(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022162052
(43)【公開日】2022-10-21
(54)【発明の名称】ドローンレースシステム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/34 20120101AFI20221014BHJP
【FI】
G06Q50/34
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022132937
(22)【出願日】2022-08-24
(62)【分割の表示】P 2018204964の分割
【原出願日】2018-10-31
(71)【出願人】
【識別番号】518386715
【氏名又は名称】鈴木 勇祐
(74)【代理人】
【識別番号】100131451
【弁理士】
【氏名又は名称】津田 理
(74)【代理人】
【識別番号】100106840
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 耕司
(74)【代理人】
【識別番号】100167933
【弁理士】
【氏名又は名称】松野 知紘
(74)【代理人】
【識別番号】100174137
【弁理士】
【氏名又は名称】酒谷 誠一
(74)【代理人】
【識別番号】100184181
【弁理士】
【氏名又は名称】野本 裕史
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 勇祐
(72)【発明者】
【氏名】山崎 光男
(57)【要約】
【課題】 これまでにない新しいかたちでドローンを利用するシステムを提供する。
【解決手段】 ドローンを用いたドローンレースを行うドローンレースシステムを提供する。ドローンレースシステムは、ドローンレースの観客が操作する観客端末との間で情報処理を行う観客端末処理部と、ドローンレースに参加するレーサーが操作するレーサー端末との間で情報処理を行うレーサー端末処理部と、ドローンレースのレース結果判定を行うレース判定部と、ドローンレースのレース結果に応じて得られる仮想通貨を用いることが可能なカジノシステムとの間で情報処理を行うカジノ処理部と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
仮想空間内で移動体を用いた移動体競技を行う移動体競技システムであって、
前記移動体競技システムには、前記移動体競技の観客が操作する観客端末と、前記移動体競技に参加する競技者が操作する競技者端末と、が接続され、
前記移動体競技システムでは、
前記観客が前記移動体競技の結果にベットするときに、前記観客端末上で、前記移動体競技の専用サイトにアクセスし、その表示画面上で所定の選択操作をするための処理が行われ、つぎに、前記観客のWebウォレットのIDを連携させて、前記専用サイト上で仮想通貨のベットを可能にするための処理が行われ、さらに、前記観客が予想した競技結果にベットする処理が行われ、
前記移動体競技が終了したときに、競技結果に応じて前記観客が仮想通貨の払い戻しを受けるための処理が行われ、払い戻された仮想通貨が前記Webウォレットに入金され、
さらに、前記移動体競技システムには、前記移動体競技の競技者を育成するための競技者育成システムが接続され、
前記競技者育成システムでは、前記移動体競技で獲得した仮想通貨を用いて、前記移動体の機体または部品の購入あるいは前記移動体の練習場の利用が可能であり、前記移動体競技システムの競技者情報記憶部に記憶されている前記競技者の競技履歴に基づいて、前記機体または部品の購入費用あるいは前記練習場の利用料を割り引く処理が行われる、移動体競技システム。
【請求項2】
前記移動体競技システムの競技者情報記憶部に記憶されている前記競技者の獲得賞金に基づいて、プロ競技者の認定処理が行われる、請求項1に記載の移動体競技システム。
【請求項3】
前記移動体競技システムには、前記移動体の保険に加入するための移動体保険システムが接続され、
前記移動体保険システムでは、前記移動体競技システムの競技者情報記憶部に記憶されている前記競技者の競技履歴に基づいて、前記競技者の保険料を算定する処理が行われる、請求項1に記載の移動体競技システム。
【請求項4】
移動体を用いた移動体競技を行う移動体競技システムであって、
前記移動体競技システムには、前記移動体競技の観客が操作する観客端末が接続され、
前記移動体競技システムでは、
前記観客が前記移動体競技の結果にベットするときに、前記観客端末上で、前記移動体競技の専用サイトにアクセスし、その表示画面上で所定の選択操作をするための処理が行われ、つぎに、前記観客のWebウォレットのIDを連携させて、前記専用サイト上で仮想通貨のベットを可能にするための処理が行われ、さらに、前記観客が予想した競技結果にベットする処理が行われ、
前記移動体競技が終了したときに、競技結果に応じて前記観客が仮想通貨の払い戻しを受けるための処理が行われ、払い戻された仮想通貨が前記Webウォレットに入金され、
さらに、前記移動体競技システムには、前記移動体競技の競技者を育成するための競技者育成システムが接続され、
前記競技者育成システムでは、前記移動体競技で獲得した仮想通貨を用いて、前記移動体の機体または部品の購入あるいは前記移動体の練習場の利用が可能であり、前記移動体競技システムの競技者情報記憶部に記憶されている前記競技者の競技履歴に基づいて、前記機体または部品の購入費用あるいは前記練習場の利用料を割り引く処理が行われる、移動体競技システム。
【請求項5】
前記移動体競技システムの競技者情報記憶部に記憶されている前記競技者の獲得賞金に基づいて、プロ競技者の認定処理が行われる、請求項4に記載の移動体競技システム。
【請求項6】
前記移動体競技システムには、前記移動体の保険に加入するための移動体保険システムが接続され、
前記移動体保険システムでは、前記移動体競技システムの競技者情報記憶部に記憶されている前記競技者の競技履歴に基づいて、前記競技者の保険料を算定する処理が行われる、請求項4に記載の移動体競技システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドローンを用いてレースを行うドローンレースシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、様々なかたちでドローンを利用することが提案されいている。例えば、農薬の散布や、商品の配送、災害時や事故時の人名救助などへの利用が期待されている(例えば特許文献1~3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-111429号公報
【特許文献2】特開2016-153337号公報
【特許文献3】特開2017-210078号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、ドローンの利用方法には、まだ多くの可能性が残されている。
【0005】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたもので、これまでにない新しいかたちでドローンを利用するシステムを提案することを目的とする。具体的には、ドローンを用いてレースを行うドローンレースシステムを提案する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のドローンレースシステムは、ドローンを用いたドローンレースを行うドローンレースシステムであって、前記ドローンレースの観客が操作する観客端末との間で情報処理を行う観客端末処理部と、前記ドローンレースに参加するレーサーが操作するレーサー端末との間で情報処理を行うレーサー端末処理部と、前記ドローンレースのレース結果判定を行うレース判定部と、前記ドローンレースのレース結果に応じて得られる仮想通貨を用いることが可能なカジノシステムとの間で情報処理を行うカジノ処理部と、を備えている。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、これまでにない新しいかたちでドローンを利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の実施の形態におけるシステム全体の概略説明図である。
【
図2】本発明の実施の形態におけるドローンレースシステムのブロック図である。
【
図3】本発明の実施の形態のドローンレースシステムにおける観客端末の動作のフロー図である。
【
図4】本発明の実施の形態のドローンレースシステムにおけるレーサー端末の動作のフロー図である。
【
図8】通常のドローンレースとの違いの説明図である。
【
図9】本発明によって可能となることの説明図である。
【
図14】ユーザ(観客)/レーサー数の増加サイクルとドローントークン(仮想通貨)の普及の説明図である。
【
図15】ドローンの種類と普及状況(現状および今後の予想)の説明図である。
【
図19】ドローンに関する保険の現状(国内・法人向け)の説明図である。
【
図20】ドローンに関する保険の現状(国内・個人向け)の説明図である。
【
図21】本発明に必要とされる機能の説明図である。
【
図22】本発明に必要とされる機能の説明図である。
【
図23】ドローン位置測定方法(案1)の説明図である。
【
図24】ドローン位置測定方法(案2)の説明図である。
【
図25】ドローン位置測定方法(案3)の説明図である。
【
図26】ドローンレースに必要とされる機能の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態のドローンレースシステムについて、図面を用いて説明する。本実施の形態では、ドローンを用いてレースを行うドローンレースシステムの場合を例示する。
【0010】
本発明の実施の形態のドローンレースシステムを、図面を参照して説明する。ここでは、まず、本発明が適用されるシステム全体の構成を説明する。
図1は、本発明が適用されるシステム全体の概略説明図である。
【0011】
図1に示すように、ドローンレースシステムとカジノシステムによって、中央システムが構成されている。ドローンレースシステムは、後述するようにドローンレースを実現するための種々の機能を備えている。ドローンレースは、MR(Mixed Reality、複合現実
)技術を利用することにより、世界各地で同時開催することができる(
図5~
図28参照)。また、カジノシステムは、ドローンレースの結果を利用したカジノ(オンラインカジノを含む)を実現するための種々の機能を備えている。
【0012】
中央システムには、ドローンレースの顧客(ユーザ)によって操作される顧客端末と、ドローンレースのレーサーによって操作されるレーサー端末が接続される。顧客端末とレーサー端末は、専用の仮想通貨(例えば「ドローントークン」などと呼ぶこともできる)を管理するWebウォレットと連携することができる。Webウォレットは、仮想通貨取引システムと接続される。仮想通貨取引システムは、仮想通貨の取引を行うための種々の機能を備えている。
【0013】
また、中央システムには、レーサーを育成するためのレーサー育成システムと、ドローン保険を管理するドローン保険システムと、社会貢献を行うための社会貢献システムに接続されている。ドローンレースで獲得した仮想通貨は、これらのレーサー育成システム、レース会場システム、ドローン保険システム、社会貢献システムで利用することができる。
【0014】
例えば、レーサー育成システムでは、仮想通貨を用いて、ドローンの機体や部品を購入
したり、ドローンの練習場の利用料金を支払うことができる。その場合、レーサー育成システムは、そのレーサーの飛行履歴に基づいて、機体や部品の購入費用や練習場の利用料金を参照して、割引きする処理を行ってもよい。また、レーサー育成システムは、そのレーサーの獲得賞金(例えば、これまでの獲得賞金の合計)に基づいて、プロレーサーの認定処理を行ってもよい。
【0015】
ドローン保険システムでは、仮想通貨を用いて、ドローン保険に加入することができる。その場合、ドローン保険システムは、そのレーサーの飛行距離(例えば、これまでドローンを何キロ飛行させたか)や事故歴(例えば、これまでドローンで何回事故を起こしたか)などに基づいて、そのレーサーの保険料を算定してもよい。
【0016】
社会貢献システムでは、仮想通貨を用いて、様々な社会貢献活動を行うことができる。例えば、社会貢献システムは、指定された慈善団体や自然保護団体などに対して、仮想通貨によって寄付を行うことができる。
【0017】
また、中央システムには、遠隔の店舗や施設に設置された端末(例えば、ゲームセンターに設置されたゲームセンター端末や、ネットカフェに設置されたネットカフェ端末など)が接続されてもよい。観客は、ゲームセンター端末やネットカフェ端末を用いて、ドローンレースを観戦したり、レース結果にベットすることができる。また、レーサーは、ゲームセンター端末やネットカフェ端末を用いて、ドローンレースに参加することができる。
【0018】
次に、ドローンレースシステムの構成について説明する。
図2は、ドローンレースシステムのブロック図である。
【0019】
図2に示すように、ドローンレースシステムは、観客端末との間で各種の情報処理を行う観客端末処理部と、レーサー端末との間で各種の情報処理を行うレーサー端末処理部を備えている。また、ドローンレースシステムは、ドローンレースのレース結果判定を行うレース判定部と、カジノシステムとの間で各種の情報処理を行うカジノ処理部を備えている。さらに、ドローンレースシステムは、レーサーに関する様々な情報(飛行履歴、飛行距離、事故歴、獲得賞金など)を記憶するレーサー情報記憶部を備えている。
【0020】
また、ドローンレースシステムは、レーサー育成システムとの間で各種の情報処理を行うレーサー育成処理部と、ドローン保険システムとの間で各種の情報処理を行うドローン保険処理部と、社会貢献システムとの間で各種の情報処理を行う社会貢献処理部を備えている。
【0021】
以上のように構成されたドローンレースシステムについて、図面を参照してその動作を説明する。
【0022】
図3は、本実施の形態のドローンレースシステムにおける観客端末の動作を示すフロー図である。
図3に示すように、観客がドローンレースの結果にベットをする場合には、まず、観客端末を用いてドローンレースの専用サイトにアクセスし、その表示画面上で「ベットする」を選択する。次に、その観客のWebウォレットのIDを連携させる。これにより、その専用サイト上で仮想通貨のベットができるようになる。
【0023】
その後、観客はレース結果を予想して、予想したレース結果にベットをする。観客は、ドローンレースが始まると、観客端末でドローンレースを観戦する。そして、レース結果に応じて仮想通貨の払い戻しを受け取る。払い戻された仮想通貨は、Webウォレットに入金される。
【0024】
図4は、本実施の形態のドローンレースシステムにおけるレーサー端末の動作を示すフロー図である。
図4に示すように、レーサーがドローンレースに参加する場合には、レーサー端末を用いてドローンを操作してレースを行う。そして、レーサーは、レース結果に応じて賞金を獲得することができる。
【0025】
なお、ドローンレースは、ドローンの実機を飛行させて行ってもよく、仮想ドローンを飛行させてもよい。ただし、ドローンレースには、必ず実機のドローンが参加する。したがって、仮想ドローンを飛行させる場合でも、そのレース(オンラインのレース)で対戦する相手は実機のドローンである。なお、レーサーは、必ずしも人間でなくてもよく、AIを利用したレーサー(AIレーサー)であってもよい。
【0026】
このような本発明の実施の形態のドローンレースシステムによれば、これまでにない新しいかたちでドローンを利用することができる。
【0027】
以上、本発明の実施の形態を例示により説明したが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではなく、請求項に記載された範囲内において目的に応じて変更・変形することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0028】
以上のように、本発明にかかるドローンレースシステムは、これまでにない新しいかたちでドローンを利用することができるという効果を有し、有用である。