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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022162445
(43)【公開日】2022-10-24
(54)【発明の名称】フライヤー
(51)【国際特許分類】
   A47J 37/12 20060101AFI20221017BHJP
【FI】
A47J37/12 321
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021067310
(22)【出願日】2021-04-12
(71)【出願人】
【識別番号】000112015
【氏名又は名称】株式会社パロマ
(74)【代理人】
【識別番号】100078721
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 喜樹
(74)【代理人】
【識別番号】100121142
【弁理士】
【氏名又は名称】上田 恭一
(72)【発明者】
【氏名】雉本 秀樹
(72)【発明者】
【氏名】広瀬 雄大
(72)【発明者】
【氏名】木内 直樹
【テーマコード(参考)】
4B059
【Fターム(参考)】
4B059AA01
4B059AB02
4B059AD14
4B059BE01
4B059BE18
(57)【要約】
【課題】増油タンクに収容した調理油を外部へ溢れ出させることなく確実に油槽へ供給可能とする。
【解決手段】フライヤー1は、油槽3の後方且つ上側に、所定量の調理油を収容可能で、収容した調理油を油槽3に供給可能な増油タンク45を備える。増油タンク45は、上下左右及び前後面を閉塞する箱形状を有し、増油タンク45の前面を形成する前板49には、増油分を超えた調理油をオーバーフローさせる流出口58が設けられる。また、前板49には、流出口58の少なくとも下端から下方を前方から覆うガイド板70が上下方向に設けられている。そして、前板49とガイド板70との間に、流出口58からオーバーフローした調理油を油槽3内に流下させる第1通路部72が形成されている。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
調理油を収容する油槽と、
前記油槽に設けられ、調理油を加熱する加熱手段と、
前記油槽の後方且つ上側に設けられ、所定量の調理油を収容可能で、収容した調理油を前記油槽に供給可能な増油タンクと、を備えるフライヤーであって、
前記増油タンクは、周面及び底面を少なくとも閉塞する箱形状を有し、前記増油タンクの前面を形成する前板には、前記所定量を超えた調理油をオーバーフローさせる流出口が設けられると共に、前記前板には、前記流出口の少なくとも下端から下方を前方から覆うガイド板が上下方向に設けられて、前記前板と前記ガイド板との間に、前記流出口からオーバーフローした調理油を前記油槽内に流下させる通路部が形成されていることを特徴とするフライヤー。
【請求項2】
前記ガイド板の左右両側には、後方へ折り返される折曲片が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のフライヤー。
【請求項3】
前記前板における前記ガイド板の内側には、下部が前記油槽内に延びる延設板が上下方向に設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のフライヤー。
【請求項4】
前記延設板の下部は、前方下向きに傾斜していることを特徴とする請求項3に記載のフライヤー。
【請求項5】
前記ガイド板の上端は、前記流出口の下縁より上側に位置して、前記ガイド板の前側に、前記通路部からオーバーフローした調理油を前記油槽内に流下させる第2の通路部が形成されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載のフライヤー。
【請求項6】
前記流出口の左右には、前記ガイド板を挟んで上下方向に延びる左右一対の規制部が設けられて、前記規制部の前端縁は、前記ガイド板よりも前方に位置していることを特徴とする請求項5に記載のフライヤー。
【請求項7】
前記増油タンクの前方には、前記規制部の前端縁に当接するカバーが設けられていることを特徴とする請求項6に記載のフライヤー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、調理油を油槽内で加熱し、当該油槽に被調理物を投入して加熱調理する業務用のフライヤーに関する。
【背景技術】
【0002】
フライヤーは、油槽に収容した調理油をバーナやパルス燃焼器等の加熱手段によって所定の調理温度まで加熱することで、油槽に投入された被調理物を加熱調理する。
この加熱調理の時間や回数が増加すると、調理油中に蓄積される不純物の量が増加して調理油が劣化し、調理品質の低下を招く。また、被調理物に吸収される油によって調理油の量が減少する。よって、フライヤーの使用に際しては、調理時間や回数等に応じて定期的に調理油を濾過したり、新しい調理油を補給(足し油)したりする必要が生じる。
そこで、特許文献1には、油槽の上方にタンク(増油タンク)を設けて1日の補給に必要な調理油を収容し、タンクに設けたレバーの操作により、タンク内の調理油を油槽へ必要なタイミングで補給可能としたフライヤーが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000-312648号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のフライヤーでは、タンクの上限を超えた量の調理油を供給すると、調理油が油槽の外部に溢れ、周辺環境を汚してしまうおそれがあった。
【0005】
そこで、本開示は、増油タンクに収容した調理油を油槽の外部へ溢れ出させることなく確実に油槽へ供給することができるフライヤーを提供することを目的としたものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本開示は、調理油を収容する油槽と、
前記油槽に設けられ、調理油を加熱する加熱手段と、
前記油槽の後方且つ上側に設けられ、所定量の調理油を収容可能で、収容した調理油を前記油槽に供給可能な増油タンクと、を備えるフライヤーであって、
前記増油タンクは、周面及び底面を少なくとも閉塞する箱形状を有し、前記増油タンクの前面を形成する前板には、前記所定量を超えた調理油をオーバーフローさせる流出口が設けられると共に、前記前板には、前記流出口の少なくとも下端から下方を前方から覆うガイド板が上下方向に設けられて、前記前板と前記ガイド板との間に、前記流出口からオーバーフローした調理油を前記油槽内に流下させる通路部が形成されていることを特徴とする。
本開示の別の態様は、上記構成において、前記ガイド板の左右両側には、後方へ折り返される折曲片が形成されていることを特徴とする。
本開示の別の態様は、上記構成において、前記前板における前記ガイド板の内側には、下部が前記油槽内に延びる延設板が上下方向に設けられていることを特徴とする。
本開示の別の態様は、上記構成において、前記延設板の下部は、前方下向きに傾斜していることを特徴とする。
本開示の別の態様は、上記構成において、前記ガイド板の上端は、前記流出口の下縁より上側に位置して、前記ガイド板の前側に、前記通路部からオーバーフローした調理油を前記油槽内に流下させる第2の通路部が形成されていることを特徴とする。
本開示の別の態様は、上記構成において、前記流出口の左右には、前記ガイド板を挟んで上下方向に延びる左右一対の規制部が設けられて、前記規制部の前端縁は、前記ガイド板よりも前方に位置していることを特徴とする。
本開示の別の態様は、上記構成において、前記増油タンクの前方には、前記規制部の前端縁に当接するカバーが設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、増油分を超えた量の調理油を増油タンクに供給しても、調理油が油槽の外部に溢れることがなく、調理油を確実に油槽へ供給することができる。よって、増油タンクを設けても周辺環境を汚してしまうおそれがなくなる。
本開示の別の態様によれば、上記効果に加えて、ガイド板の左右両側には、後方へ折り返される折曲片が形成されているので、流出口からオーバーフローした調理油が左右へ拡がることを防止し、調理油を通路部内で確実に流下させることができる。
本開示の別の態様によれば、上記効果に加えて、前板におけるガイド板の内側には、下部が油槽内に延びる延設板が上下方向に設けられているので、オーバーフローした調理油を油槽内へより確実に導くことができる。
本開示の別の態様によれば、上記効果に加えて、延設板の下部は、前方下向きに傾斜しているので、油槽内に流下する調理油の勢いを弱めて調理油のはねを防止することができる。
本開示の別の態様によれば、上記効果に加えて、ガイド板の上端は、流出口の下縁より上側に位置して、ガイド板の前側に、通路部からオーバーフローした調理油を油槽内に流下させる第2の通路部が形成されているので、流出口からオーバーフローする調理油をガイド板で堰き止めて確実に通路部で流下させることができる。また、通路部に詰まりが生じても、ガイド板を乗り越えた調理油を第2の通路部を介して油槽に流下させることができる。
本開示の別の態様によれば、上記効果に加えて、流出口の左右には、ガイド板を挟んで上下方向に延びる左右一対の規制部が設けられて、規制部の前端縁は、ガイド板よりも前方に位置しているので、第2の通路部を流下する調理油が左右に拡がるのを抑制することができる。
本開示の別の態様によれば、上記効果に加えて、増油タンクの前方には、規制部の前端縁に当接するカバーが設けられているので、第2の通路部を流下する調理油を左右及び前方へ拡がらせることなく油槽内に導くことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】フライヤーの斜視図である。
図2】フライヤーの正面図である。
図3】フライヤーの側面図である。
図4】排気系及び増油タンクの分解斜視図である。
図5図2のA-A線部分の拡大断面図である。
図6】(A)~(C)は、排気アダプタの着脱手順を示す説明図である。
図7】排気管カバーを省略した増油タンクの斜視図である。
図8図5のB-B線断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、フライヤーの一例を示す斜視図である。図2は、フライヤーの正面図である。図3は、フライヤーの側面図である。
フライヤー1は、四角箱状の器体2(但し、正面及び側面を覆う外板は省略してフレームのみを示している)内の上部に、左右一対の油槽3,3を備えている。器体2の下面には、複数のキャスタ4,4・・が設けられている。
各油槽3内の底部には、加熱手段としての左右一対のパルス燃焼器5,5が設けられている。各パルス燃焼器5は、燃焼室6とテールパイプ7とをそれぞれ備えている。
なお、各油槽3及びその燃焼系、排気系の構成は左右同じであるため、以下は主に左側の油槽3について説明する。
【0010】
油槽3は、第1調理部8と第2調理部9とを有している。第1調理部8は、パルス燃焼器5の上側に形成され、上下方向に開口面積が変化しない角筒状となっている。第2調理部9は、第1調理部8の上側に位置し、第1調理部8の上端から上方へ行くに従って前後左右へ拡開する逆テーパ状に形成されている。第1調理部8には、第1油面温度センサ10が設けられている。第2調理部9には、第2油面温度センサ11が設けられている。
油槽3内でパルス燃焼器5の上側には、網体12が設けられている。網体12の下方で油槽3内には、調理用温度センサ13が設けられている。
【0011】
油槽3の正面側外部には、エアチャンバ14が設けられている。エアチャンバ14内には、燃焼室6と連通する図示しない混合室が設けられている。混合室には、ガス電磁弁16を備えたガス導管15が接続されて、燃料ガスが供給される。
また、混合室には、給気管17が接続されている。給気管17は、器体2の後側底部に設けられた左右共通のファン18に接続されて、燃焼用空気が供給される。
パルス燃焼器5のテールパイプ7,7は、油槽3の下部で蛇行状に配設された後、エアチャンバ14から引き出される左右一対の排気管19,19に接続されている。排気管19,19は、器体2の後部へ引き回された後、油槽3の後方で上向きに延びて、燃焼排気を排出可能となっている。排気管19,19における上向きの下流端部には、円筒形のマフラー20,20がそれぞれ設けられている。器体2の上部には、マフラー20,20を上方から覆う排気管カバー21がネジ止めされている。
【0012】
排気管カバー21は、下面を除く前後左右及び上面を閉塞した箱形を有している。但し、後面は、器体2の外板と兼用されている。
図4に示すように、排気管カバー21の前板22における左右方向の中央には、後述する増油タンク45のオーバーフロー部を露出させる開口部23が、下端から上向きに形成されている。排気管カバー21の前側には、一対の留め具24,24によって前面にバスケットハンガー28を固定した保護カバー25が設けられている。排気管カバー21の天板26には、保護カバー25の上端に係止する係止片27が設けられている。保護カバー25は、前板22よりもやや前側で前板22と平行に支持されている。
排気管カバー21の天板26には、排気管19,19が貫通する一対の下貫通孔29,29が形成されている。排気管19,19の上端は、天板26から上方へ突出している。下貫通孔29,29の左右で天板26には、切り起こしスリット状の通気孔30,30・・が複数形成されている。
【0013】
天板26には、取付台31が設けられている。取付台31は、左右の通気孔30,30の間の天板26上で左右方向に延びる平面視矩形状である。取付台31の前辺部32及び後辺部33は、前後対称のL字状に折曲されて、下貫通孔29,29の前後で天板26にネジ止めされている。よって、取付台31の中央部は、下貫通孔29,29の上方で天板26と平行に支持される平板状の取付座34となる。後辺部33の左右方向中央には、上向きに切り起こし片35が形成されている。切り起こし片35には、板バネ36が前傾姿勢で取り付けられている。
取付座34の中央部には、排気管19,19の上端が貫通する一対の上貫通孔37,37が形成されている。取付座34の左右の側縁寄りには、前後一対のスリット38,38がそれぞれ設けられている。各スリット38は、前後方向に形成されている。後側のスリット38は、後辺部33から取付座34に跨がってL字状に形成されている。
【0014】
取付座34には、排気アダプタ40が設けられている。排気アダプタ40は、下面を除いて前後左右及び上面を閉塞する横長矩形状の箱体で、平面視が取付座34と略同形状となっている。排気アダプタ40の前面には、左右一対の排気口41,41が形成されている。排気アダプタ40の内部には、図5に示すように、偏向板42が設けられている。偏向板42は、後半分が排気アダプタ40の上側内面に固定されて、前半分が、上貫通孔37,37から突出する排気管19,19の上方で、前方へ向かうに従って下方へ移動する傾斜姿勢となっている。
排気アダプタ40の左右の下縁には、前後一対の係止爪43,43がそれぞれ形成されている。各係止爪43は、下方へ延びた後、先端44が前方へ折曲する側面視L字状となっている。図6(A)に示すように、前側の左右の係止爪43,43は、板バネ36を後方に退避させた状態で、取付座34の前側に設けた左右のスリット38,38に、上方から全体が差し込み可能となっている。後側の左右の係止爪43,43は、取付座34の後側に設けた左右のスリット38,38に、上方から先端44が差し込み可能となっている。
【0015】
よって、排気アダプタ40を取付台31に取り付ける際は、図6(B)に示すように、、4つの係止爪43,43・・を、取付座34の4つのスリット38,38・・に上方から差し込む。そして、そのまま前方へスライドさせる。すると、図6(C)に示すように、各係止爪43の先端44が各スリット38の前端を超えて取付座34の裏側へ移動する。よって、排気アダプタ40は抜け止めされる。このとき排気アダプタ40は、板バネ36によって前方へ付勢されているので、排気アダプタ40が後方へ不意に移動することがなくなる。
排気アダプタ40を取付台31から取り外す際は、取付時と逆に、図6(C)の状態から、板バネ36の付勢に抗して排気アダプタ40を後方へスライドさせる。すると、同図(B)のように各係止爪43が各スリット38内を後方へ移動する。よって、各係止爪43の先端44が各スリット38の下方に位置するため、そのまま同図(A)のように排気アダプタ40を上方へ持ち上げれば、取付台31から取り外すことができる。
【0016】
排気管カバー21内には、調理油を収容する増油タンク45が設けられている。増油タンク45は、図4及び図5図7に示すように、天板46と、底板47と、左右の側板48,48と、前板49と、後板50とを備える。増油タンク45は、排気管カバー21より一回り小さい箱形状となっている。但し、後板50には、図8にも示すように、平面視で前方へ半円状に凹む左右一対の凹部51,51が形成されている。この凹部51,51に一対のマフラー20,20がそれぞれ後方から嵌合して接触している。天板46及び底板47の後部には、凹部51,51に合わせてマフラー20,20が貫通する平面視半円形の一対の切欠き52,52がそれぞれ形成されている。
【0017】
増油タンク45内には、収容された調理油の温度を検出する増油温度センサ53が設けられている。増油タンク45の底板47には、油槽3の後面と繋がる増油管54(図3)の接続口55が設けられている。増油管54には、常閉弁である増油用バルブ56が設けられている。増油用バルブ56は、正面側に設けた落とし込みレバー57の手動操作で開弁することができる。
前板49の上部で左右方向の中央には、正面視四角形の流出口58が形成されている。油槽3の後部で流出口58の下方には、流出口58と略同じ左右幅で後方及び下方に凹む受け部59が形成されている。保護カバー25の下縁には、受け部59を露出させる窓部60が形成されている。
【0018】
前板49の前面には、延設板65が固定されている。延設板65は、流出口58と略同じ左右幅を有し、上端が流出口58の下縁よりも上方に位置して下方に延びる平板部66を備えている。平板部66の下部は、油槽3の受け部59に嵌合し、下方へ向かうに従って前方へ移動する傾斜部67となっている。平板部66の左右には、前方へ折り曲げられる左右一対の規制部68,68が形成されている。規制部68,68の上端は、流出口58の上縁に当接している。規制部68,68の上部は、下部よりも後方へ突出して、流出口58の左右の内縁に当接している。規制部68,68の下部は、受け部59の左右の内面に当接して傾斜部67と繋がっている。規制部68,68の前端は、保護カバー25の背面と当接している。
【0019】
延設板65の前面には、ガイド板70が設けられている。ガイド板70は、延設板65の規制部68,68の間に納まる左右幅を有する。ガイド板70の上端は、延設板65の平板部66の上端よりも上方で、且つ流出口58の上縁よりも下方に位置している。ガイド板70の下端は、傾斜部67の上端よりやや高い位置となっている。
ガイド板70の左右には、後方へ折り曲げられる折曲片71,71が形成されている。ガイド板70は、折曲片71,71の後端が延設板65の平板部66の前面に当接し、折曲片71,71の左右の外面が規制部68,68の内面に当接する状態で延設板65に固定されている。この状態で延設板65とガイド板70との間には、図5に点線矢印で示すように、流出口58の下端及び平板部66の上端を乗り越えた調理油が規制部68,68及び折曲片71,71の間で下方へ流下し、傾斜部67から油槽3内に至る第1通路部72が形成される。
【0020】
ガイド板70の固定状態で、ガイド板70の上端は、流出口58及び規制部68,68の上端よりも低い高さとなっている。また、規制部68,68は、ガイド板70よりも前方へ突出して保護カバー25に当接している。よって、ガイド板70と保護カバー25との間には、図5に一点鎖線矢印で示すように、ガイド板70の上端を乗り越えた調理油が、規制部68,68の間で下方に流下し、傾斜部67から油槽3に至る第2通路部73が形成される。
こうして増油タンク45の前面には、収容される調理油が、延設板65の平板部66の上端で規定される満杯量(図5の二点鎖線の位置L1)を越えると、第1通路部72を流下し、傾斜部67から油槽3の後部内面を伝いながら油槽3内に落とし込まれるオーバーフロー部74が形成される。このオーバーフロー部74では、第1通路部72に詰まりが生じ、収容される調理油が、ガイド板70の上端で規定される最大量(図5の二点鎖線の位置L2)を越えると、ガイド板70を乗り越えた調理油が第2通路部73を流下し、傾斜部67から油槽3の後部内面に落とし込まれる。なお、位置L1で規定される満杯量は、第1調理部8の上端までの第1油量と、第2調理部9の上端までの第2油量との差分量、すなわち、第1油量から第2油量への増油分となっている。
【0021】
図1~3に示すように、器体2の底部で左側の油槽3の下方には、底部にフィルタを備えたフィルタリングタンク80が設けられている。フィルタリングタンク80の上方には、各油槽3,3の底部に設けた排油管82,82と接続される集合管81が左右方向に設けられている。集合管81の下流端がフィルタリングタンク80に接続されて、集合管81を介して各油槽3内の調理油をフィルタリングタンク80に排出可能となっている。各排油管82には、常閉弁である排油バルブ(図示略)がそれぞれ設けられている。各排油バルブは、正面側に設けた排油レバー83の手動操作で開弁することができる。
器体2の下部には、フィルタリングポンプ84が設けられている。フィルタリングポンプ84の吸込側は、フィルタリングタンク80の底部に吸込管85を介して接続されている。フィルタリングポンプ84の吐出側は、各油槽3ごとに分岐している。各油槽3に接続される分岐管は、第1給油管86と、図示しない第2給油管とにそれぞれ分岐している。
第1給油管86は、増油用バルブ56の上流側で増油管54に接続されている。第1給油管86には、常閉弁である第1給油バルブ87が設けられている。第1給油バルブ87は、正面側に設けた増油レバー88の手動操作で開弁することができる。第2給油管は、油槽3の下部に接続されている。第2給油管には、常閉弁である第2給油バルブが設けられている。第2給油バルブも、正面側に設けた給油レバー89の手動操作で開弁することができる。
【0022】
右側の油槽3の下方には、一斗缶置き台90が設けられている。一斗缶置き台90は、器体2の下部で前方へ引き出し可能に設けられている。一斗缶置き台90には、足し油タンクとなる一斗缶91が設けられて、図示しない保温ヒータによって一斗缶91を保温可能となっている。一斗缶91には、一斗缶蓋92が被せられて、一斗缶蓋92に設けた足し油パイプ93が一斗缶91内に差し込まれている。足し油パイプ93には、足し油ポンプ95を備えた足し油管94が接続されている。足し油管94は、分岐して各油槽3と接続されている。足し油管94の各分岐管には、足し油電磁弁96が設けられている。
【0023】
器体2の正面上部には、フライコントローラ100が設けられている。フライコントローラ100は、操作パネル101を備えている。操作パネル101では、所定の調理モード及びメンテナンスメニューの設定等が可能となっている。
器体2の下部には、バーナコントローラ102が設けられている。バーナコントローラ102には、各センサ等の検出信号が入力される。バーナコントローラ102は、フライコントローラ100からの指示に従い、パルス燃焼器5、ファン18、各ポンプ、保温ヒータ、各電磁弁を制御して被調理物の調理や調理油のフィルタリング等を行う。
【0024】
以上の如く構成されたフライヤー1では、一度に調理する被調理物の量が、第1定格量と、それよりも多い第2定格量との2種類に規定されている。増油タンク45内には、満杯状態(増油分)の調理油が収容される。
まず、第1定格量の被調理物を調理する場合、油槽3に第1調理部8の上端まで調理油(第1油量)を貯留する。この状態で、ユーザが操作パネル101の運転スイッチをONする。すると、バーナコントローラ102は、燃焼室6内で混合ガスを断続的に燃焼させてパルス燃焼器5,5をON/OFF動作させる。すなわち、燃焼室6内で混合ガスに点火して燃焼室6内で爆発燃焼させ、その燃焼に伴う燃焼室6内の圧力上昇によって燃焼排気をテールパイプ7へ強制的に排出する。そして、その燃焼排気の排出により負圧となる燃焼室6内に燃料ガスと燃焼用空気とを吸入する。このON/OFF動作が繰り返されることで、油槽3に貯留された調理油が加熱される。
【0025】
バーナコントローラ102は、調理用温度センサ13から得られる検出温度を監視する。検出温度が所定の調理温度(例えば180~182℃)に到達すると、フライコントローラ100は、操作パネル101に調理OKの表示を出力する等して報知する。この報知がなされたら、調理者は第1定格量の被調理物を入れたバスケットを油槽3に投入する。
そして、操作パネル101の操作で第1調理モードを選択し、調理開始ボタンを押し操作すると、バーナコントローラ102は、第1定格量に対応して予め設定された第1調理時間とパルス燃焼器の第1熱量とで被調理物の加熱調理を行う。タイムアップしたら、フライコントローラ100は、アラームを鳴らして調理終了を報知する。
【0026】
このとき、パルス燃焼器5から発生する燃焼排気は、排気管19,19を通って油槽3の後側に移動し、マフラー20,20を介して排気アダプタ40内に排出される。排気アダプタ40内で、燃焼排気は、偏向板42によって滞留した後、排気口41,41から油槽3の上部へ排出される。そして、燃焼排気は、調理油からの熱気と共に室内の排気装置によって外部へ排出される。
こうして燃焼排気がマフラー20,20を通過する際、燃焼排気の熱量が、マフラー20,20と接触する増油タンク45を介して内部の調理油に付与される。よって、燃焼排気の排気熱を利用して調理油の温度を効果的に上げることができる。特に、円筒形のマフラー20と後板50の凹部51との嵌合により、接触面積が広く確保されているので、より効率的に燃焼排気の熱量を付与することができる。よって、増油タンク45内の調理油を油槽3に供給した際に調理油の温度を過度に下降させることがない。また、調理油に固形油を使用しても増油タンク45内で液化させることができる。
【0027】
第1調理モードから第2調理モードへ切り替える場合、増油タンク45から調理油を増油させる必要がある。よって、ユーザが落とし込みレバー57を操作して増油用バルブ56を開弁させると、増油タンク45内の増油分の調理油が、増油管54を介して油槽3に供給される。増油タンク45は空となる。
こうして調理油が第2調理部9の上端(第2油量)まで供給され、バーナコントローラ102が、調理用温度センサ13により調理油の温度が調理温度に到達したことを確認すると、フライコントローラ100は、操作パネル101に調理OKの表示を出力する等して報知する。この報知がなされたら、ユーザは第2定格量の被調理物を入れたバスケットを油槽3に投入する。
そして、操作パネル101で第2調理モードを選択して調理開始ボタンを押し操作すると、バーナコントローラ102は、第2定格量に対応して予め設定された第2調理時間と、第1調理モードの際の第1熱量よりも大きい第2熱量とで被調理物の加熱調理を行う。タイムアップしたら、フライコントローラ100は、アラームを鳴らして調理終了を報知する。
【0028】
一方、バーナコントローラ102は、第1、第2調理モードでの運転中は、一斗缶置き台90に設けた図示しないタンク温度センサから得られる検出温度を監視する。そして、一斗缶91で所定の保温温度が維持されるように保温ヒータをON/OFF制御する。
第1、第2油面温度センサ10,11によって第1、第2調理モードの何れかで必要な調理油の減少を検知するか、或いは所定の調理回数に達するかすると、バーナコントローラ102は、足し油ポンプ95を駆動させて該当する油槽3の足し油電磁弁96を開弁させる。すると、一斗缶91内で液化された調理油が足し油管94を介して油槽3に供給される。
また、ユーザによる所定のタイミングで、増油タンク45から調理油を供給することもできる。この場合、ユーザは、落とし込みレバー57の操作によって増油管54の増油用バルブ56を開弁させる。すると、増油タンク45内の調理油が増油管54を介して油槽3に供給される。増油用バルブ56を閉弁させれば調理油の供給は停止される。
【0029】
そして、第2調理モードから油量の少ない第1調理モードへ切り替える際、ユーザは、該当する油槽3の排油レバー83を操作して排油バルブを開弁させて、油槽3内の調理油を集合管81を介して全てフィルタリングタンク80に落とし込む。
次に、増油レバー88の操作により、第1給油管86の第1給油バルブ87を開弁状態として、操作パネル101でフィルタリングを選択する。すると、バーナコントローラ102は、フィルタリングポンプ84を駆動させ、フィルタリングタンク80内の調理油をフィルタリングした後、第1給油管86及び増油管54を介して増油タンク45に供給させる。
増油タンク45に供給された調理油が満杯状態(増油分)を越えると、オーバーフロー部74では、前述のように調理油が延設板65の平板部66の上端を乗り越えて第1通路部72を流下し、傾斜部67から油槽3の後部内面を伝いながら油槽3内に落とし込まれる。フィルタリングタンク80が空になると、第2油量の調理油は、第1油量からの増油分のみが増油タンク45に残る。すなわち、第1調理モードで使用される第1油量の調理油が油槽3に収容されることになる。
【0030】
(増油タンクに設けた通路部に係る開示の効果)
上記形態のフライヤー1では、増油タンク45は、上下左右及び前後面を閉塞する箱形状を有し、増油タンク45の前面を形成する前板49には、増油分(所定量)を超えた調理油をオーバーフローさせる流出口58が設けられる。また、前板49には、流出口58の少なくとも下端から下方を前方から覆うガイド板70が上下方向に設けられている。そして、前板49とガイド板70との間に、流出口58からオーバーフローした調理油を油槽3内に流下させる第1通路部72(通路部)が形成されている。
この構成によれば、増油分を超えた量の調理油を増油タンク45に供給しても、調理油が油槽3の外部に溢れることがなく、調理油を確実に油槽3へ供給することができる。よって、増油タンク45を設けても周辺環境を汚してしまうおそれがなくなる。
【0031】
ガイド板70の左右両側には、後方へ折り返される折曲片71,71が形成されているので、流出口58からオーバーフローした調理油が左右へ拡がることを防止し、調理油を第1通路部72内で確実に流下させることができる。
前板49におけるガイド板70の内側には、下部が油槽3内に延びる延設板65が上下方向に設けられているので、オーバーフローした調理油を油槽3内へより確実に導くことができる。
延設板65の下部は、前方下向きに傾斜する傾斜部67となっているので、油槽3内に流下する調理油の勢いを弱めて調理油のはねを防止することができる。
ガイド板70の上端は、流出口58の下縁より上側に位置して、ガイド板70の前側に、第1通路部72からオーバーフローした調理油を油槽3内に流下させる第2通路部73(第2の通路部)が形成されている。
よって、流出口58からオーバーフローする調理油をガイド板70で堰き止めて確実に第1通路部72で流下させることができる。また、第1通路部72に詰まりが生じても、ガイド板70を乗り越えた調理油を第2通路部73を介して油槽3に流下させることができる。
【0032】
流出口58の左右には、ガイド板70を挟んで上下方向に延びる左右一対の規制部68,68が設けられて、規制部68,68の前端縁は、ガイド板70よりも前方に位置している。
よって、第2通路部73を流下する調理油が左右に拡がるのを抑制することができる。
特に、増油タンク45の前方には、規制部68,68の前端縁に当接する保護カバー25(カバー)が設けられているので、第2通路部73を流下する調理油を左右及び前方へ拡がらせることなく油槽3内に導くことができる。
【0033】
なお、増油タンクに設けた通路部に係る開示については、以下の変更が可能である。
流出口は、開口でなく、前板の上端から形成される切欠き(スリット)としてもよい。
上記形態では、延設板の平板部の上端を流出口の下縁よりも上側としているが、平板部の上端を流出口の下縁と同じ高さとしてもよいし、当該下縁より低くしてもよい。
規制部は、延設板でなく増油タンクの前面に設けてもよい。ガイド板の折曲片と一体に設けてもよい。規制部を省略することもできる。
延設板の傾斜部は、傾斜平面でなく傾斜曲面としてもよい。傾斜部をなくして下方へ延びる平板部のみとしてもよい。延設板を省略することもできる。この場合、ガイド板の折曲片は前板に当接させてもよい。但し、ガイド板の折曲片はなくしてもよい。
カバーはなくしてガイド板と規制部のみで第2の通路部を形成してもよい。但し、第2の通路部は省略可能である。
増油タンクの形状は四角箱状に限らない。後板の凹部はなくてもよい。天板も省略できる。排気管と接触させなくてもよい。
【0034】
(増油タンクに設けた凹部と排気管との接触に係る開示の効果)
上記形態のフライヤー1では、増油タンク45は、周面及び底面を閉塞する箱形状を有すると共に、増油タンク45の周面には、内側に凹む凹部51が上下方向に形成され、排気管19は、油槽3の後方で上向きに形成されて凹部51内を貫通し、周面と接触している。
この構成によれば、排気管19を通過する燃焼排気の熱量が効率的に増油タンク45内の調理油に付与される。よって、増油タンク45に収容した調理油が固形油であっても液化状態を維持して必要なタイミングで調理油を増油できる。また、収容した調理油の温度も適切に維持することができ、調理に支障をきたすおそれが低減される。
【0035】
油槽3の後方で上向きとなる排気管19は、円筒形状を有しており、凹部51は、円筒形状が嵌合する平面視半円形状となっているので、排気管19と増油タンク45との接触面積を増やすことができる。よって、増油タンク45内の調理油に燃焼排気の熱量をより効率的に与えることが可能となる。
凹部51は、増油タンク45の後板50(後面)に形成されて前方に凹むように形成されているので、増油タンク45の前板49にオーバーフロー部74を支障なく設けることができると共に、増油タンク45と排気管19との接触も容易に行える。
【0036】
なお、増油タンクに設けた凹部と排気管との接触に係る開示については、以下の変更が可能である。
凹部及び排気管の数は上記形態に限定されない。適宜増減可能である。排気管が複数の場合、一部の排気管に対してのみ凹部を設けて接触させることができる。排気管はマフラー以外の部分を増油タンクの周面に接触させることもできる。
凹部の形状は、平面視半円形に限定されない。排気管の横断面形状に合わせて平面視四角形等の他の形状も採用できる。
凹部は、増油タンクの後面に設ける構造に限定されない。増油タンクの側面や前面に設けて排気管と接触させることもできる。複数の面に凹部を設けてもよい。
増油タンクの平面視形状は四角形に限定されない。平面視円形や半円形等の他の形状であっても凹部を形成して排気管と接触させればよい。
【0037】
(排気アダプタの着脱構造に係る開示の効果)
上記形態のフライヤー1では、排気管カバー21の上面には、排気アダプタ40を取り付けるための取付座34が形成されている。そして、排気アダプタ40の下部(一方)には、取付座34(他方)側へ突出する係止爪43(係止部)が設けられ、取付座34には、係止爪43が上方から差し込み可能で、係止爪43を差し込んだ状態で前方(所定の水平方向)へ排気アダプタ40をスライドさせることで、係止爪43が係止して上方への抜け止めがなされるスリット38(被係止部)が設けられている。
この構成によれば、ネジを用いなくても、係止爪43をスリット38に差し込んで前方にスライドさせるだけで排気アダプタ40を取り付けることができ、取り外しも逆の手順で行える。よって、取り外したネジが油槽3や排気管カバー21内に落下するおそれもなく、排気アダプタ40の着脱が簡単に行え、排気アダプタ40に係るメンテナンスが容易となる。
【0038】
係止部は、取付座34側へ突出した後、先端44が前方へ突出する係止爪43であり、被係止部は、係止爪43が差し込まれた後、排気アダプタ40をスライドさせることで先端44が係止するスリット38となっている。よって、係止部と被係止部とを簡単に形成でき、排気アダプタ40の着脱もスムーズに行える。
取付座34には、係止爪43がスリット38に係止した状態で排気アダプタ40を前方へ付勢する板バネ36(弾性部材)が設けられているので、取り付けた排気アダプタ40が不意に外れたり位置ずれしたりすることが防止される。また、排気アダプタ40を板バネ36の付勢に抗してスライドさせれば取り外すことができるので、着脱に係る容易性を損なうことがない。
係止爪43は、排気アダプタ40の下部に設けられ、スリット38は、取付座34に設けられて、排気アダプタ40は、係止爪43をスリット38へ上方から差し込んで前方へスライドさせることで抜け止め可能となっている。よって、スリット38を上方から目視して係止爪43を容易に差し込むことができると共に、差し込みと前方へのスライドとが一連の操作でスムーズに行える。
【0039】
なお、排気アダプタの着脱構造に係る開示については、以下の変更が可能である。
係止部及び被係止部の数や位置、形状は、上記形態に限定されない。例えば係止部は、先端を前後に備えた逆T字状として、前後何れへのスライドでも取付可能としてもよい。係止部の左右幅を大きくしてもよい。例えば被係止部は、スリットでなく、取付座の側縁で前後方向に形成した切欠きとしてもよい。例えば係止部及び被係止部は、取付座の左右に1つずつ設けてもよい。
弾性部材は、板バネに限らず、コイルバネ等も採用できる。弾性部材を複数設けて排気アダプタを付勢させてもよい。
取付座は、排気管カバーと別体の取付台に設けず、排気管カバーに直接取付座を形成してもよい。
取付時の排気アダプタのスライド方向は、前方に限らない。係止爪の向きを変えることで後方へのスライドによって取り付け可能としたり、左右方向のへのスライドによって取り付け可能としてもよい。
上記形態では、排気アダプタに係止部を、取付座に被係止部を設けているが、これと逆にしてもよい。例えば、排気アダプタの左右の側板の下縁に、内側又は外側への折り返し片を設け、折り返し片にスリット等の被係止部を設け、取付座に、被係止部に下方から差し込み可能な係止爪等の係止部を設けることができる。係止部は、取付座から切り起こし形成してもよいし、別体のものを取り付けてもよい。
【0040】
そして、各開示に共通して以下の変更が可能である。
加熱手段は、パルス燃焼器に限らず、油槽の外部に設けたガスバーナや電気ヒータで形成してもよい。これらを複数併用(例えばパルス燃焼器と電気ヒータ)してもよい。
油槽の上部は逆テーパ状でなくてもよい。
フィルタリングタンク及びこれに係る設備、一斗缶置き台及びこれに係る設備は、省略してもよい。
上記形態では、左右一対の油槽を備えるフライヤーとなっているが、各開示は、3つ以上の油槽を並設したフライヤーであっても適用可能である。
また、各開示は、油槽の内部に仕切を設けて2分割し、それぞれ加熱手段で個別に調理可能とした油槽(いわゆるスプリットバット)を備えたフライヤー及び、単一の油槽を備えたフライヤーであっても適用可能である。
各開示は、油槽の開口を蓋体で閉塞する圧力フライヤーであっても適用可能である。
【符号の説明】
【0041】
1・・フライヤー、2・・器体、3・・油槽、5・・パルス燃焼器、6・・燃焼室、7・・テールパイプ、8・・第1調理部、9・・第2調理部、14・・エアチャンバ、19・・排気管、20・・マフラー、21・・排気管カバー、25・・保護カバー、31・・取付台、34・・取付座、36・・板バネ、38・・スリット、40・・排気アダプタ、41・・排気口、43・・係止爪、44・・先端、45・・増油タンク、49・・前板、50・・後板、51・・凹部、54・・増油管、56・・増油用バルブ、58・・流出口、59・・受け部、65・・延設板、66・・平板部、67・・傾斜部、68・・規制部、70・・ガイド板、71・・折曲片、72・・第1通路部、73・・第2通路部、74・・オーバーフロー部、80・・フィルタリングタンク、100・・フライコントローラ、101・・操作パネル、102・・バーナコントローラ。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8