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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022162189
(43)【公開日】2022-10-24
(54)【発明の名称】情報処理装置およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 21/31 20130101AFI20221017BHJP
【FI】
G06F21/31
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021066879
(22)【出願日】2021-04-12
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-09-08
(71)【出願人】
【識別番号】518133201
【氏名又は名称】富士通クライアントコンピューティング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002918
【氏名又は名称】特許業務法人扶桑国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】稲毛 聡司
(57)【要約】
【課題】画面解析の処理負荷を軽減することができる。
【解決手段】情報処理装置10は、対象画面1の識別情報2がログイン画面の識別情報とログイン情報との対応関係が登録された登録画面リスト11aに登録されている場合、識別情報2に対応するログイン情報を対象画面1に対して入力する。情報処理装置10は、識別情報2が、登録画面リスト11aおよび画面の識別情報が登録された解析除外リスト11bのいずれにも登録されていない場合、対象画面1がパスワード入力領域を含むか否かを判定する。情報処理装置10は、対象画面1がパスワード入力領域を含む場合、識別情報2と入力ログイン情報との対応関係を登録画面リスト11aに登録する。情報処理装置10は、対象画面1がパスワード入力領域を含まない場合、識別情報2を解析除外リスト11bに登録する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ログイン画面の識別情報とログイン情報との対応関係が登録された登録画面リストと、画面の識別情報が登録された解析除外リストとを記憶する記憶部と、
対象画面の識別情報が前記登録画面リストに登録されている場合、前記対象画面の識別情報に対応するログイン情報を前記対象画面に対して入力し、前記対象画面の識別情報が、前記登録画面リストおよび前記解析除外リストのいずれにも登録されていない場合、前記対象画面がパスワード入力領域を含むか否かを判定し、前記対象画面がパスワード入力領域を含む場合、前記対象画面の識別情報と入力ログイン情報との対応関係を前記登録画面リストに登録し、前記対象画面がパスワード入力領域を含まない場合、前記対象画面の識別情報を前記解析除外リストに登録する処理部と、
を有する情報処理装置。
【請求項2】
前記処理部は、前記対象画面がパスワード入力領域を含まず、前記対象画面がパスワード入力領域を含むか否かの判定にかかった時間が所定時間以上の場合、前記対象画面の識別情報を前記解析除外リストに登録する、
請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記記憶部は、画面の識別情報と非登録判定回数との対応関係が登録された第1除外候補リストを記憶し、
前記処理部は、前記対象画面がパスワード入力領域を含まず、前記対象画面がパスワード入力領域を含むか否かの判定にかかった時間が所定時間以上の場合、前記対象画面の識別情報に対応する非登録判定回数に1を加算し、前記対象画面の識別情報に対応する非登録判定回数が第1閾値以上の場合、前記対象画面の識別情報を前記解析除外リストに登録する、
請求項2記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記記憶部は、画面の識別情報と非登録選択回数との対応関係が登録された第2除外候補リストを記憶し、
前記処理部は、前記対象画面がパスワード入力領域を含む場合、前記対象画面を登録するか否かの選択を受け付け、前記対象画面を登録する選択を受け付けた場合、前記対象画面の識別情報と入力ログイン情報との対応関係を前記登録画面リストに登録し、前記対象画面を登録しない選択を受け付けた場合、前記対象画面の識別情報に対応する非登録選択回数に1を加算し、前記対象画面の識別情報に対応する非登録選択回数が第2閾値以上の場合、前記対象画面の識別情報を前記解析除外リストに登録する、
請求項1ないし3のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項5】
コンピュータに、
対象画面の識別情報がログイン画面の識別情報とログイン情報との対応関係が登録された登録画面リストに登録されている場合、前記対象画面の識別情報に対応するログイン情報を前記対象画面に対して入力し、
前記対象画面の識別情報が、前記登録画面リストおよび画面の識別情報が登録された解析除外リストのいずれにも登録されていない場合、前記対象画面がパスワード入力領域を含むか否かを判定し、
前記対象画面がパスワード入力領域を含む場合、前記対象画面の識別情報と入力ログイン情報との対応関係を前記登録画面リストに登録し、
前記対象画面がパスワード入力領域を含まない場合、前記対象画面の識別情報を前記解析除外リストに登録する、
処理を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ログインを簡便にする技術として、シングルサインオンがある。シングルサインオンソフトウェアは、あらかじめ登録されたログイン画面に対し、ユーザIDやパスワード等のログイン情報を自動入力する。
【0003】
シングルサインオンに関する技術としては、例えば、Webアプリケーションへのなりすましを防ぐWebサーバが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2020-113006号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
表示された各画面を解析し、解析した画面がログイン画面であれば、当該画面をシングルサインオンの対象とするために自動登録することも考えられる。しかし、登録するか否か判定する対象の画面が複雑である場合、画面解析の処理負荷が大きくなる。
【0006】
1つの側面では、本件は、画面解析の処理負荷を軽減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
1つの案では、記憶部と処理部とを有する情報処理装置が提供される。記憶部は、ログイン画面の識別情報とログイン情報との対応関係が登録された登録画面リストと、画面の識別情報が登録された解析除外リストとを記憶する。処理部は、対象画面の識別情報が登録画面リストに登録されている場合、対象画面の識別情報に対応するログイン情報を対象画面に対して入力し、対象画面の識別情報が、登録画面リストおよび解析除外リストのいずれにも登録されていない場合、対象画面がパスワード入力領域を含むか否かを判定し、対象画面がパスワード入力領域を含む場合、対象画面の識別情報と入力ログイン情報との対応関係を登録画面リストに登録し、対象画面がパスワード入力領域を含まない場合、対象画面の識別情報を解析除外リストに登録する。
【発明の効果】
【0008】
1態様によれば、画面解析の処理負荷を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】第1の実施の形態に係る情報処理装置の一例を示す図である。
図2】第2の実施の形態に係る情報処理システムの一例を示す図である。
図3】情報処理装置のハードウェアの一構成例を示す図である。
図4】ログイン画面の自動登録の一例を示す図である。
図5】情報処理装置の機能例を示すブロック図である。
図6】記憶部に記憶されている情報の一例を示す図である。
図7】画面監視処理の手順の一例を示すフローチャートである。
図8】登録候補判定処理の手順の一例を示すフローチャートである。
図9】画面解析処理の例を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本実施の形態について図面を参照して説明する。なお各実施の形態は、矛盾のない範囲で複数の実施の形態を組み合わせて実施することができる。
〔第1の実施の形態〕
まず、第1の実施の形態について説明する。
【0011】
図1は、第1の実施の形態に係る情報処理装置の一例を示す図である。第1の実施の形態は、ログイン情報が自動入力されるログイン画面を登録するものである。
情報処理装置10は、ユーザが操作するコンピュータである。情報処理装置10は、記憶部11と処理部12とを有する。記憶部11は、情報処理装置10が実行する処理に用いられるデータを記憶する。記憶部11は、例えば、情報処理装置10が有するメモリまたはストレージ装置である。処理部12は、情報処理装置10を制御し、所要の処理を実行可能である。処理部12は、例えば、情報処理装置10が有するプロセッサまたは演算回路である。
【0012】
記憶部11は、登録画面リスト11aと解析除外リスト11bとを記憶する。登録画面リスト11aには、ログイン画面の識別情報とログイン情報との対応関係が登録される。画面の識別情報は、画面(ウィンドウでもよい)を識別するための情報である。例えば、画面の識別情報は、当該画面のタイトルと、当該画面を表示するWebページのURL(Uniform Resource Locator)との組み合わせである。また、例えば、画面の識別情報は、当該画面のタイトルと、当該画面を表示するプロセス名との組み合わせである。
【0013】
ログイン情報は、ログインのためにログイン画面に入力される情報である。例えば、ログイン情報は、IDとパスワードとの組み合わせである。一例として、登録画面リスト11aには、「識別情報x」と「ログイン情報x」とが対応付けて登録されている。解析除外リスト11bには、画面の識別情報が登録される。一例として、解析除外リスト11bには、「識別情報y」が登録されている。
【0014】
処理部12は、登録画面リスト11aに登録されているログイン画面に対するログイン情報の自動入力と、登録画面リスト11aに登録されていないログイン画面の自動登録とを実行する。まず、処理部12は、対象画面1の識別情報である識別情報2を抽出する。対象画面1は、例えば、アクティブウィンドウである。また、対象画面1は、開かれている複数のウィンドウであってもよい。処理部12は、識別情報2が登録画面リスト11aに登録されているか否か(登録有無)を判定する。
【0015】
処理部12は、識別情報2が登録画面リスト11aに登録されている場合、識別情報2に対応するログイン情報を対象画面1に対して入力する。一例として、識別情報2が「識別情報x」である場合、処理部12は、「ログイン情報x」を対象画面1に対して入力する。
【0016】
処理部12は、識別情報2が、登録画面リスト11aおよび解析除外リスト11bのいずれにも登録されていない場合、対象画面1がパスワード入力領域を含むか否か(パスワード入力領域有無)を判定する。なお、処理部12は、識別情報2が登録画面リスト11aに登録されておらず、解析除外リスト11bに登録されている場合、対象画面1に対するパスワード入力領域有無判定を実行しない。一例として、識別情報2が「識別情報y」である場合、処理部12は、パスワード入力領域有無判定を実行しない。
【0017】
パスワード入力領域有無判定では、例えば、処理部12は、対象画面1に含まれるテキスト、入力フィールド、ボタン、ハイパーリンク、画像等の部品を抽出する。そして、処理部12は、パスワードを入力するための入力フィールド(パスワード属性の入力フィールド)が、対象画面1から抽出された部品に含まれている場合、対象画面1がパスワード入力領域を含むと判定する。
【0018】
処理部12は、対象画面1がパスワード入力領域を含む場合、識別情報2と入力ログイン情報との対応関係を登録画面リスト11aに登録する。例えば、処理部12は、対象画面1がパスワード入力領域を含むと判定すると、対象画面1を登録するか否かの選択を受け付ける。そして、処理部12は、対象画面1を登録する選択を受け付けると、対象画面1にユーザが入力したログイン情報を入力させるための登録情報入力用画面を表示する。処理部12は、識別情報2と、登録情報入力用画面に入力されたログイン情報とを対応付けて登録画面リスト11aに登録する。なお、処理部12は、対象画面1にユーザが入力したログイン情報を特定し、識別情報2と特定したログイン情報とを対応付けて登録画面リスト11aに登録してもよい。また、処理部12は、対象画面1がパスワード入力領域を含まず、対象画面1がパスワード入力領域を含むか否かの判定にかかった時間が所定時間以上の場合、識別情報2を解析除外リスト11bに登録する。
【0019】
第1の実施の形態によれば、情報処理装置10の記憶部11は、ログイン画面の識別情報とログイン情報との対応関係が登録された登録画面リスト11aと、画面の識別情報が登録された解析除外リスト11bとを記憶する。情報処理装置10の処理部12は、対象画面1の識別情報2が登録画面リスト11aに登録されている場合、識別情報2に対応するログイン情報を対象画面1に対して入力する。処理部12は、識別情報2が、登録画面リスト11aおよび解析除外リスト11bのいずれにも登録されていない場合、対象画面1がパスワード入力領域を含むか否かを判定する。処理部12は、対象画面1がパスワード入力領域を含む場合、識別情報2と入力ログイン情報との対応関係を登録画面リスト11aに登録し、対象画面1がパスワード入力領域を含まない場合、識別情報2を解析除外リスト11bに登録する。
【0020】
このように、情報処理装置10は、パスワード入力領域が含まれる対象画面1の識別情報2を登録画面リスト11aに登録することで、次回以降、対象画面1にログイン情報を自動入力できる。ここで、対象画面1に対するパスワード入力領域有無判定には時間がかかることがある。そこで、情報処理装置10は、対象画面1がパスワード入力領域を含まない場合、識別情報2を解析除外リスト11bに登録することで、次回以降、対象画面1のパスワード入力領域有無判定を実行しない。これにより、情報処理装置10は、画面解析の処理負荷を軽減することができる。
【0021】
また、処理部12は、対象画面1がパスワード入力領域を含まず、対象画面1がパスワード入力領域を含むか否かの判定にかかった時間が所定時間以上の場合、識別情報2を解析除外リスト11bに登録する。ここで、ログイン画面でない画面と、当該画面が画面遷移して、ログイン画面となった画面とが同じ識別情報で示されることがある。よって、パスワード入力領域を含まないと判定した対象画面1の識別情報2をすべて解析除外リスト11bに登録すると、次回以降の自動登録の精度が低くなることがある。そこで、情報処理装置10は、パスワード入力領域有無判定が所定時間以上の場合に識別情報2を解析除外リスト11bに登録することで、対象画面1に対する処理負荷が大きい場合に、次回以降パスワード入力領域有無判定を実行しないようにできる。
【0022】
なお、記憶部11は、画面の識別情報と非登録判定回数との対応関係が登録された第1除外候補リストを記憶してもよい。処理部12は、対象画面1がパスワード入力領域を含まず、対象画面1がパスワード入力領域を含むか否かの判定にかかった時間が所定時間以上の場合、識別情報2に対応する非登録判定回数に1を加算してもよい。そして、処理部12は、識別情報2に対応する非登録判定回数が第1閾値以上の場合、識別情報2を解析除外リスト11bに登録してもよい。これにより、情報処理装置10は、画面遷移して、ログイン画面となる可能性の低い対象画面1の識別情報2を解析除外リスト11bに登録できる。
【0023】
また、記憶部11は、画面の識別情報と非登録選択回数との対応関係が登録された第2除外候補リストを記憶してもよい。処理部12は、対象画面1がパスワード入力領域を含む場合、対象画面1を登録するか否かの選択を受け付けてもよい。そして、処理部12は、対象画面1を登録する選択を受け付けた場合、識別情報2と入力ログイン情報との対応関係を登録画面リスト11aに登録してもよい。また、処理部12は、対象画面1を登録しない選択を受け付けた場合、識別情報2に対応する非登録選択回数に1を加算し、識別情報2に対応する非登録選択回数が第2閾値以上の場合、識別情報2を解析除外リスト11bに登録してもよい。これにより、情報処理装置10は、ユーザに登録不要とされた対象画面1に対して、次回以降パスワード入力領域有無判定を実行しないようにできる。
【0024】
〔第2の実施の形態〕
次に、第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態は、シングルサインオンにおいて、ログイン画面を自動で登録するものである。
【0025】
図2は、第2の実施の形態に係る情報処理システムの一例を示す図である。第2の実施の形態の情報処理システムは、サーバ30および情報処理装置100を有する。サーバ30は、ログインユーザへのサービスを提供するサーバコンピュータである。サーバ30は、サーバ30にアクセスしたコンピュータにIDおよびパスワードを要求する。サーバ30は、正しいIDおよびパスワードの組を送信したコンピュータに対して、ログインユーザ向けのサービスを提供する。サーバ30は、ネットワーク20を介して情報処理装置100に接続されている。ネットワーク20は、例えば、インターネット等の広域ネットワークである。
【0026】
情報処理装置100は、ユーザが操作するクライアントコンピュータである。情報処理装置100は、あらかじめ登録されているログイン画面が表示されると、表示されたログイン画面に対して、IDおよびパスワードを自動入力する。また、情報処理装置100は、未登録のログイン画面が表示されると、表示されたログイン画面にユーザが入力したIDおよびパスワードとログイン画面とを対応付けて登録する。
【0027】
例えば、情報処理装置100は、サーバ30にアクセスすると、IDを入力するための入力フィールドとパスワードを入力するための入力フィールドとを含むログイン画面を表示する。情報処理装置100は、表示されたログイン画面が登録されている場合、ログイン画面に含まれる入力フィールドにIDおよびパスワードを自動入力する。また、情報処理装置100は、表示されたログイン画面が登録されていない場合、表示されたログイン画面にユーザが入力したIDおよびパスワードとログイン画面とを対応付けて登録する。これにより、情報処理装置100は、次回以降サーバ30にアクセスした場合、ログイン画面にIDおよびパスワードを自動入力できる。
【0028】
図3は、情報処理装置のハードウェアの一構成例を示す図である。情報処理装置100は、CPU(Central Processing Unit)101によって装置全体が制御されている。CPU101は、プログラムの命令を実行するプロセッサである。なお、CPU101は複数のプロセッサコアを含んでもよい。また、CPU101は、複数のプロセッサであってもよく、MPU(Micro Processing Unit)、またはDSP(Digital Signal Processor)等であってもよい。また、CPU101がプログラムを実行することで実現する機能の少なくとも一部を、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)等の電子回路で実現してもよい。CPU101には、バス109を介してRAM(Random Access Memory)102と複数の周辺機器が接続されている。
【0029】
RAM102は、情報処理装置100の主記憶装置である。RAM102には、CPU101に実行させるOS(Operating System)のプログラムやアプリケーションプログラムの少なくとも一部が一時的に格納される。また、RAM102には、CPU101による処理に利用する各種データが格納される。なお、情報処理装置100は、RAM以外の種類のメモリを備えてもよく、複数個のメモリを備えてもよい。
【0030】
バス109に接続されている周辺機器としては、HDD(Hard Disk Drive)103、GPU(Graphics Processing Unit)104、入力インタフェース105、光学ドライブ装置106、機器接続インタフェース107およびネットワークインタフェース108がある。
【0031】
HDD103は、情報処理装置100の補助記憶装置である。HDD103は、内蔵した磁気ディスクに対して、磁気的にデータの書き込みおよび読み出しを行う。HDD103には、OSのプログラム、アプリケーションプログラム、および各種データが格納される。なお、情報処理装置100は、フラッシュメモリやSSD(Solid State Drive)等の他の種類の補助記憶装置を備えてもよく、複数の補助記憶装置を備えてもよい。
【0032】
GPU104には、モニタ21が接続されている。GPU104は、CPU101からの命令に従って、画像をモニタ21の画面に表示させる。モニタ21としては、有機EL(Electro Luminescence)を用いた表示装置や液晶表示装置等がある。
【0033】
入力インタフェース105には、キーボード22とマウス23とが接続されている。入力インタフェース105は、キーボード22やマウス23から送られてくる信号をCPU101に送信する。なお、マウス23は、ポインティングデバイスの一例であり、他のポインティングデバイスを使用することもできる。他のポインティングデバイスとしては、タッチパネル、タブレット、タッチパッド、トラックボール等がある。
【0034】
光学ドライブ装置106は、レーザ光等を利用して、光ディスク24に記録されたデータの読み取りを行う。光ディスク24は、光の反射によって読み取り可能なようにデータが記録された可搬型の記録媒体である。光ディスク24には、DVD(Digital Versatile Disc)、DVD-RAM、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、CD-R(Recordable)/RW(ReWritable)等がある。
【0035】
機器接続インタフェース107は、情報処理装置100に周辺機器を接続するための通信インタフェースである。例えば機器接続インタフェース107には、メモリ装置25やメモリリーダライタ26を接続することができる。メモリ装置25は、機器接続インタフェース107との通信機能を搭載した記録媒体である。メモリリーダライタ26は、メモリカード27へのデータの書き込み、またはメモリカード27からのデータの読み出しを行う装置である。メモリカード27は、カード型の記録媒体である。
【0036】
ネットワークインタフェース108は、ネットワーク20に接続されている。ネットワークインタフェース108は、ネットワーク20を介して、他のコンピュータまたは通信機器との間でデータの送受信を行う。
【0037】
情報処理装置100は、以上のようなハードウェア構成によって、第2の実施の形態の処理機能を実現することができる。なお、サーバ30および第1の実施の形態に示した情報処理装置10も、図3に示した情報処理装置100と同様のハードウェアにより実現することができる。また、CPU101は、第1の実施の形態に示した処理部12の一例である。またRAM102またはHDD103は、第1の実施の形態に示した記憶部11の一例である。
【0038】
情報処理装置100は、例えばコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラムを実行することにより、第2の実施の形態の処理機能を実現する。情報処理装置100に実行させる処理内容を記述したプログラムは、様々な記録媒体に記録しておくことができる。例えば、情報処理装置100に実行させるプログラムをHDD103に格納しておくことができる。CPU101は、HDD103内のプログラムの少なくとも一部をRAM102にロードし、プログラムを実行する。また、情報処理装置100に実行させるプログラムを、光ディスク24、メモリ装置25、メモリカード27等の可搬型記録媒体に記録しておくこともできる。可搬型記録媒体に格納されたプログラムは、例えばCPU101からの制御により、HDD103にインストールされた後、実行可能となる。また、CPU101が、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み出して実行することもできる。
【0039】
次に、シングルサインオンにおけるログイン画面の自動登録について説明する。
図4は、ログイン画面の自動登録の一例を示す図である。表示画面40は、情報処理装置100がログイン画面を自動登録するときにモニタ21に表示させる画面である。表示画面40は、ウィンドウ41および登録誘導通知42を含む。
【0040】
ウィンドウ41は、未登録のログイン画面である。例えば、情報処理装置100は、ウィンドウ41がアクティブウィンドウになったときに、ウィンドウ41がパスワード入力領域を含むか否かを判定する。そして、情報処理装置100は、ウィンドウ41がパスワード入力領域を含むと判定した場合、ウィンドウ41がログイン画面であると判定し、登録誘導通知42を表示する。
【0041】
登録誘導通知42は、ウィンドウ41を登録するか否かの選択を受け付けるための通知である。登録誘導通知42は、例えば、登録誘導通知42をクリックすることで、ウィンドウ41を登録できることを示すメッセージを組む。情報処理装置100は、登録誘導通知42の選択操作を受け付けると、IDおよびパスワードを自動入力するログイン画面として、ウィンドウ41を登録する。
【0042】
このようにして、情報処理装置100は、ログイン画面を登録する。なお、情報処理装置100は、ウィンドウ41に含まれるテキスト、入力フィールド、ボタン、ハイパーリンク、画像等の部品を抽出し、ウィンドウ41がパスワード入力のための入力フィールドを含んでいる場合、ウィンドウ41がログイン画面であると判定する。よって、ウィンドウ41が多くの部品を含んでいる場合、パスワード入力領域を含むか否かの判定処理は、時間がかかる。そこで、情報処理装置100は、パスワード入力領域を含まず、パスワード入力領域を含むか否かの判定に時間がかる画面については、次回以降、判定処理の対象から除外する。
【0043】
次に、情報処理装置100の機能について詳細に説明する。
図5は、情報処理装置の機能例を示すブロック図である。情報処理装置100は、記憶部110、監視部120、判定部130、API(Application Programming Interface)140および画面表示プロセス150を有する。記憶部110は、RAM102またはHDD103の記憶領域を用いて実現される。監視部120および判定部130は、RAM102に記憶されたプログラムをCPU101が実行することで実現される。
【0044】
記憶部110は、登録画面リスト111、解析除外リスト112および除外候補リスト113,114を記憶する。登録画面リスト111には、ログイン画面のタイトルとログイン画面を実行するプロセスのプロセス名との組み合わせと、IDおよびパスワードとの対応関係が登録される。また、登録画面リスト111には、ログイン画面のタイトルとログイン画面を表示するWebページのURLとの組み合わせと、IDおよびパスワードとの対応関係が登録される。なお、タイトルとプロセス名またはURLとの組み合わせは、第1の実施の形態に示した画面の識別情報の一例である。また、IDおよびパスワードは、第1の実施の形態に示したログイン情報の一例である。
【0045】
解析除外リスト112には、画面解析処理の対象から除外する画面のタイトルとプロセス名またはURLとの組み合わせが登録される。除外候補リスト113には、画面のタイトルとプロセス名またはURLとの組み合わせと、画面が非登録候補と判定された回数との対応関係が登録される。なお、除外候補リスト113は、第1の実施の形態に示した第1除外候補リストの一例である。また、除外候補リスト113に登録される回数は、第1の実施の形態に示した非登録判定回数の一例である。除外候補リスト114には、画面のタイトルとプロセス名またはURLとの組み合わせと、ユーザが画面を非登録と選択した回数との対応関係が登録される。なお、除外候補リスト114は、第1の実施の形態に示した第2除外候補リストの一例である。また、除外候補リスト114に登録される回数は、第1の実施の形態に示した非登録選択回数の一例である。
【0046】
監視部120は、前回の処理から一定時間経過したまたはアクティブウィンドウが変更された場合、アクティブウィンドウに対するIDおよびパスワードの自動入力およびアクティブウィンドウの自動登録をする。なお、アクティブウィンドウは、第1の実施の形態に示した対象画面1の一例である。
【0047】
まず、監視部120は、アクティブウィンドウのタイトルとプロセス名またはURLとの組み合わせが登録画面リスト111に登録されているか否かを判定する。なお、アクティブウィンドウのタイトルとプロセス名またはURLとの組み合わせは、第1の実施の形態に示した識別情報2の一例である。監視部120は、アクティブウィンドウのタイトルとプロセス名またはURLとの組み合わせが登録画面リスト111に登録されている場合、登録画面リスト111を参照し、当該組み合わせに対応するIDおよびパスワードを、アクティブウィンドウに入力する。
【0048】
また、監視部120は、アクティブウィンドウのタイトルとプロセス名またはURLとの組み合わせが登録画面リスト111に登録されていない場合、判定部130に、登録候補判定処理を実行させる。監視部120は、判定部130による登録候補判定処理でアクティブウィンドウが登録候補と判定された場合、登録誘導通知42を表示し、アクティブウィンドウを登録するか否かの選択を受け付ける。
【0049】
そして、監視部120は、アクティブウィンドウを登録する選択を受け付けた場合、アクティブウィンドウのタイトルとプロセス名またはURLとの組み合わせと、IDおよびパスワードとの対応関係を登録画面リスト111に登録する。例えば、監視部120は、アクティブウィンドウに入力された内容をユーザに入力させるための登録情報入力用画面を表示し、IDおよびパスワードの入力を受け付ける。監視部120は、アクティブウィンドウのタイトルとプロセス名またはURLとの組み合わせと、登録情報入力用画面に入力されたIDおよびパスワードとの対応関係を登録画面リスト111に登録する。なお、登録情報入力用画面に入力されたIDおよびパスワードは、第1の実施の形態に示した入力ログイン情報の一例である。
【0050】
また、監視部120は、アクティブウィンドウを登録しない選択を受け付けた場合、除外候補リスト114の、アクティブウィンドウのタイトルとプロセス名またはURLとの組み合わせに対応する回数に1を加算する。監視部120は、除外候補リスト114の、アクティブウィンドウのタイトルとプロセス名またはURLとの組み合わせに対応する回数が5回以上の場合、当該組み合わせを解析除外リスト112に登録する。なお、5回は、第1の実施の形態に示した第2閾値の一例である。
【0051】
判定部130は、監視部120からの指示に応じて、アクティブウィンドウが登録候補であるか否かを判定する処理(登録候補判定処理)を実行する。まず、判定部130は、アクティブウィンドウのタイトルとプロセス名またはURLとの組み合わせが解析除外リスト112に登録されているか否かを判定する。判定部130は、アクティブウィンドウのタイトルとプロセス名またはURLとの組み合わせが解析除外リスト112に登録されている場合、アクティブウィンドウを非登録候補と判定する。判定部130は、アクティブウィンドウのタイトルとプロセス名またはURLとの組み合わせが解析除外リスト112に登録されていない場合、画面解析処理を実行する。画面解析処理では、判定部130は、API140を介して、アクティブウィンドウを表示する画面表示プロセス150にパスワード入力領域を要求する。判定部130は、画面解析処理においてパスワード入力領域が検出された場合、アクティブウィンドウが登録候補であると判定する。
【0052】
判定部130は、画面解析処理においてパスワード入力領域が検出されなかった場合、アクティブウィンドウが非登録候補であると判定する。また、判定部130は、画面解析処理においてパスワード入力領域が検出されなかった場合、画面解析処理にかかった時間が所定時間(例えば、2秒)以上か否かを判定する。判定部130は、画面解析処理にかかった時間が2秒以上であると判定した場合、除外候補リスト113の、アクティブウィンドウのタイトルとプロセス名またはURLとの組み合わせに対応する回数に1を加算する。判定部130は、除外候補リスト113の、アクティブウィンドウのタイトルとプロセス名またはURLとの組み合わせに対応する回数が3回以上である場合、当該組み合わせを解析除外リスト112に登録する。なお、3回は、第1の実施の形態に示した第1閾値の一例である。
【0053】
API140は、ウィンドウに対する解析を行うためのAPIである。API140は、判定部130からのアクティブウィンドウに含まれるパスワード入力領域の取得要求に応じて、アクティブウィンドウからパスワード入力領域を検出する。ここで、API140は、アクティブウィンドウに含まれる部品数だけ、部品の要求と画面表示プロセス150から返却された部品の解析とをする。例えば、API140は、返却された部品が、テキスト、入力フィールド、ボタン、ハイパーリンク、画像のうちのいずれの種別であるかを特定する。また、例えば、API140は、返却された部品が入力フィールドの場合、パスワード属性であるか否かを特定する。
【0054】
そして、API140は、パスワード属性の入力フィールド(パスワード入力領域)と判定された部品があった場合、パスワード入力領域と判定された部品を判定部130に返却する。また、API140は、パスワード入力領域と判定された部品がなかった場合、該当する部品がなかったことを判定部130に通知する。
【0055】
画面表示プロセス150は、アクティブウィンドウを表示しているプロセスである。画面表示プロセス150は、Webページを表示するためのブラウザであってもよい。画面表示プロセス150は、API140からの部品の情報の要求に応じて、アクティブウィンドウに含まれる部品の情報を返却する。
【0056】
なお、図5に示した各要素間を接続する線は通信経路の一部を示すものであり、図示した通信経路以外の通信経路も設定可能である。次に、記憶部110が記憶する情報について説明する。
【0057】
図6は、記憶部に記憶されている情報の一例を示す図である。記憶部110は、登録画面リスト111、解析除外リスト112および除外候補リスト113,114を記憶する。
【0058】
登録画面リスト111は、ログイン画面のタイトルとプロセス名またはURLとの組み合わせと、IDおよびパスワードとの対応関係が登録される。登録画面リスト111は、タイトル、URL・プロセス名、IDおよびパスワードの項目を有する。タイトルの項目には、ログイン画面のタイトルが設定される。URL・プロセス名の項目には、ログイン画面のプロセス名またはURLが設定される。例えば、URL・プロセス名の項目には、Webページであるログイン画面を表示するためのURLが設定される。また、例えば、URL・プロセス名の項目には、Webページではないログイン画面を表示するプロセスのプロセス名が設定される。IDの項目には、ログイン画面に入力するIDが設定される。パスワードの項目には、ログイン画面に入力するパスワードが設定される。
【0059】
一例として、登録画面リスト111には、タイトルの項目が「AA」、URL・プロセス名の項目が「http://BB.com」、IDの項目が「1234」、パスワードの項目が「abcdef」であるレコードが登録されている。このレコードは、監視部120がタイトル「AA」、URL「http://BB.com」のWebページであるログイン画面に対して、ID「1234」、パスワード「abcdef」を自動入力することを示す。
【0060】
解析除外リスト112には、画面解析処理の対象から除外する画面のタイトルとプロセス名またはURLとの組み合わせが登録される。一例として、解析除外リスト112には、「Title=EEE,URL=http://FFF.com」が登録されている。これは、判定部130がタイトル「EEE」、URL「http://FFF.com」のWebページに対して、画面解析処理をしないことを示す。
【0061】
除外候補リスト113には、画面のタイトルとプロセス名またはURLとの組み合わせと、非登録候補と判定された回数との対応関係が登録される。一例として、除外候補リスト113には、「Title=II,URL=http://JJJ.com,Count=1」が登録されている。これは、判定部130がタイトル「II」、URL「http://JJJ.com」のWebページに対する画面解析処理において、非登録候補と判定された回数が「1」回であることを示す。
【0062】
除外候補リスト114には、画面のタイトルとプロセス名またはURLとの組み合わせと、ユーザが非登録と選択した回数との対応関係が登録される。一例として、除外候補リスト113には、「Title=MM,URL=http://NN.com,Count=1」が登録されている。これは、タイトル「MM」、URL「http://NN.com」のWebページの登録を促す登録誘導通知42に対して、ユーザが非登録と選択した回数が「1」回であることを示す。
【0063】
以下、情報処理装置100が実行する処理の手順について、詳細に説明する。
図7は、画面監視処理の手順の一例を示すフローチャートである。以下、図7に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
【0064】
[ステップS11]監視部120は、監視を終了するか否かを判定する。監視部120は、監視を終了すると判定した場合、処理を終了する。また、監視部120は、監視を終了しないと判定した場合、処理をステップS12に進める。
【0065】
[ステップS12]監視部120は、前回のステップS13の実行から一定時間経過したまたはアクティブウィンドウが変更されたか否かを判定する。監視部120は、一定時間経過したまたはアクティブウィンドウが変更されたと判定した場合、処理をステップS13に進める。また、監視部120は、一定時間経過しておらず、アクティブウィンドウが変更されていないと判定した場合、処理をステップS11に進める。
【0066】
[ステップS13]監視部120は、アクティブウィンドウが登録画面リスト111に登録されているか否かを判定する。例えば、監視部120は、アクティブウィンドウのタイトルを特定する。また、監視部120は、アクティブウィンドウを表示するプロセス名またはアクティブウィンドウを表示するためのURLを特定する。そして、監視部120は、タイトルの項目に特定したタイトルが設定され、URL・プロセス名の項目に特定したプロセス名またはURLが設定されているレコードが登録画面リスト111に登録されているか否かを判定する。監視部120は、アクティブウィンドウが登録画面リスト111に登録されていると判定した場合、処理をステップS14に進める。また、監視部120は、アクティブウィンドウが登録画面リスト111に登録されていないと判定した場合、処理をステップS15に進める。
【0067】
[ステップS14]監視部120は、IDおよびパスワードをアクティブウィンドウに入力する。例えば、監視部120は、登録画面リスト111を参照し、タイトルの項目にステップS13で特定したタイトルが設定され、URL・プロセス名の項目にステップS13で特定したプロセス名またはURLが設定されているレコードを特定する。そして、監視部120は、特定したレコードのIDの項目に設定されたIDおよびパスワードの項目に設定されたパスワードをアクティブウィンドウに入力する。そして、処理がステップS11に進む。
【0068】
[ステップS15]判定部130は、登録候補判定処理を実行する。登録候補判定処理の詳細については後述する(図8参照)。
[ステップS16]監視部120は、ステップS15で、アクティブウィンドウが登録候補と判定されたか否かを判定する。監視部120は、アクティブウィンドウが登録候補と判定された場合、処理をステップS17に進める。また、監視部120は、アクティブウィンドウが非登録候補と判定された場合、処理をステップS11に進める。
【0069】
[ステップS17]監視部120は、登録誘導通知42を表示する。
[ステップS18]監視部120は、アクティブウィンドウを登録する選択を受け付けたか否かを判定する。例えば、監視部120は、登録誘導通知42がクリックされた場合、アクティブウィンドウを登録する選択を受け付けたと判定する。監視部120は、アクティブウィンドウを登録する選択を受け付けたと判定した場合、処理をステップS19に進める。また、監視部120は、アクティブウィンドウを登録しない選択を受け付けたと判定した場合、処理をステップS20に進める。
【0070】
[ステップS19]監視部120は、アクティブウィンドウを登録画面リスト111に登録する。例えば、監視部120は、アクティブウィンドウに入力された内容をユーザに入力させるための登録情報入力用画面を表示し、IDおよびパスワードの入力を受け付ける。そして、監視部120は、登録画面リスト111にレコードを生成し、生成したレコードのタイトルの項目に、ステップS13で特定したタイトルを設定し、URL・プロセス名の項目にステップS13で特定したプロセス名またはURLを設定する。また、監視部120は生成したレコードのIDの項目に、ユーザが登録情報入力用画面に入力したIDを設定し、パスワードの項目に、ユーザが登録情報入力用画面に入力したパスワードを設定する。そして、処理がステップS11に進む。
【0071】
[ステップS20]監視部120は、非登録と選択された回数が5回以上であるか否かを判定する。例えば、監視部120は、除外候補リスト114の、ステップS13で特定したタイトルとプロセス名またはURLとの組み合わせに対応する回数に1を加算する。なお、監視部120は、ステップS13で特定したタイトルとプロセス名またはURLとの組み合わせが除外候補リスト114に未登録の場合、当該組み合わせに対応する回数を1として除外候補リスト114に登録する。監視部120は、除外候補リスト114のステップS13で特定したタイトルとプロセス名またはURLとの組み合わせに対応する回数が5回以上である場合、非登録と選択された回数が5回以上であると判定する。監視部120は、非登録と選択された回数が5回以上であると判定した場合、処理をステップS21に進める。また、監視部120は、非登録と選択された回数が5回未満であると判定した場合、処理をステップS11に進める。
【0072】
[ステップS21]監視部120は、アクティブウィンドウを解析除外リスト112に登録する。例えば、監視部120は、ステップS13で特定したタイトルとプロセス名またはURLとの組み合わせを解析除外リスト112に登録する。また、監視部120は、ステップS13で特定したタイトルとプロセス名またはURLとの組み合わせを除外候補リスト114から削除する。そして、処理がステップS11に進む。
【0073】
このようにして、監視部120は、アクティブウィンドウが登録画面リスト111に登録されている場合、IDおよびパスワードをアクティブウィンドウに自動入力する。これにより、監視部120は、ログイン時のユーザの手間を削減できる。また、監視部120は、アクティブウィンドウが登録画面リスト111に登録されておらず、登録候補と判定された場合、登録誘導通知42を表示する。そして、監視部120は、登録誘導通知42に対して、アクティブウィンドウを登録する選択がされた場合、アクティブウィンドウを登録画面リスト111に登録する。これにより、監視部120は、登録した画面に対して、次回以降IDおよびパスワードを自動入力することができる。
【0074】
また、監視部120は、5回以上非登録と選択されたアクティブウィンドウを解析除外リスト112に登録する。これにより、監視部120は、ユーザが登録不要と判断した画面については、後述の画面解析処理の対象から除外することができる。
【0075】
次に、登録候補判定処理の手順について、詳細に説明する。
図8は、登録候補判定処理の手順の一例を示すフローチャートである。以下、図8に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
【0076】
[ステップS31]判定部130は、アクティブウィンドウを表示している画面表示プロセス150から、画面情報を取得する。例えば、判定部130は、アクティブウィンドウのタイトルと、アクティブウィンドウを表示するプロセス名またはアクティブウィンドウを表示するためのURLとをAPI140を介して画面表示プロセス150から取得する。
【0077】
[ステップS32]判定部130は、画面情報が解析除外リスト112に登録されているか否かを判定する。例えば、判定部130は、ステップS31で取得したタイトルとプロセス名またはURLとの組み合わせが解析除外リスト112に登録されている場合、画面情報が解析除外リスト112に登録されていると判定する。判定部130は、画面情報が解析除外リスト112に登録されていると判定した場合、処理をステップS40に進める。また、判定部130は、画面情報が解析除外リスト112に登録されていないと判定した場合、処理をステップS33に進める。
【0078】
[ステップS33]判定部130は、画面解析処理を実行する。画面解析処理の詳細については後述する(図9参照)。
[ステップS34]判定部130は、アクティブウィンドウにパスワード入力領域が含まれているか否かを判定する。例えば、判定部130は、ステップS33の画面解析処理においてパスワード入力領域が検出された場合、アクティブウィンドウにパスワード入力領域が含まれていると判定する。判定部130は、アクティブウィンドウにパスワード入力領域が含まれていると判定した場合、処理をステップS35に進める。また、判定部130は、アクティブウィンドウにパスワード入力領域が含まれていないと判定した場合、処理をステップS36に進める。
【0079】
[ステップS35]判定部130は、アクティブウィンドウが登録候補であると判定する。そして、処理が終了する。
[ステップS36]判定部130は、画面解析処理にかかった時間が所定時間(例えば、2秒)以上か否かを判定する。判定部130は、画面解析処理にかかった時間が2秒以上であると判定した場合、処理をステップS37に進める。また、判定部130は、画面解析処理にかかった時間が2秒未満であると判定した場合、処理をステップS40に進める。
【0080】
[ステップS37]判定部130は、除外候補リスト113の、ステップS31で取得したタイトルとプロセス名またはURLとの組み合わせに対応する回数に1を加算する。なお、判定部130は、ステップS31で取得したタイトルとプロセス名またはURLとの組み合わせが除外候補リスト113に未登録の場合、当該組み合わせに対応する回数を1として除外候補リスト113に登録する。
【0081】
[ステップS38]判定部130は、除外候補リスト113の、ステップS31で取得したタイトルとプロセス名またはURLとの組み合わせに対応する回数が3回以上であるか否かを判定する。判定部130は、回数が3回以上であると判定した場合、処理をステップS39に進める。また、判定部130は、回数が3回未満であると判定した場合、処理をステップS40に進める。
【0082】
[ステップS39]判定部130は、アクティブウィンドウを解析除外リスト112に登録する。例えば、判定部130は、ステップS31で取得したタイトルとプロセス名またはURLとの組み合わせを解析除外リスト112に登録する。また、判定部130は、ステップS31で取得したタイトルとプロセス名またはURLとの組み合わせを除外候補リスト113から削除する。
【0083】
[ステップS40]判定部130は、アクティブウィンドウが非登録候補であると判定する。
このようにして、判定部130は、アクティブウィンドウが解析除外リスト112に登録されていない場合、画面解析処理を実行する。そして、判定部130は、アクティブウィンドウがパスワード入力領域を含む場合、登録候補と判定し、パスワード入力領域を含まない場合、非登録候補と判定する。ここで、判定部130は、アクティブウィンドウがパスワード入力領域を含まず、画面解析処理時間が所定時間以上の場合、除外候補リスト113の、アクティブウィンドウに対応する回数に1を加算する。そして、判定部130は、回数が3回以上となった場合、アクティブウィンドウを解析除外リスト112に登録する。
【0084】
これにより、判定部130は、処理負荷が大きく、ログイン画面ではない可能性が高い画面については、次回以降の画面解析処理の対象から除外することができる。よって、判定部130は、画面解析の処理負荷を軽減できる。
【0085】
なお、ログイン画面でない画面と、当該画面が画面遷移して、ログイン画面となった画面とが同じタイトルとプロセス名またはURLとの組み合わせで示されることがある。よって、パスワード入力領域を含まないと判定したアクティブウィンドウをすべて解析除外リスト112に登録すると、次回以降の自動登録の精度が低くなることがある。そこで、判定部130は、処理負荷が大きく、ログイン画面ではない可能性が高い場合に、アクティブウィンドウを解析除外リスト112に登録することで、自動登録の精度の低下を抑制できる。
【0086】
次に、画面解析処理をシーケンス図を用いて説明する。
図9は、画面解析処理の例を示すシーケンス図である。画面解析処理では、判定部130は、API140を介して、アクティブウィンドウを表示する画面表示プロセス150にパスワード入力領域を要求する。
【0087】
まず、判定部130は、アクティブウィンドウにアクセスするためのオブジェクト(アクセス用オブジェクト)をAPI140に要求する(ステップS51)。API140は、アクセス用オブジェクトを画面表示プロセス150に要求する(ステップS52)。画面表示プロセス150は、API140からの要求に応じて、アクセス用オブジェクトをAPI140に返却する(ステップS53)。API140は、画面表示プロセス150から返却されたアクセス用オブジェクトを判定部130に返却する(ステップS54)。
【0088】
判定部130は、アクセス用オブジェクトを用いてアクティブウィンドウを指定し、パスワード入力領域の取得をAPI140に要求する(ステップS55)。すると、以下のステップS56~ステップS58の処理がアクティブウィンドウに含まれる部品数だけ繰り返される。なお、API140は、パスワード属性の入力フィールド(パスワード入力領域)が検出された場合、ステップS56~ステップS58の処理の繰り返しを終了してもよい。
【0089】
API140は、アクティブウィンドウに含まれる部品を1つ画面表示プロセス150に要求する(ステップS56)。画面表示プロセス150は、アクティブウィンドウに含まれる部品の情報を1つ返却する(ステップS57)。そして、API140は、画面表示プロセス150から返却された部品を解析する(ステップS58)。例えば、API140は、返却された部品が、テキスト、入力フィールド、ボタン、ハイパーリンク、画像のうちのいずれの種別であるかを特定する。また、例えば、API140は、返却された部品が入力フィールドの場合、パスワード属性であるか否かを特定する。また、例えば、API140は、返却された部品の名前、アクティブウィンドウにおける座標、部品ID、読み取り専用か否かの情報、フォーカスがあるか否かの情報、表示状態であるか否かの情報および部品に対して可能な操作等を特定してもよい。
【0090】
API140は、ステップS56~ステップS58において、パスワード入力領域と判定された部品があった場合、パスワード入力領域と判定された部品を判定部130に返却する(ステップS59)。また、API140は、ステップS56~ステップS58において、パスワード入力領域と判定された部品がなかった場合、該当する部品がなかったことを判定部130に通知する(ステップS60)。
【0091】
このようにして、判定部130は、アクティブウィンドウにパスワード入力領域が含まれるか否かを特定できる。このような画像解析処理は、ステップS56~ステップS58がアクティブウィンドウに含まれる部品数だけ繰り返されるため、時間がかかる。そこで、判定部130は、前述のように、パスワード入力領域を含まないアクティブウィンドウを解析除外リスト112に登録することで次回以降の処理負荷を軽減できる。
【0092】
第2の実施の形態によれば、情報処理装置100の記憶部110は、ログイン画面のタイトルとURLまたはプロセス名との組み合わせと、IDおよびパスワードとの対応関係が登録された登録画面リスト111と、画面のIDおよびパスワードが登録された解析除外リスト112とを記憶する。情報処理装置100の監視部120は、アクティブウィンドウのタイトルとURLまたはプロセス名との組み合わせが登録画面リスト111に登録されている場合、アクティブウィンドウのタイトルとURLまたはプロセス名との組み合わせに対応するIDおよびパスワードをアクティブウィンドウに対して入力する。情報処理装置100の判定部130は、アクティブウィンドウのタイトルとURLまたはプロセス名との組み合わせが、登録画面リスト111および解析除外リスト112のいずれにも登録されていない場合、アクティブウィンドウがパスワード入力領域を含むか否かを判定する。判定部130は、アクティブウィンドウがパスワード入力領域を含む場合、アクティブウィンドウのタイトルとURLまたはプロセス名との組み合わせと、登録情報入力用画面に入力されたIDおよびパスワードとの対応関係を登録画面リスト111に登録する。判定部130は、アクティブウィンドウがパスワード入力領域を含まない場合、アクティブウィンドウのタイトルとURLまたはプロセス名との組み合わせを解析除外リスト112に登録する。
【0093】
このように、情報処理装置100は、パスワード入力領域が含まれるアクティブウィンドウを登録画面リスト111に登録することで、次回以降、IDおよびパスワードを自動入力できる。また、情報処理装置100は、アクティブウィンドウがパスワード入力領域を含まない場合、解析除外リスト112に登録することで、次回以降、画面解析処理の対象から除外できる。これにより、情報処理装置100は、画面解析の処理負荷を軽減することができる。
【0094】
また、判定部130は、アクティブウィンドウがパスワード入力領域を含まず、アクティブウィンドウがパスワード入力領域を含むか否かの判定にかかった時間が所定時間以上の場合、アクティブウィンドウのタイトルとURLまたはプロセス名との組み合わせを解析除外リスト112に登録する。これにより、情報処理装置100は、アクティブウィンドウに対する画面解析処理の処理負荷が大きい場合に、次回以降、画面解析処理の対象から除外できる。
【0095】
また、記憶部110は、タイトルとURLまたはプロセス名との組み合わせと回数との対応関係が登録された除外候補リスト113を記憶する。判定部130は、アクティブウィンドウがパスワード入力領域を含まず、アクティブウィンドウがパスワード入力領域を含むか否かの判定にかかった時間が所定時間以上の場合、アクティブウィンドウのタイトルとURLまたはプロセス名との組み合わせに対応する回数に1を加算する。そして、判定部130は、アクティブウィンドウのタイトルとURLまたはプロセス名との組み合わせに対応する回数が3回以上の場合、アクティブウィンドウのタイトルとURLまたはプロセス名との組み合わせを解析除外リスト112に登録する。これにより、情報処理装置100は、画面遷移してログイン画面となる可能性の低いアクティブウィンドウを解析除外リスト112に登録できる。
【0096】
また、記憶部110は、タイトルとURLまたはプロセス名との組み合わせと回数との対応関係が登録された除外候補リスト114を記憶する。監視部120は、アクティブウィンドウがパスワード入力領域を含む場合、アクティブウィンドウを登録するか否かの選択を受け付ける。監視部120は、アクティブウィンドウを登録する選択を受け付けた場合、アクティブウィンドウのタイトルとURLまたはプロセス名との組み合わせと登録情報入力用画面に入力されたIDおよびパスワードとの対応関係を登録画面リスト111に登録する。監視部120は、アクティブウィンドウを登録しない選択を受け付けた場合、アクティブウィンドウのタイトルとURLまたはプロセス名との組み合わせに対応する回数に1を加算する。監視部120は、アクティブウィンドウのタイトルとURLまたはプロセス名との組み合わせに対応する回数が5回以上の場合、アクティブウィンドウのタイトルとURLまたはプロセス名との組み合わせを解析除外リスト112に登録する。これにより、情報処理装置100は、ユーザに登録不要とされたアクティブウィンドウに対して、次回以降画面解析処理を実行しないようにできる。
【0097】
以上、実施の形態を例示したが、実施の形態で示した各部の構成は同様の機能を有する他のものに置換することができる。また、他の任意の構成物や工程が付加されてもよい。さらに、前述した実施の形態のうちの任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
【符号の説明】
【0098】
1 対象画面
2 識別情報
10 情報処理装置
11 記憶部
11a 登録画面リスト
11b 解析除外リスト
12 処理部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9