(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022162338
(43)【公開日】2022-10-24
(54)【発明の名称】感染防止用エプロンおよび感染防止用エプロン付きのガウン
(51)【国際特許分類】
A41D 13/04 20060101AFI20221017BHJP
A41D 13/05 20060101ALI20221017BHJP
【FI】
A41D13/04
A41D13/05 118
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021067125
(22)【出願日】2021-04-12
(71)【出願人】
【識別番号】393000733
【氏名又は名称】フミオ工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100129104
【弁理士】
【氏名又は名称】舩曵 崇章
(72)【発明者】
【氏名】大友 隆
【テーマコード(参考)】
3B011
【Fターム(参考)】
3B011AA01
3B011AC22
3B011AC24
3B011BA05
3B011BB02
3B011BB08
(57)【要約】
【課題】首周りに生じる隙間が少なく、装着作業が容易な感染防止用エプロンを提供する。
【解決手段】シート状のエプロン本体2と、このエプロン本体2に設けた左右横長状の首通し孔3と、この首通し孔3に一端41が連続し、前記エプロン本体2の後方に他端42が延びる一本のスリット4と、を備えており、前記首通し孔3は、前後方向の長さ32Lが7~13cmである、感染防止用エプロン1とした。このとき、スリット4の長さが、15~39cmである、感染防止用エプロン1とすることが好ましい。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シート状のエプロン本体と、
このエプロン本体に設けた左右横長状の首通し孔と、
この首通し孔に一端が連続し、前記エプロン本体の後方に他端が延びる一本のスリットと、を備えており、
前記首通し孔は、
前後方向の長さが7~13cmである、
感染防止用エプロン。
【請求項2】
首通し孔は、左右方向の長さが7~18cmである、
請求項1に記載の感染防止用エプロン。
【請求項3】
スリットの長さが、15~39cmである、
請求項1または請求項2に記載の感染防止用エプロン。
【請求項4】
エプロン本体は、左右方向の長さが、前後方向の長さよりも短い長尺状である、
請求項1~3のいずれか1項に記載の感染防止用エプロン。
【請求項5】
エプロン本体は、
首通し孔より後方側の長さが、首通し孔より前方側の長さよりも長い、
請求項1~4のいずれか1項に記載の感染防止用エプロン。
【請求項6】
エプロン本体は、その後部が徐々に先細り状に形成されている、
請求項1~5のいずれか1項に記載の感染防止用エプロン。
【請求項7】
スリットの他端が、エプロン本体の後端縁に達していない、
請求項1~6のいずれか1項に記載の感染防止用エプロン。
【請求項8】
エプロン本体が、一枚の樹脂シートからなる、
請求項1~7のいずれか1項に記載の感染防止用エプロン。
【請求項9】
首挿入部を有する袖付きのガウンの上から装着する、
請求項1~8のいずれか1項に記載の感染防止用エプロン。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか1項に記載の感染防止用エプロンを、首挿入部を有する袖付きのガウンに取り付けてなる、感染防止用エプロン付きのガウン。
【請求項11】
請求項1~9のいずれか1項に記載の感染防止用エプロンの首通し孔よりも前方の部分を、首挿入部を有する袖付きのガウンの首挿入部の前方部分に取り付けてなる、感染防止用エプロン付きのガウン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、感染防止用エプロンおよび感染防止用エプロン付きのガウンに関する。詳しくは、新型コロナウイルス(COVID‐19)などの各種ウイルスや細菌の感染予防対策・感染防止対策として好適に用いられる、感染防止用エプロンおよび感染防止用エプロン付きのガウンに関する。
【背景技術】
【0002】
医療、看護および介護の分野において、新型コロナウイルス(COVID‐19)の感染予防対策・感染防止対策として、感染防止用エプロンの需要が高まっている。感染防止用エプロンを装着することで、患者の血液や体液等が医療者の肌に付着することを防止することができる。
【0003】
なかでも使い捨ての感染防止用エプロンは、感染防止の観点や衛生面から特に好ましく、需要が爆発的に増大している。
【0004】
さらに、今後の新型コロナウイルスの感染予防対策・感染防止対策として感染防止用エプロンが必要とされる場面は、医療現場、看護現場のみならず、感染によって重症化しやすい高齢者と濃厚接触する介護福祉現場、さらには、銀行窓口業務やスーパー・コンビニのレジ業務などの対面接客に係る業務など、幅広いビジネスシーン・ビジネス現場においても必要とされるようになることが予想される。
【0005】
前述したような感染防止用エプロンとしては、例えば、特許文献1記載の医療用使い捨てエプロンが知られている。
【0006】
特許文献1には、「首挿通用孔と前掛け面を有し、且つ腰紐を前記前掛け面の中央部左右両側から延設させたエプロン本体に、前記前掛け面の上方部左右両側に筒状袖部の前側袖繰りを連接し、後側袖繰りを非連接としたものであることを特徴とする医療用使い捨てエプロン。」が記載され、これによって「着用操作が簡便、容易であり、従って素早く着用することができ、特に患者を緊急に処置する必要がある場合に好適である。またエプロンに使用する生地(フィルム)量も少ないから、低コストとなる。」とある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】登録実用新案公報第3061734号公報 (請求項1、
図1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記特許文献1記載の医療用使い捨てエプロンは、着用した際、首周りに生じる隙間が大きくなってしまっていた。そして、首周りに生じる隙間を通じて出血や嘔吐物に含まれるウイルス等が侵入する可能性が高くなり、汚染されるリスクが増大していた。
【0009】
これは、簡単に着用することができるように「首挿通用孔」が比較的大きく形成されており、また、その前縁部分が比較的前方よりの位置に設けられたものとなっていることが主な原因となっていた。
【0010】
また、医療現場における新型コロナウイルス対応において、当初、フェイスシールドとエプロン等の組み合わせを用いることが多かった。しかしながら、ICUだけでなく一般病棟、発熱外来など、対応場所が多岐に渡ることからフェイスシールドに替えて医療ゴーグルを使用することも多くなり、より一層、首や肩口に生じる隙間が問題となっていた。
さらに、医療、看護および介護の分野の従事者は、患者を抱きかかえるなど様々な姿勢を余儀なくされており、首周りや肩口に生じる隙間が大きくなりやすく、また、飛沫などを浴び、この隙間を通じて汚染されるリスクが増大していたのである。
【0011】
本発明は、上述の事柄に留意してなされたものであって、首周りに生じる隙間を少なくでき、装着作業が容易な感染防止用エプロンなどを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するために、シート状のエプロン本体と、このエプロン本体に設けた左右横長状の首通し孔と、この首通し孔に一端が連続し、前記エプロン本体の後方に他端が延びる一本のスリットと、を備えており、前記首通し孔は、前後方向の長さが7~13cmである、感染防止用エプロンとした。ここで、左右横長状の首通し孔は、前後方向の長さが左右方向の長さよりも短い首通し孔である。
首通し孔の前後方向の長さは、好ましくは8~12cmであり、より好ましくは9~11cmである。
【0013】
この感染防止用エプロンは、首通し孔が横長状であり、前後方向の長さが7~13cmであるため、首回りにフィットしやすく、首周り、特に首周り前方に生じる隙間が少なくなる。
また、首通し孔に一端が連続し、前記エプロン本体の後方に他端が延びる一本のスリットを有することで、首回りにフィットしやすいサイズの首通し孔であっても、頭を通す際、首通し穴に連続したスリットが開いて開口するため、装着作業が容易となる。
【0014】
首通し孔は、左右方向の長さが7~18cmである、感染防止用エプロンとすることもできる。首通し孔の左右方向の長さは、好ましくは10~15cmであり、より好ましくは11~13cmである。
【0015】
この感染防止用エプロンは、首周りや肩口に生じる隙間がより少なくなる。
【0016】
スリットの長さが、15~39cmである、感染防止用エプロンとすることもできる。
スリットの長さは、好ましくは20~34cmであり、より好ましくは25~29cmである。
【0017】
この感染防止用エプロンは、首回りにフィットしやすく隙間が少ないようなサイズの首通し孔であっても、頭を通す際、首通し穴に連続したスリットが大きく開いて開口するため、より装着作業がしやすくなる。
【0018】
エプロン本体は、左右方向の長さが、前後方向の長さよりも短い長尺状である、感染防止用エプロンとすることができる。
【0019】
この感染防止用エプロンは、患者を抱きかかえるなどの様々な作業において、首周りに生じる隙間が大きくなりにくい。患者を抱きかかえるなどの作業で両腕を使うと感染防止用エプロンも動きがちになるが、左右方向の長さが短いことによって、比較的動きにくくなる。
【0020】
エプロン本体は、首通し孔より後方側の長さが、首通し孔より前方側の長さよりも長い、感染防止用エプロンとすることもできる。
【0021】
この感染防止用エプロンは、例えば前屈みになった場合でも、エプロン本体が前方に移動しにくいため、首周りに生じる隙間が大きくなりにくく、この部分からの汚染をより低減させることができる。
【0022】
エプロン本体は、その後部が徐々に先細り状に形成されている、感染防止用エプロンとすることもできる。
【0023】
この感染防止用エプロンは、その後部が徐々に先細り状に形成されているため、装着時に邪魔になりにくい。また、材料コストが低減される。
【0024】
スリットの他端が、エプロン本体の後端縁に達していない、感染防止用エプロンとすることもできる。
【0025】
この感染防止用エプロンは、エプロン本体の後端が左右に割れていないため、装着した際に邪魔になりにくい。
【0026】
エプロン本体が、一枚の樹脂シートからなる、感染防止用エプロンとすることもできる。
【0027】
この感染防止用エプロンは、一枚のシートを切り出すまたはトリミングするだけで製造することができるため安価となる。感染防止用エプロンに用いるシートは、例えば、ポリエチレン製樹脂シートを用いることができる。
【0028】
これら感染防止用エプロンは、首挿入部を有する袖付きのガウンの上から装着することもできる。首挿入部を有する袖付きのガウンは、従来から用いられており、例えば、装着者の前面を概ね覆う前面部と、この前面部の上端縁から後方に向かって垂下する背面部と、装着者の首が挿入される首挿入部と、前記前面部および前記背面部の左右方向の両側に連続し、装着者の両腕が挿入される一対の袖部と、を備えている。一般的に、ガウンは袖付きであり、袖部を備えている。
【0029】
この感染防止用エプロンは、首挿入部を有する袖付きのガウン(従来のガウン)の上から装着することで、首周りに生じる隙間を少なくすることができ、この隙間を通じて汚染されるリスクを低減させることができる。
【0030】
また、上記いずれかに記載の感染防止用エプロンを、首挿入部を有する袖付きのガウンに取り付けてなる、感染防止用エプロン付きのガウンによっても上記課題を解決することができる。上記いずれかに記載の感染防止用エプロンは、接着や溶着、両面テープなどによって、従来から用いられてきた首挿入部を有する袖付きのガウンに取り付けることができる。
【0031】
また、上記いずれかに記載の感染防止用エプロンの首通し孔よりも前方の部分を、首挿入部を有する袖付きのガウンの首挿入部の前方部分に取り付けてなる、感染防止用エプロン付きのガウンによっても上記課題を解決することができる。
【発明の効果】
【0032】
本発明により、首周りに生じる隙間が少なく、装着作業が容易な感染防止用エプロンおよび感染防止用エプロン付きのガウンを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【
図1】第一実施形態の感染防止用エプロンの平面図である。
【
図2】
図1においてエプロン本体の各種寸法測定箇所等を示すための平面図である。
【
図3】
図1の感染防止用エプロンを装着した状態を例示する正面図である。
【
図4】
図1の感染防止用エプロンを装着した状態を例示する背面図である。
【
図5】感染防止用エプロン付きのガウンを装着する状態を例示する斜視図(写真)である。
【
図6】感染防止用エプロン付きのガウンを装着した状態を例示する斜視図(写真)である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、
図1~
図4を用いて感染防止用エプロンを例示説明する。感染防止用エプロンは、エプロン本体と首通し孔とスリットを備える。
以下、実施形態を挙げて例示説明するが、本発明およびその構成要素は、以下の説明に限定されるものではない。なお、
図3および
図4では、通常の衣類の上に感染防止用エプロンを装着した状態を例示してあるが、従来のエプロンなどの上に感染防止用エプロンを装着してもよい。
【0035】
1.エプロン本体
エプロン本体2はシート状である。エプロン本体2の材質としては、例えば、不織布や樹脂シートを用いることができる。エプロン本体2は1枚のシート状であることが好ましい。
【0036】
樹脂シートとしては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレンなどを用いることができる。なかでも、ポリプロピレンシートを用いることが好ましい。本実施形態では1枚の塩素化ポリプロピレンシートを用いた。樹脂シートの厚みは、例えば、0.01~0.5mmとすることが好ましい。ポリプロピレンシートを用いる場合、その厚みは、例えば、0.01~0.2mmが好ましく、0.02~0.1mmがより好ましい。
【0037】
本実施形態では、エプロン本体2が長尺状となっている。詳細には、
図2に例示するように、前後方向の長さ26Lが左右方向の長さ25Lよりも長い、長尺状である。ここで、左右方向の長さは、左右方向の最大長さをいい、前後方向の長さは、前後方向の最大長さをいう。
【0038】
そして、本実施形態では、
図2に例示するように、エプロン本体2は、首通し孔3(後述)より後方側の長さ27Lが、首通し孔3より前方側の長さ28Lよりも長くなっている。
【0039】
さらに、本実施形態では、
図1に例示するように、エプロン本体2は、その後部21が徐々に先細り状に形成されている。本実施形態では、エプロン本体2の後端縁22の左右方向の長さは概ね12cmとなっている。
【0040】
感染防止用エプロン1は、例えば、1枚の樹脂シートを用い、これをトムソン型や各種トリミング装置などで加工などして、エプロン本体2の外形、首通し孔3(後述)およびスリット4(後述)を形成することで得ることができる。なお、本実施形態の感染防止用エプロン1は腕を通すための袖部(特許文献1における筒状袖部)などは備えていない。
【0041】
2.首通し孔
首通し孔3はエプロン本体2に設けてある。首通し孔3には、装着時において装着者の首が貫通する。首通し孔3は、
図1などに例示するように、左右横長状であり、前後方向の長さ32Lが7~13cmである。首通し孔3は、左右方向の長さ31Lが7~18cmであることが好ましい。
【0042】
本実施形態において、首通し孔3は、概ね左右横長の略楕円形状であり、前後方向の長さ32Lが概ね10cm、左右方向の長さ31Lが概ね12cmである。
【0043】
そして、本実施形態において、首通し孔3は、エプロン本体2の前後方向中央部の前方寄りに設けてある。具体的には、
図2に例示するように、首通し孔3より後方側のエプロン本体の長さ27Lは30cm、首通し孔3より前方側のエプロン本体の長さ28Lは25cmとなっており、首通し孔より後方側の長さ27Lが、前方側の長さ28Lよりも長くなっている。
【0044】
3.スリット
スリット4は、首通し孔3に一端41が連続するとともに、エプロン本体2の後方に他端42が延びるように一本だけが設けてある。換言すると、スリット4は、エプロン本体2の、首通し孔3より後方側の部分に1箇所だけ設けてある。
【0045】
本実施形態では、スリット4の他端42が、エプロン本体2の後端縁22に達していない。すなわち、エプロン本体2の後端は、スリット4によって分割されておらず、左右に連続している。
【0046】
なお、エプロン本体2の、首通し孔3より前方側の部分には、首通し孔3と連続したスリットを設けるべきではない。また、エプロン本体2の、首通し孔3より前方側の部分には、開口孔なども設けないことが好ましい。
【0047】
4.感染防止用エプロンの装着方法
このような感染防止用エプロン1は、従来のガウン(首挿入部を有する袖付きのガウン)の上から装着することができる。例えば、従来のガウンを着用して、感染防止用エプロン1の首通し孔3に頭部を挿入して貫通させる。このとき、スリット4が大きく開くことで、首通し孔3に頭部を容易に貫通させることができる。帽子を被った後でも、首通し孔3に頭部を挿入して貫通させることができる。そして、首通し孔3に装着者の首が貫通した状態として装着完了である。このとき、エプロン本体2の後部21は、背中側に垂下した状態とすることができる。感染防止用エプロン1は、簡易な構成で安価に製造可能であるため、使い捨て使用することもできる。
【0048】
5.感染防止用エプロン付きのガウンおよびその装着方法
以下、
図5および
図6を用いて、感染防止用エプロン付きのガウン7およびその装着方法を例示説明する。なお、
図5および
図6において、感染防止用エプロン1には、黒線で縁取りを施してある。
【0049】
感染防止用エプロン付きのガウン7は、上述したような感染防止用エプロン1を、首挿入部を有する袖付きのガウン8に取り付けたものである。ここで、感染防止用エプロン1は、腕を通すための袖部などは備えていない。
【0050】
首挿入部を有する袖付きのガウン8は、従来からよく用いられており、例えば、装着者の前面を概ね覆う前面部と、この前面部の上端縁から後方に向かって垂下する背面部と、装着者の首が挿入される首挿入部と、前記前面部および前記背面部の左右方向の両側に連続し、装着者の両腕が挿入される一対の袖部と、を備えている。ここで、首挿入部は、通常、前記前面部から前記背面部に亘って形成されている。
【0051】
本実施形態において、感染防止用エプロン付きのガウン7は、
図6に例示するように、感染防止用エプロン1の首通し孔3よりも前方の部分を、首挿入部を有する袖付きのガウン8の首挿入部の前方部分に取り付けてある。具体的には、感染防止用エプロン1の首通し孔3よりも前方の部分と首挿入部を有する袖付きのガウン8の首挿入部の前方部分を左右に延びるライン状に溶着してある(溶着部9)。
【0052】
感染防止用エプロン付きのガウン7を装着する際、ガウン8の首挿入部80と感染防止用エプロン1の首通し孔3を重ねておき、ここに、装着者の首を挿入して
図6の状態とすることができる。また、例えば、
図5に例示するように、まず、感染防止用エプロン1を溶着部9で折り曲げて感染防止用エプロン1の後部21を垂下させ、この状態で、ガウン8の首挿入部80にだけ装着者の首を挿入する。その後、スリット4を拡げて感染防止用エプロン1の首通し孔3に装着者の首を挿入し、
図6の装着状態としてもよい。
【0053】
以上、特定の実施形態を参照して本発明を例示説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、当該技術分野における熟練者等により、本出願の願書に添付された特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変更及び修正が可能である。
【0054】
例えば、上記実施形態では、スリット4の他端42が、エプロン本体2の後端縁22に達していない構成を例示したが、これに限定されない。スリット4の他端42が、エプロン本体2の後端縁22に達しており、エプロン本体2の後端がスリット4によって分割されていてもよい。このとき、例えば、分割されたエプロン本体2の後端を首の後ろで結ぶなどして感染防止用エプロン1を固定することができる。
【符号の説明】
【0055】
1 感染防止用エプロン
2 エプロン本体
21 後部
22 後端縁
25L 左右方向の長さ
26L 前後方向の長さ
27L 首通し孔より後方側の長さ
28L 首通し孔より前方側の長さ
3 首通し孔
31L 左右方向の長さ
32L 前後方向の長さ
4 スリット
41 一端
42 他端
7 感染防止用エプロン付きのガウン
8 ガウン
80 首挿入部
9 溶着部