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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022162178
(43)【公開日】2022-10-24
(54)【発明の名称】折り畳み式容器
(51)【国際特許分類】
   B65D 6/18 20060101AFI20221017BHJP
   B65D 6/08 20060101ALN20221017BHJP
【FI】
B65D6/18 D
B65D6/08 B
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021066852
(22)【出願日】2021-04-12
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-08-19
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.エコバック
(71)【出願人】
【識別番号】720010109
【氏名又は名称】今橋 茂憲
(74)【代理人】
【識別番号】100195752
【弁理士】
【氏名又は名称】奥村 一正
(72)【発明者】
【氏名】今橋 茂憲
【テーマコード(参考)】
3E061
【Fターム(参考)】
3E061AA13
3E061AB20
3E061CA04
3E061DB17
(57)【要約】      (修正有)
【課題】折り畳むことができて持ち運びや収納に利便性の高い容器を提供する。
【解決手段】正面部10は、左正面部11と右正面部12とが正面突合せ部にて分離不能に突き合わされ、正面突合せ部にて内側方向に折り畳み可能であり、背面部20は、左背面部21と右背面部22とが背面突合せ部にて分離不能に突き合わされ、背面突合せ部にて内側方向に折り畳み可能であり、正面突合せ部と背面突合せ部とは、正面視で左右方向の位置が異なり、底面部は、左側面部の下方に回動可能に設けられた左底面部と、右側面部の下方に回動可能に設けられた右底面部とを有し、左底面部における左側面部とは反対方向の端部と、右底面部における前記右側面部とは反対方向の端部とは底面突合せ部にて分離可能に突き合わされている構成とした。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
折り畳むことが可能な折り畳み式容器であって、
正面部、背面部、左側面部、右側面部、底面部を有し、
前記正面部は、正面視で左側の左正面部と正面視で右側の右正面部とが正面突合せ部にて分離不能に突き合わされ、前記正面突合せ部にて内側方向に折り畳み可能であり、
前記背面部は、正面視で左側の左背面部と正面視で右側の右背面部とが背面突合せ部にて分離不能に突き合わされ、前記背面突合せ部にて内側方向に折り畳み可能であり、
前記正面突合せ部と前記背面突合せ部とは、正面視で左右方向の位置が異なり、
前記底面部は、前記左側面部の下方に回動可能に設けられた正面視で左側の左底面部と、前記右側面部の下方に回動可能に設けられた正面視で右側の右底面部とを有し、前記左底面部における前記左側面部とは反対方向の端部と、前記右底面部における前記右側面部とは反対方向の端部とは底面突合せ部にて分離可能に突き合わされていることを特徴とする折り畳み式容器。
【請求項2】
前記正面部は、さらに、前記右正面部の正面視右側に正面側所定幅を有した正面側右接続部を有し、
前記背面部は、さらに、前記左背面部の正面視左側に背面側所定幅を有した背面側左接続部を有したことを特徴とする請求項1に記載の折り畳み式容器。
【請求項3】
前記正面側右所定幅は、折り畳んだときに前記右底面部を収納可能な幅であり、
前記背面側左所定幅は、折り畳んだときに前記左底面部を収納可能な幅であり、
前記正面側所定幅又は前記背面側所定幅は、さらに前記左背面部及び前記右背面部を収納可能な幅、又は前記左正面部及び前記右正面部を収納可能な幅であることを特徴とする請求項2に記載の折り畳み式容器。
【請求項4】
前記左正面部における下方に前記左底面部が外側に回動不能になるように正面側左底面受け部を有するとともに、前記左背面部における下方に前記左底面部が外側に回動不能になるように背面側左底面受け部を有し、
前記右正面部における下方に前記右底面部が外側に回動不能になるように正面側右底面受け部を有するとともに、前記右背面部における下方に前記右底面部が外側に回動不能になるように背面側右底面受け部を有したことを特徴とする請求項1-3のいずれかに記載の折り畳み式容器。
【請求項5】
前記左側面部の上部に回動可能な左把手を有し、前記右側面部の上部に回動可能な右把手を有したことを特徴とする請求項1-4のいずれかに記載の折り畳み式容器。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、買物するとき等に持ち運びが便利な折り畳み式容器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
スーパーマーケット等でのレジ袋が有料となり、エコバックを持参する機会が増えている。しかしながら、布製等の細かく丸めることができるエコバックは、レジで支払いをした後、店用のバスケットからエコバックに詰め替えしなくてはならない。
【0003】
特許文献1には、レジにて計算が終わった商品を客が持参したかごに収納する事項が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許文献1:特開2001-192024号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載のかごは折り畳むことができず持ち運びに不便であるという問題がある。
【0006】
本発明は上記問題点を解決して、折り畳むことができて持ち運びや収納に利便性の高い折り畳み式容器を実現することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために本発明は、折り畳むことが可能な折り畳み式容器であって、
正面部、背面部、左側面部、右側面部、底面部を有し、
前記正面部は、正面視で左側の左正面部と正面視で右側の右正面部とが正面突合せ部にて分離不能に突き合わされ、前記正面突合せ部にて内側方向に折り畳み可能であり、
前記背面部は、正面視で左側の左背面部と正面視で右側の右背面部とが背面突合せ部にて分離不能に突き合わされ、前記背面突合せ部にて内側方向に折り畳み可能であり、
前記正面突合せ部と前記背面突合せ部とは、正面視で左右方向の位置が異なり、
前記底面部は、前記左側面部の下方に回動可能に設けられた正面視で左側の左底面部と、前記右側面部の下方に回動可能に設けられた正面視で右側の右底面部とを有し、前記左底面部における前記左側面部とは反対方向の端部と、前記右底面部における前記右側面部とは反対方向の端部とは底面突合せ部にて分離可能に突き合わされていることを特徴とする折り畳み式容器を提供するものである。
【0008】
この構成により、正面突合せ部と前記背面突合せ部とが干渉することなく折り畳むことができて持ち運びや収納に利便性の高い折り畳み式容器を実現することができる。
【0009】
折り畳み式容器であって、前記正面部は、さらに、前記右正面部の正面視右側に正面側所定幅を有した正面側接続部を有し、
前記背面部は、さらに、前記左背面部の正面視左側に背面側所定幅を有した背面側接続部を有した構成としてもよい。
【0010】
この構成により、底面部、正面部、及び背面部を正面側接続部及び背面側接続部の所定幅内に効率よく折り畳んで収納することができる。
【0011】
折り畳み式容器であって、前記正面側所定幅は、折り畳んだときに前記右底面部を収納可能な幅であり、
前記背面側所定幅は、折り畳んだときに前記左底面部を収納可能な幅であり、
前記正面側所定幅又は前記背面側所定幅の少なくともいずれかは、さらに前記左背面部及び前記右背面部を収納可能な幅である構成としてもよい。
【0012】
この構成により、左背面部及び右背面部を正面側所定幅又は背面側所定幅の少なくともいずれかに収納して折り畳むことができる。
【0013】
折り畳み式容器であって、前記左正面部における下方に前記左底面部が外側に回動不能になるように正面側左底面受け部を有するとともに、前記左背面部における下方に前記左底面部が外側に回動不能になるように背面側左底面受け部を有し、
前記右正面部における下方に前記右底面部が外側に回動不能になるように正面側右底面受け部を有するとともに、前記右背面部における下方に前記右底面部が外側に回動不能になるように背面側右底面受け部を有した構成としてもよい。
【0014】
この構成により、各受け部に底面部が支えられて、しっかりとした底面部を構成することができる。
【0015】
折り畳み式容器であって、前記左側面部の上部に回動可能な左把手を有し、前記右側面部の上部に回動可能な右把手を有した構成としてもよい。
【0016】
この構成により、容器に物を入れて持ち運ぶときに左把手及び右把手を持つことによって利便性が向上する。
【発明の効果】
【0017】
本発明の折り畳み式容器により、折り畳むことができて持ち運びや収納に利便性の高い容器とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の実施例1における折り畳み式容器を説明する斜視図である。
図2】本発明の実施例1における折り畳み式容器を説明する正面図である。
図3】本発明の実施例1における折り畳み式容器を説明する上面図である。
図4】本発明の実施例1における折り畳み式容器の折り畳み方法を説明する図である。
図5】本発明の実施例1における折り畳み式容器の折り畳んだ状態を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【実施例0019】
本発明の実施例1について図1図5を参照して説明する。図1は、本発明の実施例1における折り畳み式容器を説明する斜視図である。なお、図1において、篭状の手前の鉄線の向こう側に見える対向する鉄線については、省略している。図2は、本発明の実施例1における折り畳み式容器を説明する正面図である。図3は、本発明の実施例1における折り畳み式容器を説明する上面図である。図4は、本発明の実施例1における折り畳み式容器の折り畳み方法を説明する図である。図5は、本発明の実施例1における折り畳み式容器の折り畳んだ状態を説明する図である。
【0020】
実施例1における折り畳み式容器100は、約φ3.5mmの鉄線を組み合わされた篭状の容器である。そして、折り畳み式容器100は、正面部10、背面部20、左側面部30、右側面部40、底面部50、把手60を有しており、おおよそ幅420mm×奥行240mm×高さ280mmの大きさを有している。また、把手の長さは、約250mmである。実施例1においては、上面部は有していないが、上面部を有した構成としてもよい。
【0021】
なお、実施例1においては、鉄線を組み合わされた篭状の容器としたが、必ずしもこれに限定されず適宜変更が可能である。例えば、木材や合成樹脂で構成した箱状の容器としてもよい。
【0022】
また、実施例1における折り畳み式容器100は、おおよそ幅420mm×奥行240mm×高さ280mmの大きさを有している構成としたが、必ずしもこれに限定されず適宜変更が可能である。例えば、上記大きさより大きくても小さくてもよい。
【0023】
正面部10は、正面視(正面部を正面に視た場合)で左側の左正面部11と正面視で右側の右正面部12とが正面突合せ部19にて分離不能に突き合わされている。つまり、正面突合せ部19に正面上ヒンジ部13及び正面下ヒンジ部14を有して、左正面部11と右正面部12とが結合されている。そして、正面上ヒンジ部13及び正面下ヒンジ部14により、左正面部11及び右正面部12はともに内側方向に折り畳み可能であり、外側に折り畳み不能である。
【0024】
背面部20は、正面視(正面部を正面に視た場合)で左側の左背面部21と正面視で右側の右背面部22とが背面突合せ部29にて分離不能に突き合わされている。つまり、背面突合せ部29に背面上ヒンジ部23及び背面下ヒンジ部24を有して、左背面部21と右背面部22とが結合されている。そして、背面上ヒンジ部23及び背面下ヒンジ部24により、左背面部21及び右背面部22はともに内側方向に折り畳み可能であり、外側に折り畳み不能である。
【0025】
なお、実施例1においては、正面突合せ部19及び背面突合せ部29において、それぞれ2個のヒンジを設けたが、必ずしもこれに限定されず適宜変更が可能である。例えば、それぞれ1個のヒンジを設けるようにしてもよいし、3個以上であってもよい。
また、ヒンジに替えて、正面突合せ部19における左正面部11の右端部の鉄線と右正面部12の左端部の鉄線とに一のパイプ状部材を挿入するようにしてもよい。また、背面突合せ部29における左背面部21の右端部の鉄線と右背面部22の左端部の鉄線とに一のパイプ状部材を挿入するようにしてもよい。この場合は、正面部10及び背面部20は、内側方向及び外側方向に折り畳み可能となる。
【0026】
正面突合せ部19と背面突合せ部29とは、正面視で左右方向(図1図4におけるx方向)の位置が距離D(図2、3参照)だけ異なっている。つまり、正面突合せ部19は背面突合せ部29よりも正面視で左側に距離Dだけずれている。これにより、後述するように、正面突合せ部19と背面突合せ部29とが干渉することなく折り畳み式容器100をコンパクトに折り畳むことができる。
なお、実施例1においては、正面突合せ部19が背面突合せ部29よりも正面視で左側に距離Dだけずれているように構成したが、正面突合せ部19が背面突合せ部29よりも正面視で右側に距離Dだけずれているように構成してもよい。
【0027】
左側面部30は、折り畳み式容器100の左側面を構成している。また、正面側に回り込んで正面部10における正面側左接続部17を形成するとともに、左正面部11を回動可能に支持している。さらに、背面側へも回り込んで背面部20における背面側左接続部27を形成するとともに、左背面部21を回動可能に支持している。
【0028】
右側面部40は、折り畳み式容器100の右側面を構成している。また、正面側に回り込んで正面部10における正面側右接続部18を形成するとともに、右正面部12を回動可能に支持している。さらに、背面側へも回り込んで背面部20における背面側右接続部28を形成するとともに、右背面部22を回動可能に支持している。
【0029】
ここで、正面側右接続部18の左右方向(図2、3におけるx方向)の長さは、正面側左接続部17の左右方向の長さよりも長い正面側右所定幅Bを備えている。この正面側右所定幅Bにより、後述のように、折り畳み式容器100を折り畳んだ際に、右底面部52、左背面部21及び右背面部22を収納する空間を形成することができる。
【0030】
また、背面側左接続部27の左右方向(図2、3におけるx方向)の長さは、背面側右接続部28の左右方向の長さよりも長い背面側左所定幅Cを備えている。この背面側左所定幅Cにより、後述のように、折り畳み式容器100を折り畳んだ際に、左底面部51、左正面部11及び右正面部12を収納する空間を形成することができる。
【0031】
なお、実施例1においては、正面側右所定幅Bにより、折り畳み式容器100を折り畳んだ際に、左背面部21及び右背面部22を収納する空間を形成し、背面側左所定幅Cにより、折り畳み式容器100を折り畳んだ際に、左正面部11及び右正面部12を収納する空間を形成するようにしたが、必ずしもこれに限定されず適宜変更が可能である。例えば、正面側右所定幅Bにより、折り畳み式容器100を折り畳んだ際に、左正面部11及び右正面部12を収納する空間を形成し、背面側左所定幅Cにより、折り畳み式容器100を折り畳んだ際に、左背面部21及び右背面部22を収納する空間を形成するように構成してもよい。
【0032】
つまり、正面側右所定幅Bは、折り畳んだときに右底面部52を収納可能な幅であり、背面側左所定幅は、折り畳んだときに左底面部51を収納可能な幅であり、正面側所定幅B又は前記背面側所定幅Cは、さらに左背面部21及び右背面部22を収納可能な幅、又は左正面部11及び右正面部12を収納可能な幅である
【0033】
なお、実施例1においては、BとCとは略同一寸法としている。しかしながら、BとCとを異なる長さとしてもよい。
【0034】
底面部50は、左側面部30の下端に回動可能に設けられた正面視で左側(ーx方向)の左底面部51と、右側面部40の下端に回動可能に設けられた正面視で右側(+x方向)の右底面部52とを有し、左底面部51における左側面部30とは反対方向の端部(+x方向端部)と、右底面部52における右側面部40とは反対方向の端部(―x方向)とは底面突合せ部55にて分離可能に突き合わされている。そして、左底面部51は、底面部50を構成するとともに、左側面部30の下方で回動して垂直方向(y方向)に折り畳むことができ左側面部30の内側に近接させることができる。右底面部52は、底面部50を構成するとともに、右側面部40の下方で回動して垂直方向(y方向)に折り畳むことができ右側面部40の内側に近接させることができる。
【0035】
左底面部51は、左正面部11の下方に設けられた正面側左底面受け部15、左背面部21の下方に設けられた背面側左底面受け部25によって、受止められ必要以上の回動を阻止されている。また、右底面部52は、右正面部12の下方に設けられた正面側右底面受け部16、右背面部22の下方に設けられた背面側右底面受け部26、及び左底面部51の右端部に設けられた左底面側奥右底面受け部53と左底面側前右底面受け部54によって、受止められ必要以上の回動を阻止されている。
【0036】
正面側右底面受け部16は、正面側左底面受け部15、背面側左底面受け部25、及び背面側右底面受け部26に対して左右方向(x方向)の長さが短く構成されている。これにより、折り畳んだときの干渉をなくしている。
【0037】
上述のように、実施例1における折り畳み式容器100は、2面からなる正面部10、2面からなる背面部20、2面からなる底面部50、左側面部30、及び右側面部60による八面体を構成している。これにより、コンパクトに折り畳むことができる。
【0038】
なお、実施例1においては、底面部50(つまり左底面部51及び右底面部52)が、折り畳み式容器100の最底面を構成している(図2参照)が、必ずしもこれに限定されず適宜変更が可能である。例えば、底面部50を正面部10、背面部20、左側面部30、及び右底面部40の最下端部よりも10mm程度高くしてもよい。これにより、濡れた床面に折り畳み式容器100を置いても底面部50が床面より高い位置にあるので、折り畳み式容器100に収納された物品が濡れることがない。
【0039】
左把手61は、左側面部30の上端に回動可能に設けられており、左側面部30の外側に接する位置から左側面部30の内側に接する位置まで回動させることができる。また、右把手62は、右側面部40の上端に回動可能に設けられており、右側面部40の外側に接する位置から右側面部40の内側に接する位置まで回動させることができる。これにより、通常、左把手61は左側面部30の外側に接する位置、右把手62は右側面部40の外側に接する位置に位置しているが、折り畳み式容器100を持ち運ぶ際には、左把手61及び右把手62を上方(y方向)に持ち上げて、双方を手で掴むことで、折り畳み式容器100を持ち上げて持ち運ぶことができる。
【0040】
(折り畳み方法)
折り畳み式容器100の折り畳み方法について、図4図5を参照して説明する。まず、左底面部51を左側面部30の内側に近接するように折り畳み、また、右底面部52を右側面部40の内側に近接するように折り畳む。次に、正面部10の正面突合せ部19及び背面部20の背面突合せ部29を外側から内側に向かって押圧する。そうすると、正面上ヒンジ部13、正面下ヒンジ部14、背面上ヒンジ部23、及び背面下ヒンジ部24が開いた状態から閉じた状態に移行して、左正面部11、右正面部12、左背面部21、及び右背面部22が内側に折り畳まれる。このとき、正面突合せ部19と背面突合せ部29とは、正面視で左右方向(x方向)の位置が異なっているため、干渉せずに図4のA矢印に示すように、左正面部11及び右正面部12は左側(―x方向)に折り畳まれ、左背面部21及び右背面部22は右側(+x方向)に折り畳まれる。
【0041】
そして、次第に折り畳まれ、図5に示すように完全に折り畳まれる。このとき、正面側右所定幅18により、折り畳み式容器100を折り畳んだ際に、右底面部52、左背面部21及び右背面部22を収納する空間を形成し、背面側左所定幅により、折り畳み式容器100を折り畳んだ際に、左底面部51、左正面部11及び右正面部12を収納する空間を形成する。これにより、左底面部51、右底面部52、左正面部11、右正面部12、左背面部21、及び右背面部22が左側面部30と右側面部40との間に収納して折り畳むことができる。
【0042】
このように、実施例1においては、折り畳むことが可能な折り畳み式容器であって、
正面部、背面部、左側面部、右側面部、底面部を有し、
前記正面部は、正面視で左側の左正面部と正面視で右側の右正面部とが正面突合せ部にて分離不能に突き合わされ、前記正面突合せ部にて内側方向に折り畳み可能であり、
前記背面部は、正面視で左側の左背面部と正面視で右側の右背面部とが背面突合せ部にて分離不能に突き合わされ、前記背面突合せ部にて内側方向に折り畳み可能であり、
前記正面突合せ部と前記背面突合せ部とは、正面視で左右方向の位置が異なり、
前記底面部は、前記左側面部の下方に回動可能に設けられた正面視で左側の左底面部と、前記右側面部の下方に回動可能に設けられた正面視で右側の右底面部とを有し、前記左底面部における前記左側面部とは反対方向の端部と、前記右底面部における前記右側面部とは反対方向の端部とは底面突合せ部にて分離可能に突き合わされていることを特徴とする折り畳み式容器により、折り畳むことができて持ち運びや収納に利便性の高い容器を実現することができる。
【産業上の利用可能性】
【0043】
本発明の折り畳み式容器は、買物かご、傘立て等、持ち運び時や収納時などの使用しない場合はコンパクトに折り畳み、使用する場合は広げて使用する容器の分野に広く用いることができる。
【符号の説明】
【0044】
10:正面部 11:左正面部 12:右正面部
13:正面上ヒンジ部 14:正面下ヒンジ部
15:正面側左底面受け部 16:正面側右底面受け部
17:正面側左接続部 18:正面側右接続部
19:正面突合せ部
20:背面部 21:左背面部 22:右背面部
23:背面上ヒンジ部 24:背面下ヒンジ部
25:背面側左底面受け部 26:背面側右底面受け部
27:背面側左接続部 28:背面側右接続部
29:背面突合せ部
30:左側面部 40:右側面部
50:底面部 51:左底面部 52:右底面部
53:左底面側奥右底面受け部 54:左底面側前右底面受け部
55:底面突合せ部
60:把手 61:左把手 62:右把手
100:折り畳み式容器

図1
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2022-06-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
折り畳むことが可能な折り畳み式容器であって、
正面部、背面部、左側面部、右側面部、底面部を有し、
前記正面部は、正面視で左側の左正面部と正面視で右側の右正面部とが正面突合せ部にて分離不能に突き合わされ、前記正面突合せ部にて内側方向に折り畳み可能であり、
前記背面部は、正面視で左側の左背面部と正面視で右側の右背面部とが背面突合せ部にて分離不能に突き合わされ、前記背面突合せ部にて内側方向に折り畳み可能であり、
前記正面突合せ部と前記背面突合せ部とは、正面視で左右方向の位置が異なり、
前記正面部は、さらに、前記右正面部の正面視右側に正面側右接続部を有し、
前記背面部は、さらに、前記左背面部の正面視左側に背面側左接続部を有し、
折り畳んだときに、前記正面側右接続部は正面側右所定幅を有することで、少なくとも前記左背面部、及び前記右背面部を収納可能な空間を形成し、前記背面側左接続部は背面側左所定幅を有することで、少なくとも前記左正面部、及び前記右正面部を収納可能な空間を形成することを特徴とする折り畳み式容器。
【請求項2】
折り畳むことが可能な折り畳み式容器であって、
正面部、背面部、左側面部、右側面部、底面部を有し、
前記正面部は、正面視で左側の左正面部と正面視で右側の右正面部とが正面突合せ部にて分離不能に突き合わされ、前記正面突合せ部にて内側方向に折り畳み可能であり、
前記背面部は、正面視で左側の左背面部と正面視で右側の右背面部とが背面突合せ部にて分離不能に突き合わされ、前記背面突合せ部にて内側方向に折り畳み可能であり、
前記正面突合せ部と前記背面突合せ部とは、正面視で左右方向の位置が異なり、
前記正面部は、さらに、前記右正面部の正面視右側に正面側右接続部を有し、
前記背面部は、さらに、前記左背面部の正面視左側に背面側左接続部を有し、
折り畳んだときに、前記正面側右接続部は正面側右所定幅を有することで、少なくとも前記左正面部、及び前記右正面部を収納可能な空間を形成し、前記背面側左接続部は背面側左所定幅を有することで、少なくとも前記左背面部、及び前記右背面部を収納可能な空間を形成することを特徴とする折り畳み式容器。
【請求項3】
前記底面部は、前記左側面部の下方に回動可能に設けられた正面視で左側の左底面部と、前記右側面部の下方に回動可能に設けられた正面視で右側の右底面部とを有し、前記左底面部における前記左側面部とは反対方向の端部と、前記右底面部における前記右側面部とは反対方向の端部とは底面突合せ部にて分離可能に突き合わされており、
折り畳んだときに、前記正面側右接続部は前記正面側右所定幅が形成する空間に前記右底面部を収納し、前記背面側左接続部は前記背面側左所定幅が形成する空間に前記左底面部を収納することを特徴とする請求項1又は2に記載の折り畳み式容器。
【請求項4】
前記左正面部における下方に前記左底面部が外側に回動不能になるように正面側左底面受け部を有するとともに、前記左背面部における下方に前記左底面部が外側に回動不能になるように背面側左底面受け部を有し、
前記右正面部における下方に前記右底面部が外側に回動不能になるように正面側右底面受け部を有するとともに、前記右背面部における下方に前記右底面部が外側に回動不能になるように背面側右底面受け部を有したことを特徴とする請求項1―3のいずれかに記載の折り畳み式容器。
【請求項5】
前記左側面部の上部に回動可能な左把手を有し、前記右側面部の上部に回動可能な右把手を有したことを特徴とする請求項1―4のいずれかに記載の折り畳み式容器。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
上記課題を解決するために本発明は、折り畳むことが可能な折り畳み式容器であって、
正面部、背面部、左側面部、右側面部、底面部を有し、
前記正面部は、正面視で左側の左正面部と正面視で右側の右正面部とが正面突合せ部にて分離不能に突き合わされ、前記正面突合せ部にて内側方向に折り畳み可能であり、
前記背面部は、正面視で左側の左背面部と正面視で右側の右背面部とが背面突合せ部にて分離不能に突き合わされ、前記背面突合せ部にて内側方向に折り畳み可能であり、
前記正面突合せ部と前記背面突合せ部とは、正面視で左右方向の位置が異なり、
前記正面部は、さらに、前記右正面部の正面視右側に正面側右接続部を有し、
前記背面部は、さらに、前記左背面部の正面視左側に背面側左接続部を有し、
折り畳んだときに、前記正面側右接続部は正面側右所定幅を有することで、少なくとも前記左背面部、及び前記右背面部を収納可能な空間を形成し、前記背面側左接続部は背面側左所定幅を有することで、少なくとも前記左正面部、及び前記右正面部を収納可能な空間を形成することを特徴とする折り畳み式容器を提供するものである。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
また、上記課題を解決するために本発明は、折り畳むことが可能な折り畳み式容器であって、
正面部、背面部、左側面部、右側面部、底面部を有し、
前記正面部は、正面視で左側の左正面部と正面視で右側の右正面部とが正面突合せ部にて分離不能に突き合わされ、前記正面突合せ部にて内側方向に折り畳み可能であり、
前記背面部は、正面視で左側の左背面部と正面視で右側の右背面部とが背面突合せ部にて分離不能に突き合わされ、前記背面突合せ部にて内側方向に折り畳み可能であり、
前記正面突合せ部と前記背面突合せ部とは、正面視で左右方向の位置が異なり、
前記正面部は、さらに、前記右正面部の正面視右側に正面側右接続部を有し、
前記背面部は、さらに、前記左背面部の正面視左側に背面側左接続部を有し、
折り畳んだときに、前記正面側右接続部は正面側右所定幅を有することで、少なくとも前記左正面部、及び前記右正面部を収納可能な空間を形成し、前記背面側左接続部は背面側左所定幅を有することで、少なくとも前記左背面部、及び前記右背面部を収納可能な空間を形成することを特徴とする折り畳み式容器を提供するものである。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
この構成によっても、正面突合せ部と前記背面突合せ部とが干渉することなく折り畳むことができて持ち運びや収納に利便性の高い折り畳み式容器を実現することができる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
折り畳み式容器であって、前記底面部は、前記左側面部の下方に回動可能に設けられた正面視で左側の左底面部と、前記右側面部の下方に回動可能に設けられた正面視で右側の右底面部とを有し、前記左底面部における前記左側面部とは反対方向の端部と、前記右底面部における前記右側面部とは反対方向の端部とは底面突合せ部にて分離可能に突き合わされており、
折り畳んだときに、前記正面側右接続部は前記正面側右所定幅が形成する空間に前記右底面部を収納し、前記背面側左接続部は前記背面側左所定幅が形成する空間に前記左底面部を収納する構成としてもよい。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0012】
この構成により、折り畳んだときに右底面部及び左底面部を収納できる。
【手続補正書】
【提出日】2022-07-05
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0002】
スーパーマーケット等でのレジ袋が有料となり、エコバック(登録商標)を持参する機会が増えている。しかしながら、布製等の細かく丸めることができるエコバック(登録商標)は、レジで支払いをした後、店用のバスケットからエコバック(登録商標)に詰め替えしなくてはならない。