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▶ 株式会社アイテクノの特許一覧

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  • 特開-実験動物体温追随収納器付血圧計 図1
  • 特開-実験動物体温追随収納器付血圧計 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022162505
(43)【公開日】2022-10-24
(54)【発明の名称】実験動物体温追随収納器付血圧計
(51)【国際特許分類】
   A01K 29/00 20060101AFI20221017BHJP
【FI】
A01K29/00 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2021090638
(22)【出願日】2021-04-12
(71)【出願人】
【識別番号】508061941
【氏名又は名称】株式会社アイテクノ
(72)【発明者】
【氏名】笠原 尚英
(57)【要約】
【課題】 ラットやマウスの血圧測定装置には実験動物にヒータで加温型測定するタイプと、加温しないで測定する無加温タイプがある。加温型では体温を上げるためヒータ加温により尾に血流が増え、結果として血圧測定がしやすくなる血圧測定装置と、加温はしないで、尾に流れる僅かな血流を検出、増幅して計測する血圧計が存在する。
これらの血圧計は、血圧測定は出来るが、実験動物の計測環境が定まらず安定した計測ではない。
【解決手段】これに対し、血圧測定の環境を揃えるために、動物の体調を含めた体温測定を行い、体温より何度か温度差を設け無理のない計測環境に実験動物収納器に入れ、適温の計測環境としてから、血圧測定が出来れば、血圧の安定な計測が出来る。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
実験動物血圧計において、実験動物の体温を計測が可能な収容納器に入れ実験動物の体温測定をし、実験動物の体温を基準として、体温より高い環境、同一環境、低い環境での血圧測定を可能とする実験動物用、温度制御可能な収納容器付血圧計
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
実験動物用血圧計
【背景技術】
【0002】
実験動物は一般にラット、あるいはマウスが用いられており、血圧計測には尾に、カフセンサーを用いて、計測がなされている。
【0003】
ラットやマウスは体毛に覆われているため、体温調整には毛の生えていない尾を用いて暑いときには血流を尾に流し体温の調整が行われる。
【0004】
実験動物の血圧測定には周囲温度をいかに管理するかの問題があり、収納容器には加温環境、無加温環境の各種装置が存在する。
【0005】
血圧測定の環境が無加温計測装置の場合、計測環境温度が特に決められておらず、実験室の温度により、尾の血流は変化し、不確定となる。
【0006】
血圧測定の環境を加温出来る計測装置の場合、無条件設定により血流が流れるまで自由に加温出来、実験動物に温度負荷を与える場合が有り、確定条件での血圧値にはならない。
【0007】
【先行技術文献】
【008】
【特許文献1】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【009】
無加温で計測したときには室温に影響を受け、血圧測定の尾の血流が少量であるか、多量の場合など不安定である。
そこでその都度センサー信号の増幅度を増加、あるいは減衰と、不安定である。
【0010】
加温して計測したときには血圧測定の血流が多くなり、センサーからの信号増幅度下げて検出きるが体温に対しては決定条件がなく、体温以上に、加温したとき実験動物に対し、暑すぎて温度負荷ともなりうる。
【0011】
そこで、体温計測を行い、その体温値より、設定された温度差にて血圧測定が出来れば実験動物の精神的安定が改善し、血圧測定も動物自体の安定血圧値となると考えられる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
実験動物の血圧値検出において、実験動物であるラット、マウスは尾が体温冷却器官の一部であるため、適正な計測をするため、体温より一定値低い周囲温度が適正と考えられる。
【0013】
血圧測定には実験動物を収納容器に入れ、体温計測する。収納容器に温度センサーを取り付けておき、収納された動物の体温計測を行う。
【0014】
計測された体温を基準に、温度制御でる機能を備えた血圧計で体温を基準に、体温度より下げた温度設定ができる機能を備える。
【0015】
設定温度には体温と温度差無しの設定から-1度、-2度、・・・ と設定及び、加温可能とし+2度程度までは設定できるようにしておく。
【0016】
実験動物のラットやマウスは体温が38度付と実験室の室温より高いので、収納容器には加温装置を内蔵させるだけで良い。
【0017】
実験動物が不在の時予熱加温しておかなければ、体温による温度設定になるまでの時間がかかるため、予熱加温が必要となり、収納容器の予熱を行う必要があり、実験動物入れたら体温設定に切り替わる
【発明の効果】
【0018】
実験動物の血圧測定に於いて、尾などに流れる血流状態がほぼ予測がつき、動物に対しても精神状態が安定になり、結果として安定した血圧測定になる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】ラット、マウス収納での尾による血圧測定形態
図2】収容容器温度制御機能付き血圧計
【符号の説明】
【0020】
1 ラット、マウスを収納筒
2 加温ヒータ(温度検出センサー内蔵)
3 動物脱出防止金網
4 体温センサー
5 動物収納検出センサー(反射センサー)
6 各種検出センサー及びヒータケーブル
7 脈波検出の血圧センサー
8 尾加圧用カフゴム
9 カフ加圧空気チューブ
10 センサー及びヒータ供給用ケーブル又はケーブル孔
11 被測定 実験動物
12 温度設定つまみ
13 実験動物「入り」の状態表示器
14 実験動物「不在」の状態表示器
15 血圧測定開始及び測定強制終了スイッチ
16 最大血圧の表示器
17 最小血圧の表示器
18 心拍数などの表示器
19 電源スイッチ
20 血圧計本体
図1
図2