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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022162540
(43)【公開日】2022-10-24
(54)【発明の名称】プログラム、サーバ及び方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20221017BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【公開請求】
(21)【出願番号】P 2022062706
(22)【出願日】2022-04-04
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和3年11月1日に「pictBLand」内のhttps://pictbland.net/にて発表
(71)【出願人】
【識別番号】520205888
【氏名又は名称】株式会社GMW
(74)【代理人】
【識別番号】110002789
【氏名又は名称】弁理士法人IPX
(72)【発明者】
【氏名】原 綾志
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC11
(57)【要約】      (修正有)
【課題】投稿の無断転載を抑制することが可能なプログラム、サーバ及び方法を提供する。
【解決手段】プログラムは、コンピュータに、第1ユーザからの投稿を受け付ける投稿受付処理と、第2ユーザが第1URLへアクセスしたときに投稿を表示させる第1投稿表示処理と、第1ユーザから第1ユーザの投稿の閲覧を制限する第2ユーザの指定を受け付ける制限処理と、を実行させる。前記第1URL(Uniform Resource Locator)は、第2ユーザのユーザ情報を含む。制限処理では、第1ユーザが指定した第2ユーザと共通の連絡先情報を含むユーザについて、第2ユーザの属性に応じた態様で閲覧の制限を行う。
【選択図】図17
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータに、
第1ユーザからの投稿を受け付ける投稿受付処理と、
第2ユーザが第1URLへアクセスしたときに前記投稿を表示させる第1投稿表示処理と、
を実行させ、
前記第1URL(Uniform Resource Locator)は、前記第2ユーザのユーザ情報を含む、
プログラム。
【請求項2】
前記コンピュータに、
前記第1URLの入力を受け付けるURL受付処理と、
入力された前記第1URLに含まれる前記ユーザ情報を抽出する抽出処理と、
を実行させる、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記抽出処理では、前記第1URLの入力が前記第1ユーザにより行われた場合に前記ユーザ情報を抽出する、
請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記第1投稿表示処理に加え、
前記第2ユーザが前記第2ユーザのユーザ情報を含まない第2URLへアクセスしたときに前記投稿を表示させる第2投稿表示処理が可能に構成され、
前記第1投稿表示処理と、前記第2投稿表示処理と、のうち一方を行う
請求項1~請求項3のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項5】
前記第1投稿表示処理と、前記第2投稿表示処理とは、前記第1ユーザの設定に基づいて選択される
請求項4に記載のプログラム。
【請求項6】
前記コンピュータに、
第1ユーザから第1ユーザの投稿の閲覧を制限する第2ユーザの指定を受け付ける制限処理
を実行させる、
請求項1~請求項3のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項7】
前記ユーザ情報は、連絡先情報を含み、
前記制限処理では、前記第1ユーザが指定した第2ユーザと共通の連絡先情報を含むユーザについて前記閲覧の制限を行う、
請求項6に記載のプログラム。
【請求項8】
前記制限処理では、前記第2ユーザの属性に応じた態様で前記閲覧の制限を行う、
請求項6に記載のプログラム。
【請求項9】
第1ユーザからの投稿を受け付ける投稿受付部と、
第2ユーザが第1URLへアクセスしたときに前記投稿を表示させる第1投稿表示部と、
を備え、
前記第1URL(Uniform Resource Locator)は、前記第2ユーザのユーザ情報を含む、
サーバ。
【請求項10】
コンピュータが、
第1ユーザからの投稿を受け付ける投稿受付処理と、
第2ユーザが第1URLへアクセスしたときに前記投稿を表示させる第1投稿表示処理と、
を実行し、
前記第1URL(Uniform Resource Locator)は、前記第2ユーザのユーザ情報を含む、
方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム、サーバ及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、一定期間または/及び一定アドレスからのアクセスに有効なURLを生成することで、コンテンツに対する直リンク(無断リンク)を無効化する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004-185286号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の技術のように、アクセスが制限されたURLを生成することにより投稿の閲覧を制限する技術によれば、無断で転載されたURLにアクセスがあった場合に、投稿の閲覧を制限することができる。しかしながら、この技術では、URLを無断で転載する行為自体を抑制する効果は少ない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
(1)本発明の一態様によれば、プログラムが提供される。このプログラムは、コンピュータに、第1ユーザからの投稿を受け付ける投稿受付処理と、第2ユーザが第1URLへアクセスしたときに投稿を表示させる第1投稿表示処理と、を実行させる。第1URL(Uniform Resource Locator)は、第2ユーザのユーザ情報を含む。
【0006】
このような態様によれば、投稿の無断転載を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】投稿管理システム1の全体構成を示す図である。
図2】サーバ装置10のハードウェア構成を示す図である。
図3】ユーザ端末20のハードウェア構成を示す図である。
図4】各装置の制御部の機能構成を示す図である。
図5】ユーザ情報データベースの一例を示す図である。
図6】投稿情報データベースの一例を示す図である。
図7】投稿処理の一例を示すアクティビティ図である。
図8】制限設定用ページの一例を示す図である。
図9】閲覧処理の一例を示すアクティビティ図である。
図10】表示された投稿一覧ページの一例を示す図である。
図11】表示された通知内容の一例を示す図である。
図12】表示された通知内容の一例を示す図である。
図13】表示された投稿一覧ページの一例を示す図である。
図14】制限処理の一例を示すアクティビティ図である。
図15】表示された検索用ページの一例を示す図である。
図16】表示された閲覧制限の設定ページの一例を示す図である。
図17】投稿管理の全体像を示す図である。
図18】制限態様テーブルの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。
【0009】
ところで、本実施形態に登場するソフトウェアを実現するためのプログラムは、コンピュータが読み取り可能な非一時的な記録媒体(Non-Transitory Computer-Readable Medium)として提供されてもよいし、外部のサーバからダウンロード可能に提供されてもよいし、外部のコンピュータで当該プログラムを起動させてクライアント端末でその機能を実現(いわゆるクラウドコンピューティング)するように提供されてもよい。
【0010】
また、本実施形態において「部」とは、例えば、広義の回路によって実施されるハードウェア資源と、これらのハードウェア資源によって具体的に実現されうるソフトウェアの情報処理とを合わせたものも含みうる。また、本実施形態においては様々な情報を取り扱うが、これら情報は、例えば電圧・電流を表す信号値の物理的な値、0又は1で構成される2進数のビット集合体としての信号値の高低、又は量子的な重ね合わせ(いわゆる量子ビット)によって表され、広義の回路上で通信・演算が実行されうる。
【0011】
また、広義の回路とは、回路(Circuit)、回路類(Circuitry)、プロセッサ(Processor)、及びメモリ(Memory)等を少なくとも適当に組み合わせることによって実現される回路である。すなわち、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等を含むものである。
【0012】
1.ハードウェア構成
本節では、本実施形態に係る申請関連システムのハードウェア構成について説明する。
【0013】
図1は、投稿管理システム1の全体構成を示す図である。図1においては、投稿管理システム1が備える各装置と、それらの装置を使用するユーザと、装置間でやり取りされる情報との概要が示されている。各概要については、他の図も参照しながら随時説明する。
【0014】
投稿管理システム1は、ユーザによる投稿を受け付け、他のユーザがその投稿を閲覧できるようにするサービスであるいわゆるSNS(Social networking service)における投稿を管理するための処理を実行するシステムである。投稿管理システム1は、本実施形態では、SNSの機能全般をユーザに提供する。投稿管理システム1は、通信回線2と、サーバ装置10と、ユーザ端末20-1、20-2、20-3、・・・(以下それぞれを区別しない場合は「ユーザ端末20」と言う)とを備える。
【0015】
通信回線2は、インターネット等を含み、自回線に接続する装置同士のデータのやり取りを仲介する。通信回線2には、サーバ装置10及び各ユーザ端末20が有線又は無線で接続されている。ユーザ端末20-1、20-2、20-3、・・・は、それぞれSNSのユーザU11、U12、U13、・・・(以下それぞれを区別しない場合は「ユーザU10」と言う)により利用される端末である。サーバ装置10は、SNSに関する処理を実行する情報処理装置である。
【0016】
図2は、サーバ装置10のハードウェア構成を示す図である。サーバ装置10は、制御部11と、記憶部12と、通信部13と、バス14とを備える。バス14は、サーバ装置10が備える各部を電気的に接続する。
【0017】
(制御部11)
制御部11は、例えば不図示の中央処理装置(Central Processing Unit:CPU)である。制御部11は、記憶部12に記憶された所定のプログラムを読み出すことによって、投稿管理システム1に係る種々の機能を実現するコンピュータである。すなわち、記憶部12に記憶されているソフトウェアによる情報処理が、ハードウェアの一例である制御部11によって具体的に実現されることで、制御部11に含まれる各機能部として実行されうる。これらについては、次節においてさらに詳述する。なお、制御部11は単一であることに限定されず、機能ごとに複数の制御部11を有するように実施してもよい。またそれらの組合せであってもよい。
【0018】
(記憶部12)
記憶部12は、前述の記載により定義される様々な情報を記憶する。これは、例えば、制御部11によって実行される投稿管理システム1に係る種々のプログラム等を記憶するソリッドステートドライブ(Solid State Drive:SSD)等のストレージデバイスとして、あるいは、プログラムの演算に係る一時的に必要な情報(引数、配列等)を記憶するランダムアクセスメモリ(Random Access Memory:RAM)等のメモリとして実施されうる。記憶部12は、制御部11によって実行される投稿管理システム1に係る種々のプログラムや変数等を記憶している。
【0019】
(通信部13)
通信部13は、サーバ装置10から種々の電気信号を外部の構成要素に送信可能に構成される。また、通信部13は、外部の構成要素からサーバ装置10への種々の電気信号を受信可能に構成される。さらに好ましくは、通信部13がネットワーク通信機能を有し、これにより通信回線2を介して、サーバ装置10と外部機器との間で種々の情報を通信可能に実施してもよい。
【0020】
図3は、ユーザ端末20のハードウェア構成を示す図である。ユーザ端末20は、制御部21と、記憶部22と、通信部23と、入力部24と、出力部25と、バス26とを備える。バス26は、ユーザ端末20が備える各部を電気的に接続する。制御部21、記憶部22及び通信部23は、図2に示す制御部11、記憶部12及び通信部13と、スペック、モデル等は異なってもよいが、同様のハードウェアである。
【0021】
(入力部24)
入力部24は、キー、ボタン、タッチスクリーン及びマウス等を有し、ユーザによる入力を受け付ける。
(出力部25)
出力部25は、ディスプレイ及びスピーカ等を有し、表示面に画面、画像、アイコン、テキスト等といった、ユーザが視認可能な態様で生成された視覚情報を表示し、音声を含む音を出力する。
【0022】
2.機能構成
本節では、本実施形態の機能構成について説明する。前述の通り、各装置の記憶部に記憶されているソフトウェアによる情報処理がハードウェアの一例である制御部によって具体的に実現されることで、制御部に含まれる各機能部が実行されうる。なお、以下では、SNSにおいて投稿を行うユーザU10のことを「投稿者」と言い、投稿を閲覧するユーザU10のことを「閲覧者」と言う。
【0023】
図4は、各装置の制御部の機能構成を示す図である。サーバ装置10の制御部11は、サーバ表示処理部111と、ユーザ記憶部112と、認証部113と、投稿処理部114と、投稿記憶部115と、URL生成部116と、アクセス受付部117と、URL入力受付部118と、ユーザ抽出部119と、閲覧制限部120とを備える。
【0024】
サーバ表示処理部111は、SNSの投稿内容をユーザ端末20に表示させるための処理を行う。ユーザ記憶部112は、SNSの利用者としてユーザ情報が登録されたユーザU10に関する情報を格納するユーザ情報データベースを記憶する。なお、SNSの利用者には、ユーザ情報が登録されたユーザU10(以下「会員」と言う)と、ユーザ情報が登録されていないユーザU10(以下「非会員」と言う)とが含まれる。
【0025】
図5は、ユーザ情報データベースの一例を示す図である。図5の例では、ユーザ記憶部112は、ユーザ名、ユーザID、パスワード、電話番号、電話番号認証の有無及びフォロワー情報を対応付けたユーザ情報データベースG1を記憶している。ユーザ名は、ユーザが登録する、SNS内で用いられる名称であり、アカウント名とも言う。ユーザ名は、本名でもよいが、一般的にはユーザがSNS内で使用したい愛称が登録される。図5の例では、「ユーザU11」、「ユーザU12」、「ユーザU13」、「ユーザU15」、「ユーザU16」、「ユーザU18」、・・・という会員のユーザ名が登録されている。なお、ユーザ名が登録されていない「ユーザU14」及び「ユーザU17」は、非会員であるものとする。
【0026】
ユーザID及びパスワードは、ユーザU10が投稿管理システム1の利用を開始する際に用いられるログイン情報である。図5の例では、説明を分かりやすくするため、「ユーザU11」、「ユーザU12」、・・・と言うユーザ名と、「UID011」、「UID012」、・・・というユーザIDがそれぞれ対応付けて記憶されている。投稿管理システム1においては、ユーザID及びパスワードによるユーザ認証(パスワード認証と言う)に加え、電話番号認証が用いられる。
【0027】
電話番号認証とは、登録された電話番号に一時パスワードを送信し、その一時パスワードが入力された場合に認証する仕組みのことである。投稿管理システム1においては、電話番号及び電話番号認証の有無はユーザU10が任意に設定することができるようになっている。図5の例では、ユーザU12及びユーザU16がいずれも「080-bbbb-bbbb」という電話番号に対応付けられているが、これは、1人のユーザU10が、1つの電話番号で、2つのアカウントを登録していることを表している。
【0028】
フォロワーとは、会員が他の会員をフォローすることである。フォローとは、閲覧者が、自分がよく投稿を閲覧している投稿者を予め登録しておくことである。図5の例では、ユーザU11のフォロワーとしてUID012、UID013、UID016及びUID019等のユーザIDが格納されているので、ユーザU11に対しては、ユーザU12、U13、U16及びU19等がフォロワーになっていることが示されている。
【0029】
認証部113は、ユーザU10がSNSを利用する際のユーザ認証を行う。認証部113は、全ユーザに対してパスワード認証を行い、設定されたユーザに対しては電話番号認証も行う。投稿処理部114は、認証されたユーザU10のユーザ端末20への操作に基づいて投稿に関する処理(投稿処理)を実行する。投稿記憶部115は、投稿処理に用いられる情報を格納する投稿情報データベースを記憶する。
【0030】
図6は、投稿情報データベースの一例を示す図である。図6の例では、投稿記憶部115は、投稿ID、投稿データ、投稿者ID、閲覧制限の設定、閲覧者ID、URL及びブロック設定を対応付けた投稿情報データベースG2を記憶している。「投稿ID」には、各投稿に対して割り当てられる識別情報が格納される。「投稿データ」には、例えば、投稿内容を掲載するウェブページを記述するHTMLデータ(Hyper Text Markup Languageデータ)及び画像データ等が格納される。「投稿者ID」には、投稿の投稿者のユーザIDが格納される。
【0031】
「閲覧制限の設定」には、投稿の閲覧制限の設定を示す設定データが格納される。閲覧制限は、閲覧者毎に設定される場合がある。その場合、「閲覧者ID」に、各閲覧者のユーザIDが格納される。「URL」には、後述するURL生成部116により生成されるURL(Uniform Resource Locator)が格納される。「ブロックフラグ」には、投稿者が自分の投稿を見せないようにブロックする相手を示すフラグを格納する。各投稿情報の詳細は後ほど詳しく説明する。
【0032】
URL生成部116は、例えば投稿者による設定に応じて、閲覧者のユーザ情報を含むURL(図6では例えば投稿ID「D001」及び閲覧者ID「UID012」に対応付けられたURL「xxx.xxxx.UID012」)と、閲覧者のユーザ情報を含まないURL(図6では例えば投稿ID「D002」に対応付けられたURL「yyy.yyyy.yyyy」)とを生成する。これらのURLの詳細は後ほど詳しく説明する。アクセス受付部117は、生成されたURLへのアクセスを受け付ける。サーバ表示処理部111は、端末表示処理部211と協働し、アクセスされたURLに対応する投稿をユーザ端末20に表示させる処理を行う。
【0033】
投稿者は、自分の投稿が無断で投稿先のSNS以外のウェブページ等に掲載されているのを見つけることがある。URL入力受付部118は、そのような無断転載された投稿のアクセス先であるURLの入力を受け付ける。ユーザ抽出部119は、入力されたURLに含まれるユーザ情報を抽出する。閲覧制限部120は、抽出されたユーザ情報が示すユーザU10による投稿の閲覧を制限するための制限処理を実行する。
【0034】
図4に戻り、ユーザ端末20の制御部21について説明する。ユーザ端末20の制御部21は、端末表示処理部211と、操作受付部212と、投稿生成部213と、アップロード部214と、投稿アクセス部215とを備える。
【0035】
端末表示処理部211は、ユーザ端末20の表示手段(ディスプレイ)に投稿内容を表示させる処理を行う。端末表示処理部211は、サーバ装置10のサーバ表示処理部111と協働して、ブラウザ又はSNSの専用アプリの表示領域に、SNSの投稿内容である文字列及び画像等を表示させる。サーバ表示処理部111が、文字列及び画像を示す表示用データ(例えばHTTPレスポンス)をユーザ端末20に送信し、端末表示処理部211が、受信した表示用データが示す文字列及び画像等を表示する。
【0036】
操作受付部212は、ユーザU10による操作を受け付ける。投稿生成部213は、ユーザU10の操作に基づき投稿データを生成する。アップロード部214は、生成された投稿データをサーバ装置10にアップロードする。このように、投稿データは、ユーザU10の操作に基づいてサーバ装置10側で生成される場合と、同じくユーザU10の操作に基づいてユーザ端末20側で生成されてサーバ装置10にアップロードされる場合とがある。
【0037】
投稿アクセス部215は、閲覧しようとする投稿のURLを指定する操作をユーザU10が行った場合に、指定されたURLが示す投稿にアクセスする。端末表示処理部211は、このアクセスへの応答でサーバ装置10から送信されてきた投稿データが示す投稿を表示する。
【0038】
3.情報処理
本節では、本実施形態において、プログラムがコンピュータに実行させる情報処理について説明する。投稿管理システム1は、SNSの投稿を管理する管理処理を実行する。管理処理には、投稿者が投稿を実施する投稿処理と、閲覧者が投稿を閲覧する閲覧処理と、投稿者が自分の投稿の転載者の閲覧を制限させる制限処理とが含まれる。
【0039】
図7は、投稿処理の一例を示すアクティビティ図である。図7の例におけるユーザ端末20は投稿者によって利用される。まず、ユーザ端末20は、A11において、端末表示処理部211により、SNSのログイン画面を表示する。なお、ログイン画面等の表示は、上述したように、サーバ装置10のサーバ表示処理部111及びユーザ端末20の端末表示処理部211が協働して行うが、以下では、簡略化して、端末表示処理部211の処理として説明する。
【0040】
次に、ユーザ端末20は、A12において、操作受付部212により、ユーザU10によるログインの操作を受け付ける。ログインの操作とは、例えば、SNSのログイン画面を表示させ、ユーザU10に割り当てられたユーザID及びパスワードをログイン情報として入力する操作である。操作受付部212は、ログイン画面において入力されたログイン情報をサーバ装置10に送信する。
【0041】
サーバ装置10は、A13において、認証部113により、送信されてきたログイン情報に基づいてユーザを認証する。認証部113は、例えば、送信されてきたログイン情報がユーザ記憶部112に記憶されているユーザ情報データベースG1に格納されている場合に、そのログイン情報に対応付けられているユーザU10を、サーバ装置10が提供するSNSの利用者として認証する。
【0042】
また、認証部113は、電話番号認証を設定しているユーザU10の場合は、さらに、登録されている電話番号に一時パスワードを送信する。ユーザ端末20の操作受付部212は、一時パスワードの入力をログイン操作として受け付け、受け付けた一時パスワードをユーザIDとともにサーバ装置10に送信する。認証部113は、受信した一時パスワードを送信した電話番号に対応付けられているユーザIDと、その一時パスワードとともに送信されてきたユーザIDとが一致した場合に、ユーザを認証する。サーバ装置10は、ユーザを認証すると、その認証結果をユーザ端末20に通知する。
【0043】
ユーザが認証されたことで、ユーザ端末20は、A14において、端末表示処理部211により、SNSのトップページを表示する。図7の例では、ユーザU10は、トップページにおいて、自分が投稿を行うための投稿用ページを開く操作を行うものとする。この操作により、ユーザ端末20は、A21において、端末表示処理部211により、投稿用ページを表示する。次に、ユーザ端末20は、A22において、操作受付部212により、投稿を生成するための投稿操作を受け付ける。投稿操作とは、例えば、投稿する文章を入力する操作、投稿する画像を指定する操作、投稿する音を指定する操作及び投稿する動画を指定する操作等である。
【0044】
次に、ユーザ端末20は、A23において、端末表示処理部211により、制限設定用ページを表示する。制限設定用ページとは、生成された投稿へのアクセスに対する制限を設定するためのページである。
【0045】
図8は、制限設定用ページの一例を示す図である。図8の例では、公開範囲の設定C1及びその他の設定C2と、投稿ボタンB1とが示されている。公開範囲の設定C1は、図6に示す「閲覧制限の設定」の「公開範囲」に対応する設定である。公開範囲の設定C1では、「会員全体に公開」、「フォロワーのみに公開」、「相互フォロワーのみに公開」、「非公開」及び「非会員にも公開」という5通りの設定C11、C12、C13、C14及びC15から1つが選択されるようになっている。
【0046】
「会員」及び「非会員」は、上述したように、ユーザ情報データベースへのユーザ情報の登録の有無によって見分けることができる。「フォロワーのみ」とは、この場合、投稿者をフォローするユーザU10のみということである。例えば、投稿者がユーザU11である場合、ユーザ情報データベースG1においてユーザU11のフォロワー情報にユーザIDが示されているユーザU12、U13、U16及びU19等のみが閲覧可能となる。
【0047】
相互フォロワーは、互いにフォローしあっているユーザU10同士のことである。図6の例であれば、例えばユーザU11及びユーザU12は、互いに相手のフォロワー情報に自分のユーザIDが含まれているので、相互フォロワーであることが分かる。「非公開」は、投稿者のみが閲覧可能であり、投稿者以外は会員であっても閲覧できないことを示す。「非会員にも公開」は、会員だけでなく非会員も閲覧可能であることを示す。
【0048】
その他の設定C2では、「この投稿ページのURLを閲覧者毎に変化させる」という設定C21と、「電話番号認証済みユーザのみに公開」という設定C22と、「同じ電話番号で登録しているユーザを一括ブロック」という設定C23とが可能になっている。これらの設定にチェックがされると、設定事項が反映された処理が行われる。設定C21、C22、C23については、関連する処理の説明とともに後ほど詳しく説明する。
【0049】
なお、その他の設定C2は、いずれも、会員には投稿が公開されていること及び閲覧者のユーザ情報が登録されていることが前提になるので、公開範囲の設定C1において「非公開」又は「非会員にも公開」が設定されている場合には、設定することができない。言い換えると、公開範囲の設定C1を第1閲覧制限とすると、第1閲覧制限を行った場合にその他の設定C2を第2閲覧制限として行うことができる。このような2段階の閲覧制限により、閲覧制限が1段階である場合に比べて、閲覧の制限の自由度を高くすることができる。
【0050】
ユーザ端末20は、操作受付部212により、A24において制限の設定操作を受け付け、A25において投稿ボタンB1への操作を投稿及び設定の確定操作として受け付ける。操作受付部212は、A22において受け付けられた投稿生成操作及びA24において受け付けられた設定操作を示す確定データをサーバ装置10に送信する。サーバ装置10は、A26において、投稿記憶部115により、送信されてきた確定データを記憶することで、第1ユーザからの投稿を受け付ける投稿受付処理を実行する。
【0051】
サーバ装置10は、A27において、投稿生成部213により、送信されてきた確定データが示す投稿生成操作に基づいて投稿データを生成する。投稿データは、投稿内容を示すウェブページを記述するHTMLデータと、投稿に含まれるテキストデータ、画像データ、音データ及び動画データ等と、各投稿に割り当てられる投稿IDと、投稿の日時を示すタイムスタンプと、投稿の属性等を示すタグ情報とを含むデータである。タグ情報は、例えば、投稿の種類(画像の有無、動画の有無など)、投稿の時期(新着など)、又は、投稿者の属性(趣味、年代、経歴など)等を示す情報であり、例えば、投稿者自身によって設定される。
【0052】
また、投稿生成部213は、確定データが示す設定操作に基づいて、投稿の閲覧制限を示す設定データを生成する。設定データは、図8に示す公開範囲の設定C1及びその他の設定C2のうち投稿者によりチェックされた設定を示すデータである。そして、サーバ装置10は、A28において、投稿記憶部115により、生成された投稿データ及び設定データを投稿情報データベースG2に格納する。以上の投稿処理により、ユーザU10が作成した投稿がサーバ装置10に格納され、他のユーザU10から閲覧可能になる。
【0053】
なお、投稿データ及び設定データの生成は、ユーザ端末20の投稿生成部213によって行われてもよい。その場合、投稿生成部213が、投稿生成操作に基づいて投稿データを生成し、設定操作に基づいて設定データを生成する。そして、A25において、アップロード部214がそれらの投稿データ及び設定データをサーバ装置10にアップロードする。サーバ装置10及びユーザ端末20のいずれで投稿データが生成された場合でも、投稿IDが両装置で共有され、共有された投稿IDによって個々の投稿が識別される。また、投稿データ及び設定データは、図7の例のように確定の操作がされたときに同じタイミングで生成されてもよいし、投稿生成操作がされたときと設定操作がされたときとでそれぞれ異なるタイミングで生成されてもよい。
【0054】
図9は、閲覧処理の一例を示すアクティビティ図である。図9の例におけるユーザ端末20は、閲覧者によって利用される端末である。閲覧者は、会員であってもよいし、非会員であってもよい。閲覧者が会員の場合、まず、図7と同様にA11からA14までの処理が行われ、閲覧者が認証されてSNSのトップページが表示される。また、閲覧者が非会員の場合、SNSのトップページのURLにアクセスする操作等が行われることで、A14の処理のみが行われてSNSのトップページが表示される。
【0055】
図9の例では、閲覧者は、トップページにおいて、自分が閲覧したい投稿一覧ページを開く一覧表示操作を行うものとする。一覧表示操作は、例えば、閲覧したい投稿の条件を指定する操作である。閲覧したい投稿の条件とは、例えば、投稿の種類、投稿の時期又は投稿者の属性等であり、タグ情報に基づいて判断できるようになっている。
【0056】
ユーザ端末20は、A31において、操作受付部212により、投稿の一覧表示操作を受け付ける。操作受付部212は、認証された閲覧者のユーザIDと、その閲覧者によって指定された投稿の条件と、その条件を満たす投稿の一覧ページの表示の要求とを示す一覧要求データをサーバ装置10に送信する。
【0057】
サーバ装置10は、A32において、URL生成部116により、図6に示す投稿情報データベースG2に格納されている投稿データを参照し、受信した一覧要求データが示す投稿の条件を満たす投稿を特定する。次に、サーバ装置10は、A33において、URL生成部116により、特定した各投稿にアクセスするためのURLを生成する。URL生成部116は、投稿情報データベースG2を参照し、特定した投稿における、図8に示す設定C21(URLを閲覧者毎に変化させる設定)のチェックの有無を参照する。
【0058】
URL生成部116は、設定C21がチェックされた投稿については、閲覧者のユーザ情報を含むURLを生成する。ここでいうユーザ情報は、例えばユーザIDのように、ユーザ毎に異なる情報を少なくとも含む。このような閲覧者に固有のユーザ情報を含むURLは、閲覧者毎に変化することになる。URL生成部116は、本実施形態では、ユーザ情報を暗号化し、暗号化したユーザ情報を含むURLを生成する。ユーザ情報の暗号化には、周知の暗号化技術が用いられればよい。
【0059】
URL生成部116は、設定C21がチェックされていない投稿については、単純に投稿内容を示すウェブページを記述するHTMLデータの格納先へのパス及び当該HTMLデータのファイル名を示すURL(以下「格納先URL」と言う)を生成する。こうして生成された格納先URLは、閲覧者のユーザ情報を含まないURLとなる。
【0060】
なお、閲覧者が何度か一覧を表示させていると、既にURLが生成済みの投稿を含む一覧が表示される場合がある。その場合、URL生成部116は、生成済みのURLについては、再度URLを生成しなくてもよい。これにより、常にURLを生成する場合に比べて、URLを生成する際のサーバ装置10の処理の負荷を軽減することができる。
【0061】
また、URL生成部116は、設定C21(URLを閲覧者毎に変化させる設定)のチェックの有無に関わらず、全ての投稿について格納先URL及び閲覧者のユーザ情報を含むURLの両方を生成するようにしてもよい。その場合、設定C21が変更された場合にURLを生成し直さなくてもよくなる。これに対し、上記のとおり設定C21のチェックの有無に応じて格納先URL及び閲覧者のユーザ情報を含むURLのいずれかのみを生成する場合、それらの両方を生成する場合に比べて、URLを生成する際のサーバ装置10の処理の負荷を軽減することができる。
【0062】
投稿の投稿者は本発明の「第1ユーザ」の一例であり、投稿の閲覧者は本発明の「第2ユーザ」の一例である。第1ユーザの投稿へのアクセス先を示し、且つ、第2ユーザのユーザ情報を含むURLは、本発明の「第1URL」の一例である。また、第1ユーザの投稿へのアクセス先を示し、且つ、第2ユーザのユーザ情報を含まないURLは、本発明の「第2URL」の一例である。第2URLは、第1ユーザが所定の設定(設定C21をチェックしない設定)を行った場合に投稿へのアクセスに用いられる。
【0063】
サーバ装置10は、A34において、サーバ表示処理部111により、投稿一覧ページを生成する。サーバ表示処理部111は、A32において特定された各投稿について、A33において生成されたURLを対応付けた投稿一覧ページを生成する。サーバ表示処理部111は、生成した投稿一覧ページをユーザ端末20に送信する。ユーザ端末20は、A35において、端末表示処理部211により、送信されてきた投稿一覧ページを表示する。
【0064】
図10は、表示された投稿一覧ページの一例を示す図である。図10の例では、ユーザU11が閲覧者であり、ユーザU13、U19、U15、U18が投稿した投稿D13-xx、D19-xx、D15-xx、D18-xxを含む一覧ページE10が表示されている。投稿D13-xxは、ユーザU13によるxx番目の投稿を示す。投稿D13-xxのURLは、「http://Domain/U13-xx/(U12暗号化)」となっている。
【0065】
(U12暗号化)は、「U12」というユーザU12のユーザIDを暗号化した文字列を示す。よって、投稿D13-xxのURLのうち暗号化された部分を復号化すると「http://Domain/U13-xx/U12」というURLになる。この「Domain/U13-xx/U12」が、投稿D13-xxの投稿データへのユーザU12用のパスを示す。投稿D13-xxのURLは、閲覧者がユーザU15である場合「http://Domain/U13-xx/(U15暗号化)」となり、閲覧者がユーザU18である場合「http://Domain/U13-xx/(U18暗号化)」となる。
【0066】
一覧ページE10では、投稿D15-xxのURLは、「http://Domain/U15-xx/(U12暗号化)」というように、暗号化されたユーザU11のユーザIDが含まれている。一方、投稿D19-xxのURLは、「http://Domain/U19-xx/Doc」、投稿D18-xxのURLは、「http://Domain/U18-xx/Doc」というように、暗号化されたユーザU12のユーザIDが含まれていない。これらのURLは、閲覧者がユーザU12以外のユーザU10である場合にも生成される。
【0067】
このように、図10の例では、投稿D13-xx及び投稿D15-xxは、投稿者であるユーザU13、U15により、設定C21をチェックする設定、すなわち、投稿ページのURLを閲覧者毎に変化させる設定がされている。一方、投稿D18-xx及び投稿D19-xxは、投稿者であるユーザU18、U19により、設定C21をチェックしない設定、すなわち、投稿ページのURLを閲覧者毎に変化させない設定がされている。
【0068】
閲覧者は、閲覧する投稿を指定する指定操作を行う。閲覧者は、例えば、表示された投稿一覧ページから閲覧する投稿を選択する操作を指定操作として行う。また、閲覧者は、閲覧したい投稿のURLを直接入力する操作を指定操作として行ってもよい。URLの入力は、キーボードで文字列を打ち込んでもよいし、コピーアンドペーストによって行われてもよい。ユーザ端末20は、A36において、操作受付部212により、閲覧者による投稿の指定操作を受け付ける。
【0069】
ユーザ端末20は、A37において、投稿アクセス部215により、指定された投稿のURLを用いて、閲覧が希望されている投稿の送信を要求する投稿要求データ(例えばHTTPリクエスト)を生成し、生成した投稿要求データをサーバ装置10に送信する。投稿アクセス部215は、閲覧者が会員でログインが行われている場合は、この投稿要求データにログインで用いられた閲覧者ID(閲覧者のユーザID)を含めて送信し、閲覧者が非会員でログインが行われていない場合は、閲覧者IDが含まれない投稿要求データを送信する。
【0070】
サーバ装置10は、A41において、アクセス受付部117により、送信されてきた投稿要求データが示すURLにユーザ情報が含まれているか否かを判断する。例えば、投稿管理システム1においては、投稿データのURLの構造が、ユーザ情報を含まない場合は図10に示す投稿D19-xx及び投稿D19-xxのようにURLの「/」で区切られた区画のうち一番後ろ側の区画に「Doc」が配置される決まりになっているものとする。
【0071】
その場合、アクセス受付部117は、URLの一番後ろ側の区画が「Doc」であればそのURLにユーザ情報が含まれていないと判断し、URLの一番後ろ側の区画が「Doc」でなければそのURLにユーザ情報が含まれていると判断する。その場合、サーバ装置10は、A42において、ユーザ抽出部119により、URLからユーザ情報を抽出する。ユーザ抽出部119は、URLの一番後ろ側の区画に表されている暗号化された文字列を復号化し、復号化された文字列をユーザ情報として抽出する。
【0072】
次に、サーバ装置10は、送信されてきた投稿要求データに閲覧者IDが含まれている場合、A43において、閲覧制限部120により、抽出されたユーザ情報と、その閲覧者IDとを照合する。閲覧制限部120は、抽出されたユーザ情報が示すユーザと、閲覧者IDが示すユーザとが相違する場合、閲覧できないことを示す通知データをユーザ端末20に送信する。ユーザ端末20は、A44において、端末表示処理部211により、送信されてきた通知データが示す通知内容を表示する。
【0073】
図11は、表示された通知内容の一例を示す図である。図11の例では、ユーザU11以外のユーザU10が、ユーザU11によって転載されたURLを用いてユーザU15の投稿D15-xxにアクセスしようとした場合の通知H11が示されている。通知H11は、「注意:アクセスされたURLは他のユーザ用なので、利用することができません。」という文字列で投稿D15-xxを閲覧できない理由を示している。
【0074】
A43において抽出されたユーザ情報が示すユーザと、閲覧者IDが示すユーザとが合致する場合、すなわち、閲覧者が自分用の正しいURLを用いてアクセスしてきた場合、サーバ装置10は、A45の処理を実行する。また、A41においてユーザ情報を含まないと判断された場合も、サーバ装置10は、A45の処理を実行する。
【0075】
サーバ装置10は、A45において、閲覧制限部120により、投稿要求データが示す投稿に対応付けられている閲覧設定を投稿情報データベースG2から読み出す。そして、サーバ装置10は、A46において、閲覧制限部120により、ユーザ情報データベースG1及び投稿情報データベースG2を参照して、閲覧の可否を判断する。
【0076】
閲覧制限部120は、図8に示す設定C11(会員全体に公開)がされている場合、投稿要求データに閲覧者IDが含まれているときには、閲覧者が会員ということになるので、閲覧可能と判断し、投稿要求データに閲覧者IDが含まれていないときには、閲覧者が非会員ということになるので、閲覧不可と判断する。
【0077】
閲覧制限部120は、設定C12(フォロワーのみに公開)がされている場合、ユーザ情報データベースG1において投稿者のフォロワー情報を参照し、閲覧者が投稿者のフォロワーであるときには、閲覧可能と判断し、閲覧者が投稿者のフォロワーでないときには、閲覧不可と判断する。
【0078】
閲覧制限部120は、設定C13(相互フォロワーのみに公開)がされている場合、ユーザ情報データベースG1において投稿者及び閲覧者の双方のフォロワー情報を参照し、閲覧者が投稿者のフォロワーであり且つ投稿者が閲覧者のフォロワーであるときには、閲覧可能と判断し、閲覧者が投稿者のフォロワーでない又は投稿者が閲覧者のフォロワーでないときには、閲覧不可と判断する。
【0079】
閲覧制限部120は、設定C14(非公開)がされている場合、閲覧者が投稿者自身であるときには、閲覧可能と判断し、閲覧者が投稿者以外のユーザU10であるときには、閲覧不可と判断する。閲覧制限部120は、設定C15(非会員にも公開)がされている場合、どのようなときでも、閲覧可能と判断する。
【0080】
閲覧制限部120は、設定C21(URLを閲覧者毎に変化させる設定)がされている場合、必ずA42及びA43の処理を経て閲覧者が正しいURLを用いていることが確認されているので、閲覧可能と判断する。
【0081】
閲覧制限部120は、設定C22(電話番号認証済みユーザのみに公開)がされている場合、ユーザ情報データベースG1において閲覧者の電話番号認証の有無を参照し、電話番号認証が「あり」となっているときには、ログイン時に電話番号認証がされているはずなので閲覧可能と判断し、電話番号認証が「なし」となっているときには、ログイン時に電話番号認証がされていないはずなので閲覧不可と判断する。
【0082】
閲覧制限部120は、設定C23(同じ電話番号で登録しているユーザを一括ブロック)がされている場合、まず、ユーザ情報データベースG1において閲覧者の電話番号を参照し、同じ電話番号が対応付けられている他のユーザIDを特定する。そして、閲覧制限部120は、投稿情報データベースG2を参照し、特定したユーザIDのいずれにもブロックフラグが立っていないときには閲覧可能と判断し、特定したユーザIDのうちの1つでもブロックフラグが立っているときには閲覧不可と判断する。
【0083】
閲覧制限部120は、閲覧者のユーザ情報を含む第1URL及び閲覧者のユーザ情報を含まない第2URLのどちらでアクセスされた場合でも、A46における閲覧不可という判断は同様に行うものとする。サーバ装置10は、A46において閲覧不可と判断された場合、閲覧不可を通知する通知データをユーザ端末20に送信する。ユーザ端末20は、A47において、端末表示処理部211により、送信されてきた通知データが示す通知内容を表示する。
【0084】
図12は、表示された通知内容の一例を示す図である。図12の例では、ユーザU19の投稿D19-xxに設定された閲覧制限により閲覧不可と判断された閲覧者への通知H12が示されている。通知H12は、「この投稿にはフォロワーしか閲覧できないという閲覧制限が設定されており、閲覧することができません。」という文字列で投稿D19-xxを閲覧できない理由を示している。このように閲覧できない理由が通知されることで、閲覧者は、閲覧するための対応(この場合は投稿者をフォローすること)を行うことができる。
【0085】
サーバ装置10は、A46において閲覧可能と判断された場合、A48において、サーバ表示処理部111により、閲覧者から要求された投稿データを読み出し、ユーザ端末20に送信する。ユーザ端末20は、A49において、端末表示処理部211により、送信されてきた投稿データが示す投稿を表示する。
【0086】
以上のとおり、サーバ装置10は、第2ユーザ(閲覧者)が第1URLへアクセスしたときに第1ユーザ(投稿者)の投稿を表示させる第1投稿表示処理を実行する。第1URLは、上述したように、第2ユーザのユーザ情報を含むURLであり、例えば、図10に示す投稿D12-xx及び投稿D15-xxのURLである。言い換えると、サーバ装置10は、第1ユーザによる投稿を第2ユーザが閲覧する場合に、第2ユーザのユーザ端末20による投稿の表示を可能な状態にする投稿表示処理を実行する。
【0087】
サーバ装置10は、第1ユーザの投稿の格納場所と、第2ユーザの識別情報(ユーザID)とを示す第1URLへのアクセスにより投稿の表示を可能な状態にする。このような態様によれば、投稿のURLを転載した場合に、URLに含まれるユーザ情報により転載者が誰か調べることができるので、第1URLによる投稿表示処理が実行されない場合に比べて、投稿の無断転載を抑制することができる。
【0088】
また、サーバ装置10は、上記の通り、第2ユーザ以外の者が第1URLへアクセスしたときには、投稿を表示させない。これにより、投稿のURLを転載しても、他のユーザはそのURLから投稿を閲覧することができないから、転載する意味がなくなり、投稿の無断転載をさらに抑制することができる。
【0089】
また、サーバ装置10は、第2ユーザ(閲覧者)が第2URLへアクセスしたときに第1ユーザ(投稿者)の投稿を表示させる第2投稿表示処理が可能に構成される。第2URLは、上述したように、第2ユーザのユーザ情報を含まないURLであり、例えば、図10に示す投稿D18-xx及び投稿D19-xxのURLである。サーバ装置10は、第1投稿表示処理と、第2投稿表示処理と、のうち一方を行う。サーバ装置10は、第1投稿表示処理と、第2投稿表示処理とを、第1ユーザの設定に基づいて選択する。第1ユーザの設定とは、本実施形態では、図10に示す設定C21をチェックしない設定である。このような態様によれば、投稿者が投稿の公開範囲を管理することができる。
【0090】
なお、図10の例では、閲覧者は、投稿を閲覧する操作を行わないと、閲覧の可否が分からない。そこで、サーバ表示処理部111は、閲覧不可である投稿を選択不能にする表示をしてもよい。
図13は、表示された投稿一覧ページの一例を示す図である。図13の例では、投稿D13-xx、投稿D19-xx、投稿D15-xx、投稿D18-xxのうち投稿D19-xx及び投稿D15-xxの閲覧が不可と判断されるものとする。
【0091】
この場合、サーバ表示処理部111は、例えば、図13(a)に示すように、閲覧不可である投稿D19-xx及び投稿D15-xxに、閲覧不可であることを示す不可画像N1を重ねて表示させる。また、サーバ表示処理部111は、図13(b)に示すように、閲覧不可である投稿D19-xx及び投稿D15-xxを表示させずに、閲覧可能である投稿D13-xx及び投稿D18-xxのみを表示させてもよい。このように表示することで、閲覧者は、閲覧できない投稿に対して閲覧の操作を行うという無駄を省くことができる。
【0092】
図14は、制限処理の一例を示すアクティビティ図である。図14の例におけるユーザU10は、例えば、図8に示す設定C21(投稿ページのURLを閲覧者毎に変化させる設定)を行った自分の投稿のURLがSNSとは別のウェブページに無断で転載されているのを発見した投稿者である。制限処理では、図7と同様にA11からA14までの処理が行われ、ユーザU10が認証されてSNSのトップページが表示される。
【0093】
図14の例では、ユーザU10は、トップページにおいて、URLに含まれるユーザ情報を検索するための検索ページを表示させる操作を行うものとする。ユーザ端末20は、A51において、端末表示処理部211により、検索用ページを表示する。
【0094】
図15は、表示された検索用ページの一例を示す図である。図15(a)では、「投稿ページのURLから閲覧者を検索」という文字列と、URLの入力欄F21と、検索ボタンB21と、検索結果の表示欄F22とを含む検索用ページE20が示されている。図15(a)の例では、図10に示す投稿D13-xxのURLである「http://Domain/U13-xx/(U12暗号化)」が入力されている。つまり、このURLを入力したのは、投稿D13-xxの投稿者であるユーザU13である。
【0095】
図15(a)に示す状態で検索ボタンB21が操作されると、ユーザ端末20は、A52において、操作受付部212により、入力欄F21に表示されているURLの入力を受け付ける。操作受付部212は、投稿者のユーザID及び検索するURLを示す検索データを生成し、生成した検索データをサーバ装置10に送信する。サーバ装置10は、検索データを受信することで、A53において、URL入力受付部118により、受信した検索データが示す投稿のURLの入力を受け付ける。
【0096】
次に、サーバ装置10は、A54において、URL入力受付部118により、受け付けたURLを入力した検索者が投稿者なのか否かを判断する。URL入力受付部118は、例えば、入力されたURLに投稿情報データベースG2において対応付けられている投稿者IDと、受信した検索データが示すユーザIDとが一致する場合に、URLの入力が投稿者によるものと判断する。なお、この方法以外にも、例えば図10に示すようにURLに含まれるパスの情報に投稿者のユーザ名が示されている場合、URL入力受付部118は、入力されたURLに含まれるパスが示すユーザ名が、受信したURLデータが示す投稿者のユーザ名と一致している場合にURLの入力が投稿者によるものと判断してもよい。
【0097】
URL入力受付部118は、検索者が投稿者ではないと判断した場合、ユーザ情報の抽出が不可であることを示す通知データをユーザ端末20に送信する。ユーザ端末20は、A55において、端末表示処理部211により、送信されてきた通知データが示す抽出不可の通知を表示する。
【0098】
検索者が投稿者であると判断した場合、サーバ装置10は、A56において、ユーザ抽出部119により、入力されたURLからユーザ情報を抽出する。ユーザ抽出部119は、上記と同様の方法でユーザ情報を抽出する。つまり、ユーザ抽出部119は、本実施形態では、URLの「/」で区切られた区画のうち一番後ろ側の区画に表されている情報(図15(a)の例では(U12暗号化))をユーザ情報として抽出する。
【0099】
ユーザ抽出部119は、本実施形態では、暗号化されたユーザ情報を抽出するので、そのユーザ情報を復号化することで、暗号化される前の元のユーザ情報を抽出する。ユーザ抽出部119は、図15(a)の例の場合、復号化した「U11」というユーザIDを抽出し、そのユーザIDを抽出結果としてユーザ端末20に送信する。ユーザ端末20は、A57において、端末表示処理部211により、送信されてきた抽出結果であるユーザ情報を表示する。
【0100】
図15(a)の例では、抽出結果の表示欄F22に、「ユーザU11」というユーザ名が抽出結果として表示されている。検索用ページE20には、閲覧制限の設定を行うための設定ボタンB2が含まれている。設定ボタンB2への操作が行われると、ユーザ端末20は、A61において、端末表示処理部211により、閲覧制限の設定ページを表示する。
【0101】
なお、抽出結果としてユーザ名が表示されないようにしてもよい。その場合、端末表示処理部211は、抽出結果の表示欄F22の代わりに、例えば、図15(b)に示すように、「転載者が判明しました!」という文字列F23だけを抽出結果として示す検索用ページE21を表示する。検索用ページE21には、表示されていないユーザ情報(例えば閲覧者のユーザID)をコピーするためのコピーボタンB3が含まれている。コピーボタンB3への操作が行われると、ユーザ端末20は、抽出されたユーザ情報をコピーするとともに、A61において、端末表示処理部211により、閲覧制限の設定ページを表示する。また、抽出結果としてユーザ情報を表示し、表示されたユーザ情報をコピーしてもよい。コピーの方法は、コピーボタンB3を操作する方法でもよいし、マウス等でユーザ情報を範囲指定してコピー操作を行う方法でもよい。
【0102】
図16は、表示された閲覧制限の設定ページの一例を示す図である。図16(a)の例では、投稿者の表示欄F31と、閲覧者の表示欄F32と、閲覧制限の設定C33及び設定C34と、設定の確定ボタンB4とを示す閲覧制限の設定ページE30が示されている。表示欄F31には投稿者のユーザ名(図16の例ではユーザU13)が表示され、表示欄F32には閲覧者のユーザ名(図16の例ではユーザU12)が表示されている。
【0103】
投稿者(図16(a)の例ではユーザU13)は、表示された閲覧者のユーザ情報(図16(a)の例ではユーザU12)を見て、例えば、今までも何度か無断転載をしていたユーザである等の理由で必要があれば、ユーザU12の閲覧を制限する操作を行う。なお、図15の例において、図15(b)で述べたようにユーザ情報がコピーされた場合(ユーザ情報の表示・非表示に関わらず)は、操作受付部212は、例えば、コピーされたユーザ情報を閲覧者のユーザ名を示す表示欄F32に貼り付ける操作を受け付ける。そして、端末表示処理部211は、図16(b)に示すように、貼り付けられたユーザ情報を表示欄F32に表示する。
【0104】
設定C33は、閲覧者による自分の投稿の閲覧を禁止する設定である。設定C34は、閲覧者と同じ電話番号で登録されたユーザによる自分の投稿の閲覧を禁止する設定である。ユーザ端末20は、A62において、操作受付部212により、これらの設定をチェックして確定ボタンB4を押す操作を閲覧制限の操作として受け付ける。操作受付部212は、受け付けた操作により制限された設定を示す制限データをサーバ装置10に送信する。サーバ装置10は、A63において、閲覧制限部120により、送信されてきた制限データが示す閲覧制限の内容を反映する処理を制限処理として実行する。
【0105】
設定C33がチェックされた場合、閲覧制限部120は、投稿情報データベースG2において、投稿者のユーザID(投稿者ID)及び閲覧者のユーザID(閲覧者ID)に対応付けられたブロックフラグを全て立てる処理を制限処理として行う。これにより、閲覧制限部120は、図9に示すA46において、閲覧者がユーザU12である場合、ユーザU12が転載したユーザU13の投稿(図10図15の例であればユーザU13の投稿D13-xx)だけではなく、ユーザU13の他の投稿(ユーザU13の投稿D13-xx以外の投稿)も閲覧不可と判断することになる。
【0106】
設定C34がチェックされた場合、閲覧制限部120は、投稿情報データベースG2において、投稿者のユーザID(投稿者ID)及び閲覧者のユーザID(閲覧者ID)に対応付けられたブロックフラグを全て立てる処理に加え、ユーザ情報データベースG1において閲覧者のユーザID(閲覧者ID)と同じ電話番号に対応付けられているユーザIDについても、そのユーザIDを閲覧者IDとして同様にブロックフラグを全て立てる処理を制限処理として行う。
【0107】
これにより、閲覧制限部120は、図9に示すA46において、閲覧者がユーザU12である場合、その閲覧者がユーザU12でログインした場合だけでなく、ユーザU12と同じ電話番号(図5の例では「080-bbbb-bbbb」)が登録されているユーザU16でログインした場合も、ユーザU13の投稿は閲覧不可と判断することになる。
【0108】
以上の通り、サーバ装置10は、第1ユーザ(投稿者)の投稿へのアクセス先を示し、且つ、第2ユーザ(閲覧者)のユーザ情報を含む第1URLの入力を受け付けるURL受付処理(図14に示すA53の処理)を実行する。また、サーバ装置10は、入力された第1URLに含まれるユーザ情報を抽出する抽出処理(図14に示すA56の処理)を実行する。このような態様によれば、第1URLを転載した第2ユーザを特定することができる。
【0109】
サーバ装置10は、抽出処理では、受け付けられた第1URLの入力が第1ユーザ(投稿者)により行われた場合にユーザ情報を抽出する。このような態様によれば、投稿者が転載者の情報を管理することができる。
【0110】
また、サーバ装置10は、第1ユーザ(投稿者)から第1ユーザの投稿の閲覧を制限する第2ユーザ(閲覧者)の指定を受け付ける制限処理(図14に示すA63の処理及び図9に示すA46の処理)を実行する。このような態様によれば、転載した投稿とは別の投稿も閲覧を制限されるので、無断転載の抑止力を向上させることができる。
【0111】
サーバ装置10は、上記の通りユーザ情報が連絡先情報(本実施形態ではユーザの電話番号情報)を含む場合に、制限処理では、第1ユーザ(投稿者)が指定した第2ユーザ(閲覧者)と共通の連絡先情報を含むユーザ情報が示すユーザについて閲覧の制限を行う。なお、連絡先情報としては、電子メールアドレス又は投稿管理システム1が提供するものとは別のSNSのアカウント等が用いられてもよい。いずれの態様によっても、共通の連絡先情報に対応付けて登録された複数のユーザの閲覧をまとめて制限することができる。
【0112】
図17は、投稿管理システム1による投稿管理の全体像を示す図である。まず、サーバ装置10は、図17(a)に示すように、投稿者AによるSNSへの投稿αと、URLを閲覧者毎に変化させる設定とを受け付ける。次に、ユーザ端末20は、図17(b)に示すように、投稿αを閲覧した閲覧者Bによる、他のウェブページへの投稿αのURLの転載操作を受け付ける。この転載は、投稿者Aの許可を取らずに行われるものとする。
【0113】
続いて、サーバ装置10は、図17(c)に示すように、無断転載された投稿αのURLを見つけた投稿者AによるSNSの検索ページへの転載されたURLの入力を受け付ける。次に、サーバ装置10は、入力されたURLから閲覧者Bのユーザ情報を抽出し、投稿者Aの操作に基づいて閲覧者Bの閲覧を制限する操作を受け付ける。その結果、サーバ装置10は、図17(d)に示すように、閲覧者Bが投稿者Aの投稿を全て閲覧できないように制限処理を実行する。
【0114】
<その他の実施形態>
【0115】
サーバ装置10は、制限処理では、閲覧制限部120により、第2ユーザ(閲覧者)の属性に応じた態様で閲覧の制限を行ってもよい。ユーザの属性とは、複数のユーザに共通して備わっている性質や特徴のことであり、例えば、嗜好、居住地域、フォロワー数、投稿頻度、閲覧頻度、閲覧アプリ使用時間及び使用言語等である。
【0116】
閲覧制限の態様とは、単に閲覧を禁止するだけでなく、例えば、閲覧の回数、閲覧の頻度、閲覧時間(連続時間、延べ時間)、閲覧可能な画像の数、閲覧可能なページ数、閲覧可能な投稿数、閲覧可能な画像の色数及び解像度等の制限する対象又は制限する程度を異ならせることをいう。閲覧制限部120は、例えば、閲覧者の属性と閲覧制限の態様とを対応付けた制限態様テーブルを用いて閲覧制限の態様を判断する。
【0117】
図18は、制限態様テーブルの一例を示す図である。図18の例では、「Th1未満」、「Th1以上Th2未満」、「Th2以上」というフォロワー数(閲覧者の属性の一例)に、「N1未満」、「N1以上N2未満」、「N2以上」という閲覧可能ページ数(閲覧制限の態様の一例)が対応付けられている。閲覧者の属性及閲覧済みページ数は、閲覧者のユーザ情報としてユーザ記憶部112に記憶されるものとする。
【0118】
閲覧制限部120は、図9に示すA45において、A44で読み出されたユーザ情報が示す閲覧者のフォロワー数に制限態様テーブルで対応付けられている閲覧制限の態様を特定する。閲覧制限部120は、例えば、フォロワー数がTh1未満の閲覧者の場合は、閲覧されたページ数がN1ページに達するまで閲覧を許可し、閲覧されたページ数がN1ページに達すると閲覧を禁止する。また、閲覧制限部120は、フォロワー数がTh2以上の閲覧者の場合は、閲覧制限を行わない。
【0119】
閲覧制限部120は、他の属性及び態様の場合も、同様に閲覧を制限すればよい。なお、図18の例では、属性を示す各値を3つの範囲に分けたが、2つの範囲でもよいし、4以上の範囲に分けてもよい。また、閲覧制限部120は、閲覧者の属性が「使用言語」である場合は、例えば、閲覧者の使用言語が投稿における使用言語と同じであるか否かによって閲覧制限の有無を判断すればよい。
【0120】
投稿者にとって、閲覧制限は、無断転載者がこれ以上自分の投稿を転載できないようにする意味があるが、投稿によっては、自分が許可しなくても転載してもらって多くの人に見てもらいたい場合もある。ただし、その場合でも、転載先が適切でないと、投稿の価値やイメージが損なわれるおそれがある。そこで、例えば図18の例であれば、フォロワー数が多い閲覧者ほど、投稿を適切に扱うと考えられるので、そのような適切な転載ができそうな閲覧者ほど閲覧制限の程度を軽くして、適切な転載で投稿を広めてもらいつつ、反対に適切な転載ができなそうな閲覧者ほど閲覧制限の程度を重くして、不適切な転載を抑制することができる。
【0121】
同様に、投稿者と嗜好が近い閲覧者ほど、投稿者の嗜好に関係するウェブページを見ている可能性が高いので、転載先が投稿者にとって適切なものになりやすい。また、投稿者と居住地域が近い閲覧者ほど、投稿者と同じ地域に関する情報を掲載するウェブページを見ている可能性が高いので、転載先が投稿者にとって適切なものになりやすい。また、投稿頻度、閲覧頻度及び閲覧アプリ使用時間は、SNSの活用の度合い(ヘビーユーザかライトユーザか)を示している。投稿者とSNSの活用度が近いほど、転載のタイミングが投稿者にとって把握しやすいものになりやすい。また、投稿者と使用言語が同じ方が、使用言語が違う場合よりも転載先のウェブページが適切なもの(同じ使用言語のウェブページ)になりやすい。いずれの場合も、投稿の拡散と、不適切な転載の抑制とのバランスをとることができる。
【0122】
閲覧制限部120は、投稿の閲覧の制限を行う制限処理において、投稿自体の閲覧に限らず、投稿に付帯して閲覧することがある付帯情報についても制限を行ってもよい。付帯情報とは、例えば、投稿に関するダイレクトメッセージやチャット、ユーザU10(投稿者)のプロフィール、関連する投稿のリコメンド画像等である。また、閲覧制限部120は、投稿及び付帯情報の全ての閲覧を制限してもよいし、一部の閲覧(例えば投稿とチャットの閲覧のみ)を制限してもよい。
【0123】
実施形態では、ユーザ情報を含む第1URLではなくユーザ情報を含まない第2URLへのアクセスで投稿を表示させる条件が、第1ユーザが所定の設定を行った場合に満たされる条件であったが、これに限らない。例えば、上述した投稿者の属性が、所定の属性である場合に満たされる条件が用いられてもよい。所定の属性とは、例えば、特定の嗜好、特定の居住地域、特定のフォロワー数、特定の投稿頻度、特定の閲覧頻度、特定の閲覧アプリ使用時間及び特定の使用言語等である。
【0124】
例えば、投稿者の嗜好がキャンプやジョギングのように著作権が関係する可能性が低いものである場合に、第2URLの使用条件が満たされ、映画鑑賞や同人誌の作成のように著作権が関係する可能性が高いものである場合に、第2URLの使用条件が満たされないものとしてもよい。このような態様によれば、著作権が関係する可能性が高い投稿ほど無断転載が抑制され、不要なトラブルの発生を抑制することができる。
【0125】
URL入力受付部118は、実施形態では、URL全体の入力を受け付けたが、これに限らない。URL入力受付部118は、例えば、URLのうちユーザ情報又は暗号化されたユーザ情報の部分だけの入力をURLの一部の入力として受け付けてもよい。暗号化されたユーザ情報の部分とは、図10の例であれば、「/」で区切られた区画のうち一番後ろ側の区画に配置された「Doc」ではない文字列(図10の例では「(U12暗号化)」の部分)である。また、暗号化されると文字列が意味をなさなくなるので、暗号化されていない部分と容易に見分けることができる。
【0126】
URL生成部116は、図9の例では、ユーザ端末20から一覧要求データが送信されてきたときにURLを生成したが、URLの生成タイミングはこれに限らない。URL生成部116は、例えば、投稿がされたときに全ユーザ向けのURLを予め生成しておいてもよい。まあ、URL生成部116は、投稿一覧の表示のときではなく、一覧から閲覧したい投稿が指定されたときにURLを生成してもよい。
【0127】
図1に示す全体構成は一例であり、これに限られない。例えば、サーバ装置10は、2台以上の装置に分散されてもよい。具体的には、サーバ装置10は、例えば、ウェブサーバとしての機能(主にサーバ表示処理部111、ユーザ記憶部112、認証部113、投稿記憶部115、アクセス受付部117、閲覧制限部120)を有する装置と、投稿を管理する機能(主に投稿処理部114、URL生成部116、URL入力受付部118、ユーザ抽出部119、閲覧制限部120)を有する装置とに分けてもよい。
【0128】
また、サーバ装置10は、クラウドコンピューティングシステムに代替されてもよい。また、図4に示す機能構成も一例であり、これに限られない。例えば、サーバ装置10の機能が2台以上の装置に分散して実現されてもよい。また、サーバ装置10の機能の一部(例えばURL入力受付部118や閲覧制限部120など)をユーザ端末20が実現してもよい。
【0129】
また、1つの機能(例えばURL生成部116や閲覧制限部120など)が行う動作を2以上の機能が分散して行ってもよいし、2以上の機能(例えば投稿処理部114及び投稿記憶部115等)が1つの機能に統合されてもよい。要するに、投稿管理システム1の全体で図4に示す各機能が実現されていれば、それらの機能を実現する装置はどのような構成であってもよい。
【0130】
上述した実施形態の態様は、サーバ装置10を備える投稿管理システム1のような情報処理システムであったが、情報処理方法であってもよい。その情報処理方法は、その情報処理システムが実行する各処理のステップを備える。また、上述した実施形態の態様は、プログラムであってもよい。そのプログラムは、コンピュータに、同様の情報処理システムが実行する各処理を実行させる。
【0131】
<付記>
さらに、次に記載の各態様で提供されてもよい。
【0132】
(2)前記コンピュータに、前記第1URLの入力を受け付けるURL受付処理と、入力された前記第1URLに含まれる前記ユーザ情報を抽出する抽出処理と、を実行させる、前記プログラム。
【0133】
このような態様によれば、第1URLを転載した第2ユーザを特定することができる。
【0134】
(3)前記抽出処理では、前記第1URLの入力が前記第1ユーザにより行われた場合に前記ユーザ情報を抽出する、前記プログラム。
【0135】
このような態様によれば、投稿者が転載者の情報を管理することができる。
【0136】
(4)前記第1投稿表示処理に加え、前記第2ユーザが前記第2ユーザのユーザ情報を含まない第2URLへアクセスしたときに前記投稿を表示させる第2投稿表示処理が可能に構成され、前記第1投稿表示処理と、前記第2投稿表示処理と、のうち一方を行う前記プログラム。
【0137】
このような態様によれば、投稿の公開範囲を変動させることができる。
【0138】
(5)前記第1投稿表示処理と、前記第2投稿表示処理とは、前記第1ユーザの設定に基づいて選択される前記プログラム。
【0139】
このような態様によれば、投稿者が投稿の公開範囲を管理することができる。
【0140】
(6)前記コンピュータに、第1ユーザから第1ユーザの投稿の閲覧を制限する第2ユーザの指定を受け付ける制限処理を実行させる、前記プログラム。
【0141】
このような態様によれば、転載した投稿とは別の投稿も閲覧を制限されるので、無断転載の抑止力を向上させることができる。
【0142】
(7)前記ユーザ情報は、連絡先情報を含み、前記制限処理では、前記第1ユーザが指定した第2ユーザと共通の連絡先情報を含むユーザについて前記閲覧の制限を行う、前記プログラム。
【0143】
このような態様によれば、複数のユーザの閲覧をまとめて制限することができる。
【0144】
(8)前記制限処理では、前記第2ユーザの属性に応じた態様で前記閲覧の制限を行う、前記プログラム。
【0145】
このような態様によれば、転載によるメリットとデメリットのバランスをとることができる。
【0146】
(9)第1ユーザからの投稿を受け付ける投稿受付部と、第2ユーザが第1URLへアクセスしたときに前記投稿を表示させる第1投稿表示部と、を備え、前記第1URL(Uniform Resource Locator)は、前記第2ユーザのユーザ情報を含む、サーバ。
【0147】
(10)コンピュータが、第1ユーザからの投稿を受け付ける投稿受付処理と、第2ユーザが第1URLへアクセスしたときに前記投稿を表示させる第1投稿表示処理と、を実行し、前記第1URL(Uniform Resource Locator)は、前記第2ユーザのユーザ情報を含む、方法。
もちろん、この限りではない。
また、上述した実施形態及び変形例を任意に組み合わせて実施するようにしてもよい。
【0148】
最後に、本発明に係る種々の実施形態を説明したが、これらは、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0149】
1 :投稿管理システム
2 :通信回線
10 :サーバ装置
11 :制御部
20 :ユーザ端末
21 :制御部
111 :サーバ表示処理部
112 :ユーザ記憶部
113 :認証部
114 :投稿処理部
115 :投稿記憶部
116 :URL生成部
117 :アクセス受付部
118 :URL入力受付部
119 :ユーザ抽出部
120 :閲覧制限部
211 :端末表示処理部
212 :操作受付部
213 :投稿生成部
214 :アップロード部
215 :投稿アクセス部
図1
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