不揮発性のメモリ等より成る。通信部1009は、ネットワークインターフェース等より成り、受信部311(図3)や出力部513(図3)として機能する。ドライブ1010は、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、又は半導体メモリ等のリムーバブルメディア1011を駆動する。
【0056】
以上のように構成されるコンピュータ1000では、CPU1001が、例えば、記憶部1008に記憶されているプログラムを、入出力インターフェース1005およびバス1004を介して、RAM1003にロードして実行することにより、新端末装置51等が実現される。
【0057】
コンピュータ1000(CPU1001)が実行するプログラムは、例えば、パッケージメディア等としてのリムーバブルメディア1011に記録して提供することができる。また、プログラムは、ローカルエリアネットワーク、インターネット、デジタル衛星放送といった、有線または無線の伝送媒体を介して提供することができる。
【0058】
コンピュータ1000では、プログラムは、リムーバブルメディア1011をドライブ1010に装着することにより、入出力インターフェース1005を介して、記憶部1008にインストールすることができる。また、プログラムは、有線または無線の伝送媒体を介して、通信部1009で受信し、記憶部1008にインストールすることができる。その他、プログラムは、ROM1002や記憶部1008に、あらかじめインストールしておくことができる。
【0059】
なお、コンピュータ1000が実行するプログラムは、本明細書で説明する順序に沿って時系列に処理が行われるプログラムであってもよいし、並列に、あるいは呼び出しが行われたとき等の必要なタイミングで処理が行われるプログラムであってもよい。
【0060】
本明細書に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものではなく、他の効果があってもよい。
【0061】
本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した各実施形態は、本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、本発明が、必ずしも説明した全ての構成要素を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を、他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、ある実施形態の構成に、他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
【0062】
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部または全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現されてもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記憶装置、または、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
【符号の説明】
【0063】
10・・・輸送計画管理システム、11・・・基本計画作成支援システム、12・・・輸送計画管理端末、13・・・変更計画作成支援システム、14・・・変更計画管理サーバ、15・・・基礎作図端末、16・・・輸送計画管理装置、161・・・日別データ生成部、17・・・総合情報管理装置、171・・・受信部、172・・・配信用DB生成部、173・・・送信部、21・・・基本データ、22・・・変更データ、23・・・日別データ、24・・・基礎データ、31・・・端末装置(旧端末装置)、311・・・受信部、312・・・入力部、313・・・表示部、314・・・ダイヤ図作成部、315・・・帳票作成部、316・・・出力部、51・・端末装置(新端末装置)、511・・・ダイヤ図作成部、512・・・帳票作成部、513・・・出力部、52・・・比較部、521・・・取得部、522・・・表示制御部、1000・・・コンピュータ、1001・・・CPU、1002・・・ROM、1003・・・RAM、1004・・・バス、1005・・・入出力インターフェース、1007・・・出力部、1008・・・記憶部、1009・・・通信部、1010・・・ドライブ、1011・・・リムーバブルメディア
図1
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2022-08-23
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の入力データに基づいて第1のグラフを作成し、前記所定の入力データに基づいて前記第1のグラフに対応する第1の表を作成する旧端末装置とリプレースするためのバグが生じ得ている端末装置であって、
前記所定の入力データに基づいて、前記バグに起因して前記第1のグラフとの差異箇所を有し得る第2のグラフを作成するグラフ作成部と、
前記所定の入力データに基づいて前記第2のグラフに対応する第2の表を作成する表作成部と、
前記第1のグラフ、前記第1の表、前記第2のグラフ、及び前記第2の表を取得する取得部と、
取得された前記第1のグラフと、前記第2のグラフとを重畳表示させて前記差異箇所を強調表示させる表示制御部と、備え、
前記表示制御部は、前記差異箇所に対するユーザからの操作に応じて、前記第1のグラフに対応する前記第1の表、及び前記第2のグラフに対応する前記第2の表の少なくとも一方を表示させる
端末装置。
【請求項2】
請求項1に記載の端末装置であって、
前記所定の入力データから、前記第2のグラフ、及び前記第2の表の作成に関する第2の実データを抽出する出力部、を備え、
取得部は、前記旧端末装置により前記所定の入力データから抽出された、前記第1のグラフ、及び前記第1の表の作成に関する第1の実データ、及び前記第2の実データを取得し、
前記表示制御部は、表示された前記第1の表または前記第2の表に対するユーザからの操作に応じて、前記第1の実データ、または前記第2の実データを表示させる
端末装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の端末装置であって、
前記所定の入力データは、列車の運行計画に関するものであり、
前記第1のグラフ、及び前記第2のグラフは、ダイヤ図であり、
前記第1の表、及び前記第2の表は、携帯時刻表、及び行路表の少なくとも一方である
端末装置。
【請求項4】
所定の入力データに基づいて第1のグラフを作成し、前記所定の入力データに基づいて前記第1のグラフに対応する第1の表を作成する旧端末装置とリプレースするためのバグが生じ得ている端末装置による比較方法であって、
前記所定の入力データに基づいて、前記バグに起因して前記第1のグラフとの差異箇所を有し得る第2のグラフを作成するグラフ作成ステップと、
前記所定の入力データに基づいて前記第2のグラフに対応する第2の表を作成する表作成ステップと、
前記第1のグラフ、前記第1の表、前記第2のグラフ、及び前記第2の表を取得する取得ステップと、
取得された前記第1のグラフと、前記第2のグラフとを重畳表示させて前記差異箇所を強調表示させる表示制御ステップと、含み、
前記表示制御ステップは、前記差異箇所に対するユーザからの操作に応じて、前記第1のグラフに対応する前記第1の表、及び前記第2のグラフに対応する前記第2の表の少なくとも一方を表示させる
比較方法。
【請求項5】
所定の入力データに基づいて第1のグラフを作成し、前記所定の入力データに基づいて前記第1のグラフに対応する第1の表を作成する旧端末装置とリプレースするためのバグが生じ得ている端末装置としてのコンピュータを、
前記所定の入力データに基づいて、前記バグに起因して前記第1のグラフとの差異箇所を有し得る第2のグラフを作成するグラフ作成部と、
前記所定の入力データに基づいて前記第2のグラフに対応する第2の表を作成する表作成部と、
前記第1のグラフ、前記第1の表、前記第2のグラフ、及び前記第2の表を取得する取得部と、
取得された前記第1のグラフと、前記第2のグラフとを重畳表示させて前記差異箇所を強調表示させる表示制御部と、して機能させ、
前記表示制御部は、前記差異箇所に対するユーザからの操作に応じて、前記第1のグラフに対応する前記第1の表、及び前記第2のグラフに対応する前記第2の表の少なくとも一方を表示させる
プログラム。