(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022162164
(43)【公開日】2022-10-21
(54)【発明の名称】鍵盤楽器を製造する方法および、鍵盤楽器
(51)【国際特許分類】
G10H 1/32 20060101AFI20221014BHJP
G10B 3/12 20060101ALI20221014BHJP
【FI】
G10H1/32 Z
G10B3/12 111
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022136011
(22)【出願日】2022-08-29
(62)【分割の表示】P 2019132036の分割
【原出願日】2019-07-17
(71)【出願人】
【識別番号】000001443
【氏名又は名称】カシオ計算機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100096699
【弁理士】
【氏名又は名称】鹿嶋 英實
(74)【代理人】
【識別番号】100171882
【弁理士】
【氏名又は名称】北庄 麗絵子
(72)【発明者】
【氏名】谷口 弘和
(72)【発明者】
【氏名】大城 淳
(72)【発明者】
【氏名】能登 大輔
(57)【要約】
【課題】 上ケースの振動が鍵に伝わることがない鍵盤楽器を提供する。
【解決手段】 上側取付部である上側ボス40を有する上ケース3と、上側ボス40に対応する下側取付部である下側ボス38を有する下ケース2と、複数の鍵である第1、第2白鍵11、14および黒鍵17が連結されている鍵連結部である第1~第3鍵連結部13、16、19を有する鍵ユニット4と、を備え、第1~第3鍵連結部13、16、19には、上側ボス40および下側ボス38のいずれか一方を挿入するためのボス挿入孔41が設けられている。従って、上側ボス40および下側ボス38のいずれか一方が第1~第3鍵連結部13、16、19に設けられたボス挿入孔41に挿入して、上側ボス40と下側ボス38とが締結される。このため、上ケース3の振動が第1、第2白鍵11、14および黒鍵17に伝わらないようにすることができる。
【選択図】
図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上側取付部を有する上ケースと、
前記上側取付部に対応する下側取付部を有する下ケースと、
複数の鍵が連結されている鍵連結部を有する鍵ユニットと、
を備え、
前記鍵連結部には、少なくとも前記上側取付部および前記下側取付部のいずれか一方が内部に配置されている挿入孔が設けられている鍵盤楽器。
【請求項2】
請求項1に記載の鍵盤楽器において、前記下側取付部には前記鍵連結部の前記挿入孔が対応して配置され、前記上側取付部が前記鍵連結部の前記挿入孔内に配置されている状態で、前記上ケースと前記下ケースとが固定されている鍵盤楽器。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の鍵盤楽器において、前記下側取付部に設けられた締結挿入孔と、前記上側取付部に設けられた締結穴と、前記下側取付部の前記締結挿入孔を通して前記上側取付部の前記締結穴に締結している締結部材と、を備えている鍵盤楽器。
【請求項4】
請求項1~請求項3のいずれかに記載の鍵盤楽器において、前記下側取付部には前記鍵連結部の前記挿入孔の縁部が載置される環状突起が設けられており、前記上側取付部は前記環状突起内で嵌合している鍵盤楽器。
【請求項5】
請求項1~請求項4のいずれかに記載の鍵盤楽器において、前記下ケースには前記鍵連結部が載置される保持部が鍵配列方向に沿って不連続で設けられ、前記下側取付部は前記保持部の前記不連続な箇所に配置されている鍵盤楽器。
【請求項6】
請求項1~請求項5のいずれかに記載の鍵盤楽器において、前記下側取付部は前記下ケースに設けられた台座部上に設けられている鍵盤楽器。
【請求項7】
請求項1~請求項6のいずれかに記載の鍵盤楽器において、前記鍵ユニットは、白鍵ユニットと黒鍵ユニットとを有し、前記挿入孔は、前記白鍵ユニットの白鍵連結部に設けられた切欠き部と、前記黒鍵ユニットの黒鍵連結部に設けられた孔と、を有している鍵盤楽器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、電子ピアノや電子オルガンなどの鍵盤楽器に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、鍵盤楽器においては、特許文献1に記載れているように、複数の鍵が連結された鍵連結部を有する鍵ユニットを下ケースと上ケースとの間に取り付ける際に、鍵連結部を下ケースの台座部と上ケースのボスとの間に挟み付けた状態で、台座部とボスとをねじによって締結する構造のものが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような鍵盤楽器では、鍵連結部を下ケースの台座部と上ケースのボスとの間に挟み付けた状態で、台座部とボスとがねじによって締結されているので、上ケースが叩かれたり、また上ケースに設けられたスイッチを操作したりした際に、上ケースが振動すると、その振動が鍵ユニットの複数の鍵に伝わり、複数の鍵が上下に振動するという問題がある。
【0005】
この発明が解決しようとする課題は、上ケースの振動が鍵に伝わることがない鍵盤楽器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明の一態様は、上側取付部を有する上ケースと、前記上側取付部に対応する下側取付部を有する下ケースと、複数の鍵が連結されている鍵連結部を有する鍵ユニットと、を備え、前記鍵連結部には、少なくとも前記上側取付部および前記下側取付部のいずれか一方が内部に配置されている挿入孔が設けられている鍵盤楽器である。
【発明の効果】
【0007】
この発明によれば、上ケースの振動が鍵に伝わらないようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】この発明を適用した鍵盤楽器の一実施形態を示した斜視図である。
【
図2】
図1に示された鍵盤楽器のA-A矢視における拡大断面図である。
【
図3】
図1に示された鍵盤楽器の鍵ユニットの要部を分解して示した拡大斜視図である。
【
図4】
図3に示された鍵ユニットを裏面側から見た拡大斜視図である。
【
図5】
図1に示された鍵盤楽器において、下ケースと鍵ユニットとの要部を分解して示した拡大斜視図である。
【
図6】
図5に示された鍵盤楽器のB-B矢視において、鍵ユニットを下ケースに取り付けた状態を示した拡大断面図である。
【
図7】
図6に示された鍵盤楽器において、下ケースに鍵ユニットを取り付ける状態を分解して示した拡大断面図である。
【
図8】
図6に示された鍵盤楽器の要部を示した拡大断面図である。
【
図9】
図5に示された鍵盤楽器のC-C矢視において、下ケースに鍵ユニットを取り付けた状態を示した拡大断面図である。
【
図10】
図1に示された鍵盤楽器のD-D矢視における拡大断面図である。
【
図11】
図10に示された鍵盤楽器の要部を示した拡大断面図である。
【
図12】
図10に示された鍵盤楽器において、下ケースに上ケースを取り付ける状態を分解して示した拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、
図1~
図12を参照して、この発明を適用した鍵盤楽器の一実施形態について説明する。
この鍵盤楽器は、
図1および
図2に示すように、楽器ケース1を備えている。この楽器ケース1は、下ケース2と上ケース3とを備えている。下ケース2は、上側が開放された横方向に長いほぼ箱状に形成されている。上ケース3は、下側が開放され、且つ両側部を除いて前側に開放された開口部3aが設けられ、下ケース2上に重なって配置されるようになっている。この上ケース3の上面には、操作パネル3bが設けられている。
【0010】
この楽器ケース1には、
図1および
図2に示すように、鍵ユニット4、表示部5、複数のスイッチ6、および複数のスピーカ部7が設けられている。表示部5は、上ケース3の操作パネル3bに設けられた平面型の表示パネルであり、演奏に必要な情報を表示するようになっている。複数のスイッチ6は、上ケース3の操作パネル3bに設けられて、音量や音色などの楽音を調整するためのものである。複数のスピーカ部7は、上ケース3内における後部両側に設けられ、鍵ユニット4の押鍵操作に応じて楽音を発生するものである。
【0011】
鍵ユニット4は、
図1~
図4に示すように、第1の白鍵ユニット8、第2の白鍵ユニット9、および黒鍵ユニット10を備え、上ケース3の開口部3aから上方に露出した状態で、楽器ケース1内に配置されている。第1の白鍵ユニット8は、所定の間隔で配列された複数の第1白鍵11がそれぞれ第1屈曲部12によって第1鍵連結部13に押鍵操作可能に連結されたものであり、これらが合成樹脂によって一体に形成されている。
【0012】
この場合、第1鍵連結部13は、
図3および
図4に示すように、複数の第1白鍵11の配列方向に沿って長い帯板状をなしている。複数の第1屈曲部12は、各一端部が複数の第1白鍵11の各後端部における上部に連結され、各他端部が第1鍵連結部13に連結され、これらの各他端部を支点として上下方向に撓み変形することにより、複数の第1白鍵11を上下方向に揺動させるようになっている。
【0013】
第2の白鍵ユニット9は、
図3および
図4に示すように、所定の間隔で配列された第1の白鍵ユニット8における複数の第1白鍵11間にそれぞれ配置される複数の第2白鍵14を備えている。この第2の白鍵ユニット9は、第1の白鍵ユニット8と同様、複数の第2白鍵14がそれぞれ第2屈曲部15によって第2鍵連結部16に押鍵操作可能に連結されたものであり、これらが合成樹脂によって一体に形成されている。
【0014】
この場合にも、第2鍵連結部16は、
図3および
図4に示すように、第1鍵連結部13と同様、複数の第2白鍵14の配列方向に沿って長い帯板状をなしている。複数の第2屈曲部15は、各一端部が複数の第2白鍵14の各後端部における下部に連結され、各他端部が第2鍵連結部16に連結され、これらの各他端部を支点として上下方向に撓み変形することにより、複数の第2白鍵14を上下方向に揺動させるようになっている。
【0015】
黒鍵ユニット10は、
図3および
図4に示すように、第1の白鍵ユニット9における複数の第1白鍵11と第2の白鍵ユニット9における複数の第2白鍵14との間にそれぞれ配置される複数の黒鍵17を備えている。この黒鍵ユニット10は、第1、第2の白鍵ユニット8、9と同様、複数の黒鍵17がそれぞれ第3屈曲部18によって第3鍵連結部19に押鍵操作可能に連結されたものであり、これらが合成樹脂によって一体に形成されている。
【0016】
この場合にも、第3鍵連結部19は、
図3および
図4に示すように、第1鍵連結部13および第2鍵連結部16と同様、複数の黒鍵17の配列方向に沿って長い帯板状をなしている。複数の第3屈曲部18は、各一端部が複数の黒鍵17の各後端部の下側に突出した部分に連結され、各他端部が第3鍵連結部19に連結され、これらの各他端部を支点として上下方向に撓み変形することにより、複数の黒鍵17を上下方向に揺動させるようになっている。
【0017】
これにより、鍵ユニット4は、
図5および
図6に示すように、第1の白鍵ユニット8における複数の第1白鍵11が第2の白鍵ユニット9における複数の第2白鍵14間に上方から配置されて、第1の白鍵ユニット8の第1鍵連結部13が第2の白鍵ユニット9の第2鍵連結部16上に重なり合って配置されている。この場合、複数の第1屈曲部12と複数の第2屈曲部15とは、それぞれ上下方向に所定の間隔をもって鍵配列方に交互にずれて互いに接触しないように配置されている。
【0018】
この場合、第1の白鍵ユニット8の第1鍵連結部13の下面における前後方向の両側には、
図5~
図8に示すように、一対の第1下突起13aが第1白鍵11の配列方向に沿って設けられている。第2の白鍵ユニット9の第2鍵連結部16の上面には、第1鍵連結部13の一対の第1下突起13a間に嵌合する一対の第2上突起16aが第2白鍵14の配列方向に沿って設けられている。
【0019】
また、この鍵ユニット4は、
図5~
図8に示すように、第1の白鍵ユニット8における複数の第1白鍵11と第2の白鍵ユニット9における複数の第2白鍵14とが黒鍵ユニット10における複数の黒鍵17の間に上側から配置されて、第2の白鍵ユニット9の第2鍵連結部16が黒鍵ユニット10の第3鍵連結部19上に重なり合って配置されている。この場合、複数の第2屈曲部15と複数の第3屈曲部18とは、それぞれ上下方向に所定の間隔もって鍵配列方に交互にずれて互いに接触しないように配置されている。なお、黒鍵の第3屈曲部18における鍵の左右方向の幅は、白鍵の第1屈曲部12及び第2屈曲部5における鍵の左右方向の幅よりも狭い。
【0020】
この場合、第2の白鍵ユニット9の第2鍵連結部16の下面における前後方向の両側には、
図5~
図8に示すように、第1鍵連結部13の一対の第1下突起13aに対応する一対の第2下突起16bが、第2白鍵14の配列方向に沿って設けられている。黒鍵ユニット10の第3鍵連結部19の上面には、第2鍵連結部16の一対の第2下突起16b間に嵌合する一対の第3上突起19aが黒鍵17の配列方向に沿って設けられている。
【0021】
また、この黒鍵ユニット10の第3鍵連結部19の下面には、
図4、
図6~
図8に示すように、嵌合突起である一対の第3下突起19bが黒鍵17の配列方向に沿って所定の複数箇所に設けられている。これら一対の第3下突起19bは、第1鍵連結部13の一対の第1下突起13aと第2鍵連結部16の一対の第2上突起16aとの間隔よりも少し狭い間隔で設けられている。
【0022】
この場合、黒鍵ユニット10の第3鍵連結部19における所定の複数箇所には、
図4に示すように、ほぼ矩形状の複数の補助係止孔19cが上下に貫通して設けられている。これら複数の補助係止孔19cは、第2の白鍵ユニット9の第2鍵連結部16の下面における所定の複数箇所に設けられた複数の補助フック16cをそれぞれ係止するためのものである。
【0023】
これにより、第2の白鍵ユニット9の第2鍵連結部16は、
図4および
図5に示すように、黒鍵ユニット10の第3鍵連結部19上に重なり合って、第2鍵連結部16の一対の第2下突起16b間に一対の第3上突起19aが嵌合した際に、複数の補助フック16cが補助係止孔19cにそれぞれ係止されることにより、黒鍵ユニット10の第3鍵連結部19上に仮固定されるようになっている。
【0024】
この鍵ユニット4は、
図1および
図2に示すように、複数の第1白鍵11、複数の第2白鍵14、および複数の黒鍵17が上ケース3の開口部3aから上方に露出した状態で、下ケース2内に組み付けられている。この場合、下ケース2内の底部には、
図2、
図5および
図9に示すように、鍵取付部20、鍵ガイド部21、基板支持部22、およびストッパ取付部23が設けられている。
【0025】
鍵取付部20は、
図2、
図5および
図9に示すように、鍵ユニット4の第1~第3鍵連結部13、16、19が複数の第1ビス24によって取り付けられて、複数の第1、第2白鍵11、14および複数の黒鍵17を支持するためのものであり、下ケース2内の底部の前後方向におけるほぼ中間部の後部側に設けられている。
【0026】
本願発明によれば、鍵ユニット4と下ケース2とが、複数の第1ビス24によって、下ケース2の内部で、上ケース1と下ケース2と互いに固定するよりも軽い力で、良好に固定される。これにより、ユーザによる良好な押鍵操作を可能にするとともに、楽器ケース1の底面から目視可能な締結部材の数を減らすことができるというデザイン上の利点を有する。
【0027】
この鍵取付部20は、
図2、
図5および
図9に示すように、下ケース2内の底部に設けられた台座部25と、この台座部25上に設けられて第3鍵連結部19を保持する保持部である一対の保持リブ26と、これら一対の保持リブ26間に設けられた取付部である複数の取付ボス27と、一対の保持リブ26を補強する補強リブ28と、第1、第2白鍵11、14、および黒鍵17の各後端部を受け止めるための受止リブ29と、を備えている。
【0028】
台座部25は、
図2、
図5および
図9に示すように、下ケース2の強度を確保するための補強台であり、下ケース2の下側に開放された横長の箱状をなしている。すなわち、この台座部25は、前後方向の長さが鍵ユニット4の複数の黒鍵17の各後端部から第3鍵連結部19の後端部までの長さとほぼ同じ長さで、上下方向の高さが下ケース2の高さよりも少し低い高さになっている。
【0029】
保持部である一対の保持リブ26は、
図2、
図5~
図9に示すように、その各内面に第3鍵連結部19における嵌合突起である一対の第3下突起19の各外面が押し当てられた状態で、第3鍵連結部19における一対の第3下突起19が嵌合して配置されるものであり、台座部25上における後部に起立して設けられている。すなわち、これら一対の保持リブ26は、その高さが下ケース2の外周部の上端よりも少し高くなっている。
【0030】
この場合、一対の保持リブ26は、
図2、
図5~
図9に示すように、台座部25上に設けられていることにより、下ケース2の底部に直接起立して設けられている場合に比べて、台座部25の高さだけ上下方向の長さが短くなり、成形用金型内から抜き出す際の型抜きが容易になるようになっている。
【0031】
これにより、一対の保持リブ26は、
図2、
図5~
図9に示すように、その上端部に第1~第3鍵連結部13、16、19が重なり合った状態のうちの第3鍵連結部19が配置されて、第3鍵連結部19における一対の第3下突起19が一対の保持リブ26間に嵌め込まれた際に、複数の第1、第2白鍵11、14および複数の黒鍵17を下ケース2の前側の上端部よりも上方に位置させた状態でほぼ水平に保持するようになっている。
【0032】
この場合、一対の保持リブ26のうちの後部側(
図6では左側)の保持リブ26には、
図2、
図5~
図9に示すように、複数の係止孔26aが鍵配列方向における所定の複数箇所に設けられている。これら複数の係止孔26aは、黒鍵ユニットの第3鍵連結部19の下面に設けられた複数のフック部30をそれぞれ係止するためのものである。複数のフック部30は、保持リブ26に設けられた複数の係止孔26aに対応して第3鍵連結部19の下面にそれぞれ設けられている。なお、別の実施例としては、フック部30は下ケース2側に設けられ、下ケース2側に設けられるフック部30が係止する係止孔26aは、鍵ユニット4側に設けられてもよい。
【0033】
これにより、鍵ユニット4は、
図5~
図8に示すように、第3鍵連結部19における一対の第3下突起19が一対の保持リブ26間に嵌め込まれた際に、第3鍵連結部19の複数のフック部30が保持リブ26の複数の係止孔26aに挿入されて係止されるようになっている。このため、鍵ユニット4は、第3鍵連結部19が一対の保持リブ26に位置規制されて仮固定され、この状態で第1~第3鍵連結部13、16、19が一対の保持リブ26に取り付けられるようになっている。
【0034】
取付部である複数の取付ボス27は、
図2、
図5および
図9に示すように、鍵ユニット4の第1~第3鍵連結部13、16、19が締結部材である複数の第1ビス24によって取り付けられるものである。これら複数の取付ボス27は、一対の保持リブ26間において鍵配列方向に沿って所定の間隔をもって台座部25上に設けられている。
【0035】
このため、これら複数の取付ボス27は、
図2、
図5および
図9に示すように、一対の保持リブ26と同様、台座部25上に設けられていることにより、下ケース2の底部に直接起立して設けられている場合に比べて、台座部25の高さだけ上下方向の長さが短くなり、成形用金型内から抜き出す際の型抜きが容易になるようになっている。
【0036】
これら複数の取付ボス27それぞれは、
図2、
図5および
図9に示すように、ほぼ円柱状をなし、その上端面の中心部に第1ビス24が螺合する締結穴である第1ねじ穴27aが設けられている。この場合、鍵ユニット4の第1~第3鍵連結部13、16、19それぞれには、複数の第1ビス24がそれぞれ挿入する複数の第1ビス挿入孔31が複数の取付ボス27の各第1ねじ穴27aにそれぞれ対応して設けられている。
【0037】
これにより、鍵ユニット4は、
図2、
図5~
図9に示すように、第3鍵連結部19における一対の第3下突起19が一対の保持リブ26間に嵌め込まれて、複数のフック部30が保持リブ26の複数の係止孔26aに係止されて仮固定された状態で、第3鍵連結部19の下面が複数の取付ボス27上に配置されて、第1~第3鍵連結部13、16、19に設けられた複数の第1ビス挿入孔31が複数の取付ボス27の各第1ねじ穴27aに対応するようになっている。
【0038】
このため、この鍵ユニット4は、
図2、
図5~
図9に示すように、複数の第1ビス24が第1~第3鍵連結部13、16、19の複数の第1ビス挿入孔31にそれぞれ挿入されて、複数の取付ボス27の各第1ねじ穴27aにそれぞれ螺合して締め付けられることにより、第1~第3鍵連結部13、16、19が台座部25上の一対の保持リブ26および複数の取付ボス27に取り付けられている。
【0039】
補強リブ28は、
図2、
図5~
図7に示すように、一対の保持リブ26の強度を補強するためのものであり、一対の保持リブ26の前側(
図5では左側)に位置する台座部25上において鍵配列方向における所定の複数箇所に設けられている。すなわち、この補強リブ28は、一対の保持リブ26のうちの前側(
図6では左側)の保持リブ26から前側に延びて、前側の保持リブ26を補強するようになっている。
【0040】
受止リブ29は、
図2、
図5~
図7に示すように、第1、第2白鍵11、14、および黒鍵17の各後端部が上方から不用意に強く押された際に、第1、第2白鍵11、14、および黒鍵17の各後端下部が上方から当接して受け止めることにより、鍵ユニット4の第1~第3屈曲部12、15、18の破損を防ぐようになっている。この受止リブ29は、複数の補強リブ28の各面端部に連結された状態で、台座部25の前端部上に位置して鍵配列方向に沿って設けられている。
【0041】
一方、鍵ガイド部21は、
図2、
図6、
図7および
図9に示すように、下ケース2内の底部における前部に起立して設けられ、鍵ユニット4の第1、第2白鍵11、14内にそれぞれ挿入して第1、第2白鍵11、14をそれぞれ上下方向にガイドすることにより、第1、第2白鍵11、14の横振れを防いでいる。この場合、複数の黒鍵17は、図示しない鍵ガイド部によって第1、第2白鍵11、14と同様にガイドされている。
【0042】
基板支持部22は、
図2、
図6~
図9に示すように、スイッチ基板32を支持する複数の支持リブであり、台座部25の前側(
図6では左側)、つまり鍵ユニット4の第1、第2白鍵11、14の前後方向におけるほぼ中間部に対応する下ケース2の底部上に起立して設けられている。この場合、スイッチ基板32は、鍵配列方向に沿って長い帯板状をなし、基板支持部22上に取り付けられている。
【0043】
このスイッチ基板32の上面には、
図2、
図6~
図9に示すように、複数のスイッチ部33が鍵ユニット4の第1、第2白鍵11、14および黒鍵17に設けられたスイッチ押圧部11a、14a、17aにそれぞれ対応して設けられている。これら複数のスイッチ部33は、鍵ユニット4の第1、第2白鍵11、14および黒鍵17が押鍵操作された際に、第1、第2白鍵11、14および黒鍵17の各スイッチ押圧部11a、14a、17aによって押されてそれぞれスイッチ動作するようになっている。
【0044】
ストッパ取付部23は、
図2、
図6~
図9に示すように、鍵ユニット4の第1、第2白鍵11、14および黒鍵17の各上限位置を規制するフェルトなどの上限ストッパ34が取り付けられるものである。このストッパ取付部23は、基板支持部22の前側(
図6では左側)に位置する下ケース2の底部上に設けられた複数の支持リブ23aに支持されている。このストッパ取付部23の前端下部には、上限ストッパ34が取り付けられている。
【0045】
この場合、上限ストッパ34は、
図2、
図6~
図9に示すように、鍵配列方向に沿って設けられ、第1、第2白鍵11、14および黒鍵17にそれぞれ設けられた各ストッパ部35が下側から当接することにより、第1、第2白鍵11、14および黒鍵17の各上限位置を規制するようになっている。
【0046】
この場合、下ケース2の底部上には、
図2、
図6~
図9に示すように、フェルトなどの下限ストッパ36が鍵配列方向に沿って設けられている。この下限ストッパ36は、第1、第2白鍵11、14および黒鍵17が押鍵操作された際に、第1、第2白鍵11、14および黒鍵17にそれぞれ設けられた各ストッパ部35が上方から当接することにより、第1、第2白鍵11、14および黒鍵17の各下限位置を規制するようになっている。
【0047】
一方、上ケース3は、
図5、
図10~
図12に示すように、複数の第2ビス37によって下ケース2上に取り付けられている。この場合、下ケース2内には、下側取付部である複数の下側ボス38が設けられている。これら複数の下側ボス38は、下ケース2の鍵取付部20の台座部25上に位置する複数箇所と、下ケース2の両側部に隣接する下ケース2の底部の複数箇所と、下ケース2の後部に位置する下ケース2の底部の複数箇所と、にそれぞれ設けられている。
【0048】
この場合、複数の下側ボス38のうち、台座部25上に位置する複数の下側ボス38は、
図5、
図10~
図12に示すように、台座部25上に鍵配列方向に沿って設けられた保持部である一対の保持リブ26が連続しない不連続の箇所、つまり一対の保持リブ26が切り離された複数箇所に、一対の保持リブ26とほぼ同じ高さで設けられている。
【0049】
これら複数の下側ボス38それぞれは、
図5、
図10~
図12に示すように、円筒状をなしている。これら複数の下側ボス38の各上端面には、締結部材である第2ビス37が挿入する第2ビス挿入孔38aが設けられており、この第2ビス挿入孔38aの外周部には、環状突起38bが設けられている。この環状突起38bの内周縁には、後述する上側取付部である上側ボス40の下部を挿入し易くするための面取り部38cが施されている。
【0050】
また、複数の下側ボス38のうち、
図5、
図10~
図12に示すように、下ケース2の両側部に隣接する複数箇所と下ケース2の後部に位置する複数箇所とに設けられた複数の下側ボス38は、下ケース2の底部上に起立して設けられ、その高さが台座部25上に位置する複数の下側ボス38の高さとほぼ同じ高さに形成されている。
【0051】
また、上ケース3内には、
図10~
図12に示すように、下ケース2に設けられた複数の下側ボス38に対応する上側取付部である複数の上側ボス40が設けられている。すなわち、これら複数の上側ボス40それぞれは、円筒状をなし、台座部25上に位置する複数の下側ボス38と、下ケース2の両側部に隣接する複数の下側ボス38と、下ケース2の後部に位置する複数の下側ボス38と、にそれぞれ対応して、上ケース3の上面側の内面にそれぞれ設けられている。
【0052】
これら複数の上側ボス40それぞれは、
図10~
図12に示すように、円柱状に形成されており、これら複数の上側ボス40の各下端面における中心部には、第2ビス37が螺合する締結穴である第2ねじ穴40aがそれぞれ設けられている。この場合、複数の上側ボス40は、各下端部の外径が複数の下側ボス38の各環状突起38bの内径と同じ大きさに形成されている。これにより、複数の上側ボス40は、その各下端部が複数の下側ボス38の上端部の環状突起38bに面取り部38cによってガイドされて嵌合するようになっている。
【0053】
この場合、鍵ユニット4の第1~第3鍵連結部13、16、19には、
図5、
図10~
図12に示すように、複数の上側ボス40が接触または非接触状態で挿入する複数のボス挿入孔41が鍵配列方向の複数箇所に設けられている。これら複数のボス挿入孔41は、第1、第2鍵連結部13、16における所定の複数箇所に設けられて複数の上側ボス40がそれぞれ挿入するU字形状の複数の切欠き部41aと、第3鍵連結部19における所定の複数箇所に設けられて複数の上側ボス40がそれぞれ挿入する複数の円形孔41bと、を備えている。
【0054】
これにより、上ケース3は、
図10~
図12に示すように、下ケース2に取り付けられる際に、下ケース2上に重ね合わされると、上ケース3に設けられた複数の上側ボス40が、第1~第3鍵連結部13、16、19に設けられた複数のボス挿入孔41を通して、下ケース2に設けられた複数の下側ボス38にそれぞれ対応するようになっている。
【0055】
すなわち、この上ケース3は、
図10~
図12に示すように、複数の上側ボス40のうち、下ケース2の台座部25に対応する複数の上側ボス40が、鍵ユニット4の第1、第2鍵連結部13、16に設けられた複数の切欠き部41aおよび第3鍵連結部19に設けられた複数の円形孔41bを通して台座部25上に設けられた複数の下側ボス38にそれぞれ対応すると共に、他の複数の上側ボス40が下ケース2の両側部および後部側に設けられた複数の下側ボス38にそれぞれ対応するようになっている。
【0056】
また、この上ケース3は、
図10~
図12に示すように、複数の上側ボス40が下ケース2の複数の下側ボス38にそれぞれ対応した状態で、複数の上側ボス40が複数の下側ボス38に押し付けられると、複数の上側ボス40の各下端部が、複数の下側ボス38の各上端部にそれぞれ設けられた各環状突起38bに嵌め込まれることにより、上ケース3が下ケース2に位置決めされるようになっている。
【0057】
また、この上ケース3は、
図10~
図12に示すように、複数の上側ボス40の各下端部が複数の下側ボス38の各環状突起38bにそれぞれ嵌め込まれた際に、複数の上側ボス40の各第2ねじ穴40aが複数の下側ボス38の各第2ビス挿入孔38aにそれぞれ対応し、この状態で複数の第2ビス37が下ケース2の下側から複数の下側ボス38の各第2ビス挿入孔38aを通して複数の上側ボス40の各第2ねじ穴40aにそれぞれ螺合して締め付けられることにより、上ケース3が下ケース2に取り付けられるようになっている。
【0058】
次に、このような鍵盤楽器の作用について説明する。
この鍵盤楽器を組み立てる場合には、まず、鍵ユニット4の黒鍵ユニット10を下ケース2に組み付ける。このときには、黒鍵ユニット10の複数の黒鍵17内に下ケース2の複数の鍵ガイド部(図示せず)をそれぞれ挿入させ、複数の黒鍵17における各ストッパ部35をそれぞれ下ケース2に設けられた上限ストッパ34と下限ストッパ36との間に配置させる。
【0059】
そして、複数の黒鍵17の各スイッチ押圧部17aを下ケース2の基板支持部22に設けられたスイッチ基板32上の複数のスイッチ部33にそれぞれ対応させて、黒鍵ユニット10の第3鍵連結部19を下ケース2の台座部25上に設けられた一対の保持リブ26に取り付ける。このときには、黒鍵ユニット10の第3鍵連結部19を台座部25上に設けられた一対の保持リブ26に対応させて、第3鍵連結部19の下面に設けられた嵌合突起である一対の第3下突起19aを保持部である一対の保持リブ26間に嵌め込む。
【0060】
すると、第3鍵連結部19の下面に設けられた複数のフック部30が一対の保持リブ26のうちの後部側に位置する保持リブ26に設けられた複数の係止孔26aにそれぞれ係止されて、第3鍵連結部19が一対の保持リブ26に正確に位置決めされた状態で仮固定される。このときには、第3鍵連結部19に設けられた複数の第1ビス挿入孔31が一対の保持リブ26間に設けられた取付部である複数の取付ボス27の各第1ねじ穴27aにそれぞれ対応する。
【0061】
また、このときには、第3鍵連結部19に設けられた複数のボス挿入孔41の各円形孔41bが、一対の保持リブ26の不連続な箇所である切り離された箇所の台座部25上に設けられた複数の下側ボス38にそれぞれ対応した状態で、複数の円形孔41bの各縁部が、複数の下側ボス38の上端部にそれぞれ設けられ各環状突起38b上に配置される。
【0062】
この状態で、鍵ユニット4の第1、第2の白鍵ユニット8、9を下ケース2に組み付ける。この場合には、予め、第1の白鍵ユニット8と第2の白鍵ユニットとを組み合わせる。すなわち、第1の白鍵ユニット8における複数の第1白鍵11を、第2の白鍵ユニット9における複数の第2白鍵14間に上方から配置させて、第1の白鍵ユニット8の第1鍵連結部13を第2の白鍵ユニット9の第2鍵連結部16上に重ね合わせる。
【0063】
このときには、第1の白鍵ユニット8の第1鍵連結部13の下面に設けられた一対の第1下突起13a間に第2の白鍵ユニット9の第2鍵連結部16の上面に設けられた一対の第2上突起16aを嵌め込む。これにより、第1の白鍵ユニット8の第1鍵連結部13が第2の白鍵ユニット9の第2鍵連結部16上に重なり合って取り付けられる。
【0064】
この状態では、第1鍵連結部13に設けられた複数の第1ビス挿入孔31と第2鍵連結部16に設けられた複数の第1ビス挿入孔31とがそれぞれ対応する。また、このときには、第1鍵連結部13に設けられた複数のボス挿入孔41の各切欠き部41aと第2鍵連結部16に設けられた複数のボス挿入孔41の各切欠き部41aとがそれぞれ対応する。
【0065】
そして、第2の白鍵ユニット9の第2鍵連結部16を黒鍵ユニット10の第3鍵連結部19に重ね合わせて、第1の白鍵ユニット8と第2の白鍵ユニット9とを下ケース2に組み付ける。このときには、まず、第1の白鍵ユニット8おける複数の第1白鍵11と第2の白鍵ユニット9における複数の第2白鍵14とを黒鍵ユニット10の複数の黒鍵17間に上方から配置させる。
【0066】
この状態で、第1、第2の白鍵ユニット8、9の複数の第1、第2白鍵11、14内に下ケース2の複数の鍵ガイド部21をそれぞれ挿入させ、複数の第1、第2白鍵11、14における各ストッパ部35をそれぞれ下ケース2に設けられた上限ストッパ34と下限ストッパ36との間に配置させる。
【0067】
そして、複数の第1、第2白鍵11、14の各スイッチ押圧部11a、14aを下ケース2の基板支持部22に設けられたスイッチ基板32上の複数のスイッチ部33にそれぞれ対応させて、第2の白鍵ユニット9の第2鍵連結部16を黒鍵ユニット10の第3鍵連結部19に対応させる。
【0068】
この状態で、第2の白鍵ユニット9における第2鍵連結部16の下面に設けられた一対の第2下突起16bの間に、黒鍵ユニット10の第3鍵連結部19の上面に設けられた一対の第3上突起19aを嵌め込む。すると、第2鍵連結部16の下面に設けられた複数の補助フック16cが第3鍵連結部19に設けられた複数の補助係止孔19cにそれぞれ係止されて、第2鍵連結部16が第1鍵連結部13と共に第3鍵連結部19に正確に位置決めされた状態で仮固定される。
【0069】
この状態では、第1、第2の白鍵ユニット8、9の第1、第2鍵連結部13、16に設けられた複数の第1ビス挿入孔31が、黒鍵ユニット10の第3鍵連結部19に設けられた第1ビス挿入孔31にそれぞれ対応して、下ケース2の一対の保持リブ26間に設けられた複数の取付ボス27の各第1ねじ穴27aにそれぞれ対応する。
【0070】
また、この状態では、第1、第2の白鍵ユニット8、9の第1、第2鍵連結部13、16に設けられた複数のボス挿入孔41の各切欠き部41aが黒鍵ユニット10の第3鍵連結部19に設けられた複数のボス挿入孔41の各円形孔41bにそれぞれ対応して、下ケース2の一対の保持リブ26の不連続な箇所である切り離された箇所の台座部25上に設けられた複数の下側ボス38にそれぞれ対応する。
【0071】
そして、鍵ユニット4の第1~第3鍵連結部13、16、19を複数の第1ビス24によって下ケース2の一対の保持リブ26に取り付ける。このときには、第1~第3鍵連結部13、16、19に設けられた複数の第1ビス挿入孔31に複数の第1ビス24をそれぞれ上方から挿入させ、これら挿入された複数の第1ビス24を下ケース2の台座部25に設けられた複数の取付ボス27の各第1ねじ穴27aに螺合させて締め付ける。
【0072】
これにより、鍵ユニット4の第1~第3鍵連結部13、16、19が複数の第1ビス24によって下ケース2の一対の保持リブ26に正確に且つ良好に取り付けられる。すなわち、第1の白鍵ユニット8の第1鍵連結部13と第2の白鍵ユニット9の第2鍵連結部16とは、第1鍵連結部13の一対の第1下突起13a間に第2鍵連結部16の一対の第2上突起16aが嵌め込まれている。
【0073】
また、第2の白鍵ユニット9の第2鍵連結部16と黒鍵ユニット10の第3鍵連結部19とは、第2鍵連結部16の一対の第2下突起16b間に第3鍵連結部19の一対の第3上突起19aが嵌め込まれている。このときには、第2鍵連結部16の下面に設けられた複数の補助フック16cが第3鍵連結部19に設けられた複数の補助係止孔19cにそれぞれ係止されて、第2鍵連結部16が第1鍵連結部13と共に第3鍵連結部19に仮固定される。
【0074】
さらに、黒鍵ユニット10の第3鍵連結部19と下ケース2の一対の保持リブ26とは、一対の保持リブ26間に第3鍵連結部19の嵌合突起である一対の第3下突起19bが嵌め込まれている。このときには、第3鍵連結部19の下面に設けられた複数のフック部30が一対の保持リブ26の一方に設けられた複数の係止孔26aにそれぞれ係止されて、第3鍵連結部19が一対の保持リブ26に仮固定される。
【0075】
このため、複数の第1ビス24を第1~第3鍵連結部13、16、19に設けられた複数の第1ビス挿入孔31を通して下ケース2の台座部25に設けられた複数の取付ボス27の各第1ねじ穴27aに螺合させて締め付ける際には、第1~第3鍵連結部13、16、19が一対の保持リブ26に正確に位置決めされていることにより、鍵ユニット4が位置ずれすることなく、第1~第3鍵連結部13、16、19が一対の保持リブ26に確実に取り付けられる。
【0076】
すなわち、このときには、第1~第3鍵連結部13、16、19が重なり合った状態で、前後左右および上下に変位することなく、台座部25上の一対の保持リブ26に固定される。これにより、鍵ユニット4の複数の第1、第2白鍵11、14および複数の黒鍵17が鍵配列方向に不揃いにならずに良好に配列された状態で、鍵ユニット4が下ケース2に取り付けられる。
【0077】
本実施例では、黒鍵ユニット10を下ケース2側に取り付けた後に、第1、第2の白鍵ユニット8、9を下ケース2側に取り付ける例を説明した。別の実施例では、黒鍵ユニット10と、第1、第2の白鍵ユニット8、9を互いに連結させることにより、鍵ユニット4として組み立てた後に、鍵ユニット4を下ケース2側に取り付けてもよい。
【0078】
そして、下ケース2上に上ケース3を取り付ける。このときには、予め、上ケース3の上面に表示部5および複数のスイッチ6を取り付け、上ケース3内にスピーカ部7のスピーカ(図示せず)を取り付ける。この状態で、上ケース3を下ケース2上に重ね合わせる。このときには、上ケース3に設けられた複数の上側ボス40を下ケース2に設けられた複数の下側ボス38にそれぞれ対応させる。
【0079】
すなわち、下ケース2の台座部25上に位置する複数の下側ボス38に上ケース3の複数の上側ボス40を対応させて配置させる際には、鍵ユニット4の第1~第3鍵連結部13、16,19に設けられた複数のボス挿入孔41に上ケース3の複数の上側ボス40を非接触状態で挿入させて、複数の上側ボス40の各下端部を複数の下側ボス38の各環状突起38b内にそれぞれ嵌め込む。
【0080】
これにより、上側ボス40が下側ボス38に対して正確に位置決めされるので、上側ボス40の第2ねじ穴40aを下側ボス38の第2ビス挿入孔38aに正確に対応させることができる。このため、上側ボス40が下側ボス38に正確に取り付けられるので、上ケース3が下ケース2に正確に且つ確実に固定される。
【0081】
このときには、環状突起38bの内周部に設けられた面取り部38cによって上側ボス40の下端部がガイドされるので、上側ボス40の下端部が環状突起38b内に確実に且つ良好に嵌め込まれる。これにより、複数の上側ボス40にそれぞれ設けられた複数の第2ねじ穴40aが、台座部25上に位置する複数の下側ボス38にそれぞれ設けられた複数の第2ビス挿入孔38aにそれぞれ対応する。
【0082】
また、このときには、上ケース3の複数の上側ボス40のうち、台座部25上に設けられた複数の下側ボス38に対応する複数の上側ボス40の除く他の複数の上側ボス40が、下ケース2の両側部に隣接する複数の下側ボス38と、下ケース2の後部に位置する複数の下側ボス38とにそれぞれ対応して、複数の上側ボス40の下端部が複数の下側ボス38の環状突起38b内にそれぞれ嵌め込まれる。
【0083】
この場合にも、環状突起38bの内周部に設けられた面取り部38cによって上側ボス40の下端部がガイドされて、上側ボス40の下端部が環状突起38b内に確実に且つ良好に嵌め込まれる。これにより、複数の上側ボス40の各第2ねじ穴40aが、下ケース2の底部に設けられた複数の下側ボス38の各第2ビス挿入孔38aにそれぞれ対応する。
【0084】
この状態で、複数の下側ボス38に複数の上側ボス40を複数の第2ビス37によってそれぞれ取り付ける。このときには、下ケース2の下側から複数の第2ビス37を複数の下側ボス38内に挿入させて、複数の下側ボス38の各第2ビス挿入孔38aに挿入させる。この挿入された複数の第2ビス37を上ケース3の複数の上側ボス40の各第2ねじ穴40aに螺合させて締め付ける。これにより、複数の下側ボス38に複数の上側ボス40が固定され、下ケース2に上ケース3が確実に取り付けられる。
【0085】
この場合、台座部25上に設けられた複数の下側ボス38に対応する複数の上側ボス40が、第1~第3鍵連結部13、16、19に設けられた複数のボス挿入孔41を通して台座部25上に設けられた複数の下側ボス38に固定されている。このため、上ケース3に設けられたスイッチ6を操作したり、上ケース3が叩かれたりして、上ケース3が振動しても、その振動が鍵ユニット4に伝わらないため、上ケース3の振動による第1、第2白鍵11、14および黒鍵17の振動が防げる。
【0086】
また、複数の下側ボス38のうち、下ケース2の台座部25上に位置する複数の下側ボス38が鍵ユニット4の第1~第3鍵連結部13、16、19に対応して設けられており、上ケース3の複数の上側ボス40が第1~第3鍵連結部13、16、19に設けられた複数のボス挿入孔41に挿入されて複数の下側ボス38に固定されている。このため、鍵ユニット4の後方に位置する楽器ケース1内の実装スペースが広くなると共に、楽器ケース1の前後方向の長さが短くなり、楽器ケース1のコンパクト化が図れる。
【0087】
次に、このような鍵盤楽器で演奏する場合について説明する。
この場合には、まず、複数のスイッチ6を操作して音量や音色を選択する。この状態で、鍵ユニット4の第1、第2白鍵11、14および黒鍵17を押鍵操作すると、押鍵操作された第1、第2白鍵11、14の第1、第2屈曲部12、15および黒鍵17の第3屈曲部18が撓み変形する。これにより、押鍵操作された第1、第2白鍵11、14および黒鍵17が第1~第3屈曲部12、15、18を中心に下側に向けて揺動する。
【0088】
このときには、第1、第2白鍵11、14および黒鍵17の各スイッチ押圧部11a、14a、17aがスイッチ基板32上の各スイッチ部33を押圧してスイッチ動作させる。これにより、押鍵操作に応じた楽音がスピーカ部7から発音される。この後、押鍵操作された第1、第2白鍵11、14および黒鍵17の各ストッパ35が下限ストッパ36に当接して、押鍵操作された第1、第2白鍵11、14および黒鍵17の下限位置が規制される。
【0089】
また、押鍵操作された第1、第2白鍵11、14および黒鍵17が初期位置に戻る際には、押圧されたスイッチ基板32上の各スイッチ部33の弾性復帰力および第1~第3屈曲部12、15、18の弾性復帰力によって、押鍵操作された第1、第2白鍵11、14および黒鍵17が第1~第3屈曲部12、15、18を中心に上方に向けて揺動する。そして、押鍵操作された第1、第2白鍵11、14および黒鍵17の各ストッパ35が上限ストッパ34に当接して上限位置が規制される。これにより、押鍵操作された第1、第2白鍵11、14および黒鍵17が初期位置に戻る。
【0090】
ところで、鍵ユニット4の第1、第2白鍵11、14および黒鍵17が通常の演奏で押鍵操作された際には、第1~第3屈曲部12、15、18が撓み変形しても、第1、第2白鍵11、14および黒鍵17の各後端部が受止リブ29に当接することがなく、第1、第2白鍵11、14および黒鍵17が第1~第3屈曲部12、15、18を中心に揺動する。
【0091】
この場合、第1、第2白鍵11、14および黒鍵17の各後端部が上方から強く押された際には、第1~第3屈曲部12、15、18の撓み変形に伴って、第1、第2白鍵11、14および黒鍵17の各後端部が受止リブ29に当接する。このため、受止リブ29は、第1~第3屈曲部12、15、18を必要以上に撓み変形させることがないので、第1~第3屈曲部12、15、18の破損を防ぐことができる。
【0092】
このように、この鍵盤楽器によれば、上側取付部である上側ボス40を有する上ケース3と、上側ボス40に対応する下側取付部である下側ボス38を有する下ケース2と、複数の鍵である第1、第2白鍵11、14および黒鍵17が連結されている鍵連結部である第1~第3鍵連結部13、16、19を有する鍵ユニット4と、を備え、第1~第3鍵連結部13、16、19には、上側ボス40を挿入するためのボス挿入孔41が設けられていることにより、上ケース3の振動が第1、第2白鍵11、14および黒鍵17に伝わらないようにすることができる。
【0093】
すなわち、この鍵盤楽器では、上側ボス40が第1~第3鍵連結部13、16、19に設けられたボス挿入孔41に挿入されて、上側ボス40と下側ボス38とが締結されているので、上ケース3が下ケース2に取り付けられていても、上側ボス40と下側ボス38との間に第1~第3鍵連結部13、16、19が挟まれることがない。このため、上ケース3が叩かれたり、上ケース3のスイッチ6を操作したりして、上ケース3が振動しても、その上ケース3の振動が第1、第2白鍵11、14および黒鍵17に伝わらないようにすることができる。
【0094】
また、この鍵盤楽器では、下側ボス38に第1~第3鍵連結部13、16、19のボス挿入孔41が対応して配置され、上側ボス40が第1~第3鍵連結部13、16、19のボス挿入孔41内に配置されている状態で、上ケース3と下ケース2とが固定されていることにより、上ケース3の振動が第1~第3鍵連結部13、16、19に伝わらないようにすることができ、これにより上ケース3の振動が第1、第2白鍵11、14および黒鍵17に伝わらないようにすることができる。
【0095】
また、この鍵盤楽器では、下側ボス38に設けられた締結挿入孔である第2ビス挿入孔38aと、上側ボス40に設けられた締結穴である第2ねじ穴40aと、下側ボス38の第2ビス挿入孔38aを通して上側ボス40の第2ねじ穴40aに螺合する締結部材である第2ビス37と、を備えていることにより、第2ビス37によって上側ボス40を下側ボス38に押し当てて確実に固定することができ、これにより上ケース3を下ケース2に確実に且つ強固に固定することができる。
【0096】
また、この鍵盤楽器では、下側ボス38に第1~第3鍵連結部13、16、19のボス挿入孔41の縁部が載置される環状突起38bが設けられており、上側ボス40は環状突起38b内で嵌合していることにより、上側ボス40を下側ボス38に対して正確に位置決めすることができる。
【0097】
このため、この鍵盤楽器では、上側ボス40が下側ボス38に対して正確に位置決めされるので、上側ボス40の第2ねじ穴40aを下側ボス38の第2ビス挿入孔38aに正確に対応させることができる。これにより、上側ボス40を下側ボス38に正確に取り付けることができるので、上ケース3を下ケース2に正確に且つ確実に固定することができる。
【0098】
この場合、この鍵盤楽器では、環状突起38bの内周部に面取り部38cが設けられているので、この面取り部38cによって上側ボス40の下端部を環状突起38b内に正確に且つ良好にガイドすることができ、これにより上側ボス40の下端部を環状突起38b内に確実に且つ良好に嵌め込むことができる。
【0099】
また、この鍵盤楽器では、下ケース2に第1~第3鍵連結部13、16、19が載置される保持部である一対の保持リブ26が鍵配列方向に沿って不連続で設けられ、下側ボス38は一対の保持リブ26の不連続な箇所に配置されていることにより、第1~第3鍵連結部13、16、19の領域内に下側ボス38および上側ボス40を配置させることができる。これにより、鍵ユニット4の後方に位置する楽器ケース1内の実装スペースを広くすることができると共に、楽器ケース1の前後方向の長さを短くして、楽器ケース1のコンパクト化を図ることができる。
【0100】
また、この鍵盤楽器では、下側ボス38が下ケース2に設けられた台座部25上に設けられていることにより、下側ボス38が下ケース2の底部に直接起立して設けられている場合に比べて、台座部25の高さだけ上下方向の長さを短くすることができ、これにより成形用金型内から抜き出す際の型抜きを容易に且つ良好に行うことができるので、生産性の向上を図ることができる。
【0101】
さらに、この鍵盤楽器では、鍵ユニット4が第1、第2白鍵ユニット8、9と黒鍵ユニット10とを有し、ボス挿入孔41が第1、第2の白鍵ユニット8、9の第1、第2鍵連結部13、16に設けられたU字状の切欠き部41aと、黒鍵ユニット10の第3鍵連結部19に設けられた円形孔41bと、を有していることにより、ボス挿入孔41に上側ボス40が挿入された際に、ボス挿入孔41の内周面に上側ボス40が接触しないようにすることができる。
【0102】
すなわち、この鍵盤楽器では、第1、第2鍵連結部13、16に設けられたU字状の切欠き部41aによってボス挿入孔41の内周面に対する上側ボス40の接触面積を小さくすることができるので、上ケース3が振動しても、その振動が第1~第3鍵連結部13、16、19に伝わらないようにすることができ、これにより上ケース3の振動によって第1、第2白鍵11、14および黒鍵17が振動しないようにすることができる。
【0103】
なお、上述した実施形態では、第1~第3鍵連結部13、16、19に設けられて上ケース3の上側ボス40が挿入するボス挿入孔41が、第1、第2鍵連結部13、16に設けられたU字形状の切欠き部41aと、第3鍵連結部19に設けられ円形孔41bと、を備えている場合について述べたが、この発明はこれに限らず、第1~第3鍵連結部13、16、19にU字形状の切欠き部のみを設けただけでも良く、また第1~第3鍵連結部13、16、19に円形孔のみを設けただけでも良い。
【0104】
また、上述した実施形態では、第1~第3鍵連結部13、16、19に設けられたボス挿入孔41に上ケース3の上側ボス40が挿入する場合について述べた、この発明はこれに限らず、例えば下ケース2の下側ボス38が第1~第3鍵連結部13、16、19のボス挿入孔41に挿入するようにしても良く、また上側ボス40と下側ボス38との両方が挿入するようにしても良い。
【0105】
また、上述した実施形態では、台座部25上の保持部が一対の保持リブ26である場合について述べたが、この発明は必ずしも一対の保持リブ26である必要はなく、黒鍵ユニット10の第3鍵連結部19の下面に設けられた嵌合突起である一対の第3下突起19bが嵌合する溝状の嵌合凹部が設けられたレール状の保持部であっても良い。
【0106】
また、上述した実施形態では、黒鍵ユニット10の第3鍵連結部19の下面に設けられた嵌合突起である一対の第3下突起19bが台座部25上の保持部である一対の保持リブ26間に嵌合する場合について述べたが、この発明は必ずしも一対の第3下突起19bである必要はなく、例えば板状または柱状の嵌合突起であっても良い。
【0107】
また、上述した実施形態では、一対の保持リブ26の一方に係止孔26aを設け、この係止孔26aに第3鍵連結部19のフック部30を係止させるようにした場合について述べたが、この発明はこれに限らず、例えば一対の保持リブ26の一方に係止凸部を設け、この係止凸部に第3鍵連結部19のフック部30を係止させるようにしても良い。
【0108】
また、上述した実施形態では、環状突起38bが円形状に形成されている場合について述べたが、この発明は必ずしも環状突起が円形状である必要はなく、例えば四角形、五角形、六角形などの多角形や楕円などの形状であっても良い。
【0109】
さらに、上述した実施形態では、鍵ユニット4の第1~第3鍵連結部13、16、19が上から順に第1鍵連結部13、第2鍵連結部16、第3鍵連結部19を重ね合わせた場合について述べたが、この発明はこれに限らず、上から順に第3鍵連結部19、第2鍵連結部16、第1鍵連結部13を重ね合わせても良い。
【0110】
以上、この発明の一実施形態について説明したが、この発明は、これに限られるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲を含むものである。
以下に、本願の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
【0111】
(付記)
請求項1に記載の発明は、上側取付部を有する上ケースと、前記上側取付部に対応する下側取付部を有する下ケースと、複数の鍵が連結されている鍵連結部を有する鍵ユニットと、を備え、前記鍵連結部には、少なくとも前記上側取付部および前記下側取付部のいずれか一方が内部に配置されている挿入孔が設けられている鍵盤楽器である。
【0112】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の鍵盤楽器において、前記下側取付部には前記鍵連結部の前記挿入孔が対応して配置され、前記上側取付部が前記鍵連結部の前記挿入孔内に配置されている状態で、前記上ケースと前記下ケースとが固定されている鍵盤楽器である。
【0113】
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の鍵盤楽器において、前記下側取付部に設けられた締結挿入孔と、前記上側取付部に設けられた締結穴と、前記下側取付部の前記締結挿入孔を通して前記上側取付部の前記締結穴に締結している締結部材と、を備えている鍵盤楽器である。
【0114】
請求項4に記載の発明は、請求項1~請求項3のいずれかに記載の鍵盤楽器において、前記下側取付部には前記鍵連結部の前記挿入孔の縁部が載置される環状突起が設けられており、前記上側取付部は前記環状突起内で嵌合している鍵盤楽器である。
【0115】
請求項5に記載の発明は、請求項1~請求項4のいずれかに記載の鍵盤楽器において、前記下ケースには前記鍵連結部が載置される保持部が鍵配列方向に沿って不連続で設けられ、前記下側取付部は前記保持部の前記不連続な箇所に配置されている鍵盤楽器である。
【0116】
請求項6に記載の発明は、請求項1~請求項5のいずれかに記載の鍵盤楽器において、前記下側取付部は前記下ケースに設けられた台座部上に設けられている鍵盤楽器である。
【0117】
請求項7に記載の発明は、請求項1~請求項6のいずれかに記載の鍵盤楽器において、前記鍵ユニットは、白鍵ユニットと黒鍵ユニットとを有し、前記挿入孔は、前記白鍵ユニットの白鍵連結部に設けられた切欠き部と、前記黒鍵ユニットの黒鍵連結部に設けられた孔と、を有している鍵盤楽器である。
【符号の説明】
【0118】
1 楽器ケース
2 下ケース
3 上ケース
4 鍵ユニット
8 第1白鍵ユニット
9 第2白鍵ユニット
10 黒鍵ユニット
11 第1白鍵
12 第1屈曲部
13 第1鍵連結部
13a 第1下突起
14 第2白鍵
15 第2屈曲部
16 第2鍵連結部
16a 第2上突起
16b 第2下突起
16c 補助フック
17 黒鍵
18 第3屈曲部
19 第3鍵連結部
19a 第3上突起
19b 第3下突起(嵌合突起)
19c 補助係止孔
20 鍵取付部
24 第1ビス
25 台座部
26 保持リブ
26a 係止孔
27 取付ボス
27a 第1ねじ穴
28 補強リブ
29 受止リブ
30 フック部
31 第1ビス挿入孔
37 第2ビス
38 下側ボス
38a 第2ビス挿入孔
38b 環状突起
38c 面取り部
40 上側ボス
40a 第2ねじ穴
41 ボス挿入孔
41a 切欠き部
41b 円形孔
【手続補正書】
【提出日】2022-09-22
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0001】
この発明は、鍵盤楽器を製造する方法および、鍵盤楽器に関する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0005】
この発明が解決しようとする課題は、良好な鍵盤楽器を製造する方法および、良好な鍵盤楽器を提供することである。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
この発明の一態様は、下ケースに、複数の鍵が連結されている鍵連結部を有する鍵ユニットを前記鍵連結部の位置で固定する第1の工程と、上ケースと前記下ケースを前記鍵連結部の位置で固定する第2の工程と、を実行することにより鍵盤楽器を製造する方法である。
【手続補正5】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下ケースに、複数の鍵が連結されている鍵連結部を有する鍵ユニットを前記鍵連結部の位置で固定する第1の工程と、
上ケースと前記下ケースを前記鍵連結部の位置で固定する第2の工程と、
を実行することにより鍵盤楽器を製造する方法。
【請求項2】
前記第1の工程は、前記下ケースに前記鍵ユニットを第1固定部材により上側から固定する工程を含む、
請求項1に記載の鍵盤楽器を製造する方法。
【請求項3】
前記第1の工程は、前記下ケースに設けられている保持リブに、前記鍵連結部に設けられている篏合突起を篏合させる工程を含む、
請求項1又は2に記載の鍵盤楽器を製造する方法。
【請求項4】
前記第2の工程は、前記上ケースと前記下ケースを第2固定部材により下側から固定する工程を含む、
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の鍵盤楽器を製造する方法。
【請求項5】
上ケースと、
下ケースと、
複数の鍵が連結されている鍵連結部を有する鍵ユニットと、
前記鍵連結部の位置で前記鍵ユニットと前記下ケースを上側から固定している第1固定部材と、
前記鍵連結部の位置で前記上ケースと前記下ケースを下側から固定している第2固定部材と、
を備える鍵盤楽器。
【請求項6】
前記上ケースは、前記鍵連結部に対応する位置に上側取付部を含み、
前記下ケースは、前記鍵連結部に対応する位置に下側取付部を含み、
前記鍵連結部は、少なくとも前記上側取付部および前記下側取付部のいずれか一方が内部に配置される挿入孔又は切欠き部を備える、
請求項5に記載の鍵盤楽器。
【請求項7】
前記鍵連結部は、当該鍵連結部と前記下ケースを前記第1固定部材により上側から固定するための第1ビス挿入孔を含み、
前記下ケースは、前記鍵連結部に対応する位置に前記第1固定部材が挿通されている取付ボスを備える、
請求項5又は6に記載の鍵盤楽器。
【請求項8】
前記下ケースは、前記鍵連結部を保持する保持リブを備え、
前記鍵連結部は、前記保持リブに篏合させる篏合突起を備える、
請求項5乃至7のいずれか1項に記載の鍵盤楽器。