(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022162567
(43)【公開日】2022-10-25
(54)【発明の名称】水洗トイレの水洗操作ハンドルの遠隔操作装置
(51)【国際特許分類】
E03D 5/08 20060101AFI20221018BHJP
【FI】
E03D5/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021067419
(22)【出願日】2021-04-13
(71)【出願人】
【識別番号】507055752
【氏名又は名称】有限会社東海樹脂加工
(72)【発明者】
【氏名】梅本 和彦
(72)【発明者】
【氏名】梅本 祐希
【テーマコード(参考)】
2D039
【Fターム(参考)】
2D039DB00
2D039EA05
(57)【要約】
【課題】衛生的問題がないように手で触れることなく水洗トイレの水を流すことができる装置に関する。
【解決手段】水洗操作ハンドル補助具(2)とワイヤー(3)、ペタル操作装置(4)を有する水洗トイレの水洗操作ハンドルの遠隔操作装置(1)であり、
水洗操作ハンドル補助具(2)は、基板部(21)とストッパー(22)からなり、基板部(21)には、水洗操作ハンドル装着孔(211)とワイヤー取付部(212)があり、基板部(21)とストッパー(22)は基板部の装着部(213)(214)とストッパーの基板接触部(221)(222)を介して装着可能な状態で存在し、ペタル装置(4)を操作することによって基板部(21)及び/又はストッパー(22)の一部に取っ手(Bb)が接することで水洗操作ハンドル補助具(2)と水洗操作ハンドル(B)が共に回動することを特徴とする水洗トイレの水洗操作ハンドルの遠隔操作装置(1)。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水洗操作ハンドル補助具(2)とワイヤー(3)とペタル操作装置(4)を有する水洗トイレの水洗操作ハンドルの遠隔操作装置(1)であって、
水洗操作ハンドル補助具(2)は、基板部(21)とストッパー(22)からなり、
基板部(21)には、基板部の水洗操作ハンドル装着孔(211)と基板部のワイヤー取付部(212)があり、基板部(21)とストッパー(22)は基板部(21)下部にある基盤部のストッパー装着部(A)(213)基盤部のストッパー装着部(B)(214)と、ストッパーの基板部装着部(A)(221)ストッパーの基板部装着部(B)(222)を介して装着可能な状態で存在し、ペタル操作装置(4)を操作することによって基板部(21)及び/又はストッパー(22)の一部に取っ手(Bb)が接することで水洗操作ハンドル補助具(2)が回動すると共に水洗操作ハンドル(B)が回動することを特徴とする水洗トイレの水洗操作ハンドルの遠隔操作装置(1)。
【請求項2】
ストッパー(22)は基板部(21)にある基板部のストッパー装着部(A)または(213)基板部のストッパー装着部(B)(214)で開閉自在に軸支されていることを特徴とする請求項1に記載の水洗トイレの水洗操作ハンドルの遠隔操作装置(1)。
【請求項3】
基板部(21)とストッパー(22)の接着が1つ以上の磁石であることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載された水洗トイレの水洗操作ハンドルの遠隔操作装置(1)。
【請求項4】
ワイヤー取付部(212)が基板部(21)の上部あるいは側面上部に存在することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の水洗トイレの水洗操作ハンドルの遠隔操作装置(1)。
【請求項5】
ペタル(41)の敷板(43)上での位置は、ペタル(41)を足で踏んで操作する場合に踵が敷板(43)に接することができる位置としたペタル操作装置(4)であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載された水洗トイレの水洗操作ハンドルの遠隔操作装置(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は水洗トイレの水洗操作ハンドルの遠隔操作装置に関するもので、手を使わず、容易な体勢で水を流せる、新規な装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の水洗トイレでは、トイレで用済み後、手で水洗操作ハンドルを回動させ使用するのが一般的である。しかしながら、トイレで用を足した後の手は不衛生であり、他人が触れた水洗操作ハンドルに触れることは細菌やウイルス、汚れの面からも問題があり、改善が望まれていた。
また、水洗操作ハンドルはタンクの側面あるいは前面にあることが多い。洋式トイレの普及が進み、用を足した後に水洗操作ハンドルを回動させるには、体を捻るか後ろ手に操作する方法、立ち上がり体を反転させて操作する必要があった。このことは高齢者や障害者等で身体の動きに制限がある人にとっては身体的負担が生じていた。
【0003】
このため種々の遠隔操作装置が考えられてきた。
先行文献1~4にあるように様々な遠隔操作装置が考えられてきたが、以下のような問題点があった。
1.機構が複雑でコストが高くなる。(特許文献1、特許文献3)
2.安定的な操作ができない(特許文献2、特許文献3、特許文献4)
3.様々な水洗操作ハンドルの形状に対応できない。(特許文献1、特許文献2、特許文献4)
4.取り付け、取り外しが困難である。(特許文献1、特許文献2、特許文献3)
5.トイレや床、壁に細工が必要である。(特許文献2、特許文献3、特許文献4)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004-156412号公報
【特許文献2】実開平6-8469号公報
【特許文献3】特開平7-18715号公報
【特許文献4】特開2020-159015号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
トイレで用済み後、細菌やウイルス対策として、また汚れが付かず衛生的な状態が長く続くように手を使わずに水洗操作ハンドルを回動させることができること。さらに操作位置を任意の場所にできるので高齢者や体の不自由な方が使いにくいという状況を改善することが課題である。
また、水洗トイレの水洗操作ハンドルの種類は多くあるが、多くの水洗操作ハンドルの形状に対応できることや安定的に操作可能であり、トイレや壁、床に細工を必要とせず、取り付け、取り外しが誰でも容易であり、費用も少ない水洗トイレの水洗操作ハンドルの遠隔操作装置を得ることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
課題を解決するためには以下のような手段が有効であることを見出した。
水洗操作ハンドル補助具(2)とワイヤー(3)とペタル操作装置(4)を有する水洗トイレの水洗操作ハンドルの遠隔操作装置(1)であって、
水洗操作ハンドル補助具(2)は、基板部(21)とストッパー(22)からなり、
基板部(21)には、基板部の水洗操作ハンドル装着孔(211)と基板部のワイヤー取付部(212)があり、基板部(21)とストッパー(22)は基板部(21)下部にある基板部のストッパー装着部(A)(213)基板部のストッパー装着部(B)(214)と、ストッパーの基板部装着部(A)(221)ストッパーの基板部装着部(B)(222)を介して装着可能な状態で存在し、ペタル操作装置(4)を操作することによって基板部(21)及び/又はストッパー(22)の一部に取っ手(Bb)が接することで、水洗操作ハンドル補助具(2)が回動すると共に水洗操作ハンドル(B)が回動することを特徴とする水洗トイレの水洗操作ハンドルの遠隔操作装置(1)。
さらには脱落防止バー(23)を付けることによってさらに安定操作が得られることもわかった。
【0007】
具体的に説明すると、水洗トイレの水洗操作ハンドルの遠隔操作装置(1)は、水洗操作ハンドル補助具(2)と、ワイヤー(3)と、ペタル操作装置(4)を有する。
水洗操作ハンドル補助具(2)は水洗操作ハンドル(B)に装着する用具である。この水洗操作ハンドル補助具(2)は、基板部(21)とストッパー(22)からなる。
基板部(21)であるが、板状の形状であれば、金属、木材、合成樹脂等材質は問わないが通常、PE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)、PS(ポリスチレン)、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)、AS(アクリロニトリル・スチレン)、PMMA(ポリメチルメタクリル(アクリル))、PET(ポリエチレンテレフタレート)、POM(ポリアセタール)等の樹脂が使用されることが多い。
【0008】
基板部(21)の形状は基本的には長方形、楕円等の任意の形から選択できるが、上部は水洗操作ハンドル(B)の回動胴体(Ba)と違和感のないような半円状や方形が好ましい。
下部は後述するように基板部のストッパー装着部(A)(213)基板部のストッパー装着部(B)(214)を設けるためのスペースが必要であるので方形、或いは末広がりになるような形状とする。
【0009】
ここで、水を流すときの動きについて説明する。
ペタル操作装置(4)により操作したときに基板部の取っ手接触部(215)或いはストッパーの取っ手接触部(223)または基板部の取っ手接触部(215)とストッパーの取っ手接触部(223)の両方が接触することで、水洗操作ハンドル補助具(2)が回動するのと共に水洗操作ハンドル(B)も回動して水洗する。
【0010】
このため、基板部(21)の厚みは、ペタル操作装置(4)により操作したときに基板部(21)が基板部の取っ手接触部(215)で取っ手(Bb)に接する必要があるか不要であるかによって必要な基板部(21)の厚みは変化する。取っ手接触部(215)を厚くすることで多くの水洗操作ハンドル(B)に対応することも可能である。
不要な場合は強度等の他の要因を考慮して決定すればよい。必要な場合は水洗操作ハンドル(B)が必要な回動するだけの厚みが必要である。
基板部(21)の厚さは上記のように場合によって異なるが1~30mm、好ましくは2~15mmが必要である。
【0011】
次に水洗操作ハンドル装着孔(211)について説明する。
水洗操作ハンドル装着孔(211)は水洗操作ハンドル(B)に装着できるよう基板部(21)の中央より下部に掛けて存在する必要がある。形状は長方形、アールの付いた長方形、上部が円形で下部が長方形等の形から選択される。
【0012】
次にワイヤー取付部(212)について説明する。
これは後述するワイヤー(3)を連結するために必要であるが、基板部(21)の上部から側面上部にかけて最低1か所以上設ける。
ワイヤー取付部(212)の取り付け位置により水洗操作ハンドル(B)の回転方向が変化する。水洗操作ハンドル(B)の回転方向はトイレの種類や用途によって変化する。どの方向にも対応させるには基板部(21)手前側か後ろ側の両側面にワイヤー取付部(212)をそれぞれ設けるか、或いは基板部(21)側面上部中央付近や水洗操作ハンドル装着孔(211)の上部中央付近に1か所設けてワイヤー(3)を水洗操作ハンドル(B)の手前側か後ろ側のどちら側を通すかによって回転方向を決める方法もある。
ワイヤー取付部(212)を上部に1か所設ける方法の方が、2か所ワイヤー取付部(212)を設ける方法より設置が容易である。(ワイヤーを付け替える必要がない。)
【0013】
ストッパー(22)について説明する。
ストッパー(22)は水洗操作ハンドル補助具(2)を水洗操作ハンドル(B)に設置したとき、および水洗トイレの水洗操作ハンドルの遠隔操作装置(1)を操作したときに水洗操作ハンドル補助具(2)が水洗操作ハンドル(B)から脱落せず、正常な動作をするために必要である。
ストッパー(22)の材質は基板部(21)と同様な材質から選択できる。形状であるが、基板部(21)との接着方法やペタル装置(4)を操作するときに取っ手(Bb)と接するか否かによって異なる。
ストッパー(22)の厚みはストッパーの取っ手接触部(223)を設ける場合すなわち、水洗トイレの水洗操作ハンドルの遠隔操作装置(1)を操作したときにストッパー(22)によって、取っ手(Bb)が回動する場合にストッパーの取っ手接触部(223)がある程度の面積を必要とするので凹部を設ける必要がある。その必要がない場合は水洗トイレのタンク(A)と取っ手(Bb)の隙間より小さいことが条件で、さらにはスムーズに回転する程度の厚さが好ましい。
【0014】
まず、基板部(21)とストッパー(22)の2か所の装着部の1つでストッパー(22)が開閉自在に軸支させた場合は、基板部(21)を水洗操作ハンドル(B)に設置した後にストッパー(22)を回動させ、残りの基板部のストッパー装着部(213)又は(214)にストッパーの基板部装着部(221)又は(222)を接触させる。
このためストッパー(22)を回動させるときに取っ手(Bb)等に接触して定位置にストッパー(22)を設置できない場合があるのでその形状や開閉自在に軸支する場所について注意が必要である。また、ペタル装置(4)を操作したときにストッパー(22)で取っ手(Bb)を回動させる場合は凹状にする必要がある。
【0015】
基板部(21)とストッパー(22)は基板部(21)下部の2か所の装着部(213)(214)とストッパーの基板部装着部(221)(222)の2か所を介して装着可能な状態で存在するが、装着方法は一方は開閉自在に軸支する方法が1つの選択としてある。
これを選択しない場合、又は開閉自在に軸支したばあいでも他方に関しての装着方法は種々選択できる。
例えば、ネジ、ピン、ボルト、面ファスナー、両面テープ、吸盤、接着剤、磁石、釘や嵌め合い部形成等がある。しかしながら、取り外す場合も考えられるのでボルト、面ファスナー、磁石等がよく、さらに発明者らが検討した結果、磁石が最も本装置に用いるにはふさわしいことがわかった。
磁石にするメリットは脱着が容易なことだけではなく、ペタル操作装置(4)等に異常な力が掛かりワイヤーを通じて、水洗操作ハンドル(B)に必要以上に力がかかったときには磁石がはずれ、不要な力が掛かり水洗操作ハンドル(B)等の破損することを防ぐ効果もある。
使用する場所が公衆トイレ、店舗、旅館等の不特定多数が利用する場合はネジ、ボルトの選択も有効である。
【0016】
さらに脱落防止バー(23)を設けることによって、水洗操作ハンドル補助具(2)が水洗操作ハンドル(B)から脱落するのを防ぐことがある。
脱落防止バー(23)は、取っ手(Bb)をストッパー(22)と挟む形に設置するとよい。脱落防止バー(23)はストッパー(22)と同様2か所で基板部(21)またはストッパー(22)と接合部をもち、1か所は軸支することも可能である。また脱落防止バー(23)は水洗操作ハンドル(B)の回動を補助する役割も担い、脱落防止バーの取っ手接触部(232)を有し、基板部(21)を中心にストッパー(22)と脱落防止バー(23)を、1か所で軸支することも効果的である。
【0017】
ワイヤー(3)について説明する。
ワイヤー(3)は水洗操作ハンドル補助具(2)とペタル操作装置(4)を接続するために必要で、ペタル操作装置(4)のペタル(41)を操作したときに、水洗操作ハンドル(B)に必要な回動を生じさせる必要がある。
ワイヤー(3)は特段材質等に限定はない。場合によってはチューブを装着することも可能である。
また長さは水洗操作ハンドル(B)の位置によって変化するので必要な長さに設定する。
【0018】
ペタル操作装置(4)について説明する。
ペタル操作装置(4)については様々な形式のものがあるが、ペタル(41)を操作したときに水洗操作ハンドル(B)が必要量回動するだけのペタル(41)のストロークがあれば利用できる。
発明者らは以下のようなペタル操作装置(4)の利用価値が高いと考える。
そのペタル操作装置(4)はペタル・敷板接続器(44)を介して敷板(43)とペタル(41)が存在する。ペタル(41)にはワイヤー取り付け部(42)とワイヤー固定部(45)が存在する。このワイヤー取り付け部(42)とワイヤー固定部(45)は、様々な水洗操作ハンドル(B)の位置に対応するために、ペタル(41)にワイヤー取り付け部(42)を複数あるいはスライドして調整できるように設計することが好ましい。さらにワイヤー固定部(45)はペタル(41)の中心部より左右にずらすことも有意義な場合もある。
敷板(43)は安定的に操作できるように床や壁面にある程度固定できることが求められ、床面などにネジ、ピン、ボルト、両面テープ、接着剤、釘等で固定する事が一番高い効果を得られるが発明者らは、すべり止め等を設置することが容易にペタル操作装置(4)を設置利用できるための最良策とした。
また、ペタル(41)を足で踏んで操作する場合、踵が敷板(43)に接するようにペタル(41)を敷板(43)に設置することが、安定的に操作するためには有効なことである。
ペタル・敷板接続器(44)は蝶番、スプリング、等々利用できるがスプリング蝶番が有効である。
なお、ペタル操作装置(4)は床面に設置される場合が多いが、
図12のように壁に設置することも可能であり、この場合は肘や腕、手、頭、膝等で操作する。
【発明の効果】
【0019】
水洗トイレの水洗操作ハンドルの遠隔操作装置(1)については様々な先行技術が存在するが、以下のような問題点も多くあった。
1.機構が複雑でコストが高くなる。
2.安定的な操作ができない。
3.様々な水洗操作ハンドルの形状に対応できない。
4.取り付け、取り外しが困難である。
5.トイレや床、壁に細工が必要である。
本発明の水洗トイレの水洗操作ハンドルの遠隔操作装置(1)は前記の問題を解決し、手を触れることなく、トイレを清潔に保つことができることがわかった。
(なお、ペタル操作装置(4)を壁に設置する場合等は一部の欠点は生じるが場合によってはその欠点を上回るメリットが生じる)
以下に詳しく述べる。
【0020】
水洗操作ハンドル(B)の回動胴体(Ba)の形状や取り付け方、取っ手(Bb)の形状や水洗トイレのタンク(A)との位置関係、回動方向は非常に多様であるが、本願発明の水洗操作ハンドル補助具(2)を作り出すことによって、多くの種類の水洗操作ハンドル(B)に対応し、水洗トイレに水洗トイレの水洗操作ハンドルの遠隔操作装置(1)を取り付けられるようになった。
基板部のワイヤー取付部(212)を基板部(21)の上部に設置すれば、ワイヤー(3)を水洗操作ハンドル(B)の手前側か後ろ側のどちら側を通すかを自由に選択できるので、必要な回転方向が簡単に得られる。トイレによっては回転方向を手前側か後ろ側で水量を変えているものも存在するので、どちらを選択するかは使用者の判断で選択でき、本装置に求められている機能の1つである。
さらにこの水洗操作ハンドル補助具(2)は取り付け、取り外しが知識のない人でも容易にできるだけではなく、水洗操作ハンドル(B)にもキズ等の痕跡を残さず、タンクの中にある何らかの機器に触れることもないのでトイレの他の機構になんら悪影響を与えることは全くない。
【0021】
そして、基板部(21)とストッパー(22)、或いはさらに脱落防止バー(23)の一部の接合部に磁石を用いることで脱着容易だけではなく、水洗操作ハンドル補助具(2)、さらには水洗操作ハンドル(B)の破損を防ぐことができる。
このようなメリットがあるにもかかわらず、その機構は無駄な部分がなく構成されている。その結果コストも低く抑えることができた。また、トイレ以外にも床や壁に固定しないと使用できない水洗操作ハンドルの遠隔操作装置もある。
これは床や壁に細工が必要であり、また、何らかの事情でペタル操作装置(4)を移動させる場合にも制限が出てくる。本願発明はこのような制限もなく使用しやすいこともメリットの1つである。
さらに上記の構成が全体として安定的な操作につながっている。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】実施例1の水洗トイレに設置した水洗トイレの水洗操作ハンドルの遠隔操作装置(1)全体図。
【
図2】実施例1の水洗操作ハンドル補助具(2)の裏面図。
【
図3】実施例1の水洗操作ハンドル補助具(2)の正面図(ストッパー(22)を閉じた状態)。
【
図4】実施例1の水洗トイレに設置した水洗操作ハンドル補助具(2)の図(ストッパー(22)を開いた状態)。
【
図5】実施例1の水洗トイレに設置した水洗操作ハンドル補助具(2)の図(ストッパー(22)を閉じた状態)。
【
図6】実施例2の水洗操作ハンドル補助具(2)の正面図。
【
図7】実施例2の水洗操作ハンドル補助具(2)の基板部(21)とストッパー(22)を別にした状態の図。
【
図8】実施例2の水洗トイレに設置した水洗操作ハンドル補助具(2)の図(ストッパー(22)を閉じた状態)。
【
図9】実施例3の水洗操作ハンドル(B)に設置した水洗操作ハンドル補助具(2)の図(ストッパー(22)を閉じ、脱落防止バー(23)を閉じる前の状態)。
【
図10】実施例3の水洗操作ハンドル(B)に設置した水洗操作ハンドル補助具(2)の図(ストッパー(22)及び脱落防止バー(23)を閉じた状態)。
【
図11】水洗操作ハンドル(B)と実施例3の水洗操作ハンドル補助具(2)を下からみた図。
【
図12】ペタル操作装置(4)を壁に設置した場合の水洗トイレの水洗操作ハンドルの遠隔操作装置(1)の全体図。
【
図13】実施例1の全体図であり、特にペタル操作装置(4)の拡大側面図。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下に具体的な実施例1~3で説明する。
実施例1について説明する。
実施例1は、基板部(21)とストッパー(22)の2か所の装着部の1つでストッパー(22)が開閉自在に軸支されており、ワイヤー取り付け部(212)が側面上部に取り付けられていることを特徴とする水洗トイレの水洗操作ハンドルの遠隔操作装置(1)である。
図2は基板部のストッパー装着部(B)(214)とストッパーの基板部装着部(B)(222)が軸支されているものである。ストッパー(22)は
図6のように設置したときに基板部(21)より水洗トイレのタンク(A)側に来るように設計されている。残りの基板部のストッパー装着部(A)(213)とストッパーの基板部装着部(A)(222)には磁石が
図4のように設置されている。
【0024】
この場合、水洗操作ハンドル(B)に設置された場合、ペタル操作装置(4)を操作したときに基板部の取っ手接触部(215)が取っ手(Bb)に接触し、水洗操作ハンドル(B)が水洗操作ハンドル補助具(2)と共に回動するので、基板部の取っ手接触部(215)は取っ手(Bb)との接触面が大きくなるような厚さであると、なお良い。
また、ストッパー(22)は設置するときに取っ手(Bb)とタンクの隙間に設置するので、ストッパー(22)の厚さには限定がある。なお、ストッパー(22)の位置が取っ手(Bb)のさらに下に取り付けるような基板部の形であると、水洗操作ハンドル補助具(2)が脱落する可能性があるのであまりよい選択ではない。
【0025】
実施例2について説明する。
図7のような水洗操作ハンドル補助具(2)の取り付け前は、基板部(21)とストッパー(22)は分離できる状態にあり、ストッパー(22)は凹状となっており、基板部のストッパー装着部(A)(213)、基板部のストッパー装着部(B)(214)、ストッパーの基板部装着部(A)(221)、ストッパーの基板部装着部(B)(222)の4か所に磁石が装着されている。
また、ワイヤー取り付け部(212)が側面上部に取り付けられている。
ワイヤー(3)を介してペタル操作装置(4)に連結された基板部(21)を水洗操作ハンドル(B)の上部より基板部の水洗操作ハンドル装着孔(211)を回転胴体(Ba)の部分を跨ぐように設置する。その後、基板部のストッパー装着部(A)(213)とストッパーの基板部装着部(A)(221)、基板部のストッパー装着部(B)(214)とストッパーの基板部装着部(B)(222)を重ね合わせるようにストッパー(22)を設置する。
【0026】
実施例3について説明する。
図9は実施例1の水洗操作ハンドル補助具(2)に脱落防止バー(23)を加えたものである。脱落防止バー(23)は設置したときに水洗トイレのタンク(A)に近い方からストッパー(22)、基板部(21)、脱落防止バー(23)となるように配置されており、脱落防止バー(23)は取っ手(Bb)との関係で脱落防止バー接触部(232)を凹状に
図11のように設ける。実施例1と同様に基板部のストッパー装着部(B)(214)とストッパーの基板部装着部(B)(222)が軸支され、脱落防止バー(23)も一方で軸支され、もう一方は磁石が付いているものである。
また、ワイヤー取り付け部(212)が上部に取り付けられている。
設置するときには水洗操作ハンドル補助具(2)を水洗操作ハンドル(B)に設置した後、基板部のストッパー装着部(A)(213)とストッパーの基板部装着部(A)(222)を磁石で接着する。その後脱落防止バー(23)にも、脱落防止バー装着部(231)に磁石を装着し基板部のストッパー装着部(B)(214)と接着し設置する。
【符号の説明】
【0027】
1 水洗トイレの水洗操作ハンドルの遠隔操作装置
2 水洗操作ハンドル補助具
21 基板部
211 基板部の水洗操作ハンドル装着孔
212 基板部のワイヤー取付部
213 基板部のストッパー装着部(A)
214 基板部のストッパー装着部(B)
215 基板部の取っ手接触部
22 ストッパー
221 ストッパーの基板部装着部(A)
222 ストッパーの基板部装着部(B)
223 ストッパーの取っ手接触部 23 脱落防止バー
231 脱落防止バー装着部
232 脱落防止バーの取っ手接触部
3 ワイヤー
4 ペタル操作装置
41 ペタル
42 ワイヤー取り付け部
43 敷板
44 ペタル・敷板接続器
45 ワイヤー固定部
A 水洗トイレのタンク
B 水洗操作ハンドル
Ba 回動胴体
Bb 取っ手